JP2519372Y2 - 中仕切カートン - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は高さ寸法の異なる２種類の品物を安定した状
態で一緒に並列して収納することが出来る中仕切カート
ンに関するものである。

〈従来の技術〉 従来のこの種の技術としては、実公昭49−15540号公
報に示される技術が公知である。

この技術は上面開口型の外箱とプラスチック成形品た
る上底状の商品固定枠との組合せよりなり、この固定枠
は枠内上面に収納する商品の形状に合わせて階段状に商
品収納部を形成すると共に、その周縁部には固定枠を係
止する為の嵌着溝が形成され、外箱の開口縁に設けられ
た折曲片を箱内に組込まれた固定枠の嵌着溝に折曲げ嵌
込むことによって両者を固定する技術である。

また、箱内を間仕切板等によって２分割する箱に於い
て、高さの異なる２個一対の品物を一緒に収納する為
に、パッキン等の他の補助材を底部に充填して使用する
ことによって収納部の片側の高さを調整すると共に、こ
の部分に収納された品物を安定させる技術もある。

〈考案が解決しようとする課題〉 然るに、前述の前者の技術はプラスチック製の固定枠
の上面に商品の形状に合わせて収納部を形成するので、
構造が複雑であり、かつ加工作業が困難で手間がかかる
等の問題があった。

また、後者の技術は２分割された箱内の収納部の片側
を安定させる為に、パッキン等の補助材を箱とは別に作
って、これを箱内の一方の収納部に取り付けなければな
ないので、コストがかかり、かつ構造が複雑である等の
問題があった。

本考案に係るカートンは従来のこれ等の問題点に鑑み
開発された全く新規な技術に関するものである。

〈課題を解決するための手段〉 本考案は前述の従来の問題点を根本的に改善した全く
新規な技術であって、その要旨は、前板２、後板４、第
１側板３、第２側板５、間仕切板７、連絡板６、蓋板９
及び底板11,12等よりなり、箱内を間仕切板７によって
２分割した箱に於いて、間仕切板７に連設された貼着片
８を後板４に貼着固定し、第１側板３の下端に横折曲線
を介して下底板13、起立板14、上底板15及び貼着片16を
順に連設し、かつ前記下底板13、起立板14、上底板15及
び貼着片16を２分割された一方の箱内の底部に順に折込
むと共に、貼着片16を第１側板３の内面に貼着して一方
の箱内に上底を構成したことを特徴とした中仕切カート
ンである。

〈作用〉 本考案に於いては上述の如く、箱内を２分割し得る間
仕切板の先端に貼着片を連設し、かつこの貼着片を後板
に貼着したので、間仕切を極めて強固に安定させること
が出来る。また、上底板の先端に連設された貼着片を第
１側板の内面に予め貼着することが出来るので、第１側
板に連設された下底板を内方に向かって水平に折込むと
同時に、これに続く起立板を介して連設された上底板が
箱内に水平に折込まれ、間仕切板によって２分割された
カートンの片側底部に上底を自動的にかつ簡単に構成す
ることが出来る。

従って、この上底が形成された収納部に高さの低い品
物を収納することによって、２個一対の品物の上部を揃
えながら収納することが出来る。

また、本考案に係るカートンは、ブランク板を一連に
構成したので、その製造工程で流れ作業によって上底を
一緒に組立構成することが出来る。

更に、上述のように全体を一連に構成することにっ
て、上底を形成する為にパッキン等の補助材を一切使用
することなく、経済的に体裁良く組立構成することが出
来る。

〈実施例〉 図により本考案に係るカートンの一実施例を具体的に
説明すると、第１図は本願のカートンの組立完成図、第
２図は本考案に係るカートンの展開平面図、第３図乃至
第６図は本考案に係るカートンの組立途中の状態を示す
説明図である。

第２図に於いて、本体１を形成するブランク板は、後
板４を中心として縦折曲線を介して右側端には、第１側
板３及び前板２を、左側端には、第２側板５、連絡板
６、間仕切板７及び貼着片８を順に連設すると共に、前
板２、後板４の下端には横折曲線を介して夫々底板11,1
2を連設し、更に前板２の上端には横折曲線を介して蓋
板９及び差込片10を順に連設している。また第２側板５
の上下端に横折曲線を介して舌片5aを夫々連設し、第１
側板３の上端には横折曲線を介して舌片3aを、下端には
下底板13,起立板14,上底板15及び貼着片16を夫々順に連
設して全体を一連に構成している。

本考案に於けるカートンの組立構成は、第３図乃至第
６図に示す如く、連絡板６に連設された間仕切板７及び
貼着片８を連絡板６側に折返し、更に後板４と第２側板
５の間の縦折曲線を介して後板４に連設された第２側板
５を、後板４側に折返すことによって、後板４の略中央
部に貼着片８を位置させ、この状態で貼着片８を後板４
に貼着する。更に下底板13と起立板14の間の横折曲線を
介して起立板14、上底板15及び貼着片16を下底板13側に
折返すことによって、第３図に示す如く第１側板３の所
定位置に貼着片16を位置させ、この状態で貼着片16を第
１側板３に貼着する。次に前板２と第１側板３側に折返
して、連絡板６を接着剤等で前板２の一部に貼着するこ
とによって、第４図に示す如き偏平状の箱を形成する。

前述のように構成された本考案の中仕切カートンの組
立構成に当たっては、第４図に示す如く構成された本体
１を起立させ、第５図に示す如く間仕切板７によって内
部が２分割されたカートンを形成する。

次に、第１側板３と下底板13の間の横折曲線を介し
て、第１側板３の下端に連設された下底板13を第１側板
３に対して垂直になるように水平方向に折返すことによ
って、自動的に上底板15が箱内の底部で水平に折曲げら
れると共に、その上底板15の先端に横折曲線を介して連
設された起立板14が第１側板３と平行になるように下方
向に折曲げられて起立し、この起立板14によりカートン
内の底部で水平に保たれた上底板15の先端を支持して、
第６図に示す如くカートン内の収納部の片側の底部に安
定した上底を形成することが出来る。

更に、第１図及び第６図に示す如く、高さ寸法の異な
る大小の品物G1,G2を夫々並列して収納し、第２側板５
の下端に横折曲線を介して連設された舌片5aを内方に折
曲げ、その上から前板2,後板４の下端に横折曲線を介し
て連設された底板11,12を順に折曲げて接着剤等により
貼着してカートン全体の底部を形成し、更に各側板3,5
の上端に横折曲線を介して連設された舌片3a,5aを内方
に折曲げ、その上から前板２の上端に横折曲線を介して
連設された蓋板９及び差込片10を折曲げ、その差込片10
を後板４の内側に差込むことによって、第１図に示す如
きカートンを形成することが出来る。

〈考案の効果〉 本考案に係るカートンは上述の如く、間仕切板に連設
された貼着片が箱の内面に貼着されているので、間仕切
板を強固に安定させることが出来、収納する品物を保護
することが出来る。また、箱内の片側底部に上底を形成
する為に、第１側板の下端に下底板、起立板、上底板及
び貼着片を連設し、この貼着片は予め第１足板の内面に
貼着しておくことが出来るので、下底板を内方に向かっ
て水平に折込むことによって、これに連設された上底板
と起立板とが箱内で自動的に上底となるので、ワンタッ
チで簡単に構成することが出来る。

本考案に於けるカートンは上述の如き上底を形成した
ので、この上底を利用することによって、この収納部側
に高さの低い品物を収納することが出来、これによって
高さ寸法の異なる２個一対の品物の上部を揃えながら並
列して収納することが出来る。

また、本考案に係るカートンは１枚のブランク板によ
って構成されているので、その製造工程で流れ作業によ
って、箱内の一方の収納部に上底を一緒に組立構成する
ことが出来、これによって作業性を著しく向上させるこ
とが出来、更にパッキン等の補助剤を一切不要とするこ
とが出来る等の特徴を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本願のカートンの組立完成図、第２図は本考案
に係るカートンの展開平面図、第３図乃至第６図は本考
案に係るカートンの組立途中の状態を示す説明図であ
る。 G1,G2は品物、１は本体、２は前板、３は第１側板、3a,
5aは舌片、４は後板、５は第２側板、６は連絡板、７は
間仕切板、8,16は貼着片、９は蓋板、10は差込片、11,1
2は底板、13は下底板、14は起立板、15は上底板であ
る。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】前板２、後板４、第１側板３、第２側板
   ５、間仕切板７、連絡板６、蓋板９及び底板11,12等よ
   りなり、箱内を間仕切板７によって２分割した箱に於い
   て、間仕切板７に連設された貼着片８を後板４に貼着固
   定し、第１側板３の下端に横折曲線を介して下底板13、
   起立板14、上底板15及び貼着片16を順に連設し、かつ前
   記下底板13、起立板14、上底板15及び貼着片16を２分割
   された一方の箱内の底部に順に折込むと共に、貼着片16
   を第１側板３の内面に貼着して一方の箱内に上底を構成
   したことを特徴とした中仕切カートン。