JP2516273Y2 - ターレット絞り機構 - Google Patents

ターレット絞り機構

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JP2516273Y2 JP11425289U JP11425289U JP2516273Y2 JP 2516273 Y2 JP2516273 Y2 JP 2516273Y2 JP 11425289 U JP11425289 U JP 11425289U JP 11425289 U JP11425289 U JP 11425289U JP 2516273 Y2 JP2516273 Y2 JP 2516273Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は、ターレット式(一枚の山形形状に形成さ
れた揺動板に開口径の異なる複数の絞り開口を穿設し、
該揺動板を左右に一定角度で反復揺動させることにより
所定の絞りを選択できるように構成した絞り方式をター
レット式と呼ぶことにする。そして、上記揺動板をター
レット絞り板又はターレット式の絞り板、上記揺動板を
使用する絞り機構をターレット型の絞り機構又はターレ
ット絞り機構、上記揺動板を揺動させることをターレッ
ト式に駆動と呼ぶことにする。)の絞り機構、詳しくは
電子スチルカメラや銀塩フィルムを用いる通常のカメラ
等に使用される一枚のターレット式の絞り板を有する絞
り機構に関するものである。
[従来の技術] カメラ等に用いられている絞り装置には、従来周知の
ように、複数枚の絞り羽根を矢車で回動させて絞り開口
を形成する所謂、虹彩絞りタイプのものと、一枚の円板
または一枚の短冊状の薄板に開口径の異なる複数の絞り
開口を順次等間隔位置に穿設しておき、これを露光光路
上にターレット式またはスライド式に移動させて絞り開
口を選択する絞り板移動タイプのものとがある。
上記虹彩絞りタイプのものは、構造が複雑で部品点数
も多く、また開口径の形成精度もよくないのに対して、
上記絞り板移動タイプのものは、一枚の薄板に開口径の
異なる複数の絞り開口を前以って穿設してあるので開口
径精度もよく、構造が簡単であるというメリットがあ
り、特に電子スチルカメラのような画面サイズの小さい
カメラには好まれて使用されている。例えば、特開昭63
-125921号公報には、一枚のセクタ状の円板に等角度位
置に複数個、開口径の異なる絞り開口を穿設してこれを
ターレット式に駆動するように構成した、絞り板移動タ
イプの絞り装置を、電子スチルカメラに適用したものが
開示されており、また特開昭63-218929号公報には、上
記絞り板移動タイプの絞り装置における絞り開口を、大
小,大小と並設することにより撮影画面にゴーストやフ
レア等が生ずるのを防止するようにした技術手段が開示
されている。
ところで、このように開口径精度の良いターレット式
の絞り板を使用する絞り装置においては、特開平1-1266
33号公報,特開平1-154134号公報等に開示されているよ
うに、ターレット式の絞り板を直接、モータで駆動する
ので、絞り板自体にギヤーが設けられる。従って、この
絞り板を金属板または或る程度、強度と厚味のある樹脂
板で形成しなければならず、このため、重量が増加し、
慣性も増し高速駆動には不向きとなる欠点がある。
また、絞り板自身に穿設されている絞り開口の中心を
レンズ光軸に一致させるように配設させてはいるもの
の、駆動時にはギヤーのガタ付きおよびバックラッシュ
等により光軸中心がずれて位置決め精度が低下してしま
うという不具合もあった。
[考案が解決しようとする課題] そこで、上記従来の欠点を除去するためには、遮光
性,可動性,加工性,重量,強度等を考慮し、1枚の絞
り板を非常に薄い樹脂製のシート板、例えば厚味が0.1m
m程度のポリエステルシート材を素材とするシート板で
形成すれば、上記従来の欠点は除去でき、軽量,安価で
高速応答可能な絞り機構を提供することができる。
ところが、このような0.1mm程度の厚さのポリエステ
ルシート材を素材とするターレット絞り板を用いて軽量
化を図った場合、ポリエステルシート材は薄くて強度が
弱いので、絞り板自体に駆動源の回転を伝達するギヤー
を直接設けることができない。また、ポリエステルシー
ト材は衝撃に弱いので、絞り板自身に穿設されている絞
り開口の中心がレンズ光軸に一致したら、このターレッ
ト絞り板を別に設けた停止部材に当接させて停止させる
こともできない。
そこで、ポリエステルシート材を素材とするターレッ
ト絞り板とは別体に、例えばポリカーボネイトやABS樹
脂等で形成された絞り板駆動部材を設け、これに駆動源
と連結するギヤーを設けると共に、この駆動部材をシー
ト状ターレット絞り板に一体化する必要があるが、絞り
板を上記駆動部材に一体化するには、接着、熱カシメ、
あるいは別部材による締結等が考えられる。この場合 (1)ターレット絞り板を駆動部材に接着止めする手段
では、ポリエステルシートを接着剤で接着止めしたとき
の強度や信頼性が低いので、撮影の都度、絞りを動か
し、ストップ部材に当接させて停止させるときの衝撃に
より剥れてしまう虞れがある。
(2)また、駆動部材に設けられた突起を、シート状タ
ーレット絞り板の孔に挿入し、該突起を熱で溶かして、
絞り板を駆動部材で挾み込みながら一体化する熱カシメ
では、シート状ターレット絞り板の表面に熱カシメによ
る凸部が熱カシメ後も残るので、スペース上好ましくな
い。
(3)別部材で一体化する手段では、部品コストが上昇
するばかりでなく、別部材の分だけスペースも増大して
しまう。
そして、上述の接着,熱カシメあるいは別部材による
一体化の何れの手段でも組立工数の上昇が避けられな
い。
そこで、本考案の目的は、上述の問題点を解消し、シ
ート状ターレット絞り板を接着等によらずに、別体の駆
動部材で駆動でき、軽量,安価且つ高速応答可能なター
レット絞り機構を提供するにある。
[課題を解決するための手段および作用] 本考案によるターレット絞り機構は、シート状のター
レット絞り板と、上記ターレット絞り板を変位させるた
めの駆動力を発生する駆動源と、上記ターレット絞り板
とは別体に設けられていて、上記駆動源からの駆動力が
伝達されて変位する第1駆動メンバと、少なくとも上記
ターレット絞り板が駆動されているときには、上記第1
駆動メンバと実質的に接触しつつ第1駆動メンバからの
駆動力を受けて上記ターレット絞り板に変位を生ぜしめ
るための第1被動メンバと、上記ターレット絞り板を所
定の変位位置に停止せしめるべく、上記第1駆動メンバ
の可動範囲を規制するように設けられた位置規制部材で
あるストッパメンバと、を具備してなることを特徴とす
る。
[実施例] 以下、図示の実施例により本考案を説明する。
第1〜4図は、本考案の一実施例を示すターレット絞
り機構とこれを配設したズームレンズ機構である。な
お、本実施例では絞り駆動源にガルバノメータ1を用
い、これにより駆動機構を動作させてターレット式に絞
り板4を絞り位置に向けて変位させるようになってい
る。
上記ガルバノメータ1は、短円筒体のケース内に励磁
極の中心に出力回転軸1aの固定されたアクチュエータと
駆動コイルとを有する周知のものであって測光信号によ
って回転駆動して絞り板4を変位させるようになってい
る。このガルバノメータ1は、後述するカバー板3と共
にケーシングを構成する取付基板2の背面の上部に、取
付板1bと取付用ねじ1cにより固定されている。上記取付
基板2は、縦長の地板で周壁を有する箱蓋状に形成され
た板体で構成されており、その下部寄りの中央にはレン
ズ光軸O上に位置する開孔2aが穿設されている。また、
この開孔2aの直上には支軸6が前方に向けて光軸Oに平
行するように植立されており、更にその上方の上側縁寄
りの中央部には、後述する駆動用アーム7を中立位置に
復動させるためのばね掛け用ストッパーピン5が上記支
軸6に平行して固植されている。そして、この取付基板
2の前方側には同基板の前面を被覆する上記カバー板3
が配設され、同カバー板3は上記基板2の前面に固植さ
れた段付の位置決めピン2bによって基板2との間隔を規
制されて、取付ねじ8によって基板2に固定される。
このカバー板3は上記取付基板2の地板と略同形同大
に形成されており、上記開孔2aに対向する位置には絞り
開放径を有する円形開口からなるアパーチャ3aが穿設さ
れている。このアパーチャ3aの上方には上記支軸6の先
端が嵌入する貫通孔3bが設けられており、同孔3bの周囲
にはストッパメンバを形成する半円弧状のガイド溝孔3c
が穿たれている。このガイド溝孔3cは後述する絞り板駆
動部材9の回動範囲を規制する役目をする。そして、こ
のガイド溝孔3cの上方部位には上記駆動用アーム7の支
軸7aの先端部が嵌入する貫通孔3dが穿設されており、同
貫通孔3dの上方の周囲には半円弧状の溝孔3eが穿たれて
いる。この溝孔3eは上記駆動用アーム7と、カバー板3
が干渉しないようにするための排出部である。また、こ
の溝孔3eの上位には前記ストッパーピン5の先端が嵌入
する貫通孔3fが設けられている。
そして、このように形成されたカバー板3と上記取付
基板2とで構成されるケーシング内に、絞り板4とその
駆動機構とが配設される。
上記駆動機構は、上記取付基板2を貫通しケーシング
内に延び出した、上記ガルバノメータ1の出力回転軸1a
に嵌合し同軸1aに一体に取り付けられた駆動力伝達用の
支軸7aと、この支軸7aの中程に一体に形成された出力ギ
ヤー10と、上記支軸6に回転自在に嵌合していて、上記
出力ギヤー10がかみ合う駆動ギヤー11とで構成されてい
る。
また、この駆動機構には絞り板4を平生は中立位置
(ニュートラル位置)に規制すると共に、撮影終了後は
絞り板4を、この中立位置に復動させるための付勢機構
が設けられている。
この付勢機構は、上記出力ギヤー10に一体に形成され
ていて、上方に向けて延び出した前記駆動用アーム7
と、同アーム7の先端部から前方に向けて光軸Oと平行
して延び出し先端が上記ガイド溝孔3eに嵌入した規制ピ
ン12と、上記支軸7aに中程が巻回され、一端部13aが上
記規制ピン12の右側面に圧接したのち、上記ストッパー
ピン5の右側面に圧接し、他端部13bが上記規制ピン12
の左側面に圧接したのち、上記ストッパーピン5の左側
面に圧接するようにかけ渡されたトーションばね13とで
構成されている。つまり、この付勢機構においては、ニ
ュートラル位置ではトーションばね13の両端部13a,13b
は規制ピン12とストッパーピン5とに圧接している。
そして、上記絞り板4は上記駆動ギヤー11の先端面に
同軸一体に固定された、半円状の板部材で形成された上
記絞り板駆動部材9に、次のようにして実質的に一体に
取り付けられている。即ち、上記絞り板駆動部材9の前
面には、その中心軸の周りに円筒段部9aが一体に突設さ
れていて、この円筒段部9aに絞り板4の中央部に穿設さ
れた中心孔4aが緊密に嵌合している。そして、この中心
孔4aの上部に穿設され、第1被動メンバとしての長孔4d
に、上記絞り板駆動部材9の前面に設けられた円筒段部
9aの上方に植設され、第1駆動メンバとして作用する規
制ピン14を緊密に嵌挿することにより、絞り板駆動部材
9の回転がターレット絞り板4に伝達されるようになっ
ている。この場合、ターレット絞り板4は光軸方向に、
若干ガタを許容しながら絞り板駆動部材9とカバー板3
との間で挟持されるようになっている。
上記絞り板4は、厚味が0.1mm程度のポリエステルシ
ート材で形成されており、その正面形状は第3図に示さ
れるように、中程を上方に持ち上げて変形させた横長山
形形状に形成されており、その山形部の中心部に上記円
筒段部9aに嵌合する中心孔4aが設けられている。そし
て、この絞り板4には、上記支軸6の中心とこの絞り機
構をカメラの撮影光学系内に配設したとき上記支軸6の
下方に位置するレンズ光軸Oとを結ぶ半径で描いた円弧
O1上の位置であって、支軸6を中心に光軸Oを挾んだ等
角度の左右位置に絞り開口4b,4cが穿設されている。即
ち、左方位置に穿設された絞り開口4bは、例えば前記ア
パーチャ3aが全開の開放絞り径に形成されているのに対
し、2段絞ったF値を設定する開口径の絞り開口に、ま
た右方位置に穿設された絞り開口4cは更に2段絞ったF
値を設定し得る開口径の絞り開口にそれぞれ形成されて
いる。
また、この絞り板4は、左方または右方に回動したと
きの回動位置が、上記絞り板駆動部材9の前面に固植さ
れ絞り板4の長孔4dを貫通し、第1駆動メンバを形成す
る規制ピン14と、この第1駆動メンバを形成するピン14
の先端が嵌入するストッパメンバとしての、前記カバー
板3に穿設された半円弧状のガイド溝孔3cとによって規
制されるようになっている(第1,3図参照)。即ち、上
記絞り駆動部材9に植立され絞り板4の長孔(第1被動
メンバ)4dを貫通し、上記ガイド溝孔3c内に嵌入した規
制ピン14は、絞り板4が回動し上記一方の絞り開口4bの
中心が光軸Oに一致したとき、ストッパメンバを形成す
るガイド溝孔3cの一方の内端壁に衝当ってそれ以上の回
動を阻止し、また絞り板4が反対の向きに回動し、上記
他方の絞り開口4cの中心が光軸Oに合致したとき、スト
ッパメンバを形成するガイド溝孔3cの他方の内端壁に規
制ピン14が衝当たり絞り板4のそれ以上の回動を阻止す
るようになっている。更に図示されないが、ストッパメ
ンバを形成する上記ガイド溝孔3cの両内端壁、または規
制ピン14の外周面には両者の衝合時に発生するバウンド
や振動を吸収するための振動吸収部材等を設けてもよ
い。
そして、このように構成されたターレット式絞り機構
は、撮影レンズ光学系内に次のようにして配設される。
本実施例においては上記撮影レンズ光学系として、例え
ば第4図に示すズームレンズ光学系が組み込まれている
光学系に上記絞り機構を配設した場合について述べる。
上記ズームレンズ光学系は、通常の4群構成のレンズ
群、即ち、被写体がわから順にフォーカスレンズ群L1,
バリエータレンズ群L2,コンペンセータレンズ群L3およ
びリレーレンズ群L4からなるものであって、各レンズ群
をそれぞれ保持したレンズ支持枠16〜19とフォーカシン
グ用駆動機構20およびズーミング用駆動機構21とは、取
付固定部材22と同部材に固定されたガイド軸23a,23bと
にそれぞれ取り付けられている。即ち、上記取付固定部
材22は前方に延び出す取付腕22a,22bを一体に形成され
たブロック体で形成されており、その中央部に穿設され
た露光開口25の周りには上記リレーレンズ群L4を保持し
たレンズ支持枠19が固定されている。また上記取付腕22
a,22bの先端面には前カバー24が取り付けられ、この前
カバー24と上記取付固定部材22に両端部の固定された上
記両ガイド軸23a,23bには、被写体がわからフォーカス
レンズ支持枠16,フォーカシング用駆動機構20を搭載し
た基板20a,バリエータレンズ支持枠17,コンペンセータ
レンズ支持枠18が順次挿通されて配設されている。そし
て、上記フォーカスレンズ群L1はフォーカシング用駆動
機構20によって光軸方向に駆動されて合焦動作を行うよ
うになっており、また、バリエータレンズ群L2とコンペ
ンセータレンズ群L3とはズーミング用駆動機構21によっ
て駆動されて光軸方向に前後動し、テレからワイドある
いはワイドからテレのズーミング動作を行うようになっ
ている。
このように構成されている撮影レンズ光学系に対し
て、上記ターレット絞り機構は、上記リレーレンズ群L4
およびそのレンズ支持枠19からなる結像系レンズ構体と
コンペンセータレンズ群L3およびそのレンズ支持枠18か
らなるレンズ構体との間に、次のようにして配設され
る。
即ち、第2図に示されるように、リレーレンズ群L4
保持したレンズ支持枠19の先端部が、絞りケースを形成
する前記取付基板2に穿設された開孔2aを介して絞りケ
ース内に突入し、その先端面19aは絞り板4の側近に位
置するように絞り機構を配設する。
次に、このように構成されている上記実施例のターレ
ット絞り機構の作用を、第5〜7図と共に説明すると、
第5図〜第7図において(A)は絞り板4の作動を、
(B)はトーションばね13の作動をそれぞれ示してい
る。
先ず、平生は、第5図(A)(B)に示す如く、絞り
板4は付勢機構のトーションばね13が平衡状態にあるた
め、中立位置に保持され、従って撮影光路の絞りはアパ
ーチャ3aによる全開の開放絞り状態にある。
次に、この全開絞り状態から2段程絞り込んだ開口径
の絞り開口4bを選択するには、上記ガルバノメータ1に
絞り板4を支軸6の周りに反時計方向に回動させるため
の所定の電流を流せばよい。この電流を供給させると、
ガルバノメータ1はアクチュエータを時計方向に回動す
るので、出力ギヤー10および規制ピン12も時計方向に回
動し、これによってトーションばね13は第6図(B)に
示す如く、その一他端部13aが自己の弾力習性に抗して
時計方向に押し開かれる。また、これと同時に出力ギヤ
ー10によって駆動ギヤー11は支軸6の周りに反時計方向
に回動せられるので、同ギヤー11と一体の絞り板4も支
軸6の周りに反時計方向に回動する。そして、第6図
(A)に示すように絞り開口4bの中心が光軸Oに一致す
ると、このとき規制ピン14はガイド溝孔3cの一方の内端
壁に衝合するので、それ以上の絞り板4の回動が規制さ
れ、絞り開口4bが光軸O上に位置し、撮影光路の絞りは
全開絞りから2段絞り込んだ絞り値に設定される。そし
て、この設定絞り状態で撮影を終了したのち、ガルバノ
メータ1への電流の供給を断つと、トーションばね13の
復動弾力によって規制ピン12が初期位置に復動するた
め、アーム7を介して同メータのアクチュエータは不作
動状態に復帰する。即ち、出力ギヤー10が反時計方向に
回転する。これが回転すると、駆動ギヤー11および絞り
板4も時計方向に復動回転し、絞り板4は中立位置に戻
り、撮影光路が全開絞り状態となる第5図(A)に示
す、平生の状態になる。
また、最小絞り口径の絞り開口4cを選択する場合に
は、ガルバノメータ1の駆動コイルに絞り板4を支軸6
の周りに時計方向に回動させる所定の電流を供給すれば
よい。この電流を供給すると、ガルバノメータ1のアク
チュエータ,絞り板4,トーションばね13は第7図(A)
(B)に示す如く、前記絞り開口4bを選択したときとは
全く反対方向の作動を行なって撮影光路上に絞り開口4c
を位置させる。そして、この最小絞り開口4cへの設定状
態で撮影を終了した後、ガルバノメータ1への供給電流
を断つと、上記設定動作時とは逆の向きにアクチュエー
タ,絞り板4,トーションばね13が作動し、第5図(A)
の初期状態に復動する。
このようにターレット式絞り機構は動作するのである
が、ターレット絞り板4は、その中心孔4aと第1被動メ
ンバを形成する長孔4dが、絞り板駆動部材9の円筒段部
9aと第1駆動メンバを形成する規制ピン14にそれぞれ嵌
合して、一体に回転するようになっており、上記円筒段
部9aと規制ピン14とは、更にカバー板3の貫通孔3bとガ
イド溝孔3cとにそれぞれ嵌合するようになっている。そ
して、第1駆動メンバを形成する上記規制ピン14は、ス
トッパメンバを形成するガイド溝孔3cの両端縁に当接す
ることにより、ターレット絞り板4の停止位置が決定さ
れる。そして、撮影光路の絞りは、開放絞りのときカバ
ー板3のアパーチャ3aで、開放絞りより2段程度絞り込
んだときターレット絞り板4の絞り開口4bで、更に2段
程度絞り込んだとき絞り開口4cで、それぞれ規制される
ようになっている。そこで、出力ギヤー10と駆動ギヤー
11との間にバックラッシュがあっても、各絞り径の中心
は常に光軸上に存在することになり、高精度の位置決め
が可能になる。なお、上記第1被動メンバを形成する長
孔4dは、このような形状に限定されるものでなく、第1
駆動メンバからの変位が伝達され得るように、ターレッ
ト絞り板4側に形成される種々の形態のメンバであって
もよいこと勿論である。
また。ターレット絞り板4の停止位置は、規制ピン14
と、ガイド溝孔3cとの当接により決定されるので、ポリ
エステルシート材で形成されたターレット絞り板に無用
の力が加わる虞がない。そして、このターレット絞り板
4を絞り板駆動部材9に保持するに際し、同駆動部材9
とカバー板3とで挾み込むようにしているだけなので、
前記考案が解決しようとする課題で説明した接着,熱カ
シメ等が不要となり、これら接着,熱カシメ等に付随し
て発生する問題がなくなると共に、コスト低下を期待す
ることができる。
第8図は、本考案の第2実施例を示すターレット絞り
機構の要部を示す分解斜視図である。この第2実施例で
は規制ピン14に代えて、絞り板駆動部材9の円周段部9a
をDカットして得られたD型段部(第8図参照)9aDと
したことである。第1駆動メンバを形成するD型段部9a
Dに対応して、ターレット絞り板4の第1被動メンバも
D型孔4aDとしている。そこで、絞り板駆動部材9とタ
ーレット絞り板4との関係は、回転方向も含めて一義的
に決定されることになる。そして、この第1駆動メンバ
を形成する上記D型段部9aDは、カバー板3の一部を切
起して折曲げられた突起部3gをストッパメンバとしてい
る。即ち、D型段部9aDが所定の角度回転したときに、
ストッパメンバを形成する上記突起部3gに当接して停止
するようになっている。
第9図は、本考案の第3実施例を示すターレット絞り
機構の要部を示す分解斜視図である。この第3実施例で
は停止機構を駆動機構から分離した点が異なる。即ち、
絞り板駆動部材9のD型段部9aDでターレット絞り板4
のD型孔4aD(第8図参照)を駆動するようにした点は
上記第2実施例と同じだが、ストッパメンバとして絞り
板駆動部材9に穿設された半円弧状のガイド溝孔22を用
い、この溝孔32に嵌合する図示しないカバー板3に固植
された規制ピン31を第2ストッパメンバとして用いてい
る。この場合、図示しないターレット絞り板が、上記規
制ピン31とガイド溝孔32を逃げて配設されるようになっ
ている。これらの点を除けば、この第3実施例は、上記
各実施例と同じなので、その作用,効果において異なる
ところがない。
なお、上記実施例では絞り板4の駆動源をガルバノメ
ータとしたが、これはモータであってもよく、更にその
配設位置も絞り板の後方がわでなくて前方がわであって
もよい。
以上述べたように上記各実施例では、厚味が0.1mm程
度のポリエステルシート材を用いるターレット絞り板を
形成しているから、軽量であり、従って、駆動トルクの
面で有利となる。また、コスト的にも安価に構成するこ
とができる。そして、このターレット絞り板4は、その
厚味を0.1mmとすれば絞り板駆動部材9とカバー板3と
で0.3〜0.4mm程度の隙間で挾み込むようにして保持して
いる。
一般に、ポリカーボネイトやABS樹脂等で形成される
絞り板駆動部材と、ポリエステルシート材で形成される
ターレット絞り板とは、接着剤による接合には適さず、
両者の接合の強度,信頼性を確保するのは面倒である
が、本考案では、本来的に両者は別体のものとして構成
されるため、このような問題が生じない。また、接着工
程を含まないから、組立作業が簡素化され、工数の低下
を期待することができる。
[考案の効果] 以上述べたように本考案によれば、次のような顕著な
効果が発揮される。
(1)ターレット絞り板が駆動されているときには、第
1駆動メンバと第1被動メンバとが実質的に接触しつつ
変位するため、ターレット絞り板がストッパの作用によ
り急激に停止せしめられても、ターレット絞り板に対す
る衝撃力の作用は比較的少ない。
(2)ターレット絞り板を所定位置に位置決め・停止さ
せるのは、第1駆動メンバのストッパメンバの当接によ
りなされるため、ギヤー等バックラッシュを生じる伝達
系の影響を受けない高精度の位置決めができ、且つスト
ッパへの衝突による衝撃力がターレット絞り板に直接作
用することが回避される。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の一実施例を示すターレット絞り機構
の分解斜視図、 第2図は、上記第1図のターレット絞り機構の要部断面
拡大図、 第3図は、上記ターレット絞り機構の要部正面図、 第4図は、上記ターレット絞り機構を有するズームレン
ズ機構の分解斜視図、 第5図(A)(B),第6図(A)(B),第7図
(A)(B)は、上記実施例の絞り機構における絞り板
と付勢機構の各作動状態をそれぞれ示す要部拡大正面
図、 第8図は、本考案の第2実施例を示すターレット絞り機
構の要部の分解斜視図、 第9図は、本考案の第3実施例を示すターレット絞り機
構の要部の分解斜視図である。 1……ガルバノメータ(駆動源) 3c……ガイド溝孔(ストッパメンバ) 3g……突起部(ストッパメンバ) 4……ターレット絞り板 4aD……D型孔(第1被動メンバ) 4d……長孔(第1被動メンバ) 9aD……D型段部(第1駆動メンバ) 14……規制ピン(第1駆動メンバ)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】シート状のターレット絞り板と、 上記ターレット絞り板を変位させるための駆動力を発生
    する駆動源と、 上記ターレット絞り板とは別体に設けられていて、上記
    駆動源からの駆動力が伝達されて変位する第1駆動メン
    バと、 少なくとも上記ターレット絞り板が駆動されているとき
    には、上記第1駆動メンバと実質的に接触しつつ第1駆
    動メンバからの駆動力を受けて上記ターレット絞り板に
    変位を生ぜしめるための第1被動メンバと、 上記ターレット絞り板を所定の変位位置に停止せしめる
    べく、上記第1駆動メンバの可動範囲を規制するように
    設けられた位置規制部材であるストッパメンバと、 を具備してなることを特徴とするターレット絞り機構。
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