JPH04122365U - 金属溶湯中の水素濃度測定用プローブ - Google Patents

金属溶湯中の水素濃度測定用プローブ

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JPH04122365U JP689391U JP689391U JPH04122365U JP H04122365 U JPH04122365 U JP H04122365U JP 689391 U JP689391 U JP 689391U JP 689391 U JP689391 U JP 689391U JP H04122365 U JPH04122365 U JP H04122365U
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 金属溶湯中の水素濃度測定用プローブにおい
て、その耐熱性を向上すること。 【構成】 プローブ本体に形成された不活性ガス通路と
金属管との接続部を、保護スリーブ40内に位置せしめ
て、ガラス系融着剤にて気密に封止する一方、該プロー
ブ本体に対し、かかる接続部と該接続部から延び出す金
属管の所定長さ部分とを覆う断熱スリーブ48を取り付
けると共に、該断熱スリーブ48内に冷却ガス送入管6
6を挿入せしめて、前記ガラス系融着剤による封止部上
に冷却ガスを吹き込むようにした。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】
本考案は、アルミニウムやその合金などの金属溶湯中の水素濃度を測定する水 素濃度測定装置において用いられる水素濃度測定用プローブに係り、特に耐熱性 が向上された水素濃度測定用プローブの構造に関するものである。
【0002】
【背景技術】
アルミニウムやアルミニウム合金等では、その溶湯中に水素ガスが溶解乃至は 溶存していると、かかる溶湯の凝固の際に、その水素ガスが金属内部に気孔を発 生せしめ、得られる鋳造金属の品質を低下させる。このため、それらアルミニウ ムやアルミニウム合金等の金属では、その溶湯中の溶存水素を除去する、所謂脱 水素操作が一般に行なわれている。しかし、この脱水素操作には時間がかかり、 また必要以上の脱水素操作は製品のコストアップを招くため、一般には、その操 作に先立って、予め金属溶湯中の水素濃度を測定し、その測定結果に基づいて必 要最小限の脱水素操作を施すことが行なわれている。
【0003】 そして、この脱水素操作に先立って行なわれる金属溶湯中の水素濃度の測定に は、金属溶湯中の水素濃度を溶湯状態のまま測定でき、測定に要する時間が短く て済むことから、一般に、英国特許第684865号明細書や米国特許第286 1450号明細書等に示されている如き、被測定物たる金属溶湯に対して所定の 不活性ガスを接触せしめて、該金属溶湯中の溶存水素を不活性ガス中に拡散移行 せしめた後、かかる不活性ガス中に含まれる水素ガス濃度を検出することにより 水素濃度を測定する、所謂テレガス(Telegas) 法が、好適に用いられることとな る。
【0004】 また、このテレガス法にて金属溶湯中の水素濃度を測定するに際しては、一般 に、長手方向に延びる複数の不活性ガス通路を有し、長手方向の一端側を金属溶 湯中に浸漬せしめて、それら通路を通じて、金属溶湯中に所定の不活性ガスを吹 き込むと共に、該金属溶湯中に吹き込まれて金属溶湯に接触せしめられた不活性 ガスを回収する、セラミックス製の長手状プローブ本体を備え、このプローブ本 体の長手方向他端側における不活性ガス通路の開口部に対して、それぞれ金属管 を接続せしめることにより、それらの金属管を通じて、所定の不活性ガスを循環 流通せしめるようにした水素濃度測定用プローブが採用されている。
【0005】 ところで、このような水素濃度測定用プローブでは、従来、プローブ本体にお ける不活性ガス通路と金属管との接続部位における気密性を確保すべく、かかる 接続部位を有機系の接着剤で固着せしめてなる構造とされていたが、測定雰囲気 温度が高い場合(一般に、200℃を超える場合)に、該有機系接着剤が熱硬化 して割れを生じたり、熱分解してガスを発生したり、更には熱によって燃焼した りする等といった問題を内在していた。
【0006】 そこで、本願出願人は、先に、実開昭62−62965号公報において、前記 プローブ本体における不活性ガス通路と前記金属管との接続部を、所定の保護ス リーブ内に位置せしめて、該保護スリーブ内において、ガラス系融着剤を用いて 気密に封止せしめることにより、それら通路と金属管との接続部位の耐熱性を向 上せしめた、新規な接続構造を有する水素濃度測定用プローブを明らかにした。
【0007】 しかしながら、かかる構造の水素濃度測定用プローブについて、本考案者らが 、更なる検討な加えたところ、炉内ヒータや金属溶湯からの放射熱等によって極 めて高温に晒される場合に、プローブ本体に接続された金属管が加熱されること により、該金属管の内部を循環せしめられる不活性ガスが還元されてしまい、測 定誤差が大きくなってしまう恐れがあることが、明らかとなった。
【0008】 また、それに加えて、ガラス系融着剤を用いた場合でも、前記貫通孔と金属管 との接続部位が450℃以上に加熱されると、該ガラス系融着剤が溶出してしま う恐れがあり、そのために、かかる接続部位における気密性が充分に維持され難 くなることも、明らかとなったのである。
【0009】
【解決課題】
ここにおいて、本考案は、上述の如き事情を背景として為されたものであって 、その解決課題とするところは、耐熱性がより一層向上され得て、高温下におい ても、金属溶湯中の水素濃度の測定を充分な精度をもって且つ安定して実施する ことのできる、改良された構造の水素濃度測定用プローブを提供することにある 。
【0010】 そして、かかる課題を解決するために、本考案にあっては、長手方向に延びる 複数の不活性ガス通路を有し、長手方向の一端側を金属溶湯中に浸漬せしめて、 それら通路を通じて、該金属溶湯中に所定の不活性ガスを吹き込むと共に、該金 属溶湯中に吹き込まれて金属溶湯に接触せしめられた不活性ガスを回収する、長 手のプローブ本体を備え、該プローブ本体の長手方向他端側における前記通路の 開口部に対して、それぞれ金属管を接続することにより、それらの金属管を通じ て、所定の不活性ガスを循環流通せしめるようにする一方、前記プローブ本体に おける不活性ガス通路と前記金属管との接続部を、所定の保護スリーブ内に位置 せしめて、該保護スリーブ内においてガラス系融着剤にて気密に封止せしめて成 る水素濃度測定用プローブにおいて、前記プローブ本体における、前記金属管が 接続された長手方向の上端部に対して、断熱スリーブを着脱可能に取り付けて、 該断熱スリーブにより、前記通路と金属管との接続部および該接続部から延び出 す金属管の所定長さ部分を覆うと共に、かかる断熱スリーブ内に、その上部開口 から冷却ガス送入管を挿入配置せしめ、該冷却ガス送入管を通じて、該断熱スリ ーブ内における前記ガラス系融着剤による封止部上に冷却ガスを吹き込むように したことを、その特徴とするものである。
【0011】
【作用・効果】
すなわち、かかる本考案に従う構造とされた水素濃度測定用プローブにあって は、プローブ本体の不活性ガス通路と金属管との接続部および該接続部から延び 出す金属管とが、断熱スリーブにて覆われていることから、それら接続部や金属 管に対する炉内ヒータや金属溶湯からの放射熱が、この断熱スリーブによって遮 られて軽減され得るのであり、しかも、それに加えて、かかる断熱スリーブ内に 、冷却ガスが供給されて流通せしめられるところから、それら接続部や金属管の 著しい高温化が、極めて有効に防止され得ることとなる。
【0012】 そして、それ故、このような水素濃度測定用プローブによれば、金属管の高温 化に伴う不活性ガスの還元作用に起因する測定誤差の増大や、接続部の高温化に 伴うガラス系接着剤の溶出に起因する気密性の低下等の問題が、何れも、極めて 有利に軽減乃至は解消され得るのであり、それによって、高温雰囲気下において も優れた測定精度を安定して得ることができるのである。
【0013】
【実施例】
以下、本考案をより一層明らかにするために、本考案の実施例について、図面 を参照しつつ、詳細に説明することとする。
【0014】 先ず、図1には、本考案に従う構造とされた金属溶湯中の水素濃度測定用プロ ーブの一実施例が示されている。かかる図中、10は、アルミナ等により長手形 状をもって形成された、プローブ本体としての2孔セラミックス管であって、そ の内部において、軸方向に延びる不活性ガス通路として、二つの貫通孔12,1 4が設けられている。また、この2孔セラミックス管10には、アルミニウムや アルミニウム合金等の金属溶湯16中に浸漬されることとなる軸方向下端側の端 部近傍に位置して、逆カップ状のスカート部18が一体的に形成されている。更 に、このスカート部18の内部には、金属溶湯16に対する濡れ性の悪いセラミ ックス等から成るフィルタ20が、該スカート部18内を上下に仕切るようにし て配されており、その上側空間22内への金属溶湯16の侵入が阻止されるよう になっている。なお、かかる2孔セラミックス管10の、金属溶湯12中に浸漬 されることとなる下部およびスカート部18の表面には、セラミックス保護層2 4が形成されている。
【0015】 また、前記一方の貫通孔12の下部開口は、金属溶湯中に浸漬される2孔セラ ミックス管10の軸方向下端面に開口せしめられている一方、他方の貫通孔14 の下部開口は、2孔セラミックス管の軸方向下端側において、スカート部18内 の上側空間22に開口せしめられている。一方、かかる貫通孔12,14の上部 開口は、何れも、2孔セラミックス管10の軸方向上端面に開口せしめられてお り、これらの貫通孔12,14の上部開口に対して、金属管としてのステンレス 鋼管26,28が、それぞれ接続されている。
【0016】 そして、このような水素濃度測定用プローブ30にあっては、良く知られてい るように、ステンレス鋼管26,28に対して、図示しない、ポンプ手段や水素 濃度検出手段を含む循環検出部が接続されることとなる。即ち、それによって、 2孔セラミックス管10の貫通孔12に対して不活性ガスが供給されて溶湯中に 吐出されると共に、この吐出されて金属溶湯16に接触せしめられた不活性ガス がスカート部18にて集められて、貫通孔14から回収せしめられる、循環検出 部を含んだ不活性ガスの循環閉回路が形成されるようになっているのであり、不 活性ガスがこの閉回路を循環せしめられることにより、金属溶湯16中の水素ガ スが、該不活性ガス中に拡散移行せしめられることとなるのである。それ故、こ の不活性ガス中の水素濃度が金属溶湯16中の水素濃度と平衡状態に達した後に 、該不活性ガスの水素濃度を、水素濃度検出手段にて検出することにより、金属 溶湯16中の水素濃度を測定することができるのである。
【0017】 ところで、このような水素濃度検出装置では不活性ガスの循環閉回路を外部空 間に対して完全に遮断する必要があり、従って、上記プローブ30においても、 各貫通孔12,14と各ステンレス鋼管26,28との接続部に対して、高度な 気密性が要求されることとなる。以下、かかる接続部における構造を、図2に従 って、詳述することとする。
【0018】 先ず、図2に示されているように、前記2孔セラミックス管10における各貫 通孔12,14の上部開口部分に対して、前記ステンレス鋼管26,28の一端 部が、それぞれ所定長さで差し込まれて嵌入されている。また、それらステンレ ス鋼管26,28は、2孔セラミックス管10の軸方向端面近傍に位置せしめら れる部分において、ろう材36により、相互に固定されている。
【0019】 また一方、これらのステンレス鋼管26,28が接続される2孔セラミックス 管10の軸方向上端側は、所定長さに亘って外径が小さくされた小径部38とさ れており、この小径部38に対して、円筒形状の保護スリーブ40が外挿されて 取り付けられている。かかる保護スリーブ40は、アルミニウム合金や黄銅等の 金属材料にて形成されたものが好適に用いられ、その軸方向一端側が、2孔セラ ミックス管10の軸方向端部から所定高さ突出する状態で取り付けられている。 なお、この保護スリーブ40における2孔セラミックス管10側の軸方向端部は 、外周面が大径とされて厚肉化されると共に、その外周面に雄ねじが切られたボ ルト部42として形成されている。
【0020】 そして、この保護スリーブ40内に、ガラス質融着剤が充填されており、それ によって、該保護スリーブ40と2孔セラミックス管10との間の間隙を埋め、 且つ該2孔セラミックス管10の上端面を所定厚さで覆う状態で、ガラス質融着 剤が溶融、固化されて成るガラス質融着剤封止部44が形成されている。即ち、 このガラス質融着剤封止部44によって、2孔セラミックス管10とステンレス 鋼管26,28および保護スリーブ40が、相互に気密に固定されているのであ り、これによって2孔セラミックス管10の貫通孔12,14とステンレス鋼管 26,28との各接続部が気密に封止されているのである。
【0021】 なお、このガラス質融着剤封止部44による接続部の封止操作は、例えば、保 護スリーブ40を2孔セラミックス管10に外挿せしめた状態下、市販されてい る通常の金属−セラミックス(ガラスを含む)用融着ガラス等のガラス質融着剤 (フリット)を、かかる保護スリーブ40内に充填して、その外部からバーナ等 で加熱溶融せしめ、細隙内に侵入せしめて、融着させることによって、有利に行 なわれることとなる。
【0022】 また、かかるガラス質融着剤封止部44の外側には、保護スリーブ40内の上 端側開口部を埋めるようにして、所定厚さの耐熱性のセラミックス系接着剤固定 部46が形成されており、このセラミックス系接着剤固定部46により、保護ス リーブ40とステンレス鋼管26,28とが、互いに強固に固着されている。即 ち、このセラミックス系接着剤固定部46により、保護スリーブ40とステンレ ス鋼管26,28とが強固に固定されることにより、外的荷重等が及ぼされた際 に前記ガラス質融着剤封止部44にかかる機械的負荷が軽減されるようになって いるのであり、これによってガラス質融着剤封止部44による封止機能が良好に 維持され得るようになっているのである。なお、かかるセラミックス系接着剤と しては、従来から公知の、アルミナ系、ジルコニア系、シリカ系等の常温硬化型 、或いは加熱硬化型等の各種の接着剤を用いることが可能である。
【0023】 さらに、上述の如く2孔セラミックス管10の軸方向上端部に装着された保護 スリーブ40には、断熱スリーブ48が取り付けられている。かかる断熱スリー ブ48は、ベローズ型金属製可撓管50の外周面を所定の断熱材52にて覆うと 共に、該断熱材52の外側に金属メッシュ等の保護層54を設けてなる構造とさ れており、その軸方向両側の開口部には、それぞれ、内周面に雌ねじが切ってあ るナット部材56,58が一体的に固着されている。なお、この断熱スリーブ4 8には、高度な気密性が要求されるものでないことから、金属性可撓管50の構 造や材質が特に限定されるものではなく、従来から公知のものが、何れも用いら れ得る。また、断熱材52としても、特に限定されるものではないが、高温に晒 されることとなるために、通常、熱で硬化しない材料、例えば石綿やガラス綿、 鉱物粉末等の無機質材料からなるものが、好適に用いられる。
【0024】 そして、かかる断熱スリーブ48は、その軸方向一端側において、ナット部材 56により、前記保護スリーブ40のボルト部42に螺着されることにより、該 保護スリーブ40に対して取り付けられている。また、かかる断熱スリーブ48 には、ナット部材56が固着された軸方向端部に対して、筒状の延長断熱材60 が、該ナット部材56の外周面を覆い、更に軸方向外方に所定長さで突出する状 態で、固定バンド62により取り付けられている。
【0025】 すなわち、このような断熱スリーブ48にあっては、保護スリーブ40に螺着 されることにより、2孔セラミックス管10の貫通孔12,14とステンレス鋼 管26,28との接続部位を覆うと共に、該2孔セラミックス管10の軸方向外 方に延び出して、ステンレス鋼管26,28を所定長さに亘って覆う状態で、か かる2孔セラミックス管10の軸方向上端部に対して取り付けられているのであ る。また、そのような取付状態下、断熱スリーブ48に取り付けられた延長断熱 材60の開口端部が、2孔セラミックス管10の外周面に対して、固定バンド6 4にて固定されており、それによって、保護スリーブ40のボルト部42とナッ ト部材56との螺着部位が、この延長断熱材60により覆われている。
【0026】 更にまた、かかる断熱スリーブ48の内部には、前記ナット部材58が取り付 けられた上側開口部から、冷却ガス送入管66が挿入配置されており、その先端 開口部が、前記セラミックス系接着剤固定部46の近傍に位置せしめられている 。そして、この冷却ガス送入管66の外側開口部が、図示しないフィルタ付乾燥 器を備えた空気ポンプ等に接続されることにより、該冷却ガス送入管66を通じ て、冷却空気等の冷却ガスが、前記貫通孔12,14とステンレス鋼管26,2 8との接続部に対して吹き付けられるようになっているのである。また、かくの 如く、冷却ガス送入管66から吹き出された冷却ガスは、断熱スリーブ48内を 、その下部から上方に向かって流通せしめられ、ステンレス鋼管26,28にも 接触せしめられた後、該弾性スリーブ48の上側開口部から外部に排出されるこ ととなる。
【0027】 また一方、断熱スリーブ48における軸方向上端部には、円筒形状の取付筒体 68が、ナット部材58に対して螺着されている。そして、この取付筒体68が 支持金具70によって支持されることにより、かかる断熱スリーブ48を介して 、上述の如き水素測定用プローブ30が、金属溶解炉中において配設支持される ようになっているのである。
【0028】 上述の如き接続部の構造を有する水素濃度測定用プローブ30にあっては、セ ラミックス系接着剤固定部により封止された、2孔セラミックス管10の貫通孔 12,14とステンレス鋼管26,28との接続部分および該接続部分から延び 出すステンレス鋼管26,28の所定長さ部分が、断熱材52を含んで構成され た断熱スリーブ48にて覆われていることから、金属溶湯16や図示しない炉内 ヒータ等の放射熱が断熱スリーブ48により良好に遮られ得て、それら接続部や ステンレス鋼管26,28の高温化が有利に防止され得るのである。
【0029】 しかも、それに加えて、かかる断熱スリーブ48内には、冷却ガス送入管66 を通じて冷却ガスが噴出、流通せしめられるところから、それら貫通孔12,1 4とステンレス鋼管26,28の接続部分および該接続部分から延び出すステン レス鋼管26,28の所定長さ部分に対して、冷却作用が及ぼされ得るのであり 、以て、それら接続部やステンレス鋼管26,28の高温化が、より一層有効に 防止され得るのである。
【0030】 それ故、かかる水素濃度測定用プローブ30によれば、その耐熱性が飛躍的に 向上され得たのであって、極めて高温の雰囲気中において使用される場合でも、 接続部を封止するガラス質融着剤の溶出に起因する装置の故障が効果的に防止さ れ得ると共に、ステンレス鋼管26,28の高温化に伴うガス還元等に起因する 測定誤差の発生が有利に軽減乃至は防止され得るのである。
【0031】 また、特に、本実施例においては、貫通孔12,14とステンレス鋼管26, 28の接続部分だけでなく、断熱スリーブ48に取り付けられた延長断熱材60 により、保護スリーブ40のボルト部42および断熱スリーブ48のナット部材 56の表面も覆われているところから、それらボルト部42やナット部材56を 通じての熱伝導による接続部分の加熱も、効果的に抑えられ得るのである。
【0032】 更にまた、本実施例では、冷却ガス送入管66を通じて導かれた冷却ガスが、 接続部に向かって直接に吹き付けられるようになっていると共に、この断熱スリ ーブ48内に吹き出された冷却ガスが、断熱スリーブ48内を、その下端部から 上方に流通せしめられて、上部開口から排出されるようになっていることから、 かかる冷却ガスによる冷却効果が、接続部分およびステンレス鋼管26,28に 対して、何れも極めて有効に発揮され得るのである。なお、本実施例構造とされ た水素濃度測定用プローブによれば、通常のアルミニウム溶解炉に使用する場合 、冷却ガス送入管66を通じて、5 l/min程度の流量で空気(室温)を噴出させ ることにより、充分な冷却効果が得られることが、本考案者らの実験により確認 されている。
【0033】 さらに、本実施例においては、断熱スリーブ48として、可撓性(フレキシブ ル)構造のものが用いられていることから、金属溶解炉の構造等に応じてステン レス鋼管26,28を湾曲させる場合等にも、有利に対応し得るのであり、かか る断熱スリーブ48によって、プローブの使用範囲が制限されるようなこともな いのである。
【0034】 以上、本考案の実施例について詳述してきたが、これは文字通りの例示であっ て、本考案は、かかる具体例にのみ限定して解釈されるものではない。
【0035】 例えば、断熱スリーブの具体的構造は、前記実施例のものに限定されるもので は、決してない。具体的には、かかる断熱スリーブは、必ずしも可撓性とする必 要はない。また、前記実施例では、かかる断熱スリーブを介して、プローブ本体 (2孔セラミックス管10)が支持される構造とされていたが、プローブ本体を 直接支持せしめるようにすることもでき、そのような場合には、断熱スリーブを 剛性の低い材質にて構成することが可能である。更にまた、前記実施例では、断 熱スリーブが保護スリーブに対して取り付けられるようになっていたが、かかる 断熱スリーブを、2孔セラミックス管に対して直接に取り付けることも可能であ る。
【0036】 また、前記実施例では、保護スリーブ40の全体が、断熱スリーブ48および 延長断熱材60にて覆われていたが、本考案の目的を達するためには、少なくと も、2孔セラミックス管10における貫通孔12,14とステンレス鋼管26, 28との接続部位、即ち本実施例では貫通孔12,14の開口部の周囲と、そこ から上方に延び出すステンレス鋼管26,28の所定長さ部分とが、断熱スリー ブにて覆われていれば良い。
【0037】 更にまた、ステンレス鋼管26,28を、2孔セラミックス管10に対する接 続部近傍においてろう付することや、セラミックス系接着剤により、それらを保 護スリーブ40に固着せしめること等は、本考案において必須の要件ではない。
【0038】 その他、一々列挙はしないが、本考案は、当業者の知識に基づいて、種々なる 変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、その ような実施態様が、本考案の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本考案の範囲内に 含まれるものであることは、言うまでもないところである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に従う構造とされた水素濃度測定用プロ
ーブの一実施例を示す縦断面図である。
【図2】図1に示された水素濃度測定用プローブの要部
を示す拡大断面図である。
【符号の簡単な説明】10:2孔セラミックス管
12,14:貫通孔 16:金属溶湯 26,28:ステ
ンレス鋼管 30:水素濃度測定用プローブ 40:保護スリー
ブ 44:ガラス質融着剤封止部 48:断熱スリー
ブ 66:冷却ガス送入管

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長手方向に延びる複数の不活性ガス通路
    を有し、長手方向の一端側を金属溶湯中に浸漬せしめ
    て、それら通路を通じて、該金属溶湯中に所定の不活性
    ガスを吹き込むと共に、該金属溶湯中に吹き込まれて金
    属溶湯に接触せしめられた不活性ガスを回収する、長手
    のプローブ本体を備え、該プローブ本体の長手方向他端
    側における前記通路の開口部に対して、それぞれ金属管
    を接続することにより、それらの金属管を通じて、所定
    の不活性ガスを循環流通せしめるようにする一方、前記
    プローブ本体における不活性ガス通路と前記金属管との
    接続部を、所定の保護スリーブ内に位置せしめて、該保
    護スリーブ内においてガラス系融着剤にて気密に封止せ
    しめて成る水素濃度測定用プローブにおいて、前記プロ
    ーブ本体における、前記金属管が接続された側の長手方
    向端部に対して、断熱スリーブを着脱可能に取り付け
    て、該断熱スリーブにより、前記通路と金属管との接続
    部および該接続部から延び出す金属管の所定長さ部分を
    覆うと共に、かかる断熱スリーブ内に、その上部開口か
    ら冷却ガス送入管を挿入配置せしめ、該冷却ガス送入管
    を通じて、該断熱スリーブ内における前記ガラス系融着
    剤による封止部上に冷却ガスを吹き込むようにしたこと
    を特徴とする金属溶湯中の水素濃度測定用プローブ。
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