JP2519488B2 - 試料定量弁 - Google Patents

試料定量弁

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JP2519488B2 JP62296345A JP29634587A JP2519488B2 JP 2519488 B2 JP2519488 B2 JP 2519488B2 JP 62296345 A JP62296345 A JP 62296345A JP 29634587 A JP29634587 A JP 29634587A JP 2519488 B2 JP2519488 B2 JP 2519488B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、弁の可動素子が固定素子に対して面接触で
スライドすることにより、一定量の液体試料を輪切り状
に採取する試料定量弁に関する。
〔従来の技術〕
本発明が対象とする試料定量弁は、試料分析装置等に
備えつけられ、吸引された液体試料を定量し、ある一定
倍率に希釈し移送するためのものである。従来、この試
料定量弁は一つの吸引口を有し、その吸引口に一つの吸
引部を接続して、そこからのみ試料の吸引をしていた。
しかし近年、試料の自動供給装置を利用して自動化を図
るものも多くなって、操作者自らが試料をその吸引部に
運んで吸引させる、いわゆる手動供給用吸引部と、自動
供給装置から自動的に試料をその吸引部に供給する、い
わゆる自動供給用吸引部とを合わせ持つことが必要とな
ってきている。このとき、両者を一つの吸引部で兼用で
きることが望ましいが、そのようにできない場合も生じ
る。例えば、両者の位置が離れているとか、吸引方法が
異なる場合等である。そこで、試料定量弁の外部に3方
切換え弁を付加して2つの吸引部を接続し、使用する吸
引部に応じて切換え弁を切り換えて、どちらかの経路を
選択する方法が考えられるが、切換え弁内部の不連続部
分により、コンタミネーション(試料、希釈液間あるい
は異なる試料間の相互汚染)が発生し、吸引した試料の
濃度が変化したり、もしくはその影響を少なくするため
に試料の吸引量あるいは洗浄液量を多くする必要があ
る。また、試料が血液等のように粘性が高い場合、切換
え弁が動作不良を起こしやすい等の問題がある。
そこで、試料定量弁自体に2か所の吸引口を有し、ど
ちらかの吸引口を選択する機能を包含した試料定量弁が
考えられた。従来の技術として、米国特許第4,507,977
号に記載されたものがある。
この試料定量弁は、3つの素子をサンドイッチ状に密
着配置させ、真中の素子を両側の素子に対し一定角度移
動させることにより試料の吸引・定量状態と希釈・移送
状態の2つの状態を作り出し、さらに両側の素子の一方
に吸引口を2か所設け、真中の素子の動きとは独立に一
定角度移動させることにより、吸引口の選択を可能とし
ているものである。
第27図〜第30図にこの従来の試料定量弁の概略図を示
す。200は2つの吸引口となる吸引用通路Q1、Q2を有し
それらの選択のため移動可能な素子であり、202は試料
の吸引・定量状態と希釈・移送状態の2つの状態を作り
出すための移動可能な素子であり、204は常に静止状態
にある素子である。2つの素子200、202がそれぞれ独立
に移動可能であるため試料定量弁としては、4つの状態
が発生しうる。
試料を定量するための定量用通路を通路Q11、Q21とす
る。第1の吸引用通路Q1を使用する場合は、第1の状態
(第27図)にて試料の吸引を行うことにより、通路
Q11、Q21にて定量される。図中、斜線部は試料を示す。
次に素子202が所定角度移動することにより第2の状態
(第28図)になり、通路Q11が通路Q13、Q10と通じ、通
路Q21が通路Q23、Q20と通じることにより、通路Q13から
希釈液を供給すれば、通路Q11で定量された試料は通路Q
10から希釈液とともに押し出され移送され、通路Q23
ら希釈液を供給すれば通路Q21で定量された試料は、通
路Q20から希釈液とともに押し出され移送される。
第2の吸引用通路Q2を使用する場合には、試料の定量
を同じく通路Q11、Q21で行うようにするため、第27図に
示す第1の状態から素子200が所定角度移動することに
より、第3の状態(第29図)になる。通路Q2から吸引さ
れた試料は、Q11、Q21で定量される。次に素子202が所
定角度移動することにより、第4の状態(第30図)にな
り、通路Q11が通路Q13、Q14と通じ、通路Q21が通路
Q23、Q20と通じることにより、通路Q13から希釈液を供
給すれば、通路Q11で定量された試料は通路Q14から希釈
液とともに押し出され移送され、通路Q23から希釈液を
供給すれば、通路Q21で定量された試料は通路Q20から希
釈液とともに押し出され移送される。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記の従来の試料定量弁の場合、2つの素子を独立に
移動させなければならず、2つの駆動源が必要である。
このため機構上の組立が複雑になり、試料定量弁の動作
信頼性の低下を招きやすくなる。
本発明は、2か所にある吸引口の選択、および試料の
吸引・定量、希釈・移送機能を1つの駆動源で行うこと
により機構上の組立が簡素な試料定量弁の提供を目的と
する。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の試料定量弁は、1つの素子のみを他の素子に
対して一定距離または一定角度移動させることにより上
記目的を達成する。
本発明の試料定量弁は、常に静止状態にある2つの固
定素子と、固定素子の間にはさまれ固定素子に対し一定
量移動することができる1つの可動素子と、固定素子を
固定するための固定用部材と、固定素子と可動素子を定
められた位置に配置し保持するための保持用部材と、固
定素子と可動素子を密着させるための密着用部材と、可
動素子と連結し可動素子を一定量移動させるための駆動
源とを包含し、固定素子と可動素子の互いに面接触する
面は精密に平面研摩されており、可動素子に、同一容積
を有する対をなすn組の定量用通路が設けられ、該n組
の定量用通路はn個の互いに独立な第1の定量用通路と
別のn個の互いに独立な第2の定量用通路とからなり、
2つの固定素子のいずれか一方もしくは両方に、または
一端を一方の固定素子に他端を他方の固定素子に配し
て、(n−1)個の第1の連結用通路が設けられ、2つ
の固定素子のいずれか一方もしくは両方に、または一端
を一方の固定素子に他端を他方の固定素子に配して、
(n−1)個の第2の連結用通路が設けられ、2つの固
定素子のいずれか一方または両方に、1つの第1の吸引
用通路と、1つの第2の吸引用通路と、1つの第1の供
給用通路と、1つの第2の供給用通路とが設けられ、2
つの固定素子のいずれか一方にまたは両方に、n個から
2n個の範囲内の個数の希釈用通路が設けられ、2つの固
定素子のいずれか一方にまたは両方に、n個から2n個の
範囲内の個数の移送用通路が設けられ、可動素子が固定
素子に対して一定量移動することにより、 (a) 第1の吸引用通路と第1の供給用通路をそれぞ
れ両端にして、第1の定量用通路が第1の連結用通路を
交互に介することにより、これら通路が直列につながり
一つの通路を形成し、かつ第2の定量用通路のそれぞれ
がn個の希釈用通路のそれぞれと、n個の移送用通路の
それぞれとにはさまれることにより、それぞれの通路が
直列につながりn個の通路を形成する、第1の状態、お
よび (b) 第2の吸引用通路と第2の供給用通路をそれぞ
れ両端にして、第2の定量用通路が第2の連結用通路を
交互に介することにより、これら通路が直列につながり
1つの通路を形成し、かつ第1の定量用通路のそれぞれ
がn個の希釈用通路のそれぞれとn個の移送用通路のそ
れぞれとにはさまれることにより、それぞれの通路が直
列につながりn個の通路を形成する、第2の状態、 を有することを特徴としている。
本発明の試料定量弁の構成をさらに説明すれば、常に
静止状態にある2つの固定素子と、固定素子の間にはさ
まれ固定素子に対し一定量(一定距離または一定角度)
移動することができる1つの可動素子と、固定素子を固
定するための固定用部材と、固定素子と可動素子を定め
られた位置に配置し保持するための保持用部材と、固定
素子と可動素子を程よく密着させるための密着用部材
と、可動素子と連結し可動素子を一定距離または一定角
度移動させるための駆動源とを包含している。
固定素子と可動素子の互いに面接触する面は、極めて
精密に平面研摩されている。固定素子と可動素子にはそ
れぞれ複数の通路が設けられ、可動素子が固定素子に対
して一定距離または一定角度移動することにより発生す
る2つの状態と対応して、これら複数の通路がそれぞれ
の状態に固有の連結状態を形成し、第1の状態と第2の
状態が発生する。次に第1の状態と第2の状態の説明を
する。
可動素子には、精度良く加工され同一容積を有する対
をなす定量用通路がn組(nは正の整数)設けられてい
る。n組の定量用通路はn個の互いに独立な第1の定量
用通路と、また別のn個の互いに独立な第2の定量用通
路よりなる。
2つの固定素子のいずれか一方または両方に、あるい
は一端を一方の固定素子に他端を他方の固定素子に配し
て、n個の第1の定量用通路を直列に連結させるための
(n−1)個の第1の連結用通路が設けられ、2つの固
定素子のいずれか一方または両方に、あるいは一端を一
方の固定素子に他端を他方の固定素子に配して、n個の
第2の定量用通路を直列に連結させるための(n−1)
個の第2の連結用通路が設けられ、2つの固定素子のい
ずれか一方または両方に、試料吸引時に第1の吸引口と
なる1つの第1の吸引用通路と、第2の吸引口となる1
つの第2の吸引用通路と、第1の吸引用通路から試料を
吸引するための陰圧(大気圧より低い圧力)を供給した
り洗浄用希釈液を供給するための1つの第1の供給用通
路と、第2の吸引用通路から試料を吸引するための陰圧
を供給したり洗浄用希釈液を供給するための1つの第2
の供給用通路とが設けられ、2つの固定素子のいずれか
一方または両方に、試料定量弁外部から希釈液を供給す
るためのk個(kはn≦k≦2nを満足する正の整数)の
希釈用通路が設けられ、2つの固定素子のいずれか一方
または両方に、第1の定量用通路もしくは第2の定量用
通路で定量された試料あるいは希釈液をそれぞれ希釈液
とともに試料定量弁外部へ移送するためのk個の移送用
通路が設けられている。
以上の構成にて、本発明の試料定量弁は、 (1) 1つの第1の吸引用通路と1つの第1の供給用
通路をそれぞれ両端にして、n個の第1の定量用通路が
(n−1)個の第1の連結用通路を交互に介すことによ
り、これら通路が直列につながり1つの通路を形成し、
かつ、n個の第2の定量用通路のそれぞれk個のうちn
個の希釈用通路のそれぞれとk個のうちn個の移送用通
路のそれぞれとにはさまれることにより、それぞれが直
列につながりn組の通路を形成する、第1の状態と、 (2) 1つの第2の吸引用通路と1つの第2の供給用
通路をそれぞれ両端にして、n個の第2の定量用通路が
(n−1)個の第2の連結用通路を交互に介すことによ
り、これら通路が直列につながり1つの通路を形成し、
かつ、n個の第1の定量用通路のそれぞれがk個のうち
n個の希釈用通路のそれぞれとk個のうちn個の移送用
通路のそれぞれとにはさまれることにより、それぞれが
直列につながりn組の通路を形成する、第2の状態、 以上、第1の状態と第2の状態を有するように構成さ
れている。
〔作用〕
第1の吸引口を使用する場合の作用を説明する。
ケース1−1 第1の状態にて、第1の供給用通路に陰圧を供給する
ことにより第1の吸引用通路から、n個の第1の定量用
通路と(n−1)個の第1の連結用通路を交互に通り、
第1の供給用通路に向って試料が吸引される。試料はn
個の第1の定量用通路に満たされることによりそれぞれ
定量される。また、第1の状態にて、n個の第2の定量
用通路のそれぞれがk個のうちn個の希釈用通路のそれ
ぞれとk個のうちn個の移送用通路のそれぞれとにはさ
まれ、k個のうちn個の希釈用通路に希釈液を供給する
ことにより、それぞれk個のうちn個の移送用通路か
ら、試料定量弁外部へ希釈液のみ移送される。これをケ
ース1−2で希釈液とともに押し出される試料の移送場
所の洗浄液として用いることができる。
ケース1−2 次に、可動素子が一定距離または一定角度移動するこ
とにより、第2の状態になる。n個の第1の定量用通路
のそれぞれがk個のうちn個の希釈用通路のそれぞれと
k個のうちn個の移送用通路のそれぞれとにはさまれ、
k個のうちn個の希釈用通路に一定量の希釈液を供給す
ることにより、n個の第1の定量用通路で定量された試
料がそれぞれk個のうちn個の移送用通路から希釈液と
ともに押し出され、試料定量弁外部へ移送される。
ケース1−3 次に、可動素子が一定距離または一定角度逆移動する
ことにより、第1の状態に戻る。第1の供給用通路に洗
浄用希釈液を供給することにより、第1の供給用通路、
第1の連結用通路、第1の吸引用通路等に残留している
試料を第1の吸引用通路から希釈液とともに押し出し、
通路等の洗浄を行う。
第2の吸引口を使用する場合の作用を説明する。
ケース2−1 第2の状態にて、第2の供給用通路に陰圧を供給する
ことにより第2の吸引用通路から、n個の第2の定量用
通路と(n−1)個の第2の連結用通路を交互に通り、
第2の供給用通路に向って試料が吸引される。試料はn
個の第2の定量用通路に満たされることによりそれぞれ
定量される。また、第2の状態にて、n個の第1の定量
用通路のそれぞれがk個のうちn個の希釈用通路のそれ
ぞれとk個のうちn個の移送用通路のそれぞれとにはさ
まれ、k個のうちn個の希釈用通路に希釈液を供給する
ことによりそれぞれk個のうちn個の移送用通路から、
試料定量弁外部へ希釈液のみ移送される。これをケース
2−2で希釈液とともに押し出される試料の移送場所の
洗浄液として用いることができる。
ケース2−2 次に、可動素子が一定距離または一定角度逆移動する
ことにより、第1の状態になる。n個の第2の定量用通
路のそれぞれがk個のうちn個の希釈用通路のそれぞれ
とk個のうちn個の移送用通路のそれぞれとにはさま
れ、k個のうちn個の希釈用通路に一定量の希釈液を供
給することにより、n個の第2の定量用通路で定量され
た試料がそれぞれk個のうちn個の移送用通路から希釈
液とともに押し出され、試料定量弁外部へ移送される。
ケース2−3 次に、可動素子が一定距離または一定角度移動するこ
とにより、第2の状態に戻る。第2の供給用通路に洗浄
用希釈液を供給することにより、第2の供給用通路、第
2の連結用通路、第2の吸引用通路等に残留している試
料を第2の吸引用通路から希釈液とともに押し出し、通
路等の洗浄を行う。
〔実施例〕
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を詳細に
説明する。ただしこの実施例に記載されている構成機器
の形状、その相対配置などは、とくに特定的な記載がな
い限りは、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨の
ものではなく、単なる説明例にすぎない。
実施例1 第15図、第16図に本発明の試料定量弁の実施例1の概
略図が示されている。第15図は第1の状態、第16図は第
2の状態を示している。この試料定量弁を用いた流体回
路システムは、可動素子に4組の対をなす定量用通路を
有することにより、一度の試料吸引操作で同時に4種類
の希釈試料を作製することができるものである。なお、
〔問題点を解決するための手段〕、〔作用〕で示した、
通路の個数に関する変数は、この実施例1においては、
n=4、k=2n=8である。
構成を説明すれば、可動素子30には4組の対をなす同
一容積の定量用通路P11とP12、P21とP22、P31とP32、P
41とP42が設けられており、対をなす2つの通路はこの
実施例1の場合、可動素子30の移動距離または移動角度
とは異なった距離または異なった角度だけ離れて配置さ
れている。通路P11、P21、P31、P41は互いに異なりうる
容積を持った独立な第1の定量用通路であり、通路
P12、P22、P32、P42は同じく第2の定量用通路である。
固定素子10には、第1の吸引用通路P1と、第2の吸引用
通路P2と、第1の供給用通路P3と、第2の供給用通路P4
と、移送用通路P10a、P10b、P20a、P20b、P30a、P30b
P40a、P40bと、固定素子10の外部にまで延びた中空ルー
プ状の第1の連結用通路P53、第2の連結用通路P54とが
設けられている。固定素子50には、希釈用通路P13a、P
13b、P23a、P23b、P33a、P33b、P43a、P43bと、固定素
子50の外部にまで延びた中空ループ状の第1の連結用通
路P51、P55、第2の連結用通路P52、P56が設けられてい
る。
以上の通路は、第15図に示す第1の状態のとき、通路
P1とP11、P11とP51、P51とP21、P21とP53、P53とP31、P
31とP55、P55とP41、P41とP3、P10bとP12、P12とP13b
P20bとP22、P22とP23b、P30bとP32、P32とP33b、P40b
P42、P42とP43bがそれぞれ互いに通じており、通路P2
P52、P54、P56、P4、P10a、P13a、P20a、P23a、P30a、P
33a、P40a、P43aはいずれも可動素子に設けられた通路
とは通じていない。
また、第16図に示す第2の状態のとき、通路P2
P12、P12とP52、P52とP22、P22とP54、P54とP32、P32
P56、P56とP42、P42とP4、P10aとP11、P11とP13a、P20a
とP21、P21とP23a、P30aとP31、P31とP33a、P40a
P41、P41とP43aがそれぞれ互いに通じており、通路P1
P51、P53、P55、P3、P10b、P13b、P20b、P23b、P30b、P
33b、P40b、P43bはいずれも可動素子に設けられた通路
とは通じていない。
この試料定量弁の外部には、流体回路システムを構成
するために、試料の吸引・排出を行うためのシリンジユ
ニットC5と、それと第1、第2の供給用通路P3、P4をそ
れぞれ接続するための配管103、104と、一定量の希釈液
の分注を行うためのシリンジユニットC1、C2、C3、C
4と、それらと希釈用通路P13a、P13b、P23a、P23b、P
33a、P33b、P43a、P43bをそれぞれ接続するための配管1
13a、113b、123a、123b、133a、133b、143a、143bと、
希釈液を貯蔵しておくための希釈液チャンバC6と、それ
とシリンジユニットC1、C2、C3、C4をそれぞれ接続する
ための配管と、一定量の希釈液とともに押し出された試
料を受けるための試料チャンバユニットC11、C12
C13、C14とそれらと移送用通路P10a、P10b、P20a
P20b、P30a、P30b、P40a、P40bをそれぞれ接続するため
の配管110a、110b、120a、120b、130a、130b、140a、14
0bと、排液を貯蔵するための排液チャンバC15と、それ
と試料チャンバユニットC11、C12、C13、C14をそれぞれ
接続するための配管と、第1の吸引用通路P1に接続され
る配管101と、一端に針状の細管102aを接続し他端が第
2の吸引用通路P2に接続される配管102よりなる。配管1
01、細管102a、配管102は、試料の吸引部となる。
まず、試料の吸引方法について第25図および第26図に
基づいて説明する。例えば、中に試料152の入った開封
された試料容器150から試料を吸引させる場合には、第2
5図に示すように配管101の端を試料152の中に浸して配
管101から吸引させる。また、密封栓154により密封され
た状態のまま試料容器150内の試料152を吸引させる場合
には、第26図に示すように針状の細管102aで密封栓154
を突き刺して、細管102aの端が試料152の中に浸るよう
にして吸引させる。
次に、この試料定量弁の作用を流体回路システムの作
用をまじえながら説明する。
第1の吸引用通路P1から試料を吸引する場合。
ケース1−1 第15図に示す第1の状態において、シリンジユニット
C5が試料吸引モードになり、配管101から試料を所定量
吸引する。試料は、配管101、通路P1、P11、P51、P21
P53、P31、P55、P41、P3、配管103の順で吸引され、第
1の定量用通路P11、P21、P31、P41に満たされることに
より定量される。
また、シリンジユニットC1、C2、C3、C4が排出モード
になり、希釈液が配管113b、通路P13b、P12、P10b、配
管110bの順で一定量押し出され試料チャンバユニットC
11に移送され、他も同様に希釈液が配管123b、通路
P23b、P22、P20b、配管120bの順で試料チャンバユニッ
トC12に、配管133b、通路P33b、P32、P30b、配管130bの
順で試料チャンバユニットC13に、配管143b、通路
P43b、P42、P40b、配管140bの順で試料チャンバユニッ
トC14にそれぞれ一定量押し出され移送される。通路
P12、P22、P32、P42には前もって希釈液が満たされてい
るので、試料チャンバユニットC11、C12、C13、C14には
希釈液のみ移送されることになり各試料チャンバユニッ
トの洗浄を行うことができる。
次に、シリンジユニットC1、C2、C3、C4が吸引モード
になり希釈液チャンバC6からそれぞれ希釈液を一定量吸
引する。試料チャンバユニットC11、C12、C13、C14が排
出モードになり、先程移送された希釈液を排液チャンバ
C15に排出する。
ケース1−2 駆動源により可動素子30が一定距離または一定角度移
動し、第16図に示す第2の状態になる。
シリンジユニットC1、C2、C3、C4が排出モードにな
り、希釈液が配管113a、通路P13a、P11、P10a、配管110
aの順で一定量押し出され試料チャンバユニットC11に移
送され、他も同様に希釈液が配管123a、通路P23a
P21、P20a、配管120aの順で試料チャンバユニットC
12に、配管133a、通路P33a、P31、P30、配管130aの順で
試料チャンバユニットC13に、配管143a、通路P43a
P41、P40a、配管140aの順で試料チャンバユニットC14
それぞれ一定量押し出され移送される。通路P11、P21
P31、P41には前述のケース1−1において吸引された試
料が満たされているので、試料チャンバユニットC11
は通路P11の容積とシリンジユニットC1の希釈液分注量
とで決まる倍率に希釈された試料が得られる。試料チャ
ンバユニットC12には、通路P21の容積とシリンジユニッ
トC2の希釈液分注量とで決まる倍率に希釈された試料が
得られる。試料チャンバユニットC13には、通路P31の容
積とシリンジユニットC3の希釈液分注量とで決まる倍率
に希釈された試料が得られる試料チャンバユニットC14
には、通路P41の容積とシリンジユニットC4の希釈液分
注量とで決まる倍率に希釈された試料が得られる。
次に、シリンジユニットC1、C2、C3、C4が吸引モード
になり、希釈液チャンバC6からそれぞれ希釈液を一定量
吸引する。
また、シリンジユニットC5は希釈液吸引モードとな
り、希釈液チャンバC6から希釈液を所定量吸引する。
ケース1−3 駆動源により可動素子30が一定距離または一定角度逆
方向に移動し、第15図に示す第1の状態に戻る。
シリンジユニットC5が排出モードになり、ケース1−
1で吸引した試料、ケース1−2で吸引した希釈液が共
に通路P3に押し出される。配管103の一部、通路P3
P55、P53、P51、P1、配管101には試料が残留したままに
なっているが、ケース1−1とは逆に、配管103、通路P
3、P41、P55、P31、P53、P21、P51、P11、P1、配管101
の順で希釈液が押し出され、各配管、通路の洗浄が行わ
れる。
第2の吸引用通路P2から試料を吸引する場合。
ケース2−1 第16図に示す第2の状態において、シリンジユニット
C5が試料吸引モードになり、細管102aから試料を所定量
吸引する。試料は、細管102a、配管102、通路P2、P12
P52、P22、P54、P32、P56、P42、P4、配管104の順で吸
引され、第2の定量用通路P12、P22、P32、P42に満たさ
れることにより定量される。
また、シリンジユニットC1、C2、C3、C4が排出モード
になり、希釈液が配管113a、通路P13a、P11、P10a、配
管110aの順で一定量押し出され試料チャンバユニットC
11に移送され、他も同様に希釈液が配管123a、通路
P23a、P21、P20a、配管120aの順で試料チャンバユニッ
トC12に、配管133a、通路P33a、P31、P30a、配管130aの
順で試料チャンバユニットC13に、配管143a、通路
P43a、P41、P40a、配管140aの順で試料チャンバユニッ
トC14にそれぞれ一定量押し出され移送される。通路
P11、P21、P31、P41には前もって希釈液が満たされてい
るので、試料チャンバユニットC11、C12、C13、C14には
希釈液のみ移送されることになり、各試料チャンバユニ
ットの洗浄を行うことができる。
次に、シリンジユニットC1、C2、C3、C4が吸引モード
になり、希釈液チャンバC6からそれれ希釈液を一定量吸
引する。試料チャンバユニットC11、C12、C13、C14が排
出モードになり、先程移送された希釈液を排出チャンバ
C15に排出する。
ケース2−2 駆動源により可動素子30が一定距離または一定角度逆
移動し、第15図に示す第1の状態になる。
シリンジユニットC1、C2、C3、C4が排出モードにな
り、希釈液が配管113b、通路P13b、P12、P10b、配管110
bの順で一定量押し出され、試料チャンバユニットC11
移送され、他も同様に希釈液が配管123b、通路P23b、P
22、P20b、配管120bの順で試料チャンバユニットC
12に、配管133b、通路P33b、P32、P30b、配管130bの順
で試料チャンバユニットC13に、配管143b、通路P43b、P
42、P40b、配管140bの順で試料チャンバユニットC14
それぞれ一定量押し出され移送される。通路P12、P22
P32、P42には、ケース2−1において吸引された試料が
満たされているので、試料チャンバユニットC11には、
通路P12の容積とシリンジユニットC1の希釈液分注量と
で決まる倍率に希釈された試料が得られる。試料チャン
バユニットC12には、通路P22の容積とシリンジユニット
C2の希釈液分注量とで決まる倍率に希釈された試料が得
られる。試料チャンバユニットC13には、通路P32の容積
とシリンジユニットC3の希釈液分注量とで決まる倍率に
希釈された試料が得られる。試料チャンバユニットC14
には、通路P42の容積とシリンジユニットC4の希釈液分
注量とで決まる倍率に希釈された試料が得られる。
次に、シリンジユニットC1、C2、C3、C4が吸引モード
になり、希釈液チャンバC6からそれぞれ希釈液を一定量
吸引する。
また、シリンジユニットC5は希釈液吸引モードにな
り、希釈液チャンバC6から希釈液を所定量吸引する。
ケース2−3 駆動源により可動素子30が一定距離または一定角度移
動し、第16図に示す第2の状態に戻る。
シリンジユニットC5が排出モードになり、ケース2−
1で吸引した試料、ケース2−2で吸引した希釈液が共
に通路P4に押し出される。配管104の一部、通路P4
P56、P54、P52、P2、配管102、細管102aには試料が残留
したままになっているが、ケース2−1とは逆に、配管
104、通路P4、P42、P56、P32、P54、P22、P52、P12
P2、配管102、細管102aの順で希釈液が押し出され、各
配管、通路の洗浄が行われる。
実施例2 第17図、第18図に本発明の試料定量弁の実施例2の概
略図が示されている。第17図は第1の状態であり実施例
1における第15図と対応し、第18図は第2の状態であり
第16図と対応する。
実施例2が実施例1と異なる点は、可動素子30に設け
られた4組の対をなす定量用通路P11とP12、P21とP22
P31とP32、P41とP42がそれぞれ可動素子30の移動距離ま
たは移動角度と同一距離または同一角度だけ離れて配置
されている点であり、これにより実施例1の希釈用通路
P13aとP13b、P23aとP23b、P33aとP33b、P43aとP43bを実
施例2ではそれぞれ通路P13、P23、P33、P43のごとく共
通化でき、実施例1の移送用通路P10aとP10b、P20aとP
20b、P30aとP30b、P40aとP40bを実施例2ではそれぞれ
通路P10、P20、P30、P40のごとく共通化できることによ
り、通路の個数を減らすことができる。通路の個数に関
する変数でいえば、n=4,k=n=4である。それに伴
い実施例1における配管113aと113b、123aと123b、133a
と133b、143aと143b、110aと110b、120aと120b、130aと
130b、140aと140bを、実施例2ではそれぞれ配管113、1
23、133、143、110、120、130、140と簡略化できる。
実施例3 第19図、第20図に本発明の試料定量弁の実施例3の概
略図が示されている。第19図は第1の状態であり実施例
2における第17図と対応し、第20図は第2の状態であり
第18図と対応する。
実施例3が実施例2と異なる点は、連結用通路のう
ち、第1の連結用通路P51、P53、第2の連結用通路
P52、P54が、固定素子10または50の可動素子側表面に設
けられた溝状の通路となっている点と、固定素子10に通
路16、18、22、24、26、28が新たに設けられ、可動素子
30に通路38、42、44が新たに設けられ、固定素子50に通
路66が新たに設けられた点である。第1の連結用通路P
55は通路56、57、58からなる中空ループ状の通路であ
り、第2の連結用通路P56も通路62、63、64からなる中
空ループ状の通路である。また、通路P3、16、18からな
る通路、通路P4、22、24からなる通路も中空ループ状の
通路となっている。
これらの通路について説明する。通路42、44は可動素
子30の移動距離または移動角度と同一距離または同一角
度だけ離れた対をなす通路である。固定素子10の通路28
および固定素子50の通路66は、第19図に示す第1の状態
の時通路42と通じ、第20図に示す第2の状態の時通路44
と通じる通路である。通路28、42、44、66は試料定量弁
としての試料の吸引・定量あるいは希釈・移送の機能と
は直接関係なく、第19図に示す第1の状態の時、通路2
8、42、66が直列した通路を形成し、第20図に示す第2
の状態の時、通路28、44、66が直列した通路を形成する
ことを利用して、試料定量弁が正しく第1の状態にある
か、あるいはまた正しく第2の状態にあるかどうかを、
試料定量弁外部から棒を差し込んだり目視により容易に
確認することができるように付加されたものである。通
路18、24、26は、通路18と26、通路24と26がそれぞれ可
動素子30の移動距離または移動角度と同一距離または同
一角度だけ離れて位置する通路である。通路38は可動素
子30の固定素子10側表面に設けられた溝状の通路であ
り、第19図に示す第1の状態の時、通路18と26を連結さ
せ、第20図に示す第2の状態の時、通路24と26を連結さ
せるための通路である。
これら通路16、18、22、24、26、38を設ける目的につ
いて説明する。
試料を吸引する方法として、吸引部の先端部に空気層
を設けて、通路内に先行する希釈液と試料を遮断しなが
ら吸引を行う方法がある。すなわち、希釈液、空気層、
試料の順に直列に並べて通路内を移動させる。こうすれ
ば、試料、希釈液間のコンタミネーションを少なくでき
吸引に必要な試料の量を少なくすることができる。な
お、試料吸引動作の完了時点において空気層と試料との
境界面は、たとえば実施例1の場合には、配管103もし
くは104にまで達する。したがって吸引部の配管101もし
くは細管102aから通路P3もしくはP4までの通路は試料で
満たされる。ところで、吸引のための各通路、配管の内
径が小さいときに粘性の高い試料を吸引させると、流体
抵抗が著しく高くなり、空気層が引き伸ばされて吸引に
時間的遅れが発生する。つまり、シリンジユニットC5
停止した後も、引き伸ばされた空気層が元の容積に戻る
まで試料は吸引されることになる。この時間的遅れは空
気層の容積が大きい程、あるいは流体抵抗が大きい程、
大きくなる。よって、試料の吸引量が少なく、流体抵抗
が著しく高く、吸引に許されている時間が限られてい
る、という条件下において、空気層の容積が大きいと試
料が供給用通路P3あるいはP4にまで達せず、試料定量弁
にて正しく定量できない事態が発生しやすくなる。
実施例1、2において上記の条件下で試料を吸引させ
ると、空気層は引き伸ばされながら移動し、配管103あ
るいは104まで達する。空気層が元の容積に戻っていな
い状態で可動素子30が移動して通路が切り換わると、空
気層は吸引時とは異なる吸引部である開放端の配管101
あるいは細管102aと直列につながり、引き伸ばされた空
気層が大気圧に戻ろうとして、その吸引部から空気を吸
い込む。このことが重なると、その吸引部の空気層の容
積がしだいに大きくなり、次にこの吸引部から試料を吸
引させる場合には、正しく吸引できないという不都合が
発生しやすくなる。
そこで、実施例3においては、先の条件下においても
空気層の容積の増大が発生しないように、通路16、18、
22、24、26、38を設けた。
次に、その作用を説明する。第19図に示す第1の状態
にて配管101から試料を吸引する場合、吸引後空気層が
通路16に存在するように配管等の長さを設定しておく。
第20図に示す第2の状態に通路が切り換わると、通路16
は細管102aの通路とは遮断されるので、細管102aから空
気を吸い込むことはない。また、第2の状態にて細管10
2aから試料を吸引する場合、吸引後空気層が通路22に存
在するように配管等の長さを設定しておく。第19図に示
す第1の状態に通路が切り換わると、通路22は配管101
の通路とは遮断されるので、配管101から空気を吸い込
むことはない。よっていずれの場合にも、先の条件下に
おいても空気層の増大が起こらず、正しい吸引ができ
る。
また、通路16、18、22、24、26、38を設ける代りに、
試料定量弁外部に可動素子30の移動と同期して切り換わ
る3方切換弁を設け、第1の状態ではシリンジユニット
C5と通路P3が通じ、第2の状態の時シリンジユニットC5
と通路P4が通じ、試料吸引後空気層がそれぞれ、3方切
換弁と通路P3の間、3方切換弁と通路P4の間に存在する
ように配置すれば、同等の効果を得ることができる。た
だし、使用する3方切換弁は、弁切り換え時に弁体の移
動により液の吐き出し、吸い込みが発生しないものであ
る必要がある。
よって実施例3は実施例2と比べると、第1の状態に
おいて実施例2における通路P1、P11、P51、P21、P53
P31、P55、P41、P3からなる直列した通路が、実施例3
では通路P1、P11、P51、P21、P53、P31、P55(56、57、
58)、P41、P3、16、18、38、26からなる直列した通路
に変わり、さらに通路28、42、66からなる直列した通路
が追加になり、第2の状態において実施例2における通
路P2、P12、P52、P22、P54、P32、P56、P42、P4からな
る直列した通路が、実施例3では通路P2、P12、P52、P
22、P54、P32、P56(62、63、64)、P42、P4、22、24、
38、26からなる直列した通路に変わり、さらに通路28、
44、66からなる直列した通路が追加になる。また、シリ
ンジユニットC5と通路P3、P4をそれぞれ接続する配管10
3、104が、通路26に接続される配管105に変わる。
第1図に、実施例3の分解斜視図を示す。第2図は、
これを密着用部材60側から見た正面図であり、第3図〜
第6図は実施例3の固定素子10の一実施例を示し、第7
図および第8図は可動素子30の一実施例を示し、第9図
〜第11図は固定素子50の一実施例を示している。この場
合、各素子は円板状であり可動素子30は回転移動によ
り、第19図に示す第1の状態と第20図に示す第2の状態
を作る。固定素子10、50に対する可動素子30の移動角度
を45゜としている。
第3図〜第5図に示すように、固定素子10の中心部に
保持用部材70を通すための孔12と、円周上の一部に固定
用部材80をはめ込むための切り欠き14が設けられてい
る。通路P1の一方の開口部は円板の円周面上にあり、他
方の開口部は研摩面10a側にある。通路P53、P54は、第
6図に示すように長円形の溝状の通路である。通路P1
研摩面10a側の開口部および通路P10、P2、28、P3
P40、P4の各開口部は、固定素子10の中心Oを中心とし
た半径r1の円周上に配置され、通路P53、P54の一端およ
び通路P20の開口部は同じく半径r2の円周上に配置さ
れ、通路P53、P54の他端および通路P30、18、26、24の
開口部は同じく半径r3の円周上に配置されている。通路
P1、P2、P3、P4、P10、P20、P30、P40、18、24、26には
ニップル等を接合するための段が設けられている。な
お、通路16、22は一点鎖線で示している。
第7図および第8図に示すように、可動素子30の中心
部に保持用部材70を通すための孔32が設けられ、円周面
上には穴34が設けられ、この穴34に駆動源90と連結する
ための連結用部材36が接合されている。通路P11、P42
P41、42、44、P12の開口部は可動素子30の中心Oを中心
とする半径r1の円周上に配置され、通路P21、P22の開口
部は同じく半径r2の円周上に配置され、通路P31、P32
38の開口部は同じく半径r3の円周上に配置されている。
第9図〜第11図に示すように、固定素子50の中心部に
保持用部材70を通すための孔52と、円周部の一部に固定
用部材80をはめ込むための切り欠き54が設けられてい
る。通路P51、P52は長円形の溝状の通路である。通路P
51、P52の一端および通路64、P43、58、66、P13の開口
部は、固定素子50の中心Oを中心とする半径r1の円周上
に配置され、通路P51、P52の他端および通路P23の開口
部は同じく半径r2の円周上に配置され、通路56、62、P
33の開口部は同じく半径r3の円周上に配置されている。
これら3つの素子は第1図に示すように、保持用部材
70、固定用部材80、密着用部材60により図左より固定素
子10、可動素子30、固定素子50の順に極めて精密に平面
研摩された面を互いに向けて、すなわち研摩面10aと30
a、30bと50bが向い合った状態で密着配置される。可動
素子30は保持用部材70を軸として回転する。密着用部材
60は保持用部材70とともに3つの素子を一定圧力で密着
させ、液もれが発生せず、かつ可動素子30の移動が速や
かに行われるような状態を作り出す。その構造は例えば
第13図および第14図に示すように、保持用部材70のネジ
部71と協動して3つの素子を密着させるネジ部66を有す
る固定具63と、固定ネジ62を締めつけることにより固定
具63と一体化されるツマミ61と、一方の面を固定素子10
に当て一定の力を加える保持具65と、固定具63とツマミ
61の間に挿入されツマミ61と保持具65との間隙寸法に応
じた所定の力を発生させるためのスプリング64とからな
る。よってツマミ61を回して固定具63をネジ部71に締め
込んでゆき、固定具63が固定素子10に当たる状態では、
ある一定の力Fが保持具65から固定素子に与えられる。
駆動源90は、例えばエアーシリンダであり、可動素子
30に接合された連結用部材36の端をはさみこむようにし
て、軸92に円板94、95が取り付けてある。よって第2図
に示すように、駆動源90の軸92が上下移動することによ
り、それと連動して可動素子30が回転移動されることに
なる。実線は駆動源90は上死点にある場合であり第19図
に示す第1の状態を示し、2点鎖線は下死点にある場合
であり第20図に示す第2の状態を示す。
実施例4 第12図に実施例3において可動素子30の駆動方法を変
えたものを示す。可動素子30の孔32に切り欠き46を設
け、回転可能な保持用部材72にその切り欠き46へはめ込
むための凸部74と、駆動源90と連結させるための連結用
部材76を設け、駆動源90の上下運動を可動素子30の回転
運動に変換している。また、実施例3、4において、駆
動源としてはエアーシリンダに限らず、上下に移動でき
るものであればよい。あるいはまた、モータ等の回転駆
動源を保持用部材72に直結して可動素子30を回転移動さ
せることも可能である。他の構成は実施例3と同様であ
る。
その他の実施例 (1) 第1の吸引用通路P1と第2の吸引用通路P2を、
相異なる固定素子に設ける。これに伴い第1、第2の連
結用通路P51、P52、P53、P54、P55、P56、第1、第2の
供給用通路P3、P4の配置位置も異なることになる。
(2) 第1、第2の連結用通路を、それぞれの通路の
一端を固定素子10側に他端を固定素子50側に設けた中空
ループ状の通路にする。
(3) 可動素子30の定量用通路の内径が異なる場合等
において、直列に連結される通路が各素子間の接触面に
おいて、不連続部分が生じないようにするため、固定素
子10、50の各通路に必要に応じて第21図〜第24図に示す
ようにテーパを施す。第21図は固定素子に設けられた溝
状の通路に適用でき、第22図〜第24図は、固定素子に設
けられた他の通路に適用できる。
(4) 可動素子30を固定素子10、50に対し、回転移動
ではなく平行移動させる。具体的な組立方法について
は、周知の技術を適用することによって容易に行える。
(5) 可動素子30に設ける対をなす定量用通路は4組
に限らず、他の組数であっても容易に実現可能である。
(6) 通路の個数に関する数n、kについて、定量用
通路n組のうち、n1組の通路の対をなす通路同志が可動
素子の移動距離または移動角度と同一距離または同一角
度離れて配置されており、残りn2組の通路の対をなす通
路同志が可動素子の移動距離または移動角度と異なる距
離または異なる角度離れて配置されている。ただしn1
n2はn=n1+n2を満足する正の整数である。このときn1
組の定量用通路にとって必要な希釈用通路および移送用
通路はそれぞれn1個であり、n2組の定量用通路にとって
必要な希釈用通路および移送用通路はそれぞれ2n2個で
ある。よって、合計で必要な希釈用通路および移送用通
路の数kはそれぞれk=n1+2n2である。n=n1+n2
あるので、k=n+n2となる。n2は0からnの範囲で設
定可能であるのでn≦k≦2nとなる。
〔発明の効果〕
本発明の試料定量弁は、以上のように構成されている
ので、つぎのような効果を有している。
(1)吸引口が2か所設けているので、離れた場所に配
置された試料を吸引するときに、吸引部または試料定量
弁を移動させることなく、どちらかでも容易に吸引する
ことができる。また、開放端の配管から通常吸引させる
場合と針状の細管から密封栓された試料を吸引させる場
合等のように、異なる吸引方法を選択して行う場合にも
対応が可能である。さらに、試料定量弁の吸引口の前に
不必要な不連続部分がないため、コンタミネーションが
発生しにくく、必要な吸引量は少なくてすむ。
(2)1つの駆動源で2箇所ある吸引口のうち、1つの
吸引口を選択することができ、その動作は可動素子が固
定素子に対して一定距離または一定角度移動し、または
逆移動するだけであるので、機構上の組縦が簡素にな
り、動作信頼性が増し、メンテナンスも容易である。
(3)吸引部が接続された素子、またはその他配管や中
空ループ状通路が接続された素子が常に静止状態にある
ので、配管のはずれ等が起こりにくく安全である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の試料定量弁の一実施例(実施例3に相
当)を示す分解斜視図、第2図は同正面図、第3図は第
1図における一方の固定素子10の研摩面を示す平面図、
第4図は同底面図、第5図は第3図におけるAOA線断面
図、第6図は第3図において鎖線円Bで囲まれた部分の
断面を示す説明図、第7図は第1図における可動素子30
の平面図、第8図は第7図におけるCOC線断面図、第9
図は第1図における他方の固定素子50の研摩面を示す平
面図、第10図は同底面図、第11図は第9図におけるDOD
線断面図、第12図は本発明の試料定量弁の他の実施例
(実施例4に相当)を示す分解斜視図、第13図は密着用
部材60の一例を示す断面説明図、第14図は保持用部材の
一例を示す説明図、第15図は実施例1における流体回路
システムの第1の状態を示す概略図、第16図は第15図に
示すシステムの第2の状態を示す概略図、第17図は実施
例2における流体回路システムの第1の状態を示す概略
図、第18図は第17図に示すシステムの第2の状態を示す
概略図、第19図は実施例3における流体回路システムの
第1の状態を示す概略図、第20図は第19図に示すシステ
ムの第2の状態を示す概略図、第21図〜第24図はテーパ
を設けた通路の一例を示す断面説明図、第25図および第
26図は試料吸引方法の一例を示す説明図、第27図〜第30
図は従来の試料定量弁の概略図で、第27図は第1の状態
を、第28図は第2の状態を、第29図は第3の状態を、第
30図は第4の状態を示している。 10、50……固定素子、30……可動素子、60……密着用部
材、70……保持用部材、80……固定用部材、90……駆動
源、12、32、52……孔、14、54……切り欠き、34……
穴、36……連結用部材、P1、P2、P3、P4、P11、P12、P
21、P22、P31、P32、P41、P42、P51、P52、P53、P54、P
55、P56、P13、P10、P23、P20、P33、P30、P43、P40、1
6、18、22、24、26、28、38、42、44、56、57、58、6
2、63、64、66、P13a、P13b、P10a、P10b、P23a
P23b、P20a、P20b、P33a、P33b、P30a、P30b、P43a、P
43b、P40a、P40b、Q1、Q2、Q11、Q21、Q10、Q13、Q14
Q20、Q23、Q3、Q4……通路、46……切り欠き、72……保
持用部材、74……凸部、92……軸、94、95……円板、76
……連結用部材、71……ネジ部、61……ツマミ、62……
固定ネジ、63……固定具、64……スプリング、65……保
持具、66……ネジ部、r1、r2、r3……半径、O……中
心、10a、30a、30b、50a……研摩面、101、102、103、1
04、105、110、113、120、123、130、133、140、143、1
10a、110b、113a、113b、120a、120b、130a、130b、140
a、140b、123a、123b、130b、133a、143a、143b……配
管、102a……細管、C1、C2、C3、C4、C5……シリンジユ
ニット、C6……希釈液チャンバ、C11、C12、C13、C14
…試料チャンバユニット、C15……排液チャンバ、150…
…試料容器、152……試料、154……密封栓、F……力、
204……静止状態にある素子、200、202……移動可能な
素子

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】常に静止状態にある2つの固定素子と、固
    定素子の間にはさまれ固定素子に対し一定量移動するこ
    とができる1つの可動素子と、固定素子を固定するため
    の固定用部材と、固定素子と可動素子を定められた位置
    に配置し保持するための保持用部材と、固定素子と可動
    素子を密着させるための密着用部材と、可動素子と連結
    し可動素子を一定量移動させるための駆動源とを包含
    し、固定素子と可動素子の互いに面接触する面は精密に
    平面研摩されており、可動素子に、同一容積を有する対
    をなすn組の定量用通路が設けられ、該n組の定量用通
    路はn個の互いに独立な第1の定量用通路と別のn個の
    互いに独立な第2の定量用通路とからなり、2つの固定
    素子のいずれか一方もしくは両方に、または一端を一方
    の固定素子に他端を他方の固定素子に配して、(n−
    1)個の第1の連結用通路が設けられ、2つの固定素子
    のいずれか一方もしくは両方に、または一端を一方の固
    定素子に他端を他方の固定素子に配して、(n−1)個
    の第2の連結用通路が設けられ、2つの固定素子のいず
    れか一方または両方に、1つの第1の吸引用通路と、1
    つの第2の吸引用通路と、1つの第1の供給用通路と、
    1つの第2の供給用通路とが設けられ、2つの固定素子
    のいずれか一方にまたは両方に、n個から2n個の範囲内
    の個数の希釈用通路が設けられ、2つの固定素子のいず
    れか一方にまたは両方に、n個から2n個の範囲内の個数
    の移送用通路が設けられ、可動素子が固定素子に対して
    一定量移動することにより、 (a) 第1の吸引用通路と第1の供給用通路をそれぞ
    れ両端にして、第1の定量用通路が第1の連結用通路を
    交互に介することにより、これら通路が直列につながり
    一つの通路を形成し、かつ第2の定量用通路のそれぞれ
    がn個の希釈用通路のそれぞれと、n個の移送用通路の
    それぞれとにはさまれることにより、それぞれの通路が
    直列につながりn個の通路を形成する、第1の状態、お
    よび (b) 第2の吸引用通路と第2の供給用通路をそれぞ
    れ両端にして、第2の定量用通路が第2の連結用通路を
    交互に介することにより、これら通路が直列につながり
    1つの通路を形成し、かつ第1の定量用通路のそれぞれ
    がn個の希釈用通路のそれぞれとn個の移送用通路のそ
    れぞれとにはさまれることにより、それぞれの通路が直
    列につながりn個の通路を形成する、第2の状態、 を有することを特徴とする試料定量弁。
  2. 【請求項2】可動素子が固定素子に対して一定距離平行
    移動する特許請求の範囲第1項記載の試料定量弁。
  3. 【請求項3】可動素子が固定素子に対して一定角度回転
    移動する特許請求の範囲第1項記載の試料定量弁。
  4. 【請求項4】駆動源が往復直線運動するものであり、駆
    動源と連結され駆動源の往復直線運動を可動素子の正逆
    回転運動に変換するため、可動素子外部に接合された連
    結用部材を有する特許請求の範囲第3項記載の試料定量
    弁。
  5. 【請求項5】駆動源が往復直線運動するものであり、可
    動素子に切り欠きを設け、該切り欠きにはまり込む部材
    を介して駆動源と連結され、駆動源の往復直線運動を可
    動素子の正逆回転運動に変換する特許請求の範囲第3項
    記載の試料定量弁。
  6. 【請求項6】第1、第2の連結用通路が、次の(a)〜
    (c)のいずれか、またはそれらの混合である特許請求
    の範囲第1項〜第5項のいずれかに記載の試料定量弁。 (a) 2つの固定素子のいずれか一方または他方に設
    けられた中空ループ状の通路。 (b) 一端を一方の固定素子に他端を他方の固定素子
    に配した中空ループ状の通路。 (c) 2つの固定素子のいずれか一方または他方の可
    動素子側表面に設けられた溝状の通路。
  7. 【請求項7】第1の吸引用通路と第2の吸引用通路が、
    同一の固定素子に設けられた特許請求の範囲第1項〜第
    6項のいずれかに記載の試料定量弁。
  8. 【請求項8】第1の吸引用通路と第2の吸引用通路が、
    異なる固定素子に設けられた特許請求の範囲第1項〜第
    6項のいずれかに記載の試料定量弁。
  9. 【請求項9】固定素子に設けられた通路にテーパを施し
    た特許請求の範囲第1項〜第8項のいずれかに記載の試
    料定量弁。
  10. 【請求項10】密着用部材が、ネジ部を有する固定具
    と、固定具と一体化されるツマミと、一方の面を固定素
    子の一方に当て一定の力を加える保持具と、固定具とツ
    マミとの間に挿入されツマミと保持具との間隙寸法に応
    じた力を発生させるスプリングとからなる特許請求の範
    囲第1項〜第9項のいずれかに記載の試料定量弁。
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