JP2517955B2 - イオン源 - Google Patents

イオン源

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JP2517955B2
JP2517955B2 JP62089282A JP8928287A JP2517955B2 JP 2517955 B2 JP2517955 B2 JP 2517955B2 JP 62089282 A JP62089282 A JP 62089282A JP 8928287 A JP8928287 A JP 8928287A JP 2517955 B2 JP2517955 B2 JP 2517955B2
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plasma electrode
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、イオン源に関し、特にそのイオンビーム
引出し用電極の冷却手段の改良に関する。
〔従来の技術〕
第3図(A)は従来のイオン源の一例を示す概略断面
図であり、同(B)はそのプラズマ電極の面内における
温度分布の概略例を示すグラフである。
このイオン源2は、多極磁場型のいわゆるバケット型
イオン源と呼ばれるものであり、プラズマ生成容器4内
にイオン源物質導入口6からガスや蒸気等のイオン源物
質を導入して、アノード兼用のプラズマ生成容器4とカ
ソードとしてのフィラメント8間でアーク放電を起こさ
せて、プラズマ生成容器4内にプラズマ(図示省略)を
生成させるようにしている。10は、当該プラズマ閉じ込
め用の多極磁場(カスプ磁場)を発生させるための磁石
である。
プラズマ生成容器4の開口部には、最プラズマ側、即
ちイオンビーム14の最上流側に位置していて、多数の小
孔を有し正電位にされるプラズマ電極12を含む引出し電
極系が設けられており、そこにおける電界の作用で上記
プラズマからイオンビーム14を引き出すようにしてい
る。
尚、引出し電極系を構成するものとして、プラズマ電
極12の下流側には、他の電極、例えば負電位にされる抑
制電極や接地電位にされる接地電極が適宜設けられる
が、第3図および後述する第1図ではいずれもその図示
を省略している。
また、大口径のイオンビーム14を引き出すものの場合
は、少なくともプラズマ電極12の表面に、例えば図示例
のように、冷却パイプ16を直接沿わせてロウ付け等によ
って固着し、その中に水等の冷却媒体を流してプラズマ
電極12を冷却する構造をしている。
これは、特にプラズマ電極12は、プラズマ生成容器4
内のプラズマやフィラメント8から大きな熱負荷を受け
易いからであり、冷却パイプ16を設けないと、その熱は
主にプラズマ電極12内を周縁のサポート部に向かって流
れるため、プラズマ電極12の面内における温度分布は第
3図(B)中に2点鎖線で示すように大きな山型となっ
て不均一になり、そのためプラズマ電極12に大きな熱歪
みが生じる。これに対して、冷却パイプ16を設けると、
熱の流れはプラズマ電極12から、適当に分散された冷却
パイプ16へと向かうため、プラズマ電極12の面内におけ
る温度分布は同図中に実線で示すように均一化され、プ
ラズマ電極12の熱歪みが抑えられる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところが上記のような構造のイオン源2において、例
えば室温程度で析出するような飽和蒸気圧の低い物質、
例えばリンのイオンビーム14を引き出すことを目的とす
る場合、冷却パイプ16を直付けしているためプラズマ電
極12の温度が低過ぎ、イオン源物質としてプラズマ生成
容器4内に導入したリン蒸気がプラズマ電極12によって
冷却されてリンがその表面に付着し、それによって引出
し電極系における電極間の絶縁破壊の原因となったり、
リンのプラズマ生成容器4内における圧力が維持できな
くなってプラズマ生成効率が低下したり等する。
この場合、冷却パイプ16に流す冷却媒体の流量を少な
くしてプラズマ電極12の温度を上昇させようとすれば、
冷却パイプ16の管壁の温度も上昇し、プラズマ電極12お
よび冷却パイプ16が共に熱膨脹するけれども、冷却パイ
プ16の材料(例えばステンレス)とプラズマ電極12の材
料(例えばモリブデン)との間には線膨脹率の差が通常
存在するため、冷却パイプ16に応力が加わってそれが破
損する危険性がある。
また、冷却パイプ16を取り除くと、前述したようにプ
ラズマ電極12の面内における温度分布の不均一性が大に
なってプラズマ電極12が歪み、イオン源2の安定運転が
望めなくなる。
そこでこの発明は、電極の温度をその冷却パイプの温
度よりも高温に保持すると共に、電極の面内における温
度分布を均一にすることができるイオン源を提供するこ
とを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明のイオン源は、イオンビームを引き出すため
の引出し電極系の内の少なくともイオンビーム最上流側
の電極に、当該電極の面内に分布する冷却パイプを、そ
の長手方向に沿って分散配置された複数の支持体を介し
て沿わせていることを特徴とする。
〔作用〕
支持体における熱抵抗によって、冷却パイプと電極間
に温度差が付くため、電極の温度はその冷却パイプの温
度に比べて高温に保持される。しかも、熱の流れは基本
的には電極から支持体を経由して冷却パイプへと向かう
が、冷却パイプは電極の面内に分布しており、かつこの
冷却パイプの長手方向に沿って複数の支持体を分散配置
しているので、この支持体を介して電極を万遍なく冷却
することができ、従って電極の面内における温度分布の
均一性も良い。
〔実施例〕
第1図(A)はこの発明の一実施例に係るイオン源を
示す概略断面図であり、同(B)はそのプラズマ電極の
面内における温度分布の概略例を示すグラフである。第
2図は、第1図の線II−IIに沿う部分断面図である。第
3図と同一または対応する部分には同一符号を付し、以
下においては従来例との相違点を主に説明する。
この実施例のイオン源22においては、前述したような
プラズマ電極12のプラズマ生成容器4内側の表面に、複
数の不連続の支持体20を介して、プラズマ電極12の面内
に分布する前述したような冷却パイプ16を沿わせてい
る。この複数の支持体20は、冷却パイプ16の長手方向に
沿って分散配置されている。ちなみに、各支持体20とプ
ラズマ電極12や冷却パイプ16間は、例えばロウ付けによ
って固着している。
このような構造によれば、各支持体20には熱抵抗が存
在するため、この熱抵抗によって、プラズマやフィラメ
ント8から熱を受けるプラズマ電極12とそれを冷却する
ための冷却パイプ16との間に温度差ができる。つまり、
プラズマ電極12の温度を、冷却パイプ16の温度に比べて
高温に保持することができる。
その場合のプラズマ電極12の面内における温度分布の
一例を第1図(B)に示す。図中のΔTは、冷却パイプ
16の管壁とそれに対向する部分のプラズマ電極12との間
の温度差で、これは第3図(B)中に実線で示した従来
の場合のプラズマ電極12の面内における温度分布との差
に相当する。
このようにこのイオン源22によれば、冷却パイプ16に
流す冷却媒体の流量を少なくしなくても、プラズマ電極
12の温度をある程度高温に保つことができる。そのた
め、リン等のような飽和蒸気圧の低いイオン源物質を用
いる場合にでも、プラズマ電極の表面に当該イオン源物
質が付着するのを防止して、引出し電極系において絶縁
破壊が起こったりプラズマ生成効率が低下したりするこ
とを防止することができる。
また、冷却パイプ16に流す冷却媒体の流量を少なくす
る必要が無いので、冷却パイプ16の管壁の温度が上昇す
ることもなく、かつ支持体20がプラズマ電極12と冷却パ
イプ16との間の熱応力のクッション的な作用をもするの
で、冷却パイプ16が応力によって破損する等の危険性も
ない。しかも、プラズマ電極12の熱の流れは、基本的に
はプラズマ電極12から支持体20を経由して冷却パイプ16
へと向かうが、冷却パイプ16はプラズマ電極12の面内に
分布しており、かつこの冷却パイプ16の長手方向に沿っ
て複数の支持体20を分散配置しているので、この支持体
20を介してプラズマ電極12を万遍なく冷却することがで
き、従ってプラズマ電極12の面内における温度分布は、
従来よりも全体がΔT上がっているようなものとなり、
従ってその均一性も良い。それ故、プラズマ電極12の面
内の温度不均一による熱歪みの発生も抑制される。
尚、前記支持体20は、冷却パイプ16の長さと同程度の
長さのものとするよりかは、この例のように短い寸法の
ものを複数個不連続に設置する方が好ましく、そのよう
にすれば、熱による延びを拘束する一箇所当たりの距離
が短くなるため、プラズマ電極12と支持体20間あるいは
支持体20と冷却パイプ16間の熱応力をより低減させるこ
とができる。
また、支持体20の材質は、プラズマ電極12の材質に比
して熱伝導率が小さいものを使用するのが好ましくは、
そのようにすれば容易に前述した温度差ΔTをかせぐこ
とができる。
また、上記のような冷却パイプ16や支持体20は、必要
に応じて、プラズマ電極12以外の電極にも設けても良
い。
また、以上はいわゆるバケット型イオン源を例に説明
したけれども、この発明はそれ以外のタイプのもの、例
えば熱陰極とマグネトロン放電を組み合わせたいわゆる
カウフマン型イオン源や、マイクロ波による放電を用い
たいわゆるECR型イオン源等にも適用することができ
る。
〔発明の効果〕
以上のようにこの発明によれば、電極の温度をその冷
却パイプの温度よりも高温に保持すると共に、当該電極
の面内における温度分布を均一にすることができる。そ
の結果例えば、飽和蒸気圧の低い物質から成りしかも大
口径のイオンビームを引き出す場合にでも、安定してか
つ効率良く引き出すことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)はこの発明の一実施例に係るイオン源を示
す概略断面図であり、同(B)はそのプラズマ電極の面
内における温度分布の概略例を示すグラフである。第2
図は、第1図の線II−IIに沿う部分断面図である。第3
図(A)は従来のイオン源の一例を示す概略断面図であ
り、同(B)はそのプラズマ電極の面内における温度分
布の概略例を示すグラフである。 12……プラズマ電極、14……イオンビーム、16……冷却
パイプ、20……支持体、22……実施例に係るイオン源。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イオンビームを引き出すための引出し電極
    系の内の少なくともイオンビーム最上流側の電極に、当
    該電極の内面に分布する冷却パイプを、その長手方向に
    沿って分散配置された複数の支持体を介して沿わせてい
    ることを特徴とするイオン源。
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