JP2512983Y2 - チェ―ンの継手 - Google Patents

チェ―ンの継手

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JP2512983Y2
JP2512983Y2 JP210090U JP210090U JP2512983Y2 JP 2512983 Y2 JP2512983 Y2 JP 2512983Y2 JP 210090 U JP210090 U JP 210090U JP 210090 U JP210090 U JP 210090U JP 2512983 Y2 JP2512983 Y2 JP 2512983Y2
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裕 本南
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、動力伝達用或は移送用のローラチェーン
で、シール装置を付したチェーン(ローラチェーン、ブ
シュドチェーンを含んで以下「チェーン」と称する。)
を一連の長さとし、チェーンの両端を連結して、無端状
とするチェーン継手部に関する。
(従来の技術) まず従来のシール装置付チェーンを第1図乃至第3図
により説明する。
チェーンは2枚の鋼製のピンリンクプレート1をピン
2で結合したピンリンク3と、鋼製の2枚のローラリン
クプレート4をブッシュ5で結合し、これに回転自在の
ローラ6を嵌挿したローラリンク7とを交互につないで
一連の無端状態に構成することにより形成されている。
このチェーンにおいてブッシュ5とピン2とは繰り返し
与えられるローラチェーンの屈曲に際しての重要な軸受
部を構成するため、チェーンの組立時、ブッシュ5の内
周面にグリース状の潤滑油を充填しておくが、現在の高
速等の苛酷な使用状況で加熱された潤滑油は、液状とな
る。チェーンの振動及びそれ自体の遠心力により液状と
なった潤滑油はブッシュ5外部に流出し、飛散してしま
う。
一方粉塵が飛散する中で駆動される様な場合は、チェ
ーンの軸受部内に侵入してブッシュ5とピン2とを摩耗
する。この潤滑油の飛散と粉塵の侵入を防ぐために、ピ
ンリンクプレート1とローラリンクプレート4との隙間
に、該ローラリンクプレートより突出したブッシュ5を
捲回する様にOリング8(Xリング、Yリング等ある
が、これらを代表して「Oリング」という)が挾持され
ている。このようになされたチェーンを一連の長さと
し、チェーンの両端部をクリップ式チェーン継手部Jで
連結し、無端状チェーンとする。このクリップ式と称す
るものは実公昭5-15060号公報で代表されよく知られて
いるところでもある。
この一連連結したチェーンの両端部のローラリンク7
をピンリンクプレート1に直立状に嵌入、着された2
本の継手ピン9,9に挿入し、継手リンクプレート11の孔
を継手ピン9,9に挿入する。継手リンクプレート11の孔
は緩い嵌合となっているので容易に嵌め合わせることが
できる。そして、継手ピン9,9の溝10,10にクリップ12を
嵌入させて、継手リンクプレート11の外方向への脱出を
阻止している。もちろん継手部Jを組む際には、ローラ
リンク7の突出したブッシュ5にはOリング8が捲回さ
れている。
このように容易に継手部Jで連結するので、自動車や
自動二輪車及び一般機械の動力伝達に使用され、補修
時、取り替えが容易である。
しかし、この潤滑油の飛散及び粉塵の侵入を防ぐため
になされたシール装置付きチェーンも、継手部Jにおい
て、ブッシュ5と、継手ピン9の間に充填されたグリー
ス状潤滑油は、チェーンの高速等の使用状況により液状
となった潤滑油は、継手リンクプレート11の緩い嵌合と
なっている孔の透間13から外部に流出し、飛散してしま
う。潤滑油の飛散した継手部Jのブッシュ5と継手ピン
9は、摩擦係数が大きくなり、チェーンの屈曲性を阻害
するばかりか、摩耗を早めチェーンの伝動効率を悪くす
る。引いては継手部Jばかりが破損しやすくなる。
(考案が解決しようとする問題点) かかるシール装置を具備したチェーンの使用寿命を向
上させるためには、最も軸受部にも大きな要素はある
が、該チェーンを構成する一部でもある継手部Jにおけ
るシールも、また、寿命を向上させるのに重要である。
上記したように、該継手部Jの継手リンクプレート11孔
の透間13からの潤滑油の流出や飛散による摩耗を防止し
ようとするものである。
(問題点を解決するための手段) 本考案に係るチェーンの継手部は、かかる従来のチェ
ーン継手部における不都合に鑑みなされたものであり、
継手リンクプレートの孔をテーパとすることにより、継
手ピンとの透間をなくし、軸受部の潤滑油を保持し、軸
受部内への粉塵の侵入を防止し得ると共に、摩耗のない
チェーンのシール装置を提供することを目的とする。
(作用) 本考案による継手リンクプレートは、継手ピンと係合
する継手リンクプレートの孔をテーパとし、スプロケッ
トに巻掛けられたチェーンの両端部に、ピンリンクプレ
ート1に直立状に嵌入、着された2本の継手ピンを挿
入し、前記継手リンクプレートのテーパ孔を、継手ピン
に嵌合する。
このとき、孔がテーパのため緩く嵌め込むことがで
き、最小径のところで継手ピンと接触するようになって
いる。そしてクリップにより継手リンクプレートを固定
する。こうして潤滑油の流出及び飛散を防止する役目を
し、軸受部の潤滑油の保持ができるようにしてある。
(実施例) 以下、図面に沿って本考案を説明する。尚、以下では
本考案の各実施例において従来と同一な部品については
同一の符号を用いるものとする。
第4図乃至第6図は本考案の一実施例を示す図であ
る。
まず、第4図による第1実施例は、ピンリンクプレー
ト1をピン2で結合したピンリンク3と、ローラリンク
プレート4をブッシュ5で結合し、これに回転自在のロ
ーラ6を嵌挿したローラリンク7を交互に連結してチェ
ーンとすること、及び、ローラリンクプレート4より突
出したブッシュ5端にOリング8を捲回してピンリンク
プレート1とローラリンクプレート4に挾持されている
ことは、前記従来例と変わるところはない。これら連結
されたチェーンの両端部を連結する継手部Jは、ピンリ
ンクプレート1に直立状に嵌入、着された2本の継手
ピン9,9に継手リンクプレート21を嵌合し、クリップ12
を継手ピン9,9の溝に嵌入して、継手リンクプレート21
の外方向への脱出を阻止している。
第5図及び第6図により、本考案の第1実施例を具体
的に説明すると、継手リンクプレート21の継手ピン9と
係合する孔22は、ローラリンクプレート4の方が、やや
大きくなるテーパ(D3>D1)となっている。そして継手
ピン9の外径D2と継手リンクプレート21の孔の小径側D1
とは接触可能な寸法となっている。こうすることによ
り、チェーンの両端を無端状に連結するとき、継手リン
クプレート21の孔がテーパであるから、継手ピン9に嵌
めやすく、組立てが容易となる。そして、継手ピン9の
溝10にクリップ12を嵌合することにより、ブッシュ5に
捲回されたOリング8は継手リンクプレート21とローラ
リンクプレート4に挾持される。
一方継手リンクプレート21の接触部23により、継手リ
ンクプレート21よりの潤滑油の流出を阻止し、軸受部に
充填された潤滑油の保持及び粉塵の軸受部への挿入を防
ぐことができる。
第7図は、本考案の第2実施例であって継手リンクプ
レート31の孔を平行部とテーパ部の複合孔としている。
すなわち、孔径D1の平行長さSを設けそのあとテーパ
(D1<D3′)となっている。このようにすることにより
チェーンの両端部を連結するとき、前記同様テーパ部は
継手ピンに組立てやすく、更に平行部D1は継手ピンとの
接触部23が大きいので、より一層の軸受部に潤滑油の保
持が出来、潤滑油の飛散及び粉塵等の侵入を防ぐことが
できる。
第8図は、本考案の第3実施例であって、継手リンク
プレート15の孔D1′を平行孔とし、継手ピン16の継手リ
ンクプレート15との係合部をテーパ(D2>d)17とす
る。このことにより継手リンクプレート15は継手ピン16
に組みやすくなり、更に継手リンクプレート15と継手ピ
ン16との接触部23により、潤滑油の流出を阻止すること
ができる。継手ピン16の溝10にクリップ12を嵌合し継手
リンクプレート15が外方向に動いても、接触部23は維持
できるようになっている。こうして軸受部からの油の流
出を防ぐことができる。
(効果) 本考案は以上説明したように、継手ピンと継手リンク
プレートの孔とは常に接触しているので、チェーンの駆
動中の振動や、高回転駆動による、継手リンクプレート
孔よりの潤滑油の流出や、飛散を防止することができ、
シール効果を維持でき、かつ継手リンクプレートによる
振動も阻止することができる。
また、従来のピンと継手リンクプレートを圧入する方
式はあるが、継手リンクプレートの交換が非常に困難で
ある。本考案はテーパにすることにより、継手リンクプ
レートの取り付け、取り外しが比較的容易にできる。こ
の点は作業性に大きな効果があり、かつ潤滑油の飛散も
防止できる。
また、軸受部内への粉塵等の侵入を防ぐことにもなり
チェーン継手部の摩耗、或いは破損を防止できる。
以上の効果が湊合して本考案によるチェーンの継手部
は摩耗が生ぜず、チェーンの伸びをも低減し得るので、
騒音及び脈動の発生を防止でき、伝動効率を阻害せず
に、苛酷な使用状況においても長時間の使用に耐えるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第3図は従来例を示し、第1図はローラチェ
ーン継手部の一部切断した平面図、第2図は第1図の側
面部、第3図は第1図の部分拡大図である。第4図乃至
第6図は本考案にかかる第1実施例を示し、第4図はロ
ーラチェーン継手部の一部切断した平面図、第5図は第
4図の部分拡大図、第6図は再に第4図の継手リンクプ
レートの部分拡大図、第7図は第2実施例であって継手
リンクプレートの部分拡大図、第8図は第3実施例であ
ってローラチェーン継手部の部分拡大図で示したもので
ある。 1……ピンリンクプレート、2……ピン 4……ローラリンクプレート 5……ブッシュ、6……ローラ 8……Oリング、9,16……継手ピン 12……クリップ 11,15,21,31……継手リンクプレート J……継手部

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】2枚のローラリンクプレートに結合したブ
    ッシュに、ローラを回転自在に遊合せるローラリンク
    と、2枚のピンリンクプレート及びピンとからなるピン
    リンクとを相互に連結し、このローラリンクプレートと
    ピンリンクプレートとの間に、ブッシュに捲回されたO
    リングを挟持したチェーンの夫々端部を、連結するチェ
    ーンの継手において、継手リンクプレートの孔をテーパ
    とし、継手ピンを嵌合したとき、継手リンクプレート孔
    の端部内周面を、継手ピンと接触させたことを特徴とす
    るチェーンの継手。
  2. 【請求項2】継手リンクプレートの孔を、平行部とテー
    パ部の複合孔としたことを特徴とする実用新案登録請求
    の範囲第1項記載のチェーンの継手。
  3. 【請求項3】2枚のローラリンクプレートに結合したブ
    ッシュに、ローラを回転自在に遊合せるローラリンク
    と、2枚のピンリンクプレート及びピンとからなるピン
    リンクとを相互に連結し、このローラリンクプレートと
    ピンリンクプレートとの間に、ブッシュに捲回されたO
    リングを挟持したチェーンの夫々端部を、連結するチェ
    ーン継手において、継手リンクプレートの孔を平行と
    し、継手ピンの継手リンクプレートとの嵌合部をテーパ
    としたことを特徴とするチェーンの継手。
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JP5229837B2 (ja) * 2011-10-19 2013-07-03 スターテクノ株式会社 倍速コンベヤチェーン及び倍速コンベヤ
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