JP2519533Y2 - 転写シート保持装置 - Google Patents

転写シート保持装置

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JP2519533Y2
JP2519533Y2 JP15086488U JP15086488U JP2519533Y2 JP 2519533 Y2 JP2519533 Y2 JP 2519533Y2 JP 15086488 U JP15086488 U JP 15086488U JP 15086488 U JP15086488 U JP 15086488U JP 2519533 Y2 JP2519533 Y2 JP 2519533Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、熱転写型複写機等の転写シート保持装置に
関し、とくに転写シートを転写シート保持装置に装着す
る際の操作性を良くした転写シート保持装置に関する。
〔従来の技術〕
第8図は熱転写型複写機の全体構造の例を示す斜視図
である。
複写機本体50の上面に原稿を載置するコピー・ガラス
51及び原稿カバー52が設けられている。複写機本体50内
には、イエロー,マゼンタ,シアン及びブラックの各色
毎の転写装置が設置されている。同図では、前面の扉53
を開けた状態で、転写シートとしてのインクドナーフィ
ルム54を装着した転写シート保持装置としての4個のド
ナーキャリア55を示しており、うち一つのドナーキャリ
アは複写機本体50から引き出し、さらにガイドレール56
から取り外した状態で示している。
前記のドナーキャリア55において、インクドナーフィ
ルム54の着脱は第9図に示す手順に従って行われる。
まず、紙筒61の端部の切り欠き部62とフランジ63のス
トッパ64を合わせて(同図(a))、紙筒61に左右のフ
ランジ63を取り付けて巻取りロール60とし(同図
(b))、この巻取りロール60をドナーキャリア本体57
に装着する。装着する際は、同図(b)に示すように、
ノブ81を引っ張った状態で巻取りロール60をノブ81に連
結されている突起部91(図示せず)とカップリング側
(図面左上)の突起部92との間に装入し、ノブ81を戻し
て、突起部91,92とフランジ63の溝(同図(a)の符番6
5)が噛み合うようにノブ81を回転させる。つぎに、新
しいインクドナーフィルム54を巻き付けた紙筒71の切り
欠き部72とフランジ73のストッパ74を合わせて(同図
(c))、紙筒71に左右のフランジ73を取り付けて供給
ロール70とし(同図(d)、この供給ロール70をドナー
キャリア本体57に装着する。この際のノブ82の操作など
は巻取りロール60の装着の場合と同じである。つぎに、
インクドナーフィルム54の先端を巻取りロール60の紙筒
61に装着テープ83で止め(同図(e))、ノブ81を反時
計方向に数回回転させて保護シート54aを巻き取り(同
図(f))、インクドナーフィルム54の装着を完了す
る。
インクドナーフィルム54を装着したドナーキャリア55
は、ガイドレールに載せて複写機本体にセットする(第
8図参照)。
使用後のインクドナーフィルムを取り外す場合は、前
記と逆の手順に従って行う。
〔考案が解決しようとする課題〕
ドナーキャリア55のインクドナーフィルム54の装着は
上記のように、すべて手作業で行われる。したがって、
紙筒61,71へのフランジ63,73の取付けやドナーキャリア
本体57への巻取りロール60,供給ロール70の取付け、あ
るいはドナーキャリア55の複写機本体へのセット時にお
いて、心合せや位置合せの容易さが作業能率に大きく影
響する。ところが従来のドナーキャリアにおいては、た
とえば、巻取りロール60をドナーキャリア本体57に装着
するときに、両端に設けたフランジ63に形成した各溝65
と、ノブ81に連結されている突起及びカップリング側の
突起とが一致するように位置合せするのに、一旦巻取り
ロール60のフランジ63の溝形成面を前記突起に押し当て
たうえで、巻取りロール60あるいはノブ81を回転させて
位置合せを行うという、2段階の操作を必要としてい
た。また、たとえば、フランジ63の突起を紙筒61に挿入
する際にかなりの力を要し、フランジ63を掴む手が滑り
易いなどの問題があり、これらのことからインクドナー
フィルムの装着に手間がかかっていた。
本考案は上記従来の転写シート保持装置における問題
点に鑑み、転写シート保持装置への転写シートの装着時
の位置決めを容易化して、作業性を良くすることを目的
とする。
〔課題を解決するための手段〕
本考案は、転写シートの供給ロール及び巻取りロール
の両端に前記供給ロール及び巻取りロールの軸に対して
垂直な面を有し前記供給ロール及び巻取りロールの軸に
対して同一方向の軸を有するフランジを取り付けこのフ
ランジの軸方向で見た外側に前記各ロールの回転軸を中
心として外周に向けて放射状に延在する溝を形成しこの
溝に転写シート保持装置本体の両側から突起を弾性的に
圧入して前記供給ロール及び巻取りロールを転写シート
保持装置本体に装着する形式の転写シート保持装置にお
いて、前記フランジの各溝の間に各溝の中心から周方向
両側に向けて傾斜する傾斜面であって、隣接する傾斜面
の交線が尾根を形成する傾斜面を形成したことを特徴と
する。
〔作用〕
本考案の転写シート保持装置においては、放射状の溝
を形成したフランジを両端に取り付けた供給ロール及び
巻取りロールを転写シート保持装置本体に装着する際
に、フランジ溝形成面を、フランジの各溝の間に各溝の
中心から周方向両側に向けて傾斜する傾斜面であって、
隣接する傾斜面の交線が尾根を形成する傾斜面としてい
るので、転写シート保持装置本体の両側から突起をスプ
リング等で押圧したときに、突起が溝形成面の傾斜面に
沿って滑り、自動的に溝内に圧入される。このため、供
給ロール及び巻取りロールの転写シート保持装置本体へ
の装着が1段階の操作で極めて容易に行うことができ
る。
〔実施例〕
以下、図面を参照しながら、実施例により本考案の特
徴を具体的に説明する。
第1図は本考案を熱転写型複写機に適用した実施例に
おけるドナーキャリアの構造を示す斜視図である。な
お、同図では、構造をわかり易くするために、ドナーキ
ャリア本体からインクドナーフィルムを取り外した状態
で、かつ、一部を拡大して示してある。
同図に示すように、ドナーキャリア1の基本構造は従
来のものと同様である。ただし、本実施例のドナーキャ
リア1においては、インクドナーフィルム2を装着する
際の位置決めを容易にするための工夫がなされている。
まず、供給ロール3及び巻取りロール4をドナーキャ
リア本体5に装着する際の、供給ロール3及び巻取りロ
ール4のフランジ31,41の溝33,43とノブ6,7に連結され
ている突起8,9との心合せ、及び、フランジ32,42の溝
(図示せず)とカップリング側の突起10との心合せが容
易にできる構造としている。この構造を第2図に示す。
第2図(a)は第1図のI−I線からみた概略断面図
であり、同図(b)は供給ロールのフランジの拡大斜視
図である。
同図に示すように、供給ロール3のドナーキャリア本
体5への装着は、ノブ6側の突起8をフランジ31の溝33
に突入させ、カップリング11側の突起10をフランジ32の
溝33に突入させることにより行う。ここで、同図(b)
に示すように、フランジ31(フランジ32についても同
様)の溝33は、本実施例では6個の溝33を放射状に設け
ており、この溝33は円板状の盛上り部に溝33を刻設した
かたちとなっている。したがって、溝33を刻設した後の
盛上り部材は6個の溝形成面34となっている。そして、
本実施例では、この6個のそれぞれの溝形成面34を、フ
ランジの各溝の間に各溝の中心から周方向両側に向けて
傾斜する傾斜面であって、隣接する傾斜面の交線が尾根
を形成する傾斜面としている。
溝形成面34をこのように、フランジの各溝の間に各溝
の中心から周方向両側に向けて傾斜する傾斜面であっ
て、隣接する傾斜面の交線が尾根を形成する傾斜面とし
たことにより、供給ロール3をドナーキャリア本体5に
装着する際に、ノブ6側の突起8をフランジ31の溝形成
面34にあてがっただけで、スプリング12の押圧力により
突起8がフランジ31の溝形成面34に押圧され、突起8が
自動的に溝形成面34の傾斜面に沿って溝33に落ち込む。
カップリング11側の突起10も同様にして自動的に溝33に
落ち込む。ここで、ノブ6側の突起8及びカップリング
11側の突起10の先端部を、先細り状に傾斜を付けたもの
とすると、溝33への自動的な落ち込みが一層円滑にな
る。巻取りロール4の場合も同様である。このようにし
て、ドナーキャリア本体5への供給ロール3および巻取
りロール4の装着が1段階の操作で簡単に行うことがで
きる。
また、本実施例においては、フランジ31(他のフラン
ジ32,41,42についても同様)の外周部に適当な間隔で凹
部35を設けている。この凹部35は、第3図に示すように
供給ロール3の紙筒3aの端部3b,3cにフランジ31,32裏面
の突起36,37を圧入するときに、この凹部35に指を掛け
てフランジ31,32を把握するためのものである。この凹
部35があることにより、指が滑らない。
また、第3図に示すように、フランジ31,32裏面の突
起36,37は、先端部を基部よりも径小にして、突起36,37
を紙筒3aの端部に挿入し易いように形成し、さらに、紙
筒3aの端部の切り欠き部3d,3eに嵌め込まれるストッパ3
8,39の先端側に傾斜をつけている。このストッパ先端側
の傾斜は、切り欠き部3d,3eにインクドナーフィルムが
弛んで入り込んでいるときに、インクドナーフィルムに
損傷を与えないようにするためである。
さらに、本実施例のドナーキャリア1においては、供
給ロール3及び巻取りロール4を支持するフロント側の
前面板5aを、第1図に示すように一体構造とした。これ
により、安全上の問題が回避できるようになった。すな
わち、従来のドナーキャリアにおいては、ドナーキャリ
アを複写機本体に装着した状態において、2本のアーム
(第8図のアーム58,59参照)間に隙間があるために、
誤ってこの隙間に指を入れ、サーマルヘッドの開閉(転
写位置からの退避及び転写位置へのセット)時に指を挟
まれる危険性があった。しかし、本実施例においては、
2本のアームは一体化されてアーム間の隙間はないの
で、このような危険性はない。また、フロント側の前面
板5aを一体構造としたことにより、機械的強度が増加
し、変形しにくくなるので、ドナーキャリア1を複写機
本体に装着したときの、供給ロール3及び巻取りロール
4の複写機本体に対する位置決め精度が向上する。
さらに、本実施例のドナーキャリア1においては、ド
ナーキャリア1を複写機本体に装着する際に、ドナーキ
ャリア1のリア側の位置決めを次のようにして行う。リ
ヤ側のアーム部はフロント側の前面板5aのように一体構
造でないので(第1図のアーム5b参照)、強度的に弱
く、2本のアーム5bの相対位置がずれることがある。そ
こで本実施例てば、第4図に示すように、複写機本体の
フレーム50aの、第5図に示すドナーキャリアのリヤ側
アーム5bの上下の位置決め用孔5c,5d,5eに対応する位置
に、位置決め用ピン50b,50c,50dを設ける。ここで、位
置決め用ピン50dは位置決め用ピン50b,50cよりも長さを
短くしておく。そして、ドナーキャリア1を複写機本体
に装入するときに、まずリヤ側アーム5bの下側の位置決
め用孔5c,5dに位置決め用ピン50b,50cを挿入し、その
後、上側の位置決め用孔5eに位置決め用ピン50dを挿入
する。このとき、下側の位置決め用孔5c,5dの孔径は位
置決め用ピン50b,50cの径よりも若干大きくしてあるの
で、位置決め用ピン50b,50cの挿入は容易であり、かつ
アーム5bは、ある程度左右に自由に動くので、上側の位
置決め用孔5eに位置決め用ピン50dを挿入するのは容易
である。このように、始めに下側の位置決め用孔5c,5d
に位置決め用ピン50b,50cを挿入してアーム5bの概略の
位置決めを行い、その後、上側の位置決め用孔5eに位置
決め用ピン50dを挿入することによって、位置決めが簡
単に、しかも精度良く行うことができる。
さらに、本実施例のドナーキャリア1においては、供
給ロール3(巻取りロール4も同じ)に回転を伝達する
カップリング11の歯の形状を改良している。すなわち、
第6図(a)(正面図)及び(b)(断面図)に示すよ
うに、カップリング11の歯11aの数を偶数個とし、歯と
歯の間に形成される溝11bを、その両縁が半径方向に平
行となるように形成している。一方、このカップリング
11と噛み合う相手側のカップリング13は、第7図(a)
(正面図)及び(b)(断面図)に示すように、周面に
4個の歯13aを設け、この歯13aの形状を、カップリング
11の溝11bと同様に、その両縁が半径方向に平行となる
ように形成し、かつ、その幅を、カップリング11の溝11
bの幅より若干狭いものとしている。このようなカップ
リング11の溝11bとカップリング13の歯13aの組合せとし
たことにより、カップング11とカップリング13を結合し
た時、両者の間に偏心があった場合でも、その偏心はカ
ップリング11の溝11bとカップリング13の歯13aの間の隙
間によって吸収される。このため、シャフト及び同シャ
フト挿入孔11c,13cを図のようにD型としても、シャフ
トが挿入孔11c,13cに食い込むことがない。従来はシャ
フトと挿入孔の間に間隙をもたせて両カップリング間の
偏心を吸収させるようにしていたので、シャフトが挿入
孔に食い込んで負荷が上がるという問題があったが、本
実施例においてはこのような問題は生じない。
本実施例のドナーキャリアは以上のような構成である
ので、供給ロール及び巻取りロールの紙筒にフランジを
装着するとき、フランジ裏面の突起を紙筒の端部に挿入
し易く、供給ロールのインクドナーフィルムに損傷を与
えることがない。
また、供給ロール及び巻取りロールをドナーキャリア
本体に装着する際に、ノブ側及びカップリング側の突起
をフランジの溝形成部にあてがっただけで、ノブ側のス
プリングの押圧力により突起が自動的にフランジの溝に
落ち込み、ドナーキャリア本体への供給ロール及び巻取
りロールの装着が1段階の操作で簡単に行うことができ
る。
また、ドナーキャリアの複写機本体への装入が容易で
あるとともに、位置決めが簡単に、しかも精度良く行う
ことができる。
また、カップリングに偏心があった場合でも、偏心は
カップリングの歯と溝の間の余裕代によって吸収され、
シャフトに負荷がかかり過ぎることがない。
なお、本実施例のドナーキャリアを適用する複写機本
体としては、第8図に例示した、イエロー,マゼンタ,
シアン,ブラックの4色のほかに、金,銀,蛍光色等の
特殊色のインクドナーフィルムを使用することができ
る。そして、このような特殊色のインクドナーフィルム
を装着したドナーキャリアは、一般色用のドナーキャリ
アと自動的に区別できるようにすることができる。たと
えば、一般色用のドナーキャリアの本体の適用に設けた
切り欠き部に、特殊色のインクドナーフィルムを装着し
たときだけ別部材をもって切り欠き部を埋めるようにす
ることによって、たとえばマイクロスイッチによって切
り欠き部の有無を検出して一般色用か特殊色用かを判別
することができ、さらにこれを複写機の表示パネルに表
示することもできる。
〔考案の効果〕
以上に説明したように、本考案の転写シート保持装置
においては、インクドナーフィルムの供給ロール及び巻
取りロールの両端に取り付けたフランジのフランジ溝形
成面を、フランジの各溝の間に各溝の中心から周方向両
側に向けて傾斜する傾斜面であって、隣接する傾斜面の
交線が尾根を形成する傾斜面とした。このため、供給ロ
ール及び巻取りロールを転写シート保持装置本体に装着
する際に、転写シート保持装置本体の両側から突起部を
スプリング等で押圧したときに、突起部が溝形成面の傾
斜面に沿って滑り、自動的に溝内に圧入され、供給ロー
ル及び巻取りロールの転写シート保持装置本体への装着
が1段階の操作で極めて容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案を熱転写型複写機に適用した実施例にお
けるドナーキャリアの構造を示す斜視図、第2図(a)
は第1図のI−I線からみた概略断面図、同図(b)は
供給ロールのフランジの拡大斜視図、第3図は紙筒への
フランジの取り付け方法を説明するための図、第4図及
び第5図はドナーキャリアのリア側の複写機本体への位
置決め方法を説明するための図、第6図及び第7図はカ
ップリングの歯と溝の形状を示す図、第8図は従来の熱
転写型複写機の全体構造の例を示す斜視図、第9図はド
ナーキャリア本体へのインクドナーフィルムの装着手順
を示す図である。 1:ドナーキャリア 2:インクドナーフィルム 3:供給ロール、3a:紙筒 3b,3c:端部、3d,3e:切り欠き部 4:巻取りロール、5:ドナーキャリア本体 5a:前面板、5b:アーム 5c,5d,5e:位置決め用孔、6,7:ノブ 8,9,10:突起、11,13:カップリング 12:スプリング、31,32,41,42:フランジ 33,43:溝、34:溝形成面 35:凹部、36,37:突起 38,39:ストッパ、50a:フレーム 50b,50c,50d:位置決め用ピン

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】転写シートの供給ロール及び巻取りロール
    の両端に前記供給ロール及び巻取りロールの軸に対して
    垂直な面を有し前記供給ロール及び巻取りロールの軸に
    対して同一方向の軸を有するフランジを取り付けこのフ
    ランジの軸方向で見た外側に前記各ロールの回転軸を中
    心として外周に向けて放射状に延在する溝を形成しこの
    溝に転写シート保持装置本体の両側から突起を弾性的に
    圧入して前記供給ロール及び巻取りロールを転写シート
    保持装置本体に装着する形式の転写シート保持装置にお
    いて、 前記フランジの各溝の間に各溝の中心から周方向両側に
    向けて傾斜する傾斜面であって、隣接する傾斜面の交線
    が尾根を形成する傾斜面を形成したことを特徴とする転
    写シート保持装置。
JP15086488U 1988-11-18 1988-11-18 転写シート保持装置 Expired - Lifetime JP2519533Y2 (ja)

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JPH0271650U JPH0271650U (ja) 1990-05-31
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