JP2514602Y2 - 給水具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、主として洗面台やミラーキャビネット等に
取付けて使用される給水具に関するものである。

〔従来の技術〕

従来から、この種の給水具としては第６図及び第７図
に示すように、洗面台（イ）の後縁端のバックガードに
ミラーキャビネット（ロ）を載置し、該洗面台（イ）の
ボウル（ハ）の後縁側に給水栓（ニ）とノズル支持管
（ホ）をそれぞれ立設し、ミラーキャビネット（ロ）の
ガード棒（ヌ）に保持片（ル）を取着し、ノズル支持管
（ホ）内、又は保持片（ル）の挿入孔（ヲ）内に着脱自
在なノズルヘッド（ヘ）の基部（ト）を挿入し又は取り
外して、給水栓（ニ）を操作することによって、ノズル
ヘッド（ヘ）の吐水部（チ）から水を出して洗顔や洗髪
等に使用するものが汎く知られていた。

ノズルヘッド（ヘ）の基部（ト）にはフレキシブルパ
イプ（リ）が接続されており、ノズル支持管（ホ）に内
挿されている。又、該フレキシブルパイプ（リ）の先端
は給水栓（ニ）と接続されており、該給水栓（ニ）の操
作によってノズルヘッド（ヘ）の吐水部（チ）から水を
出すのである。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら、上記のような従来の技術にあっては、
洗面台（イ）に立設したノズル支持管（ホ）又は保持片
（ル）にノズルヘッド（ヘ）の基部（ト）を挿入する際
に、ノズルヘッド（ヘ）の基部（ト）をノズル支持管
（ホ）又は保持片（ル）への挿入方向に対してやや斜め
方向に差し込まれた場合には、いっぱいまで差し込まれ
ず、途中まで差し込まれた状態で止まるので、再度差し
込まなければならず、大変煩わしいという問題があっ
た。

本考案は、従来の技術に係る上記の問題を解決するた
めに考案されたものである。すなわち、その課題は、ノ
ズル支持管や保持片等にノズルヘッドの基部をいっぱい
まで差し込み易い給水具を提供することである。

〔課題を解決するための手段〕

本考案の給水具は、上述した問題を解決するものであ
り、 請求項（１）記載の本考案は、洗面台のボウルの後縁
側等に立設するノズル支持管に、フレキシブルパイプを
出入自在に内挿し、ノズルヘッドの基部をフレキシブル
パイプに接続して成る給水具において、ノズルヘッドの
基部をノズル支持管内に挿入自在とし、該ノズル支持管
とノズルヘッドとに各々、前記ノズルヘッドの基部の挿
入方向で対向する磁石を配して成るものである。

請求項（２）記載の本考案は、請求項（１）記載のノ
ズルヘッドをミラーキャビネット等に取着する保持片を
備え、該保持片にノズルヘッドの基部が挿入自在となる
挿入孔を形成し、該挿入孔に外方へ開口してフレキシブ
ルパイプが出入自在な挿通部を設け、同保持片にノズル
ヘッドに配した磁石と前記ノズルヘッドの基部の挿入方
向で対向する磁石を配して成る給水具。

ここで、磁石とは一方に磁石、他方に鉄材等の磁性体
を設けるか、双方にお互い吸引する磁石からなるもので
ある。

〔作用〕

本考案の給水具は、上述した構成をしており、請求項
（１）記載の本考案は、ノズル支持管にノズルヘッドの
基部を挿入する際に、ノズル支持管とノズルヘッドの対
応した位置に配した磁石の磁力でノズルヘッドをノズル
支持管側に吸引する。

請求項（２）記載の本考案は、保持片にノズルヘッド
の基部を挿入する際に、保持片とノズルヘッドの対応し
た位置に配した磁石の磁力でノズルヘッドを保持片側に
吸引する。

〔実施例〕

以下、本考案を図面に示した実施例に基づいて詳細に
説明する。

第１図乃至第３図に示す給水具は、請求項（１）記載
の本考案の一実施例であり、洗面台８のボウル９の後縁
側等に立設するノズル支持管２に、フレキシブルパイプ
３を出入自在に内挿し、ノズルヘッド４の基部５をフレ
キシブルパイプ３に接続して成る給水具１において、ノ
ズルヘッド４の基部５をノズル支持管２内に挿入自在と
し、該ノズル支持管２とノズルヘッド４とに各々、前記
ノズルヘッド４の基部５の挿入方向で相互に近接して対
向する磁石６と鉄片７を、それぞれ配して成るものであ
る。

洗面台８の後部上縁には、ミラーキャビネット10が載
置され、該ミラーキャビネット10は壁面11にねじでもっ
て固定されている。又、洗面台８のボウル９の後縁側に
は給水具１のノズル支持管２が立設されると共に、同ノ
ズル支持管２の上端にはノズルヘッド４の基部５が挿入
されている。又、該給水具１の近傍の側方には、給水栓
12が取着されている。そして給水具１を使用する場合に
は、給水栓12を操作して、ノズルヘッド４の吐水部13か
ら水を出し、洗顔や洗髪等を行うのである。尚、ノズル
ヘッド４の前面には切替え用の押ボタン15が設けてあ
る。該押ボタン15を押すことによって、シャワー状もし
くは一条の水が吐水部13から出るようになっており、好
みに応じて吐水状態を変えて使用できるようになってい
る。又、必要に応じてノズルヘッド４をノズル支持管２
から引き抜き、好みの位置に移動させて洗顔等が行える
ようになっている。尚、フレキシブルパイプ３の先端
は、給水栓12と接続されており、該給水栓12を操作する
ことによって、水がフレキシブルパイプ３内を通ってノ
ズルヘッド４の吐水部13から吐水されるようになってい
る。

ノズル支持管２は円筒形状の中程が屈曲した支持管本
体17と、該支持管本体17の下端部から垂下した同支持管
本体17よりやや小さな外径の長尺な円筒形状でかつ支持
管本体17と一体的に設けた進退管18と、該進退管18の外
周面に摺動自在に嵌入された固定部材19とで構成されて
いる。そして、該固定部材19でもって洗面台８のボウル
９に取付けるようになっている。又、洗髪等の際にノズ
ルヘッド４の位置を高くしたい場合には、支持管本体17
を上方に手で引き上げると、進退管18が上がり手を放し
た位置で保持されるようになっている。尚、支持管本体
17の上端部の内面全周には、該支持管本体17の長さ方向
と平行に多数の溝部21,21・・・が形成されている。
又、支持管本体17の上端には、該支持管本体17と略同一
外径で、溝部21,21・・・よりやや大きめの内径のリン
グ状の磁石６が固着されている。

ノズルヘッド４は合成樹脂でできた円筒形状のもので
あって、上端面は円弧状の板体24でもって塞がれてお
り、下端面には中央に一条の水が出るようになった吐水
口25と該吐水口25の周囲にシャワー状の水が出るように
なった複数の吐水口とを形成した吐水部13が設けてあ
る。しかも該ノズルヘッド４の前面には、切替え用の押
ボタン15が突設されている。又、ノズルヘッド４の長さ
方向の中程には、ノズル支持管２の支持管本体17の外径
と略同一な外径をした円筒形状の通水部20が突出してい
る。更に、該通水部20の先端には、支持管本体17の溝部
21,21・・・と対応した突部26,26・・・を外面全周に形
成した基部５が突設されている。しかも、通水部20のノ
ズル支持管２の支持管本体17の上端に固着した磁石６と
当接する先端部には、リング状の磁石６よりやや小さめ
の外径の鉄片７が内設されている。更に、基部５の先端
にはフレキシブルパイプ３が接続されている。又、ノズ
ルヘッド４の基部５をノズル支持管２の支持管本体17内
に挿入した際には、ノズルヘッド４に設けた鉄片７がノ
ズル支持管２の支持管本体17に固着した磁石６に吸引さ
れて、ノズルヘッド４の通水部20の先端がノズル支持管
２の支持管本体17に当接するまで挿入されるようになっ
ている。

このような給水具１のノズルヘッド４の基部５をノズ
ル支持管２の支持管本体17内に挿入すると、ノズルヘッ
ド４に設けた鉄片７がノズル支持管２の支持管本体17に
固着した磁石６に吸引されて、ノズルヘッド４の通水部
20の先端がノズル支持管２の支持管本体17に当接するま
で挿入されると共に、磁力でもってノズルヘッド４がノ
ズル支持管２に保持される。尚、ノズルヘッド４をノズ
ル支持管２から取り外す際には、ノズル支持管２の磁石
６がノズルヘッド４の鉄片７に対する吸引力より大きな
力でもって、ノズルヘッド４をノズル支持管２から引き
抜くのである。

第４図及び第５図に示す給水具は、請求項（２）記載
の本考案の一実施例であり、前記した実施例と同様の構
成をしていると共に、洗面台８の後部上縁に載置したミ
ラーキャビネット10のガード棒28へ取着する保持片14を
備え、該保持片14にノズルヘッド４の基部５が挿入自在
となる挿入孔27を形成し、該挿入孔27に外方へ開口して
フレキシブルパイプ３が出入自在な挿通部16を設け、同
保持片14にノズルヘッド４に配した磁石６と前記ノズル
ヘッド４の基部５の挿入方向で対向する磁石６を配して
成るものである。

ノズルヘッド４の基部５を保持片14の挿入孔27内に挿
入する際には、該保持片14の前部に設けた挿通部16から
フレキシブルパイプ３を挿入して行うのである。又、ノ
ズルヘッド４の吐水部13を下方にして、該ノズルヘッド
４の基部５を保持片14の挿入孔27内に挿入すると、ノズ
ルヘッド４の吐水部13から出る水は、ボウル９の水溜凹
部に向かって吐水されるようになっている。

保持片14は板状の中程からややミラーキャビネット10
側に偏った位置を屈曲させたものであって、その先端が
ミラーキャビネット10の下部のミラー29の前方に横架さ
れたガード棒28に固着されており、一方の先端が前方の
斜め下方に向かって突出している。この前方の斜め下方
に向かって突出している平面部30の中程にはノズルヘッ
ド４の基部５が挿入できるようにした挿入孔27が設けて
ある。更に、該挿入孔27の周囲には磁石６が同挿入孔27
の上面と面一に埋設されている。尚、該磁石６は挿通部
16と略同一の開口を設けたリング状のものであって、ノ
ズルヘッド４の基部５を挿入孔27に取付けた際には、ノ
ズルヘッド４と保持片14の磁石6,6同志が吸引するよう
になっている。

尚、上記実施例においては、ノズルヘッド４を合成樹
脂製としたが、金属製であっても良い。

〔考案の効果〕

本考案の給水具は、上記したような構成をしており、
ノズルヘッドの基部の挿入方向で相互に対向する磁石を
ノズルヘッドとノズル支持管とに更には保持片にも配し
たので、ノズルヘッドの基部をノズル支持管或いは保持
片の挿入孔にスムーズにいっぱいまで差し込み易く、し
かも、同ノズル支持管又は保持片の挿入孔に挿入された
状態のノズルヘッドは振れ動くことなく確実に保持され
るという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本考案の請求項（１）記載の給水具
の一実施例であり、第１図は洗面台に給水具を取付けた
状態を示す全体斜視図、第２図は要部斜視図、第３図は
一部切欠断面図である。第４図及び第５図は本考案の請
求項（２）記載の給水具の一実施例であり、第４図は要
部斜視図、第５図は一部切欠断面図である。 第６図及び第７図は従来例であり、第６図は洗面化粧台
に給水具を取付けた状態を示す全体斜視図、第７図は一
部切欠断面図である。 １……給水具、２……ノズル支持管、３……フレキシブ
ルパイプ、４……ノズルヘッド、５……基部、６……磁
石、７……鉄片（磁石）、14……保持片。

Claims (2)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】洗面台のボウルの後縁側等に立設するノズ
   ル支持管に、フレキシブルパイプを出入自在に内挿し、
   ノズルヘッドの基部をフレキシブルパイプに接続して成
   る給水具において、ノズルヘッドの基部をノズル支持管
   内に挿入自在とし、該ノズル支持管とノズルヘッドとに
   各々、前記ノズルヘッドの基部の挿入方向で対向する磁
   石を配して成る給水具。
2. 【請求項２】請求項（１）記載のノズルヘッドをミラー
   キャビネット等に取着する保持片を備え、該保持片にノ
   ズルヘッドの基部が挿入自在となる挿入孔を形成し、該
   挿入孔に外方へ開口してフレキシブルパイプが出入自在
   な挿通部を設け、同保持片にノズルヘッドに配した磁石
   と前記ノズルヘッドの基部の挿入方向で対向する磁石を
   配して成る給水具。