JP2525134Y2 - 台間玉貸機の貸玉供給管 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、パチンコ遊技店におい
て隣接するパチンコ台間に設置され、貨幣の投入により
パチンコ玉を貸出す薄型の台間玉貸機に関するもので、
詳しくは台間玉貸機より貸出されるパチンコ玉を、隣接
するパチンコ台の玉受皿に直接供給することが出来る、
貸玉供給管が設けられた台間玉貸機に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】近年、パチンコ遊技店においては１００
円硬貨及び５００円硬貨は勿論、紙幣やカード等でも使
用できる台間玉貸機が設置されている。また、最近に到
っては五千円紙幣や一万円紙幣でも使用できる高額台間
玉貸機が出現してきている。

【０００３】このように貸玉金額の高額化に伴ない、台
間玉貸機より排出される多量のパチンコ玉を玉壷より取
り出して、隣接するパチンコ台の玉受皿に移しかえる手
間を解消するため、最近では台間玉貸機より排出される
パチンコ玉を、隣接するパチンコ台の玉受皿に直接供給
することが出来る、貸玉供給管が設けられた台間玉貸機
が提供されている。

【０００４】また、本出願人の実開平３−１１３７９に
おいては、貸玉供給管の先端を隣接するパチンコ台の玉
受皿上に位置して貸玉供給管排出状態と成し、該貸玉供
給管排出時の位置から略直角方向に貸玉供給管を回動さ
せた玉壷排出時の位置で、該貸玉供給管を仮固定する仮
固定手段を設け、該仮固定手段を解除すると貸玉供給管
を常にパチンコ台の玉受皿側に付勢する手段によって自
動的に貸玉供給管排出状態に切り替わるように構成した
自動復帰機構を有する台間玉貸機の貸玉供給管を提供し
ている。

【０００５】しかし、パチンコ台や台間玉貸機の設置、
修理等の際、台間玉貸機より突出した上記貸玉供給管が
邪魔になり、作業の遅延を生じるばかりでなく、作業中
に貸玉供給管に衝撃を与えて該貸玉供給管を損傷させる
事故が発生する問題を有していた。また、遊技中に勝ち
玉が増えて玉受皿がパチンコ玉で満杯になり、パチンコ
台下部中央にある玉皿にもパチンコ玉が排出された際等
に、玉皿内のパチンコ玉を上部の玉受皿に手で移し替え
るときには、貸玉供給管が邪魔になって、玉受皿内に該
パチンコ玉をスムーズに入れることが出来ず、玉受皿の
外にこぼして床上にパチンコ玉を散乱させてしまうとい
う問題が指摘されていた。

【０００６】そこで、最近になって上記問題を解決する
ため、例えば、実開平４−５８２８７号公報のパチンコ
玉貸排出装置が開示され、該パチンコ玉貸排出装置は貸
玉供給管の可動樋を上下折り曲げ自在に形成され、該可
動樋を上方に持ち上げることが出来るように成し、且
つ、貸玉供給管を折り曲げるとき上方に回動させる可動
樋の上面側に、台間玉貸機本体内部の玉供給部より流出
するパチンコ玉を遮断する玉ストッパーが設けられ、可
動樋部の折曲時に該玉ストッパーが折曲部と玉供給部と
の間に突出して、玉供給部から排出されるパチンコ玉を
折曲部の手前で堰止め、該パチンコ玉が折曲部から溢れ
落ちるのを防止するように成していた。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな貸玉供給管の可動樋を上下折り曲げ自在に形成し、
可動樋の上面側に玉ストッパーを設け、該可動樋の折曲
時、玉供給部側より流出するパチンコ玉を該玉ストッパ
ーにより折曲部の手前で遮断する台間玉貸機について
は、該可動樋を折曲したとき、玉供給部側から排出され
るパチンコ玉を折曲部の手前で堰止めることが出来る反
面、折曲部の底部は開放された状態のままであるため、
可動樋内に滞留したまま状態で、該可動樋を顧客（女性
や高齢者）が誤って上方に持ち上げてしまうと、可動樋
に滞留していたパチンコ玉が逆流して折曲部の底部から
落下し、パチンコ遊技店内の床面上にこぼれる落ちて顧
客に不愉快な思いをさせてしまう等の課題は有したまま
であった。

【０００８】また、貸玉供給管の可動樋が上下折り曲げ
自在の前記台間玉貸機は、可動樋の略直角なる折曲のと
きの該角度以上の可動樋の折曲規制を、可動樋の上縁
を、取り付け部の上縁に当接させることにより行ってい
るため、可動樋を乱暴に折曲さると、可動樋の上縁が取
り付け部の上縁に押されて、樋巾が広がる方向に変形
し、悪くは可動樋と固定部との軸着が外れて、可動樋が
容易に脱落してしまうという課題が生じてしまい、可動
樋が脱落してしまうと、店員が装着し直す修復作業が必
要で、その間は直接玉受皿内に供給できないため、玉壺
からパチンコ玉を手の平で受け取り玉受皿内に供給しな
ければならなかった。

【０００９】本考案の目的は、可動樋内にパチンコ玉が
滞留したまま状態で貸玉供給管の可動部を折曲しても可
動部内からパチンコ玉が落下することがなく、さらに可
動部の折曲時に設定された折曲角度以上に折曲させよう
とする力が加わっても、該可動部が脱落することがな
く、このため折曲部よりパチンコ玉の落下が防止される
台間玉貸機の貸玉供給管を提供することにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記、目的を達成するた
め本考案の台間玉貸機の貸玉供給管は、先端部に排出口
を開口し、樋状から成り隣接したパチンコ台の玉受皿に
届く長さを有した可動部の貸玉供給管を、貸玉供給路に
接続する供給管取り付け部に、基部より水平方向に回動
するように取り付けると共に、該基部には貸玉供給管と
貸玉供給路とを連結する開口部、及び玉壷と貸玉供給路
とを連結するバイパス通路とが設けられ、該貸玉供給管
の可動部の回動操作により貸玉供給路と貸玉供給管又は
玉壷とが択一的に連通して貸玉を排出するように成
し、、貸玉供給管の可動部と基部の固定部が支点軸に軸
着して折曲部と成し、該折曲部は折曲操作により上下自
在に折曲し、且つ貸玉供給管の可動部と基部の固定部と
が着脱自在と成した台間玉貸機の貸玉供給管において、
前記貸玉供給管の可動部を折曲操作により上方に折曲し
た時、貸玉供給管の可動部底面の終端部位と基部の固定
部底面の先端部位との間隙がパチンコ玉の径より狭く成
すように可動部と固定部とを軸着し、前記可動部が折曲
した際可動部内の貸玉の落下を防止する貸玉落下防止手
段としたものである。

【００１１】また、請求項２記載の前記貸玉落下防止手
段は、貸玉供給管の可動部底面の終端部位に凸形状から
成る突出片を設け、基部の固定部底面に切欠部を設け、
折曲操作時、貸玉供給管が水平時状態時は、切欠部内に
突出片が嵌合して供給通路と成し、貸玉供給管が垂直時
状態時は、切欠部内から嵌脱した突出片の先端と固定部
底面はパチンコ玉の径より狭く成した間隙としものであ
る。

【００１２】また、請求項３記載は、前記可動部と固定
部の折曲部には、貸玉供給管の可動部を上方の略直角位
置に折曲した時、該可動部の直角角度以上の折曲の規制
と、貸玉供給管の可動部を下方の略水平位置に折曲した
時、該可動部の水平以上の折曲の規制をする折曲案内孔
と嵌合突起の当接から成る折曲規制手段が設けられてい
るものである。

【００１３】

【作用】以上のように構成された本考案の台間玉貸機の
貸玉供給管は、台間玉貸機に貨幣を投入し、貸玉を直接
パチンコ台の玉受皿に供給するときは、貸玉供給管は水
平状態にして、先端を玉受皿の上方に位置させる。貸玉
供給管がこの位置にあるときは、玉供給部である貸玉供
給路と貸玉供給管が開口部により連通し、台間玉貸機か
ら排出されるパチンコ玉は貸玉供給管内を流下して、直
接パチンコ台の玉受皿内に供給される。

【００１４】また、パチンコ玉をパチンコ台の玉受皿に
供給せずに、台間玉貸機の玉壷内に貯留させて、手の平
でパチンコ玉を受け取るときは、貸玉供給管を水平状態
にして先端を前記貸玉供給管排出状態から手前方向に略
直角方向に回動させる。この位置で、台間玉貸機内の貸
玉供給路と玉壷がバイパス通路により連通し、台間玉貸
機から排出されるパチンコ玉は玉壷内に流下し、玉壷内
のパチンコ玉を玉壷の筒体を押し上げる操作により手の
平に受け取ることが出来る。

【００１５】さらに、パチンコ台や台間玉貸機の設置、
修理等の際や、手で玉受皿にパチンコ玉を供給する際
に、台間玉貸機より突出した上記貸玉供給管の可動部が
邪魔になるときは、該可動部を上方に折曲することによ
り、パチンコ台の玉受皿上に突出している該可動部を持
ち上げることが出来、これにより上記作業等をスムーズ
に進めることが出来る。また、可動樋内にパチンコ玉が
滞留したまま状態で貸玉供給管の可動部を折曲しても貸
玉供給管の可動部底面の終端部位と基部の固定部底面の
先端部位との間隙がパチンコ玉の径より狭く成した貸玉
落下防止手段を有しているため、可動部に滞留している
パチンコ玉が可動部内からこぼれ落ちることがないた
め、顧客に不愉快な思いをさせることがない。

【００１６】また、請求項３記載の台間玉貸機の貸玉供
給管は、貸玉供給管の可動部を上方に略直角に折曲した
とき、折曲部には可動部の該角度以上の折曲を規制する
折曲規制手段を有しているため、可動部は、該折曲規制
手段で該直角角度以上の折曲が制限される。従って可動
部の折曲の際、必要以上に可動部に力が加わっても、可
動部の折曲は設定された角度位置で停止するため、容易
に脱落することがない。

【００１７】

【実施例】以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳
述するが本実施例に限定するものではない。図１及び図
２は本考案にかかる台間玉貸機の要部状態斜視図、図３
は貸玉供給管の折曲部の拡大状態斜視図、図４は水平状
態の貸玉供給管の正面状態図、図５は同底面図、図６は
折曲状態の貸玉供給管の正面状態図である。

【００１８】本考案にかかる台間玉貸機１は図１１に示
すように、島２に複数台並設されたパチンコ台３の左側
に隣接されていて、台間玉貸機１の中央部には後述する
貸玉供給管４が水平方向に回動自在に、且つ上方に折曲
するように突設されている。図１１において貸玉供給管
４の先端部４ａは、右隣のパチンコ台３の玉受皿３ａ上
部に位置している。

【００１９】貸玉供給管４は、図１乃至図９に示すよう
に、円柱形状の基部５の側面に樋状の固定部６を突設
し、該固定部６に細長筒状の可動部７を軸部６ａ（支点
軸）を中心にして上方に折曲自在に軸着して形成され、
可動部７の先端部４ａには、パチンコ台３の玉受皿３ａ
までの距離を調節できる上下に摺動可能な供給口８が内
装されている。

【００２０】軸部６ａは、図７乃至図８に示すように、
固定部６の両側面外側に突設され、可動部７の両側面部
７ｂの内側に設けられた嵌合穴部７ｇに軸部６ａが嵌合
することにより可動部７が固定部６に軸着され、且つ着
脱自在と成している。また、軸部６ａに連接して小巾扇
状の嵌合突起６ｅが形成され、嵌合穴部７ｇに連接して
大巾扇状の折曲案内孔７ｈが設けられ、該嵌合突起６ｅ
と折曲案内孔７ｈが遊嵌されている。従って、可動部７
が図４のように水平状態にあるときは、嵌合突起６ｅが
折曲案内孔７ｈの上端部に当接し、可動部７がさらに下
方に回動しないように形成している。また、図６に示す
ように可動部７が略直角に折曲状態にあるときは、嵌合
突起６ｅが折曲案内孔７ｈの下端部に当接し、可動部７
が該角度以上に回動しないように成し、該嵌合突起６ｅ
と折曲案内孔７ｈを折曲規制手段と成している。

【００２１】尚、本実施例においては嵌合突起６ｅを固
定部６に設け、折曲案内孔７ｈを可動部７に設けている
が、固定部６に折曲案内孔７ｈを、可動部７に嵌合突起
６ｅを設けてもよい。さらに嵌合突起６ｅ及び折曲案内
孔７ｈは、それぞれ軸部６ａ及び嵌合穴部７ｇに連接せ
ずに、独立して形成してもよく、また嵌合突起６ｅの形
状を円柱状と成し、折曲案内孔７ｈを湾曲長穴状に成し
てもよく、特にこの形状に限定されるものではない。

【００２２】固定部６の両側面外側には、嵌合突起６ｅ
の下方に下降防止突起６ｆが突設され、可動部７の折曲
案内孔７ｈの下方には、図４に示すように可動部７が水
平状態のときに嵌合する穴部７ｊが形成されている。可
動部７が折曲状態のときは、図６に示すように該下降防
止突起６ｆは、可動部７の側端部７ｋの下縁に当接し、
可動部７を該折曲位置で保持し、力が加わらなければ可
動部７が下方に回動しないように成している。尚、可動
部７を下方に回動させて水平状態に成そうとする力が加
われば、該下降防止突起６ｆは可動部７の側端部７ｋよ
り外れて、可動部７の側面部の内側を摺動し、水平状態
になった位置で前記穴部７ｊに嵌合するように成ってい
る。

【００２３】尚、固定部６及び可動部７の底面は、可動
部７が水平状態のときパチンコ玉がスムーズに該底面を
流下するように、可動部７の先端部４ａがやや下がった
傾斜状に形成されている。

【００２４】基部５には、図８に示すように固定部６の
樋に連通する開口部５ａが湾曲状に設けられていて、該
開口部５ａは上側が開口されている。また、開口部５ａ
と対角位置には下側が開口した小円柱状のバイパス通路
５ｂが縦方向に設けられている。

【００２５】また、基部５の下部には下側回転軸５ｃが
突設され、該下側回転軸５ｃは玉壷１ｃの上部に設けら
れた軸受け５ｄに嵌合するように形成されている。基部
５の上部には上蓋部９がネジによって固着され、該上蓋
部９の中心には上側回転軸９ａが突設されている。該上
側回転軸９ａは、台間玉貸機１の前面に設けられた供給
管取り付け部１０の上部１０ａに設けられた上側軸受け
（図示せず）に嵌合するように成している。従って、貸
玉供給管４は下側回転軸５ｃを軸受け５ｄに嵌合させ、
上側回転軸９ａを供給管取り付け部１０の上部１０ａの
上側軸受けに嵌合させることにより、台間玉貸機１の供
給管取り付け部１０に、水平方向に回動自在に取り付け
られている。

【００２６】上蓋部９の上側回転軸９ａの両側には筒体
９ｂが突設され、該筒体９ｂの上部には、上方に付勢さ
れた突子９ｃが嵌合されている。該突子９ｃは貸玉供給
管４の先端部４ａが玉受皿３ａの上部にあるとき、及び
台間玉貸機の前方位置にあるときに、供給管取り付け部
１０の上部１０ａに設けられた、嵌合穴（図示せず）に
嵌合し、貸玉供給管４の回動に節度感を与えている。

【００２７】また、上側回転軸９ａにはコイルバネ９ｄ
が巻回され、該コイルバネ９ｄにより貸玉供給管４が常
時パチンコ台方向に付勢されるように成し、また、貸玉
供給管４の先端部４ａを台間玉貸機１の前方に回動させ
た際、該位置で仮固定されるように形成している。ま
た、貸玉供給管４をパチンコ台の玉受皿の上部に回動さ
せるときには、貸玉供給管４を軽く押すとコイルバネ９
ａの仮固定手段が解除されて貸玉供給管４の先端部４ａ
が付勢効果により自動的に玉受皿３ａの上部側に復帰す
るように形成されている。

【００２８】一方、台間玉貸機１の本体部１ａの中央部
には供給管取り付け部１０が設けられていて、該供給管
取り付け部１０には図８に示すように玉供給部である貸
玉供給路１ｂが開口している、また、該貸玉供給路１ｂ
の下方には六角筒状の玉壷１ｃが突設され、該玉壷１ｃ
の上部には貸玉流下口１ｄが開口されている。つまり貸
玉を玉壷１ｃ内に貸出すときは、パチンコ玉は該貸玉流
下口１ｄより玉壷１ｃ内に流入し、該玉壷１ｃ内に一時
貯留されるように成っている。

【００２９】玉壷１ｃの内部には、筒体１ｅが上下に摺
動自在に内設されていて、筒体１ｅを上部に持ち上げる
と、玉壷１ｃ内に一時貯留されているパチンコ玉が外部
に排出されるように成っている。

【００３０】開口部５ａは、図９に示すように貸玉供給
管４の供給口８がパチンコ台３の玉受皿３ａの上部に位
置しているとき、台間玉貸機１の貸玉供給路１ｂと固定
部６及び可動部７を連通するように成している。これに
よりパチンコ玉Ｐは貸玉供給路１ｂより排出されて、開
口部５ａを転動し、固定部６及び可動部７を流下して供
給口８から落下し、玉受皿３ａ内に供給されるように成
っている。

【００３１】バイパス通路５ｂは、図１０に示すように
貸玉供給管４の可動部７を台間玉貸機１の前方に回動さ
せた際、前記貸玉供給路１ｂと貸玉流下口１ｄを連通す
るように成している。これにより、パチンコ玉Ｐは貸玉
供給路１ｂより排出され、バイパス通路５ｂを通って貸
玉流下口１ｄ内へ落下し、玉壷１ｃ内に一時貯留され
る。貯留されたパチンコ玉は、筒体１ｅを手の平で押し
上げることにより、玉壷１ｃより排出され、手の平に受
け取ることができる。

【００３２】次に、貸玉供給管４の折曲部について詳述
する。貸玉供給管４の固定部６の底面は図２乃至図３に
示すように、中央部が細長状に切り欠かかれて切欠部６
ｂを形成し、凹形状と成っている。該切欠部６ｂは円筒
形状の基部５の少し手前まで達している。また切欠部６
ｂの最奥部６ｃから基部５の円筒側面部までには、スト
ッパー部６ｄがリブ状に突設されている。

【００３３】また、可動部７の折曲端部７ａは側面部７
ｂが固定部６を挟むように略コの字型に形成され、この
部分の底面部７ｃは両側が欠損した状態で中央部に細長
状に突出片７ｄが突出し、凸形状と成っている。本考案
の貸玉落下防止手段は、貸玉供給管４の可動部７の底面
の終端部位と基部５の固定部６の底面の先端部位との間
隙がパチンコ玉の径より狭く成すように可動部７と固定
部６とを軸着し、前記可動部７が折曲した際可動部７内
の貸玉の落下を防止するようにしたものである。また該
突出片７ｄは可動部７の底面７ｉと一体に形成され、図
５に示すように可動部７が水平状態のときは、前記切欠
部６ｂと嵌合するように成して供給通路と成している。
さらに突出片７ｄの下側には補強用のリブ７ｅが設けら
れ、該リブ７ｅの先端部は、突出片７ｄが切欠部６ｂと
嵌合している際、図４及び図５に示すように前記ストッ
パー部６ｄと当接し、可動部７が必要以上に下側に回動
しないように成している。尚、本実施例においては固定
部６の底面を凹形状と成し切欠部６ｂを形成し、可動部
７の折曲端部７ａの底面部７ｃを凸形状と成し突出片７
ｄを形成しているが、固定部６の底面を凸形状と成し突
出片７ｄを形成し、可動部７の折曲端部７ａの底面部７
ｃを凹形状と成し切欠部６ｂを形成してもよい。

【００３４】可動部７が図２、図３及び図６に示すよう
に折曲状態にあるときは、突出片７ｄが、折曲によって
出来る折曲開口部１１に突出して、該折曲開口部１１を
パチンコ玉に対して閉状態に保持する。つまり、折曲開
口部１１の隙間をパチンコ玉の径より狭い状態（貸玉落
下防止手段）にする。これにより折曲開口部１１には、
パチンコ玉が落下する隙間が無くなり、貸玉供給管４内
にあるパチンコ玉は図６の状態になって、折曲部より外
部に落下することがない。

【００３５】一方、可動部７の上部にはパチンコ玉の径
よりも狭いスリット７ｆが開口していて、外部よりパチ
ンコ玉の確認が出来るように成すと共に、可動部７を上
方に折曲した際、図６に示すようにパチンコ玉が可動部
７の上部より溢れることを防止している。また、可動部
７を前述のように筒状に形成することにより、変形を防
ぎ、これにより該可動部７の固定部６からの脱落を防止
している。

【００３６】尚、上記実施例においては折曲部分が供給
管取り付け部１０に近い台間玉貸機１の本体部１ａ側に
あるが、図１２に示すように折曲部を貸玉供給管４の中
央部付近に設けてもよい。通常パチンコ台３の玉受皿３
ａは貸玉供給管４の中央部から先端部の間の下方にあ
り、玉受皿３ａへパチンコ玉を手で供給する際には、こ
の部分だけが折曲すれば十分である。

【００３７】また、図１３及び図１４に示すように可動
部７の折曲時や貸玉供給管４の水平回動の際に指で把持
できる把手１２を、可動部７の先端部側面に設けてもよ
い。

【００３８】さらに、可動部７の上方への折曲をモータ
の回転により手動から自動に行えるように形成してもよ
い。

【００３９】

【考案の効果】以上の説明で明らかなように本考案の台
間玉貸機の貸玉供給管は、先端部に排出口を開口し、樋
状から成り隣接したパチンコ台の玉受皿に届く長さを有
した可動部の貸玉供給管を、貸玉供給路に接続する供給
管取り付け部に、基部より水平方向に回動するように取
り付けると共に、該基部には貸玉供給管と貸玉供給路と
を連結する開口部、及び玉壷と貸玉供給路とを連結する
バイパス通路とが設けられ、該貸玉供給管の可動部の回
動操作により貸玉供給路と貸玉供給管又は玉壷とが択一
的に連通して貸玉を排出するように成し、貸玉供給管の
可動部と基部の固定部が支点軸に軸着して折曲部と成
し、該折曲部は折曲操作により上下自在に折曲し、且つ
貸玉供給管の可動部と基部の固定部とが着脱自在と成し
た台間玉貸機の貸玉供給管において、前記貸玉供給管の
可動部を折曲操作により上方に折曲した時、貸玉供給管
の可動部底面の終端部位と基部の固定部底面の先端部位
との間隙がパチンコ玉の径より狭く成すように可動部と
固定部とを軸着し、前記可動部が折曲した際可動部内の
貸玉の落下を防止する貸玉落下防止手段としたことによ
り、パチンコ台の玉受皿に手でパチンコ玉を供給すると
きや、パチンコ台や台間玉貸機の設置、修理等の際に、
貸玉供給管が邪魔になるときは、貸玉供給管の可動部を
持ち上げて、該可動部を折曲した位置で折曲状態を保持
し、必要に応じて容易に保持した折曲状態を解除するこ
とが出来る。特に紙幣台間玉貸機から貸玉供給管を経て
貸玉を玉受け皿に供給する際一度に多くの貸玉が玉受け
皿に貸し出た時玉受け皿が満杯となり貸玉供給管の可動
部内に貸玉が滞留している時顧客（女性や高齢者）が誤
って貸玉供給管の可動部を上方に持ち上げても可動部内
に滞留している貸玉は外部（床面）等にこぼれ落ちるこ
とがない。よって、操作がわかりにくい女性や高齢者が
誤った折曲操作しても貸玉供給管の可動部からこぼれな
いため顧客に不愉快な思いをさせることがなくなり、よ
り一層サービス向上となる効果を有している。

【００４０】さらに、可動部を上方に略直角に折曲した
とき、該角度以上の可動部の折曲を規制する折曲規制手
段を折曲部に設けたことにより、貸玉供給時、貸玉供給
管の可動部を下方の略水平位置に操作した際、水平以上
の折曲は規制されることは無論のこと、特に貸玉供給管
の可動部を上方の略垂直位置に操作した際も、該尚直角
角度以上の可動部の折曲が規制されているため可動部は
直角角度以上に回動することがない。そのため顧客が貸
玉供給管が邪魔の時、乱暴に折る曲操作しようと直角角
度以上の力が加わっても折曲規制手段の折曲案内孔から
嵌合突起が外れることがないため容易には貸玉供給管が
基部から脱落することがなくなる。その結果、従来の貸
玉供給管と比べて店員が脱落した貸玉供給管の可動部を
固定部に装着し直す修復作業の台数が極めて少なくなる
という顕著な効果を有している。

【図面の簡単な説明】

【図１】台間玉貸機の要部状態斜視図である。

【図２】台間玉貸機の貸玉供給管が折曲した状態斜視図
である。

【図３】貸玉供給管の折曲部の拡大状態斜視図である。

【図４】貸玉供給管の正面状態図である。

【図５】貸玉供給管の底面状態図である。

【図６】貸玉供給管の折曲状態の正面状態図である。

【図７】貸玉供給管の折曲部の要部分解斜視図である。

【図８】台間玉貸機の要部分解斜視図である。

【図９】台間玉貸機の貸玉供給管の先端部が玉受皿の上
部位置にある状態斜視図である。

【図１０】台間玉貸機の貸玉供給管の先端部が前方位置
にある状態斜視図である。

【図１１】島の正面図である。

【図１２】他の実施例の正面状態図である。

【図１３】他の実施例の正面状態図である。

【図１４】他の実施例の底面状態図である。

【符号の説明】

１ 台間玉貸機 １ａ 本体部 １ｂ 貸玉供給路 １ｃ 玉壷 １ｄ 貸玉流下口 １ｅ 筒体 ２ 島 ３ パチンコ台 ３ａ 玉受皿 ４ 貸玉供給管 ４ａ 先端部 ５ 基部 ５ａ 開口部 ５ｂ バイパス通路 ５ｃ 下側回転軸 ５ｄ 軸受け ６ 固定部 ６ａ 軸部 ６ｂ 切欠部 ６ｃ 最奥部 ６ｄ ストッパー部 ６ｅ 嵌合突起 ６ｆ 下降防止突起 ７ 可動部 ７ａ 折曲端部 ７ｂ 側面部 ７ｃ 底面部 ７ｄ 突出片 ７ｅ リブ ７ｆ スリット ７ｇ 嵌合穴部 ７ｈ 折曲案内孔 ７ｉ 底面 ７ｊ 穴部 ７ｋ 側端部 ８ 供給口 ９ 上蓋部 ９ａ 上側回転軸 ９ｂ 筒体 ９ｃ 突子 ９ｄ コイルバネ １０ 供給管取り付け部 １０ａ 上部 １１ 折曲開口部 １２ 把手 Ｐ パチンコ玉

Claims (3)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 先端部に排出口を開口し、樋状から成り
   隣接したパチンコ台の玉受皿に届く長さを有した可動部
   の貸玉供給管を、貸玉供給路に接続する供給管取り付け
   部に、基部より水平方向に回動するように取り付けると
   共に、該基部には貸玉供給管と貸玉供給路とを連結する
   開口部、及び玉壷と貸玉供給路とを連結するバイパス通
   路とが設けられ、該貸玉供給管の可動部の回動操作によ
   り貸玉供給路と貸玉供給管又は玉壷とが択一的に連通し
   て貸玉を排出するように成し、貸玉供給管の可動部と基
   部の固定部が支点軸に軸着して折曲部と成し、該折曲部
   は折曲操作により上下自在に折曲し、且つ貸玉供給管の
   可動部と基部の固定部とが着脱自在と成した台間玉貸機
   の貸玉供給管において、前記貸玉供給管の可動部を折曲
   操作により上方に折曲した時、貸玉供給管の可動部底面
   の終端部位と基部の固定部底面の先端部位との間隙がパ
   チンコ玉の径より狭く成すように可動部と固定部とを軸
   着し、前記可動部が折曲した際可動部内の貸玉の落下を
   防止する貸玉落下防止手段としたことを特徴とする台間
   玉貸機の貸玉供給管。
2. 【請求項２】 前記貸玉落下防止手段は、貸玉供給管の
   可動部底面の終端部位に凸形状から成る突出片を設け、
   基部の固定部底面に切欠部を設け、折曲操作時、貸玉供
   給管が水平時状態時は、切欠部内に突出片が嵌合して供
   給通路と成し、貸玉供給管が垂直時状態時は、切欠部内
   から嵌脱した突出片の先端と固定部底面はパチンコ玉の
   径より狭く成した間隙である請求項１記載の台間玉貸機
   の貸玉供給管。
3. 【請求項３】 前記可動部と固定部の折曲部には、貸玉
   供給管の可動部を上方の略直角位置に折曲した時、該可
   動部の直角角度以上の折曲の規制と、貸玉供給管の可動
   部を下方の略水平位置に折曲した時、該可動部の水平以
   上の折曲の規制をする折曲案内孔と嵌合突起の当接から
   成る折曲規制手段が設けられていることを特徴とする請
   求項１又は請求項２記載の台間玉貸機の貸玉供給管。