JP2521258C - - Google Patents

Info

Publication number
JP2521258C
JP2521258C JP2521258C JP 2521258 C JP2521258 C JP 2521258C JP 2521258 C JP2521258 C JP 2521258C
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stamper
mold
mounting surface
hard layer
cavity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
Other languages
English (en)
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Maxell Energy Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Energy Ltd
Publication date

Links

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は光記録媒体製造用成形機に係り、より詳しくは金型のスタンパ取り付
け面の耐摩耗構造に関する。 〔従来の技術〕 第2図に、従来より知られている光記録媒体製造用成形機における金型主要部
の構成を示す。 この図において、1は可動金型、2は固定金型、3は上記両金型1,2の合せ
面に形成されるキャビティであって、上記可動金型1の上記キャビテイ3に臨む
面(スタンパ取り付け面)1aには、片面にプリグループ及びプリピット等の凹
凸パターンが形成されたスタンパ4が取り付けられている。上記スタンパ4は、
上記可動金型1のスタンパ取り付け面1a上に載置され、その内周部及び外周部
がスタンパ押え具5によって可動金型1に固定される。尚、第2図において、6
は図示外の射出機からの溶融物質を上記キャビティ3内に導くスプール、7は上
記キャビティ3内への溶融物質の流れを制御するゲートを示している。 上記可動金型1及び固定金型2は、プラスチック成形金型用鋼によって形成さ
れている。そして、上記スタンパ取り付け面1a及びキャビティ面2aは鏡面状
態に仕上げられており、射出成形される製品の寸法精度の高精度化が図られてい
る。一方、上記スタンパ4はニッケルによって形成されており、上記可動金型1
のスタンパ取り付け面1aと接する面が鏡面状態に仕上げられている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 ところで、射出成形時、上記可動金型1のスタンパ取り付け面1aとスタンパ
4の間には、第3図に示すように、射出された溶融高分子物質に含まれるガスや
微細な固形不純物8が入り込み易い。周知の如く、高分子物質の射出成形に際し
ては、上記キャビティ3内に高温高圧の溶融高分子物質が射出され、さらに射出
終了後キャビティ3内に射出された高分子物質が完全に固化する以前の段階で、
該高分子物質の等質性及び転写性を向上するため、キャビティ3に高圧プレスが
かけられる。上記した従来の金型は、上記可動金型1のスタンパ取り付け面1a
の硬度が充分に高くないため、可動金型1のスタンパ取り付け面1a及びスタン
パ4の裏面の間にガスや固形不純物8が入り込んでいると、ガス圧の作用及び固
形不純物の研摩作用によってスタンパ4の裏面のみならず上記可動金型1のスタ
ンパ取り付け面1aが局部的に剥離され、いわゆる肌荒れを生ずる。かかる肌荒
れ現象は、製品の寸法精度を劣化するといった不具合を惹起する。 スタンパ4は、数千枚の光記録媒体を複製すると凹凸パターンの正常な転写性
が損われ順次新たなスタンパに交換されるものであるから、その範囲内で耐摩耗
性があれば足りる。然るに、金型1,2は順次交換される各スタンパ毎に使用さ
れる共用装置であり、かつ高価な装置であるから、半永久的な耐摩耗性を有する
ことが好ましい。 かかる観点より、スタンパ取り付け面1aの耐摩耗性に優れた金型を有する光
媒体製造用成形機が嘱望されている。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、上記した技術的要請に対処するためになされたものであって、金型
に形成されたキャビティの少なくとも片面にスタンパを設置して樹脂成形を行う
成形機において、上記金型のスタンパ取り付け面に、当該スタンパ取り付け面を
構成する材料よりも硬度が高く、かつ耐摩耗性に優れた材料から成る硬質層を薄
膜形成手段により形成したことを特徴とするものである。 〔実施例〕 第1図は本発明に係る成形機に適用される金型の主要部を示す断面図であって
、9は硬質層を示し、そのほか第2図に示したと同様の部材についてはこれと同
一の符号が表示されている。 上記硬質層9は、可動金型1のスタンパ取り付け面1aを構成する材料よりも
硬度の高い物質をもって形成される。 可動金型1は、例えば、STAVAX,SKD11,SUS440C,SUS
420J2,HPM38,SM3などのプラスチック成形金型用鋼をもって形成
されており、少なくともスタンパ取り付け面1aには焼入れ焼戻し処理が施され
ている。 かかる可動金型1のスタンパ取り付け面1aに形成される硬質層9としては、
シリコン、チタン、ゲルマニウム、ジルコニウム、すず、ハフニウム、鉛のグル
ープから選択された元素の炭素化合物、あるいは上記グループから選択された元
素の窒素化合物、あるいは上記グループから選択された元素の酸化物から選択さ
れた少なくとも1種の物質が用いられる。これらのうちでは、TiC,SiCな
どの炭化物、TiN,SiNなどの窒化物、及びSiO2,SiOなどの酸化物
が特に好適である。 尚、この硬質層9の形成手段としては、真空蒸着、スパッタリング、イオンプ
レーティング、化学蒸着など、公知に属する任意の薄膜形成手段を用いることが
できるが、他の手段では形成が困難な物質の硬質層9を得ることができる。
折出速度が速く厚い硬質層9が得られる等の特徴があるため、化学蒸着が特に適
する。また、この硬質層9は任意の厚さに形成可能であるが、必要とされる耐摩
耗性及び硬質層形成に要する工数を考慮して、約5μm乃至15μm程度に形成
することが好ましい。 下表に硬質層9を形成する物質の種類と硬度とを掲げ、本発明の効果に言及す
る。尚、下表の硬質層9は、化学蒸着法によって形成したものであって、それぞ
れ反応室の真空度を760Torr、反応温度を約1100℃とした。 上表に示すように、焼入れ焼戻しされたSTAVAX鋼の硬さ(Hv600)
に比べて硬質層9の硬さは約2倍乃至6倍以上あり、焼入れ焼戻しされたSTA
VAX鋼の表面に直接ニッケル製のスタンパを取り付けた場合に比べて、耐摩耗
性を格段に向上することができる。特に、TiCやSiCの硬質層は耐摩耗性が
高く、金型の耐用命数を10倍以上も向上すると期待される。尚、可動金型1の
スタンパ取り付け面1aを他の材料にて形成した場合にも、上記とほぼ同様の効
果が得られるものと推定される。 従って、射出成形時にスタンパ4が摩擦したとしても可動金型1のスタンパ取
り付け面1aが摩耗することがなく、金型の保守が容易になると共に、金型の耐
用命数が延長され、光記録媒体用基板の生産性を向上することができる。 尚、本発明の要旨は、金型のスタンパ取り付け面に当該スタンパ取り付け面を
構成する焼入れ焼戻しされたプラスチック成形金型用鋼よりも硬度の高い材料か
ら成る硬質層を形成した点に存するのであって、金型を構成する材料及び硬質層
を形成可能な物質が上記実施例に掲げたものに限定されるものではない。 〔発明の効果〕 以上説明したように、本発明の光情報記録媒体製造用成形機は、スタンパ取り
付け面に硬質層を薄膜形成手段により形成したので、当該スタンパ取り付け面と
スタンパとの間に射出成形時の溶融高分子物質に含まれるガスや固形不純物が入
り 込んだとしてもスタンパ取り付け面に肌荒れが発生せず、金型の耐用命数が延長
されて金型の保守が容易になると共に、スタンパ取り付け面の肌荒れに起因する
スタンパの変形、ひいては光記録媒体用基板の変形を防止することができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明に係る成形機に適用される金型の概要を示す断面図、第2図は
従来より用いられている金型の断面図、第3図は従来の金型の問題点を示す拡大
断面図である。 1:可動金型、2:固定金型、3:キャビティ、4:スタンパ、5:スタンパ
取り付け具、6:スプール、7:ゲート、8:高圧ガスまたは固形不純物、9:
硬質層

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 金型に形成されたキャビティの少なくとも片面にスタンパを設
    置して樹脂成形を行う成形機において、上記金型のスタンパ取り付け面に、当該
    スタンパ取り付け面を構成する材料よりも硬度が高く、かつ耐摩耗性に優れた材
    料から成る硬質層を薄膜形成手段により形成したことを特徴とする光記録媒体製
    造用成形機。

Family

ID=

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20060026996A1 (en) Ceramic mold with carbon nanotube layer
JP2001515791A (ja) 押出し金型とその製造法
CN111825311A (zh) 光学玻璃阵列透镜微纳热压成型工艺
KR20050090392A (ko) 수지 성형용 금형 및 수지 성형용 금형의 제조방법
EP1640132A1 (en) Optical disc molding die having stamper holding surface applied with heat insulating layer and diamond-like carbon film, and molding method using it
JP2521258B2 (ja) 光記録媒体製造用成形機
EP1547748A1 (en) Optical disc mold having diamond-like carbonaceous layer (DLC) and a molding method using the same
JP2521258C (ja)
US20100007960A1 (en) Stamper for press-molding optical articles, method for making same and lens made thereby
US7531246B2 (en) Core insert and method for manufacturing the same
KR100716496B1 (ko) 디스크 기판의 성형용 금형
US7114946B2 (en) Injection mold
US7220116B2 (en) Injection moulding mould part with wear-resistant coating
JPH03114709A (ja) デイスク用金型
KR100566147B1 (ko) 사출성형장치와 그것에 사용하는 구성부재 및 표면처리방법
US20090117315A1 (en) Disc-molding mold, mirror-surface disc, and method for producing mold for disc molding
JPH1134112A (ja) 精密成形用金型
JP3279312B1 (ja) 成形用金型とその製造方法
JP4288815B2 (ja) ディスク基板成形用金型の製造方法
JP3695400B2 (ja) 光ディスク成形用金型装置
CN100413638C (zh) 熔射制造模具的方法
JPH11922A (ja) 精密成形用金型及びその製造方法
JP3705634B2 (ja) 光ディスク基板射出成形金型及び成形方法
JPH0947525A (ja) ゴルフボール成形用金型
JP2005104068A (ja) 光学パターン形成用部材