JP2513428Y2 - コンクリ―ト目荒し機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、打継コンクリート面の目荒し処理や建築
のコンクリート面のはつり上げ等に使用するコンクリー
ト目荒し機に関する。

（従来の技術） 従来、例えば打継コンクリート面の目荒し機として
は、目荒しハンマーを水平又は垂直に保持体に固定し
て、上記目荒しハンマーで目荒しを行うものであった。

（考案が解決しようとする課題） 従来例では、目荒しハンマーが固定的に取付けられて
いるので、目荒し対象物の形状が変化した場合には、す
なわちコンクリート面が傾斜した壁面、水平の路面、曲
面の壁面などのように様々に変化した場合にはその都度
各面に適した専用機を準備して対応させなければならな
かった。

そこで、この考案の目的は、目荒し対象物の形状の如
何にかかわらず、目荒し作業ができる汎用型の目荒し機
を提供することにある。

（課題を解決するための手段） この考案に係るコンクリート目荒し機においては、目
荒しハンマーを支持ブラケットに移動可能に支持し、こ
の支持ブラケットを移動台車に回転可能に支持して、目
荒しハンマーが対象物の形状の変化に対応できるように
したものである。すなわち、このコンクリート目荒し機
は、移動台車に昇降用の駆動手段により上下動可能に取
り付けられている取付けフレームと、この取付けフレー
ムに回転軸を中心として回転用の駆動手段により回転可
能に支持されている長尺状の支持ブラケットと、この支
持ブラケットを取付けフレームに位置固定するための固
定手段と、上記支持ブラケットにその長手方向に伸縮シ
リンダの駆動により移動可能に設けられている目荒しハ
ンマーとを具備するものである。

（作用） 目荒しハンマーを支持ブラケットの長手方向に前後移
動させたり、支持ブラケットを回転軸を中心として時計
方向又は反時計方向に回転させることにより目荒しハン
マーを回転させることにより、目荒しハンマーを水平
面、垂直面、斜面または曲面である目荒しすべき対象物
である面の変化に対応させる。

（実施例） 以下この考案の実施例を図面を参照して説明する。

第１図において、移動台車であるベースマシン１の前
部には板状の取付けフレーム２を上下動可能に取付けて
ある。取付けフレーム２は、その背面に１対のチェーン
3,3の一端を連結してあり、両チェーンの他端側はベー
スマシン１の前部に起立している油圧シリンダ４のラム
4aの先端に取付けられている連結部材５に掛け回され、
他端がベースマシンに連結されている。このために、ラ
ム5aの伸縮により、取付けフレーム２は上下動可能とな
る。

取付けフレーム２の前面には、この前面に沿って長尺
状の支持ブラケット６が回転軸７を中心として取付けら
れている。支持ブラケット６の水平、垂直又は傾斜位置
を固定するためのロックピン８が複数のロック孔2a,…
のいずれかに離脱可能に挿入されている。各ロック孔2a
の位置は回転軸７からいずれも等距離に設けられてい
る。

ベースマシン１には、回転軸７を中心として支持ブラ
ケット６を回転させるための回転駆動手段として回転用
の油圧シリンダ（図示せず。）を設けてある。なお、回
転駆動手段として、上記油圧シリンダに代えてクレーン
などを用いてもよく、この場合には例えばクレーンで支
持ブラケット６の端部を吊って、この端部を上げ下げす
ることにより支持ブラケットは回転又は揺動可能とな
る。

また支持ブラケット６には移動ガイド９を設け、この
移動ガイドは、移動ガイドに取付けられているガイドロ
ーラ10によって支持ブラケット６内をその長手方向に移
動自在である。

支持ブラケット６にはエアシリンダからなる伸縮シリ
ンダ11を配置してあり、この伸縮シリンダの後部がこの
支持ブラケットに固定されており、ラム11aの先端はピ
ン12により移動ガイド９に固定されている。移動ガイド
９の先端部には目荒しハンマー13をボルト14により固着
してある。伸縮シリンダ11のラム11aの伸縮により、移
動ガイド９が前進後退するので、これに伴なって目荒し
ハンマー13も前後移動可能となる。

次に使用法を説明する。

コンクリート面が斜面となっている壁面Ｍの目荒しを
行う場合には、支持ブラケット６を回転軸７を中心とし
て回転させて、目荒しハンマー13が壁面Ｍに対向位置し
た時点で、回転動作を停止させて、ロックピン８をロッ
ク孔2aに挿入して、支持ブラケットを固定する。

ついで、伸縮シリンダ11のラム11aを伸縮させて目荒
しハンマー13を前後させて、目荒しハンマーの先端を壁
面Ｍに接触させる。その後、ベースマシン１を走行させ
て、目荒しを行う。そして壁面Ｍの下部の目荒し作業を
終えたら、今度は油圧シリンダ４を駆動させて取付けフ
レーム２を上昇させると、支持ブラケット６は上方に平
行移動するから、目荒しハンマー13は壁面Ｍから所定距
離だけ離れる。そこで、伸縮シリンダ11を駆動させて、
移動カイド９を所定距離前進させることにより、目荒し
ハンマー13を壁面Ｍに当接させる。そしてベースマシン
１を前後に走行させて目荒し作業を行う。

以下同様の手順で壁面Ｍの上方に向けて目荒しを行
う。

目荒しを行うコンクリート面が第２図に示すような水
平の路面M1である場合には、取付けフレーム２を上昇さ
せてから、垂直状態にセットして、目荒しハンマー13の
先端を路面M1に当て、ベースマンシ１を走行させればよ
い。

また目荒しを行うコンクリート面が曲面すなわち、第
３図に示すようなトンネルの壁面M2である場合には、支
持ブラケット６を取付けフレーム２にロックピン８で固
定することなく、回転用の油圧シリンダを駆動させて回
転軸７を中心として例えば反時計方向に徐々に回転させ
ながら、目荒しハンマー13で作業を行う。この場合に
は、目荒しハンマー13の向きにより、壁面M2に対する押
付け力を均一に保つために、伸縮シリンダ11の空気圧を
多段に切替える。

上例では、目荒しハンマー13の前後移動を移動ガイド
９を介在させて、伸縮シリンダ11の駆動により行った
が、伸縮シリンダ11を目荒しハンマー13に直結させても
よい。この場合には、目荒しハンマー13が支持ブラケッ
ト６を円滑に移動できるようなガイド手段を設けておく
必要がある。

（考案の効果） 以上説明したように、この考案によれば、目荒しハン
マーを垂直、水平等適宜の方向に動作可能としているの
で、目荒しの対象物の形状の変化、例えば斜面や曲面か
らなる壁面、水平な路面などの目荒し又ははつり面に対
応でき、従来のように専用機を準備する必要がなく、目
荒し作業ができて、設備コストを軽減でき、経済的に有
利である。

【図面の簡単な説明】

第１図は斜面の壁面を目荒している状態を示す正面図、 第２図は路面を目荒している状態を示す正面図、 第３図は曲面の壁面を目荒している状態を示す正面図で
ある。 １……移動台車（ベースマシン）、２……取付けフレー
ム、2a……ピン孔、４……油圧シリンダ、６……支持ブ
ラケット、７……回転軸、８……ロックピン、９……移
動ガイド、11……伸縮シリンダ、13……目荒しハンマ
ー、M,M2……壁面、M1……路面、

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】移動台車に上下動可能に取り付けられてい
   る取付けフレームと、この取付けフレームに回転軸を中
   心として駆動手段により回転可能に支持されている長尺
   状の支持ブラケットと、この支持ブラケットを取付けフ
   レームに固定するための固定手段と、上記支持ブラケッ
   トにその長手方向に伸縮シリンダの駆動により移動可能
   に設けられている目荒しハンマーとを具備しているコン
   クリート目荒し機。