JP2514008Y2 - 食品包装体 - Google Patents

食品包装体

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JP2514008Y2
JP2514008Y2 JP1990044418U JP4441890U JP2514008Y2 JP 2514008 Y2 JP2514008 Y2 JP 2514008Y2 JP 1990044418 U JP1990044418 U JP 1990044418U JP 4441890 U JP4441890 U JP 4441890U JP 2514008 Y2 JP2514008 Y2 JP 2514008Y2
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food
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征次 村上
正司 川村
志津 平岡
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  • Bag Frames (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、食品包装体、特に、溶断シール部を有する
防曇性2軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムを用いて
食品を包装した食品包装体に関する。
〔従来の技術〕 根菜類や果物等の食品をポリエチレンフィルムや未延
伸ポリプロピレンフィルム等からなる包装用袋で包装し
た食品包装体が知られている。ところが、この食品包装
体は、包装用袋の防曇性及び透明性が良好でないため、
包装された食品が新鮮に見えない。そこで、ポリエチレ
ンフィルム等に代えて、防曇性及び透明性の良好な延伸
ポリプロピレンフィルムを用いた食品包装体が提案され
ている。この食品包装体は、延伸ポリプロピレンフィル
ムを溶断シールすることにより製袋した包装用袋内に食
品を収容している。
〔考案が解決しようとする課題〕
前記従来の食品包装体では、延伸ポリプロピレンフィ
ルムの溶断シール強度が弱いため、溶断シール部分が裂
けやすい。特に、根菜類等の重量物の包装体では、輸送
中に溶断シール部分が破れて、内容物が飛び出してしま
うことがある。
本考案の目的は、フィルムの破れが起こりにくく、ま
た包装された食品の視認性が良好な食品包装体を提供す
ることにある。
〔課題を解決するための手段〕
本考案の食品包装体は、溶断シール部を有する防曇性
2軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムを用いて食品を
包装したものである。この食品包装体は、防曇剤の添加
量がポリプロピレン系樹脂100重量部に対して0.1〜1.5
重量部であり、2軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルム
の厚さ及び溶断シール部のシャルピー衝撃強度がそれぞ
れ10〜16μm及び0.8〜5.0kg・cm/10mmに設定されてい
ることを特徴としている。
〔作用〕
本考案の食品用包装体は、食品を包装するフィルムに
上述のような溶断シール部の衝撃強度が高い2軸延伸ポ
リプロピレン系樹脂フィルムを用いているため、破れに
くい。また、2軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルム
は、防曇剤の添加量がポリプロピレン系樹脂100重量部
に対して0.1〜1.5重量部であるため防曇性及び透明性が
良好となり本考案の食品包装体は包装された食品の視認
性が良好である。
〔実施例〕
第1図は、本考案の一実施例に係る食品包装体の正面
図である。この食品包装体1は、包装用袋3と、袋3内
に収容された複数個のじゃがいも2(食品の一例)とか
ら主に構成されている。
包装用袋3は、2軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィル
ムから構成されており、開口3aを有している。また、包
装用袋3の両側縁には、溶断シール部3bが設けられてい
る。食品包装体1は、包装用袋3の開口3aが粘着テープ
4により束ねられて閉鎖されている。
包装用袋3に用いられる2軸延伸ポリプロピレン系樹
脂フィルムは、ポリプロピレン系樹脂層の片面又は両面
にオレフィン共重合体系樹脂層が積層された2軸延伸フ
ィルムである。なお、両面にオレフィン共重合体系樹脂
層が積層されたものが好ましい。
ポリプロピレン系樹脂層を構成するポリプロピレン系
樹脂としては、ポリプロピレン樹脂、エチレン−プロピ
レン共重合体,ブテン−プロピレン共重合体,エチレン
−ブテン−プロピレン共重合体等のプロピレンと他のオ
レフィンとの共重合体樹脂等を例示することができる。
前記ポリプロピレン系共重合体樹脂としては、ランダム
共重合体、ブロック共重合体のいずれの共重合体が用い
られてもよい。また、前記ポリプロピレン系樹脂は、そ
れぞれ単独で用いられてもよいし、2種以上混合して用
いられてもよい。さらに、プロピレン以外のオレフィン
の単独重合体または共重合体が混合されていてもよい。
なお、本実施例に用いられるポリプロピレン系樹脂は、
プロピレンの占める割合が80重量%以上のものが好まし
い。
前記ポリプロピレン系樹脂には、防曇剤が添加されて
いる。防曇剤としては、N−アシルアミノ酸またはその
塩、アルキルエーテルカルボン酸塩等の陰イオン界面活
性剤、脂肪族アミン塩,脂肪族4級アンモニュウム塩等
の陽イオン界面活性剤、カルボキシベタイン,イミダゾ
リニウムベタイン,アミノカルボン酸塩等の両性界面活
性剤、非イオン界面活性剤、及びフッ素系界面活性剤を
例示することができる。このうち、非イオン界面活性剤
としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル,ポリ
オキシエチレン2級アルコールエーテル等のエーテル
型、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル,ポ
リオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等のエーテ
ルエステル型、ポリエチレングリコール脂肪酸エステ
ル,脂肪酸モノグリセリド,ソルビタン脂肪酸エステル
等のエステル型、その他脂肪酸アルカノールアミド、ポ
リオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンア
ルキルアミン、アルキルアミンオキサイド等を使用する
ことができる。前記防曇剤は、それぞれ単独で用いても
よいし2種以上を混合して用いてもよい。なお、防曇剤
は、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、又はこれら
の同種又は異種の混合物が特に好ましい。
防曇剤の添加量は、ポリプロピレン系樹脂100重量部
に対し0.1〜1.5重量部が好ましく、さらに0.5〜1.0重量
部が好ましい。添加量が0.1重量部未満の場合は、良好
な防曇性が得られない。逆に1.5重量部を超えると、フ
ィルムがべとつき、またフィルムの耐ブロッキング性や
シール強度が悪化する。
なお、ポリプロピレン系樹脂には、熱安定剤、造核
剤、酸化防止剤、滑剤、紫外線吸収剤等の第3成分が本
実施例の効果を損なわない範囲で添加されていてもよ
い。
オレフィン共重合体系樹脂層に用いられるオレフィン
共重合体系樹脂としては、オレフィン共重合体樹脂及び
これとオレフィンの単独重合体樹脂との混合物を例示す
ることができる。オレフィン共重合体樹脂としては、例
えばエチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン
共重合体、プロピレン−ブテン共重合体、エチレン−プ
ロピレン−ブテン3元共重合体、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、エチレン−メタアクリル酸共重合体、エチレ
ン−メタアクリル酸メチル共重合体等を挙げることがで
きる。また、これらの共重合体に混合されるオレフィン
の単独重合体樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリブテン等を例示することができる。前記オレ
フィン共重合体またはオレフィン単独重合体は、それぞ
れ単独で用いられてもよいし、2種以上混合して用いら
れてもよい。
オレフィン共重合体系樹脂として特に好ましいもの
は、エチレン−プロピレン共重合体と、プロピレン−ブ
テン共重合体の混合物及びエチレン−プロピレン−ブテ
ン3元共重合体である。特に、エチレン含有量が1〜5
重量%、ブテン含有量が2〜25重量%のものが好まし
い。
なお、オレフィン共重合体系樹脂には、防曇剤が添加
されていてもよい。また、本実施例の目的を損なわない
範囲で熱安定剤、造核剤、酸化防止剤、活剤、紫外線吸
収剤等が添加されていてもよい。
包装用袋3に用いられる2軸延伸ポリプロピレン系樹
脂フィルムは、厚さが10〜16μmに設定されている。厚
さが16μmを超えると、後述する溶断シール部3bのシャ
ルピー衝撃強度が悪化する。逆に10μm未満の場合は、
袋3が取り扱いにくくなり、また袋3の強度が弱くな
る。
また、2軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムは、袋
3の溶断シール部3bのシャルピー衝撃強度が0.8〜5.0kg
・cm/10mmとなるように設定されている。シャルピー衝
撃強度が0.8kg・cm/10mm未満の場合は、包装用袋3内に
重量物を収容した時に、溶断シール部3bが裂けやすい。
逆に、5.0kg・cm/10mmを超える場合は、溶断シール部3b
が固まりとなって見ばえが悪くなる。なお、本実施例に
言うシャルピー衝撃強度とは、JIS-K6911に準じて測定
したフィルム10mm当たりの破壊に要したエネルギー衝撃
強度(kg・cm)を言う。
本実施例に用いられる包装用袋3は、上述の2軸延伸
ポリプロピレン系樹脂フィルムを製袋することにより得
られる。次に、これについて説明する。
まず、2軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムの製造
では、ポリプロピレン系樹脂と、オレフィン共重合体樹
脂とをそれぞれ用意する。そして、両樹脂を共押出し法
により積層し、冷却ドラム上で冷却することにより積層
樹脂フィルムを作成する。次に、得られた積層樹脂フィ
ルムを長手方向(製膜方向)及び横方向に延伸する。こ
こで、長手方向及び横方向の延伸倍率は、それぞれ2.5
〜5.5倍及び5〜15倍程度に設定される。なお、フィル
ムの延伸は、逐次延伸又は同時延伸のいずれで行われて
もよい。また、得られた2軸延伸フィルムは、所望によ
り一定温度下で熱処理されてもよい。
なお、ポリプロピレン系樹脂層とオレフィン共重合体
系樹脂層との積層方法は共押出し法に限られず、ポリプ
ロピレン系樹脂を1軸又は2軸延伸した後にオレフィン
共重合体系樹脂を押出し積層する方法が採用されてもよ
い。
次に、得られた2軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィル
ムを用い、包装用袋3を製袋する。
まず、第3A図に示すように、2軸延伸ポリプロピレン
系樹脂フィルム5を中心線Cで2つ折りにし、第3B図に
示す状態とする。この場合、フィルム5の折り畳み部6
を充分に加圧しておく。
次に、折り畳まれたフィルム5を、第3B図に一点鎖線
で示すように、長手方向に一定の間隔で溶断していく。
溶断は、例えばシールバーを用いて行うことができる。
溶断されたフィルム5は、第2図に示すような袋3と
なる。袋3では、折り畳み部2が底になり、またフィル
ム5の溶断部分が溶断シール部5bになる。
得られた包装用袋3は、溶断シール部のシャルピー衝
撃強度が上述の範囲に設定されているため、じゃがいも
2のような重量物を多量に詰め込んだ場合でも、溶断シ
ール部3bが破れにくい。
〔実験例〕
実験例1〜3、比較例1,2 ポリプロピレン系樹脂として、アルキルアミン0.15重
量%とカルボシキベタイン両性界面活性剤0.4重量%と
を含む、ポリプロピレン樹脂95重量%とエチレン−プロ
ピレン−ブテン共重合体(エチレン含量2重量%、ブテ
ン含量15重量%)5重量%との混合物を用意した。ま
た、オレフィン共重合体系樹脂として、2重量%のエチ
レンと15重量%のブテンとを含むエチレン−プロピレン
−ブテン共重合体を用意した。両樹脂を別個の押出し機
に供給し、280℃で共押し出しすることにより、両樹脂
が積層された2延伸フィルムを製造した。
得られた2延伸フィルムを長手方向に138℃で4.5倍延
伸した。また、フィルムを冷却した後予熱加熱し、横方
向に175℃で10倍延伸し、2軸延伸用製袋用フィルムを
製造した。得られた2軸延伸製袋用フィルムの両面に、
コロナ放電処理を施した。
得られた2軸延伸製袋用フィルムを用いて、上述のよ
うな溶断シール法により360mm×200mmの包装用袋を製袋
した。
製袋用フィルム及び包装用袋について各種試験を行っ
た結果を第1表に示す。なお、試験方法及び評価の基準
は次の通りである。
製袋性 製袋用フィルムの製袋加工性を調べた。
○:良好 △:時折フィルムに皺が発生する。
×:フィルムに皺、ずれ等が頻繁に発生する。
防曇性 包装用袋内部に息を吹き込み、袋の内面の曇り具合を
調べた。
○:曇りが生じず、袋の内部がよく見えた。
×:曇りが発生し、袋の内部が見にくかった。
取扱い性 包装用袋の開封性及び内容物の詰め込み性を総合評価
した。
○:良好。
△:やや取扱いにくい。
×:不良。
輸送テスト 包装用袋に1000gのじゃがいもを入れて開口部をテー
プで縛った食品包装体を製造し、これを段ボールに詰め
て松平式振動試験器で振動テストした。
○:袋の破れが生じなかった。
△:袋に伸びが生じた。
×:フィルムの溶断シール部に破れが生じた。
〔考案の効果〕 本考案の食品包装体では、食品を包装する樹脂フィル
ムに上述のような2軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィル
ムを用いている。このため、本考案によれば、樹脂フィ
ルムが破れにくく、また包装された食品の視認性が良好
な食品包装体が実現できる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本考案の一実施例に係る食品包装体の正面図、
第2図は前記実施例に用いられる包装用袋の斜視図、第
3A図及び第3B図はそれぞれ前記包装用袋の製造工程を示
す平面図である。 1……食品包装体、2……じゃがいも、3……包装用
袋、3b……溶断シール部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特公 昭46−31478(JP,B1) 実公 平2−15788(JP,Y2) 実公 昭57−42861(JP,Y2) 実公 昭63−47478(JP,Y2)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶断シール部を有する防曇性2軸延伸ポリ
    プロピレン系樹脂フィルムを用いて食品を包装した食品
    包装体において、 前記2軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムは、防曇剤
    の添加量がポリプロピレン系樹脂100重量部に対して0.1
    〜1.5重量部であり、厚さが10〜16μmに、溶断シール
    部のシャルピー衝撃強度が0.8〜5.0Kg・cm/10mmに設定
    されていることを特徴とする食品包装体。
JP1990044418U 1990-04-24 1990-04-24 食品包装体 Expired - Lifetime JP2514008Y2 (ja)

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JPH043948U JPH043948U (ja) 1992-01-14
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2504414B2 (ja) * 1986-05-01 1996-06-05 東洋紡績 株式会社 防曇性複層フイルム

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JPH043948U (ja) 1992-01-14

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