JPH0685304B2 - カラ−受像管 - Google Patents

カラ−受像管

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JPH0685304B2
JPH0685304B2 JP2784886A JP2784886A JPH0685304B2 JP H0685304 B2 JPH0685304 B2 JP H0685304B2 JP 2784886 A JP2784886 A JP 2784886A JP 2784886 A JP2784886 A JP 2784886A JP H0685304 B2 JPH0685304 B2 JP H0685304B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、シャドウマスク型カラー受像管に係わり、特
にそのシャドウマスクに関するものである。
(従来の技術) 一般にシャドウマスク型カラー受像管は、受像管のフェ
ース部内面に形成された各色の発光領域を持つ蛍光スク
リーンと、多数の透孔を有し、曲面状の有効面を有する
シャドウマスクと、複数の電子ビームを発生する電子銃
とを備え、前記電子ビームを前記シャドウマスクの有効
面の透孔を通過させて前記蛍光スクリーンの決められた
発光領域上に電子ビームが射突するようにしてカラー画
像を表示するものである。このようなカラー受像管で
は、その構造上電子ビームの1/3以上がシャドウマスク
に衝突してシャドウマスクを熱膨張させ、電子ビームの
発光領域へのランディング位置がずれて色純度劣化を起
すことがあり、このようないわゆるドーミング現象によ
るミスランディングを抑えるために種々の提案が成され
ている。例えば、特開昭60−54139号公報にはシャドウ
マスクの主表面にセラミック層を形成してシャドウマス
クに残留引張り応力を掛てシャドウマスクのドーミング
を抑え、また、熱伝導率の低減によりシャドウマスクそ
のものの温度上昇を抑えるものが、また特公昭57−1882
4号公報には電子ビームが射突する蛍光スクリーンの表
面の非発光領域に対応して低い導電率の電子吸収層を形
成し、電子吸収層を負に帝電させて静電的に電子ビーム
の軌道を修正するものがある。
しかしながらシャドウマスク主表面にセラミック層を形
成するだけではミスランディングの抑制という意味では
未だ不十分である。一方、蛍光スクリーンの非発光領域
に電子吸収層を形成するものは第一にドーミング現象に
よるランディング後に負帯電による減速電界が作用し始
めるので時間の遅れを伴なうこと、第二に電子吸収層の
負帯電部分はミスランディングを生じた部分のみで、減
速電界としては小面積で不十分であること、第三に動作
初期のドーミングによるミスランディングに対しては有
効でないこと、第四に形成方法は作業的にも精度的にも
量産に不向きという問題がある。
(発明が解決しようとする問題点) このようにシャドウマスクの主表面あるいは蛍光スクリ
ーンの非発光領域にセラミック層あるいは電子吸収層を
付けるだけでは、ドーミングによるミスランディングに
即座に対応して色ずれを修正できない、あるいは修正作
用を及ぼす部分が小さ過ぎるなどの理由で十分にミスラ
ンディングを修正できない問題がある。本発明は動作初
期も含めて有効画面全面にわたって充分にミスランディ
ングを抑制することを目的とするものである。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) 本発明は上記問題を解決するために成されたもので、蛍
光スクリーンとこの蛍光スクリーンに近接して配置され
たシャドウマスクと、このシャドウマスクの透孔を通過
してスクリーン上の蛍光体を選択的に発光させる電子ビ
ームを射出する電子銃とを少なくとも具備するカラー受
像管であって、少なくともシャドウマスクの透孔のシャ
ドウマスクの中心側の壁面に電子流密度に応じて帯電
し、電子ビームを偏向する電子吸収層を有するものであ
る。
電子吸収層はシャドウマスクの電子銃側の主表面に形成
することができる。
透孔のシャドウマスクの中心側の壁面と対向している壁
面に形成することもできる。その場合、中心側と対向す
る壁面の電子吸収層の最大厚さは、中心側の壁面に形成
された電子吸収層の最大厚さの1/5以下とすることが望
ましい。
また、電子銃側の電子吸収層の主表面には実質的に電子
を透孔させる低導電層を設けることができる。
(作用) シャドウマスク透孔のシャドウマスク中心側の壁面(以
下中心側壁面という)に形成された電子吸収層に電子ビ
ームが射突すると、この電子吸収層が電子流密度に対応
した強さで負に帯電し、透孔を通過する時の電子ビーム
がこの負帯電部分と反発してこの部分から遠ざかる方向
すなわちマスク中心側から遠ざかるように軌道を修正
し、電子流密度に対応して起きるドーミング現象により
蛍光スクリーン上の所定のランディング地点より管軸方
向にずれようとする電子ビームのランディング地点を、
元の正確なランディング地点に戻すように相殺的に作用
する。
(実施例) 以下、本発明の一実施例につき、詳細に説明する。
第4図は、本発明によるカラー受像管の縦断面図を示す
ものである。この第4図から明らかなように、前面部の
外形が実質的に矩形状のパネル(10)と、漏斗状のファ
ンネル(12)及び(13)から真空外囲器が構成されてい
る。そしてパネル(10)の内面には赤、緑及び青色に夫
々発光するストライブ状の蛍光体層からなる蛍光スクリ
ーン(14)が被着形成されており、ネック(13)にはパ
ネル(10)の水平軸に沿って一列に配列され、赤、緑及
び青に対応する3本の電子ビーム(15)を射出するいわ
ゆるインライン型電子銃(16)が配設されている。ま
た、蛍光スクリーン(14)に近接対向する位置には、多
数のスリット状の透孔が垂直方向に配列され、この垂直
配列が水平方向に多数配列された曲面状の有効面を有す
るシャドウマスク(17)がマスクフレーム(18)によっ
て支持固定されている。さらにマスクフレーム(18)は
弾性部材(19)を介してパネル(10)の直立端部内壁に
埋め込まれたスタッドピン(20)で係止されることによ
り、パネル内に支持されている。3本のインライン配列
の電子ビーム(15)は、ファンネル(12)の外部の偏向
装置(22)によって偏向され、矩形状のパネル(10)に
対応する矩形の範囲を走査し、かつシャドウマスク(1
7)の透孔を通ることにより選択されてストライプ状蛍
光体層にランディングし、カラー映像を再現させるよう
になっている。また、電子ビームは地磁気等の外部磁界
の影響を受けストライブ状蛍光体層に正確にランディン
グしない場合があり、再現映像の色純度が劣化するのを
防止するためファンネル(12)内部に強磁性体金属板よ
りなる磁気遮蔽体(21)がフレーム(18)を介して係止
されている。蛍光スクリーン(14)に近接対向して配設
されるシャドウマスク(17)は、熱膨張係数が1.2×10
-5/℃と大きい鉄を主成分とするいわゆる冷間圧延鋼か
らなる厚さ0.1mm〜0.3mmの薄板から形成され、各透孔の
シャドウマスクの中心側壁面には第1図に示すように例
えば酸化鉛(pbo)を約70重量%含む低導電性の結晶性
鉛ほう酸塩ガラスからなる電子吸収層(31)が高温加熱
処理によって封着接合されている。
この電子吸収層は、以下のように形成される。パネル
(10)とファンネル(12)とが封着される前に、ニトロ
セルローズを数%溶かした酢酸ブチルアルコール溶液で
溶かされた結晶性鉛ほう酸塩ガラスをシャドウマスク
(17)の中心側壁面(17a)に塗布し、この結晶性鉛ほ
う酸塩ガラスを塗布したシャドウマスク(17)をパネル
(10)内に装着する。その後、パネル(10)とファンネ
ル(12)を所定の枠台に載せて、最高温度が約400℃で
その保持時間が35分以上ある炉を通過させて鉛ほう酸塩
ガラスを結晶化させることにより、導電率が約10-12Ω
-1.m-1の低導電率の鉛ほう酸塩ガラス層をシャドウマス
ク(17)の透孔(27)の中心側壁面(17a)に形成す
る。このガラス層の塗布方法としては、例えば通常のエ
ッチング手段により多数の透孔を形成し、プレス成形し
た後、スプレー塗布により形成することができ、その際
にスプレーノズルをシャドウマスクの周辺側から中央側
に向けるように斜めにしてシャドウマスクの周辺側にノ
ズルを固定し、スプレー塗布すれば透孔の中心側壁面に
電子吸収層を形成することができる。
このような構成による電子ビームを動作させた場合のシ
ャドウマスクのドーミングによる電子ビームの軌道の変
化について第1図及び3図を用いて説明すると(図中同
一符号は同一部分を示し第1図は第3図の(A)部近傍
を示す)、第3図に於て、シャドウマスク(17)がドー
ミング現象を生じていない状態での電子ビーム(15)は
蛍光スクリーン(14)の所定位置(42)にランディング
するように構成されている。ここで、仮にシャドウマス
ク(17)に入射する電子ビーム密度が増大し、シャドウ
マスク(17)が加熱されドーミング現象を生じた場合、
即ちシャドウマスク(17)が加熱されて第3図の破線
(17a)に示す位置に移動すると、電子ビームの蛍光ス
クリーン(14)へのランディング地点は(42)から管軸
(47)の方向の蛍光スクリーンの位置(12a)へ移動す
る。即ち、本来のランディング地点(42)へランディン
グすべき電子ビームは、ドーミング現象によって管軸側
の地点(42a)にミスランディングし、地点(42)と(4
2a)のミスランディング量が各色発光蛍光体群の配列に
よるランディング余裕度の限界を越えると色純度の劣化
を生ずることになる。
ここで本発明の場合第1図に示すように、シャドウマス
クの透孔の中心側壁面(17a)にガラス層即ち電子吸収
層(31)が形成され、その一部がシャドウマスクの電子
ビームが射突する側の主表面(17b)にあるので電子ビ
ームを偏向走査した場合、電子流密度に応じて負に帯電
することになる。このことは、この電子吸収層が電子の
侵入する平均深さ程度またはそれ以上の厚さ、本実施例
では約10μmを有すると共に、一次電子エネルギー、通
常は10keV乃至30keVに対し二次電子放出係数を有してい
ることを意味する。そして、この負の帯電、特に透孔
(27)の中心側壁面の表面に帯電した負電荷は、ドーミ
ングによって移動した電子ビーム(15c)を管軸(47)
より遠ざける方向に軌道を曲げて実線(15a)の如く偏
向させる。
従って、ドーミング現象により所定のランディング地点
(42)より管軸(47)方向に移動しようとする電子ビー
ムのランディング地点(42a)を再び元のランディング
地点(42)に戻すように相殺的に作用することとなり、
ドーミング現象が生じても電子ビームのミスランディン
グを抑制減少させることができる。このように、電子吸
収層(31)がシャドウマスクの透孔の中心側壁面(17
a)に形成されているので、ドーミング現象を生じせし
めるような大電流時には、そのシャドウマスク有効面各
部の電子流密度に対応して負に帯電し、電子吸収層の低
熱伝導性を利用したドーミング抑制作用と協調してより
有効に作用する。また、電子吸収層には受像管が動作し
ている限り常に電子ビームおよびスクリーン面等からの
二次電子が射突しているので、従来の例えば特公昭57−
18824号公報に示されているようなスクリーンの非発光
領域に電子吸収層を形成したものに比べてその作用面積
は非常に大きく、また抑制作用の生ずる時間的遅れは殆
どない。
この電子吸収層による電子ビームの移動量の低減効果に
ついてみると、第2図に示す結果が得られた。すなわ
ち、第2図において、縦軸は透孔の中心側壁面に電子吸
収層がない場合の値を基準として電子ビームの移動量を
相対値で示し、横軸は中心側壁面の電子吸収層の厚さを
示しており、電子吸収層を塗布することにより電子ビー
ム移動量を減少させることができることがわかる。本発
明者等の実験では21インチ管のシャドウマスク形カラー
受像管において、50〜100μmの厚さで電子吸収層を塗
布したが、いずれも従来のものに比べドーミング現象に
よるビーム移動量の60〜65%前後に抑えることができ
た。
ここで重要なことはシャドウマスク(17)の透孔(27)
のマスク中心側と相対向する壁面(17c)(以下反対側
壁面という)には電子吸収層を設けないようにすること
である。仮に反対側壁面(17c)にも電子吸収層が形成
され上述した様に負に帯電したとすると、シャドウマス
クの透孔(27)の中央を通過する電子ビーム(15c)は
透孔(27)の領域内ではシャドウマスクに対する電子ビ
ームの入射角との関係により、中心側壁面(17a)に形
成される電子吸収層(31)よりも反対側壁面(17c)に
形成される電子吸収層の影響を多く受けることになる。
そのため、中心側壁面(17a)に形成された電子吸収層
(31)に帯電した負電荷による電子ビームの軌道修正効
果を打ち消したり、ミスランディングを助長したりする
ことになる。さらに、反対側壁面に電子吸収層がある
と、電子ビームの入射角との関係によりその電子吸収層
によって電子ビームが蹴られ、蛍光スクリーンに投影さ
れるビームが初期の目的としているサイズ、形状でない
ものとなってしまう。
次に他の実施例につき第5図を用いて説明する。第5図
に示すように、シャドウマスク(17)の電子銃側の主面
にも電子吸収層(31)を塗布すると、この層は熱伝導性
が低いので、さらにドーミング現象を押える効果および
即応性に優れている。この実施例においても上述の実施
例と同様にドーミング現象によるミスランディングを抑
制する効果がある。さらに、他の実施例を第6図を用い
て説明する(図中符号は第1図および第5図の符号と同
一部分を示す)。すなわち、電子吸収層(31)は酸化鉛
(pbo)を約75重量%含む鉛ほう酸塩ガラスからなり、
導電率が約10-14Ω-1・m-1とほとんど絶縁体的性質を帯
びシャドウマスクの透孔(27)の中心側壁面(17a)と
シャドマスクの電子銃側の主義面(17b)に形成され、
これらは連続した層となっている。さらに、電子銃側主
表面(17b)に形成される電子吸収層(31)の表面に
は、例えばバリウムを主体とする被覆層(45)が形成さ
れている。このバリウムを主体とする被覆層は実質的に
電子を透過する低導電層として、例えばゲッターの被膜
を用いることができる。このゲッター被膜は、例えばBa
とAlの金属化合物とNiの重量比が約1:1の分散制ゲッタ
ーを充填したボートをシャドウマスクと対向するように
配置して、排気後に高周波加熱することにより形成する
ことができる。ここで、このゲッター被膜はカラー受像
管内で発生してガスを吸着する性質を有していることは
言うまでもない。このような構成のカラー受像管を動作
させた場合、前述の実施例と同様の効果が得られた。
ところで、上述の実施例では反対側壁面(17c)には電
子吸収層が存在しないのが好ましいの述べたが、製造上
まったく存在しないようにするのは非常に困難である。
しかし、本発明者等の実験結果では、マスク中心側の壁
面に形成される電子吸収層の1/5以下であれば、負帯電
による偏向効果あるいはその他の問題に対して影響ない
ことが確認された。例えば21型カラー受像管において第
7図に示すように、中心側壁面(17a)には厚さ50μm
の電子吸収層(31a)を反対側壁面(17c)には厚さ10μ
mの電子吸収層(31b)塗布した場合電子ビーム移動量
は許容範囲内に納まることが確認された。この反対側壁
面の電子吸収層の厚さの変化と電子ビーム移動量につい
てみると、第8図示す結果が得られた。すなわち、第8
図において、縦軸は反対側壁面の電子吸収層(31b)の
厚さが中心側壁面の電子吸収層(31b)の厚さの1/5のと
きの値を基準として電子ビームの移動量を相対値で示
し、横軸には中心側壁面の電子吸収層(A)と反対側壁
面の電子吸収層(B)の厚さの比B/Aを示し、反対側電
子吸収層の厚さが中心側の電子吸収層の約1/5よりも小
さければ電子ビーム移動量が少ないことが判明した。ま
た、このような電子吸収層(31)は、例えば局部的に高
い電子流密度が消失した場合、電子吸収層(31)に帯電
していた負の電荷がドーミングの消失の変化に対応して
減少していなければならない。即ち、電子吸収層の導電
率が良いと負帯電現象が充分に作用せず、逆に悪いと絶
縁物に近く負帯電現象が所定の時間内に解消されず逆に
ミスランディングが助長することになる。本発明の第
1、第2の実施例のように、電子吸収層が設けられてい
る場合は、この電子吸収層を、一方、第3の実施例のよ
うに電子吸収層の表面に実質的に電子ビームを透過させ
得る低導電層(45)が設けられている場合は、この低導
電層(45)の導電率を変化させることにより、この現象
を抑制することができる。例えば、本発明者等の実験に
よると、前述の本発明の第3の実施例による21インチ型
カラー受像管を動作させた場合のドーミングによる電子
ビームの移動量を測定した結果、第9図に示す結果が得
られた。この第9図に於て、縦軸に21インチ型カラー受
像管で150mgのゲッターをシャドウマスク中心に飛散さ
せた時の値を基準として電子ビームの移動量を相対値で
示し、横軸にはシャドウマスクの電子銃側に設けた鉛ほ
う酸塩ガラス層の表面に形成された1cm当りのゲッター
塗布量を示している。
測定条件として、陽極高電圧Eb=26kv、陽極電流Ib=11
00μAで、画面再生パターンは第10図に示すような部分
白色パターンを用いた。第10図において斜線部は黒色す
なわち非発光部である。また、*印は測定点を示してい
る。この第9図から絶縁物よりなる電子吸収層の表面に
設けられ実質的に電子ビームを透過しうるバリウムを主
体とする低導電層の厚さを変化させることにより、電子
吸収層(31)の表面に一時的に帯電した電荷の密度を抑
制でき、従って、その帯電によるドーミン抑制効果を最
適に選択することが可能となることが判る。そして、こ
の低導電層がバリウムを主体としてなる場合、その厚さ
が30Å乃至3000Åにすれば、初期の目的が達成されるこ
とも確認した。勿論、この電子透過性の低導電層は、他
の金属、例えば、アルミニウムを用いてもよいが、ゲッ
ター以外の金属を用いる場合は、それを蒸着させる設備
が新たに必要となるため、カラー受像管に不可欠なゲッ
ター物質を用いるとは量産的に非常に好適といえる。
尚、本発明では、バインダーとして結晶性鉛ほう酸塩ガ
ラスを示したが、これに限定されるものではなく、他の
バインダー例えば、ジルコニアのアルコキシド化合物、
例えばZrSi(OC4Ha)を用いても本発明の目的は充分達
成することができる。
[発明の効果] 以上のように、本発明によればカラー受像管の動作初期
はもちろん画面上における局部的なあるいは短時間の大
電流時でも画面全面にわたって充分に色ずれれや色むら
等の色純度劣化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す拡大簡略図、第2図は
電子吸収層の厚さとビーム移動量を示すグラフ、第3図
は本発明の一実施例によるカラー受像管の作用を説明す
るための模式図、第4図はカラー受像管の構成を示す概
略断面図、第5図は本発明による他の実施例を示すシャ
ドウマスクの拡大簡略図、第6図は本発明による他の実
施例を示すシャドウマスクの拡大簡略図、第7図はさら
に他の実施例を示すシャドウマスクの拡大簡略図、第8
図は電子吸収層の厚さの変化による電子ビーム移動量を
グラフ、第9図はゲッター付着量と電子ビーム移動量を
示すグラフ、第10図は測定時の画面パターンを示す簡略
図である。 (10)……パネル、(12)……ファンネル、(13)……
ネック、(14)……蛍光スクリーン、(15)……電子ビ
ーム、(16)……電子銃、(17)……シャドウマスク、
(17a)……透孔の中心側壁面、(17b)……シャドウマ
スクの主表面、(17c)……透孔の反対側壁面、(27)
……透孔、(31)……電子吸収層、(45)……低導電層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蛍光スクリーンと、この蛍光スクリーンに
    近接して配置される多数の透孔の穿設されたシャドウマ
    スクと、このシャドウマスクを介して前記スクリーンの
    蛍光体を選択発光せしめる電子ビームを射出する電子銃
    とを少なくとも備えたカラー受像管において、前記シャ
    ドウマスクの少なくとも各透孔のシャドウマスクの中心
    側の壁面に電子流密度に応じて帯電し、電子ビームを偏
    向する電子吸収層を有することを特徴とするカラー受像
    管。
  2. 【請求項2】電子吸収層がシャドウマスクの電子銃側の
    主面に形成されている特許請求の範囲第1項記載のカラ
    ー受像管。
  3. 【請求項3】透孔のシャドウマスクの中心側の壁面と対
    向する壁面に電子吸収層を有する特許請求の範囲第2項
    記載のカラー受像管。
  4. 【請求項4】透孔のシャドウマスクの中心側の壁面と対
    向する壁面に形成された電子吸収層の最大厚さが、前記
    中心側の壁面に形成された電子吸収層の最大厚さの1/5
    以下である特許請求の範囲第3項記載のカラー受像管。
  5. 【請求項5】電子銃側の電子吸収層の表面に実質的に電
    子を透過させる低導電層を有する特許請求の範囲第2項
    または第3項記載のカラー受像管。
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