JP2521787C - - Google Patents

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JP2521787C
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ethylene
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butene
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、粘着剤に関し、殊にネズミやゴキブリなどの有害生物に付着してそ
の運動を確実に拘束し、捕獲するための粘着剤に関するものである。 従来の技術 種々の分野において、ネズミなどのゲッシ類による被害は多大のものがあり、
例えば、田畑の作物、貯蔵食品をはじめ、ガス管、電線、通信ケーブルなどにそ
の被害が及んでいる。 また、ゴキブリなどの害虫駆除も環境衛生確保のため欠くことのできない課題
である。 従来このような有害生物を捕獲するための粘着剤として、ポリブテンを基剤と
して、これにアタクティックポリプロピレン又はポリエチレンを配合したものが
知られている(特開昭57−183701号公報、特開昭58−180401号
公報、特開昭58−180402号公報)。この場合アタクティックポリプロピ
レン又はポリエチレンは粘着剤の塗布面からの流出防止の作用を付与するために
添加されている。 しかしながら、これら粘着剤は、生物捕獲に必要な粘着力、保持力及び指触タ ックで評価される総合的粘着特性が低いという欠点がある。 ここに粘着力とは粘着剤に接触したものを引き離す力で表され、実際上は捕獲
された生物が粘着剤塗布面から垂直方向に動く力を制限する能力を表す指標であ
る。 次に、保持力とは粘着剤がずれに耐える力を示すもので、実際上は粘着剤上に
捕獲された動物が塗布面上を前後左右に動く力を制限する能力を表す指標であり
、またこの保持力が低いと塗布された粘着剤が傾斜面に置かれたときなどに塗布
面外に流出する可能性が大きい。 指触タックとは指で触った後粘着剤が指にまとわり付く程度を示すものであり
、実際上は生物の体の一部が粘着剤に一度接触したら粘着剤がどんどん絡み付き
接着面積が広がり、ついには、これを身動き不能とする効果の程度を示す指標で
ある。特にネズミのように力のある小動物には単に粘着力が強いだけではいった
ん粘着剤で接着しても脱出する可能性が大きい。 発明が解決しようとする課題 本発明はポリブテンを基剤とする粘着剤を改善して、従来のポリエチレン又は
ポリプロピレンを配合したものと比べ総合的に優れた粘着特性を有する有害生物
捕獲用粘着剤を提供することを目的とする。 課題を解決するための手段 本発明者らは、上記の目的を達成するためにポリブテンを基剤とする粘着剤に
ついて種々研究を重ねた結果、従来主として流出防止のために配合したポリマー
成分にポリブテン基剤との親和性を有するブテン成分を導入すれば、粘着力をも
増加させることに着目し、ポリブテン基剤にエチレンとプロピレンとブテンとの
三元共重合体を配合し、これが従来の該ブレンド物よりも格段に優れた粘着特性
を示すことを見出し本発明を完成した。 すなわち、本発明は、イソブテン重合体又はイソブテンと少量の他の炭素数4
のオレフィンとの共重合体からなるポリブテン基剤にエチレン−プロピレン−ブ
テン共重合体を配合したことを特徴とする有害生物捕獲用粘着剤を提供するもの
である。 本発明において基剤として用いるポリブテンはイソブテンを重合又はイソブテ ンと少量の他の炭素数4のオレフィンとを共重合したものであって、数平均分子
量が100〜2500の液状のポリブテンが好適である。この分子量範囲未満の
ものを使用すると引火性が大きくなり、種々の場所に放置して使用する粘着剤に
とっては危険が伴い、この範囲を越えると粘度が高くて塗布作業が困難になると
いう観点からは望ましくない。 このポリブテンは、公知の種々の方法、例えばナフサ分解の際のC4留分から
ブタジエンを抽出した残さを原料として塩化アルミニウム触媒を用いて、温度5
〜130℃、圧力1〜22kg/cm2Gにおいて、重合することによって製造でき
る。 本発明に用いるエチレン−プロピレン−ブテン共重合体は、数平均分子量20
00〜50000で、比較的分子量分布の広い共重合体が好ましい。 この三元共重合体を構成する単量体単位の割合はエチレンとプロピレンとのモ
ル比が50:50ないし1:99好ましくは30:70ないし5:95の範囲、
エチレンとプロピレンの合計とブテンとのモル比が15:85ないし85:15
好ましくは30:70ないし80:20の範囲である。 これよりもエチレンの割合が少なくプロピレンの割合が多くなると保持力が不
足するし、またこれよりもエチレンの割合が多くプロピレンの割合が少なくなる
と粘着力が低下する。一方、ブテンの量がこれよりも少ないと粘着力が不足する
し、ブテンの量がこれよりも多くなると指触タックが損なわれる。 この三元共重合体中のブテンとしては、ブテン−1、ブテン−2、イソブテン
のいずれを用いてもよいが、特にブテン−1が好ましい。 また、この三元共重合体は、これら3成分から構成されていればよく、その形
式はランダム型、ブロック型、グラフト型のいずれでもよい。 このような三元共重合体は、例えば、エチレン、プロピレン及びブテン−1を
圧力500kg/cm2以上、温度100〜300℃で、酸素の存在下に共重合
、又は、圧力100〜300kg/cm2、温度0〜200℃でシリカアルミナ
上にクロムを担持した(Cr/SiO2−Al23)触媒を用いて共重合するこ
とによって製造することができる。 本発明の粘着剤においては、このエチレン−プロピレン−ブテン共重合体を、
ポリブテン基剤100重量部当り1〜100重量部、好ましくは5〜50重量部 の割合で配合する。これよりも三元共重合体の量が少ないと粘着力、保持力、指
触タックが不十分になるし、また三元共重合体の量が多いと流れ性が大きくなり
、使用できなくなる。 本発明の粘着剤の性状を用途面からの要求に応じて改質するために、所望に応
じ、さらにゴム、樹脂、酸化防止剤等を添加することができる。 このようなゴムとしては、例えば、ブチルゴム、イソプレンラバー、ブタジエ
ンラバー、スチレン−ブタジエンラバー、ニトリル−ブタジエンラバー、イソブ
チレンゴム、イソブチレン−イソプレンラバー、アクリルゴム、ウレタンゴム等
が使用できこれらは、ポリブテン100重量部に対し、1〜30重量部、好まし
くは2〜20重量部を使用できる。この使用量は、ゴムとポリブテン等との相溶
性によって制限されることがあり、均一にゴムが溶解する範囲が望ましい。 本発明の粘着剤に使用できる樹脂としては、例えば、エステルガム、水素化石
油樹脂、アタクティックポリプロピレン等の粘着性を増大させるものを適宜配合
できる。 本発明に使用できる酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系酸化防止剤
、例えば、ペンタエリスリチル-テトラキス[3‐(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐
4‐ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4‐ビス‐(n‐オクチルチ
オ)‐6‐(4‐ヒドロキシ‐3,5‐ジ‐t‐ブチルアニリノ)‐1,3,5
‐トリアジンなどがあり、ベンゾトリアゾール系酸化防止剤として、2‐(3,
5‐ジ‐t‐ブチル‐2‐ヒドロキシフェニル)‐5‐クロロベンゾトリアゾー
ル、2‐(3,5‐ジ‐t‐アミル‐2‐ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾ
ールなどがあり、ヒンダードアミン系酸化防止剤として、ビス(2,2,6,6
‐テトラメチル‐4‐ピペリジル)セバケートなどがある。これらは、通常ポリ
ブテン100重量部に対し、0.05〜5.00重量部、好ましくは0.1〜3
.0重量部の割合で添加される。 この外、捕獲しようとする動物を誘引する香料、顔料又はホルモン剤を添加す
ることもできる。 本発明の粘着剤は所定量のポリブテンとエチレン−プロピレン−ブテン三元共
重合体並びに所望により配合する他の添加物を添加して、温度100〜200℃ において、0.3〜2時間均一に混合するまでかきまぜることにより調製される
。 このようにして調製された本発明の粘着剤は、通常、厚紙、ボール紙、木板、
プラスチックフイルム、プラスチックシート、合成紙、各種金属プレート等のよ
うなものに塗布して使用される。その際、シリコーンを塗布した剥離紙を粘着剤
塗布面の上に張り付けておけば、貯蔵、運搬、販売時の取り扱いが容易にできる
ので便利である、使用の際には、この剥離紙を剥がして使用する。 発明の効果 本発明の粘着剤は、従来の有害生物捕獲用粘着剤と比較して、粘着力、保持力
、指触タックで表される粘着特性すべてにおいて格段に優れていて、総合的にバ
ランスのとれた粘着剤であり、有害生物特にネズミのような小動物の捕獲に優れ
た性能を発揮する長所があり、しかもこの粘着性能が高いことにより比較的低分
子量のポリブテンが使用できるので、どのような材質の面にも機械作業により容
易に塗布できる利点がある。 さらに、ゴキブリのような力の弱いものに対しては従来よりも少量の粘着剤の
塗布で十分同程度の効果が得られるので塗布剤の使用量の節約になる利点がある
。 実施例 本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。 なお、各例における粘着特性は次の方法により測定したものである。 (1)粘着力; JIS Z 0237に準拠して測定し、g/cmで表す。 (2)保持力 JIS Z 0237に準拠して測定し、分で表す。 (3)指触タック; 粘着剤に人差指を5秒間接触させたのち、10mm/秒の速度で引き上げ、粘
着剤が破断するまでの距離(cm)で示す。 実施例1〜4 ポリブテン100重量部に対し、表に示す量のエチレン−プロピレン−ブテン
−(1)三元共重合体、イソブチレンゴム[エッソ化学(株)製、登録商標名ビ
スタネックスMML−120、粘度平均分子量105000]と酸化防止剤とし てペンタエリスリチル−テトラキス[3‐(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート]0.5重量部を配合し、これをラボニーダー
により、150℃において1時間混練して有害生物捕獲用粘着剤を調製した。 この際のポリブテン、三元共重合体としては次のものを用いた。 ポリブテンA;出光石油化学(株)製、出光ポリブテン、2000H、数平均 分子量2300、粘度4600cts/98.9℃ ポリブテンB;出光石油化学(株)製、出光ポリブテン、300R、数平均分 子量1330、粘度850cts/98.9℃ 三元共重合体I;ヒュルス社製、ベストプラスト508、数平均分子量540 0、 構成モル比C″2:C″3:C″4=5:30:65 三元共重合体II;ヒュルス社製、ベストプラスト520、数平均分子量390 0、 構成モル比C″2:C″3:C″4=8:32:60 三元共重合体III;ヒュルス社製、ベストプラスト703、数平均分子量81 00、 構成モル比C″2:C″3:C″4=5:72:23 各粘着剤について粘着特性を測定し、その結果を表に示す。 比較例1、2 実施例1、2における三元共重合体の代りに、アタクチックポリプロピレン[
出光石油化学(株)製、APPIR−20、MI=69]又はポリエチレン[出
光石油化学(株)製、出光ポリエチレン211J、MI=58]各20重量部を
用い、同様にして、粘着剤を調製した。 各粘着剤について粘着特性を測定し、その結果を表に示す。 この表から明らかなように、本発明の粘着剤は、従来の粘着剤であるポリエチ
レン又はポリプロピレンをポリブテンにブレンドしたものより粘着力、保持力及
び指触タックのすべてにおいて各段に優れている。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 イソブテン重合体又はイソブテンと少量の他の炭素数4のオレフィンとの
    共重合体からなるポリブテン基剤にエチレン−プロピレン−ブテン共重合体を配
    合したことを特徴とする有害生物捕獲用粘着剤。 2 ポリブテン基剤100重量部当りエチレン−プロピレン−ブテン共重合体
    1〜100重量部の割合で配合する請求項1に記載の有害生物捕獲用粘着剤。 3 エチレン−プロピレン−ブテン共重合体中のエチレンとプロピレンとのモ
    ル比が50:50ないし1:99、エチレンとプロピレンとの和とブテンとのモ
    ル比が15:85ないし85:15である請求項1又は2に記載の有害生物捕獲
    用粘着剤。

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