JP2518715Y2 - キッチンユニット - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、水を床面に流すことができ、かつ、密閉
可能なキッチンユニットに関する。

〔従来の技術とその課題〕

従来、流し台や加熱調理器などが設置されているキッ
チンユニットは、室内に開放されて構成されていると共
に、床面はフローリング仕上げなどで処理されている。
そのため、調理時に床面に汚物や残滓が落下したり、或
は、水が床面に飛散したりして床面を汚しても、床面に
直接水を流して清掃することができなかった。

さらに、キッチンユニットで調理したときに発生する
煙や臭いが、キッチンユニットに隣接する部屋へと流
れ、該部屋が煙や臭い等によって汚され住環境が損なわ
れる、という問題を有していると共に、床面に直接水を
放流して清掃することができないため、キッチンユニッ
トの清掃作業が煩雑である、という問題を有していた。

この考案は、かかる現状に鑑み創案されたものであっ
て、その目的とするところは、調理により発生する煙や
臭いが他の部屋に流れることがなく、しかも、清掃する
場合、水を床に流して清掃することができる使い勝手が
良好なキッチンユニットを提供しようとするものであ
る。

〔課題を解決するための手段〕 かかる目的を達成するため、この考案にあっては、キ
ッチンユニットを、天井部と、開閉自在な出入口開口を
有する周壁部と、排水設備を備えた防水底板部と、で画
成された箱体ユニット内部に、少なくとも、シンクを有
する流し台と加熱調理器、給排気装置及び給排水設備を
組み込んで構成したことを特徴とするものである。

〔実施例〕

以下、添付図面に示す一実施例に基き、この考案を詳
細に説明する。

第１図乃至第３図に示すように、この実施例に係るキ
ッチンユニットは、防錆機能を有する合成樹脂等でパネ
ル状に形成された天井部５、周壁部６及び床面を構成す
る底板部７で画成された箱体ユニット８内に、シンク17
を有する流し台23や加熱調理器20及び給排気装置等が組
み込まれて構成されている。

天井部５には、排気用の開口10と給気用の開口11が開
設されており、夫々ダクト12,13を通じて箱体ユニット
８内の煙や臭い等を屋外へと排気し、或は、新鮮な外気
を箱体ユニット８内へと供給できるように構成されてい
る。

排気用の開口10は、上記箱体ユニット８内のレンジフ
ード14の真上に設けられており、また、給気用の開口11
は、上記レンジフード14の外側に位置して配設されてい
る。

尚、上記天井部５には、図示はしないが、公知の照明
装置が取り付けられている。

上記周壁部６の一部には、密閉自在な出入口が開設さ
れており、該出入口には、ドア９が取り付けられ、箱体
ユニット８内を密閉することができるように構成されて
いる。

また、上記周壁部６には、ジャロジー窓16が取り付け
られており、該ジャロジー窓16の前方に、流し台23のシ
ンク17が位置するように配設されている。

このように箱体ユニット８内に配置された流し台23の
右隣りには、調理台18が配置されており、該調理台18の
横には、加熱調理器であるガスレンジ20が平面Ｌ字状に
配置されている。勿論、このガスレンジ20の真上には、
前記レンジフード14が配設されている。

底板部７は、上記出入口よりも低い位置に配設される
もので、排水口15を備えた防水パンで構成されている。

この排水口15は、底板部７の上を流れる水を排水する
他、上記流し台23のシンク17に開設された排水22から流
れる水をパイプＰを介して排水するように作用する。勿
論、この排水口15は、箱体ユニット８の外側に配設され
た一般排水管に連通接続されている。

また、この底板部７には、前記ガスレンジ20へガスを
供給するガス供給設備及び蛇口21に給水する給水設備の
配管（図示せず）が挿通される開口（図示せず）が開設
されている。

尚、図中符号Ａは、シンク17に隣接して取り付けら
れ、ゴミや野菜屑などを捨てるダストボックＢの蓋であ
り、該ダストボックスＢは、流し台23の手前側に引き出
し自在に装着されている。また、上記実施例に用いられ
る流し台23、レンジフード14及びガスレンジ20は、公知
のものを用いることができる。

それ故、この実施例に係るキッチンユニットによれ
ば、ドア９を閉めることで、天井部５、周壁部６、底板
部７によって箱体ユニット８と他の部屋とを遮断するこ
とができ、しかも、箱体ユニット８内で発生した煙等
は、レンジフード14から排気されるので、該煙等が他の
部屋に流れて部屋を汚すこともなく、また、底板部７は
水を流すことができるように構成したので、流し台23や
ガスレンジ20の他、底板部７や周壁部６を水を流しなが
ら清掃することができる。

尚、上記実施例では、流し台23とガスレンジ20を平面
Ｌ字状に配置した場合を例にとり説明したが、この考案
にあってはこれに限定されるものではなく、種々の配置
を適宜選択することができる。

〔考案の効果〕

以上説明したように、この考案に係るキッチンユニッ
トにあっては、天井部、周壁部及び底板部によって箱体
ユニットと他の部屋とを遮断することができ、しかも、
箱体ユニット内で発生した煙や臭い等は、レンジフード
から排気されるので、該煙等が他の部屋に流れて部屋を
汚すこともなく、また、底板部には水を流すことができ
るように構成したので、流し台や加熱調理器及び底板部
や周壁部を水を流しながら清掃することができるので、
清掃作業が容易となる他、厨房室をユニット化したた
め、製造及び設置が極めて容易となる等、幾多の優れた
効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例に係るキッチンユニットの
構成を一部切欠して概略的に示す平面図、第２図は同キ
ッチンユニットのドアを閉じた常態の斜視図、第３図は
流し台部分で切断して示す断面図、第４図はガスレンジ
部分で切断して示す断面図である。 〔符号の説明〕 ５……天井部、６……周壁部 ７……底板部、８……箱体ユニット ９……ドア、10……排気用開口 11……給気用開口、15……排水口 17……シンク、18……調理台 20……ガスレンジ

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】天井部と、開閉自在な出入口開口を有する
   周壁部と、排水設備を備えた防水底板部と、で画成され
   た箱体ユニット内部に、少なくとも、シンクを有する流
   し台と加熱調理器、給排気装置及び給排水設備を組み込
   んだことを特徴とするキッチンユニット。