JP2514066Y2 - Fet増幅回路 - Google Patents

Fet増幅回路

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JP2514066Y2 JP1985018652U JP1865285U JP2514066Y2 JP 2514066 Y2 JP2514066 Y2 JP 2514066Y2 JP 1985018652 U JP1985018652 U JP 1985018652U JP 1865285 U JP1865285 U JP 1865285U JP 2514066 Y2 JP2514066 Y2 JP 2514066Y2
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【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、FET(電界効果トランジスタ)を用いて構
成したアナログ型の増幅回路に関し、特に、出力の直線
性と温度特性に優れ、かつ、入力回路及び出力回路にお
ける平衡、不平衡の自由度を有するFET増幅回路に関す
る。
[従来の技術] 周知のアナログ型増幅器は、それが適用される帯域に
より大別して、一般的な交流増幅器と、直流域までの増
幅が可能な直流増幅器とに分けられる。
また、直流増幅器には、チョッパ型と差動型とがあ
り、両者を比較すると、チョッパ型はドリフトが小さい
利点がある反面、高い周波数の増幅は不可能であり、一
方、差動型はドリフトの点ではチョッパ型に劣るが、高
周波帯域の増幅にも適用可能であるという特徴がある。
[考案が解決しようとする問題点] 本考案は、上記差動型の直流増幅器の改良に関するも
のであり、本考案により解決しようとする従来技術の問
題点は、第1には、周知の差動増幅器は入出力間の直線
性が悪いことであり、第2には、不平衡型増幅器とする
場合に、一般の差動増幅器は、平衡型の入出力及び不平
衡型の入力には容易に対処できるが、不平衡型の出力は
実現しにくいことである。
まず、第1の問題点については、FETは2乗特性の素
子として一般に知られるところであるが、これはFETを
ソース接地で用いた場合、入力電圧に対して2乗特性を
持つ出力電流が得られるということである。
差動増幅器にあっては、第5図示のように、同一特性
の素子を2個用いて、それぞれの出力電流の差を出力と
して取り出すことにより、この2乗特性を打ち消して、
一見、入出力間の直線性を向上させる効果を生じさせる
ように理解されるが、これは、2個の抵抗R1とR2の抵抗
値が小さい場合ほど、上記効果が顕著に表れる。すなわ
ち、第7図示のように、抵抗R1とR2との値が零である場
合には、一般的なプッシュプル増幅器について知られて
いるように、完全に2乗特性が打ち消される。ところ
が、この場合において不平衡出力を実現するには、本考
案と比べて極めて不利となる。この場合、第5図または
第6図の如くしなければならず、第5図の如き方法で出
力を取り出した場合、2乗特性の歪みをもろに出力する
ことになる上、激しいドリフトを発生することになる。
また第6図の如き方法で出力を取り出した場合は、ドリ
フトは押さえられるものの、出力の入力に対する直線性
は得られない結果となる。すなわち、Tr3のドレインは
単なる抵抗負荷であるのに比べて、Tr4のドレインはTr5
のコレクタという能動負荷と出力端子につながる負荷と
の並列回路となり、複雑且つ不均衡なものとなるからで
ある。なお、この点については、後段でも第6図に基づ
いて説明する。
次に一方、R1及びR2を高抵抗化ないし定電流化する場
合であるが、入出力間の直線性が悪化し、歪率が増加す
る。
以下、共通ソースを定電流化した場合の差動回路につ
いて、直線性が悪化することを証明する。
第8図(A)において、差動増幅器を構成する一対の
素子の共通ソースを定電流源とし、v1とv2はそれぞれの
素子のゲート・ソース間にかかる電圧、i1とi2はそれぞ
れの素子のドレイン電流とする。また、入力電圧をv、
ドレイン電流差をi、共通ソースの定電流の値をC(定
数)とすれば、 v=v1−v2 ……(1) i=i1−i2 ……(2) C=i1+i2 ……(3) が成立する。
また、2つの素子は特性が揃っているので、a及びb
を定数として、 と表わすことができ、同図(B)のような2次曲線とな
る。
次に、式(4)と(5)をそれぞれ2乗して、その和
と差をとれば、 (v1 2+v2 2)−2b(v1+v2)+2b2 =a2(i1+i2)=a2C ……(6) (v1 2−v2 2)−2b(v1−v2) =a2(i1−i2)=a2i ……(7) となる。式(6)に式(1)を代入して、v2を求める
と、 2v2 2+2(v−2b)v2+v2−2bv+2b2−a2C=0 となり、式(7)に式(1)と(8)を代入して、 となるが、±の符号はiとvが同相なので、+の符号の
みとなる。よって、これをiについて表わして、次式を
得る。
式(9)は、入力電圧vと出力電流差iとの関係を示
すものであるが、この式は一次式でないため、両者の関
係が非直線性であることが証明される。
次に、差同増幅器では、平衡型の入出力及び不平衡型
の入力には対処できるが、不平衡型の出力が実現しにく
い点について、説明する。
すなわち、第5図示のように構成した差動増幅器で
は、2段目の片側(*印部)の出力が生かされておら
ず、温度ドリフトを打ち消す効果が望めなくなる。
これを改善するために、第6図のように、片側の出力
電流をトランジスタTr5によって移動させる手段がある
が、2段目の2つのトランジスタTr3とTr4の負荷が大幅
に異なるために、歪みの原因になる。
また、第5図において、抵抗R1とR2を高抵抗化ないし
定電流化すると、ドリフトの問題は改善されるものの、
平衡出力の差動増幅器、すなわち*印部からも出力させ
る場合以上のものには、なり得ない。のみならず、これ
らの高抵抗化ないし定電流化は、前述したように歪率が
悪化する不都合も招くことになる。
本考案は、これらの従来手段の問題点を解決した優れ
た直線性を備えるFET増幅回路を提供するものである。
[問題を解決するための手段] 本考案のFET増幅回路は、Nチャンネル複合型FETとP
チャンネル複合型FETとの、それぞれの第1素子のソー
ス同士、同じく第2素子のソース同士、前者の第1素子
と後者の第2素子とのゲート同士、及び前者の第2素子
と後者の第1素子とのゲート同士を、それぞれ接続し、
これらの2つのゲート接続部に入力電圧を印加し、互い
にゲート同士が接続されている素子の2つのドレインの
1組または2組から出力電流差または出力電圧差を取り
出すようにしたものである。
ここで、『複合型FET』とは、「同じ規格でしかも特
性(同じドレイン電流を得るためのゲート・ソース間電
圧)の揃った2つのFETを、2素子が同一温度になるよ
うにするために、1つの容器に封入したも」のであり、
各半導体メーカーから製造販売されている。
[作用] 入力電圧と、出力電流差ないし出力電圧差とが、後段
で詳細に説明するように、一次式で表わされる関係とな
り、直線性が実現される。
[実施例] 第1図は、本考案のFET増幅回路の基本的構成を示
す。
Tr1aとTr2a、及びTr1bとTr2bは、それぞれNチャンネ
ル及びPチャンネルの複合型FETであり、vなる入力電
圧に対して、互いに逆位相となる電流を出力し、それら
の差を取り出す増幅器である。
以下、第1図示回路において、入出力間の直線性が得
られることを証明する。なお、各式に付記した、・
・・等の符号は、それらの式で表わされる曲線を示す第
2図の符号に対応するものである。
v1a、v2a、v1b及びv2bは、それぞれ素子Tr1a、Tr2a、
Tr1b及びTr2bのゲート・ソース間電圧であり、同じくi1
a、i2a、i1b及びi2bは、それぞれ素子のドレイン電流で
ある。
また、vは入力電圧、iは出力電流差である。
まず、各素子が2乗特性のものであるとすると、α
1a、α1b、β1a及びβ1bを定数として、 と表わされ、それぞれ第2図の曲線及びとして示さ
れる。
FETの零バイアス時のドレイン電流を、Tr1a及びTr1b
についてそれぞれIDss1a及びIDss1bとし、零バイアス時
の相互コンダクタンスを同様にそれぞれgm01a及びgm01b
とすれば、 また、式(1)より (∵v1a=0のとき 式(3)と(4)より、 よって式(1)は、 となる。
同様にして、式(2)は、 となる。
ところで、Tr1aとTr1bとは、直列につながっているの
で、ドレイン電流は相等しく、これをi1とすれば、 i1a=i1b=i1 ……(5) また、 v=v1a+v1b ……(6) である。よって、式(1)′,(2)′,(5)及び
(6)より、 となる。
次に、素子Tr2aとTr2bについても全く同様にして、式
(1)′,(2)′,(5)及び(7)に対応して、そ
れぞれ添字1を2と改めた式が成立し、式(6)に対応
するもののみが、 −v=v2a+v2b ……(6)′ となる。
よって、 となる。
また、複合型FETでは、それを構成する2つの素子の
特性が揃っているので、 IDss1a=IDss2a=IDssa IDss1b=IDss2b=IDssb gm01a=gm02a=gm0a gm01b=gm02b=gm0b である。したがって、式(8)は となって、iはvの一次式となる。すなわち、入力電圧
vと出力(ドレイン)電流差iとの関係が、直線となる
ことが証明された。
また、本考案の増幅回路が、平衡、不平衡の自由度を
有すること、すなわち、従来の手段では困難であった不
平衡出力をも、容易に作りだせることについては、後段
の実施例回路に基いて説明する。
[実施例] 第3図は、入力端子1及び入力端子2から平衡入力を
入力させ、出力端子1及び出力端子2から平衡出力を取
りだす場合の実施例である。同図では、図面レイアウト
の配置の都合上、ソースの結線を交差させて示している
が、実態は前記第1図示と同一の回路になっている。
第3図示回路において、入力を不平衡とする場合は、
入力端子1又は2のいずれか一方を接地すればよく、ま
た、不平衡出力を取りだす場合には、出力端子1又は2
のいずれか一方の出力のみを適用すればよい。したがっ
て、本考案回路においては、入力、出力のいずれについ
ても、平衡あるいは不平衡を、きわめて容易に実施でき
る。
次に第4図は、本考案を音響用前置増幅器に適用した
実施例を示す。同図では、入力、出力をともに不平衡と
しているが、入力を平衡型としたい場合には、接地して
ある入力端子を接地せずに、もう一方の入力として適用
すればよい。また、出力を平衡型としたい場合には、Tr
1aとTr1bのドレインの負荷以降の回路を、Tr2aとTr2bの
ドレインの負荷以降と同様に構成することにより、実施
できる。
第4図示のFET増幅器は、ムービング・コイル型のカ
ートリッジの微小な信号を増幅し、等化特性をも備えた
出力を得ることができるもので、電力増幅器のみを接地
することによって、スピーカを駆動でき、歪のない音質
を得ることができる。
また、第4図示回路は、数十Hz以下で2万倍もの増幅
率を有するため、0.16Hz以下でサーボを働かせて、ドリ
フトを抑制するようにしてある。さらに、本考案の特徴
である直線性に優れた点を発揮させるために、本考案に
よる回路部分にのみ増幅作用を具備させ、0.16Hz以上の
帯域では、全く負帰還を施していない。
[考案の効果] (1) 直流領域まで増幅可能な差動増幅器と同等の温
度特性を備えて、なお、入力及び出力の双方について、
平衡、不平衡のいずれに対しても対応できる。
(2) 入出力間の直線性が優れていて、負帰還を必要
としない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の基本構成を示す回路図、第2図は同回
路の特性を示すグラフ、第3図及び第4図はそれぞれ本
考案の1実施例を示す回路図、第5図から第8図はそれ
ぞれ従来技術による回路を示す図である。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】Nチャンネル複合型FETとPチャンネル複
    合型FETとの、それぞれの第1素子のソース同士、同じ
    く第2素子のソース同士、前者の第1素子と後者の第2
    素子とのゲート同士、及び前者の第2素子と後者の第1
    素子とのゲート同士を、それぞれ接続し、これらの2つ
    のゲート接続部に入力電圧を印加し、互いにゲート同士
    が接続されている素子の2つのドレインの1組または2
    組から、入力電圧に直線的に比例する出力電流差または
    出力電圧差を取りだすようにしてなるFET増幅回路。
JP1985018652U 1985-02-13 1985-02-13 Fet増幅回路 Expired - Lifetime JP2514066Y2 (ja)

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54122951A (en) * 1978-03-17 1979-09-22 Kenjirou Shionoya Differential matrix
JPS57133707A (en) * 1981-02-13 1982-08-18 Sony Corp Bias circuit for power amplifier

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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