JP2519044Y2 - 液体吐出具 - Google Patents
液体吐出具Info
- Publication number
- JP2519044Y2 JP2519044Y2 JP1991014130U JP1413091U JP2519044Y2 JP 2519044 Y2 JP2519044 Y2 JP 2519044Y2 JP 1991014130 U JP1991014130 U JP 1991014130U JP 1413091 U JP1413091 U JP 1413091U JP 2519044 Y2 JP2519044 Y2 JP 2519044Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- valve
- liquid
- contact
- valve seat
- valve body
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- Pens And Brushes (AREA)
- Closures For Containers (AREA)
- Coating Apparatus (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】減少・回復の体積変化をする液室
に液体を収容し、この液室の先端に、弁座とこの弁座に
対して弾撥的に当接する弁体とよりなる弁を配してなる
液体吐出具であって、液室の外側を加圧して液室の体積
減少を開始させ、弁がその後から開放するようにしたも
のに関する。ここで、液体としては、墨液、絵具、イン
キなどの筆記液、アイライナー、リップカラーなどの化
粧液、液体調昧料、機械油、洗浄液などを例示できる。
に液体を収容し、この液室の先端に、弁座とこの弁座に
対して弾撥的に当接する弁体とよりなる弁を配してなる
液体吐出具であって、液室の外側を加圧して液室の体積
減少を開始させ、弁がその後から開放するようにしたも
のに関する。ここで、液体としては、墨液、絵具、イン
キなどの筆記液、アイライナー、リップカラーなどの化
粧液、液体調昧料、機械油、洗浄液などを例示できる。
【0002】
【従来の技術】上述したような液体吐出具の一例は、実
開平2−112379号公報、実開平2−125785
号公報に開示されている。液室の体積減少を開始させ、
弁がその後から開放するようにすることによって、ある
程度の加圧がなされるまでは弁が開放しないので、落下
や携帯時などにおける不要な加圧による液体漏れを抑制
できるといった長所を有する。
開平2−112379号公報、実開平2−125785
号公報に開示されている。液室の体積減少を開始させ、
弁がその後から開放するようにすることによって、ある
程度の加圧がなされるまでは弁が開放しないので、落下
や携帯時などにおける不要な加圧による液体漏れを抑制
できるといった長所を有する。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】液体吐出の不安定性を
抑制する一手段を提供することが本考案の目的である
が、以下に説明する。
抑制する一手段を提供することが本考案の目的である
が、以下に説明する。
【0004】上述したような液体吐出具においては、液
室をある程度体積減少させた後、弁を開放し、この弁開
放状態を維持しながら更に液室を体積減少させることで
液体が吐出される。そして、液室加圧を止め、液室を体
積回復させるようにすると、ある程度まで液室が体積回
復したところで弁が閉鎖するが、液室はその後もある程
度の体積回復をする。即ち、液室の体積回復は、液室内
をいくぶん負圧状態にしてしまう。
室をある程度体積減少させた後、弁を開放し、この弁開
放状態を維持しながら更に液室を体積減少させることで
液体が吐出される。そして、液室加圧を止め、液室を体
積回復させるようにすると、ある程度まで液室が体積回
復したところで弁が閉鎖するが、液室はその後もある程
度の体積回復をする。即ち、液室の体積回復は、液室内
をいくぶん負圧状態にしてしまう。
【0005】従って、液体吐出を不安定にしないために
は、この負圧化の程度をなるべく一定のものとしなけれ
ばならない。しかし、一回あたりの液体吐出量を少なく
しようとすればする程、これが困難となってくる。
は、この負圧化の程度をなるべく一定のものとしなけれ
ばならない。しかし、一回あたりの液体吐出量を少なく
しようとすればする程、これが困難となってくる。
【0006】図4と図5とにより説明する。図4は弁座
1と弁体2とがいわゆる面接触で当接している状態であ
る。当接角を2αとしてある。尚、当接を弾撥的なもの
とするにはコイルスプリングなどの適宜弾撥体を適宜位
置に配せばよいが、図示省略してある。また、液室は図
面の上方空間側でも下方空間側でもよい。
1と弁体2とがいわゆる面接触で当接している状態であ
る。当接角を2αとしてある。尚、当接を弾撥的なもの
とするにはコイルスプリングなどの適宜弾撥体を適宜位
置に配せばよいが、図示省略してある。また、液室は図
面の上方空間側でも下方空間側でもよい。
【0007】弁座1を図面上側へ、あるいは、弁体2を
図面下側へといったように相対的に移動させ、図5のよ
うに弁開放状態とする。移動距離をxとすると、弁の開
放量yは、y=xsinαであり、通常の当接角ではy
はxの0.3〜0.5程度となる。
図面下側へといったように相対的に移動させ、図5のよ
うに弁開放状態とする。移動距離をxとすると、弁の開
放量yは、y=xsinαであり、通常の当接角ではy
はxの0.3〜0.5程度となる。
【0008】一回あたりの液体吐出量を少なくするに
は、移動距離xも小さくしなければならないが、これに
より弁の開放量yはきわめて小さなものとなってしま
う。液体は狭い隙間を通って吐出されることになり、こ
のときに受ける抵抗を無視できなくなる。また、弁を閉
鎖するにあたって、置換的に液室へ入る空気も抵抗を受
ける。これも無視できなくなる。しかも、この空気の弁
近傍における存在状態は一定しない。更に、弁の開放や
閉鎖の速度も、このような抵抗の大きさに影響を及ぼす
が、これら速度は一定のものではない。
は、移動距離xも小さくしなければならないが、これに
より弁の開放量yはきわめて小さなものとなってしま
う。液体は狭い隙間を通って吐出されることになり、こ
のときに受ける抵抗を無視できなくなる。また、弁を閉
鎖するにあたって、置換的に液室へ入る空気も抵抗を受
ける。これも無視できなくなる。しかも、この空気の弁
近傍における存在状態は一定しない。更に、弁の開放や
閉鎖の速度も、このような抵抗の大きさに影響を及ぼす
が、これら速度は一定のものではない。
【0009】このように、一回あたりの液体吐出量を少
ないものとすればする程、吐出量を不安定にする因子の
働きが強くなってしまう。これは弁座1と弁体2との当
接が面接触ではない場合も同様である。図4及び図5に
一点鎖線で示したように弁座1の角部で弁体2が当接す
るようにすると、密閉性良好化手段として一般的な、い
わゆる線接触での当接の一例となるが、弁座1や弁体2
が材質的に弾性変形することによる弁開閉位置の不安定
化も加わるので、むしろ、より不安定なものとなる。
ないものとすればする程、吐出量を不安定にする因子の
働きが強くなってしまう。これは弁座1と弁体2との当
接が面接触ではない場合も同様である。図4及び図5に
一点鎖線で示したように弁座1の角部で弁体2が当接す
るようにすると、密閉性良好化手段として一般的な、い
わゆる線接触での当接の一例となるが、弁座1や弁体2
が材質的に弾性変形することによる弁開閉位置の不安定
化も加わるので、むしろ、より不安定なものとなる。
【0010】
【課題を解決するための手段】本考案は、減少・回復の
体積変化をする液室に液体を収容し、この液室の先端
に、弁座とこの弁座に対して弾撥的に当接する弁体とよ
りなる弁を配してなる液体吐出具であって、液室の外側
を加圧して液室の体積減少を開始させ、弁がその後から
開放するようにしたものにおいて、前記弁座と弁体との
当接をこれら弁座と弁体との弁開閉のための相対的移動
方向に対して垂直な方向でなすとともに、前記当接を線
接触によりなしたことを要旨とする。
体積変化をする液室に液体を収容し、この液室の先端
に、弁座とこの弁座に対して弾撥的に当接する弁体とよ
りなる弁を配してなる液体吐出具であって、液室の外側
を加圧して液室の体積減少を開始させ、弁がその後から
開放するようにしたものにおいて、前記弁座と弁体との
当接をこれら弁座と弁体との弁開閉のための相対的移動
方向に対して垂直な方向でなすとともに、前記当接を線
接触によりなしたことを要旨とする。
【0011】
【作用】弁の開放量yが移動距離xに等しくなる。ここ
で、弁座1や弁体2の材質的弾性変形を考えても、弁の
開放量yが移動距離xにできるだけ近くなると言える。
即ち、移動距離xを弁の開放に最大限利用することがで
きる。その分、液体吐出の不安定化の因子の働きを抑制
できる。
で、弁座1や弁体2の材質的弾性変形を考えても、弁の
開放量yが移動距離xにできるだけ近くなると言える。
即ち、移動距離xを弁の開放に最大限利用することがで
きる。その分、液体吐出の不安定化の因子の働きを抑制
できる。
【0012】
【実施例】添付図1、図2に基づいて一例の説明をす
る。尚、図面上側を後側、同下側を前側として説明す
る。
る。尚、図面上側を後側、同下側を前側として説明す
る。
【0013】まず、図1において、参照符号3は筆穂で
あり、その後端は鍔状となっており、管状体4によって
脱落防止されている。管状体4は、先軸5に圧入などに
よって取付けられており、先軸5の内部には、筆穂3内
に延在するパイプ体6を取付けるとともに筆穂3の後端
を支承するストッパー7が係止されている。このストッ
パー7の後壁にコイルスプリング等の弾撥部材8が支承
されている。この弾撥部材8の後端係止により本例の弁
体2が後方に付勢されており、弁座1と当接して弁閉鎖
している。ここで、弁座1は先軸5の一部として形成し
てある。また、先軸5には自己弾性的に伸縮変形するジ
ャバラ部材9の先端部が圧入などによって取付けられて
おり、このジャバラ部材9の後端部は貫通孔を有する押
圧体10に圧入などによって取付けられている。押圧体
10はジャバラ部材9の収縮により弁体2に当接可能で
あるが、弁体2の後部は異形となっており、当接しても
押圧体10の貫通孔は閉鎖されないようになっている。
押圧体10をこのように弁体2と離して配すのは、部品
寸法のばらつきによっていつも弁が開放した状態となる
ような組立物が生じないようにすることと、前述した不
要な液体漏れを抑制するためである。
あり、その後端は鍔状となっており、管状体4によって
脱落防止されている。管状体4は、先軸5に圧入などに
よって取付けられており、先軸5の内部には、筆穂3内
に延在するパイプ体6を取付けるとともに筆穂3の後端
を支承するストッパー7が係止されている。このストッ
パー7の後壁にコイルスプリング等の弾撥部材8が支承
されている。この弾撥部材8の後端係止により本例の弁
体2が後方に付勢されており、弁座1と当接して弁閉鎖
している。ここで、弁座1は先軸5の一部として形成し
てある。また、先軸5には自己弾性的に伸縮変形するジ
ャバラ部材9の先端部が圧入などによって取付けられて
おり、このジャバラ部材9の後端部は貫通孔を有する押
圧体10に圧入などによって取付けられている。押圧体
10はジャバラ部材9の収縮により弁体2に当接可能で
あるが、弁体2の後部は異形となっており、当接しても
押圧体10の貫通孔は閉鎖されないようになっている。
押圧体10をこのように弁体2と離して配すのは、部品
寸法のばらつきによっていつも弁が開放した状態となる
ような組立物が生じないようにすることと、前述した不
要な液体漏れを抑制するためである。
【0014】参照符号11は前軸であり、この前軸11
は先軸5を突出固定するとともにジャバラ部材9の先端
部を先軸5との間に挾持している。また、前軸11は、
後端に中軸12を圧入などによって取付けているととも
に、内壁段部11aを有し、この内壁段部11aに対
し、押圧体10が当接可能となっている。尚、図示の状
態で、押圧体10が中軸12に当接し、ジャバラ部材9
が自由長からいくぶん収縮した状態となっているのが好
ましい。
は先軸5を突出固定するとともにジャバラ部材9の先端
部を先軸5との間に挾持している。また、前軸11は、
後端に中軸12を圧入などによって取付けているととも
に、内壁段部11aを有し、この内壁段部11aに対
し、押圧体10が当接可能となっている。尚、図示の状
態で、押圧体10が中軸12に当接し、ジャバラ部材9
が自由長からいくぶん収縮した状態となっているのが好
ましい。
【0015】参照符号13は液体タンクであり、この液
体タンク13は、押圧体10の後部に液密に取付けられ
ている。この取付けは着脱可能なものである。また、液
体タンク13の後部は大径部となっており、その肩部1
3aが中軸12の後端と当接可能になっている。尚、参
照符号14は液体撹拌用のボールである。弁閉鎖された
部分から後の、ジャバラ部材9からこの液体タンク13
までの部分が液室となっている。
体タンク13は、押圧体10の後部に液密に取付けられ
ている。この取付けは着脱可能なものである。また、液
体タンク13の後部は大径部となっており、その肩部1
3aが中軸12の後端と当接可能になっている。尚、参
照符号14は液体撹拌用のボールである。弁閉鎖された
部分から後の、ジャバラ部材9からこの液体タンク13
までの部分が液室となっている。
【0016】参照符号15は接続軸であり、この接続軸
15は前軸11と着脱可能に螺合しており、また、後軸
16の先端部に圧入などによって取付けられていて、そ
の後端壁がコイルスプリングなどの弾撥部材17の支承
部となっている。弾撥部材17はノック体18を後方付
勢しており、ノック体18は後軸16の後端の切欠状部
分から後端部の一部を露出している。図示において、ノ
ック体18を液体タンク13と離して配してあるが、こ
れも前述した不要な液体漏れを抑制するためのものであ
る。尚、参照符号19は外キャップ19aと内キャップ
19bとよりなるキャップである。
15は前軸11と着脱可能に螺合しており、また、後軸
16の先端部に圧入などによって取付けられていて、そ
の後端壁がコイルスプリングなどの弾撥部材17の支承
部となっている。弾撥部材17はノック体18を後方付
勢しており、ノック体18は後軸16の後端の切欠状部
分から後端部の一部を露出している。図示において、ノ
ック体18を液体タンク13と離して配してあるが、こ
れも前述した不要な液体漏れを抑制するためのものであ
る。尚、参照符号19は外キャップ19aと内キャップ
19bとよりなるキャップである。
【0017】本例のものを使用するにあたっては、ま
ず、前軸11と接続軸15との螺合を解除し、押圧体1
0に液体タンク13を装着し、前軸11と接続軸15と
を螺合して図示の状態とし、ノック体18に押圧力を付
加する。ノック体18は液体タンク13の後端に当接
し、液体タンク13と押圧体10とがジャバラ部材9を
収縮変形させながら、従って、液室を体積減少させなが
ら前進し、更に、押圧体10が弁体2と当接し、弁体2
が前進して弁開放し液体が吐出される。吐出された液体
は筆穂3に導かれて塗布に供される。
ず、前軸11と接続軸15との螺合を解除し、押圧体1
0に液体タンク13を装着し、前軸11と接続軸15と
を螺合して図示の状態とし、ノック体18に押圧力を付
加する。ノック体18は液体タンク13の後端に当接
し、液体タンク13と押圧体10とがジャバラ部材9を
収縮変形させながら、従って、液室を体積減少させなが
ら前進し、更に、押圧体10が弁体2と当接し、弁体2
が前進して弁開放し液体が吐出される。吐出された液体
は筆穂3に導かれて塗布に供される。
【0018】図2は、図1の弁の部分を拡大して示した
ものである。弁座1は移動方向(図面上下方向)に垂直
な壁面1aを有しており、また、弁体2は鍔部2aの後
壁に円周状の突出部2bを有しており、弁の閉鎖は、弁
座1の壁面1aと弁体2の突出部2bとの線接触状かつ
周状の当接によってなされている。従って、上述した液
体の吐出にあたって、弁体2の前進による弁開放は、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ナイロンなどといった材
質による弾性変形を無視すれば、弁体2の前進と同時に
開始され、かつ、その量(弁開放量)は弁体2の前進量
(移動距離)と等しいものとなっている。尚、弁体2の
鍔部2aの後部にテーパー壁部2cが形成してあるが、
このテーパー壁部2cは弁体2の弁座1に対する当接位
置を安定させる(弁体2の横振れを抑制する)ためのも
ので、弁座1とは弁閉鎖するような当接をするものでは
ない。
ものである。弁座1は移動方向(図面上下方向)に垂直
な壁面1aを有しており、また、弁体2は鍔部2aの後
壁に円周状の突出部2bを有しており、弁の閉鎖は、弁
座1の壁面1aと弁体2の突出部2bとの線接触状かつ
周状の当接によってなされている。従って、上述した液
体の吐出にあたって、弁体2の前進による弁開放は、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ナイロンなどといった材
質による弾性変形を無視すれば、弁体2の前進と同時に
開始され、かつ、その量(弁開放量)は弁体2の前進量
(移動距離)と等しいものとなっている。尚、弁体2の
鍔部2aの後部にテーパー壁部2cが形成してあるが、
このテーパー壁部2cは弁体2の弁座1に対する当接位
置を安定させる(弁体2の横振れを抑制する)ためのも
ので、弁座1とは弁閉鎖するような当接をするものでは
ない。
【0019】次に、図3により別の一例を説明する。図
3は図2に相当する部分を示しているが、図2とは次の
2点で異なっている。
3は図2に相当する部分を示しているが、図2とは次の
2点で異なっている。
【0020】第1は、弁座1に円周状の突出部1bを形
成し、弁体2の鍔部2aの後壁を移動方向に垂直な壁面
として、この弁座1の円周状の突出部1bと弁体2の鍔
部2aの後壁とにおける線接触状かつ周状の当接により
弁を閉鎖するようにした点である。このようにしても、
前述したような液体吐出における弁開放量と移動距離と
の関係は同様のものとなる。
成し、弁体2の鍔部2aの後壁を移動方向に垂直な壁面
として、この弁座1の円周状の突出部1bと弁体2の鍔
部2aの後壁とにおける線接触状かつ周状の当接により
弁を閉鎖するようにした点である。このようにしても、
前述したような液体吐出における弁開放量と移動距離と
の関係は同様のものとなる。
【0021】第2は、弁閉鎖状態においても弁体2のテ
ーパー壁部2cが弁座1に対して当接するようにした点
である。弁体2の弁座1に対する当接位置の安定性は更
に高いものとなる。勿論、この当接力は大きくしてはな
らない。弁座1の円周状の突出部1bと弁体2の鍔部2
aの後壁とにおける線接触状かつ周状の当接による弁閉
鎖を阻害してはならないからである。同時に、この当接
により前述したような液体吐出における弁開放量と移動
距離との関係を阻害するものとなってはいけない。そこ
で、当接はしても弁閉鎖に寄与しないように、適宜数の
溝1cが形成してある。この溝1cに相当するものを弁
体2に設けておくこともできる。
ーパー壁部2cが弁座1に対して当接するようにした点
である。弁体2の弁座1に対する当接位置の安定性は更
に高いものとなる。勿論、この当接力は大きくしてはな
らない。弁座1の円周状の突出部1bと弁体2の鍔部2
aの後壁とにおける線接触状かつ周状の当接による弁閉
鎖を阻害してはならないからである。同時に、この当接
により前述したような液体吐出における弁開放量と移動
距離との関係を阻害するものとなってはいけない。そこ
で、当接はしても弁閉鎖に寄与しないように、適宜数の
溝1cが形成してある。この溝1cに相当するものを弁
体2に設けておくこともできる。
【0022】以上の他にも要旨を逸脱しない範囲で種々
なせる。例えば、前述したものは、筆穂を有する塗布具
の一例としたが、ウレタン発泡体などを有するものとす
ることもできるし、合成樹脂を押出成形して得た一般に
樹脂ペン先と呼ばれるものやフェルトペン先などを具備
する筆記具とすることもできるし、機械用の一般的な油
差しのように単に開口端となったものとすることなども
できる。また、適宜部材の一部品化、複部品化の一例と
して、弾撥部材8を弁体2と一体品としたり、先軸5と
前軸11とを一体品にしたりすることもできる。また例
えば、弾撥部材8として、図示のものは弁体2の前方に
位置するものを示したが、弁体2の弁座1より後方に突
出する側壁に係止壁を形成しておき、弁座1の後壁との
間に張架させるといったように弾性付加部は適宜とでき
る。また、ノック体18による液体タンク13の押圧が
液体タンク13の後端でなされるのではなく、液体タン
ク13の側壁部でなされるようにすることもなどもでき
るし、弁体2を移動させるのではなく、弁座1が移動す
るものとなるよう、弁座1と弁体2との配置を逆転させ
たりすることなどもできる。
なせる。例えば、前述したものは、筆穂を有する塗布具
の一例としたが、ウレタン発泡体などを有するものとす
ることもできるし、合成樹脂を押出成形して得た一般に
樹脂ペン先と呼ばれるものやフェルトペン先などを具備
する筆記具とすることもできるし、機械用の一般的な油
差しのように単に開口端となったものとすることなども
できる。また、適宜部材の一部品化、複部品化の一例と
して、弾撥部材8を弁体2と一体品としたり、先軸5と
前軸11とを一体品にしたりすることもできる。また例
えば、弾撥部材8として、図示のものは弁体2の前方に
位置するものを示したが、弁体2の弁座1より後方に突
出する側壁に係止壁を形成しておき、弁座1の後壁との
間に張架させるといったように弾性付加部は適宜とでき
る。また、ノック体18による液体タンク13の押圧が
液体タンク13の後端でなされるのではなく、液体タン
ク13の側壁部でなされるようにすることもなどもでき
るし、弁体2を移動させるのではなく、弁座1が移動す
るものとなるよう、弁座1と弁体2との配置を逆転させ
たりすることなどもできる。
【0023】
【考案の効果】本考案の液体吐出具は、減少・回復の体
積変化をする液室に液体を収容し、この液室の先端に、
弁座とこの弁座に対して弾撥的に当接する弁体とよりな
る弁を配してなる液体吐出具であって、液室の外側を加
圧して液室の体積減少を開始させ、弁がその後から開放
するようにしたものにおいて、前記弁座と弁体との当接
をこれら弁座と弁体との弁開閉のための相対的移動方向
に対して垂直な方向でなすとともに、前記当接を線接触
によりなしたので、液体の吐出にあたって、弁座と弁体
との相対的な移動距離を弁の開放に最大限活用でき、そ
れゆえ、液体吐出の不安定化を極力抑制することがで
き、また、気密性の良好な液体吐出具を提供することが
できる。
積変化をする液室に液体を収容し、この液室の先端に、
弁座とこの弁座に対して弾撥的に当接する弁体とよりな
る弁を配してなる液体吐出具であって、液室の外側を加
圧して液室の体積減少を開始させ、弁がその後から開放
するようにしたものにおいて、前記弁座と弁体との当接
をこれら弁座と弁体との弁開閉のための相対的移動方向
に対して垂直な方向でなすとともに、前記当接を線接触
によりなしたので、液体の吐出にあたって、弁座と弁体
との相対的な移動距離を弁の開放に最大限活用でき、そ
れゆえ、液体吐出の不安定化を極力抑制することがで
き、また、気密性の良好な液体吐出具を提供することが
できる。
【図1】本考案の一実施例を示す縦断面図である。
【図2】図1のA部の拡大図である。
【図3】本考案の別の一実施例を示す図2相当図であ
る。
る。
【図4】考案が解決しようとする課題を説明するための
従来技術における弁閉鎖状態断面図である。
従来技術における弁閉鎖状態断面図である。
【図5】考案が解決しようとする課題を説明するための
従来技術における弁開放状態断面図である。
従来技術における弁開放状態断面図である。
1 弁座 1a 垂直壁面 1b 円周状突出部 1c 溝 2 弁体 2a 鍔部 2b 円周状突出部 2c テーパー壁部 3 筆穂 4 管状体 5 先軸 6 パイプ体 7 ストッパー 8 弾撥部材 9 ジャバラ部材 10 押圧体 11 前軸 11a 内壁段部 12 中軸 13 液体タンク 13a 肩部 14 ボール 15 接続軸 16 後軸 17 弾撥部材 18 ノック体 19 キャップ 19a 外キャップ 19b 内キャップ
Claims (1)
- 【請求項1】 減少・回復の体積変化をする液室に液体
を収容し、この液室の先端に、弁座とこの弁座に対して
弾撥的に当接する弁体とよりなる弁を配してなる液体吐
出具であって、液室の外側を加圧して液室の体積減少を
開始させ、弁がその後から開放するようにしたものにお
いて、前記弁座と弁体との当接をこれら弁座と弁体との
弁開閉のための相対的移動方向に対して垂直な方向でな
すとともに、前記当接を線接触によりなしたことを特徴
とする液体吐出具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991014130U JP2519044Y2 (ja) | 1991-01-28 | 1991-01-28 | 液体吐出具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991014130U JP2519044Y2 (ja) | 1991-01-28 | 1991-01-28 | 液体吐出具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0498469U JPH0498469U (ja) | 1992-08-26 |
JP2519044Y2 true JP2519044Y2 (ja) | 1996-12-04 |
Family
ID=31748720
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991014130U Expired - Lifetime JP2519044Y2 (ja) | 1991-01-28 | 1991-01-28 | 液体吐出具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2519044Y2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH062790Y2 (ja) * | 1987-11-17 | 1994-01-26 | 良太郎 初井 | 塗装具 |
-
1991
- 1991-01-28 JP JP1991014130U patent/JP2519044Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0498469U (ja) | 1992-08-26 |
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