JP2520043B2 - 包装袋 - Google Patents

包装袋

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JP2520043B2
JP2520043B2 JP2255731A JP25573190A JP2520043B2 JP 2520043 B2 JP2520043 B2 JP 2520043B2 JP 2255731 A JP2255731 A JP 2255731A JP 25573190 A JP25573190 A JP 25573190A JP 2520043 B2 JP2520043 B2 JP 2520043B2
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film
packaging bag
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biaxially stretched
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昌弘 藤本
久純 渡辺
真男 高重
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、合成樹脂フィルムより成る包装袋に関し、
例えば食品包装分野において利用することができる。
[背景技術] 近年、食品包装の分野においても、機械による自動包
装等の合理化が進められ、作業性の改善が図られてい
る。例えば、菓子類を充填、包装する際には、合成樹脂
フィルムより成る包装袋に菓子類をフィーダより自動的
に充填した後、包装袋の充填口をヒートシーラ等で自動
的にシールしている。
このような食品包装袋用の合成樹脂フィルムとして
は、一般にナイロンフィルムとポリオレフィンフィルム
がラミネートされた多層フィルムが用いられている。
[発明が解決しようとする課題] 従来の包装袋用のナイロンフィルムとポリオレフィン
フィルムは、両者とも略同じ収縮率を有し、高温(例え
ば90℃熱水中、30分間)でも殆ど収縮しないものが使用
されている。
しかし、これらのフィルムより成る多層フィルムを使
用して作製された包装袋は、食品の充填口が内側にカー
ルしているため、しばしば充填不良が起こり、これによ
り著しく作業性の低下をもたらしたり、またシール性が
不良になると共に、シール不良により製品の外観が悪化
するという問題点も生じていた。
本発明は、充填口にカールの生じない包装袋を提供す
ることを目的とする。
[課題を解決するための手段及び作用] 本発明は、外層側に二軸延伸ナイロンフィルム層を有
し、内層側にポリオレフィンフィルム層を有する多層フ
ィルムより成る包装袋であって、前記二軸延伸ナイロン
フィルム層は、95℃熱水中、30分間の収縮率が4〜25%
であり、また前記ポリオレフィンフィルム層は、95℃熱
水中、30分間の収縮率が3%以下であることを特徴とす
る。
前記二軸延伸ナイロンフィルム層のナイロンとして
は、例えばナイロン6、ナイロン66、ナイロン6−66等
を使用することができる。
前記二軸延伸ナイロンフィルム層の収縮率が4%未満
の場合には、包装袋の充填口の内側へのカール抑制効果
が小さくなる。また、25%を越える場合には、充填口の
カール抑制効果が大きくなりすぎて、逆に外側にカール
し、この結果シール後に外観不良となる。好ましくは、
収縮率を6〜21%とし、より好ましくは、収縮率を8〜
18%とする。
また、二軸延伸ナイロンフィルムの製造の際、延伸倍
率は2.8〜3.4倍、好ましくは3.0〜3.2倍、熱処理温度は
150〜200℃、好ましくは170〜190℃、熱処理時間は3〜
30秒、好ましくは5〜15秒とする。
前記ポリオレフィンフィルム層のポリオレフィンとし
ては、例えばLDPE(押出しラミネート用低密度ポリエチ
レン、メルトインデクス3〜50、密度0.90〜0.93)、EV
A(エチレン酢酸ビニル)、L−LDPE(直鎖状低密度ポ
リエチレン)、VLDPE(超低密度ポリエチレン)、CPP
(無延伸ポリプロピレン)、HDPE(高密度ポリエチレ
ン)等のポリオレフィン及びIR(アイオノマー樹脂)、
EEA(エチレン−エチレンアクリレート共重合樹脂)、E
AA(エチレン−アクリル酸共重合樹脂)、EMAA(エチレ
ン−メタクリル酸共重合樹脂)、EMMA(エチレン−メチ
ルメタクリレート共重合樹脂)等の変性ポリオレフィン
を使用することができる。
前記ポリオレフィンフィルム層の収縮率が3%を越え
る場合には、包装袋の充填口の充分なカール抑制効果が
得られなくなる。
前記多層フィルムの構成は任意であり、外層側に二軸
延伸ナイロンフィルム層及び内層側にポリオレフィンフ
ィルム層を有していれば、2層構造及び3層以上の構造
とすることができる。また、各層の厚さも任意である。
例えば、3層構造の場合、外層側の1層目に二軸延伸
ナイロンフィルム層、内層側の2層目にポリオレフィン
フィルム層(LDPE等)、更にこの内層側の3層目にポリ
オレフィンフィルム層(EVA、L−LDPE等)をラミネー
トした多層フィルムとすることができる。このように、
3層構造とするのは、2層目に安価な樹脂を使用し、3
層目に最適なシール用樹脂を使用するためである。ま
た、中間層である2層目のポリオレフィンフィルム層を
介して1層目と3層目の接着強度を上げるためでもあ
る。各層の厚さは、例えば二軸延伸ナイロンフィルム層
を12〜40μm、2層目のポリオレフィンフィルム層を10
〜80μm、3層目のポリオレフィンフィルム層を10〜80
μmとする。
多層フィルムを作製するために使用するラミネート方
式は、任意であり、例えばドライラミネート、押出しラ
ミネート、ポリサンドラミネート(中間層を介在させる
ラミネート)等を使用することができる。
本発明においては、二軸延伸ナイロンフィルム層とポ
リオレフィンフィルム層の収縮率を前記範囲に設定した
上で、前記二軸延伸ナイロンフィルム層の機械方向(M
D)収縮率/幅方向(TD)収縮率を0.5〜2.0の範囲内に
規定する。
二軸延伸ナイロンフィルム層の機械方向収縮率/幅方
向収縮率がこの範囲を外れた場合には、製品取り(縦横
取り)の制約を受けて好ましくない。また、二軸延伸ナ
イロンフィルム層の平坦性が低下する虞れもある。
[実施例] 実施例1 ナイロン6樹脂〔UBEナイロン(商品名)、宇部興産
(株)製、相対粘度η3.7〕を押出機〔直径40mm〕よ
り押出して直径90mm、厚さ135mmのチューブ状原反フィ
ルムを成形した後、この原反フィルムを水温15℃の水冷
リングで冷却した。
次に、この原反フィルムを一対のニップロール間に挿
通した後、中に基体を圧入しながら310℃のヒータで加
熱すると共に、延伸開始点にエアーリングより風量15m3
/分のエアーを吹き付けてバブルに膨張させ、下流側の
一対のニップロールで引き取ることにより、同時二軸延
伸を行って二軸延伸ナイロン6フィルムを得た。この延
伸倍率は、フィルムの機械方向(MD)に3.0及びフィル
ムの幅方向(TD)に3.2であった。
引き続き、熱処理装置でこの二軸延伸ナイロン6フィ
ルムに175℃、10秒間の熱処理を施して熱固定を行っ
た。この二軸延伸ナイロン6フィルムは、95℃熱水中、
30分間の収縮率がMDとTDのいずれにおいても15%であっ
た。従って、MD収縮率/TD収縮率は、1.0であった。
次に、この二軸延伸ナイロン6フィルム(ONy)にLDP
EとL−LDPEをポリサンド方式で押出しラミネートし
て、第1図に示すように、ONy層(厚さ15μm)1/LDPE
フィルム層(厚さ20μm)2/L−LDPEフィルム層(厚さ5
0μm)3の3層構造を有する厚さ85μmの多層フィル
ム4を作製した。これらのLDPEフィルム層2とL−LDPE
フィルム層3の95℃熱水中、30分間の収縮率は、いずれ
も3%以下であった。
次に、この多層フィルム4を使用し、シール温度190
℃、0.5秒間の条件で充填口を残してシールして本実施
例に係る包装袋を作製した。
本実施例の包装袋は、充填口のカール度が縦方向(M
D)と横方向(TD)のいずれにおいても1mmと非常に小さ
いため、自動充填包装の際には全く問題なく作業を遂行
することができた。また、包装袋に所定の食品を充填し
た後の充填口のシール部の外観は、収縮が2mm以下であ
り、良好であった。更に、包装袋を構成する多層フィル
ムの二軸延伸ナイロン6フィルムは、印刷性が良好であ
り、また印刷を施した面に対するポリオレフィンフィル
ムのラミネート性も良好であった。
実施例2〜9 実施例2〜8については、1層目、2層目及び3層目
を上記実施例1と同じ樹脂及び同じ厚さとして3層構造
の多層フィルムをポリサンド方式の押出しラミネートで
作製した後、この多層フィルムを使用して同様の条件で
各実施例に係る包装袋を作製した。
実施例9については、1層目が二軸延伸ナイロン6フ
ィルム(厚さ15μm)、2層目がL−LDPE層(厚さ70μ
m)の2層構造の多層フィルムをドライラミネートで作
製した後、この多層フィルムを使用して実施例1と同様
の条件で実施例9に係る包装袋を作製した。
但し、二軸延伸ナイロン6フィルムの95℃熱水中、30
分間の収縮率は、各実施例についてそれぞれ表−1の通
りであった。また、MD収縮率/TD収縮率も表−1に示
す。
得られた包装袋について、実施例1と同様に充填口の
カール度及び包装袋に所定の食品を充填した後の充填口
のシール部の外観を測定、評価した結果を表−1に示
す。
充填口のカール度の評価は、第2図に示すように、内
側にカールする場合を+(第2図A)、カールなしを0
(第2図B)、外側にカールする場合を−(第2図C)
とし、カールの度合いlが−2mm以上+2mm未満を◎、−
5mm以上−2mm未満又は+2mm以上+5mm未満を○、−10mm
以上−5mm未満又は+5mm以上+10mm未満を△、−10未満
又は+10以上を×として評価した。また、包装袋(幅30
0mm)の充填口のシール部の外観は、シール部の収縮が2
mm未満で外観良好な○、シール部の収縮が2mm以上4mm未
満で外観ほぼ良好な△、シール部の収縮が4mm以上で波
打って外観不良を×として評価した。
総合評価として、カール性とシール外観が最良の場合
を◎、カール性とシール外観が良の場合を○、カール性
とシール外観がやや劣る場合を△、カール性とシール外
観が不良の場合を×とした。
比較例1〜4 1層目、2層目及び3層目を上記実施例1と同じ樹脂
及び同じ厚さとして3層構造の多層フィルムをポリサン
ド方式の押出しラミネートで作製した後、この多層フィ
ルムを使用して同様の条件で比較例1〜4に係る包装袋
を作製した。
各比較例についての二軸延伸ナイロン6フィルムの95
℃熱水中、30分間の収縮率及びMD収縮率/TD収縮率を表
−1に併せて示す。
得られた包装袋について、上記実施例と同様に充填口
のカール度及び包装袋に所定の食品を充填した後の充填
口のシール部の外観を測定、評価した結果及び総合評価
を表−1に示す。
表−1より、本実施例に係る包装袋によれば、外層側
の二軸延伸ナイロンフィルム層は、95℃熱水中、30分間
の収縮率が4〜25%、かつMD収縮率/TD収縮率が0.7〜1.
5であり、また内層側のポリオレフィンフィルム層は、9
5℃熱水中、30分間の収縮率が3%以下であるため、充
填口のカール度及び包装袋に所定の食品を充填した後の
充填口のシール部の外観がいずれも良好であり、製品と
して好ましい総合評価が得られることがわかる。従っ
て、本実施例に係る包装袋を使用して食品類を自動的に
充填包装する際、充填口にカールがないため、食品の充
填不良が起こらずスムーズに作業が行われ、作業性の向
上が図れる。また、シール性が良好であるため、外観の
良好な製品が得られる。
これに対して、比較例1によれば、二軸延伸ナイロン
フィルム層のMD収縮率/TD収縮率は本発明に係る範囲内
であるが、MD及びTD収縮率がいずれも本発明に係る範囲
より低いため、充填口のカール度が大きく、包装袋とし
て不良である。
また、比較例2によれば、二軸延伸ナイロンフィルム
層のMD収縮率/TD収縮率は本発明に係る範囲内である
が、MD及びTD収縮率がいずれも本発明に係る範囲を越え
ているため、充填口のカール度が大きく、包装袋として
不良である。
比較例3によれば、二軸延伸ナイロンフィルム層のTD
収縮率が本発明に係る範囲より低く、かつMD収縮率/TD
収縮率が本発明に係る範囲を越えているため、充填口の
横方向(TD)カール度が大きく、包装袋として不良であ
る。
比較例4によれば、二軸延伸ナイロンフィルム層のMD
収縮率が本発明に係る範囲より大きく、かつMD収縮率/T
D収縮率が本発明に係る範囲より小さいため、充填口の
縦方向(MD)カール度が大きく、包装袋として不良であ
る。
[発明の効果] 本発明によれば、充填口にカールの生じない包装袋が
得られ、充填包装の自動化に役立つ。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例に係る包装袋を構成する多層フィルムの
断面図、第2図は包装袋の充填口のカール度を示す断面
図である。 1……二軸延伸ナイロンフィルム層、2……LDPEフィル
ム層、3……L−LDPEフィルム層、4……多層フィル
ム。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外層側に二軸延伸ナイロンフィルム層を有
    し、内層側にポリオレフィンフィルム層を有する多層フ
    ィルムより成る包装袋であって、 前記二軸延伸ナイロンフィルム層は、95℃熱水中、30分
    間の収縮率が4〜25%であり、また前記ポリオレフィン
    フィルム層は、95℃熱水中、30分間の収縮率が3%以下
    であることを特徴とする包装袋。
  2. 【請求項2】前記二軸延伸ナイロンフィルム層の機械方
    向(MD)収縮率/幅方向(TD)収縮率が、0.5〜2.0であ
    ることを特徴とする第1請求項記載の包装袋。
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