JP2523907C - - Google Patents

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JP2523907C
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はレーザービーム等により、情報を高密度、大容量で記録再生、及び消
去できる光学情報記録再生消去部材に関するものである。 従来の技術 光ディスクメモリに関しては、TeとTeO2を主成分とするTeOx(0<x
<2.0)薄膜を用いた追記型のディスクがある。さらに、レーザー光により薄
膜を加熱し、溶融し、急冷することにより、非晶質化し情報を記録しまたこれを
加熱し、徐冷することにより結晶化し、消去することができる材料としては、S.
R.Ovshinsky(エス・アール・オブシンスキー)氏等のカルコゲン材料Ge15
81 Sb22等が知られている。また、As23やAs2Se3あるいはSb2Se3
等カルコゲン元素と周期律表第V族あるいはGe等の第IV族元素等の組み合せ
からなる薄膜等が広く知られている。これらの薄膜にレーザー光で情報を記録し
、その情報を消去する方法としてはあらかじめ薄膜を結晶化させておき、これに
φ1μmに絞ったレーザー光を情報に対応させて強度変調を施し、例えば、円盤
状の記録ディスクを回転せしめて照射し、このレーザー光照射部位は、薄膜の融
点以上に昇温し、かつ急冷し、非晶質化したマークとして情報の記録がおこなえ
る。この情報を消去するに際してはディスクの回転トラック方向に長いスポット
光を照射することにより、薄膜を加熱昇温させ、長いスポット光による徐冷効果
によって再び結晶化させる方法が知られている。さらに、記録溶融ピークパワー
と消去結晶化バイアスパワーの変調レーザー光の照射により、オーバーライトす
る方法も知られている。 発明が解決しようとする課題 薄膜を加熱昇温し、溶融急冷非晶質化および加熱昇温結晶化の手段を用いる情
報記録および消去可能な記録媒体における第一の課題は加熱サイクルに対応して
信号品質が変動することである。この変動要因としては、記録スポット光および
消去スポット光による400℃以上の急速な加熱、冷却の多数回のくりかえし刺
激による基板材質の熱的、機械的な損傷がある。さらに、記録薄膜の熱的、機械
的な損傷がある。記録薄膜については、融点以上の加熱において、溶融による体
積膨張および、その構成元素によっては、薄膜構成材料の蒸気圧が上昇し、構成
成分の蒸発により、組成、成分の移動による膜質変化が発生する場合もある。同
時に、記録薄膜の上面と下面の耐熱層が昇温し、非対称に膨張し、記録薄膜物質
の移動を助長する。基板あるいは記録膜が以上のような変化を生じた場合、記録
再生、消去のサイクルにおいて、ノイズの増大を生じ、サイクル特性の劣化が発
生するという課題があった。第二の課題は、非晶質マークの不均一性である。レ
ーザー光照射部が溶融し、急冷し、非晶質マークが形成するとき、冷却速度によ
っては、一部結晶化をともなう場合がある。これが信号品質を低下させるという
課題があった。本発明の第一の目的はサイクル特性の安定な部材を提供すること
である。第二の目的は、信号品質を向上することである。 課題を解決するための手段 本発明は、上記目的を達成するためにレーザー光等の照射により熱的に薄膜の
状態を変化させて情報を記録および消去する部材において、基板の上に形成した
第1の耐熱層と記録薄膜層と、第2の耐熱層および、放熱反射層とからなる構成
で、第1および第2の耐熱層がZnS,ZnSeの少なくとも1種とSiO2
量を40モル%未満とする混合膜からなり、記録薄膜層と放熱反射層の間の第2
の耐熱層を40nm以下の薄い膜厚構成に選ぶことを特徴とする光学情報記録再
生消去部材を提供するものである。 作用 Teを含む非晶質膜は、その融点は代表的なもので400℃から900℃と広
い温度範囲にある。これらの膜にレーザー光を照射し、昇温急冷することにより
結晶化が行える。この温度は、一般的に融点より低い結晶化温度領域である。ま
た、この結晶化した膜に高いパワーレベルのレーザー光をあて、その融点以上に
加熱すると、その部分は溶融し急冷し、再び非晶質化し、マークが形成できる。
この時、まず記録薄膜層が昇温し、溶融膨張するとともに、記録薄膜層が熱源と
なって上面および、下面の耐熱層を加熱する。この耐熱層の膨張量がマークの前
部と後部で非対称な場合、その体積差に相当する記録薄膜物質の移動が発生する
。耐熱層の膨張量を小さくする構成を選ぶことにより、記録薄膜物質移動による
記録部材の劣化を阻止することが出来る。また、記録薄膜層の冷却速度を上げる
ことにより、非晶質マークを均質にすることができる。 実施例 実施例1 記録層である薄膜を形成する基板1としては、あらかじめ、レーザー光案内用
の溝あるいは、ピット列を形成したポリカーボネイト等の樹脂基板あるいは、ガ
ラス板を用いる。この表面にあらかじめ耐熱性のすぐれたZnSあるいはZnS
eあるいはSiO2等の第1の下面無機耐熱誘電体層である下面耐熱層2を形成
しておく。この誘電体層としてはSiO2を15モル%以上含ませたZnS誘電
体層が好ましい。ZnSの代わりに、ZnSeを用いてもよい。例えば線膨張係
数は、ZnSでは7.5×10-6/℃である。SiO2では、5.5×10-7
℃と小さ い。この上に、Te−Ge−Sbからなる合金薄膜の記録層薄膜3を形成する。
さらにこの記録薄膜層3の上に第2の上面無機誘電体層である上面耐熱層4を設
けることにより耐熱性の向上をはかることができる。薄膜形成の方法としては、
真空蒸着あるいは、スパッタ法が使用できる。上面耐熱層4の上に放熱および、
光反射を行わせる金属層の反射層5を設ける。第2図(a),(b)に上面耐熱層4
の厚いディスク構成および、薄いディスク構成をそれぞれ示す。この上面耐熱層
4の無機誘電体膜の膜厚として40nm以下の薄い膜厚領域を選ぶことが重要で
ある。さらに保護板をしてポリカーボネイト板を接着剤で密着する。130mm
のディスクとして、2400rpm回転でf1=5.33MHzの信号と、f2
=2.0MHzの信号のオーバーライト特性を測定する。オーバーライトは1ケ
のサークルスポットφ1μmのレーザー光により、高いパワーレベル14mW,
低いパワーレベル6mWのパワーレベル間の変調で、高いパワーレベルで非晶質
化マークを形成し、低いパワーレベルで非晶質化マークを結晶化して消去する同
時消録の方法である。第2図に上面耐熱層の膜厚と記録サイクル特性の関係を示
す。耐熱層の膜厚は200nm,80nm,40nm,20nm,15nm,そ
して、10nmである。放熱反射層としては、Alあるいは、Au、NiCr等
の合金膜を用いる。記録特性はジッタであらわす。1サイクル目つまりジッタの
初期値はすべて50%以下である。上面の耐熱層の膜厚が200nmと厚い場合
、ジッタは、10000サイクルを越えると増大がみられる。80nmの場合、
ジッタは、100000サイクルを越えると増大がみられる。40nm,20n
m,10nmの上面耐熱層では、熱膨張が小さく、膨張量の差が小さく、100
0000サイクル以上でジッタは50%以下で、ビットエラーレイトの増大はみ
られない。 実施例2 耐熱層に用いる誘電体膜のZnSあるいは、ZnSeへのSiO2の混合比を
選ぶ。SiO2の混合比20モル%,30モル%,および40モル%では、サイ
クル特性に差がある。40モル%と多い膜では10万サイクル以上でビットエラ
ーレイトの増大が発生する。20モル%および30モル%ではサイクル特性が安
定である。 実施例3 記録薄膜としては、膜厚が薄い方が熱容量が小さく、感度が高い。さらに、上
面耐熱層が薄いほどジッタが小さい。又、記録薄膜の膜厚より、上面耐熱層を薄
くすることにより耐熱層の膨張を、記録薄膜より小さくできる。したがって、記
録薄膜の膜厚30nm以下の領域で、さらに、上面耐熱層膜厚を記録膜膜厚以下
にすることにより、感度、ジッタおよびサイクル特性のすぐれる記録再生消去部
材を得る。記録再生消去部材の構成は、下面と上面に耐熱層を設けた記録薄膜お
よび、上面の耐熱層の上に放熱金属層の反射層を設けてなる。記録のサイクル特
性は、ビットエラー特性およびジッタで評価して、上面耐熱層の膜厚40nm以
下の薄い急冷構成の領域で1000000サイクル以上の特性を得ることができ
る。 発明の効果 1)ジッタが50%以下で、ビットエラー特性のサイクル特性が100万サイ
クル以上に向上する。 2)C/N比および消去率の高い部材を得る。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の一実施例における光学情報記録消去部材の上面耐熱層の膜厚
とサイクル特性をあらわす図、第2図(a)は上面耐熱層の厚い従来のディスク構
成の断面図、第2図(b)は上面耐熱層の薄いディスク構成の断面図である。 1……基板、2……下面耐熱層、3……記録薄膜層、4……上面耐熱層、5…
…反射層。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)基板上に設けられた第1の耐熱層と、前記第1の耐熱層の上に設けられた
    レーザー光の照射により、そのエネルギーを吸収して昇温し、溶融し、急冷し、
    アモルファス化する性質と、アモルファスの状態を昇温することにより、結晶化
    する性質とを有する記録薄膜と、前記記録薄膜層の上に設けられた第2の耐熱層
    と、前記第2の耐熱層の上に設けられた放熱反射層とから構成され、前記第1お
    よび前記第2の耐熱層がZnS,ZnSeの少なくとも1種とSiO2の量を4
    0モル%未満とする混合膜からなり、前記第2の耐熱層の厚さを40nm以下の
    薄膜にすることを特徴とする光学情報記録再生消去部材。 (2)第1および第2の耐熱層として、熱膨張係数が1×10-5以下の誘電体を
    用いることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の光学情報記録再生消去部材
    。 (3)記録薄膜層としてTe,Ge,Sbからなる材料を用いることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載の光学情報記録再生消去部材。 (4)記録薄膜層として、その膜厚を30nm以下に選ぶとともに、第2の耐熱
    層の膜厚を、前記記録薄膜層の膜厚以下に選ぶことを特徴とする特許請求の範囲
    第1項記載の光学情報記録再生消去部材。

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