JP2515350B2 - ブタンジカルボン酸メチルエステルを含有する反応混合物からピリジン或はメチルピリジン或はその混合物を回収する方法 - Google Patents
ブタンジカルボン酸メチルエステルを含有する反応混合物からピリジン或はメチルピリジン或はその混合物を回収する方法Info
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- JP2515350B2 JP2515350B2 JP62287597A JP28759787A JP2515350B2 JP 2515350 B2 JP2515350 B2 JP 2515350B2 JP 62287597 A JP62287597 A JP 62287597A JP 28759787 A JP28759787 A JP 28759787A JP 2515350 B2 JP2515350 B2 JP 2515350B2
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- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C67/00—Preparation of carboxylic acid esters
- C07C67/48—Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
- C07C67/58—Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by liquid-liquid treatment
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Description
【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明はピリジン或はメチルピリジン乃至その混合
物、ならびにコバルト触媒の存在下、高温、高圧におい
て、ペンテン酸メチルエステルを一酸化炭素及びメタノ
ールと反応させ、次いで醋酸水溶液中において分子酸素
含有気体で処理することにより得られるブタンジカルボ
ン酸メチルエステル含有反応混合物からピリジン或はメ
チルピリジン或はその混合物を回収する方法に関するも
のである。
物、ならびにコバルト触媒の存在下、高温、高圧におい
て、ペンテン酸メチルエステルを一酸化炭素及びメタノ
ールと反応させ、次いで醋酸水溶液中において分子酸素
含有気体で処理することにより得られるブタンジカルボ
ン酸メチルエステル含有反応混合物からピリジン或はメ
チルピリジン或はその混合物を回収する方法に関するも
のである。
(従来技術) ピリジン或はメチルピリジンのような3級窒素塩基と
コバルトカルボニル触媒の存在下に、ペンテン酸メチル
エステルを一酸化炭素及びメタノールと反応させ、次い
で醋酸水溶液中において分子酸素含有気体で処理するこ
とによりブタンジカルボン酸メチルエステルを製造する
場合において、ヨーロッパ特許出願10581号明細書に記
載されているように、醋酸コバルト水溶液は触媒調製の
ために返還され、有機相は蒸留処理に附される。しかし
ながら、この反応混合物中に含有されるピリジン或はメ
チルピリジンのような3級窒素塩基は分離しなければな
らない。さもないと、得られる醋酸コバルト溶液は著し
く汚染されることは明らかである。
コバルトカルボニル触媒の存在下に、ペンテン酸メチル
エステルを一酸化炭素及びメタノールと反応させ、次い
で醋酸水溶液中において分子酸素含有気体で処理するこ
とによりブタンジカルボン酸メチルエステルを製造する
場合において、ヨーロッパ特許出願10581号明細書に記
載されているように、醋酸コバルト水溶液は触媒調製の
ために返還され、有機相は蒸留処理に附される。しかし
ながら、この反応混合物中に含有されるピリジン或はメ
チルピリジンのような3級窒素塩基は分離しなければな
らない。さもないと、得られる醋酸コバルト溶液は著し
く汚染されることは明らかである。
従って、この分野の技術的課題は、ブタンジカルボン
酸メチルエステルを含有する反応混合物からピリジン或
はメチルピリジン乃至その混合物を再使用可能の形態で
回収し、触媒調製に適する醋酸コバルト溶液を得ること
である。
酸メチルエステルを含有する反応混合物からピリジン或
はメチルピリジン乃至その混合物を再使用可能の形態で
回収し、触媒調製に適する醋酸コバルト溶液を得ること
である。
(発明の要約) しかるに、この技術的課題は、 (a) 上記反応混合物を、醋酸コバルト、ピリジン、
メチルピリジン乃至その混合物、醋酸、ならびにメタノ
ールを含有する水性相と、ブタンジカルボン酸メチルエ
ステル、副生成物及び未反応ペンテン酸メチルエステ
ル、醋酸ならびにピリジン或はメチルピリジン乃至その
混合物を含有する有機相とに分離し、 (b) 工程(a)において得られた有機相を醋酸水溶
液で抽出して、ピリジン或はメチルピリジン乃至その混
合物ならびに醋酸を含有する水性抽出物をもたらし、 (c) 工程(b)で得られた水性抽出物と工程(a)
で得られた水性相とを合併し、 (d) 工程(e)で得られた水溶液から蒸留によりピ
リジン或はメチルピリジン乃至その混合物を得ると共
に、醋酸コバルト及び醋酸含有水溶液をもたらすことを
特徴とする本発明方法により解決されることが見出れる
に至った。
メチルピリジン乃至その混合物、醋酸、ならびにメタノ
ールを含有する水性相と、ブタンジカルボン酸メチルエ
ステル、副生成物及び未反応ペンテン酸メチルエステ
ル、醋酸ならびにピリジン或はメチルピリジン乃至その
混合物を含有する有機相とに分離し、 (b) 工程(a)において得られた有機相を醋酸水溶
液で抽出して、ピリジン或はメチルピリジン乃至その混
合物ならびに醋酸を含有する水性抽出物をもたらし、 (c) 工程(b)で得られた水性抽出物と工程(a)
で得られた水性相とを合併し、 (d) 工程(e)で得られた水溶液から蒸留によりピ
リジン或はメチルピリジン乃至その混合物を得ると共
に、醋酸コバルト及び醋酸含有水溶液をもたらすことを
特徴とする本発明方法により解決されることが見出れる
に至った。
この新規な方法はピリジン或はメチルピリジン乃至そ
の混合物が再使用可能の形態で得られ、また醋酸コバル
ト溶液がコバルトカルボニル触媒の調製に適する形態で
得られる利点を有する。
の混合物が再使用可能の形態で得られ、また醋酸コバル
ト溶液がコバルトカルボニル触媒の調製に適する形態で
得られる利点を有する。
(発明の具体的構成) 本発明方法はピリジン或はメチルピリジン乃至その混
合物、ならびにコバルトカルボニル触媒の存在下、高
温、高圧において、ペンテン酸メチルエステルを一酸化
炭素及びメタノールと反応させ、次いで醋酸水溶液中に
おいて分子酸素含有気体で処理することにより得られる
ブタンジカルボン酸メチルエステル含有反応混合物から
出発する。原則的には、ペンテン酸メチルエステル、こ
とに3−ペンテン酸メチルエステルを含有するその異性
体混合物から出発する。ペンテン酸メチルエステルとメ
タノールの量割合が1:1.5乃至4、140乃至200℃、こと
に150乃至180℃の温度、100乃至400バールの圧力下にお
ける反応により得られるものがことに有利である。一酸
化炭素は過剰量、例えば化学量論的量の10倍までの量を
使用するのが好ましい。なお、ペンテン酸メチルエステ
ル1モル当り0.01乃至0.08モルのコバルトカルボニル醋
化合物、コバルト触媒1モル当り2乃至10モルのピリジ
ン或はメチルピリジン乃至その混合物を使用する場合に
得られるものが特に好ましい。圧力解放後、反応混合物
を醋酸水溶液中において、3乃至6のpH値、80乃至160
℃の温度で分子酸素或はこれを含有する気体により処理
するのが有利である。この反応混合物製造の適当な方法
は、前述したヨーロッパ特許出願10581号明細書に例示
されている。
合物、ならびにコバルトカルボニル触媒の存在下、高
温、高圧において、ペンテン酸メチルエステルを一酸化
炭素及びメタノールと反応させ、次いで醋酸水溶液中に
おいて分子酸素含有気体で処理することにより得られる
ブタンジカルボン酸メチルエステル含有反応混合物から
出発する。原則的には、ペンテン酸メチルエステル、こ
とに3−ペンテン酸メチルエステルを含有するその異性
体混合物から出発する。ペンテン酸メチルエステルとメ
タノールの量割合が1:1.5乃至4、140乃至200℃、こと
に150乃至180℃の温度、100乃至400バールの圧力下にお
ける反応により得られるものがことに有利である。一酸
化炭素は過剰量、例えば化学量論的量の10倍までの量を
使用するのが好ましい。なお、ペンテン酸メチルエステ
ル1モル当り0.01乃至0.08モルのコバルトカルボニル醋
化合物、コバルト触媒1モル当り2乃至10モルのピリジ
ン或はメチルピリジン乃至その混合物を使用する場合に
得られるものが特に好ましい。圧力解放後、反応混合物
を醋酸水溶液中において、3乃至6のpH値、80乃至160
℃の温度で分子酸素或はこれを含有する気体により処理
するのが有利である。この反応混合物製造の適当な方法
は、前述したヨーロッパ特許出願10581号明細書に例示
されている。
このようにして得られた反応混合物を、醋酸コバル
ト、ピリジン或はメチルピリジン乃至その混合物、醋酸
及びメタノールを含有する水性相と、ブタンジカルボン
酸メチルエステル、副生成物、醋酸、ピリジン或はメチ
ルピリジン乃至その混合物、未反応ペンテン酸メチルエ
ステルを含有する有機相とに分離する。この分離は例え
ば傾瀉のような慣用方法により行われる。この場合0乃
至80℃の温度で処理するのが好ましい。
ト、ピリジン或はメチルピリジン乃至その混合物、醋酸
及びメタノールを含有する水性相と、ブタンジカルボン
酸メチルエステル、副生成物、醋酸、ピリジン或はメチ
ルピリジン乃至その混合物、未反応ペンテン酸メチルエ
ステルを含有する有機相とに分離する。この分離は例え
ば傾瀉のような慣用方法により行われる。この場合0乃
至80℃の温度で処理するのが好ましい。
上記の工程(a)で得られる有機相は醋酸水溶液で抽
出して、ピリジン或はメチルピリジン乃至その混合物な
らびに醋酸を含有する水性抽出物を得る。抽出されるべ
き有機相中に十分に醋酸が含有されていない場合には、
抽出処理の間に醋酸水溶液を添加して、ピリジン或はメ
チルピリジン乃至その混合物1モル当り少くとも1モル
の醋酸が存在するように留意するのが好ましい。醋酸は
10モルの過剰量まで使用され得る。抽出はミキサーセト
ラー、多孔棚段のパルスコラム或は無パルスコラムのよ
うな慣用の抽出装置において向流で行うのが有利であ
る。抽出は10乃至80℃の温度で、有機相1kg当り1乃至7
kgの醋酸水溶液を使用して行うのが好ましい。特に工程
(d)で得られる醋酸コバルトを含有する醋酸水溶液部
分流を抽出媒体と使用するのが有利である。
出して、ピリジン或はメチルピリジン乃至その混合物な
らびに醋酸を含有する水性抽出物を得る。抽出されるべ
き有機相中に十分に醋酸が含有されていない場合には、
抽出処理の間に醋酸水溶液を添加して、ピリジン或はメ
チルピリジン乃至その混合物1モル当り少くとも1モル
の醋酸が存在するように留意するのが好ましい。醋酸は
10モルの過剰量まで使用され得る。抽出はミキサーセト
ラー、多孔棚段のパルスコラム或は無パルスコラムのよ
うな慣用の抽出装置において向流で行うのが有利であ
る。抽出は10乃至80℃の温度で、有機相1kg当り1乃至7
kgの醋酸水溶液を使用して行うのが好ましい。特に工程
(d)で得られる醋酸コバルトを含有する醋酸水溶液部
分流を抽出媒体と使用するのが有利である。
この抽出の前に有機相から蒸留によりブタンジカルボ
ン酸メチルエステルを残渣として分離除去し、抽出用に
はペンテン酸エステル、吉草酸エステル及びイソ吉草酸
エステルを含有し、その他にはピリジン或はメチルピリ
ジン乃至その混合物のみを含有する低沸点分を使用する
のが有利である。
ン酸メチルエステルを残渣として分離除去し、抽出用に
はペンテン酸エステル、吉草酸エステル及びイソ吉草酸
エステルを含有し、その他にはピリジン或はメチルピリ
ジン乃至その混合物のみを含有する低沸点分を使用する
のが有利である。
工程(c)においては、醋酸及びピリジン或はメチル
ピリジン乃至その混合物及び場合により醋酸コバルトを
含有する水性抽出物を、醋酸コバルト、ピリジン或はメ
チルピリジン乃至その混合物、醋酸、メタノール、なら
びに場合により醋酸メチルを含有する、工程(a)で得
られる水性相と合併する。工程(a)の水性相はあらか
じめシクロヘキサンのような適当な水不溶性抽出媒体に
より向流で抽出し、工程(a)の有機相の非水性抽出物
に添加するのが好ましい。
ピリジン乃至その混合物及び場合により醋酸コバルトを
含有する水性抽出物を、醋酸コバルト、ピリジン或はメ
チルピリジン乃至その混合物、醋酸、メタノール、なら
びに場合により醋酸メチルを含有する、工程(a)で得
られる水性相と合併する。工程(a)の水性相はあらか
じめシクロヘキサンのような適当な水不溶性抽出媒体に
より向流で抽出し、工程(a)の有機相の非水性抽出物
に添加するのが好ましい。
醋酸コバルト、ピリジン或はメチルピリジン乃至その
混合物、醋酸、メタノール及び場合により醋酸メチルを
含有する、工程(c)でもたらされる水溶液から、工程
(d)において蒸留によりピリジン或はメチルピリジン
乃至その混合物が得られる。この場合、まず塔頂から低
沸点のメタノール及び醋酸メチルを分離し、塔底留分と
して醋酸コバルト、醋酸ピリジン或はメチルピリジン乃
至その混合物を含有する水溶液を得る。この水溶液か
ら、ピリジン或はメチルピリジン乃至その混合物と水と
の共沸点混合物を得ると共に、塔底残渣として醋酸コバ
ルト及び醋酸の純粋な水溶液を得る。上記の水とピリジ
ン或はメチルピリジン乃至その混合物との共沸点混合物
から、ベンゼン、トルエン、キシレンのような水不溶性
有機抽出媒体により、ピリジン或はメチルピリジン乃至
その混合物が有利に抽出される。残留水性相は共沸蒸流
のために返還される。ピリジン或はメチルピリジン乃至
その混合物、抽出媒体ならびに少量の水分を含有する生
成有機相から、残留水分及び抽出媒体を留去し、塔底残
渣として無水のピリジン或はメチルピリジン乃至その混
合物が得られる。
混合物、醋酸、メタノール及び場合により醋酸メチルを
含有する、工程(c)でもたらされる水溶液から、工程
(d)において蒸留によりピリジン或はメチルピリジン
乃至その混合物が得られる。この場合、まず塔頂から低
沸点のメタノール及び醋酸メチルを分離し、塔底留分と
して醋酸コバルト、醋酸ピリジン或はメチルピリジン乃
至その混合物を含有する水溶液を得る。この水溶液か
ら、ピリジン或はメチルピリジン乃至その混合物と水と
の共沸点混合物を得ると共に、塔底残渣として醋酸コバ
ルト及び醋酸の純粋な水溶液を得る。上記の水とピリジ
ン或はメチルピリジン乃至その混合物との共沸点混合物
から、ベンゼン、トルエン、キシレンのような水不溶性
有機抽出媒体により、ピリジン或はメチルピリジン乃至
その混合物が有利に抽出される。残留水性相は共沸蒸流
のために返還される。ピリジン或はメチルピリジン乃至
その混合物、抽出媒体ならびに少量の水分を含有する生
成有機相から、残留水分及び抽出媒体を留去し、塔底残
渣として無水のピリジン或はメチルピリジン乃至その混
合物が得られる。
実施例 ピコリン及びコバルトカルボニルの存在下に、3−ペ
ンテン酸メチルエステルをメタノール及び一酸化炭素と
反応させ、次いで空気及び醋酸水溶液で処理することに
より得られる反応混合物から出発した。この混合物を工
程(a)において水性相及び有機相に分離した。工程
(a)にて得られた有機相から蒸留によりブタンジカル
ボン酸メチルエステルを塔底残渣として分離除去し、低
沸点留分を下記多孔棚段のパルスコラムに供して抽出し
た(工程(b))。
ンテン酸メチルエステルをメタノール及び一酸化炭素と
反応させ、次いで空気及び醋酸水溶液で処理することに
より得られる反応混合物から出発した。この混合物を工
程(a)において水性相及び有機相に分離した。工程
(a)にて得られた有機相から蒸留によりブタンジカル
ボン酸メチルエステルを塔底残渣として分離除去し、低
沸点留分を下記多孔棚段のパルスコラムに供して抽出し
た(工程(b))。
多孔棚段のパルスコラムに、60℃において有機ペンテ
ン酸及び吉草酸エステルを21.5/hの量割合で13%(w/
w)のβ−ピコリン及び3%(w/w)の遊離醋酸と共に給
送した。溶媒として醋酸コバルト及び醋酸の水溶液(工
程(d)で得られる)を52/hの割合で、5.2%(w/w)
の遊離醋酸と共に向流で給送した。毎分120揚程の脈動
及び約5段の理論分離段階で有機相溶中になお0.7%(w
/w)のピコリン残留分、抽出物中に4.9%(w/w)のβ−
ピコリンが認められた。
ン酸及び吉草酸エステルを21.5/hの量割合で13%(w/
w)のβ−ピコリン及び3%(w/w)の遊離醋酸と共に給
送した。溶媒として醋酸コバルト及び醋酸の水溶液(工
程(d)で得られる)を52/hの割合で、5.2%(w/w)
の遊離醋酸と共に向流で給送した。毎分120揚程の脈動
及び約5段の理論分離段階で有機相溶中になお0.7%(w
/w)のピコリン残留分、抽出物中に4.9%(w/w)のβ−
ピコリンが認められた。
このようにして工程(b)で得られた抽出物を、工程
(a)の水性相と合併し(工程(c))て混合物を得、
下記の40棚段カラムに供することにより、工程(d)に
於て以下のように処理した。
(a)の水性相と合併し(工程(c))て混合物を得、
下記の40棚段カラムに供することにより、工程(d)に
於て以下のように処理した。
40棚段カラムの第28棚段に、80℃において醋酸コバル
ト含有ピコリン水溶液を762g/hの割合で給送した。上記
水溶性組成はβ−ピコリン2.8%(w/w)、メタノール0.
18%(w/w)、遊離醋酸3.7%(w/w)及び3−ペンテン
エステル0.1%(w/w)、残余は水分であった。40棚段カ
ラムにて蒸溜後3−ペンテンエステル0.6%(w/w)及び
メタノール3.4%(w/w)のほかに、塔頂留分中のピコリ
ンの量割合は19.7%(w/w)であった。この塔頂留分135
g/hを70℃においてトルエ13.3g/hで抽出した。β−ピコ
リン56%(w/w)、トルエン25%(w/w)、水15.1%(w/
w)、メタノール2.1%(w/w)及び3−ペンテンエステ
ル1.8%(w/w)の組成を有する35g/hのトルエン相を得
た。
ト含有ピコリン水溶液を762g/hの割合で給送した。上記
水溶性組成はβ−ピコリン2.8%(w/w)、メタノール0.
18%(w/w)、遊離醋酸3.7%(w/w)及び3−ペンテン
エステル0.1%(w/w)、残余は水分であった。40棚段カ
ラムにて蒸溜後3−ペンテンエステル0.6%(w/w)及び
メタノール3.4%(w/w)のほかに、塔頂留分中のピコリ
ンの量割合は19.7%(w/w)であった。この塔頂留分135
g/hを70℃においてトルエ13.3g/hで抽出した。β−ピコ
リン56%(w/w)、トルエン25%(w/w)、水15.1%(w/
w)、メタノール2.1%(w/w)及び3−ペンテンエステ
ル1.8%(w/w)の組成を有する35g/hのトルエン相を得
た。
113.3g/hの水性還流はなお7.5%(w/w)のβ−ピコリ
ン、3.3%(w/w)のメタノール及び0.06%(w/w)のト
ルエンを含有していた。コラムを常圧で操作し、塔頂温
度は97℃、塔底温度は103℃であった。塔底残渣にはな
お110ppmのβ−ピコリンが認められた。前記トルエン抽
出して得られたトルエン相を以下の処理に供した。9.4m
Snlzer CY充填材を下方から4.6mの高さに装填した蒸留
コラムに、65.3%(w/w)のトルエン、27.6%(w/w)の
p−ピコリン、4.2%(w/w)の3−ペンテン酸エステ
ル、0.9%(w/w)の2−トランス−ペンテン酸エステ
ル、1.4%(w/w)の水、0.4%(w/w)の吉草酸メチルエ
ステル、0.2%(w/w)の残余未知分の組成を有する混合
物を毎時4.4の割合で給送した。室温で15/hの還流
(トルエン相により、塔底から89.8%(w/w)のβ−ピ
コリン、4.5%(w/w)の3−ペンテンエステル、4.8%
(w/w)の2−トランス−ペンテンエステル及び0.02%
(w/w)以下の水分の組成を有する目的物を得た。塔頂
部分の相分離器中のトルエン相には約1%(w/w)のエ
ステルのほかに0.1%(w/w)以下のピコリン分が認めら
れた。コラムを常圧で操作して、塔頂温度を110℃、塔
底温度を145℃に調節した。
ン、3.3%(w/w)のメタノール及び0.06%(w/w)のト
ルエンを含有していた。コラムを常圧で操作し、塔頂温
度は97℃、塔底温度は103℃であった。塔底残渣にはな
お110ppmのβ−ピコリンが認められた。前記トルエン抽
出して得られたトルエン相を以下の処理に供した。9.4m
Snlzer CY充填材を下方から4.6mの高さに装填した蒸留
コラムに、65.3%(w/w)のトルエン、27.6%(w/w)の
p−ピコリン、4.2%(w/w)の3−ペンテン酸エステ
ル、0.9%(w/w)の2−トランス−ペンテン酸エステ
ル、1.4%(w/w)の水、0.4%(w/w)の吉草酸メチルエ
ステル、0.2%(w/w)の残余未知分の組成を有する混合
物を毎時4.4の割合で給送した。室温で15/hの還流
(トルエン相により、塔底から89.8%(w/w)のβ−ピ
コリン、4.5%(w/w)の3−ペンテンエステル、4.8%
(w/w)の2−トランス−ペンテンエステル及び0.02%
(w/w)以下の水分の組成を有する目的物を得た。塔頂
部分の相分離器中のトルエン相には約1%(w/w)のエ
ステルのほかに0.1%(w/w)以下のピコリン分が認めら
れた。コラムを常圧で操作して、塔頂温度を110℃、塔
底温度を145℃に調節した。
第1図は、実施例のフローチャートを示すものである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 69/44 9546−4H C07C 69/44 (72)発明者 ヴィルフリート、ゼイフェルト ドイツ連邦共和国、6719、ヴァイゼンハ イム、バッハヴェーク、8 (72)発明者 ペーター、シュトプス ドイツ連邦共和国、6701、アルトリッ プ、リムブルクシュトラーセ、12
Claims (6)
- 【請求項1】ピリジン或はメチルピリジン乃至その混合
物、ならびにコバルト触媒の存在下、高温、高圧におい
て、ペンテン酸メチルエステルを一酸化炭素及びメタノ
ールと反応させ、次いで醋酸水溶液中において分子酸素
含有気体で処理することにより得られるブタンジカルボ
ン酸メチルエステル含有反応混合物からピリジン或はメ
チルピリジン或はその混合物を回収する方法において、 (a) 上記反応混合物を、醋酸コバルト、ピリジン、
メチルピリジン乃至その混合物、醋酸、ならびにメタノ
ールを含有する水性相と、ブタンジカルボン酸メチルエ
ステル、副生成物及び未反応ペンテン酸メチルエステ
ル、醋酸ならびにピリジン或はメチルピリジン乃至その
混合物を含有する有機相とに分離し、 (b) 工程(a)において得られた有機相を醋酸水溶
液で抽出して、ピリジン或はメチルピリジン乃至その混
合物ならびに醋酸を含有する水性抽出物をもたらし、 (c) 工程(b)で得られた水性抽出物と工程(a)
で得られた水性相とを合併し、 (d) 工程(c)で得られた水溶液から蒸留によりピ
リジン或はメチルピリジン乃至その混合物を得ると共
に、醋酸コバルト及び醋酸含有水溶液をもたらすことを
特徴とする回収方法。 - 【請求項2】特許請求の範囲(1)による回収方法にお
いて、工程(b)の抽出に際しピリジン或はメチルピリ
ジン乃至その混合物1モル当り醋酸1モルを使用するこ
とを特徴とする方法。 - 【請求項3】特許請求の範囲(1)或は(2)による回
収方法において、工程(b)の抽出前にブタンジカルボ
ン酸メチルエステルを分離することを特徴とする方法。 - 【請求項4】特許請求の範囲(1)乃至(3)の何れか
による回収方法において、工程(d)で最初の蒸留によ
りメタノール及び醋酸メチルを留去し、次いでピリジン
或はメチルピリジン乃至その混合物を水との共沸混合物
として得ることを特徴とする方法。 - 【請求項5】特許請求の範囲(1)乃至(4)の何れか
による回収方法において、工程(d)で得られた水とピ
リジン或はメチルピリジン乃至その混合物との共沸混合
物から、水不溶性有機抽出媒体によりピリジン或はメチ
ルピリジン乃至その混合物を抽出し、残留水性相を共沸
蒸留に返還し、有機相から抽出媒体及び残留水分を留去
し、残渣として無水のピリジン或はメチルピリジン乃至
その混合物を得ることを特徴とする方法。 - 【請求項6】特許請求の範囲(1)乃至(5)の何れか
による回収方法において、工程(d)で得られる醋酸コ
バルト及び醋酸を含有する水溶液を工程(b)における
抽出媒体として使用することを特徴とする方法。
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