JP2520898Y2 - 金属溶湯中の水素濃度測定用プローブ - Google Patents
金属溶湯中の水素濃度測定用プローブInfo
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- JP2520898Y2 JP2520898Y2 JP689391U JP689391U JP2520898Y2 JP 2520898 Y2 JP2520898 Y2 JP 2520898Y2 JP 689391 U JP689391 U JP 689391U JP 689391 U JP689391 U JP 689391U JP 2520898 Y2 JP2520898 Y2 JP 2520898Y2
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Description
【0001】
【技術分野】本考案は、アルミニウムやその合金などの
金属溶湯中の水素濃度を測定する水素濃度測定装置にお
いて用いられる水素濃度測定用プローブに係り、特に耐
熱性が向上された水素濃度測定用プローブの構造に関す
るものである。
金属溶湯中の水素濃度を測定する水素濃度測定装置にお
いて用いられる水素濃度測定用プローブに係り、特に耐
熱性が向上された水素濃度測定用プローブの構造に関す
るものである。
【0002】
【背景技術】アルミニウムやアルミニウム合金等では、
その溶湯中に水素ガスが溶解乃至は溶存していると、か
かる溶湯の凝固の際に、その水素ガスが金属内部に気孔
を発生せしめ、得られる鋳造金属の品質を低下させる。
このため、それらアルミニウムやアルミニウム合金等の
金属では、その溶湯中の溶存水素を除去する、所謂脱水
素操作が一般に行なわれている。しかし、この脱水素操
作には時間がかかり、また必要以上の脱水素操作は製品
のコストアップを招くため、一般には、その操作に先立
って、予め金属溶湯中の水素濃度を測定し、その測定結
果に基づいて必要最小限の脱水素操作を施すことが行な
われている。
その溶湯中に水素ガスが溶解乃至は溶存していると、か
かる溶湯の凝固の際に、その水素ガスが金属内部に気孔
を発生せしめ、得られる鋳造金属の品質を低下させる。
このため、それらアルミニウムやアルミニウム合金等の
金属では、その溶湯中の溶存水素を除去する、所謂脱水
素操作が一般に行なわれている。しかし、この脱水素操
作には時間がかかり、また必要以上の脱水素操作は製品
のコストアップを招くため、一般には、その操作に先立
って、予め金属溶湯中の水素濃度を測定し、その測定結
果に基づいて必要最小限の脱水素操作を施すことが行な
われている。
【0003】そして、この脱水素操作に先立って行なわ
れる金属溶湯中の水素濃度の測定には、金属溶湯中の水
素濃度を溶湯状態のまま測定でき、測定に要する時間が
短くて済むことから、一般に、英国特許第684865
号明細書や米国特許第2861450号明細書等に示さ
れている如き、被測定物たる金属溶湯に対して所定の不
活性ガスを接触せしめて、該金属溶湯中の溶存水素を不
活性ガス中に拡散移行せしめた後、かかる不活性ガス中
に含まれる水素ガス濃度を検出することにより水素濃度
を測定する、所謂テレガス(Telegas) 法が、好適に用い
られることとなる。
れる金属溶湯中の水素濃度の測定には、金属溶湯中の水
素濃度を溶湯状態のまま測定でき、測定に要する時間が
短くて済むことから、一般に、英国特許第684865
号明細書や米国特許第2861450号明細書等に示さ
れている如き、被測定物たる金属溶湯に対して所定の不
活性ガスを接触せしめて、該金属溶湯中の溶存水素を不
活性ガス中に拡散移行せしめた後、かかる不活性ガス中
に含まれる水素ガス濃度を検出することにより水素濃度
を測定する、所謂テレガス(Telegas) 法が、好適に用い
られることとなる。
【0004】また、このテレガス法にて金属溶湯中の水
素濃度を測定するに際しては、一般に、長手方向に延び
る複数の不活性ガス通路を有し、長手方向の一端側を金
属溶湯中に浸漬せしめて、それら通路を通じて、金属溶
湯中に所定の不活性ガスを吹き込むと共に、該金属溶湯
中に吹き込まれて金属溶湯に接触せしめられた不活性ガ
スを回収する、セラミックス製の長手状プローブ本体を
備え、このプローブ本体の長手方向他端側における不活
性ガス通路の開口部に対して、それぞれ金属管を接続せ
しめることにより、それらの金属管を通じて、所定の不
活性ガスを循環流通せしめるようにした水素濃度測定用
プローブが採用されている。
素濃度を測定するに際しては、一般に、長手方向に延び
る複数の不活性ガス通路を有し、長手方向の一端側を金
属溶湯中に浸漬せしめて、それら通路を通じて、金属溶
湯中に所定の不活性ガスを吹き込むと共に、該金属溶湯
中に吹き込まれて金属溶湯に接触せしめられた不活性ガ
スを回収する、セラミックス製の長手状プローブ本体を
備え、このプローブ本体の長手方向他端側における不活
性ガス通路の開口部に対して、それぞれ金属管を接続せ
しめることにより、それらの金属管を通じて、所定の不
活性ガスを循環流通せしめるようにした水素濃度測定用
プローブが採用されている。
【0005】ところで、このような水素濃度測定用プロ
ーブでは、従来、プローブ本体における不活性ガス通路
と金属管との接続部位における気密性を確保すべく、か
かる接続部位を有機系の接着剤で固着せしめてなる構造
とされていたが、測定雰囲気温度が高い場合(一般に、
200℃を超える場合)に、該有機系接着剤が熱硬化し
て割れを生じたり、熱分解してガスを発生したり、更に
は熱によって燃焼したりする等といった問題を内在して
いた。
ーブでは、従来、プローブ本体における不活性ガス通路
と金属管との接続部位における気密性を確保すべく、か
かる接続部位を有機系の接着剤で固着せしめてなる構造
とされていたが、測定雰囲気温度が高い場合(一般に、
200℃を超える場合)に、該有機系接着剤が熱硬化し
て割れを生じたり、熱分解してガスを発生したり、更に
は熱によって燃焼したりする等といった問題を内在して
いた。
【0006】そこで、本願出願人は、先に、実開昭62
−62965号公報において、前記プローブ本体におけ
る不活性ガス通路と前記金属管との接続部を、所定の保
護スリーブ内に位置せしめて、該保護スリーブ内におい
て、ガラス系融着剤を用いて気密に封止せしめることに
より、それら通路と金属管との接続部位の耐熱性を向上
せしめた、新規な接続構造を有する水素濃度測定用プロ
ーブを明らかにした。
−62965号公報において、前記プローブ本体におけ
る不活性ガス通路と前記金属管との接続部を、所定の保
護スリーブ内に位置せしめて、該保護スリーブ内におい
て、ガラス系融着剤を用いて気密に封止せしめることに
より、それら通路と金属管との接続部位の耐熱性を向上
せしめた、新規な接続構造を有する水素濃度測定用プロ
ーブを明らかにした。
【0007】しかしながら、かかる構造の水素濃度測定
用プローブについて、本考案者らが、更なる検討な加え
たところ、炉内ヒータや金属溶湯からの放射熱等によっ
て極めて高温に晒される場合に、プローブ本体に接続さ
れた金属管が加熱されることにより、該金属管の内部を
循環せしめられる不活性ガスが還元されてしまい、測定
誤差が大きくなってしまう恐れがあることが、明らかと
なった。
用プローブについて、本考案者らが、更なる検討な加え
たところ、炉内ヒータや金属溶湯からの放射熱等によっ
て極めて高温に晒される場合に、プローブ本体に接続さ
れた金属管が加熱されることにより、該金属管の内部を
循環せしめられる不活性ガスが還元されてしまい、測定
誤差が大きくなってしまう恐れがあることが、明らかと
なった。
【0008】また、それに加えて、ガラス系融着剤を用
いた場合でも、前記貫通孔と金属管との接続部位が45
0℃以上に加熱されると、該ガラス系融着剤が溶出して
しまう恐れがあり、そのために、かかる接続部位におけ
る気密性が充分に維持され難くなることも、明らかとな
ったのである。
いた場合でも、前記貫通孔と金属管との接続部位が45
0℃以上に加熱されると、該ガラス系融着剤が溶出して
しまう恐れがあり、そのために、かかる接続部位におけ
る気密性が充分に維持され難くなることも、明らかとな
ったのである。
【0009】
【解決課題】ここにおいて、本考案は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、耐熱性がより一層向上され得て、高温下に
おいても、金属溶湯中の水素濃度の測定を充分な精度を
もって且つ安定して実施することのできる、改良された
構造の水素濃度測定用プローブを提供することにある。
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、耐熱性がより一層向上され得て、高温下に
おいても、金属溶湯中の水素濃度の測定を充分な精度を
もって且つ安定して実施することのできる、改良された
構造の水素濃度測定用プローブを提供することにある。
【0010】そして、かかる課題を解決するために、本
考案にあっては、長手方向に延びる複数の不活性ガス通
路を有し、長手方向の一端側を金属溶湯中に浸漬せしめ
て、それら通路を通じて、該金属溶湯中に所定の不活性
ガスを吹き込むと共に、該金属溶湯中に吹き込まれて金
属溶湯に接触せしめられた不活性ガスを回収する、長手
のプローブ本体を備え、該プローブ本体の長手方向他端
側における前記通路の開口部に対して、それぞれ金属管
を接続することにより、それらの金属管を通じて、所定
の不活性ガスを循環流通せしめるようにする一方、前記
プローブ本体における不活性ガス通路と前記金属管との
接続部を、所定の保護スリーブ内に位置せしめて、該保
護スリーブ内においてガラス系融着剤にて気密に封止せ
しめて成る水素濃度測定用プローブにおいて、前記プロ
ーブ本体における、前記金属管が接続された長手方向の
上端部に対して、断熱スリーブを着脱可能に取り付け
て、該断熱スリーブにより、前記通路と金属管との接続
部および該接続部から延び出す金属管の所定長さ部分を
覆うと共に、かかる断熱スリーブ内に、その上部開口か
ら冷却ガス送入管を挿入配置せしめ、該冷却ガス送入管
を通じて、該断熱スリーブ内における前記ガラス系融着
剤による封止部上に冷却ガスを吹き込むようにしたこと
を、その特徴とするものである。
考案にあっては、長手方向に延びる複数の不活性ガス通
路を有し、長手方向の一端側を金属溶湯中に浸漬せしめ
て、それら通路を通じて、該金属溶湯中に所定の不活性
ガスを吹き込むと共に、該金属溶湯中に吹き込まれて金
属溶湯に接触せしめられた不活性ガスを回収する、長手
のプローブ本体を備え、該プローブ本体の長手方向他端
側における前記通路の開口部に対して、それぞれ金属管
を接続することにより、それらの金属管を通じて、所定
の不活性ガスを循環流通せしめるようにする一方、前記
プローブ本体における不活性ガス通路と前記金属管との
接続部を、所定の保護スリーブ内に位置せしめて、該保
護スリーブ内においてガラス系融着剤にて気密に封止せ
しめて成る水素濃度測定用プローブにおいて、前記プロ
ーブ本体における、前記金属管が接続された長手方向の
上端部に対して、断熱スリーブを着脱可能に取り付け
て、該断熱スリーブにより、前記通路と金属管との接続
部および該接続部から延び出す金属管の所定長さ部分を
覆うと共に、かかる断熱スリーブ内に、その上部開口か
ら冷却ガス送入管を挿入配置せしめ、該冷却ガス送入管
を通じて、該断熱スリーブ内における前記ガラス系融着
剤による封止部上に冷却ガスを吹き込むようにしたこと
を、その特徴とするものである。
【0011】
【作用・効果】すなわち、かかる本考案に従う構造とさ
れた水素濃度測定用プローブにあっては、プローブ本体
の不活性ガス通路と金属管との接続部および該接続部か
ら延び出す金属管とが、断熱スリーブにて覆われている
ことから、それら接続部や金属管に対する炉内ヒータや
金属溶湯からの放射熱が、この断熱スリーブによって遮
られて軽減され得るのであり、しかも、それに加えて、
かかる断熱スリーブ内に、冷却ガスが供給されて流通せ
しめられるところから、それら接続部や金属管の著しい
高温化が、極めて有効に防止され得ることとなる。
れた水素濃度測定用プローブにあっては、プローブ本体
の不活性ガス通路と金属管との接続部および該接続部か
ら延び出す金属管とが、断熱スリーブにて覆われている
ことから、それら接続部や金属管に対する炉内ヒータや
金属溶湯からの放射熱が、この断熱スリーブによって遮
られて軽減され得るのであり、しかも、それに加えて、
かかる断熱スリーブ内に、冷却ガスが供給されて流通せ
しめられるところから、それら接続部や金属管の著しい
高温化が、極めて有効に防止され得ることとなる。
【0012】そして、それ故、このような水素濃度測定
用プローブによれば、金属管の高温化に伴う不活性ガス
の還元作用に起因する測定誤差の増大や、接続部の高温
化に伴うガラス系接着剤の溶出に起因する気密性の低下
等の問題が、何れも、極めて有利に軽減乃至は解消され
得るのであり、それによって、高温雰囲気下においても
優れた測定精度を安定して得ることができるのである。
用プローブによれば、金属管の高温化に伴う不活性ガス
の還元作用に起因する測定誤差の増大や、接続部の高温
化に伴うガラス系接着剤の溶出に起因する気密性の低下
等の問題が、何れも、極めて有利に軽減乃至は解消され
得るのであり、それによって、高温雰囲気下においても
優れた測定精度を安定して得ることができるのである。
【0013】
【実施例】以下、本考案をより一層明らかにするため
に、本考案の実施例について、図面を参照しつつ、詳細
に説明することとする。
に、本考案の実施例について、図面を参照しつつ、詳細
に説明することとする。
【0014】先ず、図1には、本考案に従う構造とされ
た金属溶湯中の水素濃度測定用プローブの一実施例が示
されている。かかる図中、10は、アルミナ等により長
手形状をもって形成された、プローブ本体としての2孔
セラミックス管であって、その内部において、軸方向に
延びる不活性ガス通路として、二つの貫通孔12,14
が設けられている。また、この2孔セラミックス管10
には、アルミニウムやアルミニウム合金等の金属溶湯1
6中に浸漬されることとなる軸方向下端側の端部近傍に
位置して、逆カップ状のスカート部18が一体的に形成
されている。更に、このスカート部18の内部には、金
属溶湯16に対する濡れ性の悪いセラミックス等から成
るフィルタ20が、該スカート部18内を上下に仕切る
ようにして配されており、その上側空間22内への金属
溶湯16の侵入が阻止されるようになっている。なお、
かかる2孔セラミックス管10の、金属溶湯12中に浸
漬されることとなる下部およびスカート部18の表面に
は、セラミックス保護層24が形成されている。
た金属溶湯中の水素濃度測定用プローブの一実施例が示
されている。かかる図中、10は、アルミナ等により長
手形状をもって形成された、プローブ本体としての2孔
セラミックス管であって、その内部において、軸方向に
延びる不活性ガス通路として、二つの貫通孔12,14
が設けられている。また、この2孔セラミックス管10
には、アルミニウムやアルミニウム合金等の金属溶湯1
6中に浸漬されることとなる軸方向下端側の端部近傍に
位置して、逆カップ状のスカート部18が一体的に形成
されている。更に、このスカート部18の内部には、金
属溶湯16に対する濡れ性の悪いセラミックス等から成
るフィルタ20が、該スカート部18内を上下に仕切る
ようにして配されており、その上側空間22内への金属
溶湯16の侵入が阻止されるようになっている。なお、
かかる2孔セラミックス管10の、金属溶湯12中に浸
漬されることとなる下部およびスカート部18の表面に
は、セラミックス保護層24が形成されている。
【0015】また、前記一方の貫通孔12の下部開口
は、金属溶湯中に浸漬される2孔セラミックス管10の
軸方向下端面に開口せしめられている一方、他方の貫通
孔14の下部開口は、2孔セラミックス管の軸方向下端
側において、スカート部18内の上側空間22に開口せ
しめられている。一方、かかる貫通孔12,14の上部
開口は、何れも、2孔セラミックス管10の軸方向上端
面に開口せしめられており、これらの貫通孔12,14
の上部開口に対して、金属管としてのステンレス鋼管2
6,28が、それぞれ接続されている。
は、金属溶湯中に浸漬される2孔セラミックス管10の
軸方向下端面に開口せしめられている一方、他方の貫通
孔14の下部開口は、2孔セラミックス管の軸方向下端
側において、スカート部18内の上側空間22に開口せ
しめられている。一方、かかる貫通孔12,14の上部
開口は、何れも、2孔セラミックス管10の軸方向上端
面に開口せしめられており、これらの貫通孔12,14
の上部開口に対して、金属管としてのステンレス鋼管2
6,28が、それぞれ接続されている。
【0016】そして、このような水素濃度測定用プロー
ブ30にあっては、良く知られているように、ステンレ
ス鋼管26,28に対して、図示しない、ポンプ手段や
水素濃度検出手段を含む循環検出部が接続されることと
なる。即ち、それによって、2孔セラミックス管10の
貫通孔12に対して不活性ガスが供給されて溶湯中に吐
出されると共に、この吐出されて金属溶湯16に接触せ
しめられた不活性ガスがスカート部18にて集められ
て、貫通孔14から回収せしめられる、循環検出部を含
んだ不活性ガスの循環閉回路が形成されるようになって
いるのであり、不活性ガスがこの閉回路を循環せしめら
れることにより、金属溶湯16中の水素ガスが、該不活
性ガス中に拡散移行せしめられることとなるのである。
それ故、この不活性ガス中の水素濃度が金属溶湯16中
の水素濃度と平衡状態に達した後に、該不活性ガスの水
素濃度を、水素濃度検出手段にて検出することにより、
金属溶湯16中の水素濃度を測定することができるので
ある。
ブ30にあっては、良く知られているように、ステンレ
ス鋼管26,28に対して、図示しない、ポンプ手段や
水素濃度検出手段を含む循環検出部が接続されることと
なる。即ち、それによって、2孔セラミックス管10の
貫通孔12に対して不活性ガスが供給されて溶湯中に吐
出されると共に、この吐出されて金属溶湯16に接触せ
しめられた不活性ガスがスカート部18にて集められ
て、貫通孔14から回収せしめられる、循環検出部を含
んだ不活性ガスの循環閉回路が形成されるようになって
いるのであり、不活性ガスがこの閉回路を循環せしめら
れることにより、金属溶湯16中の水素ガスが、該不活
性ガス中に拡散移行せしめられることとなるのである。
それ故、この不活性ガス中の水素濃度が金属溶湯16中
の水素濃度と平衡状態に達した後に、該不活性ガスの水
素濃度を、水素濃度検出手段にて検出することにより、
金属溶湯16中の水素濃度を測定することができるので
ある。
【0017】ところで、このような水素濃度検出装置で
は不活性ガスの循環閉回路を外部空間に対して完全に遮
断する必要があり、従って、上記プローブ30において
も、各貫通孔12,14と各ステンレス鋼管26,28
との接続部に対して、高度な気密性が要求されることと
なる。以下、かかる接続部における構造を、図2に従っ
て、詳述することとする。
は不活性ガスの循環閉回路を外部空間に対して完全に遮
断する必要があり、従って、上記プローブ30において
も、各貫通孔12,14と各ステンレス鋼管26,28
との接続部に対して、高度な気密性が要求されることと
なる。以下、かかる接続部における構造を、図2に従っ
て、詳述することとする。
【0018】先ず、図2に示されているように、前記2
孔セラミックス管10における各貫通孔12,14の上
部開口部分に対して、前記ステンレス鋼管26,28の
一端部が、それぞれ所定長さで差し込まれて嵌入されて
いる。また、それらステンレス鋼管26,28は、2孔
セラミックス管10の軸方向端面近傍に位置せしめられ
る部分において、ろう材36により、相互に固定されて
いる。
孔セラミックス管10における各貫通孔12,14の上
部開口部分に対して、前記ステンレス鋼管26,28の
一端部が、それぞれ所定長さで差し込まれて嵌入されて
いる。また、それらステンレス鋼管26,28は、2孔
セラミックス管10の軸方向端面近傍に位置せしめられ
る部分において、ろう材36により、相互に固定されて
いる。
【0019】また一方、これらのステンレス鋼管26,
28が接続される2孔セラミックス管10の軸方向上端
側は、所定長さに亘って外径が小さくされた小径部38
とされており、この小径部38に対して、円筒形状の保
護スリーブ40が外挿されて取り付けられている。かか
る保護スリーブ40は、アルミニウム合金や黄銅等の金
属材料にて形成されたものが好適に用いられ、その軸方
向一端側が、2孔セラミックス管10の軸方向端部から
所定高さ突出する状態で取り付けられている。なお、こ
の保護スリーブ40における2孔セラミックス管10側
の軸方向端部は、外周面が大径とされて厚肉化されると
共に、その外周面に雄ねじが切られたボルト部42とし
て形成されている。
28が接続される2孔セラミックス管10の軸方向上端
側は、所定長さに亘って外径が小さくされた小径部38
とされており、この小径部38に対して、円筒形状の保
護スリーブ40が外挿されて取り付けられている。かか
る保護スリーブ40は、アルミニウム合金や黄銅等の金
属材料にて形成されたものが好適に用いられ、その軸方
向一端側が、2孔セラミックス管10の軸方向端部から
所定高さ突出する状態で取り付けられている。なお、こ
の保護スリーブ40における2孔セラミックス管10側
の軸方向端部は、外周面が大径とされて厚肉化されると
共に、その外周面に雄ねじが切られたボルト部42とし
て形成されている。
【0020】そして、この保護スリーブ40内に、ガラ
ス質融着剤が充填されており、それによって、該保護ス
リーブ40と2孔セラミックス管10との間の間隙を埋
め、且つ該2孔セラミックス管10の上端面を所定厚さ
で覆う状態で、ガラス質融着剤が溶融、固化されて成る
ガラス質融着剤封止部44が形成されている。即ち、こ
のガラス質融着剤封止部44によって、2孔セラミック
ス管10とステンレス鋼管26,28および保護スリー
ブ40が、相互に気密に固定されているのであり、これ
によって2孔セラミックス管10の貫通孔12,14と
ステンレス鋼管26,28との各接続部が気密に封止さ
れているのである。
ス質融着剤が充填されており、それによって、該保護ス
リーブ40と2孔セラミックス管10との間の間隙を埋
め、且つ該2孔セラミックス管10の上端面を所定厚さ
で覆う状態で、ガラス質融着剤が溶融、固化されて成る
ガラス質融着剤封止部44が形成されている。即ち、こ
のガラス質融着剤封止部44によって、2孔セラミック
ス管10とステンレス鋼管26,28および保護スリー
ブ40が、相互に気密に固定されているのであり、これ
によって2孔セラミックス管10の貫通孔12,14と
ステンレス鋼管26,28との各接続部が気密に封止さ
れているのである。
【0021】なお、このガラス質融着剤封止部44によ
る接続部の封止操作は、例えば、保護スリーブ40を2
孔セラミックス管10に外挿せしめた状態下、市販され
ている通常の金属−セラミックス(ガラスを含む)用融
着ガラス等のガラス質融着剤(フリット)を、かかる保
護スリーブ40内に充填して、その外部からバーナ等で
加熱溶融せしめ、細隙内に侵入せしめて、融着させるこ
とによって、有利に行なわれることとなる。
る接続部の封止操作は、例えば、保護スリーブ40を2
孔セラミックス管10に外挿せしめた状態下、市販され
ている通常の金属−セラミックス(ガラスを含む)用融
着ガラス等のガラス質融着剤(フリット)を、かかる保
護スリーブ40内に充填して、その外部からバーナ等で
加熱溶融せしめ、細隙内に侵入せしめて、融着させるこ
とによって、有利に行なわれることとなる。
【0022】また、かかるガラス質融着剤封止部44の
外側には、保護スリーブ40内の上端側開口部を埋める
ようにして、所定厚さの耐熱性のセラミックス系接着剤
固定部46が形成されており、このセラミックス系接着
剤固定部46により、保護スリーブ40とステンレス鋼
管26,28とが、互いに強固に固着されている。即
ち、このセラミックス系接着剤固定部46により、保護
スリーブ40とステンレス鋼管26,28とが強固に固
定されることにより、外的荷重等が及ぼされた際に前記
ガラス質融着剤封止部44にかかる機械的負荷が軽減さ
れるようになっているのであり、これによってガラス質
融着剤封止部44による封止機能が良好に維持され得る
ようになっているのである。なお、かかるセラミックス
系接着剤としては、従来から公知の、アルミナ系、ジル
コニア系、シリカ系等の常温硬化型、或いは加熱硬化型
等の各種の接着剤を用いることが可能である。
外側には、保護スリーブ40内の上端側開口部を埋める
ようにして、所定厚さの耐熱性のセラミックス系接着剤
固定部46が形成されており、このセラミックス系接着
剤固定部46により、保護スリーブ40とステンレス鋼
管26,28とが、互いに強固に固着されている。即
ち、このセラミックス系接着剤固定部46により、保護
スリーブ40とステンレス鋼管26,28とが強固に固
定されることにより、外的荷重等が及ぼされた際に前記
ガラス質融着剤封止部44にかかる機械的負荷が軽減さ
れるようになっているのであり、これによってガラス質
融着剤封止部44による封止機能が良好に維持され得る
ようになっているのである。なお、かかるセラミックス
系接着剤としては、従来から公知の、アルミナ系、ジル
コニア系、シリカ系等の常温硬化型、或いは加熱硬化型
等の各種の接着剤を用いることが可能である。
【0023】さらに、上述の如く2孔セラミックス管1
0の軸方向上端部に装着された保護スリーブ40には、
断熱スリーブ48が取り付けられている。かかる断熱ス
リーブ48は、ベローズ型金属製可撓管50の外周面を
所定の断熱材52にて覆うと共に、該断熱材52の外側
に金属メッシュ等の保護層54を設けてなる構造とされ
ており、その軸方向両側の開口部には、それぞれ、内周
面に雌ねじが切ってあるナット部材56,58が一体的
に固着されている。なお、この断熱スリーブ48には、
高度な気密性が要求されるものでないことから、金属性
可撓管50の構造や材質が特に限定されるものではな
く、従来から公知のものが、何れも用いられ得る。ま
た、断熱材52としても、特に限定されるものではない
が、高温に晒されることとなるために、通常、熱で硬化
しない材料、例えば石綿やガラス綿、鉱物粉末等の無機
質材料からなるものが、好適に用いられる。
0の軸方向上端部に装着された保護スリーブ40には、
断熱スリーブ48が取り付けられている。かかる断熱ス
リーブ48は、ベローズ型金属製可撓管50の外周面を
所定の断熱材52にて覆うと共に、該断熱材52の外側
に金属メッシュ等の保護層54を設けてなる構造とされ
ており、その軸方向両側の開口部には、それぞれ、内周
面に雌ねじが切ってあるナット部材56,58が一体的
に固着されている。なお、この断熱スリーブ48には、
高度な気密性が要求されるものでないことから、金属性
可撓管50の構造や材質が特に限定されるものではな
く、従来から公知のものが、何れも用いられ得る。ま
た、断熱材52としても、特に限定されるものではない
が、高温に晒されることとなるために、通常、熱で硬化
しない材料、例えば石綿やガラス綿、鉱物粉末等の無機
質材料からなるものが、好適に用いられる。
【0024】そして、かかる断熱スリーブ48は、その
軸方向一端側において、ナット部材56により、前記保
護スリーブ40のボルト部42に螺着されることによ
り、該保護スリーブ40に対して取り付けられている。
また、かかる断熱スリーブ48には、ナット部材56が
固着された軸方向端部に対して、筒状の延長断熱材60
が、該ナット部材56の外周面を覆い、更に軸方向外方
に所定長さで突出する状態で、固定バンド62により取
り付けられている。
軸方向一端側において、ナット部材56により、前記保
護スリーブ40のボルト部42に螺着されることによ
り、該保護スリーブ40に対して取り付けられている。
また、かかる断熱スリーブ48には、ナット部材56が
固着された軸方向端部に対して、筒状の延長断熱材60
が、該ナット部材56の外周面を覆い、更に軸方向外方
に所定長さで突出する状態で、固定バンド62により取
り付けられている。
【0025】すなわち、このような断熱スリーブ48に
あっては、保護スリーブ40に螺着されることにより、
2孔セラミックス管10の貫通孔12,14とステンレ
ス鋼管26,28との接続部位を覆うと共に、該2孔セ
ラミックス管10の軸方向外方に延び出して、ステンレ
ス鋼管26,28を所定長さに亘って覆う状態で、かか
る2孔セラミックス管10の軸方向上端部に対して取り
付けられているのである。また、そのような取付状態
下、断熱スリーブ48に取り付けられた延長断熱材60
の開口端部が、2孔セラミックス管10の外周面に対し
て、固定バンド64にて固定されており、それによっ
て、保護スリーブ40のボルト部42とナット部材56
との螺着部位が、この延長断熱材60により覆われてい
る。
あっては、保護スリーブ40に螺着されることにより、
2孔セラミックス管10の貫通孔12,14とステンレ
ス鋼管26,28との接続部位を覆うと共に、該2孔セ
ラミックス管10の軸方向外方に延び出して、ステンレ
ス鋼管26,28を所定長さに亘って覆う状態で、かか
る2孔セラミックス管10の軸方向上端部に対して取り
付けられているのである。また、そのような取付状態
下、断熱スリーブ48に取り付けられた延長断熱材60
の開口端部が、2孔セラミックス管10の外周面に対し
て、固定バンド64にて固定されており、それによっ
て、保護スリーブ40のボルト部42とナット部材56
との螺着部位が、この延長断熱材60により覆われてい
る。
【0026】更にまた、かかる断熱スリーブ48の内部
には、前記ナット部材58が取り付けられた上側開口部
から、冷却ガス送入管66が挿入配置されており、その
先端開口部が、前記セラミックス系接着剤固定部46の
近傍に位置せしめられている。そして、この冷却ガス送
入管66の外側開口部が、図示しないフィルタ付乾燥器
を備えた空気ポンプ等に接続されることにより、該冷却
ガス送入管66を通じて、冷却空気等の冷却ガスが、前
記貫通孔12,14とステンレス鋼管26,28との接
続部に対して吹き付けられるようになっているのであ
る。また、かくの如く、冷却ガス送入管66から吹き出
された冷却ガスは、断熱スリーブ48内を、その下部か
ら上方に向かって流通せしめられ、ステンレス鋼管2
6,28にも接触せしめられた後、該弾性スリーブ48
の上側開口部から外部に排出されることとなる。
には、前記ナット部材58が取り付けられた上側開口部
から、冷却ガス送入管66が挿入配置されており、その
先端開口部が、前記セラミックス系接着剤固定部46の
近傍に位置せしめられている。そして、この冷却ガス送
入管66の外側開口部が、図示しないフィルタ付乾燥器
を備えた空気ポンプ等に接続されることにより、該冷却
ガス送入管66を通じて、冷却空気等の冷却ガスが、前
記貫通孔12,14とステンレス鋼管26,28との接
続部に対して吹き付けられるようになっているのであ
る。また、かくの如く、冷却ガス送入管66から吹き出
された冷却ガスは、断熱スリーブ48内を、その下部か
ら上方に向かって流通せしめられ、ステンレス鋼管2
6,28にも接触せしめられた後、該弾性スリーブ48
の上側開口部から外部に排出されることとなる。
【0027】また一方、断熱スリーブ48における軸方
向上端部には、円筒形状の取付筒体68が、ナット部材
58に対して螺着されている。そして、この取付筒体6
8が支持金具70によって支持されることにより、かか
る断熱スリーブ48を介して、上述の如き水素測定用プ
ローブ30が、金属溶解炉中において配設支持されるよ
うになっているのである。
向上端部には、円筒形状の取付筒体68が、ナット部材
58に対して螺着されている。そして、この取付筒体6
8が支持金具70によって支持されることにより、かか
る断熱スリーブ48を介して、上述の如き水素測定用プ
ローブ30が、金属溶解炉中において配設支持されるよ
うになっているのである。
【0028】上述の如き接続部の構造を有する水素濃度
測定用プローブ30にあっては、セラミックス系接着剤
固定部により封止された、2孔セラミックス管10の貫
通孔12,14とステンレス鋼管26,28との接続部
分および該接続部分から延び出すステンレス鋼管26,
28の所定長さ部分が、断熱材52を含んで構成された
断熱スリーブ48にて覆われていることから、金属溶湯
16や図示しない炉内ヒータ等の放射熱が断熱スリーブ
48により良好に遮られ得て、それら接続部やステンレ
ス鋼管26,28の高温化が有利に防止され得るのであ
る。
測定用プローブ30にあっては、セラミックス系接着剤
固定部により封止された、2孔セラミックス管10の貫
通孔12,14とステンレス鋼管26,28との接続部
分および該接続部分から延び出すステンレス鋼管26,
28の所定長さ部分が、断熱材52を含んで構成された
断熱スリーブ48にて覆われていることから、金属溶湯
16や図示しない炉内ヒータ等の放射熱が断熱スリーブ
48により良好に遮られ得て、それら接続部やステンレ
ス鋼管26,28の高温化が有利に防止され得るのであ
る。
【0029】しかも、それに加えて、かかる断熱スリー
ブ48内には、冷却ガス送入管66を通じて冷却ガスが
噴出、流通せしめられるところから、それら貫通孔1
2,14とステンレス鋼管26,28の接続部分および
該接続部分から延び出すステンレス鋼管26,28の所
定長さ部分に対して、冷却作用が及ぼされ得るのであ
り、以て、それら接続部やステンレス鋼管26,28の
高温化が、より一層有効に防止され得るのである。
ブ48内には、冷却ガス送入管66を通じて冷却ガスが
噴出、流通せしめられるところから、それら貫通孔1
2,14とステンレス鋼管26,28の接続部分および
該接続部分から延び出すステンレス鋼管26,28の所
定長さ部分に対して、冷却作用が及ぼされ得るのであ
り、以て、それら接続部やステンレス鋼管26,28の
高温化が、より一層有効に防止され得るのである。
【0030】それ故、かかる水素濃度測定用プローブ3
0によれば、その耐熱性が飛躍的に向上され得たのであ
って、極めて高温の雰囲気中において使用される場合で
も、接続部を封止するガラス質融着剤の溶出に起因する
装置の故障が効果的に防止され得ると共に、ステンレス
鋼管26,28の高温化に伴うガス還元等に起因する測
定誤差の発生が有利に軽減乃至は防止され得るのであ
る。
0によれば、その耐熱性が飛躍的に向上され得たのであ
って、極めて高温の雰囲気中において使用される場合で
も、接続部を封止するガラス質融着剤の溶出に起因する
装置の故障が効果的に防止され得ると共に、ステンレス
鋼管26,28の高温化に伴うガス還元等に起因する測
定誤差の発生が有利に軽減乃至は防止され得るのであ
る。
【0031】また、特に、本実施例においては、貫通孔
12,14とステンレス鋼管26,28の接続部分だけ
でなく、断熱スリーブ48に取り付けられた延長断熱材
60により、保護スリーブ40のボルト部42および断
熱スリーブ48のナット部材56の表面も覆われている
ところから、それらボルト部42やナット部材56を通
じての熱伝導による接続部分の加熱も、効果的に抑えら
れ得るのである。
12,14とステンレス鋼管26,28の接続部分だけ
でなく、断熱スリーブ48に取り付けられた延長断熱材
60により、保護スリーブ40のボルト部42および断
熱スリーブ48のナット部材56の表面も覆われている
ところから、それらボルト部42やナット部材56を通
じての熱伝導による接続部分の加熱も、効果的に抑えら
れ得るのである。
【0032】更にまた、本実施例では、冷却ガス送入管
66を通じて導かれた冷却ガスが、接続部に向かって直
接に吹き付けられるようになっていると共に、この断熱
スリーブ48内に吹き出された冷却ガスが、断熱スリー
ブ48内を、その下端部から上方に流通せしめられて、
上部開口から排出されるようになっていることから、か
かる冷却ガスによる冷却効果が、接続部分およびステン
レス鋼管26,28に対して、何れも極めて有効に発揮
され得るのである。なお、本実施例構造とされた水素濃
度測定用プローブによれば、通常のアルミニウム溶解炉
に使用する場合、冷却ガス送入管66を通じて、5 l/m
in程度の流量で空気(室温)を噴出させることにより、
充分な冷却効果が得られることが、本考案者らの実験に
より確認されている。
66を通じて導かれた冷却ガスが、接続部に向かって直
接に吹き付けられるようになっていると共に、この断熱
スリーブ48内に吹き出された冷却ガスが、断熱スリー
ブ48内を、その下端部から上方に流通せしめられて、
上部開口から排出されるようになっていることから、か
かる冷却ガスによる冷却効果が、接続部分およびステン
レス鋼管26,28に対して、何れも極めて有効に発揮
され得るのである。なお、本実施例構造とされた水素濃
度測定用プローブによれば、通常のアルミニウム溶解炉
に使用する場合、冷却ガス送入管66を通じて、5 l/m
in程度の流量で空気(室温)を噴出させることにより、
充分な冷却効果が得られることが、本考案者らの実験に
より確認されている。
【0033】さらに、本実施例においては、断熱スリー
ブ48として、可撓性(フレキシブル)構造のものが用
いられていることから、金属溶解炉の構造等に応じてス
テンレス鋼管26,28を湾曲させる場合等にも、有利
に対応し得るのであり、かかる断熱スリーブ48によっ
て、プローブの使用範囲が制限されるようなこともない
のである。
ブ48として、可撓性(フレキシブル)構造のものが用
いられていることから、金属溶解炉の構造等に応じてス
テンレス鋼管26,28を湾曲させる場合等にも、有利
に対応し得るのであり、かかる断熱スリーブ48によっ
て、プローブの使用範囲が制限されるようなこともない
のである。
【0034】以上、本考案の実施例について詳述してき
たが、これは文字通りの例示であって、本考案は、かか
る具体例にのみ限定して解釈されるものではない。
たが、これは文字通りの例示であって、本考案は、かか
る具体例にのみ限定して解釈されるものではない。
【0035】例えば、断熱スリーブの具体的構造は、前
記実施例のものに限定されるものでは、決してない。具
体的には、かかる断熱スリーブは、必ずしも可撓性とす
る必要はない。また、前記実施例では、かかる断熱スリ
ーブを介して、プローブ本体(2孔セラミックス管1
0)が支持される構造とされていたが、プローブ本体を
直接支持せしめるようにすることもでき、そのような場
合には、断熱スリーブを剛性の低い材質にて構成するこ
とが可能である。更にまた、前記実施例では、断熱スリ
ーブが保護スリーブに対して取り付けられるようになっ
ていたが、かかる断熱スリーブを、2孔セラミックス管
に対して直接に取り付けることも可能である。
記実施例のものに限定されるものでは、決してない。具
体的には、かかる断熱スリーブは、必ずしも可撓性とす
る必要はない。また、前記実施例では、かかる断熱スリ
ーブを介して、プローブ本体(2孔セラミックス管1
0)が支持される構造とされていたが、プローブ本体を
直接支持せしめるようにすることもでき、そのような場
合には、断熱スリーブを剛性の低い材質にて構成するこ
とが可能である。更にまた、前記実施例では、断熱スリ
ーブが保護スリーブに対して取り付けられるようになっ
ていたが、かかる断熱スリーブを、2孔セラミックス管
に対して直接に取り付けることも可能である。
【0036】また、前記実施例では、保護スリーブ40
の全体が、断熱スリーブ48および延長断熱材60にて
覆われていたが、本考案の目的を達するためには、少な
くとも、2孔セラミックス管10における貫通孔12,
14とステンレス鋼管26,28との接続部位、即ち本
実施例では貫通孔12,14の開口部の周囲と、そこか
ら上方に延び出すステンレス鋼管26,28の所定長さ
部分とが、断熱スリーブにて覆われていれば良い。
の全体が、断熱スリーブ48および延長断熱材60にて
覆われていたが、本考案の目的を達するためには、少な
くとも、2孔セラミックス管10における貫通孔12,
14とステンレス鋼管26,28との接続部位、即ち本
実施例では貫通孔12,14の開口部の周囲と、そこか
ら上方に延び出すステンレス鋼管26,28の所定長さ
部分とが、断熱スリーブにて覆われていれば良い。
【0037】更にまた、ステンレス鋼管26,28を、
2孔セラミックス管10に対する接続部近傍においてろ
う付することや、セラミックス系接着剤により、それら
を保護スリーブ40に固着せしめること等は、本考案に
おいて必須の要件ではない。
2孔セラミックス管10に対する接続部近傍においてろ
う付することや、セラミックス系接着剤により、それら
を保護スリーブ40に固着せしめること等は、本考案に
おいて必須の要件ではない。
【0038】その他、一々列挙はしないが、本考案は、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本考案の趣旨を逸脱しない限
り、何れも、本考案の範囲内に含まれるものであること
は、言うまでもないところである。
当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本考案の趣旨を逸脱しない限
り、何れも、本考案の範囲内に含まれるものであること
は、言うまでもないところである。
【図1】本考案に従う構造とされた水素濃度測定用プロ
ーブの一実施例を示す縦断面図である。
ーブの一実施例を示す縦断面図である。
【図2】図1に示された水素濃度測定用プローブの要部
を示す拡大断面図である。
を示す拡大断面図である。
10:2孔セラミックス管 12,14:貫通
孔 16:金属溶湯 26,28:ステ
ンレス鋼管 30:水素濃度測定用プローブ 40:保護スリー
ブ 44:ガラス質融着剤封止部 48:断熱スリー
ブ 66:冷却ガス送入管
孔 16:金属溶湯 26,28:ステ
ンレス鋼管 30:水素濃度測定用プローブ 40:保護スリー
ブ 44:ガラス質融着剤封止部 48:断熱スリー
ブ 66:冷却ガス送入管
Claims (1)
- 【請求項1】 長手方向に延びる複数の不活性ガス通路
を有し、長手方向の一端側を金属溶湯中に浸漬せしめ
て、それら通路を通じて、該金属溶湯中に所定の不活性
ガスを吹き込むと共に、該金属溶湯中に吹き込まれて金
属溶湯に接触せしめられた不活性ガスを回収する、長手
のプローブ本体を備え、該プローブ本体の長手方向他端
側における前記通路の開口部に対して、それぞれ金属管
を接続することにより、それらの金属管を通じて、所定
の不活性ガスを循環流通せしめるようにする一方、前記
プローブ本体における不活性ガス通路と前記金属管との
接続部を、所定の保護スリーブ内に位置せしめて、該保
護スリーブ内においてガラス系融着剤にて気密に封止せ
しめて成る水素濃度測定用プローブにおいて、前記プロ
ーブ本体における、前記金属管が接続された側の長手方
向端部に対して、断熱スリーブを着脱可能に取り付け
て、該断熱スリーブにより、前記通路と金属管との接続
部および該接続部から延び出す金属管の所定長さ部分を
覆うと共に、かかる断熱スリーブ内に、その上部開口か
ら冷却ガス送入管を挿入配置せしめ、該冷却ガス送入管
を通じて、該断熱スリーブ内における前記ガラス系融着
剤による封止部上に冷却ガスを吹き込むようにしたこと
を特徴とする金属溶湯中の水素濃度測定用プローブ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP689391U JP2520898Y2 (ja) | 1991-01-23 | 1991-01-23 | 金属溶湯中の水素濃度測定用プローブ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP689391U JP2520898Y2 (ja) | 1991-01-23 | 1991-01-23 | 金属溶湯中の水素濃度測定用プローブ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04122365U JPH04122365U (ja) | 1992-11-02 |
JP2520898Y2 true JP2520898Y2 (ja) | 1996-12-18 |
Family
ID=31899014
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP689391U Expired - Fee Related JP2520898Y2 (ja) | 1991-01-23 | 1991-01-23 | 金属溶湯中の水素濃度測定用プローブ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2520898Y2 (ja) |
-
1991
- 1991-01-23 JP JP689391U patent/JP2520898Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04122365U (ja) | 1992-11-02 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |