JPH079338Y2 - 電池の安全弁装置 - Google Patents

電池の安全弁装置

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JPH079338Y2
JPH079338Y2 JP1989060325U JP6032589U JPH079338Y2 JP H079338 Y2 JPH079338 Y2 JP H079338Y2 JP 1989060325 U JP1989060325 U JP 1989060325U JP 6032589 U JP6032589 U JP 6032589U JP H079338 Y2 JPH079338 Y2 JP H079338Y2
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浩平 山本
恵一 佐原
吉郎 原田
秀哲 名倉
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富士電気化学株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 この考案は、円筒形非水電解液電池に好適な構造の電池
の安全弁装置に関し、特に圧力だけでなく、温度にも感
応して安全弁機構を作動できるようにした構造に関す
る。
《従来の技術》 例えば実開昭56-26863号公報や、実開昭61-87458号公報
などに記載されているように、リチウム電池などに関し
て次のような防爆形封口構造が提案されている。
有底円筒形の金属製電池ケースの開口端の内周部と、円
盤形蓋部材(複合蓋)の外周との間に、プラスチック製
の封口ガスケットを挾み込み、電池ケースの開口端を内
周側にかしめることによって封口ガスケットを圧縮して
ケース内部を密封する基本構造において、前記の密封部
分に防爆のための安全弁装置を構成している。
蓋部材に設ける安全弁装置については様々なものが提案
されているが、代表的な基本構造は次の通りである。
蓋部材の外面側は金属製の端子板であり、これの内側に
ダイヤフラム板があてがわれて一体化されている。
端子板の中央部分とダイヤフラム板との間には相当の空
間があり、端子板の中央にガス抜き穴をともなって鋭い
切刃が内面側に向けて突設されている。ケースの内圧が
異常に高くなると、その圧力がダイヤフラム板に作用し
てこれが外側に膨らむ。内圧によるダイヤフラム板の膨
らみがある程度以上大きくなると、ダイヤフラム板が前
記切刃に強く当接して破断する。これにより形成された
破孔から電池内のガスは外部に放出され、爆発の危険性
を未然に回避する。
ところで、前記ダイヤフラム板としてはステンレス,ニ
ッケルなどの金属薄板が使用され、その厚みは0.03〜0.
1mm程度であり、この厚みのものを用いた場合の作動圧
は15〜70kg/cm2であり、電池の過充電や過放電時におけ
る安全弁機構としては好適になっていて、電池の内圧が
ある程度ゆっくりと上昇する場合には効果的に作用す
る。
ところが、電池を火中に投じた場合などのように外から
の熱で電池の内圧が急激に上昇することがある。
特に、最近用いられているリチウム電池では、リチウム
の融点は180℃であるため、火中に投入したような場合
には、内部の金属リチウムが溶けて急激な電解液の沸騰
が生じ、発火事故が生じやすく、仮に、内圧が15kg/cm2
を越えた状態で安全弁が働いたとしても発火事故につな
がりやすい。
また、安全弁が作動して多少のガスを逃したとしても、
圧力上昇が急激すぎて内圧の緩和が遅れ、爆発を防止す
るのに役に立たないことが多い。
したがって、この対策としては安全弁の作動圧を低く
し、例えば、8〜15kg/cm2にすることであるが、この為
の具体的な構造としては以下のことが提案されている。
(イ)金属薄板を従来より薄い厚さのものに替える。
(ロ)金属薄板の切刃と対向する面に溝を設け、部分的
に脆弱とする。
《考案が解決しようとする課題》 しかしながら、作動設定圧を前述のごとく8〜15kg/cm2
にするためには、金属薄板の板厚を15〜30μmに設定す
ることが必要であり、このような薄膜を工業的に得るこ
とは難しく、実際上は採用できない。
また、後者の金属薄板に溝を形成し、部分的に厚みを5
〜30μmに設定することについても、その溝付け工程に
おいてこのような厚みに管理することは非常に困難であ
り、また例え出来たとしてもその管理コストは大巾に増
大し、実用的ではなくなる。
さらに、いずれの構造が採用されたとしても、内圧がゆ
っくりと上昇する場合において、前記薄い部分が切刃に
当接すると、前記とは逆に内圧が低い状態で安全弁が働
き、頻繁に安全弁が働くことによる不具合も生ずる。
この考案は以上の問題を解決するものであって、その目
的とするところは、溝の厚みについて高精度な管理をす
ることなく溝の厚みを30μm以下に設定でき、しかも通
常の内圧上昇時においては設定作動圧で動作がなされ、
温度上昇に伴う内圧の急激な上昇時においてのみ、作動
圧が8〜15kg/cm2という低い作動圧で安全弁機構が作用
するようにした電池の安全弁装置を提供するものであ
る。
《課題を解決するための手段》 前記目的を達成するため、この考案は、発電要素を収納
した電池容器と、電池容器の開口部に封口ガスケットを
介して密封状態にカシメ付けられた皿状端子板およびダ
イヤフラム板とを備え、前記皿状端子板に設けた切刃を
前記ダイヤフラム板に対向させ、電池内部の圧力を受け
て外側に膨らんだ前記ダイヤフラム板を前記切刃に圧接
させて破断する電池の安全装置において: 前記ダイヤフラム板をステンレス,ニッケルなどの金属
薄板で構成するとともに、該金属薄板の前記切刃と対面
する側の表面に、断面が略V字形ないし略U字形であっ
て、その断面の厚みが30μm以下の厚みを有する溝を形
成し、かつ該溝内に、融点120〜150℃の範囲の低融点合
金を埋設したものである。
《作用》 低融点合金の融点温度以下では、前記金属薄板と低融点
合金とを合わせた強度がダイヤフラム板の破断圧力を決
めることになり、この破断圧力は比較的高い値となる。
しかし、火中に電池を投じたりすると前記低融点合金は
ただちに溶融するので、ダイヤフラム板の破断圧力は溝
部分に集中し、この部分は極めて破断し易くなる。
《実施例》 以下、この考案をリチウム電池に適用した場合につい
て、その一実施例を図面を用いて詳細に説明する。
第1図において、10は有底円筒形の電池ケース、20はプ
ラスチック製でリング状をした封口ガスケット、30は本
考案の安全弁装置を内蔵した複合蓋を示している。
電池ケース10の内部には図示しないリチウム負極,正極
合剤および非水電解質などからなる発電要素が内蔵され
ている。
また、電池ケース10の上部開口端の近傍には環状のビー
ディング部10aが形成され、その上の部分の内周に封口
ガスケット20が嵌め込まれ、さらにガスケット20の内周
部に複合蓋30が嵌め込まれている。
電池ケース10の開口端は、10bで示すように内側にかし
められ、これによって封口ガスケット20は電池ケース10
と複合蓋30とに挾まれて圧縮される。
複合蓋30は、ステンレス製の内蓋板31と端子板32との間
に、本考案の要部となるダイヤフラム板33が介在した構
成となっている。
ダイヤフラム板33は、所定硬度のステンレス薄板で構成
されており、第2図(a),(b),(c),および第
3図に示すように、円盤状に切り抜き形成された所定厚
みの表面側中央に平面的にみて十字形((a)参照),
半円形((b)参照)または円形((c)参照)をな
し、かつ断面が略V字形をなしてプレスなどにより成形
された溝34が設けられている。そして、前記溝34の内部
には、低融点合金35が一体的に埋設してある。
低融点合金35は、錫,ビスマス,鉛,カドミウムおよび
インジウムからなる群の金属から選ばれた2元,3元ない
しは多元の合金であって、その溶融温度は120〜150℃に
設定される。
溶融温度の上限を150℃としたのは、これを上回った場
合には、リチウムの融点である180℃に近付き、爆発の
惧れが出てくるからである。
また、下限を120℃としたのは、この温度以下で溶融す
ると、実用上問題があるからであり、例えば、実用的に
は105℃位で電池の試験を行うことがあり、この温度付
近で溶融したのでは頻繁に安全弁機構が作動してしまう
からである。
したがって、低融点合金の溶融温度は上記の範囲にする
ことが望ましく、より好ましくは135〜140℃で溶融させ
る配合を選択することである。
以上の構成において、電池内の圧力が異常に高くなる
と、ダイヤフラム板33がその圧力を受けて外側に膨ら
み、その変形量がある程度以上大きくなるとダイヤフラ
ム板33が、端子版32の下部に突設された切刃32bに圧接
し、ここを基点としてダイヤフラム板33は破断し、電池
ケース10内のガスは切刃32bとともに形成されたガス抜
き穴32aを通って外部に放出される。
また、電池を火中に投じたり高温にさらすと、低融点合
金35は該当する融点温度で溶融し、前記低融点合金35
は、固化した状態では溝34の脆弱性を補い、ダイヤフラ
ム板33の強度の一部を担っているが、溶融状態では溝34
の部分の強度は著しく弱めらる。この状態で、電池内部
の圧力が急上昇すると、溝34の部分に圧力が集中し、十
字形((a)の場合)、或いは半円ないし円形
((b),(c)の場合)の部分を開くようにして、切
刃32bに当接させて容易に破断する。
つまり、電池内の圧力が急上昇する過程の比較的早い段
階でダイヤフラム板33は溝34の部分を基点に破断してガ
スが逃げる。そのため、極めて高圧になってから一気に
電池が爆発するという事態を未然に回避できることにな
る。
次により具体的な例を説明する。
前記ダイヤフラム板33を例えばCR6H型リチウム電池に適
用した場合には、その直径は11.5mmであり、ステンレス
薄板として一般に使用されている0.06mm厚みのSUS304に
適用した場合の硬度はHv=350となる。
そして、前記溝34の最深部の厚みをaとすると、この厚
みaと作動圧力との関係は以下の表1,表2,表3に示す関
係となることが本考案者らの測定により明らかにされて
いる。
なお、測定個数は10ケずつであり、おのおのの作動圧の
平均値が示されている。
以上の測定結果からも明らかなように、溝34の最深部の
厚みaは、作動圧を8〜15kg/cm2にするためには、30μ
m以下の厚みを有するものでなければならないことが理
解されよう。
作動圧は材質や溝の形状によって異なるが、本測定の条
件は実用,常用範囲で取り得る条件のうち作動圧が最も
低くなる条件であって、他の硬度の低い材質、例えばSU
S430,SUS316,SUS434のいずれより作動圧は低く、その硬
度をHv=330〜360の範囲の材質を選択することによって
以上の関係を満足することも確認されている。
測定により、硬度の低いほうが作動圧は高くなる傾向が
確認された。このことは硬度が低いと板材に圧力が加わ
った場合には、伸び易くなるため亀裂が入りにくくなる
ものと推定できる。
また各表から、溝34の形状が十字形の場合が最も作動圧
が低くなるが、半円状または円形であっても十分に低い
作動圧力が得られる。
なお、以上の表は溝34の厚みを精度良く管理したものに
ついての測定結果を示しているが、実際の製造工程でプ
レス成形などによって溝34を形成した場合には、厚み30
μm以下の厚みを有するもので相当のばらつきを生ず
る。しかし、このようにばらついたとしても低融点合金
35の一体化によって通常の圧力上昇時での作動には何等
影響を与えることがなく、高温時のみ低融点合金35の溶
融に伴い急速な作動状態を得られることになるため、厚
み管理を特に高精度にする必要性はない。
《考案の効果》 以上の実施例によって詳細に説明したように、この考案
による電池の安全弁装置にあっては、ダイヤフラム板の
溝の厚み管理精度を増すことがなく、溝の厚みを30μm
以下の厚みに設定でき、しかも通常の内圧上昇時におい
ては通常の設定作動圧で動作がなされ、温度上昇に伴う
内圧の急激な上昇時においてのみ、作動圧が8〜15kg/c
m2という低い作動圧で安全弁機構が作用するため、電池
の安全性をより一層高めることができ、また安価に構成
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案による電池の安全弁装置の構成を示す
断面図、第2図(a)〜(c)はダイヤフラム板の平面
図、第3図は同要部拡大断面図である。 10……電池ケース、10a……ビーディング部 10b……開口端、20……封口ガスケット 30……複合蓋、31……内蓋板 32a……ガス抜き穴、32……端子板 32b……切刃、33……ダイヤフラム板 34……溝、35……低融点合金
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 名倉 秀哲 東京都港区新橋5丁目36番11号 富士電気 化学株式会社内 (56)参考文献 実開 昭61−133965(JP,U) 実開 昭60−65974(JP,U) 実開 昭61−139571(JP,U)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】発電要素を収納した電池容器と、電池容器
    の開口部に封口ガスケットを介して密封状態にカシメ付
    けられた皿状端子板およびダイヤフラム板とを備え、前
    記皿状端子板に設けた切刃を前記ダイヤフラム板に対向
    させ、電池内部の圧力を受けて外側に膨らんだ前記ダイ
    ヤフラム板を前記切刃に圧接させて破断する電池の安全
    装置において、前記ダイヤフラム板をステンレス,ニッ
    ケルなどの金属薄板で構成するとともに、該金属薄板の
    前記切刃と対面する側の表面に、断面が略V字形ないし
    略U字形であって、その断面の厚みが30μm以下の厚み
    を有する溝を形成し、かつ該溝内に、融点120〜150℃の
    範囲の低融点合金を埋設したことを特徴とする電池の安
    全弁装置。
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