JP2515656B2 - 電 極 - Google Patents

電 極

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JP2515656B2
JP2515656B2 JP3351302A JP35130291A JP2515656B2 JP 2515656 B2 JP2515656 B2 JP 2515656B2 JP 3351302 A JP3351302 A JP 3351302A JP 35130291 A JP35130291 A JP 35130291A JP 2515656 B2 JP2515656 B2 JP 2515656B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一次または二次電池の
電極や表示素子の電極として好適な電極に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般に共役系導電性高分子化合物は、電
気化学的にドープ・脱ドープあるいは酸化・還元反応が
可能であるので、該共役系導電性高分子化合物よりなる
電極活物質層を導電性基体上に設けた電極が提案され、
特に二次電池の電極物質として使用されはじめている。
また共役系導電性高分子化合物は、ドープ・脱ドープあ
るいは酸化・還元反応にともない色変化を起こすので、
表示素子を構成する表示材料としての応用の可能性も高
まっている。そして、該電極活物質層の上に液体又は固
体電解質の相を接触させることによって二次電池や表示
材料として使用されていた。
【0003】しかしながら、かかる従来の電極と電解質
とで構成された二次電池や表示素子は、共役系導電性高
分子化合物と電解質相との界面におけるイオンの移動に
対する抵抗が大きいため、充放電サイクルの寿命が短
く、安定した放電電気量が得られないとか、発色・消色
サイクルの寿命が短く、安定性が劣るという問題があ
る。あるいは、導電性基体上に共役系導電性高分子膜を
キャスト等で成形した場合、該共役系導電性高分子化合
物と電解質相との界面は勿論、該共役系導電性高分子層
内でのイオンの移動が非常に遅くなるため、充放電サイ
クルの寿命や酸化・還元すなわち発色・消色サイクルの
寿命が短いという問題が生じる。さらに、共役系導電性
高分子は、ドープ・脱ドープあるいは、酸化・還元反応
の繰り返しにより僅かであるが寸法が変化する。そのた
め、導電性基体上に形成された共役系導電性高分子より
なる膜は脆くなり、充放電あるいは発色・消色のサイク
ル数が減少する点も問題であった。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】本発明は、従来の技
術における上記のような問題を解決することを目的とす
るものである。即ち、本発明の目的は、電極活物質層内
における共役系導電性高分子化合物と電解質相との界面
および該導電性高分子内でのイオンの移動を妨げない電
極を提供することにあり、該電極を用いて、充放電サイ
クルの寿命および放電電気量の安定した二次電池、ある
いは、発色・消色サイクルの寿命および吸光度の安定し
た表示素子を提供することにある。
【0005】
【問題を解決するための手段】本発明は、上記問題を解
決すべく鋭意検討した結果見い出されたもので、導電性
基体の表面に、下記一般式(I)で示されるポリアニリ
ン系化合物,ポリ(3−n−オクチルチオフェン)、ジ
ブトキシ置換ポリフェニレンから選ばれる少なくとも1
種の共役系導電性高分子化合物と、−(CHO)
−,−(CHCHO)−,−[CHCH(C
)O]−または−(CHCHCHCH
O)−で示されるアルキレンオキシド鎖を有してな
るポリエーテル系化合物から選ばれる少なくとも1種の
イオン導電性高分子化合物とを含有する電極活物質層を
設けたことを特徴とする電極である。 (式中、R、R、R、R、R、R、R
は同一でも異なってもよく、水素原子、ハロゲン原
子、アルキル基、エステル基、アルコキシ基、ニトロ
基、シアノ基、水酸基、アルコキシカルボニル基、カル
ボキシル基、またはスルホン酸基を示す。Rは、アル
キル基、アリール基、アシル基、アルキルスルホニル
基、アリールスルホニル基或いは、アルキル基、アリー
ル基、アシル基、アルキルスルホニル基またはアリール
スルホニル基の水素の一つ以上がハロゲン原子、ニトロ
基、シアノ基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基また
はスルホン酸基で置換されたそれぞれの基を示す。k≧
0、l>0、m≧0、n≧0、k+l≧10〜5000
00、m+n≧0〜500000)本発明はかかる構成
の電極とすることによりドープ・脱ドープ(酸化・還元
反応)のサイクル、すなわち、充放電サイクルあるいは
発色・消色サイクルが非常に安定になることを見いだ
し、本発明を完成するに至った。
【0006】本発明の電極に用いられる導電性基体は、
導電性を有するものであれば特に制限はないが、通常金
属板、金属箔、金属繊維シート、あるいは紙やフィルム
やガラス板や焼結体ガラス等に金属や金属酸化物を蒸着
したもの等を挙げることができる。金属としては通常、
金、白金、銀、銅、ニッケル、スズ、アルミニウム等の
単体やステンレス鋼、金−スズ等の合金が用いられる。
金属酸化物としては酸化インジウム、酸化スズ等が使用
可能である。蒸着方法としては、公知の方法、例えば真
空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング
法、あるいはCVD法等の中から任意の方法を適宜選択
して用いることができる。ただし、本発明の電極を表示
素子として用いる場合、使用する導電性基体は白金や金
属酸化物を蒸着したガラスやフィルムの様に強く着色し
ていないものが好ましい。また、本発明を構成する導電
性基体の形状は、上記素材から構成される板状、シート
状、膜状、および円筒状等任意で使用することができ
る。
【0007】本発明に用いる共役系導電性高分子化合物
は、前記一般式(I)で示されるポリアニリン系化合
物、ポリ(3−n−オクチルチオフェン)、ジブトキシ
置換ポリフェニレンから選ばれる少なくとも1種の化合
物である。本発明に用いられる一般式(I)で表される
化合物は、N位に置換基を有するアニリンモノマーの少
なくとも一種類を酸化重合することによって得ることが
できる。或いは、還元型のポリアニリンを合成した後、
適当な高分子反応、例えば、還元型ポリアニリンにアル
キルハライド、アシルハライド、スルホニルハライド、
オキシラン化合物、アジリジン化合物、酸無水物等を反
応させて、種々の置換基をN位に導入することによって
得ることも可能である。アニリン系化合物の酸化重合の
方法としては、適当な酸化剤、例えば過マンガン酸塩、
過硫酸塩、過酸化水素、重クロム酸塩、塩化鉄等を直接
前記モノマーに作用させる方法や、該モノマーを酸性溶
液中で電気化学的に酸化重合させる電解重合法などが適
用可能である。
【0008】本発明において一般式(I)で示される化
合物のR、R、R、R、R、R、R、R
の具体例を示すと、アルキル基については、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−
ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチ
ル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル
基等が、アルコキシカルボニル基についてはメトキシカ
ルボニル基、エトキシカルボニル基等が、エステル基に
ついてはアセトキシ基、プロピオニロキシ基、ブチリロ
キシ基等のアシロキシ基が、アルコキシ基についてはメ
トキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等が本発明に適用
できる。
【0009】また、Rの具体例を示すと、アルキル基
としてはメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチ
ル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、
ウンデシル、ドデシル、ヘキサデシル等の直鎖状アルキ
ル;シクロヘキシル、シクロペンチル等の環状アルキ
ル;イソプロピル、t−ブチル等の分岐状アルキル等
が、アリール基としてはフェニル基、ナフチル基等が、
アシル基としてはアセチル基、プロピオニル基、ブチリ
ル基、ヘキサノイル基、オクタノイル基等が、アルキル
スルホニル基としてはヘキシルスルホニル基、ドデシル
スルホニル基等が、アリールスルホニル基としてはベン
ゼンスルホニル基、トルエンスルホニル基等が本発明に
適用できる。
【0010】本発明に用いられるイオン導電性高分子化
合物としては−(CHO)−,−(CHCH
O)−,−[CHCH(CH)O]−または
−(CHCHCHCHO)−で示されるアル
キレンオキシド鎖を有してなるポリエーテル系高分子化
合物が用いられ、これらを任意の割合の混合物で用いる
こともでき、分子量が100〜5000000の範囲の
ものが好適に使用できる。また、これらの高分子化合物
の末端基は、アルキル基やアルコール性水酸基、カルボ
キシル基、アミノ基、エステル基などが可能であるが、
いずれかの構造に限定する必要はない。該ポリエーテル
系高分子化合物の具体例としては、ポリエチレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコ
ール等が本発明に適用される。
【0011】本発明の電極を構成する電極活物質層の共
役系導電性高分子化合物とイオン導電性高分子化合物の
割合は、重量比で10:90〜95:5の間にあること
が好ましい。この時の共役系導電性高分子化合物の重量
はドーパントを含まない脱ドープされた状態での重量で
ある。該共役系導電性高分子化合物のイオン導電性高分
子化合物に対する比率が10:90より小さいと電極活
物質として充分に作用できない。また、逆にイオン導電
性高分子化合物に対する割合が95:5より大きいと、
電極活物質と電解質相との界面においてイオンの移動に
対する抵抗が大きくなり過ぎ、電極として充分に働かな
いので好ましくない。
【0012】本発明の電極を製造する方法としては、共
役系導電性高分子化合物とイオン導電性高分子化合物を
10:90〜95:5の重量比で溶剤に溶解し、導電性
基体にキャスト或は塗工する方法、或いはイオン導電性
高分子化合物で被覆した導電性基体を電極として例えば
アニリン系モノマーを電解重合して生成した共役系導電
性高分子化合物とイオン導電性高分子化合物とが混在状
態にある電極活物質層を形成する方法、或いはイオン導
電性高分子化合物で被覆した導電性基体に共役系モノマ
ーを含浸させた後、適当な酸化剤と接触させてイオン導
電性高分子層中に共役系導電性高分子化合物を生成させ
る方法などが挙げられる。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明する。 実施例1 N−n−ブチルアニリン0.1モル/lの塩酸酸性(p
H≦1)水溶液中で、白金板を電極として飽和カロメル
電極に対して0.6Vの定電位で電解重合を行い電極上
にN−n−ブチルアニリンの重合物を形成させた。得ら
れた重合物を電極から剥離した後、水で充分に洗浄し、
さらにアンモニア水で脱ドープ処理を行い本発明の電極
活物質層に使用するポリ(N−n−ブチルアニリン)を
得た。該ポリアニリン系化合物の数平均分子量は450
0(GPC、N−メチル−2−ピロリドン溶媒中で測
定、ポリスチレン換算の数平均分子量)であり、一般式
(I)におけるk、m+nは0、lは45であった。こ
のポリアニリン0.1gと平均分子量2000のポリエ
チレングリコール2000(和光純薬工業社製)0.0
5gを5mlのN−メチル−2−ピロリドンに溶解し白
金板上にキャスト製膜して、電極活物質層を形成し本発
明の電極を作製した。この電極と対向電極としての金属
リチウムと過塩素酸リチウム0.1モル/lの炭酸プロ
ピレン溶液からなる電解質とを組み合わせて二次電池を
構成した。この二次電池の放電電気量と充放電サイクル
数の関係を図1に示した。
【0014】実施例2 実施例1のポリ(N−n−ブチルアニリン)0.05g
と平均分子量3000のポリプロピレングリコール(ジ
オールタイプ、和光純薬工業社製)0.05gを5ml
のN−メチル−2−ピロリドンに溶解しITOガラス
(酸化インジウム一酸化錫を蒸着した透明電極)上にキ
ャスト製膜して電極活物質層を形成し、本発明の電極と
した。次にこの膜の上に過塩素酸リチウムを10重量%
含むポリエチレングリコールを200μmの厚みで製膜
し、更にこれをITOガラスで挟みエレクトロクロミッ
ク素子を形成した。本発明の電極とITOガラス間に
2.0Vの電圧をかけ、酸化すると速やかに青色に変化
した。次に、−2.0Vの電圧で還元するとほとんど無
色になった。この酸化・還元を繰り返したときの発色
時、消色時の620nmにおける吸光度の変化を図2お
よび図3に示した。
【0015】比較例1 アニリン4.1g、濃塩酸21.9gを水に溶かして1
00mlとし、0℃に冷却した。次に濃塩酸21.9
g、過硫酸アンモニウム6.28gを水に溶かし100
mlとし、前記アニリン溶液にゆっくりと滴下し、0℃
で1時間攪拌を続けた。生成した固形物を濾別し、水で
充分に洗浄した後、さらにアンモニア水で脱ドープ処理
を行った。こうして数平均分子量5000(GPC、N
−メチル−2−ピロリドン溶媒中で測定、ポリスチレン
換算の数平均分子量)のポリアニリンを得た(一般式
(I)においてk≒14、m+n≒28、l=0、m/
n≒0.5)。上記で得られたポリアニリン0.1gを
5mlのN−メチル−2−ピロリドンに溶解し白金板上
にキャスト製膜して、電極活物質層を形成して、比較用
の電極を作製した。この電極と対向電極としての金属リ
チウムと過塩素酸リチウム0.1モル/lの炭酸プロピ
レン溶液からなる電解質とを組み合わせて二次電池を構
成した。この二次電池の放電電気量と充放電サイクル数
の関係を図1に示した。
【0016】比較例2 比較例1のポリアニリン0.05gを5mlのN−メチ
ル−2−ピロリドンに溶解しITOガラス上にキャスト
製膜して電極活物質層を形成させて、比較用の電極を作
成した。次にこの膜の上に過塩素酸リチウムを10重量
%含むポリエチレングリコールを200μmの厚みで製
膜し、更にこれをITOガラスで挟みエレクトロクロミ
ック素子を形成した。比較用の電極とITOガラス間
に、実施例と同様に電圧をかけ、酸化・還元を繰り返し
たときの発色時、消色時の620nmにおける吸光度の
変化を図2および図3に示した。
【0017】実施例3 比較例1で合成したポリアニリン1gを100mlの水
に分散し、1gの抱水ヒドラジンを加えて室温で12時
間還元し、灰白色の還元型ポリアニリンを得た。得られ
た還元型ポリアニリンを窒素雰囲気下でN−メチル−2
−ピロリドン30mlに溶解し、1−ブロモドデカン1
gを加え、4時間攪拌を続けた。反応終了後、反応混合
溶液を塩酸水溶液に投入し沈澱物を濾別して洗浄し、更
にアンモニア水で脱ドープ処理をして1.37gのポリ
(N−n−ドデシルアニリン−co−アニリン)を得た
(一般式(I)においてk≒11、m+n≒22、m/
n≒0.5、l=11、IR:2850〜2950cm
−1にドデシル基のCH伸縮振動)。このポリ(N−n
−ドデシルアニリン−co−アニリン)とポリエチレン
グリコール2000とからなる電極活物質層を白金板上
に形成させて本発明の電極を作成し、これを用いて二次
電池を構成した。この二次電池の放電電気量と充放電サ
イクル数を図1に示した。
【0018】実施例4 実施例3のポリ(N−n−ドデシルアニリン−co−ア
ニリン)を用い、実施例2と同様に操作して、ITOガ
ラス上に電極活物質層を形成して本発明の電極を作成
し、それを用いてエレクトロクロミック素子を構成し
た。本発明の電極とITOガラス間に2.0Vの電圧を
かけ、酸化すると速やかに青色に変化した。次に、−
2.0Vの電圧で還元するとほとんど無色になった。こ
の酸化・還元を繰り返したときの発色時、消色時の62
0nmにおける吸光度の変化を図2および図3に示し
た。
【0019】実施例5 3−n−オクチルチオフェン4.7gを、無水塩化鉄2
4gを溶解したクロロホルム300mlに加え、24時
間、窒素気流下、室温で攪拌した。次に反応混合溶液を
1lのメタノールに加えてよく攪拌し、生成した固形物
を濾別し、メタノール、希塩酸、水、アンモニア水の順
で充分に洗浄し、かつ脱ドープ処理を行って未反応物や
酸化剤を除去した。これを、減圧下80℃で24時間乾
燥した(収量4.5g)。このポリ(3−n−オクチル
チオフェン)0.45gと平均分子量6000のポリエ
チレングリコール6000(和光純薬工業社製)0.0
5gを5mlのクロロホルムに溶解し白金板上にキャス
ト製膜して、電極活物質層を形成して本発明の電極を作
成した。この電極と対向電極としての金属リチウムと過
塩酸リチウム0.1モル/lの炭酸プロピレン溶液から
なる電解質とを組み合わせて二次電池を構成した。この
二次電池の放電電気量と充放電サイクル数を図4に示し
た。
【0020】実施例6 実施例5のポリ(3−n−オクチルチオフェン)を用
い、実施例2と同様に操作してITOガラス上に電極活
物質層を形成させて本発明の電極を作成し、これを用い
てエレクトロクロミック素子を構成した。本発明の電極
とITOガラス間に2.0Vの電圧をかけ、酸化すると
速やかに青色に変化した。次に、−2.0Vの電圧で還
元すると赤色になった。この酸化・還元を繰り返したと
きの発色時、消色時の450nmにおける吸光度の変化
を図5に示した。
【0021】比較例3 実施例5で用いたポリ(3−n−オクチルチオフェン)
0.1gを、5mlのクロロホルムに溶解し白金板上に
キャスト製膜して電極活物質層を形成して比較用の電極
を作成した。この電極と対向電極としての金属リチウム
と過塩酸リチウム0.1モル/lの炭酸プロピレン溶液
からなる電解質とを組み合わせて二次電池を構成した。
この二次電池の放電電気量と充放電サイクル数を図4に
示した。
【0022】比較例4 実施例5で用いたポリ(3−n−オクチルチオフェン)
0.1gを用い、5mlのクロロホルムに溶解し、IT
Oガラス上にキャスト製膜して電極活物質層を形成して
比較用の電極を作成した。次にこの膜の上に過塩素酸リ
チウムを10重量%含むポリエチレングリコールを20
0μmの厚みで製膜し、更にこれをITOガラスで挟み
エレクトロクロミック素子を形成した。比較用の電極と
ITOガラス間に、実施例2と同様に電圧をかけ、酸化
・還元を繰り返したときの発色時、消色時の450nm
における吸光度の変化を図5に示した。
【0023】実施例7 ジブトキシ置換ポリフェニレン0.45gと平均分子量
6000のポリエチレングリコール6000(和光純薬
工業社製)0.05gを5mlのクロロホルムに溶解し
白金板上にキャスト製膜して、電極活物質層を形成して
本発明の電極を作成した。この電極と対向電極としての
金属リチウムと過塩素酸リチウム0.1モル/lの炭酸
プロピレン溶液からなる電解質とを組み合わせて二次電
池を構成した。この二次電池の放電電気量と充放電サイ
クル数を図6に示した。
【0024】実施例8 実施例7のジブトキシ置換ポリフェニレンを用い、実施
例2と同様に操作してITOガラス上に電極活物質層を
形成して本発明の電極を作成し、これを用いてエレクト
ロクロミック素子を構成した。本発明の電極とITOガ
ラス間に2.0Vの電圧をかけ、酸化すると速やかに青
色に変化した。次に、−2.0Vの電圧で還元すると赤
色になった。この酸化・還元を繰り返したときの発色
時、消色時の450nmにおける吸光度の変化を図7に
示した。
【0025】比較例5 実施例7のジブトキシ置換ポリフェニレン0.1gを5
mlのクロロホルムに溶解し白金板上にキャスト製膜し
て電極活物質層を形成して比較用の電極を作成した。こ
の電極と対向電極としての金属リチウムと過塩素酸リチ
ウム0.1モル/lの炭酸プロピレン溶液からなる電解
質とを組み合わせて二次電池を構成した。この二次電池
の放電電気量と充放電のサイクル数を図6に示した。
【0026】比較例6 実施例7のジブトキシ置換ポリフェニレン0.1gを5
mlのクロロホルムに溶解しITOガラス上にキャスト
製膜して、比較用の電極を作成した。この膜の上に過塩
素酸リチウムを10重量%含むポリエチレングリコール
を200μmの厚みで製膜し、更にこれをITOガラス
で挟みエレクトロクロミック素子を形成した。比較用の
電極とITOガラス間に、実施例8と同様に電圧を加
え、酸化・還元を繰り返したときの発色時および消色時
の450nmにおける吸光度の変化を図7に示した。
【0027】以上述べたとおり本発明の電極を用いて構
成した二次電池(実施例1、3、5、7)の放電電気量
は充放電の繰り返しに対して比較例に比べて安定してい
ることが確認された(図1、4および6)。また該電極
を用いて構成した表示素子(実施例2、4、6、8)
も、酸化・還元の繰り返しに対し、比較例に比べて発色
・消色時の吸光度の変化が小さく、すなわち、発色時の
吸光度の低下が小さく、消色時の吸光度の増加も小さい
という優れた特性を示し(図2、3、5および7)、該
電極が、二次電池および表示素子用の電極として優れて
いることが確認された。
【0028】
【発明の効果】本発明の電極は、導電性基体の表面に特
定の共役系導電性高分子化合物とイオン導電性高分子化
合物を含有した電極活物質層を設けることが特徴であっ
て、電極の内部抵抗が小さく、充放電サイクルに対して
寿命の長い安定した放電電気量を示し、また酸化・還元
反応の繰り返しに対して発色・消色時に安定した吸光度
を示すので、一次電池は勿論、二次電池および表示素子
用の電極として非常に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電極を用いた二次電池(実施例1、
3)と比較例1における充放電サイクル数と放電電気量
を示す図。
【図2】本発明の電極を用いた表示素子(実施例2、
4)と比較例2における酸化・還元サイクルの発色時の
吸光度を示す図。
【図3】本発明の電極を用いた表示素子(実施例2、
4)と比較例2における酸化・還元サイクルの消色時の
吸光度を示す図。
【図4】本発明の電極を用いた二次電池(実施例5)と
比較例3における充放電サイクル数と放電電気量を示す
図。
【図5】実施例6と比較例4の表示素子における酸化・
還元サイクルの発色時・消色時の吸光度を示す図。 (A)−発色時、 (B)−消色時
【図6】本発明の電極を用いた二次電池(実施例7)と
比較例5における充放電サイクル数と放電電気量を示す
図。
【図7】実施例8と比較例6の表示素子における酸化・
還元サイクルの発色時・消色時の吸光度を示す図。 (A)−発色時、 (B)−消色時

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基体の表面に、下記一般式(I)
    で示されるポリアニリン系化合物,ポリ(3−n−オク
    チルチオフェン)、ジブトキシ置換ポリフェニレンから
    選ばれる少なくとも1種の共役系導電性高分子化合物
    と、−(CHO)−,−(CHCHO)−,
    −[CHCH(CH)O]−または−(CH
    CHCHO)−で示されるアルキレンオキシ
    ド鎖を有してなるポリエーテル系化合物から選ばれる少
    なくとも1種のイオン導電性高分子化合物とを含有する
    電極活物質層を設けたことを特徴とする電極。 (式中、R、R、R、R、R、R、R
    は同一でも異なってもよく、水素原子、ハロゲン原
    子、アルキル基、エステル基、アルコキシ基、ニトロ
    基、シアノ基、水酸基、アルコキシカルボニル基、カル
    ボキシル基、またはスルホン酸基を示す。Rは、アル
    キル基、アリール基、アシル基、アルキルスルホニル
    基、アリールスルホニル基或いは、アルキル基、アリー
    ル基、アシル基、アルキルスルホニル基またはアリール
    スルホニル基の水素の一つ以上がハロゲン原子、ニトロ
    基、シアノ基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基また
    はスルホン酸基で置換されたそれぞれの基を示す。k≧
    0、l>0、m≧0、n≧0、k+l≧10〜5000
    00、m+n≧0〜500000)
  2. 【請求項2】 電極活物質層を構成する共役系導電性高
    分子化合物とイオン導電性高分子化合物の重量比が1
    0:90〜95:5の割合であることを特徴とする請求
    項1に記載の電極。
  3. 【請求項3】 二次電池の電極として用いる請求項1に
    記載の電極。
  4. 【請求項4】 表示素子の電極として用いる請求項1に
    記載の電極。
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