JP2515509B2 - 光スイツチの駆動方式 - Google Patents

光スイツチの駆動方式

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JP2515509B2 JP61199034A JP19903486A JP2515509B2 JP 2515509 B2 JP2515509 B2 JP 2515509B2 JP 61199034 A JP61199034 A JP 61199034A JP 19903486 A JP19903486 A JP 19903486A JP 2515509 B2 JP2515509 B2 JP 2515509B2
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一郎 野村
満 山本
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、光スイッチの駆動方式に関し、特に、強誘
電相を有する液晶を用いた光スイッチの駆動方式に関す
る。
[開示の概要] 本明細書及び図面は、強誘電性液晶を用いた光スイッ
チの駆動方式において、液晶セルに印加される交番電圧
の直流成分を制御することにより、液晶セルの透過率を
高め、コントラスト比が大きくて高速のスイッチングを
実現する技術を開示するものである。
[従来の技術] 従来、偏光板を使用しない散乱モードの液晶光スイッ
チとして、ダイナミックスキャッタリングや熱書き込み
を用いるものが公知であるが、これらは駆動に要する電
力が大きいことや応答速度が遅いという欠点があり、近
年、応答速度の速いものとして、強誘電性液晶を用いた
光スイッチが注目されている。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、強誘電性液晶を用い液晶セルでは、偏
光板が不可欠であるため、透過率が小さく、コントラス
トが低下するという欠点がある。
本発明は、このような問題点に鑑みなされたもので、
コントラスト比が大きく応答速度の高速な強誘電性液晶
による光スイッチの駆動方式を提供することを目的とす
る。
[問題点を解決するための手段] 本発明において、上記の問題点を解決するために創案
された駆動方式は、交流電圧の印加によって白濁する強
誘電性を用いた光スイッチの駆動方式であって、液晶セ
ルに印加される交番電圧の直流成分を制御することによ
り上記強誘電性液晶の光学特性を変化させることを特徴
とする光スイッチの駆動方式である。
[作用] 交流電圧の印加によって白濁する強誘電性液晶を用い
てなる液晶セルにおいては、該液晶セルに印加される交
流電圧に直流バイアスを与えると、液晶セルの透明度が
増し、透過率が増大する。従って、直流バイアスを制御
することによって、光スイッチの透過率を変化させるこ
とができる。偏光板を使用していないので、透過率は大
きいままで、コントラストも低下せず、高速な応答性を
発揮する。
[実施例] 第1図は、本発明を実施した光スイッチの駆動回路の
一例を示す概略構成図である。第1図において、1は液
晶光スイッチで、2はその駆動部である。液晶光スイッ
チ1は、ラビングにより水平配向処理した100μm厚の
液晶セルで、2枚の1mm厚ITO付ガラスの間に、交流電圧
の印加によって白濁する強誘電性液晶が封入されてい
る。本実施例では、過冷却状態において室温で強誘電相
を有するMBRA−8等の液晶(カイラルスメクチックC液
晶)を用いた。一方、駆動部2はこの液晶光スイッチ1
にXT及びYTの交番電圧を印加するようになっている。
液晶光スイッチ1に交流電圧を印加すると、液晶セル
は白濁し、透過率は最小になる。ここで、前記交流電圧
に一定の直流バイアスを与えると、液晶セルの透明度は
増し、透過率が増大する。従って、この直流バイアスを
制御するば光スイッチの透過率を変えることができるわ
けである。
本実施例では、Y側の電極YTに交流電圧を印加し、一
方で、信号入力SIGをオン/オフすることによってX側
の電極XTに印加される直流バイアスを制御している。第
2図は、その実施例における電圧波形と光スイッチ1の
透過率変化とを対照して示すグラフである。
上記実施例では、周波数350Hz、電圧尖頭値400Vppの
交流電圧に、Vx=100Vの直流バイアスを重畳することに
よって、200:1のコントラスト比が得られた。また、サ
ブミリセカンドオーダーの高速な光スイッチが得られ
た。
第3図は、上記の光スイッチを用いて、セルの透過率
を測定した光学系の構成図である。第3図において、光
源であるHe−Neレーザ31から発せられた試験光は、対接
レンズ32及び拡大レンズ33を介して、試料である本発明
の光スイッチ34を照射し、その透過光は集光レンズ35及
びピンホール36により集光され、シリコーン受光セル37
上で検出される。
第4図は、その透過光量を液晶セルへの印加交流電圧
に対して示すグラフで、透過光量の基準を任意目盛の1
とすると、電圧尖頭値が400Vppを越えるデータでは、周
波数1400Hzでほぼ1のままであり、周波数2800Hzで2に
近い値になる。即ち、電圧印加により液晶セルが白濁す
る周波数は約1KHz以下であり、それ以上の周波数では電
圧印加によりかえって透明度が増すことが判る。従っ
て、本発明による駆動方式において、交流電圧の周波数
は1KHz以下であることが望ましく、300Hz近傍であれば
更に好適である。
第5図は、周波数350Hz、電圧尖頭値400Vppの交流電
圧に直流バイアスを重畳したときの透過光量を示すグラ
フで、図で明らかなように、直流電圧の重畳による液晶
セルの透明度の増大は、重畳する直流電圧が±100Vを越
えると、ほぼ飽和することが判る。従って、本発明によ
る駆動方式において、直流バイアスの電圧は−100V〜+
100Vであることが望ましい。
なお、本実施例では光スイッチの応用例について述べ
たが、本発明による光スイッチをアレイ状に展開すれ
ば、光プリンタのヘッドとしてハードコピー分野への応
用も可能である。
また、本発明による光スイッチを面状に展開し、カラ
ーフィルターと組み合わせることによって、カラーディ
スプレイ分野への応用も考えられる。殊に、本光スイッ
チは、従来の液晶ライトバルブと比べて、偏光板を用い
ないため透過率が大きいという長所があるので、投影型
の大画面ディスプレイに適している。
このように、本発明による液晶光スイッチは、偏光板
を用いた従来の液晶光スイッチに比べて、透過率が大き
いという長所を有し、直流バイアスを制御するだけで、
大きなコントラスト比が得られる。また、サブミリセカ
ンドオーダーという非常に高速のスイッチングが可能と
なる。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、コントラスト
比が大きくて応答速度の高速な強誘電性液晶による光ス
イッチの駆動方式を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の構成図、第2図は電圧と透
過率を対照した説明図、第3図は透過率を検出する光学
系の構成図、第4図及び第5図は透過率の特性の曲線図
である。 1:光スイッチ、2:駆動部、XT,YT:交番電圧、Vx:直流バ
イアス。
フロントページの続き (72)発明者 竹之内 雅典 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 野村 一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 山本 満 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 鱸 英俊 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−223897(JP,A) 特開 昭60−195521(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交流電圧の印加によって白濁する強誘電性
    液晶を用いた光スイッチの駆動方式において、液晶セル
    に印加される交番電圧の直流成分を制御することにより
    前記強誘電性液晶の光学特性を変化させることを特徴と
    する光スイッチの駆動方式。
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US07/090,241 US4773738A (en) 1986-08-27 1987-08-25 Optical modulation device using ferroelectric liquid crystal and AC and DC driving voltages
DE3788909T DE3788909T2 (de) 1986-08-27 1987-08-26 Vorrichtung zur optischen Modulation.
EP87112410A EP0257638B1 (en) 1986-08-27 1987-08-26 Optical modulation device

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JPS61223897A (ja) * 1985-03-29 1986-10-04 シチズン時計株式会社 スメクチツク液晶表示装置

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