JP2526314Y2 - 発泡飲料の自動定量注出装置 - Google Patents

発泡飲料の自動定量注出装置

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Description

【考案の詳細な説明】 [考案の目的] (産業上の利用分野) 本考案は、発泡飲料の自動定量注出装置に係り、特に
生ビールのように飲料容器から炭酸ガス圧力により飲料
を圧出して注出分配する発泡飲料の自動定量注出装置に
関する。
(従来の技術) 自動定量注出装置により扱われる炭酸ガスを含有する
発泡飲料として、生ビール、コーラ、ジュースなど各種
あるが、ここでは、生ビールを例として説明する。
従来、生ビールを飲料容器としての生ビール樽から定
量注出する自動定量注出装置としては、第9図に示すよ
うな自動定量注出装置が知られている。
すなわち、注出装置本体1内には、冷凍装置2と冷却
水槽3が設けられている。
冷却水槽3内の冷却水4は、冷凍装置2より冷却され
る。冷却水槽3内には、飲料冷却管としてのビール冷却
管5が配設されており、冷却水4と熱交換するようにな
っている。
ビール冷却管5の一端は注出弁6に接続されており、
この注出弁6には注出口7が取り付けられている。ま
た、ビール冷却管5の他端は注出装置本体1外の飲料導
入管としてのビール導入管8に接続されている。
また、飲料容器である生ビール樽9の飲料取出口部10
には、ディスペンスヘッド11が着脱可能に装着されてい
る。このディスペンスヘッド11は、生ビール樽9内に設
けられている図示していないサイフォン管に接続されて
おり、ディスペンスヘッド11の上端は、ビール導入管8
と連通している。
また、炭酸ガス供給源である炭酸ガスボンベ13に取付
けられた減圧弁14は、ガス導管15を介してディスペンス
ヘッド11のガス導入口16と接続されている。
一方、注出口7の下方には、ジョッキなどの容器17が
載置できる載置台18がある。
また、注出装置本体1内の上部には、例えばタイマー
装置からなる制御装置19が配設されているとともに注出
装置本体1の前面上部には注出釦20が配設されている。
そして、制御装置19は、注出釦20が押されると注出弁6
を容器17のサイズに見合った時間だけ開くように弁駆動
装置21を制御するようになっている。
つぎに、前記の装置における炭酸飲料である生ビール
Bの注出操作について説明する。
まず、生ビールBを注出するには、減圧弁14を用いて
炭酸ガスボンベ13内の炭酸ガスを減圧して、ガス導管1
5、ディスペンスヘッド11を介して生ビール樽9に供給
する。これにより、生ビール樽9内は炭酸ガス圧力によ
り加圧された状態となる。そして、注出弁6を開くこと
により生ビール樽9内に収納されている生ビールBはビ
ール導入管8、生ビール冷却管5を通って注出口7から
容器17内に注出されることになる。
なお、注出された生ビールBは、容器17内に液と泡が
所定量注出されることが好ましく、これにより生ビール
Bの風味が大きく左右される。
生ビール樽9内の生ビールBに作用させる炭酸ガス圧
力を一定(減圧弁14の調整圧力を常に一定)にしておく
と、ビール導入管8やビール冷却管5内を通過させて生
ビールBを注出弁6を介して注出する場合、管路抵抗が
一定であるので注出速度は一定となる。
ジョッキ等の容器17のサイズに合わせて制御装置19よ
り注出時間を設定するだけで注出釦20を操作して常に定
量の注出が可能となる。
なお、図示していないが異なるサイズの容器17を併用
して生ビールBを分配注出する場合、異なるサイズの容
器17の数に相応する注出釦(選別スイッチ)20…を備
え、各注出釦20…を操作することにより容器のサイズに
見合う時間だけ注出弁6を開き、各々の容器一杯に定量
注ぎできるように構成されていた。
しかしながら、従来の装置ではジョッキなどの容器17
を手持ちして注出するため、注出の度に容器17と注出弁
6の注出口7との位置関係(高さ、傾け角度)が異なり
生ビールBの泡の制御は結果的に係員の手加減にかかっ
ていた。
生ビールBの泡の立ち具合を人手によって調整する方
法、すなわち、上手な注ぎ方としては、容器17と注出口
7との距離を近付け注出口7に対し容器17を約45度位の
角度に傾けて保持し生ビールBを容器17の内壁に沿わせ
るようにして注ぎ込み、容器17から溢出しないように次
第に容器17を直立させていき満杯になるまで注ぎ出す。
この時、泡量が少ない時は、注出の途中に容器17と注
出口7との距離(落差)を大きくとって高い位置から生
ビールBを落下させて恣意的に泡をたて泡量を制御する
方法が取られていた。
このため、容器17のサイズに見合った時間だけ注出弁
6を開くという定量注出の制御がされていても容器17の
受け方で発泡量が異なるため高度な技術を要していた。
別な注ぎ方として高い位置から生ビールBを容器17内
に落下させ発泡量を人為的に調節する方法は難しいた
め、容器17を注出口7に対して傾斜させ生ビールBの注
出を受け次第に直立させ、泡量をできるだけ少なく注出
するとともに途中から図示していないが注出弁6を半開
状態に制御し、生ビールBを泡状で注出し、容器17が満
杯になったら注出弁6を閉止するという方法が取られて
いた。
注出弁6を半開状態にして強制的に生ビールBを発泡
させて泡量を調節する方法は一般的に取られている方法
であるが、味の劣化が著しく、理想的には生ビールBの
注出過程で自然に生ビールB中から一定量炭酸ガスを遊
離発泡させ泡量を制御するような注出制御が望ましいと
されている。
周知のように生ビールB中には、炭酸ガスが2.4〜2.9
vol含有されており、生ビールBの温度に対して適応し
た圧力をかけておかないと炭酸ガスが遊離発泡したり或
いは逆に炭酸ガスが生ビールB中に過度に吸収されて著
しい味覚の低下をきたすことになる。
一般的には、10℃の生ビールBには1kg/cm2、20℃の
生ビールBには2kg/cm2、また、30℃の生ビールBには3
kg/cm2の炭酸ガス圧力をかけておくと炭酸ガス含有量が
維持できる。このように、温度と圧力の条件がある条件
下では安定であるが、生ビールBを注出する際のように
流動状態におかれると条件の均衡が破れて炭酸ガスが遊
離し発泡する。
また、ジョッキ等の容器17に注出する際、容器17に注
出弁6の注出口7を近づけて生ビールBの注出落下する
落差を小さくして注出すると発泡は少なく、大きくとる
と発泡量が多くなる。発泡の度合は、生ビールBの流動
速度および流動状況と関連し、流動速度が遅いときは発
泡は穏やかであり、速度が早いときは発泡も急激にな
る。
以上のことを鑑みて生ビールBのような発泡飲料を定
量注出する場合、制御装置19として単に容器17に見合っ
た時間だけ注出弁6を開くといったことだけでは不完全
であり、生ビールBの温度に応じて生ビール樽9に供給
する炭酸ガス圧力を変更する必要があり、それに伴って
注出弁6の「開」時間も変更する必要がある。
また、容器17の傾け角度等生ビールBの受け方も調整
する必要がある、これらを人為的に再調整するには、非
常に煩わしい操作である。
(考案が解決しようとする課題) このように、従来の装置は生ビールを容器に注出する
際、容器を手持ちにして注出するため、注出の度に容器
17と注出弁6の注出口7との位置関係(高さ、傾け角
度)が異なり、生ビールの泡の制御は係員の手加減にか
かっていた。
このため、容器17に生ビールを注出した結果として液
量と泡量の比率が適性でない(泡が多い)場合が多く見
られとるいった問題があった。
本考案は、前記事情に基づきなされたもので、その目
的とするところは、生ビール等の発泡飲料の温度が変っ
ても、簡単な操作で容器を手持ちすること無く自動的に
容器に液量と泡量の比率が適性に制御され注出できるよ
うにした発泡飲料の自動定量注出装置を提供しようとす
るものである。
[考案の構成] (課題を解決するための手段) 本考案は、課題を解決するための手段として、炭酸ガ
スを含有する発泡飲料を収納した飲料容器内に炭酸ガス
を供給し、この炭酸ガスの圧力により飲料を注出弁から
容器内に分配注出する発泡飲料の自動定量注出装置にお
いて、前記容器を載置する載置台と、この載置台を傾斜
させる台傾斜駆動装置と、前記載置台に載置された容器
内への飲料の注出を開始するための信号を入力する注出
開始入力手段と、前記飲料の温度を検知する温度検知手
段と、前記注出弁を開閉駆動する弁駆動装置と、前記弁
駆動装置と前記台傾斜駆動装置とを前記注出開始入力手
段および温度検知手段からの信号により制御する制御装
置とを具備し、前記制御装置は、前記注出開始入力手段
の投入により前記温度検知手段からの信号を受けその飲
料の温度に応じて前記載置台の傾斜駆動保持時間を演算
し容器を演算された時間傾斜させた後に直立状態にすべ
く前記台傾斜駆動装置を制御するとともに前記弁駆動装
置の駆動時間を演算して注出弁をその演算時間分だけ開
いて飲料を容器内に注出させるように制御する構成とし
たものである。
(作用) すなわち、本考案は、従来例のようにジョッキ等の容
器を手持ちして手加減で容器を傾けたり注出口との落差
をつけたりするのでなく、容器を載置した載置台を予め
設定した傾斜角に傾けて保持し、注出弁の注ぎ口に容器
の壁を近接させ容器壁に添わせるように流下させ発泡を
抑制しながら注出し、次いで必要な泡量を得るために容
器を直立させて注出弁の注ぎ口からの注出落差を大きく
とって発泡させ、容器内の液量と泡量を適性比率に制御
できるようにしたものである。特に本考案によれば生ビ
ール等の発泡飲料の温度を検知して、それらに応じて自
動的に容器の傾斜保持時間や注出弁の開時間を適性に演
算制御できる。すなわち、発泡飲料の温度が高い場合は
容器の傾斜保持時間を長く注出落差をできるだけ少なく
して発泡を抑制しながら注出する。逆に発泡飲料の温度
が低い場合は発泡し難いので容器の傾斜保持時間を短く
容器を早く直立させ注出落差を大きくとって発泡を促進
させるように注出する。これらが制御装置によって自動
制御される。
(実施例) 以下、本考案の一実施例を第1図ないし第6図を参照
して説明する。
第1図中、1は注出装置本体であり、この注出装置本
体1内には、冷凍装置2と冷却水槽3が設けられてい
る。
冷却水槽3内の冷却水4は、冷凍装置2より冷却され
る。冷却水槽3内には、飲料冷却管としてのビール冷却
管5が配設されており、冷却水4と熱交換するようにな
っている。
ビール冷却管5の一端は注出弁6に接続されており、
この注出弁6には注出口7が取り付けられている。ま
た、ビール冷却管5の他端は注出装置本体1外の飲料導
入管としてのビール導入管8に接続されている。
また、飲料容器である生ビール樽9の飲料取出口部10
には、ディスペンスヘッド11が着脱可能に装着されてい
る。このディスペンスヘッド11は、生ビール樽9内に設
けられている図示していないサイフォン管に接続されて
おり、ディスペンスヘッド11の上端は、ビール導入管8
と連通している。
また、炭酸ガス供給源である炭酸ガスボンベ13に取付
けられた減圧弁14は、ガス導管15を介してディスペンス
ヘッド11のガス導入口16と接続されている。
一方、注出口7は注出装置本体1の前面側中央部に形
成された凹所1aに臨んでおり、その下方には、ジョッキ
等の容器17が載置できる容器支持手段25が設けられてい
る。容器支持手段25は、載置台26とこの載置台26を傾斜
させるリニアヘッド付ステッピングモータからなる台傾
斜駆動装置27とからなる。
載置台26は、L字状を呈しその垂直板部26aの裏面上
端部を軸28を介して凹所1aの垂直壁面部に枢着すること
により回動可能となっている。また、台傾斜駆動装置27
は、突没可能なリニアヘッド27aとこのリニアヘッド27a
を駆動するステッピングモータ27bからなる。そして、
台傾斜駆動装置27のステッピングモータ27bを駆動する
ことによりリニアヘッド27aが突出して載置台26の垂直
板部26aの裏面を押し、載置台26が図中二点鎖線で示す
ように軸28を回動支点して傾斜するようになっている。
また、注出装置本体1内の上部には、制御装置30が配
設されている。そして、この制御装置30は、第2図にも
示すように、前記台傾斜駆動装置27および注出弁6を開
閉操作する電磁弁からなる弁駆動装置21と電気的に接続
されており、各々を制御できるようになっている。
さらに、制御装置30には、注出装置本体1の上部前面
に配置された注出開始入力手段である注出釦20、および
注出装置本体1の上部背面に配置された温度検知手段と
しての温度センサ38が電気的に接続されており、各々の
検知信号を制御装置30に入力できるようになっている。
温度センサ38の検知部38aは、生ビール樽9の表面あ
るいは第1図において図示するようにビール導入管8に
装着されており、この検知部38aと温度センサ38との間
はリード線39で接続されている。そして、ビール冷却管
5に導かれる生ビールBの温度を間接的に検出するよう
になっている。
また、制御装置30には、詳しく図示していないがマイ
クロコンピューターを設けてなり、生ビール樽9からデ
ィスペンスヘッド11を介してビール導入管8内を流れる
生ビールBの温度を検知する温度センサ38からの信号を
受け、前記傾斜台駆動装置27や前記弁駆動装置21の駆動
時間を温度に応じて演算し、演算された時間、前記載置
台26すなわち容器17の傾斜や、注出弁6を開くように制
御する。
つぎに、この様に構成された自動定量注出装置の動作
について、第3図ないし第5図、および第6図のフロー
チャートを加えて説明する。
先ず、予め減圧弁14を用いて炭酸ガスボンベ13内の炭
酸ガスを減圧し、ガス導管15、ディスペンスヘッド11を
介して生ビール樽9に供給する。そして、この炭酸ガス
圧力により生ビール樽9内の生ビールBを注出可能な状
態とする。
そして、生ビールBを注出するに当たって、載置台26
の上にジョッキ等の容器17を載置する。この時、載置台
26は、第3図に示すように傾斜状態になっておらず、容
器17が直立状態に載置される。この後、第6図のステッ
プS1で示すように注出釦21を押すことになる。
第6図のステップS2で示すように温度センサ38により
ビール冷却管5に導かれる生ビールBの温度がビール導
入管8部で検知されマイクロコンピュータを設けてなる
制御装置30に入力される。これにより、制御装置30によ
り第6図のステップS3で示すように台傾斜駆動装置17の
容器傾斜保持時間が演算され、かつ、第6図のステップ
S4で示すように台傾斜駆動装置27が動作して第4図に示
すように載置台26を傾斜駆動し、容器17を注出弁6の注
出口7に対して傾斜して保持する。
ついで、制御装置30により第6図のステップS5で示す
ように注出弁開時間が演算され、かつ第6図のステップ
S6で示すように弁駆動装置21が作動して注出弁6が
「開」制御され、生ビールBが生ビール導入管8、ビー
ル冷却管5を通って容器17内に注出口7から容器17内に
注出される。容器17内に注出された生ビールBは容器17
の内壁を沿うようにして緩やかに流下し、容器17内に貯
液される。このとき、注出の際、生ビールBから一部炭
酸ガスが遊離発泡し、容器17内の上面側に泡層を形成す
る。そして、液面および泡面が上昇する。
そして、温度センサ38の検知結果に応じて制御装置30
により演算された容器傾斜保持時間が経過すると制御装
置30から台傾斜駆動装置27に信号が送られ第6図のステ
ップS7で示すように台傾斜駆動装置27が駆動制御され
る。そして、第5図に示すように容器17が直立状態にな
るように載置台26を戻す。
一方、注出弁6も制御装置30で演算された時間だけ弁
駆動装置21により開制御されて生ビールBを注出し続
け、時間終了後、第6図のステップS8で示すように注出
弁6が閉止制御され、注出サイクルを終了する。
このとき、第5図に示すようにΔhの高さ分は泡状の
生ビールBが得られるようになっている。
台傾斜駆動装置27の駆動時間を、生ビールBの温度に
応じて変化させる理由は、生ビール樽9内の生ビールB
に前述したように生ビールB中の炭酸ガスの溶存量を維
持するために温度に見合った炭酸ガス圧力を作用させて
注出するために、例えば低温の生ビールBを低圧で注出
する場合、ビール冷却管5中の流動速度や注出弁6の注
出口7からの生ビールBの注出速度は遅くなり、容器17
内に注出される生ビールBの発泡量は少な目になる。
逆に高温の生ビールBを高圧で注出する場合、ビール
冷却管5中の流動速度や注出弁6の注出口7からの生ビ
ールBの注出速度は速くなり、容器17内に注出される生
ビールBの発泡量は多目になる。
このように、生ビールBは低温では発泡し難く高温で
は発泡し易いという特性があるため容器17内に生ビール
Bの液と泡の比率を適性に注出するためには前述したよ
うな注出落差の制御が重要となる。
高温の生ビールBを高圧で注出する場合、注出口7に
対して容器17を傾斜して接近させ注出落差をできるだけ
小さくし発泡を押さえながら注出することが必要であ
る。このことは、台傾斜駆動装置27の傾斜駆動時間、す
なわち、容器17の傾斜時間をできるだけ長時間保持する
ことが必要である。
低温の生ビールBを低圧で注出する場合、発泡し難い
ため逆に容器17の傾斜時間を短時間にして容器17を直立
状態に駆動制御し注出落差を大きくすることにより発泡
量を適正に制御する必要があるからである。
また、容器サイズとこれらの関係を予め制御装置30の
マイクロコンピューターに入力しておき生ビールBの温
度や容器サイズに応じて自動的に容器17の傾斜時間や注
出弁6の開時間が制御されることにより理想的な注出制
御が可能になる。
また、第7図および第8図は、容器支持手段25の変形
例を示すもので、サイズの異なる複数の容器17a,17bを
併用する場合に適した構造となっている。すなわち、載
置台26に中間台40をヒンジ41を介して付設した構成とな
っている。このとき、載置台26と中間台40との関係位置
を注出口7と各々の容器17a,17bの上縁の距離Hが同一
になるように設定しておく必要がある。
また、サイズの異なる容器を併用する場合、図示して
いないが容器17を選択する手段としてサイズの異なる容
器17に対応して複数の注出釦20…を設け制御装置30に入
力できるように接続しておく。
そして、例えば大ジョッキ等の大きな容器17aに生ビ
ールBを注出する時は第7図のように載置台26上に直接
容器17aを載置し、また、小ジョッキ等の小さい容器17b
に生ビールBを注出する時は第8図のように中間台40を
ヒンジ41を回動支点として起こし中間台40上に容器17b
を載置する。
そして、容器17a、17bのサイズに応じて所定の注出釦
20を選択的に押すことにより、注出弁6を所定時間開く
ようにすれば、容器の大きさにかかわらず容器17a,17b
から溢出させることなく生ビールBを注出することがで
きる。
このようにして注出弁6の注出口7と、各々の容器17
a,17bの上縁との距離Hを同一となるよう載置台26と中
間台40の関係位置を設定しておくことが安定した注出結
果を得るために重要である。発泡抑制のためにできるだ
け注出落差を小さくするという点で小ジョッキなどの容
器17bに対しては中間台40は効果的である。また、容器1
7aを載置台26上に載置するとき中間台40が妨げとならな
いよう構成しておく必要がある。
また、上述の一実施例において、台傾斜駆動装置27と
してリニアヘッド27a付のステッピングモータ27bで構成
したが、例えばプッシャ付ソレノイド、エアーシリン
ダ、その他機械的な機構であっても良い。また、弁駆動
装置21を電磁弁としたがエアシリンダなどの他の装置で
あっても良い。
その他、本考案は上記一実施例に限らず、要旨を変え
ない範囲で種々変形実施可能なことは勿論である。
[考案の効果] 以上のように構成したから、本考案は次のような効果
を奏する。
請求項1記載の発泡飲料の自動定量注出装置によれ
ば、生ビールなどの発泡飲料の温度が変動しても発泡飲
料を容器に液量と泡量の比率が適正に自動制御されるの
で注出操作が簡単である。
特に泡量を制御する際、注出弁を全開したまま注出落
差を自動調整して発泡量を調整するため、味覚の点で従
来の装置のように注出弁を半開するなど、注出弁の絞り
により泡付け方法に比べて劣化が少ない。また、容器を
手持ちして注出しないので手加減の制御がなく誰が操作
しても正確に注出できるといった効果を奏する。
また、請求項2記載の発泡飲料の自動定量注出装置に
よれば、1台の装置で1個または異なるサイズの複数の
容器を併用しても各々の容器から発泡飲料を溢出するこ
と無く容器一杯に満たされた状態で注出することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本願考案の一実施例を示す概略的構成図、第2
図は同じく制御系を示すブロック図、第3図ないし第5
図は同じく注出動作状態を説明する図、第6図は同じく
注出動作状態を示すフローチャート、第7図および第8
図は要部の変形例を示す図、第9図は従来例を示す概略
的構成図である。 B……生ビール(発泡飲料)、6……注出弁、7……注
出口、9……生ビール樽(飲料容器)、17……容器、20
……注出釦(注出開始入力手段)、21……弁駆動装置、
26……載置台、27……台傾斜駆動装置、30……制御装
置、38……温度センサ(温度検知手段)、40……中間台
(補助載置台)。

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭酸ガスを含有する発泡飲料を収納した飲
    料容器内に炭酸ガスを供給し、この炭酸ガスの圧力によ
    り飲料を注出弁から容器内に分配注出する発泡飲料の自
    動定量注出装置において、 前記容器を載置する載置台と、 この載置台を傾斜させる台傾斜駆動装置と、 前記載置台に載置された容器内への飲料の注出を開始す
    るための信号を入力する注出開始入力手段と、 前記飲料の温度を検知する温度検知手段と、 前記注出弁を開閉駆動する弁駆動装置と、 前記弁駆動装置と前記台傾斜駆動装置とを前記注出開始
    入力手段および前記温度検知手段からの信号により制御
    する制御装置とを具備し、 前記制御装置は、前記注出開始入力手段の投入により前
    記温度検知手段からの信号を受けその飲料の温度に応じ
    て前記載置台の傾斜駆動保持時間を演算し容器を演算さ
    れた時間傾斜させた後に直立状態にすべく前記台傾斜駆
    動装置を制御するとともに前記弁駆動装置の駆動時間を
    演算して注出弁をその演算時間分だけ開いて飲料を容器
    内に注出させるように制御することを特徴とする発泡飲
    料の自動定量注出装置。
  2. 【請求項2】前記載置台が、選択的に使用し得る高さの
    異なる補助載置台を備えることを特徴とする請求項1記
    載の発泡飲料の自動定量注出装置。
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JP4726363B2 (ja) * 2001-09-17 2011-07-20 ホシザキ電機株式会社 飲料ディスペンサ

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