JP2516048B2 - 化粧料 - Google Patents

化粧料

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JP2516048B2
JP2516048B2 JP13442488A JP13442488A JP2516048B2 JP 2516048 B2 JP2516048 B2 JP 2516048B2 JP 13442488 A JP13442488 A JP 13442488A JP 13442488 A JP13442488 A JP 13442488A JP 2516048 B2 JP2516048 B2 JP 2516048B2
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    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/64Proteins; Peptides; Derivatives or degradation products thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q19/00Preparations for care of the skin

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はフイブロネクチンの機能生ポリペプチドを配
合した化粧料に関する。
〔従来の技術〕
フイブロネクチン(以下、FNと略記する)はヒト及び
動物の血液や組織に広く分布する多機能糖タンパク質で
あり、細胞の接着、伸展、移動、分化、増殖、貪食など
の生理作用に関与し、組織の構築と修復、血液凝固、生
体防御などに重要な役割を果していることが知られてい
る。
最近の分子生物学の進歩によりFNの全アミノ酸配列及
び遺伝子構造が解明された〔ジ・エムボ・ジヤーナル
(The EMBO Journal)第4巻、第1755〜1759頁(198
5)〕。FNは最大2327アミノ酸から成る分子量約25万の
ポリペプチドがC末端付近で2つのS−S結合により2
量体を形成している。分子内アミノ酸配列はI型、II
型、III型の繰返し構造を有し、更に細胞、コラーゲ
ン、ヘパリン及びフイブリンなどに対応する結合領域が
それぞれ独立に存在する〔ザ・ジヤーナル・オブ・バイ
オロジカル・ケミストリー(The Journal of Biologica
l Chemistry)第258巻、第3967〜3973頁(1983)〕。
FNのこれらの機能は産業上有用であり、化粧料に配合
する試みも特開昭59−76007号公報などに見られる。こ
のようにFNは有用であるが、血液から採取するために高
価で採取量にも限界がある。またウイルス感染等の問題
もあることから、その利用は大幅に制限されていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、安価で大量に生産が可能なFNの機能
を有するポリペプチドを含有する化粧料を提供すること
にある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明を概説すれば、本発明は化粧料に関する発明で
あつて、フイブロネクチンの細胞接着活性ポリペプチド
とフイブリン結合活性ポリペプチドとが直接結合したポ
リペプチドが配合されていることを特徴とする。
本発明者らはFNの機能を有する化粧料として有用なペ
プチドについて鋭意研究を行つた結果、既に本発明者ら
が特許出願済である(特願昭63−89112号)FN構造中に
含有される細胞接着活性ポリペプチドとフイブリン結合
活性ポリペプチドが直接結合した機能生ポリペプチド
(以下機能性ポリペプチドと称する)が皮膚化粧料、養
毛化粧料として有用であることを見出し、本発明を完成
した。
本発明で用いられる機能性ポリペプチドは特願昭63−
89112号(特開平1−261398号)明細書に詳述されてい
る。
以下、具体的に説明する。
FNの細胞接着活性ポリペプチドとフイブリン結合ドメ
インペプチドとのハイブリツドペプチドを遺伝子工学的
に調製する手段としては、細胞接着活性ポリペプチドを
コードするDNAを含むプラスミド及びフイブリン結合ド
メインペプチドをコードするDNAを含むプラスミドか
ら、それぞれ必要な断片を取出し、両DNA断片をつなぎ
合せた後、適当な発現ベクターに読取りフレームが合う
ように接続することによつて達成される。細胞接着活性
ポリペプチドをコードするDNA断片は、既に種々の断片
がクローン化されている。これらのプラスミドから、必
要な部分を切出すことができる。
一方、フィブリンドメインをコードするDNA断片は、p
LF5、pLF3、pLF4及びpLF2のFN cDNA部分をつなぎ合せて
構築されたpLF2435〔バイオケミストリー(Biochemistr
y)第25巻、第4936〜4941頁(1986)〕から必要な断片
を切出すことによつて調製することができる。
細胞接着活性ポリペプチドとフイブリンドメインポリ
ペプチドのハイブリツドペプチドをコードするDNA断片
を適当な発現ベクターに接続し、大腸菌に導入すること
により、ハイブリツドペプチドを大腸菌で発現させるこ
とができる。発現ベクターとしては、既存のすべてのベ
クターを使用することができる。
大腸菌によるハイブリツドペプチドを確認はイムノブ
ロツテイングによつて調べられる。全菌体タンパク質を
SDS−PAGE(SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動)で
分離した後、泳動パターンをニトロセルロースフイルタ
ーに移し取り、FNの細胞接着ドメインを認識するモノク
ローナル抗体とフイブリンドメントを認識するモノクロ
ーナル抗体の両方に反応するバンドを検出することがで
きる。
発現されたペプチドの精製には通常のクロマトグラフ
イーの技術が用いられる。例えば菌体ペレツトをハツフ
アーに懸濁し、超音波処理により可溶性画分を得る。こ
れを、イムノブロツテイングに用いた抗体を結合させた
セフアロース4Bのカラムにかけ、アフイニテイ精製を行
う。イムノブロツテイングにより目的画分を集めること
によつて、細胞接着活性とフイブリン結合活性の両方の
機能を持つ機能性ポリペプチドを得ることができる。必
要とあれば、FPLC又はHPLCで更に精製することができ
る。
このようにして得られた機能性ポリペプチドは、細胞
接着活性、フイブリン結合活性の成分活性の測定に用い
る。
細胞接着活性の測定には、NRK細胞を用い、例えば、
試料をバツフアーに溶かして、マイクロプレートに吸着
させた後、NRK細胞を添加して37℃で一定時間インキユ
ベートする。顕微鏡下で細胞の伸展を観察し、進展の発
現に必要な最少量を天然のFNと比較することにより細胞
接着活性の強さを表わすことができる。フイブリン結合
活性の測定にはフイブリンを結合させたセフアロース4B
〔文献 トロムボシス リサーチ(Thrombosis Researc
h)第2巻、第137〜154頁(1973)〕を用いることがで
きる。すなわち試料をフイブリン結合カラムに通した
後、通過液のSDS−PAGEを行うことにより、フイブリン
結合活性の有無を判定する。
このようにして、得られるペプチドの一例として下記
式Iの構造を示す。
A−B ……〔I〕 〔式中Aは、FNの細胞接着活性を有するペプチド残基
で、Ala1235−Gln1516(282アミノ酸残基)を示し、B
は、FNのフイブリン結合活性を有するペプチド残基で、
Asn2133−Glu2324(192アミノ酸残基)を示す〕 上記FNの細胞接着活性を有するポリペプチドのアミノ
酸配列は下記のとおりである: また、上記したFNのフイブリン結合ドメインペプチド
のアミノ酸配列は下記のとおりである: 以下、本発明で使用する機能性ポリペプチドの一例を
参考例により具体的に説明する。
参考例1 FNの細胞接着ドメインIle1410−Met1517(108アミノ
酸残基)及びフイブリン結合ドメインAsn2133−Glu2324
(192アミノ酸残基)をコードするcDNA断片のクローニ
ング (1−1)cDNA断片の調製 FNの細胞接着ドメインIle1410−Met1517(108アミノ
酸残基)をコードするcDNA断片を含む7.8kbのプラスミ
ドpTF201(特願昭63−148号)100μgを制限酵素Xba I
用バツフアー、100ユニツトのXba I及び100ユニツトのE
coR Iを含む100μの反応液中、37℃、2時間インキユ
ベートした。反応液をダイアジエン(DIAGEN)社製HPLC
カラム、ニユクレオジエン(Nucleogen)DEAE−4000
(6×125mm)にかけ、0.41kb断片2μgを得た。次
に、この断片を20ユニツトのFok Iで37℃、1時間処理
し、同様の精製法でXba I−Fok I断片(180bp)、Fok I
−Fok I断片(203bp)をそれぞれ250ngずつ得た。
一方、フイブリン結合ドメインAsn2133−Glu2324(19
2アミノ酸残基)をコードするcDNA断片を含む5.9kbのプ
ラスミドpLF2435〔バイオケミストリー第25巻、第4936
〜4941頁(1986)〕100μgをHind III用バツフアー、1
00ユニツトのHind III及び100ユニツトのHinc IIを含む
100μの反応液中、37℃、2時間インキユベートし
た。これをアガロース電気泳動にかけ、1.2kbの断片を
切出した(収量2μg)。この断片1μgをSau3A Iで3
7℃、1時間処理し、ニユクレオジエンDEAE−4000カラ
ムにかけ、Hinc II−Sau3A I断片(621bp)を200ngを得
た。
(1−2)合成DNAアダプターの調製 細胞接着ドメインとフイブリン結合ドメインのcDNA断
片を接続するためのアダプター(鎖長24及び20)をアプ
ライドバイオシステムズ社のDNA合成機を用いて合成
し、それぞれ2.7μg、2.3μg得た。それぞれ100ngを
アニーリング操作により2重鎖とした。
(1−3)cDNA断片とベクターの結合 (1−1)で得たcDNA断片を分泌型発現ベクターpIN
III−ompA I〔ジ エムボ ジヤーナル、第3巻、第243
7〜2442頁(1984)〕と結合させた。
すなわち、Xba I−Fok I断片(180bp)10ng、Fok I−
Fok I断片(203bp)10ng、Hinc II−Sau3A I断片(621b
p)30ng、(1−2)で得た合成DNAアダプター10ng、あ
らかじめXba I−BamH I挿入断片を除去したpIN III−om
pA Iベクター50ngをT4DNAリガーゼ用バツフアー0.5mM A
TP、10mM DTT及び2.8ユニットのT4DNAリガーゼを含む20
μの反応液中、16℃、一夜インキユベートした。この
反応液を大腸菌の形質転換に使用した。
(1−4)大腸菌の形質転換とプラスミドの確認 (1−3)で得た反応液20μを用いて大腸菌HB101
を形質転換させた。得られた形質転換体21クローンにつ
いてプラスミドの分析を行つた。すなわち、各クローン
について50μg/mlアンピシリンを含む1.5mlのLブロス
で一夜振とう培養し、ラピツト法によりプラスミドを調
製し、その一部をXba IとSal Iで2重消化した。これを
アガロース電気泳動で分離し、予想されるXba I−Xba I
断片(0.56kb)及びXba I−Sal I断片(1.5kb)のバン
ドの生成を調べた。その結果、12クローンに目的のバン
ドが認められた。更に、その塩基配列をダイデオキシ法
で決定したところ、細胞接着ドメインの108アミノ酸の
C末端のメチオニンのコドンが欠落している以外は正し
い塩基配列を持つことを確認した。
この組換え体プラスミドをpTF1301と命名した。また
このプラスミドを保持する大腸菌H101をEscherichiacol
i HB101/pTF1301と表示し、工業技術院微生物工業技術
研究所に寄託した〔微工研菌寄第9947号(FERM P−994
7)〕。
参考例2 FNの細胞接着ドメインAla1235−Gln1516(282アミノ
酸残基)及びフイブリン結合ドメインAsn2133−Glu2324
(192アミノ酸残基)をコードするcDNA断片のクローニ
ング (2−1)pTF901のXba I−Pvu II断片の調製 細胞接着ドメインAla1235−Met1517をコードするcDNA
断片を含むプラスミドpTF901(特願昭63−148号)20μ
gを50ユニツトのXba I及び50ユニツトのPvu IIを含む2
00μの反応液中、37℃、1時間インキユベートした。
この反応液をアガロース電気泳動にかけ、Xba I−Pvu I
I挿入断片(0.61kb)を切出した(収量400ng)。
(2−2)pTF1301のXba I−Pvu II断片の調製 参考例1で得たプラスミドpTF1301 25μgを50ユニツ
トのXba I及び50ユニツトのPvu IIを含む200μの反応
液中、37℃、1時間インキユベートした。この反応液を
アガロース電気泳動にかけ、Xba I−Pvu II挿入断片
(0.40kb)を切出した(収量400ng)。
また、Xba I−Xba I挿入断片を欠く8.0kbのベクター
を同時に切出し(収量2μg)、脱リン酸後、クローニ
ングに使用した。
(2−3)Xba I−Pvu II断片(0.61kb及び0.40kb)の
結合 (2−1)で得た0.61kb断片400ngと(2−2)で得
た0.40kb断片400ngをT4DNAリガーゼ用バツフアー、0.5m
M ATP、10mM DTT及び2.8ユニツトのT4DNAリガーゼを含
む20μの反応液中16℃、3時間インキユベートした。
65℃、10分間の処理で反応を止め、バツフアーをXba I
至適条件にし、10ユニツトのXba Iを加えて、37℃、2
時間反応させた。反応液をアガロース電気泳動にかけ、
Xba I−Xba I断片(1.01kb)を切出した(収量20ng)。
(2−4)Xba I−Xba I断片(1.01kb)とベクターの結
合 (2−3)で得たXba I−Xba I断片(1.01kb)20ngと
(2−2)で得た8.0kbのベクター20ngをT4DNAリガーゼ
用バツフアー、0.5mM ATP、10mM DTT及び2.8ユニツトの
T4DNAリガーゼを含む20μ反応液中、16℃、3時間イ
ンキユベートした。この反応液を大腸菌の形質転換に使
用した。
(2−5)大腸菌の形質転換とプラスミドの確認 (2−4)で得た反応得20μを用いて大腸菌HB101
を形質転換した。得られた形質転換体中12クローンにつ
いてプラスミドの確認を行つた。ラピツド法で調製した
プラスミドをXba I−Pvu IIの2重消化を行、アガロー
ス電気泳動にかけ、予想される挿入断片(0.61kb及び0.
40kb)の生成を調べた。その結果1クローンに目的のバ
ンドが認められた。このクローンについて、更にEcoR I
消化を行い、挿入断片の方向性を調べたところ、正しい
方向に挿入されていることを確認した。また、ダイデオ
キシ法により塩基配列を決定し、目的の配列を含むこと
を確認した。
この組換え体プラスミドをpTF1801と命名した。ま
た、このプラスミドを保持する大腸菌HB101をEscherich
iacoli HB101/pTF1801と表示し、工業技術院微生物工業
技術研究所に寄託した〔微工研菌寄第9948号(FERM P−
9948)〕。
参考例3 FNのキメラポリプペチドIle1410−Gln1516/Asn2133−Gl
u2324(299アミノ酸残基)の生産と精製 参考例1で得たHB101/pTF1301を50μg/mlのアンンピ
シリンを添加した5mlのL−ブロスを含む試験管2本に
接種し、37℃、一夜振とう培養した。これを500mlの同
培地を含む2の三角フラスコにそれぞれ接種して培養
を続け、660nmの吸光度が0.3となつたところで2mMのIPT
G(イソプロピルβ−チオガラクトシド)を添加し、20
時間後に集菌した。全菌体ペレツトを10mMトリス−HCl
(pH7.5)、5mM EDTAを含む溶液に懸濁して、超音波処
理を行い、12000rpm、30分間遠心して上清40mlを得た。
これを抗FNモノクローナル抗体(FN−12、宝酒造)を結
合させたセフアロース4Bカラム(8ml)に通した。カラ
ムを洗浄バツフアーA(20mMトリスHCl、pH7.5)で洗浄
し、更に洗浄バツフアーB(20mMトリスHCl、pH8.0、0.
1M KCl)で洗浄した。最後に溶出バツフアー(50mMグリ
シンHCl、pH2.3、0.2M KCl)で溶出した。溶出画分を集
め、電気泳働的にほぼ単一な34kdポリペプチド500μg
を得た。
参考例4 FNのキメラポリプペチドAla1235−Gln1516/Asn2133−Gl
u2324(474アミノ酸残基)の生産と精製 参考例2で得たHB101/pTF1801を参考例3と同様の方
法で2培養し、抗FNモノクローナル抗体(FN−12)セ
フアロース4Bカラムにより精製した。この抗体カラム溶
出画分には55kdの目的のポリペプチドのほかに、その分
解物である35kdのポリペプチドを含んでいた。そこで続
いてフイブリン−セフアロース4Bカラムにより精製し
た。すなわちD.L.ヘーン(D.L.Heene)らの方法〔トロ
ムボシス リサーチ、第2巻、第137〜154頁(1973)〕
により作製したフイブリン−セフアロース4Bカラム(10
ml)に抗体カラム溶出画分を通した。カラムを洗浄バツ
フアー(10mMトリスHCl、pH7.6、50mM NaCl、0.5mM EDT
A)で洗浄後、溶出バツフアー(25mMトリスHCl、pH7.
6、6M尿素)で溶出した。溶出画分を集め、電気泳動的
に単一な55kdのポリペプチド100μgを得た。
参考例5 生物活性の測定 参考例3,4で得られたキメラポリペプチドIle1410−Gl
n1516/Asn2133−Glu2324(107CBP/192FBP、299アミノ酸
残基)、Ala1235−Gln1516/Asn2133−Glu2324(282CBP/
192FBP、474アミノ酸残基)を用いて以下の生物活性を
測定した。
(5−1)細胞接着活性 ルオスラーテイー(Ruoslahti)らの方法〔メソツズ
イン エンザイモロジー(Methods in Enzymology)
第82巻、第803〜831頁(1981)〕に準じて細胞接着活性
を測定した。すなわち試料を生理食塩水又は蒸留水で段
階的に希釈し、その50μを96穴マイクロプレートに分
注し、4℃、一夜インキユベートして試料をプレートに
付着させた。次にPBSバツフアーでプレートを2回洗浄
し、3%BSAを100μ加え37℃、1時間インキユベート
してプレートをブロツクした。プレートをPBSバツフア
ーで2回洗浄した後、あらかじめ、イーグルの最小培地
(MEM)に106細胞/mlとなるように懸濁させたラツト腎
細胞(NRK−49F)を100μ/ウエルの割合で分注し、3
7℃、2〜3時間インキユベートした。
なお、使用したNRK−49F細胞は凍結保存した株を前培
養した後、トリプシン処理したものを用いた。
顕微鏡下で細胞の伸展を観察し、進展に必要な最少量
を最少細胞接着活性として示す。結果を他の活性と共
に、後記第1表に示す。
108アミノ酸残基及び283アミノ酸残基の細胞接着ドメ
インのみを有するポリペプチド〔108CBP及び283CBP(Il
e1410−Met1517及びAla1235−Met1517)特願昭63−148
号〕を同時に測定し、キメラポリペプチドと比較検討し
た。
その結果、107CBP/192FBPは、108CBPに比し、約52倍
以上の活性が認められた。282CBP/192FBPは283CBPと同
等の活性が認められた。
(5−2)フイブリン結合活性 関口らの方法〔ジャーナル オブ バイオロジカル
ケミストリー(Journal of Biological Chemistry)第2
56巻、第6452〜6462頁(1981)〕に従い、フイブリン−
セフアロース4Bカラムへの吸着によりフイブリン結合活
性を調べた。前記D.L.ヘーンらの方法〔トロムボシス
リサーチ、第2巻、第137〜154頁(1973)〕により作製
したフイブリン−セフアロース4Bカラム(1.4ml)にキ
メラポリペプチドIle1410−Gln1516/Asn2133−Glu2324
(107CBP/192FBP、299アミノ酸残基)5μgを通した。
7.5mlの洗浄バツフアー(10mMトリスHCl、pH7.6、50mM
NaCl、0.5mM EDTA)で非吸着画分を除いた後、溶出バツ
フアー(25mMトリスHCl、pH7.6、6M尿素)で吸着画分を
溶出させた。各画分を0.5mMずつ分画し、107CBP/192FBP
の溶出位置を抗FNモノクローナル抗体(FN−12、宝酒
造)を用いたELISA法により調べた。その結果、107CBP/
192FBPは吸着画分に認められ、フイブリン結合活性を有
することが確認された。同様の結果は、Ala1235−Gln
1516/Asn2133−Glu2324(282CBP/192FBP、474アミノ酸
残基)でも確認された。また、フイブリン結合ドメイン
を有しないIle1410−Met1516(108CBP)及びAla1235−M
et1516(283CBP)は、フイブリン−セフアロース4Bへの
吸着は認められなかつた。(第1表参照) 以下、本発明を具体的に説明する。
本発明の化粧料に含有される機能性ポリペプチドの配
合量は通常0.00001〜1.0重量%が、好ましくは0.0001〜
0.1重量%が適当である。
本発明の化粧料は、化粧水、乳液、クリーム、口紅な
どの形で皮膚化粧料として用いることができ、またヘア
ートニツク、ヘアークリーム、エアーローシヨンなどの
形で養毛化粧料として用いることができる。なおこれら
の化粧料は常法に従つて製造することができる。
〔実施例〕
次に実施例に基づいて本発明の内容を説明する。なお
本発明はこれによつて限定されるものではない。
実施例1 化粧水 まず精製水に機能性ポリペプチド、グリセリン、クエ
ン酸、クエン酸ナトリウムを溶解する。別にエタノール
に香料を溶解し、これを前述の水溶液に加えることによ
つて化粧料1を得た。これを機能性ポリペプチドを添加
しない化粧水2と比較して、20〜35才の成人女性25人に
対してブラインドで官能検査を行つた。その結果、より
有効と判定した人数を表1に示す。
以上の結果、機能性ポリペプチドの配合により、肌の
しつとりさ、なめらかさ、はりのいずれも優れているこ
とが示された。
実施例2 ヘアートニツク まず精製水に機能性ポリペプチド、グリセリンを溶解
し、それにエタノールを加えることによつてヘアートニ
ツク1を得た。これを機能性ポリペプチドを添加しない
ヘアートニツク2と比較して、マウスの養毛効果を次の
ようにして調べた。
ICRマウス(雌5週齢)の背部から腹部両側をバリカ
ンで刈毛した後、脱毛クリームで除毛し、翌日よりヘア
トニツク1及び2を被験部皮膚に毎日朝夕2回、1匹当
り0.005mlを塗布した。マウスは5匹を一群とし、マウ
スの片側腹部にヘアトニツク1を、もう片側の腹部には
ヘアトニツク2を塗布した。養毛効果の判定は、実験開
始後12日目に新生毛20本ずつ左右腹部よりサンプリング
し、体毛長を比較することにより行つた。その結果を表
2に示す。
以上の結果、機能性ポリペプチドの配合により、有意
に養毛効果が見られた。
〔発明の効果〕
本発明の機能性ポリペプチドは皮膚化粧料、養毛化粧
料として有用であり、かつ遺伝子工学的に大量に供給可
能である点で顕著な効果を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅原 由起 滋賀県大津市瀬田3丁目4番1号 寳酒 造株式会社中央研究所内 (72)発明者 加藤 郁之進 滋賀県大津市瀬田3丁目4番1号 寳酒 造株式会社中央研究所内

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フイブロネクチンの細胞接着活性ポリペプ
    チドとフイブリン結合活性ポリペプチドとが直接結合し
    たポリペプチドが配合されていることを特徴とする化粧
    料。
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