JP2523482B2 - ブラウン管 - Google Patents

ブラウン管

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JP2523482B2
JP2523482B2 JP60264864A JP26486485A JP2523482B2 JP 2523482 B2 JP2523482 B2 JP 2523482B2 JP 60264864 A JP60264864 A JP 60264864A JP 26486485 A JP26486485 A JP 26486485A JP 2523482 B2 JP2523482 B2 JP 2523482B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はブラウン管に係り、特に、ブラウン管内部に
発生する方向性の微粒子を遮蔽する遮蔽板を有するもの
に好適なブラウン管に関する。
〔従来の技術〕
従来のカラーブラウン管は、第14図に示すように、ネ
ツク管ガラス1には電子銃38が収納される。電子銃38の
陽極電極2にはシールドカツプ24が取付けられる。パネ
ルガラス26には、赤,青,緑のけい光体ドツトあるいは
ストライプ状のドツトが黒鉛などの不発光性物質の孔に
埋め込まれて構成されたけい光面とけい光面電極層とで
構成されたけい光膜27が形成される。多数の孔を有する
シヤドウマスク28の側面に補強用フレーム31が取り付け
られ、バイメタル33を介してパネルガラス26に固定され
る。フレーム31に磁気シールド34も取り付けられる。フ
アンネルガラス29の内壁面及び外面にはそれぞれ導電性
塗膜4、及び30が塗布される。フレーム31と導電性塗膜
4とは、スプリングコンタクト32で等電位になる。シー
ルドカツプ24に取り付けられたコンタクトスプリング25
により、シールドカツプ24と導電性塗膜4は等電位に保
持される。かくして、電子銃38の陽極2,シールドカツプ
24,導電性塗膜4,シヤドウマスク28,けい光膜27はそれぞ
れ陽極2と等電位に保たれる。上記のように構成された
カラーブラウン管の内部は高真空に保たれる。そして、
電子銃38の陽極2から放出された赤,青,緑の電子ビー
ムがそれぞれ、シヤドウマスク28の色選別電極に入射
し、それぞれの孔を通過し、けい光膜27のけい光体ドツ
トに射突することによりけい光を発するカラードツトが
構成され、カラー画像が表示される。電子銃38は、カソ
ード,第1電極,第2電極より成る3極部と、複数個の
電極より成る主レンズ部とで構成される。
それぞれの構成電極には、口金35より電位が賦与され
る。主レンズを構成する複数の電極にはそれぞれ異なる
電位が賦与される。電子銃の小形化を達成するため、電
子銃の構成電極間には極めて高い電界が加えられる。と
ころで、電子銃を構成する電極間真空ギヤツプの耐電圧
は微粒子の影響を受けて著しく低下することが知られて
いる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ブラウン管内部の微粒子は、けい光膜27、シヤドウマ
スク28、磁気シールド34、導電性塗膜4の付着物、ある
いは剥離破片で構成されるので、パネルガラス26、フア
ンネルガラス29の内部に微粒子の発生源がある。このた
め、カラーブラウン管の製造工程では、打撃、加振、空
気吹付、純水洗浄等の各種除塵処理が行なわれているも
のの、ブラウン管内の微粒子を完全に除去することは難
しい。フアンネルガラス側の微粒子が、ネツク管ガラス
1とシールドカツプ24との間隙を通過しないようにする
ため、仕切板37を配置することが提案された。しかし、
ネツク管ガラス1の内部には電子銃38に付着した微粒子
や電子銃封入時に侵入した微粒子が存在するため、これ
らは仕切板37によりネツクガラス1の内部に閉じ込めら
れる欠点があつた。このことは、電子銃の耐電圧不良を
招くという欠点や電極間の電流急造をもたらし、ひいて
は電子ビームのフオーカス不良を招くという欠点があ
る。尚、この種の装置としては、特公昭47−32227号公
報を挙げることができる。
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、その目的
とするところは、安定した耐電圧と画像スポットの良好
なフォーカスが得られ、かつ、小型化した電子銃を備え
たブラウン管を提供するにある。
〔問題を解決するための手段〕
本発明は、ファンネル部内とネック部内とを貫通させ
る貫通孔を有する仕切板を設け、該仕切板には、ネック
管側から前記貫通孔に向って前記ファンネル部側に突出
すると共に、ブラウン管内部の微粒子が前記ファンネル
部側からネック管側へ侵入するのを阻止し、ネック管側
からファンネル部側へ侵入できる傾斜面が形成され、か
つ、該仕切板と対応したネック部内にトラップ電極を配
置し、該トラップ電極には前記貫通孔と連通する連通孔
が形成され、かつ、該トラップ電極と前記仕切板との間
には空間が形成されていることにより、所期の目的を達
成するようにしたものである。
〔作用〕
本発明では、ブラウン管内部に存在する微粒子の移動
を仕切板で遮断することができるので、電子銃側空間へ
侵入する微粒子を極端に減らせ、更に、電子銃側空間に
存在する微粒子はファンネル側へ移動できるので、電子
銃側空間に存在する微粒子を減らせるので上記目的が達
成される。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を第1図に示すカラーブラウン
管のネツク管1により説明する。
ネツト管1の内部にビートガラス3で支持された複数
の電極で構成された電子銃が封入される。電子ビーム
は、電子銃の陽極2から同図の上方向、すなわちフアン
ネル側へ射出される。陽極2は、破断線Aより上の部分
を断面図で示した。ネツク管1の上部内壁には、導電性
塗膜4が形成される。
本発明による仕切板5には、電子ビーム貫通孔6Aを形
成する円筒7および、ネツク管内壁に対する固着面を形
成する円筒8が設けられる。
円筒8の外周縁から中央に突出した円筒7の部分にか
けてフアンネル側へ漏斗状に突出るようにして仕切板5
が構成される。仕切板5の構成部品の一実施例の斜視図
を第2図に示す。仕切板5には三色の電子ビームの貫通
孔として、フアンネル側へ突出した円筒7A,7B,7Cで縁取
りされた開孔が設けられる。仕切板5の外周をなす円筒
8の外側面はネツク管1の内壁に対する固着面を形成す
る。
第1図において円筒8の内面にトラツプリング9が密
着固定される。トラツプリング9の一実施例の斜視図を
第3図に示す。トラツプリング9は、円筒8の内面に対
する固着面を与える円筒9Aと円錐9B及び円筒9Cとで構成
される。円錐9Bには三カ所以上の複数カ所にスプリング
コンタクト10が取り付けられる。スプリングコンタクト
10の他端には、折り曲げられた留め金10Aが設けられ
る。導電性塗膜4と同質材料を接着剤として、円筒8は
ネツク管1の内壁面に固着されて導電性塗膜1と等電位
に保持される。第1図においてトラツプ電極11には、電
子ビームの貫通孔6Bが設けられ、かつ円筒9の内径より
短かい外径を有する円筒13で縁取りされた円形の金属板
である。トラツプ電極11の一実施例の斜視図を第4図に
示す。トラツプ電極11にはフアンネル側へ突出した円筒
12A,12B,12Cで縁取りされた孔が設けられて、三色の電
子ビームの貫通孔が形成され、トラツプ電極11の外周に
は円筒13で縁取りされる。トラツプ電極11は、第1図に
示す如く、陽極2に固着される。カラーブラウン管の製
造工程では、けい光膜27、シヤドウマスク28、磁気シー
ルド34及び各種構成部品が収納されたパネルガラス26と
導電性塗膜4,30が塗布されたフアンネルガラス29及び片
端が開放されたネツク管1とからなる構成体を組立て
る。
このネツク管1の開放端より、ネツク管1の内部へ仕
切板5を挿入し、導電性塗膜4と重なる様にして円筒8
をネツク管1の内壁に接着剤で固着する。次に、ネツク
管1の開放端より複数の電極で構成された電子銃をトラ
ツプ電極11の外周円筒13をスプリングコンタクト10に接
触摺動させながらトラツプリング9の内部に挿入する。
この際、仕切板5の貫通孔6Aとトラツプ電極11の連通孔
6Bが互いに同軸上に位置するようにトラツプ電極11の位
置を固定することにより、電子ビームが両者を貫通で
き、さらにトラツプ電極11は仕切板5と同電位に保持さ
れる。
次に、電子銃の口金35のガラスとネツク管1とを高温
に加熱して、両者を溶解接合した後、口金35に取り付け
たガラス管36から真空排気し、ここを封止してカラーブ
ラウン管の内部を真空に保持する。
以上のように構成されたカラーブラウン管において、
仕切板5はフアンネルガラス側からネツク管ガラス側へ
移動する微粒子を阻止する効果がある。仕切板5および
円筒7は、フアンネルガラス側に突出しているので、仕
切板5に堆積した微粒子が貫通孔6Aから電子銃側へ落下
することを防止する障壁となる効果がある。
仕切板5の外周円筒8には、導電性塗膜4と十分に固
着することにより、仕切板5とネツク管1の内壁間の間
隙を塞ぐ効果がある。
カラーブラウン管の姿勢が、口金35を上方、パネルガ
ラス26を下になる様に配置されたとき、電子銃側の空間
にある微粒子の一部は仕切板5のフアンネルガラス側に
突出した傾斜面表面を転がり、貫通孔6Aよりフアンネル
29側へ落下する効果がある。
カラーブラウン管および電子銃38の姿勢が水平方向に
なる様に配置されれば、仕切板5に堆積した微粒子は、
トラツプリング9と円筒8からなる空間および隙間に閉
じ込められて、電子銃側へ移動しない効果がある。トラ
ツプ電極11は、フアンネル側から貫通孔6Aを通過して電
子銃側へ侵入する微粒子や、仕切板5に堆積した微粒子
の一部を捕捉する効果がある。
従来の電子銃の陽極に設けられたスプリングコンタク
ト25がないため、これが導電性塗膜4と接触する際に生
じた引かき破片を解消できる効果がある。また電子銃の
陽極に設けられたシールドカツプ電極24がないため、電
子銃を小形化できる効果がある。
次に、本発明の別の実施例を第5図ないし第13図によ
り説明する。
第5図はネツク管ガラスの熱膨脹率に等しいガラス材
質で構成された仕切板14は、電子ビーム貫通孔としての
開孔15が設けられ、導電性塗膜16が全面に塗布される。
仕切板14の斜視図を第6図に示す。仕切板14は貫通孔を
与える開孔15A,15B,15Cが設けられ、ネツク管1の内壁
に固着される。
第7図にトラツプ電極11にスプリングコンタクト18が
設けられた実施例の斜視図を示す。導電性塗膜4とトラ
ツプ電極11とはスプリングコンタクト18により等電位に
保持される。
第5図で第1図と異なるのは仕切板14がガラス材質で
構成されたことであり、仕切板14とネツク管1との固着
が温度変化に対しても剥離や亀裂を生じない効果があ
る。
第8図は、第1図と異なるのは、第1図の仕切板5が
第8図では仕切りリング19と仕切板21とで構成される様
にしたことである。仕切りリング19の一実施例の断面を
第9図に示す。仕切りリング19の内側面にはトラツプリ
ング20が固着され、外側面はネツク管ガラス1の内壁面
に固着される。仕切板21の一実施例の斜視図を第10図に
示す。仕切板21は、電子ビーム貫通孔を与える長方形断
面をなす筒21A、円板リング21B、漏斗状傾斜部21Cとで
構成される。
第11図に示されたトラツプ電極22の一実施例の斜視図
では、トラツプ電極22は、円板22Aに円筒状の電子ビー
ム貫通孔22Bおよび外周縁をなす円筒22Cが設けられて構
成される。トラツプ電極22の直上に対向させ仕切板21が
配置され、互いに、スプリング23を介して固定される。
この場合、電子ビーム貫通孔22Bと21Aとは互いに軸を一
致させて固定される。
仕切りリング19の一実施例の斜視図を第12図に示す。
仕切りリング19は、円筒19A,円錐19B,L形リング19Cとで
構成される。
トラツプリング20の一実施例の斜視図を第13図に示
す。トラツプリング20は、円筒20A,20B,20Cおよび円錐2
0D,20Eとで構成される。仕切りリング19の内部にトラツ
プリング20が挿入される。19Aの内径は20Bの外径よりわ
ずかに小さな値として、19Aの内面に20Bの外面が密着固
定される。第9図において、19A,20Aのそれぞれの外径
はネツク管ガラス1の内径よりわずかに小さな値とし
て、19A,20Aの外面がネツク管ガラス内面に固着され
る。
ネツク管ガラスの下端より電子銃が挿入され、仕切り
リング19のL形リング19Cの内面に仕切板21の円板21Bが
挿入圧接されることにより、電子銃の先端が固定される
効果がある。
この実施例では、仕切板21とトラツプ電極22を電子銃
と一体に組立てることができるので、電子ビーム貫通孔
21Aと22Bとの軸合せが容易にできる効果がある。
〔発明の効果〕
以上説明した本発明のブラウン管によれば、ファンネ
ル部内とネック部内とを貫通させる貫通孔を有する仕切
板を設け、外仕切板には、ネック管側から前記貫通孔に
向って前記ファンネル部側に突出すると共に、ブラウン
管内部の微粒子が前記ファンネル部側からネック管側へ
侵入するのを阻止し、ネック管側からファンネル部側へ
侵入できる傾斜面が形成され、かつ、該仕切板と対応し
たネック部内にトラップ電極を配置し、該トラップ電極
には前記貫通孔と連通する連通孔が形成され、かつ、該
トラップ電極と前記仕切板との間には空間が形成されて
いるものであるから、ブラウン管内部に存在する微粒子
の移動を仕切板で遮断することができるので、電子銃側
空間へ侵入する微粒子を極端に減らせ、更に、電子銃側
空間に存在する微粒子はファンネル側へ移動できるの
で、電子銃側空間に存在する微粒子を減らせることがで
き、これにより、安定した耐電圧と画像スポットの良好
なフォーカスが得られ、かつ、小形化した電子銃を備え
たブラウン管を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例として示すカラーブラウン
管のネツク管の要部側断面図、第2図,第3図,第4図
は、第1図に示した要部構成部品を説明する斜視図、第
5図は、本発明の他の実施例として示したネツク管の要
部断面図、第6図,第7図は、第5図に使用した要部構
成部品を説明する斜視図、第8図および第9図は、本発
明の他一実施例を示すネツク管の要部側断面図、第10図
ないし第13図は、第8図および第9図に使用した要部構
成部品の斜視図、第14図は、従来のカラーブラウン管の
側断面図である。 1……ネック管ガラス、4、30……導電性塗膜、5、1
4、21……仕切板、6A……電子ビーム貫通孔、6B……連
通孔、7、8……円筒、9、20……トラップリング、1
0、18……スプリングコンタクト、11、22……トラップ
電極、15……開孔、19……仕切りリング、26……パネル
ガラス、27……けい光膜、28……シャドウマスク、29…
…ファンネルガラス、34……磁気シールド。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮崎 正広 茂原市早野3300番地 株式会社日立製作 所茂原工場内 (72)発明者 山口 明雄 茂原市早野3300番地 株式会社日立製作 所茂原工場内 (56)参考文献 特開 昭53−136954(JP,A) 特公 昭31−6465(JP,B1)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ファンネル部と、電子銃を有するネック部
    とからなるブラウン管において、 前記ファンネル部内とネック部内とを貫通させる貫通孔
    を有する仕切板を設け、該仕切板には、ネック管側から
    前記貫通孔に向って前記ファンネル部側に突出すると共
    に、ブラウン管内部の微粒子が前記ファンネル部側から
    ネック管側へ侵入するのを阻止し、前記ネック管側から
    ファンネル部側へ侵入できる傾斜面が形成され、かつ、
    該仕切板と対応したネック部内にトラップ電極を配置
    し、該トラップ電極には前記貫通孔と連通する連通孔が
    形成され、かつ、該トラップ電極と前記仕切板との間に
    は空間が形成されていることを特徴とするブラウン管。
  2. 【請求項2】前記貫通孔は、前記仕切板よりファンネル
    部側に突出した円筒状に形成されていることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載のブラウン管。
  3. 【請求項3】前記仕切板は、前記ネック管と同じ熱膨張
    係数の部材からなることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項、又は第2項記載のブラウン管。
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