JP2512957Y2 - 構造物制振装置 - Google Patents

構造物制振装置

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JP2512957Y2 JP1988159597U JP15959788U JP2512957Y2 JP 2512957 Y2 JP2512957 Y2 JP 2512957Y2 JP 1988159597 U JP1988159597 U JP 1988159597U JP 15959788 U JP15959788 U JP 15959788U JP 2512957 Y2 JP2512957 Y2 JP 2512957Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は吊り橋のタワー、超高層ビルディング、タワ
ー、鉄塔等の構造物の上部に取り付けてこれら構造物の
風荷重(空気力)による振動や、地震による振動振幅を
抑えて早期に振動を減衰させるために用いる構造物制振
装置に関するものである。
[従来の技術] 従来、この種構造物制振装置としては、たとえば、特
開昭60-92569号公報に示されているように、振動物体の
振動量を検出する検出手段と、この検出手段によって検
出された振動量に対応する制御力を振動物体に印加する
駆動装置と、上記制御力を振動物体に印加する際の力の
バランスを達成する付加質量とを有する振動制御装置に
おいて、付加質量の過大な動きを規制するストッパーお
よびこのストッパーに対する付加質量の衝撃力を吸収す
る緩衝部材を備えた構成としたもの、特開昭60-92570号
公報に示されているように、構造物に付加重錘駆動装置
を設置し、上記構造物の振動を振動検出器で検出し、こ
の検出信号に基づいて制御回路で制御信号を発生し、こ
の信号で上記付加重錘駆動装置の駆動を制御し、上記構
造物の振動を制御するようにしたものにおいて、地上に
設置した地震動検出器と理論回路から構成される構造物
振動予知センサを設け、この出力によって上記付加重錘
駆動装置に電力を供給して制振制御可能状態にするよう
にしたもの、特開昭59-97341号公報に示されるように、
構造物の床部または天井部に可動自在に載置した付加重
錘と、前記床部または天井部に静止部を固着した、付加
重錘を駆動するアクチュエータと、アクチュエータを作
動させる制御部と、構造物に装着した、構造物の振動を
検出する振動検出器と、構造物の地盤に装着した、地盤
の振動を検出する振動検出器と、構造物の振動検出器の
検出信号から地盤の振動検出器の検出信号を減算して制
御部の入力とする減算回路とから成るとしたもの、更に
は、特開昭60-85165号公報に示されるように、構造物に
付加重錘駆動装置を設置し、構造物の振動を検出する振
動検出器からの信号に基づき上記付加重錘駆動装置のア
クチュエータを駆動するようにした構成において、上記
振動検出器から付加重錘駆動装置の間に帯域フィルタを
接続した構成としたもの、等がある。
[考案が解決しようとする課題] ところが、上記特開昭60-92569号公報に開示されたも
のは、ストッパー等を有しているため構造が複雑であ
り、特開昭60-92570号公報に開示されたものは、地上に
地震動検出器があるため制御装置が複雑であり、特開昭
59-97341号公報に開示されたものは、減算器が必要であ
るため振動検出器が複数必要であり、特開昭60-85165号
公報に開示されたものは、帯域フィルタが必要であるた
め余分な回路が必要である、等の問題点がそれぞれあ
る。又、上記各従来方式のものでは、いずれも駆動体を
どのように制御するのかの具体的手段に欠けており、更
に構造物の振動と制振装置の駆動体の具体的動きに関す
る位相関係が明確ではない。
そこで、本考案は、上記の諸問題点を解決し、構造物
に制振体の運動エネルギーを最大に与えて構造物から運
動エネルギーを奪い、制振体の位相を構造物に対して最
適となるように制振体の振れ角度、周期をセミアクティ
ブに制御することにより、構造物の振動を少なくしよう
とするものである。
[課題を解決するための手段] 本考案は、上記課題を解決するために、構造物の上部
に支持架構を介して固定設置した支持フレームに、水平
方向に配した軸を回転自在に支持させ、該軸に制振体を
取り付けて吊り下げ、該軸を中心として制振体が振子の
単弦振動を行えるようにし、且つ上記軸を回転させて上
記制振体を移動させる駆動力を与えるためのモータを、
上記構造物の上部に設置して、上記軸と連結し、更に、
上記構造物の揺れを検知するための揺れ検知センサを、
該構造物に設け、該揺れ検知センサからの信号を位相制
御する位相制振装置を備え、該位相制御装置からの位相
信号を基に上記モータを駆動させて上記制振体をセミア
クティブに制御し構造物の揺れを抑えるようにしてなる
構成とする。
[作用] 構造物の揺れが揺れ検知センサによって検知される
と、その信号は位相制御装置により位相制御されてから
制振体の駆動モータへ出力される。したがって、制振体
に単弦振動として与えられたエネルギーが構造物に対し
て最適な状態で与えられるため、構造物の揺れが素早く
抑えられる。又、制振体の単弦振動は、モータにより軸
を介して与えられ、且つ制振体の振れ角度、周期はセミ
アクティブに制御される。
[実施例] 以下、図面に基づき本考案の実施例を説明する。
第1図は外力を受けて振動する構造物としての吊り橋
のタワーに適用した本考案の一実施例を示すもので、吊
り橋のタワー1の頂部に制振装置本体2、揺れ検知セン
サ3を取り付ける。すなわち、上記制振装置本体2は、
第2図及び第3図に詳細を示す如く、タワー1の頂部に
支持架構4を構築し、上記架構4に固定した支持フレー
ム6の下端部に、タワー1の揺れ方向と直交する方向に
水平に配した軸5を、回転自在に支持させ、且つ該軸5
に、扇形断面とした制振体としての錘り7を取り付け
て、上記軸5の回転により錘り7がタワー1の揺れ方向
に振子の単弦振動を行えるように吊り下げ支持させ、更
に上記タワー1の頂部に架台8を介してモータ9を設置
し、該モータ9に、上記軸5の一端を減速機10を介して
連結し、上記モータ9の駆動力を上記減速機10及び軸5
を経て錘り7に伝達させられるようにした構成としてあ
る。
又、上記揺れセンサ3は、タワー1の上側部に取り付
けられてタワー1の揺れを検知するようにしてあり、更
に本考案では、上記センサ3からの信号を位相制御する
位相制御装置を備え、該位相制御装置より出力される位
相信号を基に上記モータ9を駆動させるようにし、モー
タ9の駆動力によってタワー1の揺れに対する錘り7の
単弦振動を任意に位相制御することにより、タワー1の
揺れを許容揺れ範囲に抑えると共にタワー1の運動エネ
ルギーを消費させるようにしてある。
なお、上記モータ9の駆動力とは、錘り7を加速する
動力であり、又、錘り7が必要とする振幅を保持するた
めの減衰力を与える制動力でもある。すなわち、タワー
1が揺れることにより単弦振動として錘り7に与えられ
たエネルギーは制御力を与えないと発散してしまうの
で、モータ9の駆動により、錘り7を必要とする振幅ま
で加速する制御力と、発散を抑える制動力を与えるよう
にしてある。
因に、上記錘り7を第4図に示すように、振子として
考えた場合、その固有振動周期Tは重心Gの振動半径R
で決まる。すなわち、 更に、錘り7の質量をm、水平方向変位量をxとしたと
き、垂直方向変位量yは、 として求めることができる。
次に、本考案における位相制御の原理を第5図を参照
して説明する。第5図中、15はアクチュエータ16によっ
て加振される振動台、17は該振動台15上に移動自在に載
置した供試体(第1図のタワー1に相当)、18は錘り
(第2図の錘り7に相当)、19,20はブラケットであ
る。今、供試体17に作用する空気力(風荷重)をPと
し、供試体17の質量をM、供試体17の換算ばね定数を
K、供試体17の減衰係数(付加減衰定数:2Mhω)をC、
供試体17の水平方向の直線変位量(絶対座標)をXと
し、錘り18の質量をm、錘り18のばね定数をk、錘り18
の振動を制御する制御力をp、錘り18の水平方向の直線
変位量(供試体17に対する相対座標)をxとしたとき、
供試体17と錘り18の運動方程式は、 M+CX+KX+m(+)=Pcosωt …(1) (ω:固有振動数、t:時間) m+m+kx=p(t) …(2) ここで、供試体17及び錘り18が単弦運動をしているもの
とすると、 X=Asinωt …(3) (A:振幅) x=Bsin(ωt+α) …(4) (B:振幅、α:ωtに対する位相差) このとき、ばね定数K及びkと供試体17、錘り18との間
には、 K=(M+m)ω2 …(5) k=mω2 …(6) の関係がある。したがって、(3)式及び(4)式のう
ち質量とばね定数を含む項は次の如く常に零となる。
(M+m)+KX=−(M+m)Aω2 sinωt+(M
+m)Aω2 sinωt=O …(7) m+kx=−mBω2 sin(ωt+α)+mBω2 sin(ωt
+α)=O …(8) (7)、(8)式を(1)、(2)式に代入すれば、 Pcosωt=CX+m=2MhAω2 cosωt−mBω2 sin(ω
t+α) …(9) p(t)=m=−mAω2sinωt …(10) ここで、(9)式は、右辺の第1項と第2項の位相が同
じときに、供試体17の減衰と錘り18の運動による力が空
気力Pと釣り合っていることを示している。すなわち、
錘り18の運動が供試体17の運動に対して90°遅れた形
(−90°)で動作したときに、供試体17の減衰と同じ方
向に力が働き振動を止めようとすることが判る。したが
って、α=−90°として(9)式を書き直すと、 Pcosωt=2MhAω2cosωt+mBω2 cosωt=(2MhA+m
B)ω2 cosωt …(11) となる。又、錘り18の振幅Bは(11)式より、 m・B=(P/ω2)−2MhA …(12) となる。
これらの式から明らかなことは、制振装置が能動形で
あっても受動形であっても成り立つので、(10)式の示
す力pは、能動形の場合は制御する力、受動形の場合は
減衰する力と考えればよい。
上述した原理についての式を言葉に直すと、次の如く
である。
構造物(本実施例のタワー1)の振動を抑えようと
する制振装置の力は制振装置の質量の動きによって得ら
れる。
制振装置には、構造物に入ってくる力と同じ大きさ
の反対向きの力を制御力あるいは減衰力として与えるこ
とによって安定した振動となる。
これを換言すると、構造物に入ってくる空気力等のエ
ネルギーは制振装置の運動エネルギーに変換され、これ
を制振装置の減衰機構が消費する、という間接的なエネ
ルギー消費形式によって構造物の揺れを抑えることがで
きるというのが、制振装置の原理である。
以上のことから、タワー1の制振装置本体2の錘り7
の変位の位相差を90°つければよいことが判る。その図
を第6図(イ)に示す。ここで、第6図(イ)より変位
を1回微分すれば、第6図(ロ)に示す如く速度が得ら
れる。更に速度をもう1回微分すれば、第6図(ハ)に
示す如く加速度が得られる。なお、第6図において、実
線は構造物の動きを、又、破線は錘りの動きを示す。し
たがって、本考案では、揺れ検知センサ3を加速度セン
サとしており、タワー1の揺れを揺れ検知センサ3で加
速度として計測し、この加速度を1回積分してタワー1
の速度信号を求め、この速度信号と錘り7の変位信号を
比較し、タワー1の速度信号を反転した信号を錘り7の
速度信号として制振装置本体2の駆動部に与えることに
より、錘り7の変位をタワー1の変位に対して90°遅れ
で動作させるようにする。
上記位相制御を行わせるための制御ブロック図は第7
図に示す如くである。すなわち、21は揺れ検知センサ3
で検出した加速度信号α1を積分する第1積分器、22は
該第1積分器21の出力である速度信号v1の符号を反転し
てリレー23の接点23aを介しモータ9用のドライブユニ
ット24に駆動指令を送るアンプ、25はモータ9の回転数
を上記アンプ22からの信号と等価させるためのフィード
バック信号をドライブユニット24へ送るパルスゼネレー
タ、26は上記第1積分器21からの信号v1を更にもう1回
積分するための第2積分器、27は該第2積分器26からの
変位信号l1と任意の設定値とを比較するコンパレータ、
23は前記したリレーで、上記コンパレータ27で設定信号
と比較された変位信号l1が設定値より大きい場合に励磁
されて上記接点23aをON作動させ、モータ9を回転させ
て錘り7を左右に動かすことができるようにしてある。
28は上記第2積分器26の出力信号を表示する変位表示器
である。なお、上記コンパレータ27はタワー1が或る揺
れの範囲を越えたときに錘り7を動かすためのものであ
るが、必ずしも必要なものではない。又、変位表示器28
も付加的に設けたものであり、絶対的に必要なものでは
ない。
第7図のブロック図について具体的に説明する。タワ
ー1に取付けてある加速度検知センサである揺れ検知セ
ンサ3で加速度が検出されると、その信号α1が第1積
分器21で積分されることにより速度信号v1となる。次に
この速度信号v1の符号がアンプ22で反転された後、ドラ
イブユニット24に入力されるため、モータ9が回転させ
られることにより軸5を介して錘り7が左右に動かされ
る。一方、第1積分器21からの速度信号v1は第2積分器
26で更にもう1回積分されることにより変位信号l1とな
り、この変位信号l1がコンパレータ27で設定値と比較さ
れ、設定値よりも大きい場合に、コンパレータ27からの
信号がリレー23に送られることになり、アンプ22とドラ
イブユニット24との間の接点23aがON作動させられるこ
とになる。
上記において、錘り7にはタワー1が揺れることによ
るエネルギーが与えられるので、錘り7を必要とする振
幅まで加速した後はモータ9の駆動力は制動力として与
えられる。したがって、錘り7は単弦振動を行う角度、
周期がセミアクティブに制御されることになり、少ない
動力で駆動することができる。又、このため、軸5から
錘り7の重心Gまでの半径R1を短くても、錘り7の周期
をタワー1の周期に一致させることができ、これにより
装置全体をコンパクト化することができる。
次に、第8図は制振装置本体2の他の例を示すもの
で、軸5を延長して該軸5の両端部を軸受台11によって
も支持させるようにしたものである。
第8図の実施例の場合には、錘り7の荷重を軸受台11
によっても支持できるので、第2図及び第3図の実施例
の場合に比し、錘り7を支える架構4の負担を少なくす
ることができる。
第9図は制振装置本体2の更に他の例を示すもので、
上記第8図の実施例における軸受台11に代えて、タワー
1の頂部に、錘り7の揺動面を直接支持するガイドロー
ラ12を設けたものである。
第9図の実施例の場合にも、上記第8図の実施例の場
合と同等な作用効果が得られる。
第10図は制振装置本体2の更に別の例を示すもので、
軸受台14に軸5の両端を支承させ、且つ該軸5に、下端
部に錘り7′を取り付けたロッド13の上端を固設し、上
記錘り7′をロッド13を介して軸5から吊り下げるよう
にしたものである。
第10図の実施例には、錘り7′の取り付け位置や重量
を変えることにより、錘り7′の振動周期や角度を簡単
に変更することができる。
ところで、タワー1が速い周期で揺れた場合には制振
装置本体2の駆動系に遅れが生じる可能性がある。第11
図はこの駆動系の遅れを補正するための回路を示すもの
である。すなわち、29は第1積分器21から出力された信
号をデジタル化するためのA/D変換器、30は該A/D変換器
29からの信号データをそのa端子に入力されているクロ
ック信号に同期させて記憶するメモリ、31は位相設定器
32で設定された位相を上記メモリ30に送り該メモリ30内
のデータの送受をコントロールする位相制御器、33は上
記メモリ30から出力されたデータをアナログ変換しリレ
ー23の接点23aを通してドライブユニット24へ駆動指令
として送るD/A変換器である。
第11図の回路において、揺れ検知センサ3により検知
された信号α3は第1積分器21で速度信号v3に変えられ
た後A/D変換器29でデジタル化されてメモリ30に入れら
れる。メモリ30では、揺れ始めて任意同期分のv3のデー
タをa端子に加わるクロック信号に同期させて記憶する
と同時に、位相設定器32でセットした値に基づく位相制
御器31からの指令により任意の位相遅れでデータを排出
する。この場合、メモリ30は位相設定器32でセットした
位相によりデータを排出できるので、速度の急激な変動
に対して位相を自由に設定できるため、サーボ系の遅れ
を補正できることになる。すなわち、メモリ30を使用し
ない場合には、第12図に示す如く、サーボ遅れにより錘
り7の動き(二点鎖線)に遅れが生じてしまうが、メモ
リ30を使用すると、第13図に示す如く、サーボ系に遅れ
時間Δt(本実施例では3/4Hz)を折り込むと、錘り7
の動きを補正することができる。つまり、位相を任意周
期調整して、サーボ系の遅れを補正しながら制御できる
ことになる。
なお、前記実施例では吊り橋のタワー1への採用例を
例示したが、第14図に示す如き高層ビル1′や他の構造
物についても同様に採用できるものであり、又、位相を
構造物の振動に対して進ませるように制御して加振装置
として使用することも任意にでき、その他本考案の要旨
を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ることは勿論で
ある。
[考案の効果] 以上述べた如く、本考案の構造物制振装置によれば、
構造物の上部に支持架構を介して固定設置した支持フレ
ームに、水平方向に配した軸を回転自在に支持させ、該
軸に制振体を取り付けて吊り下げ、該軸を中心として制
振体が振子の単弦振動を行えるようにし、且つ上記軸を
回転させて上記制振体を移動させる駆動力を与えるため
のモータを、上記構造物の上部に設置して、上記軸と連
結し、更に、上記構造物の揺れを検知するための揺れ検
知センサを、該構造物に設け、該揺れ検知センサからの
信号を位相制御する位相制振装置を備え、該位相制御装
置からの位相信号を基に上記モータを駆動させて上記制
振体をセミアクティブに制御し構造物の揺れを抑えるよ
うにしてなる構成としてあるので、構造物の上部より吊
り下げられた制振体は、モータにより振子の単弦振動を
行うことができ、構造物の揺れの周期に一致するように
位相制御装置の制御に基づき制振体の単弦振動を制御す
ることにより、単弦振動を行う制振体のエネルギーを構
造物に対し最適に与えることができて、構造物の揺れを
素早く抑えて制振させることができ、又、制御系が簡単
なため、価格が安く且つメンテナンスが容易であり、更
に単弦振動を利用し且つセミアクティブに制振体を駆動
するため制振体を加速するエネルギーが少なくて済み、
省力化を図ることができると共にコンパクトな設計が可
能となる、等の優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の構造物制振装置を吊り橋のタワーに採
用した状態を示す概略図、第2図は制振装置本体の構造
を示す正面図、第3図は第2図の側面図、第4図は振子
の振動系を示す説明図、第5図は本考案の原理をモデル
化して示した図、第6図は構造物と錘りとの関係を示す
もので、(イ)は変位として、(ロ)は速度として、
(ハ)は加速度としてそれぞれ表わした線図、第7図は
本考案における位相制御装置の一実施例を示すブロック
図、第8図及び第9図はいずれも制振装置本体の他の例
を示す側面図、第10図は制振装置本体の更に他の例を示
す正面図、第11図はサーボ系の遅れを補正するための回
路の一例を示すブロック図、第12図はサーボ系の遅れを
補正しない場合の変位を示す図、第13図はサーボ系の遅
れを補正した場合の変位を示す図、第14図は本考案を高
層ビルに採用した場合の概略図である。 1……吊り橋タワー、2……制振装置本体、3……揺れ
検知センサ、4……支持架構、5……軸、6……支持フ
レーム、7……錘り(制振体)、9……モータ、21……
第1積分器、23……リレー、24……ドライブユニット、
26……第2積分器、27……コンパレータ、30……メモ
リ、31……位相制御器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−219635(JP,A) 特開 昭62−251542(JP,A) 特開 昭61−70243(JP,A)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】構造物の上部に支持架構を介して固定設置
    した支持フレームに、水平方向に配した軸を回転自在に
    支持させ、該軸に制振体を取り付けて吊り下げ、該軸を
    中心として制振体が振子の単弦振動を行えるようにし、
    且つ上記軸を回転させて上記制振体を移動させる駆動力
    を与えるためのモータを、上記構造物の上部に設置し
    て、上記軸と連結し、更に、上記構造物の揺れを検知す
    るための揺れ検知センサを、該構造物に設け、該揺れ検
    知センサからの信号を位相制御する位相制振装置を備
    え、該位相制御装置からの位相信号を基に上記モータを
    駆動させて上記制振体をセミアクティブに制御し構造物
    の揺れを抑えるようにしてなることを特徴とする構造物
    制振装置。
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