JP2525315B2 - 化粧品組成物 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】発明の分野 本発明は、毛の成長を低下または遅延させる目的、また
は哺乳類の体表面から望ましくない毛を除去する目的
で、哺乳類の皮膚または毛に局所使用するための組成物
に係る。

【０００２】発明の背景 近年、特に男性の禿に見られるような既に毛髪が後退し
始めた男性や、年と共に毛髪が薄くなってきた男女両方
で、ヒトの頭部の毛髪の正常な成長を促進し、増強し、
少なくとも維持することが重要視されてきている。この
ため、「毛髪保持剤」や「禿治療剤」の市場は成長しつ
つある。

【０００３】また、長年にわたり、特に足、腋、顔など
頭部以外の望ましくない毛を剃らずに除去しうる製品も
求められている。毎日髭を剃る必要がなくなるという理
由だけであれば男性も永続的または半永続的に顔の毛を
除去する方法を歓迎するのはもちろんであるが、このよ
うな製品は男性よりも女性に求められている。

【０００４】望ましくない毛を除去するために局所使用
する現在市販されている製品はほとんど活性成分として
チオグリコレートを使用している。例えば、商品名ＶＥ
ＥＴ及びＮＡＩＲで市販されている。ここでは、チオグ
リコレートは、高いｐＨで還元剤として作用して、毛の
中のジスルフィド結合を還元し、ついで毛胞管内に浸透
してケラチン化域より上の部分で毛を弱める。毛の幹を
皮膚表面のすぐ下で切り離さすことができ、皮膚表面に
はソフトで滑らかな感じを残す。

【０００５】しかし、毛の成長が止まるのではなく、ま
た、毛は皮膚表面近くで破壊されているため、比較的短
期間のうちに毛が再び成長し、そのため美容上の利点は
急速に失われる。そこで、処理した皮膚を無毛状態に維
持しようとすれば、チオグリコレート製品で再処理する
ことが必要になる。

【０００６】チオグリコレート除毛剤は皮膚の過敏症を
起こすことがあるため、消費者には使用に対し抵抗があ
る。しかし、剃るか毛を一本ずつ引き抜く以外にチオグ
リコレートに代わる除毛法がないため、チオグリコレー
ト含有製品が特に女性にとって体表面から望ましくない
毛を除去するために最も有効な方法を提供するものであ
るとして無益にも望まれている。

【０００７】ヒトを含むほとんどの哺乳類では、毛は連
続的に成長するのではなく、成長と休止の交互の期間を
含む活性サイクルを持つことがよく知られている。毛の
成長は次の３つの主な段階に分けることができる： ｉ）アナゲンとして知られる活性段階：ここでは毛胞が
真皮の深部まで浸透し、毛根細胞が急速に分裂し、分化
して毛を形成する； ｉｉ）カタゲンとして知られる後退段階：これは有糸分
裂の停止で始まり、この間、毛胞は真皮の上の方に後退
し、毛の成長が停止する； ｉｉｉ）テロゲンとして知られる休止段階：ここでは、
後退した毛胞は緊密に詰まった真皮乳頭細胞球をその下
に有する小さな二次的な芽を持っている。

【０００８】成長中の毛胞の代謝はよく判っていない。
微細に切断した毛胞では、グルコースが正常な成長のた
めに毛胞が必要とする主要なエネルギー源であること、
またグルコースはそのほとんどが乳酸に変換されるだけ
でそれ以上に酸化されないことが知られている。［例え
ば、Adachi K, Uno H. Glucose Metabolism of Growing
and Resting Hair Follicles. Am J Physiol (1968) 2
15, 1234-1239 ；及びPhilpott M P, Kealey T, Metabo
lic Studies on Isolated Hair Follicles. JInvest De
rm (1991) 96, 875-879 ］。

【０００９】さらに新しい研究で、本発明者らは、驚く
べきことに、毛胞はほとんど脂肪のエネルギー源を代謝
しないことを発見した。その代わりに、グルタミンが主
要なエネルギー源であることが判っており、これはグル
コースと同様に多くのエネルギーを毛胞に与えている。
また、本発明者らは、グルタミンの多くが乳酸に代謝さ
れること、in vitroでの毛の成長速度はグルコースとグ
ルタミンの両エネルギー源が同時に存在する場合にin v
ivo で認められる成長速度と一致することも発見した。

【００１０】グルタミンが毛の正常な成長に重要である
というこの新しい知見をもとに、本発明者は、in vitro
の実験で、グルタミンの乳酸への変換を妨げるある種の
阻害剤を使用すると、毛の成長も抑制されることを示し
た。その結果、グルタミン−乳酸代謝経路、特にグルタ
ミンのピルビン酸への変換に関与する経路の少なくとも
１つのステップの阻害剤を注意深く選択すると、この阻
害剤の局所使用により毛の成長を低下または遅延させる
ことができ、あるいは毛の成長を完全に回避することが
できる。

【００１１】従って、本発明は、グルタミン代謝に関与
する酵素の少なくとも１つを阻害することにより哺乳類
の毛の成長を調整する物質を１つ以上選択することに関
する。

【００１２】さらに、これらの物質は、体表面から望ま
しくない毛を除去するため、または少なくとも毛の成長
速度を低下させるために複数の処置の１つとして使用で
きることも示されており、これらの方法には、例えば： ｉ）毛を先ず慣用法で除去し、次に、この物質を使用し
て毛の再成長を防止または遅延させる２段階処置；また
は ｉｉ）例えば顎髭の成長の場合のように、必ずしもその
後も引続き毛がなくなるのではないが、この物質を使用
して毛の成長速度を低下させる１段階処置がある。

【００１３】従って、本発明は毛の成長を遅延または回
避するための、毛胞でのグルタミン代謝の阻害剤の使用
にも関する。

【００１４】発明の定義 従って、本発明は、毛の成長を低下、遅延または回避さ
せる目的で哺乳類の皮膚に局所使用するのに適した組成
物であって、 ｉ）哺乳類の皮膚または毛の中でのグルタミン代謝を阻
害する有効量の阻害剤；及び ｉｉ）阻害剤のための化粧品として許容されるベヒクル からなる組成物を提供する。

【００１５】発明の開示 本発明は、哺乳類の皮膚または毛でのグルタミン代謝の
阻害剤の選択、及び望ましくない毛が存在する哺乳類の
体の部分の毛の成長を低下または遅延させる、または毛
の成長を完全に回避するための阻害剤の局所使用に関す
る。

【００１６】グルタミン代謝の阻害剤 グルタミンがピルビン酸に変換される経路を下記の図に
示す。この経路には一連の中間体が含まれ、その各々は
本明細書に後記するように選択的な酵素の活性により得
られる。

【００１７】

【化１】

【００１８】本発明組成物はグルタミンのピルビン酸へ
の変換に関与する少なくとも１つの酵素の阻害剤を含
む。

【００１９】上図に示すようなグルタミンからピルビン
酸への変換の各ステップは特異酵素により調整されてお
り、従ってこれらの特異酵素の少なくとも１つに対する
阻害剤を導入することによりグルタミンからピルビン酸
への変換を停止または少なくとも遅延させることがで
き、その結果、毛の成長を低下、遅延または回避さえす
ることができる。これは、皮膚及び毛の適切な部分に１
つ以上の選択した阻害剤からなる組成物を局所使用する
ことにより達成できる。

【００２０】従って、グルタミン代謝阻害剤は阻害すべ
き酵素に応じて下記の１つ以上から選択できる。

【００２１】上図から判るように、グルタミンは最初に
グルタミン酸に変換される。ここで関係する酵素はグル
タミナーゼである。好適なグルタミナーゼ阻害剤の例は
６−ジアゾ−５−オキソノルロイシンである。

【００２２】次に、グルタミン酸はα−ケトグルタル酸
に変換される。ここで関係する酵素はグルタミン酸脱水
素酵素である。グルタミン酸脱水素酵素阻害剤の例は３
−カルボキシ−５−ブロモフラン酸である。

【００２３】次に、α−ケトグルタル酸はスクシニルＣ
ｏＡに変換される。ここで関係する酵素はα−ケトグル
タル酸脱水素酵素である。α−ケトグルタル酸脱水素酵
素阻害剤の例は銅イオン供給体、例えば酢酸銅（ＩＩ）
である。

【００２４】次に、スクシニルＣｏＡはコハク酸に変換
される。ここで関係する酵素はスクシニルＣｏＡ合成酵
素である。スクシニルＣｏＡ合成酵素阻害剤の例は硫酸
バナジウムである。

【００２５】次に、コハク酸はフマル酸に変換される。
ここで関係する酵素はコハク酸脱水素酵素である。コハ
ク酸脱水素酵素阻害剤の例はマロン酸である。

【００２６】次に、フマル酸はリンゴ酸に変換される。
ここで関係する酵素はフマラーゼである。好適なフマラ
ーゼ阻害剤の例はメソ−酒石酸である。

【００２７】次に、リンゴ酸はオキサロ酢酸に変換され
る。ここで関係する酵素はリンゴ酸脱水素酵素である。
好適なリンゴ酸脱水素酵素阻害剤の例はフルオロリンゴ
酸である。

【００２８】次に、オキサロ酢酸はピルビン酸に変換さ
れる。ここで関係する酵素はリンゴ酸酵素である。好適
なリンゴ酸酵素阻害剤の例はタルトロン酸とも呼ばれる
ヒドロキシマロン酸である。

【００２９】リンゴ酸は直接ピルビン酸に変換されるこ
ともある。ここで関係する酵素はリンゴ酸酵素である。
好適なリンゴ酸酵素阻害剤はヒドロキシマロン酸であ
る。

【００３０】上記の酵素阻害剤は、グルタミンからピル
ビン酸への変換の一部で作用する関連酵素の好適な阻害
剤の例である。本発明組成物には他の酵素阻害剤も使用
できるものと理解される。

【００３１】グルタミンからピルビン酸への変換を防ぐ
または少なくとも遅延させるために皮膚または毛に局所
使用するための本発明組成物に使用できる選択した酵素
の量は有効量であり、これは当業者が決定できる。

【００３２】驚く程少量で阻害剤は効果を示すことが判
明した。この予期しなかった有効性は本明細書中で以下
に証明する。

【００３３】従って、本発明組成物は、組成物１００容
量部当り、好ましくは５．０重量部以下、より好ましく
は１．０重量部以下の阻害剤を含む。

【００３４】化粧品として許容されるベヒクル 本発明組成物は、組成物中に含まれる他の含有物質の希
釈剤、分散剤または担体として作用し、哺乳類の皮膚及
び／または毛に組成物を使用したときに他の含有物質の
分布を促進する働きをする、化粧品として許容されるベ
ヒクルも含む。

【００３５】水以外のベヒクルには、液体または固体の
皮膚軟化剤、溶媒、保湿剤、濃厚剤及び粉末を含むこと
ができる。単独でまたは１つ以上の他のベヒクルとの混
合物として使用できるこれらの型のベヒクルの個々の例
は次の通りである：皮膚軟化剤、例えばステアリルアル
コール、モノリシノール酸グリセリル、ミンク油、セチ
ルアルコール、イソステアリン酸イソプロピル、ステア
リン酸、パルミチン酸イソブチル、ステアリン酸イソセ
チル、オレイルアルコール、ラウリン酸イソプロピル、
ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、オクタデカン
−２−オール、イソセチルアルコール、エイコサニルア
ルコール、ベヘニルアルコール、パルミチン酸セチル、
シリコーン油例えばジメチルポリシロキサン、セバシン
酸ジ−ｎ−ブチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミ
チン酸イソプロピル、ステアリン酸イソプロピル、ステ
アリン酸ブチル、ポリエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、ラノリン、ココアバター、コーン油、綿
実油、オリーブ油、ヤシ核油、ナタネ油、サフラワー
油、マツヨイグサ油、大豆油、ヒマワリ油、アボカド
油、ゴマ油、ココナッツ油、落花生油、ヒマシ油、アセ
チル化ラノリンアルコール、石油ジェリー、鉱物油、ミ
リスチン酸ブチル、イソステアリン酸、パルミチン酸、
リノール酸イソプロピル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチ
ル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸ミリスチル；プロ
ペラント、例えばプロパン、ブタン、イソブタン、ジメ
チルエーテル、二酸化炭素、亜酸化窒素；溶媒、例えば
エチルアルコール、塩化メチレン、イソプロパノール、
アセトン、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレング
リコールモノエチルエーテル、ジメチルスルホキシド、
ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン；粉末、例
えば白亜、タルク、フーラー土、カオリン、でんぷん、
ゴム、コロイド状のシリカポリアクリル酸ナトリウム、
テトラアルキル及び／またはトリアルキルアリールアン
モニウムスメクタイト、化学的に修飾したケイ酸アルミ
ニウムマグネシウム、有機的に修飾したモンモリロナイ
トクレー、水化したケイ酸アルミニウム、薫蒸シリカ、
カルボキシビニルポリマー、ナトリウムカルボキシメチ
ルセルロース、モノステアリン酸グリコール、ジステア
リン酸グリコール。

【００３６】化粧品として許容されるベヒクルはエマル
ジョンの通常１０−９９．９９９％、好ましくは５０−
９９重量％を形成するが、他の化粧品助剤が存在しない
ときには組成物の残部をなしてもよい。

【００３７】ヘアーライトニング剤 本発明組成物は適宜、ヘアーライトニング剤も含むこと
ができる。

【００３８】組成物を局所使用して望ましくない毛を除
去した後、組成物を繰り返し再使用して毛の再成長を防
止しない限り毛は再び成長することは理解されよう。毛
が通常濃い色をしていると、毛の色が薄い場合と比べ
て、一般に処理部位の毛の再成長が目立ちやすい。従っ
て、本発明組成物に、再成長する毛すべても色が薄くな
り、従って毛を目立たなくするヘアーライトニング剤ま
たは脱色剤を含むと好都合でありうる。

【００３９】この目的で任意に使用できる特に好適なヘ
アーライトニング剤はコウジ酸である。コウジ酸の好適
量は組成物の０．１−２０重量％である。

【００４０】慣用の除毛剤成分 本発明組成物はまた適宜、慣用の除毛成分例えばチオグ
リコレートを、望ましくない毛を除去するのに十分な量
またはそれ以下の量含むことができる。従って、慣用の
除毛製品、例えば高ｐＨでチオグリコレートを含有す
る、例えば商品名「ＶＥＥＴ」及び「ＮＡＩＲ」で市販
されている製品の使用が一部の消費者にとって抵抗があ
るにもかかわらず、最良の結果を得るためには、本発明
の酵素阻害剤と伝統的な除毛剤としてのチオグリコレー
トとを組み合わせることは好都合でありうる。また、最
初に慣用のチオグリコレート除毛剤を皮膚に使用して望
ましくない毛を除去した後、チオグリコールを含むまた
は含まない本発明組成物を皮膚に使用して毛の成長を回
避する２段階法も使用できる。

【００４１】制汗剤及びデオドラント剤 本発明組成物はまた適宜、１つ以上の慣用の制汗剤また
はデオドラント活性物質も含んでよく、これは組成物が
腋窩に使用されるときに特に有用である。従って、この
ような組成物は、望ましくない毛の成長を防ぐためだけ
ではなく、発汗を減らしたり、なくしたりするため及び
／または体臭を減らしたり、なくしたりするために、定
期的例えば毎日、腋窩に使用できる。

【００４２】慣用の制汗剤活性物質の例には、制汗用製
品に通常使用されているような、収斂性金属塩例えば塩
化アルミニウム、塩化アルミニウム水化物、活性化（ま
たは熟成）塩化アルミニウム水化物（ＡＡＣＨとしても
知られている）及びジルコニウム塩が含まれる。また、
現在、収斂性金属塩の使用を避ける傾向があり、そのた
め、より「自然な制汗剤」、例えば皮脂管をブロックす
ることにより発汗を防ぐのではなく、皮膚表面から出た
汗を吸収することにより効果を示す水吸収性物質がより
一般的なものとなりつつある。水吸収性制汗剤物質の例
には、少なくともそれ自身の重量と同じだけの水分を吸
収できるポリマー、例えば化学的に修飾したセルロース
例えばＡＫＵＣＥＬＬ（商品名）、架橋結合したカルボ
キシメチルセルロース例えばＡＱＵＡＬＯＮ（商品名）
及びカルボキシメチル化した馬鈴薯でんぷん例えばＦＯ
ＸＳＯＲＢ（商品名）が含まれる。

【００４３】慣用のデオドラント剤の例には、抗微生物
剤、例えば臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化セ
チルピリジニウム、Ｎ−ラウロイルサルコシンナトリウ
ム、３，４，４’−トリクロロカルバニリド及び２，
４，４’−トリクロロ−２”−ヒドロキシジフェニルエ
ーテルが含まれる。

【００４４】他の任意の皮膚に効果的な物質及び化粧品
助剤 本発明組成物の特に好都合な形態はエマルジョンであ
り、この場合、油中水型または水中油型エマルジョンを
得るために、通常油又は油状物質を乳化剤と共に含む。
エマルジョンの型は使用した乳化剤の平均親水性−親油
性バランス（ＨＬＢ）に大きく依存する。

【００４５】油または油状物質 本発明組成物は適宜、油または油の特性を有する物質を
１つ以上含んでよい。

【００４６】好適な油の例には、鉱物油及び植物油並び
に油物質例えば皮膚軟化剤として既に提起したものが含
まれる。他の油または油状物質には、揮発性及び非揮発
性のシリコーン油例えばポリジメチルシロキサンが含ま
れる。

【００４７】油または油状物質は、エマルジョンを形成
するために含まれる場合、組成物の通常９０容量％ま
で、好ましくは１０−８０容量％を形成する。

【００４８】乳化剤 本発明組成物はまた適宜１つ以上の乳化剤を含んでよ
く、一般に乳化剤の選択により油中水型または水中油型
のどちらのエマルジョンが形成されるかが決まる。

【００４９】油中水型エマルジョンが必要な場合、選択
した乳化剤の平均ＨＬＢ値は１−６でなければならな
い。水中油型エマルジョンが必要な場合、選択した乳化
剤の平均ＨＬＢ値は＞６でなければならない。

【００５０】好適な乳化剤の例を下記第１表に示す。表
には、乳化剤の化学名、市販品の商品名の例、平均ＨＬ
Ｂ値を示す。

【００５１】

【表１】

【００５２】

【表２】

【００５３】上記の乳化剤のリストは限定する意図のも
のではなく、単に本発明への使用に適した選択した乳化
剤を例示したものである。

【００５４】所望に応じて２つ以上の乳化剤を使用でき
ると考えるべきである。

【００５５】本発明組成物に含まれる乳化剤または乳化
剤混合物の量は、適切には、組成物の１−５０重量％、
好ましくは２−２０重量％、最も好ましくは２−１０重
量％である。

【００５６】水 本発明組成物は通常９０容量％まで、好ましくは５−８
０容量％までの水を含むことができる。水は化粧品とし
て許容されるベヒクルとして作用しうる。

【００５７】シリコーン表面活性剤 本発明組成物はまた適宜、上記の任意の乳化剤の代わり
に、またはこれに加えて、乳化剤としても作用しうる高
分子シリコーン表面活性剤も含むことができる。

【００５８】シリコーン表面活性剤は、ポリオキシエチ
レン及び／またはポリオキシプロピレン側鎖を持つジメ
チルポリシロキサンの高分子ポリマーであって、分子量
１０，０００−５０，０００で、下記の構造を有してい
る：

【００５９】

【化２】

【００６０】［式中、ＲはＣ_1-18アルキル基であり、
Ｒ’は構造：−ＣＨ₃ Ｈ₅ ０（Ｃ₂ Ｈ₄ Ｏ）_a （ＣＨ₃
Ｃ₂ Ｈ₃ ０）_b Ｒ”を持つポリエーテル基であり、ここ
で、Ｒ”はＨまたはＣ_1-18アルキル基であり、ａは９−
１１５であり、ｂは０−５０であり、ｘは１３３−６７
３であり、ｙは２５−０．２５である］。

【００６１】好ましくは、ジメチルポリシロキサンポリ
マーは、ａが１０−１１４であり、ｂが０−４９であ
り、ｘが３８８−４０２であり、ｙが１５−０．７５で
あり、基Ｒ’とＲ”の一方がラウリルであり、他方の分
子量が１０００−５０００であるものである。

【００６２】特に好ましいジメチルポリシロキサンポリ
マーは、ａが１４であり、ｂが１３であり、ｘが２４９
であり、ｙが１．２５であるものである。

【００６３】ジメチルポリシロキサンポリマーは揮発性
シロキサン中の分散物として提供されるのが好都合であ
り、この分散物は例えば１−２０容量％のポリマーと８
０−９９容量％のシロキサンからなる。理想的には、分
散物は揮発性シロキサン中に分散された１０容量％のポ
リマーからなる。

【００６４】ポリシロキサンポリマーを分散できる揮発
性シロキサンの例にはポリジメチルシロキサン（五量体
及び／または六量体）が含まれる。

【００６５】特に好ましいシリコーン表面活性剤はシク
ロメチコーン及びジメチコーンコポリオール、例えばDO
W CORNING から市販のDC 3225C Formulation Aidであ
る。もう１つの例はラウリルメチコーンコポリオール、
例えばやはりDow Corning から市販のDC Q2-5200であ
る。

【００６６】組成物中に存在する場合のシリコーン表面
活性剤の量は、エマルジョンの通常２５重量％まで、好
ましくは０．５−１５重量％である。

【００６７】表面活性剤 本発明組成物はまた適宜、陰イオン、非イオンまたは両
性表面活性剤またはその混合物から選択した表面活性剤
を含むことができる。

【００６８】この目的に好適な陰イオン表面活性剤は、
硫酸アルキル、アルキルエーテルサルフェート、スルホ
ン酸アルカリル、コハク酸アルキル、スルホコハク酸ア
ルキル、Ｎ−アルコイルサルコシネート、及びα−オレ
フィンスルホネート、特にそれらのナトリウム、マグネ
シウム、アンモニウム並びにモノ−、ジ−及びトリエタ
ノールアミン塩である。アルキル基は一般に炭素原子を
８−１８個有しており、不飽和であってよい。アルキル
エーテルサルフェートは１分子当り１−１０個の酸化エ
チレンまたは酸化プロピレンを含有してよく、好ましく
は１分子当り２−３個の酸化エチレンを有している。

【００６９】好適な陰イオン表面活性剤の例には、ラウ
リル硫酸ナトリウム、オレイルコハク酸ナトリウム、ラ
ウリルスルホコハク酸アンモニウム、ラウリル硫酸アン
モニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ド
デシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン及びＮ
−ラウリルサルコシン酸ナトリウムである。最も好まし
い陰イオン表面活性剤はラウリル硫酸ナトリウム、ラウ
リルエーテル硫酸ナトリウム２ＥＯ及び３ＥＯ、ラウリ
ル硫酸アンモニウム及びラウリルエーテル硫酸アンモニ
ウム１ＥＯ、２ＥＯ及び３ＥＯである。

【００７０】本発明組成物に適宜使用するのに好適な非
イオン表面活性剤には、脂肪族（Ｃ₈ −Ｃ₁₈）第１また
は第２、直鎖または分岐アルコールまたはフェノールと
酸化アルキレン通常酸化エチレンとの、一般に６−３０
ＥＯの縮合生成物を含むことができる。

【００７１】他の好適な非イオン表面活性剤にはモノま
たはジアルキルアルカノールアミドまたはアルキルポリ
グルコシド、例えばココモノまたはジエタノールアミ
ド、ココモノイソプロパノールアミド、及びココジグル
コシドが含まれる。

【００７２】本発明組成物に適宜使用するのに適した両
性表面活性剤には、アルキルアミンオキシド、アルキル
ベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、アルキル
モノ−またはジ−アルカノールアミド、アルキルスルホ
ベタイン、グリシン酸アルキル及びカルボキシグリシン
酸アルキル（ここで、アルキル基は炭素原子を８−１８
個有している）が含まれる。例としては、ラウリルアミ
ンオキシド、ココモノエタノールアミド、ココジエタノ
ールアミド、ココミドプロピルベタイン、ココジメチル
スルホプロピルベタイン及び好ましくはココベタインが
含まれる。

【００７３】本発明組成物中に表面活性剤が含まれる場
合、表面活性剤は２−４０重量％、好ましくは５−３０
重量％を形成する。

【００７４】他の化粧品助剤 適宜使用できる慣用の助剤の例には、抗酸化剤例えばブ
チルヒドロキシトルエン；サンスクリーン例えばメトキ
シ桂皮酸オクチル及びブチルメトキシジ−ベンゾイルメ
タン；保湿剤例えばグリセロール、ソルビトール、２−
ピロリドン−５−カルボキシレート、ジブチルフタレー
ト、ゼラチン、ポリエチレングリコール例えばＰＥＧ
２００−６００；バッファ例えばトリエタノールアミン
または水酸化ナトリウムのような塩基と合わせた乳酸；
ワックス例えばビーズワックス、オゾケライトワック
ス、パラフィンワックス；植物抽出物例えばアロエベラ
（Aloe vera ）、コーンフラワー、アメリカマンサク、
エルダフラワー、キウリ；濃厚剤；活性増強剤；着色
剤；及び香料が含まれる。化粧品助剤は組成物の残部を
形成してよい。

【００７５】組成物の保存 本発明組成物は、製造後、販売、使用まで長期間保存で
きる方法で保存するのが好ましい。組成物の保存期間は
無限であるのが理想的である。

【００７６】酵素阻害剤は、好ましい組成物の特徴であ
る皮膚のｐＨに近いｐＨでは特に、細菌、カビ及び真菌
や他の微生物の攻撃を受けやすいことが明かである。従
って、組成物を保存加工する手段を講じない限り、阻害
剤の生物分解により組成物の保存期間は許容できないほ
ど短くなる可能性がある。

【００７７】保存のためには、組成物は、組成物を哺乳
類の皮膚または毛に局所使用する前に組成物を微生物で
汚染する及び／または阻害剤を生物分解する可能性のあ
るウィルス性及び細菌性汚染物質を含まないまたは実質
的に含まないのが好ましい。しかし、保存条件が組成物
使用前に微生物が実質的に増殖することのないものであ
れば、本発明は本明細書に定義のように細菌の胞子のよ
うな生きているが休眠中の微生物を含有する可能性のあ
る組成物にも係るものであると理解されよう。

【００７８】組成物を保存加工するために使用できる方
法の例を以下に示す： （ｉ）滅菌 本発明組成物は、実質的にすべての生きている微生物汚
染物質を除去または殺菌する滅菌により保存加工するこ
とができる。これは、例えば、製薬業界で確立された手
法を用いた、致死量のガンマ線照射、加熱滅菌または限
外濾過で実行できる。

【００７９】（ｉｉ）化学保存料 本発明組成物はまた、細菌、真菌及び他の微生物の増殖
を防ぐ働きのある化学保存料を含むことによって保存加
工することもできる。

【００８０】化学保存料の例には、エタノール、安息香
酸、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリ
ウム、プロピオン酸ナトリウム、ｐ−ヒドロキシ安息香
酸のメチル、エチル、プロピル及びブチルエステルがあ
る。本発明組成物に含みうる化学保存料の量は一般に
０．０５−５重量％、好ましくは０．１−２重量％であ
り、微生物の増殖を停止させる十分量を選択する。

【００８１】（ｉｉｉ）水活性抑制剤 本発明組成物はまた、水活性抑制剤例えばグリセロー
ル、プロピレングリコール、ソルビトール、糖及び塩例
えばアルカリ金属のハロゲン化物、硫酸塩及びカルボン
酸塩を含むことにより保存加工することもできる。水活
性抑制剤を使用するときには、水活性（α_w ）を１から
＜０．９、好ましくは＜０．８５、最も好ましくは＜
０．８まで低下させうる十分量を組成物に含むべきであ
る。これらの値の最低値は酵母、カビ及び真菌が増殖し
ない値である。

【００８２】毛の成長を低下または遅延させるまたは皮
膚から毛を除去するためのグルタミン代謝阻害剤の使用 本発明組成物はまた、毛の成長を低下または遅延させ
る、または皮膚の表面から望ましくない毛を除去する目
的で、哺乳類の皮膚または毛に局所使用するための、本
明細書に定義のグルタミン代謝阻害剤の使用も提供す
る。

【００８３】本発明組成物は、主として、望ましくない
毛を除去する、または少なくとも毛の成長を低下または
遅延させるために、ヒトの皮膚、特に足、腋窩及び顔に
局所使用することを目的としている。本発明組成物はそ
の後の毛の再成長を防ぐために予防的に皮膚に使用する
こともできる。

【００８４】組成物を皮膚に使用する量や頻度は個人の
必要性に応じて多様でありうるが、例えば、選択したグ
ルタミン代謝阻害剤０．００００１−１ｇを含有する
０．１−５ｇを毎日局所使用すると、大部分の場合、望
ましくない毛が所望の通りになくなり、皮膚が無毛状態
に維持されることが示唆されている。

【００８５】製品形態及び包装 本発明の局所用皮膚及び／または毛の処理用組成物は、
液体またはゲル、または粘度４，０００−１０，０００
ｍＰａｓのローション、粘度１０，０００−２０，００
０ｍＰａｓの乳液、または粘度２０，０００−１００，
０００ｍＰａｓのクリームの形態で処方できる。

【００８６】本発明組成物は主として望ましくない毛を
皮膚から除去するための製品として処方することを意図
したものであるが、好適な助剤を加えることにより、例
えば制汗剤、デオドラント剤、サンケアー製品、または
髭剃り用製品例えばシェービングムースとして使用でき
るように処方することもできる。

【００８７】本発明組成物はその粘度や消費者の使用目
的に適した容器に包装することができる。例えば液体、
ゲル、ローションまたは乳液はビン、ロールボールアプ
リケータ、プロペラントを含むエアゾール容器または指
で操作するのに適したポンプ付き容器に入れることがで
きる。本発明組成物はビンまたは小袋に詰めることがで
きる。組成物がクリームのときには、単に、変形しない
ビンや、絞り出せる容器例えばチューブや蓋付きビンに
保存できる。

【００８８】従って、本発明は本明細書に定義の化粧品
として許容される組成物を含有する閉鎖容器も提供す
る。

【００８９】製法 本発明はまた、有効量の本明細書に定義のグルタミン代
謝阻害剤とこの阻害剤用の化粧品として許容される担体
とを一緒に混合するステップからなる脱毛組成物の製法
も提供する。

【００９０】毛の中でのグルタミン代謝阻害をin vitro
で示す実験例 前記のように、コハク酸からフマル酸への変換は酵素コ
ハク酸脱水素酵素が触媒し、この酵素活性は有効量のマ
ロン酸の存在により阻害できる。従って、グルタミンか
らピルビン酸への経路にはピルビン酸に到達する前にフ
マル酸の形成とリンゴ酸の形成の両方が含まれるため、
このマロン酸はグルタミンのピルビン酸への変換を阻止
する重要な酵素阻害剤である。

【００９１】従って、この役割におけるマロン酸の作用
を、単離した生きている毛胞の成長の研究を含むin vit
roの手法により評価した。

【００９２】使用した手法は次の通りである：Philpott
ら、J Cell Sci 97, 463-471 (1990) に記載されたよう
に、ヒトの頭皮の毛胞を単離した。２例の患者の各々か
らの１０個の毛胞と３番目の患者からの５個の毛胞を、
Flow Laboratories から入手できる、Ｌ−グルタミン
（２ｍＭ）と抗生物質を含む成長培地（ウィリアムズ
Ｅ培地）中で、インシュリン（１０μｇ／ｍｌ）及びヒ
ドロコーチゾン（１０ｎｇ／ｍｌ）を補い、２．５ｍＭ
マロン酸（０．０２６％ ｗ／ｖ）の存在下または不在
下で、インキュベートした。毛胞の長さをアイピースグ
ラチクル（eyepiece graticule）及び反転顕微鏡を使用
して第０、１、２、５、６、７、８、９日目に記録し、
各処理群について平均累積成長を計算した。結果を第１
図に示す。誤差は平均の標準誤差を示す（３Ｅ．
Ｍ．）。

【００９３】第１図では、全ての毛胞について平均の累
積した毛の成長（ｍｍ）を縦座標に、実験期間（補足ウ
ィリアムズ Ｅ培地で９日間培養）を横座標に示す。

【００９４】第１図から判るように、in vitroでの毛の
成長は対照群と比べ２．５ｍＭマロン酸の存在下でテス
ト期間中顕著に低下した。

【００９５】さらに、上記と同じ手法を使用して、２つ
の他の阻害剤も調べた。これらの阻害剤は、酵素フマラ
ーゼを阻害し、フマル酸からリンゴ酸への変換を阻害す
るメソ−酒石酸と、リンゴ酸酵素を阻害し、オキサロ酢
酸からピルビン酸への変換を阻害するヒドロキシマロン
酸（タルトロン酸）であった。この結果から、これらの
阻害剤はマロン酸ほど強力ではないが、相乗効果を持つ
ようであることが示された。強度は阻害剤がグルタミン
代謝経路中のどの位置で作用するかに関係する可能性が
ある。

【００９６】補足ウィリアムズ培地で７日間培養した後
で調べた、これら３つの阻害剤すべてについての毛の成
長を阻止する効果を下記第２表に示す。

【００９７】

【表３】

【００９８】

【実施例】本発明を以下の実施例で説明する。各実施例
は本発明のグルタミン代謝の特異的酵素阻害剤を１つ以
上含んでいる。

【００９９】実施例１ 本実施例は、毛の成長を回避するために皮膚に局所使用
するのに適したローションを説明している。

【０１００】このローションの処方は下記の通りであ
る：

【０１０１】

【表４】

【０１０２】実施例２ 本実施例は、足及び腋窩の皮膚に使用するのに適した毛
の成長を遅らせるトニックを説明している。

【０１０３】この毛の成長を遅らせるトニックの処方は
下記の通りである：

【０１０４】

【表５】

【０１０５】実施例３ 本実施例も、腋窩への局所使用に適したローションを説
明している。

【０１０６】このローションの処方は下記の通りであ
る：

【０１０７】

【表６】

【０１０８】実施例４ 本実施例も、皮膚に使用するのに適した除毛剤を説明し
ている。

【０１０９】この除毛剤の処方は下記の通りである：

【０１１０】

【表７】

【０１１１】実施例５−７ 下記の処方は顔、足または腋窩を除毛するために局所使
用できるローションを示している。

【０１１２】

【表８】

【０１１３】実施例８ 本実施例は、体表面の除毛に有用な、本発明の酵素阻害
剤を含有する油中水型エマルジョンを説明している。

【０１１４】このエマルジョンは油相１０容量％と水相
９０容量％からなった。

【０１１５】油相と水相の成分は下記の通りであった：

【０１１６】

【表９】

【０１１７】このエマルジョンは、１０容量部の油相を
取り、ここに９０容量部の水相を撹拌しながらゆっくり
と加えて製造した。

【０１１８】実施例９ 本実施例も、皮膚への局所使用に適したローションを説
明している。

【０１１９】このローションの処方は下記の通りであ
る：

【０１２０】

【表１０】

【０１２１】実施例１０ 本実施例は、体表面の除毛に有用な、２つの本発明酵素
阻害剤を含有する油中水型エマルジョンを説明してい
る。

【０１２２】このエマルジョンは油相１０容量％と水相
９０容量％からなった。

【０１２３】油相及び水相の処方は下記の通りであっ
た：

【０１２４】

【表１１】

【０１２５】このエマルジョンは、１０容量部の油相を
取り、ここに９０容量部の水相を撹拌しながらゆっくり
と加えて製造した。

【０１２６】実施例１１ 本実施例は本発明のシェービングムース製品を説明して
いる。この製品は次の成分を含んでいた。

【０１２７】

【表１２】

【０１２８】実施例１２ 本実施例は本発明のロールオン型制汗剤を説明してい
る。ロールオンローションは次の成分を含有していた。

【０１２９】

【表１３】

【０１３０】手順 ケイ酸アルミニウムマグネシウムとマロン酸を水にゆっ
くりと加え、滑らかになるまで撹拌を続け、７０℃に加
熱する。Ｂを７５℃に加熱し、Ａに加える。温度が５０
℃に低下するまで混合する。Ｃを５０℃まで加熱し、Ａ
＋Ｂに加える。生成物が室温（２０℃）になるまで混合
する。Ｄを加え、１５分間撹拌する。

【０１３１】上記のように製造したローションをロール
ボールアプリケータに分配し、最終的なロールオン型の
製品を得る。

【０１３２】このローションは拭き取り用に使用する布
やティッシュに含浸させるのにも適している。

【図面の簡単な説明】

【図１】グルタミン代謝阻害剤としてマロン酸を使用し
た時の毛の平均累積成長を対照と対比して示したもので
ある。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジリアン・エリザベス・ウエストゲイト イギリス国、エヌ・エヌ・９・５・アー ル・ゼツト、ノーザンプトンシヤー、ア ースリングボロー、ザ・サイデイング ス、７ (72)発明者 レベツカ・ウイリアムス イギリス国、シー・ビイ・１・３・エ イ・ジエイ、ケンブリツジ、セドリツ ク・ストリート、18

Claims (27)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 毛の成長を低下、遅延または回避させる
   目的で哺乳類の皮膚に局所使用するのに適した組成物で
   あって、 ｉ）哺乳類の皮膚または毛の中でのグルタミン代謝を阻
   害する有効量の阻害剤；及び ｉｉ）阻害剤のための化粧品として許容されるベヒクル
   からなる組成物。
2. 【請求項２】 阻害剤が哺乳類の皮膚または毛の中でグ
   ルタミンから乳酸への変換に関与する少なくとも１つの
   酵素を阻害する物質である請求項１の組成物。
3. 【請求項３】 酵素がグルタミンをグルタミン酸に変換
   するグルタミナーゼである請求項２の組成物。
4. 【請求項４】 グルタミナーゼ阻害剤が６−ジアゾ−５
   −オキソノルロイシンである請求項３の組成物。
5. 【請求項５】 酵素がグルタミン酸をα−ケトグルタル
   酸に変換するグルタミン酸脱水素酵素である請求項２の
   組成物。
6. 【請求項６】 グルタミン酸脱水素酵素阻害剤が３−カ
   ルボキシ−５−ブロモフラン酸である請求項５の組成
   物。
7. 【請求項７】 酵素がα−ケトグルタル酸をスクシニル
   ＣｏＡに変換するα−ケトグルタル酸脱水素酵素である
   請求項２の組成物。
8. 【請求項８】 α−ケトグルタル酸脱水素酵素阻害剤が
   酢酸銅（ＩＩ）である請求項７の組成物。
9. 【請求項９】 酵素がスクシニルＣｏＡをコハク酸に変
   換するスクシニルＣｏＡ合成酵素である請求項２の組成
   物。
10. 【請求項１０】 スクシニルＣｏＡ合成酵素阻害剤が硫
    酸バナジウムである請求項９の組成物。
11. 【請求項１１】 酵素がコハク酸をフマル酸に変換する
    コハク酸脱水素酵素である請求項２の組成物。
12. 【請求項１２】 コハク酸脱水素酵素阻害剤がマロン酸
    である請求項１１の組成物。
13. 【請求項１３】 酵素がフマル酸をリンゴ酸に変換する
    フマラーゼである請求項２の組成物。
14. 【請求項１４】 フマラーゼ阻害剤がメソ−酒石酸であ
    る請求項１３の組成物。
15. 【請求項１５】 酵素がリンゴ酸をオキサロ酢酸に変換
    するリンゴ酸脱水素酵素である請求項２の組成物。
16. 【請求項１６】 リンゴ酸脱水素酵素阻害剤がフルオロ
    リンゴ酸である請求項１５の組成物。
17. 【請求項１７】 酵素がオキサロ酢酸をピルビン酸に変
    換するリンゴ酸酵素である請求項２の組成物。
18. 【請求項１８】 リンゴ酸酵素阻害剤がヒドロキシマロ
    ン酸である請求項１７の組成物。
19. 【請求項１９】 酵素がリンゴ酸をピルビン酸に変換す
    るリンゴ酸酵素である請求項２の組成物。
20. 【請求項２０】 リンゴ酸酵素阻害剤がヒドロキシマロ
    ン酸である請求項１９の組成物。
21. 【請求項２１】 さらにヘアーライトナーを含んでいる
    請求項１の組成物。
22. 【請求項２２】 ヘアーライトナーがコウジ酸である請
    求項２１の組成物。
23. 【請求項２３】 さらにチオグリコレートを含んでいる
    請求項１の組成物。
24. 【請求項２４】 さらに制汗剤及び／またはデオドラン
    トを含んでいる請求項１から２３のいずれかの組成物。
25. 【請求項２５】 さらにサンスクリーン剤を含んでいる
    請求項１から２４のいずれかの組成物。
26. 【請求項２６】 組成物１００容量部当り５．０重量部
    以下の阻害剤を含んでいる請求項１から２５のいずれか
    の組成物。
27. 【請求項２７】 組成物１００容量部当り１．０重量部
    以下の阻害剤を含んでいる請求項１から２６のいずれか
    の組成物。