JP2519528B2 - 透明導電層を有する可塑化軟質合成樹脂製品および透明導電層形成用転写部材 - Google Patents
透明導電層を有する可塑化軟質合成樹脂製品および透明導電層形成用転写部材Info
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- JP2519528B2 JP2519528B2 JP1028607A JP2860789A JP2519528B2 JP 2519528 B2 JP2519528 B2 JP 2519528B2 JP 1028607 A JP1028607 A JP 1028607A JP 2860789 A JP2860789 A JP 2860789A JP 2519528 B2 JP2519528 B2 JP 2519528B2
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- synthetic resin
- conductive layer
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Description
【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、帯電防止機能を具備した可塑化軟質合成樹
脂製品および該製品に帯電防止機能を付与るための部材
に関する。
脂製品および該製品に帯電防止機能を付与るための部材
に関する。
（従来の技術） 近年、半導体の生産量の増加に伴い、半導体ウエハー
の運搬容器や保存容器、クリーンルームやバイオクリー
ンルームにおける床材、壁材、カーテン等に導電性塗料
を塗布して帯電防止機能を付与し、静電気による半導体
の破壊の防止や、床、壁、カーテン等クリーンルーム内
への塵埃の付着の防止等が行われている。
の運搬容器や保存容器、クリーンルームやバイオクリー
ンルームにおける床材、壁材、カーテン等に導電性塗料
を塗布して帯電防止機能を付与し、静電気による半導体
の破壊の防止や、床、壁、カーテン等クリーンルーム内
への塵埃の付着の防止等が行われている。
これらの目的のため、従来は、カーボン粉末や金属微
粉末を合成樹脂フイルムに練り込んだり、又はこれらの
導電性物質を混入して導電性を付与した塗料を塗布し
て、不導体の帯電を防止することが広く実施されてい
る。
粉末を合成樹脂フイルムに練り込んだり、又はこれらの
導電性物質を混入して導電性を付与した塗料を塗布し
て、不導体の帯電を防止することが広く実施されてい
る。
しかしながら、カーボンブラックや金属微粉末を合成
樹脂に練り込んで得られるフイルムは、透明性が悪く、
包装した後にその内容物を見ることができないとか、容
器内の半導体ウエハーの個数を光センサーでカウントし
ようとしても不可能であったり、あるいは、クリーンル
ーム内のカーテン越しに向う側の様子を見ることが出来
ない等の問題があった。
樹脂に練り込んで得られるフイルムは、透明性が悪く、
包装した後にその内容物を見ることができないとか、容
器内の半導体ウエハーの個数を光センサーでカウントし
ようとしても不可能であったり、あるいは、クリーンル
ーム内のカーテン越しに向う側の様子を見ることが出来
ない等の問題があった。
一方、導電性物質を混入してなる導電性塗料において
は、塗膜の色調が灰色または黒色がかるため、被塗物の
色調を損うことになり好ましくなかった。
は、塗膜の色調が灰色または黒色がかるため、被塗物の
色調を損うことになり好ましくなかった。
このようなフイルムの透明性を改良する導電性塗料に
関して改善案が提案され、例えば特定の粒径と組成より
なる酸化金属粉末を塗膜形成樹脂に特定量配合してなる
導電性透明塗料が知られている。（特開昭57−85866号
公報、特開昭58−91777号公報参照）。
関して改善案が提案され、例えば特定の粒径と組成より
なる酸化金属粉末を塗膜形成樹脂に特定量配合してなる
導電性透明塗料が知られている。（特開昭57−85866号
公報、特開昭58−91777号公報参照）。
（発明が解決しょうとする課題） しかるに、前記した公知の透明導電性塗料を前述した
可塑化軟質合成樹脂例えば可塑化軟質ポリ塩化ビニル樹
脂を素材とする容器、床材、シート等に塗布し、その上
に保護用のトップコートを施したものは、導電性塗膜の
表面抵抗が増大し、適性な導電性を得ることが出来ず、
帯電防止機能が充分発揮できないという問題点が存在し
た。
可塑化軟質合成樹脂例えば可塑化軟質ポリ塩化ビニル樹
脂を素材とする容器、床材、シート等に塗布し、その上
に保護用のトップコートを施したものは、導電性塗膜の
表面抵抗が増大し、適性な導電性を得ることが出来ず、
帯電防止機能が充分発揮できないという問題点が存在し
た。
本発明は、前記した従来の透明導電性塗料による帯電
防止機能の低下を防止した可塑化軟質合成樹脂製品およ
び該製品を得るための部材を提供することを目的として
いる。
防止機能の低下を防止した可塑化軟質合成樹脂製品およ
び該製品を得るための部材を提供することを目的として
いる。
（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するため、本発明者等は種々実験研究
を行なった。
を行なった。
通常、可塑化軟質合成樹脂例えばポリ塩化ビニル樹脂
（PVC）上に透明導電性塗料を塗布して導電性塗膜を形
成し、該膜を保護するためにトップコート層を施してい
る。ところが、このトップコート中の溶剤により、基材
PVC中の可塑剤成分が導電性塗膜中にマイグレーション
し、相対的に導電性粒子が希釈されることによってその
表面抵抗が増大することが判明した。
（PVC）上に透明導電性塗料を塗布して導電性塗膜を形
成し、該膜を保護するためにトップコート層を施してい
る。ところが、このトップコート中の溶剤により、基材
PVC中の可塑剤成分が導電性塗膜中にマイグレーション
し、相対的に導電性粒子が希釈されることによってその
表面抵抗が増大することが判明した。
そこで、本発明者等は前記の現象が発生しないように
して所定の導電性を有する透明導電性層をPVC素材上に
形成するため、離型紙上へトップコート層、透明導電性
層を順次積層した転写部材をあらかじめ作成し、前記複
層を、粘着層を表面に形成したPVC上へ転写することに
より、その目的を達成することが可能となった。
して所定の導電性を有する透明導電性層をPVC素材上に
形成するため、離型紙上へトップコート層、透明導電性
層を順次積層した転写部材をあらかじめ作成し、前記複
層を、粘着層を表面に形成したPVC上へ転写することに
より、その目的を達成することが可能となった。
（作用） 本発明は前記のように構成したことにより、トットプ
コート層内の溶剤成分は、PVC表面に転写される以前に
揮散するため、透明導電性層とトップコート層がPVC表
面に転写される時点では、基材内可塑剤のマイグレーシ
ョンは生ぜず、透明導電性層の導電率は所定の値のもの
が得られる。
コート層内の溶剤成分は、PVC表面に転写される以前に
揮散するため、透明導電性層とトップコート層がPVC表
面に転写される時点では、基材内可塑剤のマイグレーシ
ョンは生ぜず、透明導電性層の導電率は所定の値のもの
が得られる。
本発明では、トップコート層が厚膜であると導電率が
低下し、一方、導電コート層が厚膜であると導電率が高
くなる傾向を示す。したがって、トップコート層と導電
コート層の膜厚を調整することにより所望の導電率とす
ることができる。
低下し、一方、導電コート層が厚膜であると導電率が高
くなる傾向を示す。したがって、トップコート層と導電
コート層の膜厚を調整することにより所望の導電率とす
ることができる。
（実施例） 図面によって本発明を説明する。第１図（イ）に示す
ように、離型紙１（70N−018S 藤森工業社製）にトッ
プコート２を施こす。次いで同（口）のようにトップコ
ート層２上に透明導電性層３を積層する。そして同
（ハ）のように離型紙をはがし、積層されたトップコー
ト層と透明導電性層を、同（ニ）に示すように予め粘着
剤層４を設けた基材５上に転写し、同（ホ）のように積
層された透明導電性膜を有するPVC素材を完成する。第
２図は従来技術を示しており、先ず、同（イ）において
は基材５上にプライマー層６を塗着形成する。これは必
要のない場合もある。次に同（ロ）のように透明導電性
塗料により塗膜３が形成され、最後に同（ハ）によって
透明導電性塗膜の保護のためトップコート２が塗装され
る。このトップコート内の溶剤により基材PVC5内の可塑
剤が透明導電性塗膜内へマイグレーションし、表面抵抗
が増大して所定の帯電防止機能を奏しなくなるものであ
る。
ように、離型紙１（70N−018S 藤森工業社製）にトッ
プコート２を施こす。次いで同（口）のようにトップコ
ート層２上に透明導電性層３を積層する。そして同
（ハ）のように離型紙をはがし、積層されたトップコー
ト層と透明導電性層を、同（ニ）に示すように予め粘着
剤層４を設けた基材５上に転写し、同（ホ）のように積
層された透明導電性膜を有するPVC素材を完成する。第
２図は従来技術を示しており、先ず、同（イ）において
は基材５上にプライマー層６を塗着形成する。これは必
要のない場合もある。次に同（ロ）のように透明導電性
塗料により塗膜３が形成され、最後に同（ハ）によって
透明導電性塗膜の保護のためトップコート２が塗装され
る。このトップコート内の溶剤により基材PVC5内の可塑
剤が透明導電性塗膜内へマイグレーションし、表面抵抗
が増大して所定の帯電防止機能を奏しなくなるものであ
る。
実施例１ 導電性コーティング剤の調製 ポリエステル樹脂（商品名バイロン200、東洋紡株式
会社製）50部、導電性粉末（酸化スズ商品名Ｔ−１、三
菱金属社製）150部、メチルエチルケトン400部、トルエ
ン400部をサンドミルで30分間分散処理し、コーティン
グ剤を調製した。
会社製）50部、導電性粉末（酸化スズ商品名Ｔ−１、三
菱金属社製）150部、メチルエチルケトン400部、トルエ
ン400部をサンドミルで30分間分散処理し、コーティン
グ剤を調製した。
転写部材の形成 まず、離型紙上にトップコート剤として無黄変型ポリ
ウレタン樹脂溶液（商品名ハニタン601、ハニー化成社
製）を塗布し、製膜して50℃で１分乾燥した後、その上
に更に前記で調整した導電性コーティング剤を塗布し、
同様に製膜して50℃１分乾燥した。
ウレタン樹脂溶液（商品名ハニタン601、ハニー化成社
製）を塗布し、製膜して50℃で１分乾燥した後、その上
に更に前記で調整した導電性コーティング剤を塗布し、
同様に製膜して50℃１分乾燥した。
転写 次いで，表面にあらかじめ、膜厚30μｍの粘着剤（商
品名PE−117 日本カーバイト社製）をコーティングし
てある基材可塑化軟質ポリ塩化ビニルシート（PVC/可塑
剤＝100/60;可塑剤はジオチルフタレート／トリウレジ
ルファレート＝50/50よりなる）上に転写し、導電性を
付与した可塑化軟質ポリ塩化ビニルシートを作成した。
品名PE−117 日本カーバイト社製）をコーティングし
てある基材可塑化軟質ポリ塩化ビニルシート（PVC/可塑
剤＝100/60;可塑剤はジオチルフタレート／トリウレジ
ルファレート＝50/50よりなる）上に転写し、導電性を
付与した可塑化軟質ポリ塩化ビニルシートを作成した。
その表面固有抵抗値、耐摩擦性経日固有抵抗の性能評
価結果を第１表に示す。
価結果を第１表に示す。
実施例２〜４ 実施例１の方法において、トップコート剤の塗布量を
第１表に示すよう変量する以外はすべて同じ方法を行な
い、導電性を付与した可塑化軟質ポリ塩化ビニルシート
をえた。
第１表に示すよう変量する以外はすべて同じ方法を行な
い、導電性を付与した可塑化軟質ポリ塩化ビニルシート
をえた。
実施例５〜８ 実施例１の方法において、トップコート剤の塗布量を
1.4g/m2と固定し、導電性コーティング剤の塗布量を第
１表に示すよう変量する以外はすべて同じ方法を行な
い、導電性を付与した可塑化軟質ポリ塩化ビニルシート
をえた。
1.4g/m2と固定し、導電性コーティング剤の塗布量を第
１表に示すよう変量する以外はすべて同じ方法を行な
い、導電性を付与した可塑化軟質ポリ塩化ビニルシート
をえた。
実施例９〜10 実施例１の方法において、トップコート剤を第１表に
示すよう内容及び塗布量を変える以外はすべて同じ方法
を行ない、導電性を付与した可塑化軟質ポリ塩化ビニル
シートをえた。
示すよう内容及び塗布量を変える以外はすべて同じ方法
を行ない、導電性を付与した可塑化軟質ポリ塩化ビニル
シートをえた。
比較例１ 軟質PVCシート上に、実施例１の導電性コーティング
剤を乾燥塗布量1.2g/m2となるように塗布した後、ハニ
タン601を同様に1.1g/m2となるように塗布し、乾燥し
た。
剤を乾燥塗布量1.2g/m2となるように塗布した後、ハニ
タン601を同様に1.1g/m2となるように塗布し、乾燥し
た。
（発明の効果） 本発明は、以上に説明したように構成されているた
め、従来技術にみられた導電率の低下が防止され、常に
所定の帯電防止機能を備えた製品を提供できるという効
果が奏される。
め、従来技術にみられた導電率の低下が防止され、常に
所定の帯電防止機能を備えた製品を提供できるという効
果が奏される。
第１図（イ）〜（ホ）は本発明の製造過程の説明図であ
り、第２図（イ）〜（ハ）は従来技術の説明図である。
り、第２図（イ）〜（ハ）は従来技術の説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−49967（ＪＰ，Ａ) 実開 昭62−7112（ＪＰ，Ｕ)
Claims (6)
- 【請求項１】基材である可塑化軟質合成樹脂表面に設け
た粘着剤層と、該層上に、離型紙表面に順次トップコー
ト層、透明導電性コート層よりなる複合転写層を転写形
成してなる、透明導電性層を有する可塑化軟質合成樹脂
製品。 - 【請求項２】可塑化軟質合成樹脂が、ポリ塩化ビニル樹
脂である請求項１に記載の透明導電性層を有する可塑化
軟質合成樹脂製品。 - 【請求項３】離型紙と、その表面上に、順次トップコー
ト層、透明導電性コート層を積層してなる、可塑化軟質
合成樹脂表面に導電性層を形成するための転写部材。 - 【請求項４】最上層に粘着層を設けた請求項３に記載の
転写部材。 - 【請求項５】請求項４の転写部材で表面に透明導電層が
形成された可塑化軟質合成樹脂製品。 - 【請求項６】可塑化軟質合成樹脂がポリ塩化ビニル樹脂
である請求項５に記載の表面に透明導電性層が形成され
た可塑化軟質合成樹脂製品。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1028607A JP2519528B2 (ja) | 1989-02-09 | 1989-02-09 | 透明導電層を有する可塑化軟質合成樹脂製品および透明導電層形成用転写部材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1028607A JP2519528B2 (ja) | 1989-02-09 | 1989-02-09 | 透明導電層を有する可塑化軟質合成樹脂製品および透明導電層形成用転写部材 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02208024A JPH02208024A (ja) | 1990-08-17 |
| JP2519528B2 true JP2519528B2 (ja) | 1996-07-31 |
Family
ID=12253263
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1028607A Expired - Fee Related JP2519528B2 (ja) | 1989-02-09 | 1989-02-09 | 透明導電層を有する可塑化軟質合成樹脂製品および透明導電層形成用転写部材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2519528B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012028622A (ja) * | 2010-07-26 | 2012-02-09 | Tokyo Electron Ltd | 基板載置台、基板載置面に樹脂突起物層を形成する方法及び樹脂突起物層転写部材 |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102097157A (zh) * | 2010-11-23 | 2011-06-15 | 苏州禾盛新型材料股份有限公司 | 背胶式透明导电膜 |
| JP2012203091A (ja) * | 2011-03-24 | 2012-10-22 | Sony Corp | 導電性素子およびその製造方法 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5949967A (ja) * | 1982-09-16 | 1984-03-22 | 三菱化学株式会社 | 透明導電性フイルム |
| JPH051852Y2 (ja) * | 1985-06-28 | 1993-01-19 |
-
1989
- 1989-02-09 JP JP1028607A patent/JP2519528B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012028622A (ja) * | 2010-07-26 | 2012-02-09 | Tokyo Electron Ltd | 基板載置台、基板載置面に樹脂突起物層を形成する方法及び樹脂突起物層転写部材 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02208024A (ja) | 1990-08-17 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |