JP2519852Y2 - ウォッシャホースの取り回わし構造 - Google Patents

ウォッシャホースの取り回わし構造

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JP2519852Y2
JP2519852Y2 JP1990120296U JP12029690U JP2519852Y2 JP 2519852 Y2 JP2519852 Y2 JP 2519852Y2 JP 1990120296 U JP1990120296 U JP 1990120296U JP 12029690 U JP12029690 U JP 12029690U JP 2519852 Y2 JP2519852 Y2 JP 2519852Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ヒンジ装置を介して車体に枢支されている
フードパネルに固定されたウォッシャ液噴射ノズルと、
前記フードパネルによって上部を開閉されるエンジンル
ーム内に固定されたウォッシャ液タンクとを連通するウ
ォッシャホースの取り回わし構造であって、前記ヒンジ
装置が車体に固定されたヒンジブラケットと、基端側が
該ブラケットに枢ピンを介して枢着され、かつ自由端側
がフードパネルの内側面に固定されたヒンジアームとを
有している前記取り回わし構造に関する。
〔従来の技術〕
エンジンルーム内に配置されたウォッシャ液タンク
と、フードパネルに固定されたウォッシャ液噴射ノズル
とをウォッシャホースによって連通し、ポンプによって
タンク内のウォッシャ液を噴射ノズルに圧送し、該ノズ
ルからウォッシャ液をフロントウインドウガラスに噴射
させ、該ガラスを清掃する構成は、自動車一般に従来よ
り広く採用されている。
ウォッシャホースはウォッシャ液タンクから出て、ウ
ォッシャ液噴射ノズルに通じているが、その中間部はフ
ードパネル用のヒンジ装置に接するように掛けられてい
る。これにより、ウォッシャホースの中間部がエンジン
ルームの中央側へ大きく移動することを阻止でき、フー
ドを開いたときにウォッシャホースが邪魔となったり、
該ホースの見栄えが低下する不具合を防止することが可
能である。
ところが上述した従来のウォッシャホース取り回わし
構造においては、ウォッシャホースの中間部が単にヒン
ジ装置に接するように掛けられているだけであったた
め、フードを開いたとき、ウォッシャホースの一部が下
方に垂れ下がり、その見栄えが低下するだけでなく、ウ
ォッシャホースの一部がヒンジ装置に巻き付き、或いは
ヒンジ装置のヒンジアームとヒンジブラケットとの間に
噛み込まれて破損する恐れもあった。
そこでウォッシャホースの1個所を、ヒンジ装置のヒ
ンジアームに係止する構成も採用されているが、この構
成だけではウォッシャホースがヒンジ装置に巻き付いた
り、ヒンジアームとヒンジブラケットの間に噛み込まれ
る恐れを除去することはできない。
〔考案が解決しようとする課題〕
本考案の目的は、簡単な構成によって上記従来の欠点
を除去したウォッシャホースの取り回わし構造を提供す
ることである。
〔課題を解決するための手段〕
本考案は、上記目的を達成するため、冒頭に記載した
形式のウォッシャホースの取り回わし構造において、枢
ピンの近傍のヒンジアーム部分に、該アームを貫通する
連結パイプを固定すると共に、前記ウォッシャホース
を、ウォッシャ液噴射ノズル側の第1のホース部分と、
ウォッシャ液タンク側の第2のホース部分とに分割し、
これらホース部分の各一端を前記連結パイプの各端部に
接続し、該連結パイプに接続された端部以外の第1のホ
ース部分の少なくとも1個所をヒンジアームに係止した
構成を提案する。
また同じく冒頭に記載した形式のウォッシャホースの
取り回わし構造において、ウォッシャホースを保持した
ホースホルダを、前記枢ピンの近傍のヒンジアーム部分
に固定し、該ホースホルダにより保持されたウォッシャ
ホース部分以外の少なくとも1個所をヒンジアームに係
止した構成を提案する。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を図面に従って説明し、併せて
前述の従来の欠点を図面に即してより具体的に明らかに
する。
第1図は自動車の外観を示す斜視図であり、1は車
体、2は車室前部に設けられたフロントウィンドウガラ
ス、3は車体1に矢印A方向に開閉自在に枢支されたフ
ードパネルをそれぞれ示している。
フードパネル3にはウォッシャ液噴射ノズル4が固定
され、後にも説明するようにこれらのノズル4からウォ
ッシャ液Lがフロントウィンドウガラス2に噴射され、
このときワイパ5が連動して作動し、ガラス面が清掃さ
れる。
第2図はフードパネル3を開いた状態を示す斜視図で
あり、6はフードパネル3を車体1に対して枢支するヒ
ンジ装置である。このヒンジ装置6は、第3図にも示す
ように車体1に固定されたヒンジブラケット7と、ヒン
ジアーム8とを有し、該アーム8はその基端側が枢ピン
9を介してヒンジブラケット7に枢着され、その自由端
側がフードパネル3の内側面にボルト10によって固定さ
れている。符号50で示すものは、ヒンジブラケット7と
ヒンジアーム8間に介設されたスペーサである。このよ
うにして、ヒンジ装置6を介してフードパネル3が車体
1に枢支されている。
前述のようにウォッシャ液噴射ノズル4はフードパネ
ル3に固定されているが、第2図はその一方のノズル4
をフードパネル3の内側から見た様子を示している。
一方、フードパネル3によって上部を開閉されるエン
ジンルームE内には、ウォッシャ液を収容したウォッシ
ャ液タンク(図示せず)がそれ自体公知のように固定配
置され、このタンクとウォッシャ液噴射ノズル4はウォ
ッシャホース11によって連通されている。第2図は、本
考案に係るウォッシャホースの取り回わし構造の一例を
示しているが、その詳細を明らかにする前に、先に簡単
に説明した従来のウォッシャホースの取り回わし構造と
その欠点を第8図及び第9図を参照して説明する。
第8図に示す如く、エンジンルームE内に配置された
図示していないウォッシャ液タンクから出たウォッシャ
ホース11は、エンジンルームEに沿って延び、ヒンジ装
置6に接するように掛けられ、次いでフードパネル3に
クランプ12によって係止され、ウォッシャ液噴射ノズル
(第2図参照)に延びている。このようにウォッシャホ
ース11はフードパネル3に係止されているが、その際、
ウォッシャホース11をあまり強く張りすぎると、フード
パネル3を開いたとき、該ホース11が第8図に鎖線で示
すように強く引張られ、これが破損する恐れがあるの
で、或る程度ウォッシャホース11にたるみができるよう
にゆとりをもってこれを取付ける必要がある。ところが
このようにすると、ウォッシャホース11はヒンジ装置6
の近傍で、第8図に実線で示すように下方に大きく垂れ
下がる恐れがあり、これが、フードパネル3を開いたと
きに大変見苦しく、その見栄えが著しく低下する。
またこのようにたるんだウォッシャホース部分がヒン
ジアーム8とヒンジブラケット7との間に噛み込まれて
破損する恐れもある。さらに、この部分がヒンジアーム
8に巻き付いてしまう恐れも免れない。
そこで第9図に示したように、ウォッシャホース11を
ヒンジアーム8にクランプ13によって係止する構成も採
用されているが、このようにホース11をヒンジアーム8
に保持しても、第9図に鎖線で示すようにウォッシャホ
ース11がヒンジアーム8に巻き付き、これが該アームの
鋭利なエッジ部に擦れてその摩耗が早められたり、ウォ
ッシャホース11がヒンジアーム8とヒンジブラケット7
との間に噛み込まれる恐れをなくすことは困難である。
これに対し、本考案に係る構成においては、第2図乃
至第5図に例示する如く、前述の枢ピン9の近傍のヒン
ジアーム部分に、該アーム8を貫通する連結パイプ14が
固定されていると共に、ウォッシャホース11がウォッシ
ャ液噴射ノズル4の側の第1のホース部分111と、図示
していないウォッシャ液タンクの側の第2のホース部分
211とに分割され、これらホース部分111,211の各一端1
5,16が、上述の連結パイプ14の各端部に、L字形に曲折
されたジョイントパイプ20,21を介して接続されてい
る。ジョイントパイプ20,21を省略し、各ホース部分11
1,211を直に連結パイプ14に嵌着接続してもよい。また
連結パイプ14に接続された端部15以外の、第1のホース
部分111の少なくとも1個所が、クランプ13によってヒ
ンジアーム8に係止されている。
また第2図に示した例では、第1のホース部分111が
従来と同様にクランプ12によってフードパネル3の内側
面に係止されている。また本例では、ウォッシャ液噴射
ノズル4が第1図に示したように2個所設けられている
ので、第1のホース部分111は、第2図に明示する如く
分岐管17によって分岐され、その一方の分岐ホース111a
が一方のウォッシャ液噴射ノズル4に、また他方の分岐
ホース111bが他方のウォッシャ液噴射ノズルに接続され
ている。このように第1又は第2のホース部分111,112
を、必要に応じてさらに分割ないしは分岐することがで
きる。
クランプ12,13は、フードパネル3又はヒンジアーム
8自体を切り起こすことによって形成し、或いは独立し
た部材をフードパネル3又はヒンジアーム8に固定し、
これらをクランプ12,13として構成してもよい。
上述したウォッシャホースの取り回わし構造によれ
ば、ウォッシャホース11が連結パイプ14及びジョイント
パイプ20,21を介して、枢ピン9の近傍でヒンジアーム
8に連結されていると共に、クランプ13によってヒンジ
アーム8に係止されているため、ウォッシャホース11が
ヒンジアーム8に一体的に係止される。このため、ウォ
ッシャホース11をヒンジアーム8に対してたるんだ状態
に取付ける必要はなく、該ホース11が見苦しく垂れ下が
る不具合を阻止できる。しかも、ヒンジアーム8に固定
された連結パイプ14に第1のホース部分111と第2のホ
ース部分211が接続されているので、これらのホース部
分111,211がヒンジアーム8に巻き付いたり、該アーム
8と擦れ合うような不具合が発生しないばかりか、ウォ
ッシャホース11がヒンジアーム8とヒンジブラケット7
の間に噛み込まれる恐れもない。
またウォッシャ液タンク内のウォッシャ液は、図示し
ていないポンプの作用によって、第1のホース部分、ジ
ョイントパイプ20,21、連結パイプ14、第2のホース部
分111内を通って、各ウォッシャ液噴射ノズル4に圧送
されるので、その圧送作用に何ら支障を生じることはな
い。
また第2図乃至第5図に示した実施例では、フードパ
ネル3を全開位置に開いたとき、連結パイプ14の一部14
aがヒンジブラケット7のストッパ面7aに当り、これに
よってフードパネル3をその全開位置に停止させるよう
に構成されている。すなわち、連結パイプ14とヒンジブ
ラケット7のストッパ面7aがフードパネル3のストッパ
の働きをなしているのである。従来は第8図及び第9図
に示したように、ヒンジアーム8の一部を曲折してスト
ッパ部8aを形成する必要があったが、第2図乃至第5図
に示した構成では連結パイプ14がストッパ部8aの働きを
なすので、かかるストッパ部8aを形成する必要がなく、
コストの低減を図ることが可能である。
第6図及び第7図に示した実施例においては、前述の
実施例における連結パイプ14やジョイントパイプ20,21
の代りに、ホースホルダ22が用いられている。このホル
ダ22は内部が中空なほぼU字形に湾曲形成され、その内
部にウォッシャホース11が挿通されて保持されている。
かかるホースホルダ22には係止クリップ23と位置決めピ
ン24が突設されている。一方、枢ピン9の近傍のヒンジ
アーム8の部分にはブラケット25が一体に突設され、こ
れに形成された各孔に前述の係止クリップ23と位置決め
ピン24が第6図のように係止され、ホースホルダ22が枢
ピン近傍のヒンジアーム部分に固定されている。他の構
成は先の実施例と変りはなく、ホースホルダ22により保
持されたウォッシャホース部分以外の少なくとも1個所
のウォッシャホース部分が第2図の場合と同じくクラン
プ13によってヒンジアーム8に係止されている。このよ
うな構成によって、先の実施例と同様な作用が得られ
る。またこの実施例ではウォッシャホース11をホースホ
ルダ22によって保持するので、該ホース11を第1のホー
ス部分と第2のホース部分に分割しなくともよい。
またこの実施例においても、ヒンジアーム8に形成さ
れたブラケット25の面25aを、フードパネル3を全開位
置に開いたとき、ヒンジブラケット7のストッパ面7a
(第3図)に当接させ、これらをフードパネル3のスト
ッパとして構成することができる。
〔考案の効果〕
請求項1及び2に記載した構成によれば、ウォッシャ
ホースの垂れ下がりを防止し、その見栄えを高めること
ができる。しかもウォッシャホースがヒンジ装置に巻き
付いたり、擦れたりし、或いはそのヒンジアームとヒン
ジブラケットに噛み込まれる恐れをなくし、ウォッシャ
ホースの寿命を延ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は自動車の外観斜視図、第2図はフードバネルを
開いた状態で、そのヒンジ装置の周辺を示した斜視図、
第3図はヒンジ装置とジョイントパイプを分解して示し
た斜視図、第4図はヒンジ装置、ウォッシャホースなど
の組付状態を示す図、第5図はヒンジブラケットを省略
し、第3図の矢印V方向から見たときの斜視図、第6図
は他の実施例を示す、第5図と同様な斜視図、第7図は
第6図に示したホースホルダの構造を示す斜視図、第8
図及び第9図はそれぞれ従来のウォッシャホース取り回
わし構造を例示する斜視図である。 1……車体、3……フードパネル、4……ウォッシャ液
噴射ノズル 6……ヒンジ装置、7……ヒンジブラケット、8……ヒ
ンジアーム、9……枢ピン、11……ウォッシャホース 14……連結パイプ、15,16……一端、111……第1のホー
ス部分 211……第2のホース部分 22……ホースホルダ、E……エンジンルーム

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒンジ装置を介して車体に枢支されている
    フードパネルに固定されたウォッシャ液噴射ノズルと、
    前記フードパネルによって上部を開閉されるエンジンル
    ーム内に固定されたウォッシャ液タンクとを連通するウ
    ォッシャホースの取り回わし構造であって、前記ヒンジ
    装置が車体に固定されたヒンジブラケットと、基端側が
    該ブラケットに枢ピンを介して枢着され、かつ自由端側
    がフードパネルの内側面に固定されたヒンジアームとを
    有している前記取り回わし構造において、 前記枢ピンの近傍のヒンジアーム部分に、該アームを貫
    通する連結パイプを固定すると共に、前記ウォッシャホ
    ースを、ウォッシャ液噴射ノズル側の第1のホース部分
    と、ウォッシャ液タンク側の第2のホース部分とに分割
    し、これらホース部分の各一端を前記連結パイプの各端
    部に接続し、該連結パイプに接続された端部以外の第1
    のホース部分の少なくとも1個所をヒンジアームに係止
    したことを特徴とするウォッシャホースの取り回わし構
    造。
  2. 【請求項2】ヒンジ装置を介して車体に枢支されている
    フードパネルに固定されたウォッシャ液噴射ノズルと、
    前記フードパネルによって上部を開閉されるエンジンル
    ーム内に固定されたウォッシャ液タンクとを連通するウ
    ォッシャホースの取り回わし構造であって、前記ヒンジ
    装置が車体に固定されたヒンジブラケットと、基端側が
    該ブラケットに枢ピンを介して枢着され、かつ自由端側
    がフードパネルの内側面に固定されたヒンジアームとを
    有している前記取り回わし構造において、 前記ウォッシャホースを保持したホースホルダを、前記
    枢ピンの近傍のヒンジアーム部分に固定し、該ホースホ
    ルダにより保持されたウォッシャホース部分以外の少な
    くとも1個所をヒンジアームに係止したことを特徴とす
    るウォッシャホースの取り回わし構造。
JP1990120296U 1990-11-19 1990-11-19 ウォッシャホースの取り回わし構造 Expired - Lifetime JP2519852Y2 (ja)

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