JP2524193Y2 - ケーソンラバー - Google Patents

ケーソンラバー

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JP2524193Y2
JP2524193Y2 JP5005391U JP5005391U JP2524193Y2 JP 2524193 Y2 JP2524193 Y2 JP 2524193Y2 JP 5005391 U JP5005391 U JP 5005391U JP 5005391 U JP5005391 U JP 5005391U JP 2524193 Y2 JP2524193 Y2 JP 2524193Y2
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JP
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rubber
caisson
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mat
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泰夫 柿崎
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海洋機材株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ケーソンの施工に当っ
てその下に敷設するケーソンラバーの改良、とくにその
コンクリートへの固定をするアンカー構造に関する。
ここで、「ケーソン」の語は、水理重力構造物を総称す
る意味をもつ。
【0002】
【従来の技術】防波堤、岸壁、護岸などの堤体をケーソ
ンを用いて施工する場合、地盤の上に捨石をして設けた
マウンドと、その上に置くケーソンとの滑動抵抗を高め
るため、従来はアスファルトマットを用いていた。
【0003】ところが、アスファルトマットは敷設に気
象や海洋の条件により制約があることと、滑動防止効果
も十分満足ではないため、近年、これに代えてラバーマ
ットを使用することが試みられている。
【0004】この「ケーソンラバー」とよばれるマット
は、コストの高いことが難点であったが、考案者は、共
働者とともに研究の結果、廃タイヤなど使用ずみのゴム
製品から回収したゴムの粉末を架橋剤とともに加熱加圧
して成型したものが有利に使用できること、またそれに
よりコストの低減が可能であることを見出して、すでに
開示した(特開昭62−50525号)。
【0005】ケーソンラバーは、アスファルトマットと
ちがって、コンクリートケーソンの製作と同時にその底
部にとりつけるのがふつうであり、かつそれが施工上も
有利である。
【0006】ケーソンラバーのとりつけ方を検討した考
案者は、ラバーマットに貫通孔を設けるとともに下面を
座ぐりし、そこへ、底部をゴム栓で被覆したナット部材
を挿入し、上面からアンカー部材をナット部材にネジ止
めすることによりアンカーを設けたケーソンラバーを考
案し、提案した(実開昭62−200741号)。とこ
ろが、ケーソンの敷設時および使用中に、条件によって
は、ケーソン本体とケーソンラバーとの間に予想外に大
きい剪断応力が作用し、上記のナット部材では対応しき
れない場合のあることが経験された。
【0007】この対策として考案者は、ラバーマットに
貫通孔を設けてその下面開口部を座ぐりし、偏平かつ大
径の頭部を有するボルトの頭部を上記座ぐりに対応する
形状にゴム質材料のヘッドカバーで包み込んでなるジベ
ルを上記の貫通孔に挿入し、上面からワッシャをはさん
でナットでしめつけて固定したアンカーをそなえたケー
ソンラバーを開発して、これも提案した(実開平3−2
044)。
【0008】その後さらに研究を重ね、上記の座ぐりと
ボルト頭部との間に金属製のキャップを介在させること
によって、いっそう大きな応力が加わっても、それに耐
えられることを見出した。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】本考案の目的は、上記
の知見を活用して、コンクリートケーソンの製作と同時
にケーソンラバーをそれに一体化するアンカー機構を改
良し、アンカー部材のとりつけの容易さや腐食の危険が
実質上ないという利益を損うことなく、ケーソン本体と
ケーソンラバーとの間に大きな剪断応力が作用してもな
お、ケーソンラバーの固定が確保できるようなケーソン
ラバーを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本考案のケーソンラバー
は、図1に示すように、ラバーマット(1)に貫通孔
(11)を設けるとともにその下面開口部を座ぐりして
座ぐり部(12)を設け、座ぐりの形状に応じたキャッ
プ部(41)とその縁から拡がるフランジ部(42)と
を有し、キャップ部の中央に貫通孔(43)を設けた金
属製のジベルキャップ(4)を上記の座ぐり部(12)
に嵌め込み、偏平かつ大径の頭部(22)を有するボル
トの頭部を上記ジベルキャップ(4)内面に対応する形
状にゴム質材料のヘッドカバー(3)で包み込んでなる
ジベル(2)を上記の貫通孔(11)に挿入し、マット
上面から止め金具により固定してなる、アンカーを有す
るものである。
【0011】ボルトの偏平かつ大径の頭部(22)は、
通常の六角ボルトの頭部の形成に実施されているよう
な、冷間型打ち鍛造によればよい。 ヘッドカバー
(3)は、ゴムまたはそれに近い程度の弾性をもったプ
ラスチック材料であって、耐海水性、耐久性を有し、な
るべくボルト材料に対する付着性のよいものをえらぶ。
成形は、ゴムに加硫剤、老化防止剤そのほか必要な添
加剤を配合しカレンダ加工したものを、上記のジベル頭
部とともにプレス型内に入れ、加熱加圧して加硫する方
法が代表的である。 インサート射出成形によることが
できれば、能率が高くて好ましい。 いずれの場合も、
ボルト頭部とヘッドカバーとの付着力を高めるため、適
宜の接着剤を使用することができる。 これらの点は、
これまで開示した考案に関して述べたところと異ならな
い。
【0012】ジベルキャップ(4)は、適宜の金属材料
で製造する。 炭素鋼の板をプレスおよび打抜きにより
加工して形状を与えたものでよく、耐海水性の材料を用
いたり、耐海水性の塗料を塗布したりすればそれに越し
たことはないが、通常、その必要はない。
【0013】ジベルの止め金具としては、従来どおりボ
ルトのねじにかみ合うナットを用いてもよいが、図示し
たようにプッシュナットを用いることが好ましい。 プ
ッシュナット(5)は、図3にみるようにボルトの径よ
りわずか小さい内径をもつワッシャの内側に半径方向の
切り込みをいくつか入れ、図2にみるように少し反らせ
たものであって、強く押し込むことによって抜け出なく
なるナットである。これにより、ジベル(2)を簡単に
ラバーマット(1)に固定できる。
【0014】ラバーマット(1)は、これまでの発明お
よび考案において一貫して考案者が提案したように、再
生ゴムを主体として製作するのが有利である。 下面に
複数の溝または格子状の凹みを設けて、マウンドとの滑
動抵抗を高めたものが好適である。 貫通孔(11)お
よびその下面開口部の座ぐり部(12)は、対応する形
状の金型を使用して成形すれば容易に設けられる。 も
ちろん板状体の切削加工によって形成してもよい。
【0015】
【作用】ジベル(2)をジベルキャップ(4)を介して
ラバーマット(1)の貫通孔(11)に挿入し、プッシ
ュナット(5)を押し込むなどして止め金具で固定する
ことによって、ジベル(2)がラバーマット(1)に固
定されるとともに、ヘッドカバー(3)、ジベルキャッ
プ(4)および座ぐり部(12)が相互に密着する。
コンクリートに対するジベルのアンカー効果は、ボルト
のネジ山によって得られる。 ここにナットをはめ込む
といっそう効果的であるが、通常はその必要のないこと
がわかった。
【0016】このようにして得たケーソンラバーを底面
に使用して型枠を形成してコンクリートを打設すること
により、ケーソンラバーが一体に固定されたケーソンが
できる。
【0017】
【実施例】図4に示す寸法のジベルキャップを、炭素鋼
板のプレス打ち抜きにより製作した。 回収ゴムの粉末
に架橋剤を加えて加熱成形した厚さ30mmのラバーマッ
トにおいて、ジベルを通す貫通孔とジベルキャップの形
状に合わせた座ぐり部を有するものを用意し、径10mm
のボルト部分をもつジベルを1本挿し通してプッシュナ
ットで固定した。 比較のため、ジベルキャップを用い
ず(座ぐり部の形状はジベルの頭部に合わせてある)、
単にジベルをプッシュナットで固定したものも用意し
た。 どちらも、ラバーマットの上面に突き出ているボ
ルト部分の長さは、65mmである。
【0018】これらのラバーマットのジベル両側を台に
固定して、ジベルを上方に引き抜く引張試験を行なっ
た。 比較例のジベルは、175kgの引張力を加えたと
きに、ラバーマットのジベル周辺に亀裂が入り、ジベル
が抜け出した。 一方、本考案に従って上記のジベルキ
ャップを使用したものは、ラバーマットが破壊されてジ
ベルおよびジベルキャップが一体となって抜け出すまで
に、1850kgの引張力を要した。 このとき抜け出し
たジベルキャップは、フランジ部が潰れていた。
【0019】別に、比較例および実施例について、ラバ
ーマットの一端を固定し、ボルトの端にナットを2個は
めてその間にワイヤをかけトラックの前方フックにつな
ぎ、ギアをバックにいれてトラックを走らせた。 比較
例は、アクセルペダルを1回踏んだだけでジベルが抜け
出したが、実施例は、アクセル3〜4回ののちラバーマ
ットが20%ほど伸びて、ようやくジベルが抜け出し
た。 この場合も、ジベルキャップは大きく変形してい
た。
【0020】
【考案の効果】本考案のケーソンラバーは、ジベルキャ
ップとラバーマットの間、ラバーマットとジベル頭部と
の間が実質上水密に保たれ、ボルトの方には海水が侵入
しないから、アンカー部材の腐食が防止できる。 プッ
シュナットを使用したときは、従来のナットをねじ込む
方式よりも簡単に、アンカー部材のとりつけができる。
【0021】ケーソンラバー中にあるアンカー部材は丈
夫なボルトであるから、ケーソン本体とケーソンラバー
との間に強い剪断応力が作用しても、めったに折れたり
曲ったりすることはなく、偏平かつ大径のボルト頭部と
それを包み込んだヘッドカバーが、ジベルキャップのは
たらきでラバーマットの座ぐり部に密着して、ケーソン
ラバーをケーソン本体に確実に固定し続ける。
【0022】従って本考案のケーソンラバーは、施工条
件の悪い時や、強い波浪を受けるところに据え付けるケ
ーソンに使用したとき、とくに有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案のケーソンラバーのアンカーについ
て、好ましい例の構造を示す展開断面図。
【図2】 図1のアンカー部材をラバーマットに組み立
てたところを示す断面図。
【図3】 図2のA−A方向断面図。
【図4】 実施例で使用したジベルキャップの寸法を示
す断面図。
【符号の説明】
1 ラバーマット 11 貫通孔 12 座ぐり部 2 ジベル 21 ボルト 22 頭部 4 ジベルキャップ 5 プッシュナット

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラバーマット(1)に貫通孔(11)を
    設けるとともにその下面開口部を座ぐりして座ぐり部
    (12)を設け、座ぐりの形状に対応したキャップ部
    (41)とその縁から拡がるフランジ部(42)とを有
    し、キャップ部の中央に貫通孔(43)を設けた金属製
    のジベルキャップ(4)上記の座ぐり部(12)に嵌め
    込み、偏平かつ大径の頭部(22)を有するボルトの頭
    部を上記ジベルキャップ(4)内面に対応する形状にゴ
    ム質材料のヘッドカバー(3)で包み込んでなるジベル
    (2)を上記の貫通孔(11)に挿入し、マット上面か
    ら止め金具により固定してなる、アンカーを有するケー
    ソンラバー。
  2. 【請求項2】 ジベルキャップ(4)が、鋼板をプレス
    成形および打ち抜きにより成形したものである請求項1
    のケーソンラバー。
  3. 【請求項3】 ジベルの止め金具としてプッシュナット
    (5)を使用した請求項1のケーソンラバー。
  4. 【請求項4】 ラバーマット(1)が、使用ずみのゴム
    製品から回収したゴムの粉末に架橋剤を添加したものを
    加熱加圧して成型してなり、下面に複数の溝または格子
    状の凹みを有するものである請求項1のケーソンラバ
    ー。
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