JP2518392B2 - 電子写真用感光体 - Google Patents

電子写真用感光体

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JP2518392B2
JP2518392B2 JP1129380A JP12938089A JP2518392B2 JP 2518392 B2 JP2518392 B2 JP 2518392B2 JP 1129380 A JP1129380 A JP 1129380A JP 12938089 A JP12938089 A JP 12938089A JP 2518392 B2 JP2518392 B2 JP 2518392B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は電子写真用感光体に関し、詳しくは導電性
基体上に形成した感光層の中に、前記一般式(I)ない
し(III)で示されるビスアゾ化合物を含有することを
特徴とする電子写真用感光体に関する。
〔従来の技術〕
従来より電子写真用感光体(以下感光体とも称する)
の感光材料としてはセレンまたはセレン合金などの無機
光導電性物質、酸化亜鉛あるいは硫化カドミウムなどの
無機光導電性物質を樹脂結着剤中に分散させたもの、ポ
リ−N−ビニルカルバゾールまたはポリビニルアントラ
センなどの有機光導電性物質、フタロシアニン化合物あ
るいはビスアゾ化合物などの有機光導電性物質,これら
の有機光導電性物質を樹脂結着剤中に分散させたものな
どが利用されている。
また、感光体には暗所で表面電荷を保持する機能,光
を受容して電荷を発生する機能,同じく光を受容して電
荷を輸送する機能とが必要であるが、一つの層でこれら
の機能をあわせもったいわゆる単層型感光体と、主とし
て電荷発生に寄与する層と暗所での表面電荷の保持と光
受容時の電荷輸送に寄与する層とに機能分離した層を積
層したいわゆる積層型感光体がある。これらの感光体を
用いた電子写真法による画像形成には、例えばカールソ
ン方式が適用される。この方式での画像形成は暗所での
感光体へのコロナ放電による帯電、帯電された感光体表
面上への露光による原稿の文字や絵などの静電潜像の形
成、形成された静電潜像のトナーによる現像、現像され
たトナー像の紙などの支持体への転写,定着により行わ
れ、トナー像転写後の感光体は除電,残留トナーの除
去,光除電などを行った後、再使用に供される。
近年、可とう性,熱安定性,膜形成性などの利点によ
り、有機材料を用いた電子写真用感光体が実用化されて
きている。例えば、ポリ−N−ビニルカルバソールと2,
4,7−トリニトロフルオレン−9−オンとからなる感光
体(米国特許第3484237号明細書に記載)、有機顔料を
主成分とする感光体(特開昭47−37543号公報に記
載)、染料と樹脂とからなる共晶錯体を主成分とする感
光体(特開昭47−10785号公報に記載)などである。さ
らに、新規ヒドラゾン化合物,ビスアゾ化合物など数多
く実用化されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述のように、有機材料は無機材料にない多くの長所
を持つが、また同時に電子写真用感光体に要求されるす
べの特性を充分に満足するものがまだ得られていないの
が現状であり、特に光感度および繰り返し連続使用時の
特性に問題があった。
この発明が解決しようとする課題は、感光層に電荷発
生物質としては今まで用いられたことのない新しい有機
材料を用いることにより、高感度で繰り返し特性に優れ
た複写機用およびプリンタ用の電子写真用感光体を提供
することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記の課題は、この発明によれば、下記一般式
(I),(II)および(III)で示されるビスアゾ化合
物のうちの、少なくとも一種を含む感光層を備えた電子
写真感光体とすることによって解決される。
〔式(I)ないし(III)において、Aはカップラー残
基を表し、R1およびR6は水素原子,ハロゲン原子,ニト
ロ基,または以下のそれぞれ置換されてもよいアルキル
基,アルコキシ基のうちのいずれかを表し、R2およびR5
は水素原子,ハロゲン原子,または以下のそれぞれ置換
されてもよいアルキル基,アルコキシ基のうちのいずれ
かを表し、R3およびR4は水素原子または以下のそれぞれ
置換されてもよいアルキル基,アリール基のうちのいず
れかを表し、R7は水素原子,ハロゲン原子,アルキル
基,アリール基のうちのいずれかを表し、nは0または
1の整数を表す。〕 上記一般式(I)ないし(III)においてAで示され
るカップラー残基としては下記一般式(IV)ないし(I
X)のうちのいずれかの構造のものが好適である。
〔式(IV)ないし(IX)において、Zはベンゼン環と縮
合して芳香族多環あるいは複素環を形成する残基、X1
水素原子,COOR1,CONR2R3(R1,R2およびR3は、それぞれ
水素原子,または以下のそれぞれ置換されてもよいアル
キル基,アリール基,複素環基のうちのいずれかを表
す)のうちのいずれかを表し、X2およびX5は以下のそれ
ぞれ置換されてもよいアルキル基,アリール基,複素環
基のうちのいずれかを表し、X3およびX6は水素原子,シ
アノ基,カルバモイル基,カルボキシル基,エステル
基,アシル基のうちのいずれかを表し、X4またはX11
水素原子,または以下のそれぞれ置換されてもよいアル
キル基,シクロアルキル基,アルケニル基,アラルキル
基,アリール基,複素環基のうちのいずれかを表し、X7
およびX8はそれぞれ水素原子,ハロゲン原子,ニトロ
基,または以下のそれぞれ置換されてもよいアルキル
基,アルコキシ基のうちのいずれかを表し、X9は以下の
それぞれ置換されてもよいアルキル基,アリール基,カ
ルボキシル基,エステル基のうちのいずれかを表し、X
10は以下のそれぞれ置換されてもよいアリール基,複素
環基のうちのいずれかを表し、Yは複素環を形成する残
基を表す。〕 〔作用〕 前記一般式(I)ないし(III)で示されるビスアゾ
化合物を感光層に用いた例は知られていない。本発明者
らは、前記課題を解決するために各種有機材料について
鋭意検討を進める中で、これらビスアゾ化合物について
数多くの実験を行った結果、その技術的解明はまだ充分
なされていないが、このような前記一般式(I)ないし
(III)で示される特定のビスアゾ化合物を電荷発生物
質として使用することが、電子写真特性の向上に極めて
有効であることを見出し、高感度で繰り返し特性の優れ
た感光体を得るに至ったのである。
〔実施例〕 前記一般式(I)で示される化合物は、下記一般式
(X)で示されるアミノ化合物を常法によりジアゾ化
し、それぞれ対応するカップラーと、アルカリ存在下適
当な溶媒(例えばN,Nジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキシドなど)中でカップリング反応させることに
より、容易に合成することができる。
〔式(X)中、R1およびR6は水素原子,ハロゲン原子,
ニトロ基,または以下のそれぞれ置換されてもよいアル
キル基,アルコキシ基のうちのいずれかを表し、R2およ
びR5は水素原子,ハロゲン原子,または以下のそれぞれ
置換されてもよいアルキル基,アルコキシ基のうちのい
ずれかを表し、R3およびR4は水素原子または以下のそれ
ぞれ置換されてもよいアルキル基,アリール基のうちの
いずれかを表す。〕 前記一般式(I)で示されるビスアゾ化合物の具体例
として次の構造式のものでAを種々かえた化合物を例示
する。
次に、前記一般式(II)で示される化合物は、下記一
般式(XI)で示されるアミノ化合物を常法によりジアゾ
化し、それぞれ対応するカップラーと、アルカリ存在下
適当な溶媒(例えばN,Nジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシドなど)中でカップリング反応させること
により、容易に合成することができる。
〔式(XI)中、Rは水素原子,ハロゲン原子,アルキル
基,アリール基のうちのいずれかを表し、nは0または
1の整数を表す〕 前記一般式(II)で示されるビスアゾ化合物の具体例
として次の構造式のものでAを種々かえた化合物を例示
する。
さらに、同じく前記一般式(II)で示されるビスアゾ
化合物の具体例として、次の構造式のものでAおよびR
を種々かえた化合物を例示する。
さらにまた、同じく前記一般式(II)で示されるビス
アゾ化合物の具体例として、次の構造式のものでAおよ
びRを種々かえた化合物を例示する。
次に前記一般式(III)で示される化合物は、下記一
般式(XII)で示されるアミノ化合物を常法によりジア
ゾ化し、それぞれ対応するカップラーと、アルカリ存在
下適当な溶媒(例えばN,Nジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシドなど)中でカップリング反応させるこ
とにより、容易に合成することができる。
〔式(XII)中、Rは水素原子,ハロゲン原子,アルキ
ル基,アリール基のうちのいずれかを表し、nは0また
は1の整数を表す。〕 前記一般式(III)で示されるビスアゾ化合物の具体
例として次の構造式のものでAを種々かえた化合物を例
示する。
さらに、同じく前記一般式(III)で示されるビスア
ゾ化合物の具体例として、次の構造式のものでAおよび
Rを種々かえた化合物を例示する。
さらにまた、同じく前記一般式(III)で示されるビ
スアゾ化合物の具体例として、次の構造式のものでAお
よびRを種々かえた化合物を例示する。
この発明の感光体は前記一般式(I)ないし(III)
で示される化合物を感光層中に含有させたものである
が、これら化合物の応用の仕方によって、第1図,第2
図,あるいは第3図に示したごとくに用いることができ
る。
第1図ないし第3図はこの発明の感光体の概念的断面
図で、1は導電性基板、20,21,22は感光層は、3は電荷
発生装置、4は電荷発生層、5は電荷輸送物質、6は電
荷輸送層、7は被覆層である。
第1図は、導電性基体1上に電荷発生物質3である前
記一般式(I)ないし(III)の化合物と電荷輸送物質
5を樹脂バインダー中に分散した感光層20(通常単層型
感光体と称せられる構成)が設けられたものである。
第2図は、導電性基体1上に電荷発生物質3である前
記一般式(I)ないし(III)の化合物を含有する電荷
発生層4と、電荷輸送物質5を主体とする電荷輸送層6
との積層からなる感光層21(通常積層感光体と称せられ
る構成)が設けられたものである。この構成の感光体は
通常負帯電方式で用いられる。
第3図は、第2図の逆の層構成の感光層22が設けられ
たものであり、通常正帯電方式で用いられる。この場合
には、電荷発生層4を保護するためさらに被覆層7を設
けるのが一般的である。
このように積層型感光体として二種類の層構成をとる
理由は、負帯電方式として通常用いられる第2図の層構
成の感光体を正帯電方式で用いようとしても、これに適
合する電荷輸送物質が見つかっておらず、したがって、
正帯電方式の感光体として現段階では第3図に示す層構
成が必要なためである。
第1図の感光体は、電荷発生物質を電荷輸送物質およ
び樹脂バインダーを溶解した溶液中に分散せしめ、この
分散液を導電性基体上に塗布することによって作製でき
る。
第2図の感光体は、導電性基体上に電荷発生物質の粒
子を溶剤または樹脂バインダー中に分散して得た分散液
を塗布,乾燥し、その上に電荷輸送物質および樹脂バイ
ンダーを溶解した溶液を塗布,乾燥することにより作製
できる。
第3図の感光体は、電荷輸送物質および樹脂バインダ
ーを溶解した溶液を導電性基体上に塗布,乾燥し、その
上に電荷発生物質の粒子を溶剤または樹脂バインダー中
に分散して得た分散液を塗布,乾燥し、さらに被覆層を
形成することにより作製できる。
導電性基体1は、感光体の電極としての役目と同時に
他の各層の支持体となっておらず、円筒状,板状,フィ
ルム状のいずれでも良く、材質的にはアルミニウム,ス
テンレス鋼,ニッケルなどの金属、あるいはガラス,樹
脂などの上に導電処理をほどこしたものでも良い。
電荷発生層4は、一般式(I)ないし(III)で示さ
れる化合物であらわされる電荷発生物質3の粒子を樹脂
バインダー中に分散させた材料を塗布して形成され、光
を受容して電荷を発生する。また、その電荷発生効率が
高いことと同時に発生した電荷の電荷輸送層6および被
覆層7への注入性が重要で、電場依存性が少なく低電場
でも注入の良いことが望ましい。電荷発生層は電荷発生
物質を主体としてこれに電荷輸送物質などを添加して使
用することも可能である。樹脂バインダーとしては、ポ
リカーボネート,ポリエステル,ポリアミド,ポリウレ
タン,塩化ビニル,エポキシ,シリコン樹脂,ジアリル
フタレート一樹脂,ブチラール樹脂,メタクリル酸エス
テルの重合体および共重合体などを適宜組み合わせて使
用することが可能である。
電荷輸送層6は、樹脂バインダー中に有機電荷輸送物
質として、ヒドラゾン化合物,ピラゾリン化合物,スチ
ルベン化合物,トリフェニルアミン化合物,オキサゾー
ル化合物,オキサジアゾール化合物などを溶解・分散さ
せた材料を塗布して形成され、暗所では絶縁体層として
感光体の電荷を保持し、光受容時には電荷発生層から注
入される電荷を輸送する機能を発揮する。樹脂バインダ
ーとしては、ポリカーボネート,ポリエステル,ポリア
ミド,ポリウレタン,エポキシ,シリコン樹脂,メタク
リル酸エステルの重合体および共重合体などを用いるこ
とができる。
被覆層7は暗所ではコロナ放電の電荷を受容して保持
する機能を有しており、かつ電荷発生層が感応する光を
透過する性能を有し、露光時に光を透過し、電荷発生層
に到達させ、発生した電荷の注入を受けて表面電荷を中
和消滅させることが必要である。被覆材料としては、ポ
リエステル,ポリアミドなどの有機絶縁性被膜形成材料
が適用できる。また、これら有機材料とガラス樹脂,SiO
2などの無機材料,膜形成能を有する金属アルコキシ化
合物やさらには金属,金属酸化物などの電気抵抗を低減
せしめる材料とを混合して用いることもできる。被覆材
料としては有機絶縁性被膜形成材料に限定されることは
なくSiO2などの無機材料さらには金属,金属酸化物など
を蒸着,スパッタリングなどの方法により形成すること
も可能である。被覆材料は前述の通り電荷発生物質の光
の吸収極大の波長領域においてできるだけ透明であるこ
とが望ましい。
被覆層自体の膜厚は被覆層の配合組成にも依存する
が、繰り返し連続使用したとき残留電位が増大するなど
の悪影響が出ない範囲で任意に設定できる。
以下、この発明の実施例について説明する。
実施例1 前記化合物No.I−1で示される化合物50重量部をポリ
エステル樹脂(商品名バイロン200:東洋紡製)100重量
部と1−フェニル−3−(p−ジエチルアミノスチリ
ル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)−2−ピラ
ゾリン(ASPP)100重量部とをテトラヒドロフラン(TH
F)溶剤とともに3時間混合機により混練して塗布液を
調製し、導電性基体であるアルミ蒸着ポリエステルフィ
ルム(Al−PET)上に、ワイヤーバー法で塗布して、乾
燥後の膜厚が15μmになるように感光層を形成し、第1
図に示した構成の感光体を作製した。
実施例2,3 実施例1における電荷発生物質を、前記化合物No.I−
1から前記化合物No.II−1,No.III−1にそれぞれ変
え、その他は実施例1と同様にして、実施例2,3の感光
体を作製した。
実施例4 まず、p−ジエチルアミノベンズアルデヒド−ジフェ
ニルヒドラゾン(ABPH)100重量部とポリカーボネート
樹脂(商品名パンライトL−1250:帝人製)100重量部を
塩化メチレンで溶解してできた塗液をアルミ蒸着ポリエ
ステルフィルム基体上にワイヤーバー法で塗布し、乾燥
後の膜厚が15μmになるように電荷輸送層を形成した。
このようにして得られた電荷輸送層上に前記化合物No.I
−2で示される化合物50重量部、ポリエステル樹脂(商
品名バイロン200:東洋紡製)50重量部とをTHF溶剤とと
もに3時間混合機により混練して塗布液を調製しワイヤ
ーバー法で塗布し、乾燥後の膜厚が0.5μmになるよう
に電荷発生層を形成し、第3図に示した構成に対応する
感光体を作製した。ただし、この発明に直接関与しない
被覆層は設けなかった。
実施例5,6 実施例4における電荷発生物質を、前記化合物No.II
−2,No.III−2にそれぞれ変え、その他は実施例4と同
様にして、実施例5,6の感光体を作製した。
実施例7,8,9 実施例4,5,6における電荷輸送物質を、ABPHからスチ
リル化合物であるα−フェニル−4′−N,Nジメチルア
ミノスチルベンに変え、その他はそれぞれ実施例4,5,6
と同様にして、実施例7,8,9の感光体を作製した。
実施例10,11,12 実施例4,5,6における電荷輸送物質を、ABPHからトリ
フェニルアミン化合物であるトリ(p−トリル)アミン
に変え、その他はそれぞれ実施例4,5,6と同様にして実
施例10,11,12の感光体を作製した。
実施例13,14,15 実施例4,5,6における電荷輸送物質を、ABPHからオキ
サジアゾール化合物である2,5−ビス(p−ジエチルア
ミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールに変え、そ
の他はそれぞれ実施例4,5,6と同様にして実施例13,14,1
5の感光体を作製した。
このようにして得られた感光体の電子写真特性を川口
電機製静電記録紙試験装置「SP−428」を用いて測定し
た。その結果を第1表に示す。
感光体の表面電位Vs(ボルト)は暗所で+6.0kVのコ
ロナ放電を10秒間行って感光体表面を正帯電せしめたと
きの初期の表面電位であり、続いてコロナ放電を中止し
た状態で2秒間暗所保持したときの表面電位Vd(ボル
ト)を測定し、さらに続いて感光体表面に照度2ルック
スの白色光を照射してVdが半分になるまでの時間(秒)
を求め半減衰露光量E1/2(ルックス・秒)とした。ま
た、照度2ルックスの白色光を10秒間照射したときの表
面電位を残留電位Vr(ボルト)とした。
第1表に見られるように、実施例1ないし15の感光体
はすべて、表面電位Vs,残留電位Vr,半減衰露光量E1/2
ともに良好であった。
実施例16 前記化合物No.I−3ないしNo.I−21,No.II−3ないし
No.II−57,No.III−3ないしNo.III−57で示される化合
物の各100重量部をそれぞれポリエステル樹脂(商品名
バイロン200:東洋紡製)100重量部とTHF溶剤とともに3
時間混合機により混練して塗布液を調製し、アルミニウ
ム支持体上に約0.5μmになるように塗布し電荷発生層
をそれぞれ形成した。この上に、実施例2で作製したの
と同じ方法で得られたABPHの塗布液を約15μmになるよ
うに塗布して電荷輸送層を形成し、第2図に示した構成
の感光体を作製した。
このようにして得られた感光体の電子写真特性を川口
電機製静電記録紙試験装置「SP−428」を用いて測定し
た。その結果を第2表に示す。
感光体の表面電位Vs(ボルト)は暗所で−6.0kVのコ
ロナ放電を10秒間行って感光体表面を負帯電せしめたと
きの初期の表面電位であり、続いてコロナ放電を中止し
た状態で2秒間暗所保持したときの表面電位Vd(ボル
ト)を測定し、さらに続いて感光体表面に照度2ルック
スの白色光を照射してVdが半分になるまでの時間(秒)
を求め半減衰露光量E1/2(ルックス・秒)とした。
第2表に見られるとうり、前記ビスアゾ化合物No.I−
3ないしNo.I−21,No.II−3ないしNo.II−57,No.III−
3ないしNo.III−57を電荷発生物質として用いた感光体
についても半減衰露光量E1/2はすべて良好であった。
〔発明の効果〕
この発明によれば、導電性基体上に電荷発生物質とし
て前記一般式(I)ないし(III)で示される化合物を
用いることとしたため、正帯電および負帯電においても
高感度でしかも繰り返し特性の優れた感光体を得ること
ができる。さらに、必要に応じて表面に被覆層を設置し
て耐久性を向上することが可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図,第2図および第3図はこの発明の感光体のそれ
ぞれ異なる実施例を示す概念的断面図である。 1……導電性基体、3……電荷発生物質、4……電荷発
生層、5……電荷輸送物質、6……電荷輸送層、7……
被覆層、20,21,22……感光層。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 5/06 367 G03G 5/06 367

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I),(II)および(III)
    で示されるビスアゾ化合物のうちの、少なくとも一種を
    含む感光層を備えたことを特徴とする電子写真用感光
    体。 〔式(I)ないし(III)において、Aはカップラー残
    基を表し、R1およびR6は水素原子,ハロゲン原子,ニト
    ロ基,または以下のそれぞれ置換されてもよいアルキル
    基,アルコキシ基のうちのいずれかを表し、R2およびR5
    は水素原子,ハロゲン原子,または以下のそれぞれ置換
    されてもよいアルキル基,アルコキシ基のうちのいずれ
    かを表し、R3およびR4は水素原子または以下のそれぞれ
    置換されてもよいアルキル基,アリール基のうちのいず
    れかを表し、R7は水素原子,ハロゲン原子,アルキル
    基,アリール基のうちのいずれかを表し、nは0または
    1の整数を表す。〕
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載の感光体におい
    て、前記一般式(I),(II)および(III)における
    Aが次の一般式(IV)ないし(IX)で示されるカップラ
    ー残基のうちのいずれかであることを特徴とする電子写
    真用感光体。 〔式(IV)ないし(IX)において、Zはベンゼン環と縮
    合して芳香族多環あるいは複素環を形成する残基、X1
    水素原子,COOR1,CONR2R3(R1,R2およびR3は、それぞれ
    水素原子,または以下のそれぞれ置換されてもよいアル
    キル基,アリール基,複素環基のうちのいずれかを表
    す)のうちのいずれかを表し、X2およびX5は以下のそれ
    ぞれ置換されてもよいアルキル基,アリール基,複素環
    基のうちのいずれかを表し、X3およびX6は水素原子,シ
    アノ基,カルバモイル基,カルボキシル基,エステル
    基,アシル基のうちのいずれかを表し、X4またはX11
    水素原子,または以下のそれぞれ置換されてもよいアル
    キル基,シクロアルキル基,アルケニル基,アラルキル
    基,アリール基,複素環基のうちのいずれかを表し、X7
    およびX8はそれぞれ水素原子,ハロゲン原子,ニトロ
    基,または以下のそれぞれ置換されてもよいアルキル
    基,アルコキシ基のうちのいずれかを表し、X3は以下の
    それぞれ置換されてもよいアルキル基,アリール基,カ
    ルボキシル基,エステル基のうちのいずれかを表し、X
    10は以下のそれぞれ置換されてもよいアリール基,複素
    環基のうちのいずれかを表し、Yは複素環を形成する残
    基を表す。〕
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JPH02308170A (ja) 1990-12-21

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