JP2521441B2 - ハ−メチツクシ−ル液体活物質電池 - Google Patents

ハ−メチツクシ−ル液体活物質電池

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JP2521441B2 JP61228760A JP22876086A JP2521441B2 JP 2521441 B2 JP2521441 B2 JP 2521441B2 JP 61228760 A JP61228760 A JP 61228760A JP 22876086 A JP22876086 A JP 22876086A JP 2521441 B2 JP2521441 B2 JP 2521441B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は防爆機能を備えさせたハーメチックシール液
体活物質電池に関する。
〔従来の技術〕
塩化チオニル−リチウム電池で代表されるような正極
活物質として塩化チオニル、塩化スルフリル、塩化ホス
ホリルなどのオキシハロゲン化物系液体を用い、負極に
リチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属を
用いる電池では、正極活物質やアルカリ金属などが水と
非常に反応しやすいため、電池容器をハーメチックシー
ルにより封口する完全密閉構造が採用されている。
このようなハーメチックシールを採用した電池では、
密閉性が高く、貯蔵性に優れるという長所を有するもの
の、その反面、密閉性が高いために、高温加熱下にさら
さたり、高電圧で充電されるなどの異常事態に遭遇した
ときに、電池の内部圧力が異常に上昇して電池が破裂
し、大きな破裂音が発生すると共に、電池内容物が周囲
に飛び散って電池使用機器を汚損するおそれがある。
そこで、同様に密閉構造をとるアルカリ電池に関して
提案されているような、電池容器の底部に十字状に溝を
形成することによって電池に防爆機能を備えさせること
が、この液体活物質電池においても取り入れることが必
要になる。
しかしながら、アルカリ電池において提案されている
防爆用の溝は、その断面形状がV字状で、その先端、つ
まり溝底部を鋭利な状態にするか(例えば、実公昭58-1
7332号公報)、あるいは断面V字状でその溝底部に0.1
〜0.2mmRの丸みをつけたものであり(例えば、実公昭58
-26460号公報)、これらは、以下に詳述するように、溝
形成用のポンチの耐久性面や、防爆性能面から、液体活
物質電池には適用することができない。
すなわち、アルカリ電池で提案されている防爆用の溝
は、その形状からして切欠効果を期待したものと考えら
れるが、断面形状がV字状で溝底部を鋭利にする場合
は、切欠効果は期待できるものの、プレス成形により溝
底部が鋭利なV字状の溝を形成すると、溝形成用のポン
チの先端部がすぐに損傷を受け、特に液体活物質電池で
は、正極活物質の強い腐食性に耐えるために電池容器に
はステンレス鋼などの硬度の高い耐食性金属が使用され
るので、ポンチの損傷が増々激しくなり、ポンチの耐久
性面やポンチの損傷によるV字状溝の形状バラツキから
工業的には到底採用することができない。一方、断面形
状がV字状で溝底部に丸みをつけたものは、ポンチの損
傷は少なくなると考えられるが、このような溝底部に丸
みをつけた場合における金属板の引張り荷重および曲げ
荷重下での切欠効果については、溝加工後の残り板厚と
底部丸みとの比に影響されることが知られており(例え
ば、「強度設計データブック」、強度設計データブック
編集委員会編、裳華房、昭和59年6月発行)、このよう
な文献に記載の事実に照らしても、溝底部に0.1〜0.2mm
Rの丸みをつけたものは、大きな切欠効果が期待できな
い。
これを第6図を参照しながら説明すると、電池容器1
の板厚(T)は一般に0.2〜0.5mm程度であり、これに溝
3を形成した場合、残り板厚、つまり薄肉部4の厚さ
(t)は0.03〜0.08mm程度となり、溝底部3aの丸み
(R)は0.1〜0.2mmであることから、溝底部の丸み
(R)と薄肉部4の厚さ(t)との比(R/t)は概略1
〜7になり、良好な切欠効果が期待できず、さらに電池
容器の材質が耐食性を考えた場合の金属材料、例えばス
テンレス鋼などでは、延性を有するため、切欠効果は増
々低くなり、単に薄肉にしたという効果が発揮されるだ
けで、切欠効果などの付加的効果がほとんど加わらない
ため、薄肉部の厚みをよほど薄くしないかぎり、安全な
圧力範囲内では薄肉部の破壊が生じず、薄肉部の厚みを
薄くしたために貯蔵中に薄肉部が腐食を受けて電池機能
が失なわれるおそれがある。また、防爆機能が作動した
場合でも十字状交点の溝底部に小さな孔があいて電池内
部のガスを放出させるだけで、活物質や電解液などの電
池内容物までは電池外部に排出しないため、温度上昇に
よってリチウムなどの負極構成材料が溶融して液体活物
質と急激に反応する可能性がある液体活物質電池では、
たとえ内部ガスが排出されても、孔が底部隔離材やセパ
レータでふさがれた場合に電池反応が一瞬のうちに生じ
て電池破裂が生じるおそれがある。それ故、液体活物質
電池ではアルカリ電池で提案されているような防爆用の
溝は採用できず、液体活物質電池の特性に応じた独自の
防爆機能を開発しなければならないという事情にあっ
た。
〔発明が解決しようとする問題点〕
この発明は、前記従来製品が持っていた高温加熱下に
さらされたり、高電圧で充電されたときに電池の内部圧
力が異常に上昇して電池破裂が生じ、大きな破裂音が発
生したり、電池内容物が周囲に飛び散って電池使用機器
に損傷を与えるおそれがあったという問題点を解決し、
電池が内部圧力の異常上昇を起こしそうな状況下に置か
れたときに、その初期の比較的圧力の低い段階で電池容
器の一部が確実に切裂破壊して、電池破裂の原因となる
電池内容物を電池外部に放出させて高圧での電池破裂を
防ぐという、安全性の高い防爆機能を備えたハーメチッ
クシール液体活物質電池を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、電池容器の底部に形成する溝の形状を底部
に平坦部を有する断面形状が倒立台形状で溝の形成角度
が50°〜80°状にし、かつ溝底部の平坦部の幅を溝形成
後の板厚、つまり溝の形成によって設けられた薄肉部の
厚さの1.4倍〜15倍にすることによって、溝底部の端部
(溝の底部から溝の側壁に移る部分で、薄肉部の端部に
も該当する)に電池の内部圧力による引張力と曲げによ
る引張力とが複合してかかるようにし、薄肉部の厚さを
ある程度維持しても、比較的低い圧力で、溝底部の端部
から切裂破壊が生じるようにして、安全性の高い防爆機
能をハーメチックシール液体活物質電池に備えさせたも
のである。
そして、本発明においては防爆機能の正確性を期すた
めに上記のような底部に平坦部を有する溝を2本以上設
け、該複数本の溝が少なくとも1箇所交わるようにす
る。これは、溝を複数にして、それらの溝が交点を持つ
ようにしておくと、電池の内部圧力が該交点に集中して
かかるようになり、電池の内部圧力上昇に正確に対応し
て防爆機能が作動するようになるからである。
ここで、本発明で電池容器の底部に設ける溝の断面形
状と平面概略形状を図面に基づいて説明すると次の通り
である。
溝の断面形状は、第1図に示す通り倒立台形状であ
り、溝3は底部3aが平坦面になっていて、該溝底部3aの
平坦部3a1の幅(W)は薄肉部4の厚さ(t)の1.4〜15
倍にされる。そして、溝3の形成角度(θ)は50°〜80
°である。上記のような溝3の形成によって設けられた
薄肉部4に電池の内部圧力がかかったときは、第3図に
示すように、薄肉部4の両端、つまり溝底部3aの端部3a
2には内部圧力(P1)による引張力(Pm)と曲げによる引
張力(Pn)とが複合してかかり、溝底部3aの端部3a2
ところが切裂破壊するようになる。このように、溝3が
電池の内部圧力上昇によって破壊しやすい形状になって
いるため、薄肉部4の厚みが多少厚くても比較的低い圧
力で防爆機能を作動させることができ、薄肉部4を薄く
したために、腐食によって薄肉部4が損傷を受けて電池
機能を喪失するというようなことは生じない。また薄肉
部4の厚みのバラツキが少なくなるので防爆機能の作動
圧力のバラツキも少なくなる。
溝底部の平坦部3a1の幅(W)と薄肉部4の厚さ
(t)との比(W/t)は、前記のように1.4〜15にされる
が、これは上記W/tが1.4より小さくなると電池の内部圧
力上昇による曲げが生じがたくなり、溝底部3aの端部3a
2にかかる曲げによる引張力(Pn)が小さくなって破壊
しにくくなり、またW/tが15を超えると溝形成時のポン
チにかかる荷重が大きくなって溝の形成が困難になるか
らである。
本発明の実施にあたり、電池容器には、通常、正極活
物質の強い腐食性に耐えるようにステンレス鋼が用いら
れ、電池容器の板厚は通常0.2〜0.5mmにされる。そし
て、薄肉部4の厚さ(t)や溝底部の平坦部3a1の幅
(W)は、前述のように溝底部の平坦部3a1の幅(W)
と薄肉部4の厚さ(t)との比(W/t)を1.4〜15に維持
しながら、薄肉部4の厚さ(t)は通常0.03〜0.08mm、
溝底部の平坦部3a1の幅(W)は通常0.09〜0.5mmにされ
る。
電池の防爆機能をどの程度の圧力で作動させるかは、
電池の種類によって大きく異なっており、この電池では
電池封口部の耐え得る圧力が非常に高いため、一般に30
〜125kg/cm2という広い範囲から選択し得る。すなわ
ち、このハーメチックシール液体活物質電池の場合、自
然な状態、つまり防爆機能を備えさせていない状態で
は、電池破裂は250kg/cm2以上に達してから生じるの
で、電池の防爆機能の作動圧力の上限としては125kg/cm
2程度までとり得ることができ、また、そのように高い
圧力で防爆機能を作動させたとしても特に危険を招くよ
うなことはない。そして、通常の使用条件下では、電池
の内部圧力が10kg/cm2以上に上昇することがほとんどな
いので、多少のバラツキや長期間にわたる貯蔵中の腐食
を考慮しても、防爆機能を30kg/cm2程度以上で作動させ
るように設定しておけば、特に異常事態でもないときに
防爆機能が作動するようなことがないからである。
そして、この防爆機能を作動させる設定圧力は基本的
には電池容器の材質と薄肉部の厚みで決まるが、本発明
では溝底部の平坦部3a1の幅と薄肉部の厚さとの比(W/
t)を変えることによって設定圧力を変えることができ
る。また、本発明では、電池の内部圧力が上昇したとき
に溝底部の端部3a2に内部圧力により引張力と曲げによ
る引張力とを複合的に作用させて溝底部の端部3a2のと
ころを切裂破壊させるので、破壊面積が大きくなり、そ
のため、電池内部の気体のみならず、正極活物質などの
電池内容物をも電池外部に放出させることができるの
で、高温下で急速に加熱された場合などでも、電池破裂
を効率よく防止することができる。
そして、溝は複数本でそれらの溝が少なくとも1箇所
で交わるようにするが、その平面形状としては、例えば
第5図に示すように、十字状(X字状)(第5図(a)
参照)、Y字状(第5図(b)参照)、アスタリスク
(星印)状(第5図(c)参照)、H字状(第5図
(d)参照)などがあげられる。特に電池に内圧がかか
ったときに電池容器の底部中心部の変形が最も大きくな
るので、電池容器の底部中心部に交点3b(第2図(a)
参照)を持つ十字状、Y字状、アスタリスク状などが好
ましい。また、溝はその中間部で交わっていることは要
求されず、Y字状のごとく、溝の端部が交わっているも
のであってもよい。
本発明において、防爆用の溝を電池容器の底部に設け
るのは、電池の内部圧力上昇が生じたとき、電池容器の
底部が最も変形しやすく、したがって、電池の内部圧力
上昇に正確に対応してその防爆機能を発揮させることが
できるからである。
溝の形成は通常プレス成形によりなされる関係上、溝
の断面形状は、倒立台形状 にされる。その際の溝の形成角度(θ)(第1図参照)
は50°〜80°にされる。これは溝の形成角度が50°未満
では、溝形成時に溝の底部構成材料に与える引張り応力
が不充分となり、ポンチにかかる荷重が大きくなって溝
の形成が困難になり、また80°を超えると、電池内部の
圧力上昇による電池内部からの加圧力に対する抵抗が大
きくなって、優れた防爆機能を有する電池が得られにく
くなるからである。溝の底部には平坦部が形成されるよ
うにするが、該平坦部は実質的に平坦であればよい。
〔実施例〕
つぎに本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明において電池容器の底部に設けられた
溝およびその近傍の拡大断面図であり、第2図は本発明
の電池に用いられる電池容器を倒立させた状態で示すも
ので、第2図(a)はその平面図、第2図(b)は第2
図(a)のX-X線における断面図である。なお、第1図
および第2図は電池容器を倒立させた状態で示している
ので、底部が上側にきており、第2図(a)の平面図は
電池容器の底部側から見た図である。
電池容器1は、第2図に示すように有底円筒状をして
おり(ただし、上記のように第2図は電池容器を倒立さ
せた状態で示しているので、底部2が上側にきてい
る)、その底部2の中央部の凸出部2aには、第2図
(a)に示すように平面形状が十字状の溝3が形成され
ている。溝3は、第1図に詳示するように、断面形状が
底部3aが平坦面になった倒立台形状 をしており、該溝底部3aの平坦部3a1の幅(W)と、上
記溝3の形成によって薄肉にされた部分、つまり溝3の
形成によって設けられた薄肉部4の厚さ(t)との比
は、前述のように1.4〜15にされる。
電池容器1は、通常、厚さ0.2〜0.5mmのステンレス鋼
板の絞り加工によって作製され、溝底部3aの平坦部3a1
の幅(W)は前述のように通常0.09〜0.5mmにされ、薄
肉部4の厚さ(t)は通常0.03〜0.08mmにされる。そし
て、溝形成角度(θ)は50°〜80°である。なお、本実
施例では、リード端子の取付位置の選定がしやすいよう
に、電池容器1の底部2の中央部に凸出部2aを設けてい
るので、溝3は該凸出部2aに形成されているが、凸出部
2aは必ずしも必要なものではなく、電池容器1の底部2
は平坦なものであってもよい。その場合、溝3は電池容
器1の平坦な底部2の中央部に形成すればよいが、その
ようにしても、凸出部2aに溝3を形成した場合と比較し
て、特に防爆機能が低下するようなことはない。
この電池容器1は、例えば第4図に示すような塩化チ
オニル−リチウム電池の組立に供されるが、電池組立
後、電池の内部圧力が上昇したとき、この防爆用の溝3
を形成した電池容器1には、第3図に示すように、電池
の内部圧力(P1)により、溝底部3aの端部3a2に内圧によ
り引張力(Pm)と曲げによる引張力(Pn)とが複合して
かかり、該溝底部3aの端部3a2のところが大きく切裂破
壊するようになる。
第4図は上記第1〜2図に示す電池容器を用いて組み
立てた塩化チオニル−リチウム電池を示すもので、図
中、1は前述のような溝3の形成により電池に防爆機能
を備えさせるようにした電池容器である。11はアルカリ
金属よりなる負極で、本実施例ではリチウム板を上記電
池容器1の内周面に圧着することにより形成されてお
り、そのため、この電池では、電池容器1は負極端子と
しての機能を有している。12はセパレータであり、この
セパレータ12はガラス繊維不織布からなり、円筒状をし
ていて、前記円筒状の負極11と円柱状の正極13とを隔離
している。正極13はアセチレンブラックを主成分とする
炭素質で形成された炭素多孔質成形体よりなり、14は正
極集電体で、ステレンス鋼棒よりなる。15は電池蓋で、
ステレンス鋼で形成されていて、その立ち上がった外周
部が電池容器1の開口端部と溶接により接合され、電池
蓋15の内周側には正極端子17との間にガラス層16が介設
されている。ガラス層16は電池蓋15と正極端子17とを絶
縁すると共に、その外周面でその構成ガラスが電池蓋15
の内周面に融着し、その内周面でその構成ガラスが正極
端子17の外周面に融着して、電池蓋15と正極端子17との
間をシールし、電池容器1の開口部はいわゆるハーメチ
ックシールで封口されている。正極端子17はステレンス
鋼製で電池組立時はパイプ状をしていて、電解液注入口
として使用され、その上端部を電解液注入後にその中空
部内に挿入された正極集電体14の上部と溶接して封止し
たものである。18は電解液で、この電解液18は塩化チオ
ニルに支持電解質としての四塩化アルミニウムリチウム
を1.2mol/l溶解したもので、塩化チオニルは上記のよう
に電解液溶媒であると共に、この電池では正極活物質で
もあり、正極13の表面で、この塩化チオニルと負極11か
らイオン化したリチウムイオンとが反応を起こす。そし
て、19および20はそれぞれガラス繊維不織布からなる底
部隔離材と上部隔離材である。
上記のように電池容器の底部に平面形状が十字状で断
面倒立台形状 の溝を形成した単3形塩化チオニル−チリウム電池を火
中に投入し、電池が大きな破裂音を伴って破裂するか否
かを調べた結果を第1表に示す。また、底部に断面倒立
台形状の溝を形成した電池容器に空気圧を導入してその
防爆機能の作動試験を行った結果も第1表に示す。な
お、上記火中破裂試験および防爆機能作動試験にあたっ
ては、溝底部の平坦部の幅(W)を0.09mm、0.15mm、0.
3mm、0.5mmと変動させ、薄肉部の厚さ(t)を0.03mm、
0.035mm、0.045mm、0.065mm、0.08mmと変動させた。た
だし、電池容器の材質はステンレス鋼で、その厚みは0.
3mmであり、溝形成角度(θ)は60°で一定であった。
また、比較のためアルカリ電池で採用されているような
底部に丸みをつけた溝を形成した場合についても火中破
裂試験および防爆機能の作動試験を行い、その結果を第
1表に示した。なお、第1表中の「火中破裂電池個数」
の欄の分母は試験に供した電池個数を示し、分子は火中
破裂(防爆機能が作動せず、高圧で大きな破裂音を伴っ
て電池破裂するもの)を生じた電池個数を示す。また、
溝の形成はいずれもプレス成形により行ったが、溝形成
後、溝形成による加工硬化を取り除くために1010℃で10
分間焼鈍した。
第1表に示すように、薄肉部の厚み(t)が同一であ
っても、溝底部の平坦部(W)を変えることによって、
作動圧力を低くすることができる。それ故、これを利用
して、薄肉部の厚みを比較的厚く保ちながら、設定作動
圧力を下げることができる。また、薄肉部の厚みが0.08
mmの場合でも、W/tが1.1(試料No.13)のときには作動
圧力が大きく、火中破裂が生じたが、W/tが1.9(試料N
o.12)では火中破裂が生じないというように、W/tを変
えることによって、電池そのものでの防爆機能も変える
ことができた。なお、W/tが1.4の試料No.10でも火中破
裂が生じなかった。
そして、溝の底部に丸みをつけた試料No.14〜19で
は、薄肉部の厚みが同じ場合でも本発明のように溝底部
が平坦面になったものに比べて作動圧力が高く、また作
動圧力が108kg/cm2の試料No.14や作動圧力が95kg/cm2
試料No.17でも火中破裂が生じた。これは、アルカリ電
池では、活物質がかなりの高温にならないかぎり溶融す
ることがないので、火中投入によって電池の内部圧力が
上昇したときに薄肉部に孔があいて電池の破裂因子とな
るガスを外部に放出させれば、電池破裂が防止される
が、塩化チオニル−リチウム電池では、リチウムの融点
が約186℃と低いため、火中投入によって負極のリチウ
ムが容易に溶け、たとえ薄肉部に孔があいてガスが抜け
出したような場合でも、その孔が底部隔離材やセパレー
タなどでふさがれて、正極活物質である塩化チオニルが
一部残ったような状況下では、それが溶融したリチウム
と急激に反応して瞬間的に圧力上昇が生じ、薄肉部によ
る内部ガスの排出後でも高圧下での電池破裂が生じるか
らである。
なお、上記実施例では、溝の平面形状を十字状(X字
状)としたが、溝の平面形状としては、前述したよう
に、十字状のみならず、第5図に示すようにY字状、ア
スタリスク状、H字状などがとり得る。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明では、電池容器の底部
に、底部に平坦部を有する防爆用の溝を形成し、かつ上
記溝底部の平坦部の幅と溝の形成によって設けられた薄
肉部の厚さとの比を特定範囲にすることによって、安全
な圧力範囲で作動する防爆機能を備えたハーメチックシ
ール液体活物質電池を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明において電池容器の底部に設けられた防
爆用の溝とその近傍の拡大断面図である。第2図は本発
明の電池に用いられる電池容器を倒立させた状態で示す
もので、第2図(a)はその平面図で、第2図(b)は
第2図(a)のX-X線における断面図である。第3図は
第1図に示す溝部分に電池の内部圧力がかかった状態を
示す拡大断面図である。第4図は本発明の一実施例を示
すもので、第1〜2図に示す電池容器を用いて組み立て
た塩化チオニル−リチウム電池を示す断面図である。第
5図は本発明の電池に使用する電池容器の溝の平面形状
を概略的に示すためのものであり、上段はそれぞれの電
池容器の概略正面図で、下段はそれらの概略底面図であ
る。第6図はアルカリ電池の防爆用の溝とその近傍の拡
大断面図である。 1……電池容器、2……底部、3……溝、3a……溝底
部、3a1……平坦部、3b……交点、4……薄肉部、11…
…負極、12……セパレータ、13……正極、15……電池
蓋、16……ガラス層、18……電解液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 風原 健也 茨木市丑寅1丁目1番88号 日立マクセ ル株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−154743(JP,A) 特開 昭55−32394(JP,A) 実開 昭59−132161(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化チオニル、塩化スルフリル、塩化ホス
    ホリルなどのオキシハロゲン化物系液体を正極活物質と
    し、負極にリチウム、ナトリウム、カリウムなどのアル
    カリ金属を用い、電池容器をハーメチックシールする電
    池において、電池容器の底部の外面側に、底部に平坦部
    を有する断面形状が倒立台形状で溝の形成角度が50°〜
    80°でかつ少なくとも1箇所の交点を有する複数本の溝
    を形成し、かつ上記溝底部の平坦部の幅を上記溝の形成
    によって設けられた薄肉部の厚さの1.4〜15倍にしたこ
    とを特徴とするハーメチックシール液体活物質電池。
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