JP2520131B2 - セリンプロテア−ゼ阻害剤 - Google Patents

セリンプロテア−ゼ阻害剤

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JP2520131B2 JP62144997A JP14499787A JP2520131B2 JP 2520131 B2 JP2520131 B2 JP 2520131B2 JP 62144997 A JP62144997 A JP 62144997A JP 14499787 A JP14499787 A JP 14499787A JP 2520131 B2 JP2520131 B2 JP 2520131B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、その最も広い意味において、酵素阻害剤に
関する。さらに特定すれば、本発明はセリンプロテアー
ゼに対して阻害活性を示す新規なポリペプチドに関する
ものである。
セリンプロテアーゼとして知られる機構分類的に蛋白
分解酵素に属する酵素は天然に広く分布していて、動
物、微生物および昆虫において同定されている。この分
類への帰属は、本来、その酵素機構に基づいて行われ
た。その後、この分類に属する酵素は、配列および構造
に著しいホモロジーを有することが明らかにされた。セ
リンプロテアーゼは、その活性部位に、アスパラギン
酸、ヒスチジンおよびセリンからなる触媒三要素を有す
ることで特徴づけむれている。セリンプロテアーゼは、
活性部位のセリンがジイソプロピルフルオロホスフエー
トによる不可逆的かつ共通結合的に修飾できるので、容
易に同定が可能である。
セリンプロテアーゼ阻害剤は、微生物中ならびに植
物、動物、昆虫およびその他の生物の組織および液体中
に見出されている。天然に認められるセリンプロテアー
ゼ阻害剤は、通常、主としてジスルフイド結合のパター
ンと反応部位配列のホモロジーに基づいていくつかの群
に分類されてきたが、常にそうとは限らない。反応部位
はプロテアーゼと直接相互作用する一次配列の部分と定
義される。研究の結果、大部分の阻害剤は共通の機構に
よつて阻害作用を現すことが示唆されている。すなわ
ち、これらの阻害剤は実際には強固に結合する貧弱な基
質で、反応部位内の特定の結合の接触的な加水分解を経
験することはきわめて稀である。しかしながら、pHが中
性から著しく変化すると、反応部位ペプチドの加水分解
を生じる。
セリンプロテアーゼは、その正常な生理的機能のほか
に、肺気腫、各種凝血性障害および炎症過程を含むヒト
の多くの病態に関係している。セリンプロテアーゼの触
媒活性の重要性を示す一例としては、ヒト好中性エラス
ターゼおよびその天然の阻害剤の1種、α−1−プロテ
ナーゼ阻害剤(α−P1)の肺気腫の病因における役割を
挙げることができる。健康人の肺では、エラスターゼと
その阻害剤のレベルの間に平衡が存在する。エラスター
ゼは結合織(エラスチン)の修復および代謝回転に寄与
し、α−1−プロテナーゼ阻害剤はエラスターゼの調節
およびクリアランスに関与する。エラスチン、不均一の
高度に架橋され、きわめて不活性のポリペプチドであ
り、生体内のエラスチン結合織の主成分である。このエ
ラスターゼ/α−1−プロテナーゼ阻害剤平衡の崩壊は
エラスチンの分解の増大、したがつてエラスチン組織の
破壊を招来する。新しいエラスチンは合成されるが、肺
の発育時に作られるエラスチン繊維の適当な網状組織の
形成は行われない。平衡の崩壊が長期に持続すると肺の
気道の不可逆的な拡張および肺の呼吸組織に対する損
傷、すなわち肺気腫として知られた状態を招くことにな
る。
この平衡の崩壊は様々な経路で生じる。その一例とし
ては、スカンジナビアではじめて確認された家族性の肺
気腫がある。血清α−1−プロテナーゼ阻害剤の活性型
の同型接合体遺伝子欠損を有する例では、とくに喫煙の
ような他の危険因子に暴露された場合、肺気肺の症状を
発症しやすいことが明らかにされている。また他の例で
は、タバコの煙の凝縮物からのオキシダントがα−1−
プロテナーゼ阻害剤の反応部位内におけるメチオニン残
基を酸化して、そのエラスターゼ結合親和性を著しく低
下させることが示されている。さらに、喫煙者の血清で
は、非喫煙者に比べて、酸化されたα−1−プロテナー
ゼ阻害剤のレベルが劇的に高いとの報告がある。結局、
上述の平衡は阻害剤の不活性化によつて崩壊すると結論
されている。最後に、エラスターゼのレベルの上昇と同
時に、機能性α−1−プロテナーゼ阻害剤のレベルは低
下している例を示す。空気汚染またはタバコの煙による
外来性粒状物質に対する炎症反応が肺の多形核白血球の
レベルを上昇させる例である。これらの細胞は、蛋白分
解酵素たとえばエラスターゼの分泌により、プロテアー
ゼ/プロテアーゼ阻害剤平衡を破壊する。これらはミエ
ロペルオキシダーゼを含むオキシダントも分泌し、これ
がα−1−プロテナーゼ阻害剤を酸化的に不活性化する
ものと考えられる。すなわち、制御機構の解除によりま
たはエラスターゼレベルの上昇の長期にわたる誘発によ
り生じた不均衡が、結局、病因となる望ましくない状
態、結合織の傷害、ひいては肺機能の低下を招くことに
なる。
α−1−プロテナーゼ阻害剤(抗トリプシン、AT)
は、分子量51,000、アミノ酸394個を有する一本鎖糖蛋
白質で、ジスルフイド橋はなく、3個のオリゴサツカラ
イド側鎖をもつ。ヒト血清中には、130mg/100ml、23.6
μM存在する。これは容易に組織空間に拡散し、標的プ
ロテアーゼ主として好中性エラスターゼと1:1の複合体
を形成する。酵素/阻害剤複合体はついで速やかな循環
から除去され、肝臓および脾臓で異化させる。ヒトAT
は、膵臓のトリプシン不活性化能から、はじめ抗トリプ
シンと命名された。
天然の哺乳類セリンプロテアーゼ阻害剤またはその関
連物質を治療剤として使用するには実際上多くの問題が
ある。天然の哺乳類セリンプロテアーゼ阻害剤は比較的
大きく、大きなポリペプチドは小さなペプチドに比べて
製造や患者への投与が難しいという問題がある。天然の
阻害剤は安定化するジスルフイド橋を欠き、熱に不安定
である。また、オリゴサツカライド側鎖はin vivoにお
ける阻害剤の寿命に影響することが明らかにされてい
る。また、適当なオリゴサツカライド成分を有するこれ
らの阻害剤の製造は、それを治療剤として使用するに際
して別の重大な難点を提供することになる。
上述のエラスターゼに関する記述で、セリンプロテア
ーゼ活性のコントロールが有用であり、望ましい場合の
1例を挙げたが、本発明の範囲には、それに限定される
ものではないが、ヒトエラスターゼの阻害が包含され
る。
本発明の目的は、その最も広い態様において、新規な
セリンプロテアーゼ阻害剤を提供することにある。
したがつて本発明は、それに限定されるものではない
がたとえば、医学、生物学、農業および微生物発酵を包
含する任意の適当な分野におけるセリンプロテアーゼの
触媒活性のコントロールに適用可能であることを認識す
べきである。
本発明のこれらのまた他の目的および利点は、以下の
記述およびその代表的な例より、本発明の技術分野にお
ける熟練者には明白であろう。
発明の説明 本発明は、標的セリンプロテアーゼに対して阻害活性
を示す合成ポリペプチド、およびその製造方法を提供す
る。標的セリンプロテアーゼは、基質ペプチドの切断部
位のアミノ末橋方向に隣接するアミノ酸残基に対して強
い選択性を示すものである。このようなセリンプロテア
ーゼの例としては、エラスターゼおよびカテプシンGが
ある。さらに詳しくは、本発明は次式 Arg−Val−Cys−Pro−X−Ile−Leu−Met−Lys−Cys−L
ys− Lys−Asp−Ser−Asp−Cys−Leu−Ala−Clu−Cys−Val− Gys−Leu−Glu−His−Gly−Tyr−Gys−Gly (式中Xは標的セリンプロテアーゼに対する阻害活性を
付与するために適応されるアミノ酸を表す)で示される
アミノ酸配列およびその相同性変異配列を有する合成セ
リンプロテアーゼ阻害剤を提供する。「合成」の語は、
ポリペプチドが天然に生じる化合物ではないことを意味
する。
本発明の阻害剤は、それを全く実用的にするある種の
性質を有する。これらのペプチドの短い配列(アミノ酸
残基29〜32個)はその製造、とくに化学合成法による製
造を容易にする。残基総数に対して多数の半シスチンが
存在することは、ジスルフイド結合の形成による高度の
架橋を示している。半シスチンの特定のどれとどれが対
を作るのかは現時点では不明であるが、本発明のポリペ
プチド阻害剤は以下に述べるような生物学的活性型に容
易に折り畳まれ、一般にポリペプチドや蛋白質に安定性
が付与される形態をとるものと考えられる。
以下の記述および特許請求の範囲に示されたポリペプ
チド構造はすべて、N末端におけるアミノ基が左側、C
末端のカルボキシル基が右側にくる慣用の形式によるも
のである。とくに記載のない限り、すべてのアミノ酸は
L−アミノ酸である。蛋白質中に見出され、また本発明
のポリペプチド阻害剤を構成する天然アミノ酸の命名法
は次のとおりである:アラニン(Ala;A)、アスパラギ
ン(Asn;N)、アスパラギン酸(Asp;D)、アルギニン
(Arg;R)、システインもしくは半シスチン(Cys;C)、
グルタミン酸(Glu;E)、グルタミン(Gln;Q)、グリシ
ン(Gly;G)、ヒスチジン(His;H)、イソロイシン(Il
e;I)、ロイシン(Leu;L)、リジン(Lys;K)、メチオ
ニン(Met;M)、フエニルアラニン(Phe;F)、プロリン
(Pro;P)、セリン(Ser;S)、スレオニン(Thr;T)、
トリプトフアン(Trp;W)、チロシン(Tyr;Y)、バリン
(Val;V) 化学、生物学、医学および技術的な用語、句、記号お
よび命名法はすべて生命科学の分野において使用されて
いるものと共通で、これらの語、句、記号および命名法
は教科書および科学文献原報の両者で共通に使用されて
きたものである。定義については、相当する主題に関す
る教科書または生化学命令法に関するIUPAC−IUB委員会
の勧告、“Biochemical Nomenclature and Related Doc
uments"(Biochemical Society,P.O.Box 32,Commerce W
ay,Colchester,Essex CO 28 HP England)を参照された
い。
本発明のポリペプチド阻害剤の例を第1表に掲げる。
第1表では、反応部位ヘプチド結合に対する残基の相対
位置を示すのにSchecterとBergerの表記法(Biochem.Bi
ophys.Res.Commun.,27:157,1967)を使用する。この表
記法によれば、P1,P2,P3…は反応部位結合からアミノ末
端の方向に1残基ずつ進んでいく一連の残基を指す。P
1′,P2′,P3′…についてもカルボキシ末端の方向に1
残基ずつ進むほかは同じである。
本発明の阻害剤は、第2表に示すカボチヤからのトリ
プシン阻害剤フアミリーと関係がある。このカボチヤか
らのトリプシン阻害剤フアミリーは、最近、ウリ科植物
の種子中に発見された阻害剤群である(Wieczorekほか:
Biochem.Biophys.Res.Commun.,126:646〜652,1985)。
現在のところ、アミノ酸配列の決定によつて7種の新し
い阻害剤が明らかにされ、そのうち6種についてはウシ
トリプシンとの会合常数が測定されている(第2表)。
アミノおよびカルボキシ末端の延長により、カボチヤ
からの天然のトリプシン阻害剤は、分子量のもつと大き
い前駆体の蛋白分解によつて産生されることが明らかに
されている。この現象は植物起源の他のセリンプロテア
ーゼについても認められていた。これは、多くの蛋白質
およびポリペプチドがその前駆体型においてその生物学
的活性型に畳まれやすく、ついで小さなペプチドまたは
蛋白質に処理されることから重要である(Steinerほか:
Proc.Natl.Acad.Sci.USA,60:622〜629,1968)。すなわ
ち、本発見以前には、本発明のプロテアーゼ阻害剤がそ
の成熟型から合成されるかどうかは不明であり、したが
つて、その生物学的活性を推測することはできなかつ
た。
カボチヤからのトリプシン阻害剤フアミリーとの類似
性により、反応部位はP5からP5′まで(両端を含む)の
残基からなるものと同定できる。この帰属は正確ではな
いかもしれないが、正確な図解は本発明の目的には重要
ではない。むしろ、指定の反応部位内の残基が、これら
のポリペプチドの阻害活性の親和性および選択性の決定
にある役割を果たすことが必要である。これは、阻害剤
の活性部位残基と、標的セリンプロテアーゼの活性部位
残基との間の詳細な分子相互作用によつて生じるものと
考えられる。
ポリペプチド阻害剤は、P1位置に適当なアミノ酸残基
を挿入することにより、標的セリンプロテアーゼに対す
る阻害活性を生じさせることができる。たとえば、エラ
スターゼ阻害剤を調製するのに適当なP1アミノ酸には、
これらに限定されるものではないが、イソロイシン、ロ
イシン、ノルロイシン(Nle)、バリン、ノルバリン(N
va)、メチオニン、フエニルアラニンおよびアラニンが
包含される。
基質および阻害剤のP1位置におけるアミノ酸の種類に
対する標的セリンプロテアーゼの選択性を文献データの
解析または実験により決定すれば、その標的プロテアー
ゼに対する阻害剤の調製に際してのP1の置換の選択につ
いての指示が得られる。標的セリンプロテアーゼのP1位
置における各種アミノ酸に対する相対的な選択性は、以
下の方法により容易に求めることができる。
式X−Y−aa−Z(式中、XおよびYは各誘導体でそ
れぞれ同じアミノ酸であり、aaはP1位置のアミノ酸で、
変化させる)で示される一群の小ペプチド誘導体を製造
する。Zは酵素によつて切断される発色性の脱離基であ
る。通常、ポリペプチドのアミノ末端は末端効果を防止
するために保護する。ついで、一連の各化合物につい
て、標準方法を用い、ミカエル−メントン運動パラメー
ターを求める。酵素のP1基質に対する選択的結合性が問
題である。酵素に対する基質結合の平衡が生成物の脱離
(回転)より速やかな条件では、Kmの逆数、すなわちミ
カエリス定数が、基質−酵素の会合常数を示す。すなわ
ち、一連のP1アミノ酸のみが異なるペプチド誘導体につ
ちて、1/Km値を調べれば、特定の酵素に対するP1アミノ
酸基質の結合選択性を求めることができる。第1図には
ヒト白血球エラスターゼのP1基質選択性について公表さ
れたデータを例示した(Harperほか:Biochemistry,23:2
995〜3002,1984)この研究では、式Boc−L−Ala−L−
Ala−aa−SBzlで示される一連のトリペプチドチオベン
ジルエステル基質が用いられた。第1図を調べると、直
鎖および分岐鎖脂肪族側鎖に対する強い選択性が明らか
である。この条件では、芳香性の基ならびに硫黄および
酸素含有側鎖は弱い結合剤である。この方法は、Zが発
色性離脱基ではなくクロロアルキルのような活性化基で
ある不可逆性阻害剤も使用できる。
もちろん、本発明の技術分野の熟練者には明らかであ
るように、P1以外の基も酵素と阻害剤の間の結合相互作
用に影響する。すなわち、反応部位の幾何的配置に対す
る幾何学的要求に合致するようにP1が選択されても、他
の反応部位残基が特定の標的セリンプロテアーゼに対し
て重大な役割を有する場合には、それだけでは十分では
ない。
阻害活性に必要な適当な三次構造の折り畳みを達成し
それを維持するためには、活性部位外の配列も重要であ
る。半シスチン残基の適当な配置が保存されている必要
がある。他の多くの相同性蛋白質フアミリーの場合のよ
うに、ジスルフイド結合が同様に保持されていること
が、活性な三次元構造の維持に重要な役割を果たすもの
と考えられる。このような領域を、分子の骨組みまたは
骨格と呼ぶことができる。
これまで明らかにされたセリンプロテアーゼ阻害剤の
原子構造は、その反応部位の領域において著しい類似性
を示している。同様に、セリンプロテアーゼのX線結晶
構造も、活性部位に広範な構造類似性を示すことが明ら
かにされた。本発明のプロテアーゼ阻害剤の反応部位内
の残基が、阻害活性を示すために要求されるある種の幾
何的配置に合致することは当然に期待される。したがつ
て、反応部位における配列変化は、必要な反応部位の幾
何的配置にコンホーメーシヨンが合致するものでなけれ
ばならない。この要求を満たさない置換を行えば、阻害
活性は失われる。
また、三次元構造の折り畳みの達成および安定性を妨
害しない置換のみが許されることも当然である。他の天
然(蛋白質中に天然にあるものおよびないものを含め
て)または合成アミノ酸でこれらのポリペプチドを置換
する場合、その側鎖はペプチドの構造および機能を維持
するのに必要な機能的同等性をもつことが要求される。
たとえば、塩基性アミノ酸であるオルニチンは、Lys,Ar
gまたはHisを置換できる可能性がある。β−2−チエニ
ルアラニンはフエニルアラニン類似の合成アミノ酸であ
る。もちろん、生物学的活性が悪影響を受けないなら
ば、アミノ酸の適当な立体異性体で置換することができ
る。同様にある種の欠失も、これらのポリペプチドのサ
イズが小さいことによる不適切という問題が生じなけれ
ば可能である。ジスルフイド結合を付加したり、または
塩橋もしくは水素結合の給体/受体対を与えることがで
きる基を付加することにより、折り畳みをさらに安定化
することもできる。新しいジスルフイド橋、塩橋、水素
結合対またはその他の適当な組合せを付加するために既
存の橋結合を除去してもよい。
本技術分野の熟練者には明らかなように、本発明のペ
プチド阻害剤は化学的に修飾することができる。たとえ
ば、アミノ末端および/またはリジン残基をアシル化す
ることができる。また、カルボキシル基をエステル化ま
たはアミド化してもよい。アミノまたはカルボキシ末端
を、別個にまたは同時に延長することも可能である。こ
のような延長部は、他の阻害剤分子または特定の組織を
標的とする分子認識セグメントのような他の望ましい性
質を含有するものであつてもよい。分子認識セグメント
の例としては、受容体に対するリガンドとして働くポリ
ペプチドホルモンを挙げることができる。他の例には抗
体がある。
本発明の目的においては、2個のポリペプチド配列が
アミノ酸の同一性および/または類似性の点で少なくと
も75%の相似性を示す場合には、2種のペプチド配列は
たがいに相同性の変化を有するとみなす。この比較に
は、これまで知られているいくつかのアルゴリズムのひ
とつを使用することができる。適当なアルゴリズムの例
としては、Lipman & Pearson(Science,227:1435〜144
1,1985)のものを挙げることができる。このアルゴリム
ズムは、コンピユータープログラムFASTPの形で利用で
きる(W.R.Pearson,Department of Biochemistry,Unive
rsity of Virginia,Charlottesville,VA.22908)。本技
術分野の熟練者には明らかなように、蛋白質やポリペプ
チドに、アミノ酸の置換、欠失および挿入を行つても、
構造および機能に不都合な影響を与えないことは多い。
実際、第1表に掲げたポリペプチドは少なくとも75%の
配列同一性を示している。たとえば、ポリペプチド2〜
7ならびに43および44はポリペプチド1の相同性変異体
とみることができ、ポリペプチド9〜14はポリペプチド
8の相同性変異体、ポリペプチド16〜21はポリペプチド
15の相同性変異体、ポリペプチド23〜28はポリペプチド
22の相同性変異体、ポリペプチド30〜35はポリペプチド
29の相同性変異体、ポリペプチド37〜42はポリペプチド
36の相同性変異体、ポリペプチド52〜57はポリペプチド
51の相同性変異体とみなすことができる。
さらに、本技術分野の熟練者には明らかなように、相
同性は構造および機能についてのひとつの指摘にすぎな
い。換言すれば、相同性が75%以上の挿入、欠失および
置換のすべての組合せが生物学的に活性なポリペプチド
を導くわけではない。たとえば、半シスチンの位置は、
プロテアーゼ阻害剤では通常高度に保存されていて、位
置のわずかな遷移が認められるにすぎない。したがつ
て、上述の相同性の条件は、そのペプチドがその阻害活
性を実質的に維持しているという条件を満たすものでな
ければならない。
第2表のポリペプチドは全く相同性である。すべたが
P2にプロリン残基を有する。鎖反転を生じるプロピレン
のよく知られた性質は、その厳密な保存を説明であろ
う。プロリンがP2に必要であるが、他の残基も比較的高
い頻度で鎖反転を生じる。とくに、アスパラギン酸、ア
スパラギンおよびセリンの前のグリシンである。小さな
ペプチド基質について公表されている結果から、アラニ
ンおよびロイシンもP2位置で機能することが示されてい
る。P3の半シスチンは厳密に保存されている。P3の半シ
スチンは適当なジスルフイド結合、全体的コンホーメー
シヨンの遷移に必要と思われる。カボチヤからの阻害剤
フアミリーでは、P4位置は非極性残基バリンおよびメチ
オニンで占められている。P4は他の極性および非極性置
換が可能である。置換が必要な全体的折り畳みおよび反
応部位の幾何的配置の達成を妨害しない限りは、置換基
の効果は標的セリンプロテアーゼに依存している。P5位
置はカボチヤからの阻害剤フアミリーの場合、アルギニ
ンまたはメチオニンのいずれかによつて占められてい
る。P4位置の場合と同じ見解が適用される。
カボチヤからの阻害剤フアミリー中の公知化合物で
は、P1′からP5′までのパターン、すなわち3個の連続
した非極性残基、ついで荷電残基、ついで半シスチンは
厳密な保存されている。P1′からP5′位置における配列
の変動は、置換および標的セリンプロテアーゼに依存し
て、多かれ少なかれペプチドの親和性および選択性に影
響することが期待される。たとえば、陽性(リジン)お
よび陰性(グルタミン酸)のいずれに荷電している残基
がP4′にあつても、平衡会合定数にはほとんど変化はな
い。一方、P5′はすべてのポリペプチドにおいてP5′で
あり、適当なジスルフイド結合のための要求と考えられ
る。
カボチヤからの阻害剤フアミリーにおいては、配列の
骨格領域内にはほとんど変化がない。しかし置換がある
ことに留意すべきである。これは、この配列部分を、置
換の頻度が低く保存性を与える骨格と帰属したことによ
く一致するものである。
これらのトリプシン阻害剤の配列は高度に保存されて
いる。これらの阻害度の相同性とトリプシンに対する結
合定数がほぼ等しいことは、本発明のポリペプチド阻害
剤に関して上述した相同性の条件を直接支持するもので
ある。
本発明のポリペプチドは、治療剤として、発酵液中の
セリンプロテアーゼ活性の調節に、また有害生物の制御
等、各種の態様において有用である。
本発明のポリペプチドは、望ましくないプロテアーゼ
活性を伴う病態の治療に、また適切に適応されればその
予防に有用である。ヒトおよび動物陽医薬の両者に使用
できる。本発明のポリペプチドは遊離のポリペプチドと
して、または医薬的に許容される塩として投与できる。
医薬的に許容される塩の語は、そのポリペプチドの治療
活性(たとえば有効性、毒性等)に有意な悪影響を与え
ないポリペプチドの酸付加塩または金属複合体を意味す
る。本発明のポリペプチドは多くの場合、ポリペプチド
および/またはその医薬的に許容される塩と医薬的に許
容される担体からなる医薬組成物として投与される。医
薬的に許容される担体の語は、ポリペプチドの治療活性
に有意な悪影響を与えない固体または液体担体を意味す
る。本発明のポリペプチドを含有する医薬組成物はヒト
に、静脈内、皮下、筋肉内、経鼻腔的また経口的にも投
与することできる。必要な用量は、治療すべき特定の状
態、投与方法およびポリペプチドの体内からのクリアラ
ンス速度によつて変動する。多くの場合、0.001〜30mg/
Kgの用量が有効である。0.1〜10mg/Kgの用量範囲が好ま
しい。
本発明のポリペプチドは、発酵液中のプロアーゼ活性
レベルの制御にも有用である。すなわち、一般的に用い
られる微生物の発酵によつて産生された蛋白質の分解を
防止するのに適している。これは、外来性のポリペプチ
ドを添加するか、またはこれらのポリペプチドをコード
する遺伝子を保護すべき蛋白質の遺伝子とともにコクロ
ーニングし発現させることによつて行われる。
本発明のポリペプチドは、家庭および農業有害生物の
制御に、その消化機能を終結させることによつて使用で
きる。ポリペプチドは本発明における適当な効果を適用
部位で発揮できるように処方される。本発明のポリペプ
チドは他の有害生物制御剤とともに使用することもでき
る。
本発明のポリペプチドは適当な方法で製造することが
できる。たとえば組換えDNA技術ならびに広く用いられ
ているMerrifeld(J.Am.Chem.Soc.,85:2149,1963;“Sol
id Phase Peptide Synthesis",Stewart and Young,第2
版,Pierce Chemical Co.,Rock−ford IL)の固相ペプチ
ド合成法を含めた化学的合成によつて製造できる。本発
明のポリペプチドはシステインを含有するので、標準フ
ツ化水素切断反応に際しては、ペプチド樹脂1gあたりア
ニソール1mlおよびメルカプトピリジン150mgを添加すべ
きである。切断されたペプチドは約15%酢酸から凍結乾
燥する。
ついで粗ペプチドを以下の方法で酸化して折り畳む。
酸化緩衝液〔1mM EDTAおよび還元型(0.5〜1.0mM)およ
び酸化型(5〜10mM)グルタオチンのそれぞれ1:10のモ
ル比の混合物を含有する0.1M Tris−HCl,pH8.75〕を粗
ペプチドに加え、ペプチド濃度を4mg/mlとする。8,600
×gで10分間遠心分離して不溶物を沈殿させる。上澄液
を傾潟し、酸化折り畳み反応を室温で2〜8時間進行さ
せる。反応混合物は精製工程まで4℃に保存する。
酸化された粗ペプチドについて、たとえば以下に記載
の方法を用い、1種もしくは2種以上のセリンプロテア
ーゼに対する阻害活性を測定することができる。酸化緩
衝液のみを用いてコントロール実験を実施する。酸化粗
ペプチドは、アセトニトリル20〜40%の勾配からなる水
/アセトニトリル混合溶媒(両溶媒とも0.1%のトリフ
ルオロ酢酸を含有)を用い、流速2ml/分でC18シリカゲ
ルカラム上、逆相HPLCによつて分析する。カラムの溶出
液の226nmの吸収を調べる。酸化粗ペプチド200〜300μ
を注入し、適当な阻害活性定量法を用いて活性成分を
同定すればピークを収集することができる。精製比、溶
出時間、したがつてカラムからペプチドが溶出するとき
の勾配混合物のアセトニトリル含量がこの方法でわか
る。活性成分の溶出時間は以下の精製(下記参照)でク
ロマト分画された分画について分析スケールのHPLC定量
法を用いる際に必要である。アセトニトリル含量は酸化
粗ペプチドの精製を行う場合の条件の概略(溶媒組成)
を確立するのに有用である。
本発明の酸化粗ポリペプチドは以下の方法によつて精
製することができる。酸化粗ペプチドを0.45μmフイル
ターで濾過し、認められることがある白濁浮遊物を除去
する。濾液をC18シリカゲル(10μM)充填40×350mm M
ichel−Millerガラスカラム上に6ml/分の流速により送
る。カラムは予め、アセトニトリルとガラス蒸留水(い
ずれも0.1v/v%のトリフルオロ酢酸を含む)を混合して
得られ、最終アセトニトリル濃度5%の溶媒で平衡化し
ておく。カラムを5%アセトニトリルで30〜60分間洗浄
し、結合しない物質を溶出する。流速は、この場合およ
び以後の操作を通じて6ml/分とする。勾配は5%アセト
ニトリルから最終組成物まで30分で流す。ついでカラム
を最終組成物により、活性成分がカラムから放出される
まで一定に溶出させる。カラム溶出液について226nmの
吸収を調べ、分画をフラクシヨンコレクターを使つて集
める。各分画について、適当な定量法(下記参照)を用
いて阻害活性を測定する。活性分画については、上逆の
分析スケール逆相HPLCを用いて純度を調べる。この情報
を用いて分画を合すると、HPLCで95%以上の均一性を示
すポリペプチドが得られる。合した分画を凍結乾燥す
る。かくして、ポリペプチドがトリフルオロ酢酸の塩と
して得られる。
精製を試みるに際しては、適当な最終組成物は、分析
スケールの逆相HPLCから溶出したペプチドがアセトニト
リル中10%未満の組成物である。初期の溶出プロフイル
を調べたのち数パーセントのアセトニトリルにわずかな
改変を行うことで改良できる。
本発明のポリペプチドの阻害活性は、in vitro定量法
を用いて容易に測定できる。この種の比色定量法では、
ペプチド阻害剤の存在または非存在下に、適当なp−ニ
トロアニリド基質に対するセリンプロテアーゼ活性を測
定する。ペプチドp−ニトロアニリド基質の酵素触媒加
水分解により405〜410nmの範囲の吸収の増大を生じる。
吸収の増加率が酵素活性の指標となり、この比の適当な
コントロールに対する低下を阻害の確認に使用する。実
施例に使用した特定の定量法の一般操作および詳細は、
実施例の後の注として記載する。ポリペプチドを、in v
ivo条件に相当する機能的に方向づけした定量法で試験
することもできる。エラスターゼに対するこのような阻
害定量法も注に示した。
例1〜15 第1表に例示したポリペプチドを固相合成法で製造
し、酸化(折り畳み)粗ペプチドとして定量したポリペ
プチド29,36,43,47,48および50以外は前述の方法で精製
した。
第2表の第1列に示した天然のトリプシン阻害剤の配
列を有するペプチドを、本例では比較対照として用い
た。以下に掲げるポリペプチドは、トリプシン、エラス
ターゼ、カテプシンGおよびキモトリプシンに対する活
性を以下の注に示した定量法を用いて測定した。結果を
第3表に示す。
ペプチド阻害剤は、阻害剤/プロテアーゼ比約10/1〜
50/1で測定した。このモル比で50%を越える阻害を示す
ペプチドは、阻害剤/プロテアーゼ比100/1では完全な
阻害を示すと考えてよい。それよい低い効力の阻害剤
は、もつと高い阻害剤/プロテアーゼ比で実質的に阻害
を示すものである。好ましいエラスターゼ阻害剤には、
ペプチド1,8および51が包含される。ペプチド8は、エ
ラスターゼ阻害剤としてとくに好ましい。第2図を参照
すれば明らかなように、ペプチド8はヒトエラスターゼ
をほぼ化学量論的に阻害する。
第1図からは、エラスターゼがイソロイシン(Ile)
およびバリン(Val)に強い選択性を示すことが明らか
である。定量データからはP1位置のArgをIleまたはVal
で置換すると強力なエラスターゼ阻害剤が得られること
を示している。ペプチド43〜48の活性はP1位置から離れ
た位置での保存的置換では生物学的活性が保持されるこ
とを示している。
ポリペプチド15はP1位がフエニルアラニンで置換され
るように合成した。キモトリプシンおよびカテプシンG
がP1位置のフエニルアラニンに選択性を示すことは知ら
れている。キモトリプシンおよびカテプシンGの阻害が
認められた。ポリペプチド15はヒトエラスターゼおよび
トリプシンも阻害した。ペプチド15と類似して、ペプチ
ド22はP1位置に嵩の大きい非極性アミノ酸(Met)を有
するが、これもヒトカテプシンG、キモトリプシン、ヒ
トエラスターゼおよびトリプシンを阻害した。天然のα
−1−プロテナーゼ阻害剤もP1位置にメチオニンを有す
るが、これもこれらの酵素を同様にすべて阻害する。
ペプチド45,46,47,48,29,36および49の活性はP1位置
に疎水性側鎖をもつペプチドが、ヒトエラスターゼの阻
害活性を維持することを示している。P1′のイソロイシ
ンをアラニンに置換することができるが、効力にある程
度の差を生じる。ペプチド49および50がわずかな活性し
か示さない事実はP3位置のシステイン残基が重要で、ほ
とんど置換できないことを示している。P2位置のプロリ
ンをヒドロキシプロリン(Hyp)およびグリシンで置換
できることから、鎖反転コンホーメーシヨンを受け継ぐ
ことができるアミノ酸はP2位置のプロリンを置換できる
ことがわかる。P1側鎖を欠くペプチド51がヒトエラスタ
ーゼ阻害剤である事実は、単に側鎖が阻害に必要ではな
いことを示唆する。ペプチド51はエラスターゼ阻害剤と
してはペプチド1または8より効果が劣る。したがつ
て、P1側鎖は、反応部位の残部によつて付与される阻害
を増強(ペプチド8)または減弱(ペプチド51)させる
ことがわかる。
例16〜17 本発明の阻害剤の有用性を明らかにするために、天然
の有効な基質を用いる機能的バイオアツセーをペプチド
8について実施した。ペプチド8は、さらに多形核白血
球(PMN)を蛋白分解活性源として用いる試験によつて
も調べた。
第3図には、基質として125Iフイブロネクチンを用
い、酵素濃度4mM〔またはPMN誘導ヒトエラスターゼ活性
と同等量(HLE当量〕において得られた阻害データを例
示する。データの各点は、阻害剤なしでの対照と比べて
数回(n=3〜9)測定した値の平均である。
ペプチド8は精製ヒトエラスターゼ(HE)およびPME
誘導HE活性に対してほぼ同じ阻害像を示した。α−1−
プロテナーゼ阻害剤は精製HEに対してはペプチド8より
もはるかに効果が高かつた。しかしながら、刺激PENを
用いた場合には、α−1−プロテナーゼ阻害剤の効果は
ペプチド8と同程度にまで低下した。
ペプチド8によるエラスチン分解の阻害を、3H−エラ
スチンおよび精製HEを用いて試験した。結果は、第4図
に示すとおりで、第3図の場合と同様、ペプチド8がこ
らの2種の結合織基質に等しく有効であることを示して
いる。
注) 比色定量法の一般的プロトコール 1) 使い捨てポリスチレンキユーベツト(光路長1c
m)に酵素溶液100μをピペツトで取る。
2) (1900−X)μ(X次工程で加えられる試験溶
液の容量:μ)の緩衝液をキユベツトに加える。
3) Xμの試験液をキユベツトに加える。Xは対照
の場合の0μから、最大約500μまである。溶液を
1〜5分、室温でインキユベートする。
4) キユベツトに基質溶液100μを加える。キユベ
ツトをパラフインフイルムで覆い、5〜15秒間くり返し
倒立させて内容物を混合する。
5) 約5分後の吸収の変化を、定量法に応じて405ま
たは410nmで、適当な記録デバイスを付した比色計によ
つて記録する。
6) 試験溶液を含まない対照に対する初期の吸収変化
比の低下により阻害を求める。%阻害率は式 (式中△A/分は初期の吸収変化比) で計算される。
7) さらに正確な定量には、キユベツトホルダーと試
薬溶液の温度調節を行う。
8) 試験溶液は上述のように調製した粗酸化ペプチ
ド、クロマトグラフイによる分離分画または精製ポリペ
プチドであつてもよい。
トリプシンの定量 A) 緩衝液−200mMトリエタノールアミン、20mM CaCl
2からなるトリエタノールアミン緩衝液、pH7.8 B) 基質溶液−N−ベンゾイル−L−アルギニンp−
ニトロアニリド50mgを水50mlに溶解する。5〜10分間超
音波処理して、固体を完全に溶解させる。
C) 酵素溶液−ウシトリプシンを0.001N HCl10mlに溶
解し、定量時、氷上に保存する。
D) 試験溶液−一般プロトコール8)参照 操作:上記溶液を用い、上述の一般プロトコールに従
う。
カテプシンGの定量 A) 緩衝溶液、0.5M NaClおよび0.03%ナトリウムア
ジド含有0.1M Tris−HCl,pH8.0からなるTris−NaCl緩衝
液 B) 基質溶液−N−スクシニル−L−アラニル−L−
アラニル−L−プロリル−L−フエニルアラニンp−ニ
トロアニリド50mgを1−メチル−2−ピロリジノン1ml
に溶解し、Tris−NaCl緩衝液で50mlに希釈する。
C) 酵素溶液−ヒト唾液カテプシンG(製品No.SG−4
5,EPC,Inc.,Pacific,MO)。蛋白質1mgをTris−NaCl緩衝
液1mlに溶解する。氷上または4℃に保存する。
D) 試験溶液−一般プロトコール8)参照 操作:上記溶液を用い、上述の一般プロトコールに従
う。
1) この定量はキモトリプシン定量の酵素溶液を使用
して、キモトリプシンの定量に使用できる。
キモトリプシンの定量 A) 緩衝溶液−トリエタノールアミン緩衝液。
トリプシンの定量参照 B) 基質溶液−3−カルボメトキシプロピオニル−L
−アルギニル−L−プロリル−L−チロシンp−ニトロ
アニリド(製品No.S−2586,KabiVitrum AB,Stockholm,S
weden)25mgを水23.6mlに溶解する C) 酵素溶液−ウシキモトリプシン1mgを0.001N HCl4
mlに溶解する。最終希釈液は保存キモトリプシン溶液0.
1mlと0.001N HCl10mlを合する。氷上または4℃に保存
する。
操作:上記溶液を用い、一般プロトコールに従う。
2) カテプシンGの定量の1)参照 3) トリエタノールアミン緩衝液の代わりに20mM CaC
l2,0.05%トリトンX−100含有0.1M Tris−HCl,pH7.8を
使用できる。
エラスターゼの定量 方法1: A) 緩衝溶液−0.5M NaClおよび0.01%(w/v)NaN3
有0.1M Tris−HCl(25℃のpH7.5)からなるTris−NaCl
緩衝液 B) 基質溶液−N−スクシニル−L−アラニル−L−
アラニル−L−アラニンp−ニトロアニリド45.5mgを1
−メチル−2ピロリジノン1mlに溶解する。Tris−NaCl
緩衝液32mlを加える。
C) 酵素溶液−ヒト唾液エラスターゼ製品No.SE−563
EPC,Inc.,Pacific,MO.USA,ロツト番号85701)。その1mg
をTris−HCl緩衝液1mlに溶解する。氷上または4℃に保
存する。
D) 試験溶液−一般プトトコール8)参照 操作:上記溶液を用い、上述の一般プロトコールに従
う。
方法2: A) 緩衝溶液−方法1のTris−NaCl緩衝液 B) 基質溶液−3−カルボメトキシプロピオニル−L
−アラニル−L−アラニル−L−プロピル−L−バリン
p−ニトロアニリド50mgを1−メチル−2−ピロリジノ
ン1mlに溶解する。Tris−NaCl緩衝液32mlを加える。
C) 酵素溶液−ヒト唾液エラスターゼ製品No.SE−56
3,EPC,Inc.,Pacific,M,USA,ロツト番号85071。サンプル
はTris−NaCl緩衝液1mlあたり0.01mgの濃度に調製す
る。氷上に保存する。
D) 試験溶液−一般プロトコール8)参照 操作:上記溶液を用い、上述の一般プロトコールに従
う。
1) ブタ膵臓エラスターゼの阻害剤を所望の場合は、
ヒトエラスターゼの代わりに使用できる。
2) エラスターゼプレパレーシヨンの活性は次式で計
算できる。
3) Tris−NaCl緩衝液は0.03%ナトリウムアジドを含
み、pH8.0でもよい。結果は単一のpHで比較する。
エラスターゼ阻害の機能的定量 エラスターゼ拡散プレート定量 エラスターゼ分解活性は、鋳造アガールの薄いフイル
ム中に懸濁したフルオレスカミン浸漬エラスチン粒子の
可溶化半径によつて測定する。消失領域の面積は、アガ
ールのウエルカツトに添加したエラスターゼの量に比例
する。ペプチドの消失領域阻害能を試験する。
材料および試薬: 1) Alphasinエラスターゼ拡散プレート、製品No.A−
622,EPC,Inc.,Pacific,MO,ロツト番号86128 2) ヒト唾液エラスターゼ,EPC,Inc.,Pacific,MO,製
品No.SE−563,約300単位/mlの濃度(エラスターゼの比
色定量法、方法1で定量)にTris−NaCl緩衝液(方法
1)中に調製 3) 試験溶液−ペプチド、濃度約1μg/μ 操作: 1) エラスターゼ溶液10μを1.5mlのEppendorf管に
加える(対照用に1個と各試験溶液に1個ずつ)。
2) Tris−NaCl緩衝液(20−X)μ(Xは加える試
験サンプルの溶液、μ)を添加する。
3) 試験溶液Xμを加える。Xは0〜20である。室
温で1〜5分間インキユベートする。
4) 得られた溶液10μについては、酵素溶液を第一
工程で10μしか使用しないほかは方法1と同様に定量
を行う。
5) 各サンプル10μをウエルにピペツトで取る。
6) 37℃で12時間インキユベートする。
7) 消失領域を抗生物質の阻止円測定装置を用い、常
法により測定する。各値からウエルの面積(対照)を差
し引く。
(注意事項) 1) インキユベーシヨン中のアガールの脱水を避ける
ための注意が必要である。プレートを数mlの水とともに
プラスチツクの袋に入れ、袋をシールする。
2) 方法1の注意1参照 3) 阻害率は次式で求める 125I−フイブロネクチンの定量 この定量法は結合織の崩壊モデルとして設計されてい
る。定量は、ほぼ、Campbellほか(J.Clin.Invest.,70:
845〜852,1982)の記載に従つて実施する。要約すれ
ば、精製ヒト血漿フイブロネクチン(fn)をEnzymobead
sおよび慣用操作を用いて125Iで標識する。脱塩した125
I−fnを約15,000cpm/μgになるように希釈する。この
物質をpH9.6のバルビタール緩衝液でさらに希釈し、そ
の200μ(30μg fn,50,000cpm)をピペツトで取り、9
6個の底の平らなウエルのある微量滴定板にウエルに加
える。プレートを37℃で約24時間乾燥し、リン酸緩衝食
塩溶液(PBS)で2回洗浄した非結合fnを除去する。プ
レートは4℃に保存すれば少なくとも2週間は安定であ
る。
各被覆ウエルの定量には総容量200μを充填する。
すべての測定は至適のpHおよび緩衝剤条件で実施する。
阻害剤の存在または非存在下に蛋白分解活性を添加した
のち、プレートを37℃で3時間インキユベートする。ウ
エルの内容物を遠心分離し、その100μをとつて125I
のγ照射をカウントする。一部の定量には新たに調製し
た好中球から誘導したエラスターゼ活性を用いた(PM
N)。この場合は、PMNを刺激する活性化剤をウエル中に
添加し、最後にPMNを加える。精製ヒトエラスターゼ(H
E)の添加量に対応して直線性を示す標準曲線が各定量
について得られる。3 H−エラスチン定量法 感度は低いが別の定量では、結合織の分解を模倣する
ために放射標識エラスチンを固体基質として使用する。
ウシ頚部靭帯エラスチンの放射標識は、トリチウム化
水素化ホウ素ナトリウムを用い、Stoneらの方法(Anal.
Biochem.,80:572〜577,1977)に従つて実質する。エラ
スチン被覆微量滴定板はフイブロネクチンの場合に上述
したとほぼ同様にして調製した。定量は、上澄液をカウ
ント測定のためシンチレーシヨンカクテルに加えるほか
は同様に実施する。精製HEに対する反応の直線性も同様
に試験する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、分裂部位に対してすぐアミノ末端側の位置に
おけるアミノ酸に対するヒト白血球エラスターゼの嗜好
性を示すグラフである。この位置はP1位置と呼ばれ、明
細書に詳細に述べられている。 第2図は、阻害剤ペプチド8によるエラスターゼ阻害の
滴定曲線である。 第3図は、阻害剤ペプチド8の125Iフイブロネクチン定
量で得られたデータの一例である。 第4図は、阻害剤ペプチド8の3H−エラスチン定量で得
られたデータの一例である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 チャールズ スチーブン−スチャスティ ーン アメリカ合衆国ミズリー州ユニバーシィ ティ シィティ,コーネル 7557 (56)参考文献 「Int.J.Pept.Prote in Res.」Vol.27,(1986) P.245−250 「Experientia]Vol. 41,(1985)P.1422−1423

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】それぞれ以下に示すアミノ酸配列1−48及
    び51−57からなるポリペプチド1〜48及び51〜57から選
    ばれるセリンプロテアーゼ阻害剤。 (上記アミノ酸配列中において、記号−はアミノ酸残基
    が存在しないことを示し、Nleはノルロイシンを示し、H
    ypはヒドロキシプロリンを示す)
  2. 【請求項2】次式 Arg−Val−Cys−Pro−X−Ile−Leu−Met−Lys−Cys−L
    ys− Lys−Asp−Ser−Asp−Cys−Leu−Ala−Clu−Cys−Val− Gys−Leu−Glu−His−Gly−Tyr−Gys−Gly (式中、Xは、イソロイシン、バリン、メチオニン、ロ
    イシン、アラニン、グリシン及びフェニルアラニンより
    なる群から選ばれるアミノ酸残基を示す) で表されるアミノ酸配列を有する特許請求の範囲第1項
    記載のセリンプロテアーゼ阻害剤。
  3. 【請求項3】Xがバリンである特許請求の範囲第2項の
    セリンプロテアーゼ阻害剤。
  4. 【請求項4】Xがイソロイシンである特許請求の範囲第
    2項のセリンプロテアーゼ阻害剤。
  5. 【請求項5】Xがフェニルアラニンであり、エラスター
    ゼおよびカテプシンGに対する阻害活性を示す特許請求
    の範囲第2項のセリンプロテアーゼ阻害剤。
  6. 【請求項6】Xがメチオニンであり、エラスターゼおよ
    びカテプシンGに対する阻害活性を示す特許請求の範囲
    第2項のセリンプロテアーゼ阻害剤。
  7. 【請求項7】それぞれ以下に示すアミノ酸配列1−48及
    び51−57からなるポリペプチド1〜48及び51〜57から選
    ばれるセリンプロテアーゼ阻害剤またはその薬学的に許
    容し得る塩の有効量、並びに薬学的に許容し得る担体を
    含有する、望ましくないセリンプロテアーゼ活性によっ
    て生じた生理状態を有する患者を治療するための医薬組
    成物。 (上記アミノ酸配列中において、記号−はアミノ酸残基
    が存在しないことを示し、Nleはノルロイシンを示し、H
    ypはヒドロキシプロリンを示す)
  8. 【請求項8】セリンプロテアーゼ阻害剤が、次式 Arg−Val−Cys−Pro−X−Ile−Leu−Met−Lys−Cys−L
    ys− Lys−Asp−Ser−Asp−Cys−Leu−Ala−Clu−Cys−Val− Gys−Leu−Glu−His−Gly−Tyr−Gys−Gly (式中、Xは、イソロイシン、バリン、メチオニン、ロ
    イシン、アラニン、グリシン及びフェニルアラニンより
    なる群から選ばれるアミノ酸残基を示す) で表されるアミノ酸配列を有する特許請求の範囲第7項
    の医薬組成物。
  9. 【請求項9】Xがバリンである特許請求の範囲第8項の
    医薬組成物。
  10. 【請求項10】Xがイソロイシンである特許請求の範囲
    第8項の医薬組成物。
  11. 【請求項11】Xがフェニルアラニンであり、エラスタ
    ーゼおよびカテプシンGに対する阻害活性を示す特許請
    求の範囲第8項の医薬組成物。
  12. 【請求項12】Xがメチオニンであり、エラスターゼお
    よびカテプシンGに対する阻害活性を示す特許請求の範
    囲第8項の医薬組成物。
JP62144997A 1986-06-11 1987-06-10 セリンプロテア−ゼ阻害剤 Expired - Lifetime JP2520131B2 (ja)

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US873014 1986-06-11
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US07/045,833 US4829052A (en) 1986-06-11 1987-05-08 Serine protease inhibitors
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