JP2512452Y2 - 液圧倍力装置 - Google Patents
液圧倍力装置Info
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- JP2512452Y2 JP2512452Y2 JP1989137742U JP13774289U JP2512452Y2 JP 2512452 Y2 JP2512452 Y2 JP 2512452Y2 JP 1989137742 U JP1989137742 U JP 1989137742U JP 13774289 U JP13774289 U JP 13774289U JP 2512452 Y2 JP2512452 Y2 JP 2512452Y2
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- Japan
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- power piston
- housing
- spring
- power
- booster
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Description
【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、入力を所定の大きさに倍力させて出力す
る、例えばブレーキ倍力装置等の液圧倍力装置に関する
ものである。
る、例えばブレーキ倍力装置等の液圧倍力装置に関する
ものである。
(従来の技術) 一般に液圧倍力装置は、入力軸を作動して制御弁を切
り換えることにより、動力室に液圧源からの液圧を導入
し、その液圧によってパワーピストンを作動させて出力
軸から出力するようになっている。
り換えることにより、動力室に液圧源からの液圧を導入
し、その液圧によってパワーピストンを作動させて出力
軸から出力するようになっている。
このような液圧倍力装置は、例えば自動車の制動装置
におけるブレーキ倍力装置に用いられており、小さなブ
レーキペダル踏力で大きなブレーキ力を得ることによ
り、制動を確実にすると共に、運転車の疲労を軽減して
いる。
におけるブレーキ倍力装置に用いられており、小さなブ
レーキペダル踏力で大きなブレーキ力を得ることによ
り、制動を確実にすると共に、運転車の疲労を軽減して
いる。
従来のブレーキ倍力装置として、例えば第2図に示す
ようなブレーキ倍力装置がある。
ようなブレーキ倍力装置がある。
第2図に示されているように、ブレーキ倍力装置1は
ほぼ筒状に形成されたハウジング2を備えている。ハウ
ジング2の第1孔3には、パワーピストン4が液密に摺
動可能に嵌挿されている。すなわち、第1孔3はシリン
ダを形成している。また第1孔3はハウジング2に固定
されたプラグ5によって、液密に閉塞されており、この
プラグ5とパワーピストン4との間の第1孔3内に動力
室6が形成されている。
ほぼ筒状に形成されたハウジング2を備えている。ハウ
ジング2の第1孔3には、パワーピストン4が液密に摺
動可能に嵌挿されている。すなわち、第1孔3はシリン
ダを形成している。また第1孔3はハウジング2に固定
されたプラグ5によって、液密に閉塞されており、この
プラグ5とパワーピストン4との間の第1孔3内に動力
室6が形成されている。
一方、パワーピストン4に穿設された第2孔7には、
制御弁8の弁体9が摺動可能に設けられていると共に、
この弁体9の球9aが着座可能な制御弁8の第1弁座10が
固定されている。弁体9はばねにより常時付勢されてい
て、ブレーキ倍力装置1の非作動時には、球9aが第1弁
座10に着座している。この球9aが第1弁座10への着座時
に、第2孔7内には圧力室11が形成される。
制御弁8の弁体9が摺動可能に設けられていると共に、
この弁体9の球9aが着座可能な制御弁8の第1弁座10が
固定されている。弁体9はばねにより常時付勢されてい
て、ブレーキ倍力装置1の非作動時には、球9aが第1弁
座10に着座している。この球9aが第1弁座10への着座時
に、第2孔7内には圧力室11が形成される。
また第1弁座10の孔内を所定の間隙を有して貫通する
筒状部材12が、その一端を球9aに対向されて配設されて
いる。この筒状部材12の対向端部は球9aに当接可能とな
っていて、制御弁8の第2弁座13を形成している。そし
て、筒状部材12は、プラグ5を摺動可能に液密に貫通す
る入力軸支14の一端に支持されている。この入力軸14の
他端は連結部材15を介して図示しないブレーキペダルに
連結されている。更に入力軸14は常時ばねにより第2図
において右方へ付勢されており、ブレーキ倍力装置1の
非作動時には、入力軸14はその先端のフランジ部14aが
プラグ5の先端に当接して後退限位置となっている。こ
の後退限位置では、筒状部材12の先端が球9aに対して微
小間隙を有し、きわめて近接した位置となっている。
筒状部材12が、その一端を球9aに対向されて配設されて
いる。この筒状部材12の対向端部は球9aに当接可能とな
っていて、制御弁8の第2弁座13を形成している。そし
て、筒状部材12は、プラグ5を摺動可能に液密に貫通す
る入力軸支14の一端に支持されている。この入力軸14の
他端は連結部材15を介して図示しないブレーキペダルに
連結されている。更に入力軸14は常時ばねにより第2図
において右方へ付勢されており、ブレーキ倍力装置1の
非作動時には、入力軸14はその先端のフランジ部14aが
プラグ5の先端に当接して後退限位置となっている。こ
の後退限位置では、筒状部材12の先端が球9aに対して微
小間隙を有し、きわめて近接した位置となっている。
パワーピストン4の動力室6と反対側には、出力軸16
が突設されており、この出力軸16はハウジング2の仕切
り壁2aを液密にかつ摺動可能に貫通して図示しないマス
タシリンダのピストンを作動するようになっている。ま
たパワーピストン4は、二重に配設された径の異なる2
本のコイルばねからなる戻しばね17、18により常時右方
向に付勢されており、ブレーキ倍力装置1の非作動時に
は、パワーピストン4の出力軸16を反対側の端はプラグ
5に当接して後退限位置となっている。
が突設されており、この出力軸16はハウジング2の仕切
り壁2aを液密にかつ摺動可能に貫通して図示しないマス
タシリンダのピストンを作動するようになっている。ま
たパワーピストン4は、二重に配設された径の異なる2
本のコイルばねからなる戻しばね17、18により常時右方
向に付勢されており、ブレーキ倍力装置1の非作動時に
は、パワーピストン4の出力軸16を反対側の端はプラグ
5に当接して後退限位置となっている。
ブレーキ倍力装置1には、ブレーキ液を貯溜するリザ
ーバ19が取り付けられている。このリザーバ19には、ブ
レーキ液をブレーキ倍力装置1に送給するためのブレー
キ液送給口20及びブレーキ倍力装置1からブレーキ液が
戻って来るブレーキ液戻り口21を備えている。ブレーキ
液送給口20は、ポンプやアキュムレータ等からなる液圧
源22に接続されており、この液圧源22は、配管23、ハウ
ジング2の導入口24、ハウジング2に形成された通路25
及びパワーピストン4に形成された通路26を通って圧力
室11に常時接続されている。
ーバ19が取り付けられている。このリザーバ19には、ブ
レーキ液をブレーキ倍力装置1に送給するためのブレー
キ液送給口20及びブレーキ倍力装置1からブレーキ液が
戻って来るブレーキ液戻り口21を備えている。ブレーキ
液送給口20は、ポンプやアキュムレータ等からなる液圧
源22に接続されており、この液圧源22は、配管23、ハウ
ジング2の導入口24、ハウジング2に形成された通路25
及びパワーピストン4に形成された通路26を通って圧力
室11に常時接続されている。
また、ブレーキ液戻り口21は、ハウジング2の排出口
27、ハウジング2とプラグ5と入力軸14と筒状部材12と
にそれぞれ形成された通路孔28、29、30、31及び第2弁
座13と球9aとの間の間隙を通って、非作動時に動力室6
へ連通している。
27、ハウジング2とプラグ5と入力軸14と筒状部材12と
にそれぞれ形成された通路孔28、29、30、31及び第2弁
座13と球9aとの間の間隙を通って、非作動時に動力室6
へ連通している。
このように構成されているブレーキ倍力装置において
は、液圧源22からブレーキ液が圧力室11に導入され、圧
力室11には常時一定の大きさの液圧が保持されている。
は、液圧源22からブレーキ液が圧力室11に導入され、圧
力室11には常時一定の大きさの液圧が保持されている。
ブレーキ非作動時には、ブレーキ倍力装置1は、入力
軸14、パワーピストン4、および出力軸16がともに後退
限位置となっている。この状態では、制御弁8の球9aが
第1弁座10に着座しているとともに、筒状部材12の第2
弁座13が球9aから離座している。このため、動力室6は
圧力室11から遮断されているとともにリザーバ19に連通
している。
軸14、パワーピストン4、および出力軸16がともに後退
限位置となっている。この状態では、制御弁8の球9aが
第1弁座10に着座しているとともに、筒状部材12の第2
弁座13が球9aから離座している。このため、動力室6は
圧力室11から遮断されているとともにリザーバ19に連通
している。
制動するために、図示しないブレーキペダルを踏み込
むと、入力軸14が左方へ移動して筒状部材12の第2弁座
13が球9aに当接し、球9aが第1弁座10から直ちに離座
し、圧力室11内の圧液が動力室6内に導入される。この
圧液により、パワーピストン4が戻しばね17、18の弾発
力に抗して前方へ移動するので、出力軸16が前進してマ
スタシリンダのピストンを作動させる。これにより、制
動が行われる。
むと、入力軸14が左方へ移動して筒状部材12の第2弁座
13が球9aに当接し、球9aが第1弁座10から直ちに離座
し、圧力室11内の圧液が動力室6内に導入される。この
圧液により、パワーピストン4が戻しばね17、18の弾発
力に抗して前方へ移動するので、出力軸16が前進してマ
スタシリンダのピストンを作動させる。これにより、制
動が行われる。
一方、動力室6内の液圧が入力軸14にも作用するの
で、この液圧により入力軸14に加えられる力はブレーキ
反力として運転者に伝えられる。パワーピストン4の移
動に伴い第1弁座10も左方へ移動し、この第1弁座10が
球9aに当接すると、圧力室11と動力室6との連通が遮断
される。このため、それ以上動力室6内に圧液が導入さ
れないので、パワーピストン4の移動が停止する。この
結果、ブレーキペダルの踏込み量、すなわち入力軸14の
入力に応じた量だけ、圧液が動力室6内に導入される。
したがって、出力軸16の出力は入力軸14の入力に応じた
大きさになる。こうして、ペダル踏み込み量に応じた大
きさのブレーキ力により、制動が行われる。
で、この液圧により入力軸14に加えられる力はブレーキ
反力として運転者に伝えられる。パワーピストン4の移
動に伴い第1弁座10も左方へ移動し、この第1弁座10が
球9aに当接すると、圧力室11と動力室6との連通が遮断
される。このため、それ以上動力室6内に圧液が導入さ
れないので、パワーピストン4の移動が停止する。この
結果、ブレーキペダルの踏込み量、すなわち入力軸14の
入力に応じた量だけ、圧液が動力室6内に導入される。
したがって、出力軸16の出力は入力軸14の入力に応じた
大きさになる。こうして、ペダル踏み込み量に応じた大
きさのブレーキ力により、制動が行われる。
ブレーキ作動を解除するためブレーキペダルの踏込み
を解除すると、入力軸14が、パワーピストン4に対して
大きく後退する。このため、筒状部材12の第2弁座13が
球9aから離れ、動力室6はリザーバ19に連通して、動力
室6内の圧液がリザーバ19に排出され、動力室6内の圧
力が低下する。したがって、戻しばね17、18の弾発力に
よってパワーピストン4が後退する。このとき、入力軸
14の後退に伴い、筒状部材12が球9aから大きく離れて大
きな流路面積が形成されるので、動力室6内の圧液はリ
ザーバ19に迅速に排出されるようになる。したがって、
パワーピストン4は迅速に後退する。
を解除すると、入力軸14が、パワーピストン4に対して
大きく後退する。このため、筒状部材12の第2弁座13が
球9aから離れ、動力室6はリザーバ19に連通して、動力
室6内の圧液がリザーバ19に排出され、動力室6内の圧
力が低下する。したがって、戻しばね17、18の弾発力に
よってパワーピストン4が後退する。このとき、入力軸
14の後退に伴い、筒状部材12が球9aから大きく離れて大
きな流路面積が形成されるので、動力室6内の圧液はリ
ザーバ19に迅速に排出されるようになる。したがって、
パワーピストン4は迅速に後退する。
入力軸14のフランジ部14aがプラグ5の左端に当接す
ると、入力軸14はそれ以上後退しなくなり、パワーピス
トン4のみが後退するようになる。パワーピストン4は
その右端がプラグ5に当接すると後退が停止して後退限
位置となる。
ると、入力軸14はそれ以上後退しなくなり、パワーピス
トン4のみが後退するようになる。パワーピストン4は
その右端がプラグ5に当接すると後退が停止して後退限
位置となる。
この状態では、入力軸14はパワーピストン4に対して
前進した所定の位置となっており、筒状部材12の右端は
球9aにきわめて近接した状態となる。こうしてブレーキ
が迅速に解除される。
前進した所定の位置となっており、筒状部材12の右端は
球9aにきわめて近接した状態となる。こうしてブレーキ
が迅速に解除される。
ところで、近年車両の高速化等によりブレーキ力が増
大してきている。このブレーキ力の増大化にともない、
戻しばね17、18の付勢力を大きく設定する必要がある。
しかし、戻しばねの付勢力を大きくするためにコイルば
ねの線径を単純に大きくすると、ばね定数が大きくなり
すぎてしまい、フルストロークした時のばねの応力が許
容応力を超え、ばねが破損してしまうおそれがある。
大してきている。このブレーキ力の増大化にともない、
戻しばね17、18の付勢力を大きく設定する必要がある。
しかし、戻しばねの付勢力を大きくするためにコイルば
ねの線径を単純に大きくすると、ばね定数が大きくなり
すぎてしまい、フルストロークした時のばねの応力が許
容応力を超え、ばねが破損してしまうおそれがある。
そこで、従来は、第2図に示すようにコイル径の異な
る2本のコイルばねを、大径のコイルばねの中に小径の
コイルばねを同心的に配設することによりばね定数を小
さくすることが行われている。
る2本のコイルばねを、大径のコイルばねの中に小径の
コイルばねを同心的に配設することによりばね定数を小
さくすることが行われている。
(考案が解決しようとする課題) しかしながら、従来の2本のコイルばねを配設する方
法では、大径のコイルばねのハウジング2に当接するハ
ウジング側端部は、ハウジング2の孔の壁面によって径
方向の動きが制限されるが、小径のコイルばねのハウジ
ング2に当接するハウジング側端部は、径方向の動きが
何等制限されない。また、小径のコイルばねのパワーピ
ストン4に当接するパワーピストン側端部は、パワーピ
ストン4の外周面によって径方向の動きが制限される
が、大径のコイルばねのパワーピストンに当接するパワ
ーピストン側端部は、径方向の動きが何等制限されな
い。このため、2本の戻しばね17、18は、それらの戻し
ばねどうしが径方向に動くことにより、互いに干渉して
しまうことがある。その結果、戻しばね17、18が摩耗し
て摩耗粉が発生すると共に、戻しばねが劣化して耐久性
が損なわれてしまう。
法では、大径のコイルばねのハウジング2に当接するハ
ウジング側端部は、ハウジング2の孔の壁面によって径
方向の動きが制限されるが、小径のコイルばねのハウジ
ング2に当接するハウジング側端部は、径方向の動きが
何等制限されない。また、小径のコイルばねのパワーピ
ストン4に当接するパワーピストン側端部は、パワーピ
ストン4の外周面によって径方向の動きが制限される
が、大径のコイルばねのパワーピストンに当接するパワ
ーピストン側端部は、径方向の動きが何等制限されな
い。このため、2本の戻しばね17、18は、それらの戻し
ばねどうしが径方向に動くことにより、互いに干渉して
しまうことがある。その結果、戻しばね17、18が摩耗し
て摩耗粉が発生すると共に、戻しばねが劣化して耐久性
が損なわれてしまう。
また、ハウジング2のパワーピストン4が摺動する第
1孔3からなるシリンダの壁面と戻しばね17、18とが干
渉して、シリンダ壁面が傷付くこともある。
1孔3からなるシリンダの壁面と戻しばね17、18とが干
渉して、シリンダ壁面が傷付くこともある。
本考案は、このような問題に鑑みてなされたものであ
って、その目的は、戻しばねを構成する2本のコイルば
ねどうしの干渉及びコイルばねとシリンダ壁との干渉を
確実に防止することのできる液圧倍力装置を提供するこ
とである。
って、その目的は、戻しばねを構成する2本のコイルば
ねどうしの干渉及びコイルばねとシリンダ壁との干渉を
確実に防止することのできる液圧倍力装置を提供するこ
とである。
(課題を解決するための手段) 前述の課題を解決するために、本考案の液圧倍力装置
は、戻しばねが、大径のコイルばねの中に小径のコイル
ばねが同心的に配設された径の異なる第1および第2コ
イルばねからなり、これら第1および第2コイルばねの
各ハウジング側端部が径方向に動くのをそれぞれ制限す
る第1および第2ハウジング側制限部を前記ハウジング
に設けるとともに、第1および第2コイルばねの各パワ
ーピストン側端部が径方向に動くのをそれぞれ制限する
第1および第2パワーピストン側制限部を前記パワーピ
ストンに設けたことを特徴としている。
は、戻しばねが、大径のコイルばねの中に小径のコイル
ばねが同心的に配設された径の異なる第1および第2コ
イルばねからなり、これら第1および第2コイルばねの
各ハウジング側端部が径方向に動くのをそれぞれ制限す
る第1および第2ハウジング側制限部を前記ハウジング
に設けるとともに、第1および第2コイルばねの各パワ
ーピストン側端部が径方向に動くのをそれぞれ制限する
第1および第2パワーピストン側制限部を前記パワーピ
ストンに設けたことを特徴としている。
(作用) このような構成をした本考案に係る液圧倍力装置にお
いては、第1および第2コイルばねの第1および第2ハ
ウジング側端部の径方向の動きが、第1および第2ハウ
ジング側制限部によってそれぞれ制限されるとともに、
第1および第2コイルばねの第1および第2パワーピス
トン側端部の径方向の動きが、第1および第2パワーピ
ストン側制限部によってそれぞれ制限される。
いては、第1および第2コイルばねの第1および第2ハ
ウジング側端部の径方向の動きが、第1および第2ハウ
ジング側制限部によってそれぞれ制限されるとともに、
第1および第2コイルばねの第1および第2パワーピス
トン側端部の径方向の動きが、第1および第2パワーピ
ストン側制限部によってそれぞれ制限される。
したがって、2本のコイルばねは径方向の動きが確実
に制限されるようになるので、コイルばねどうしが互い
に干渉したり、コイルばねとシリンダ壁面とが干渉した
りすることは確実に防止されるようになる。
に制限されるようになるので、コイルばねどうしが互い
に干渉したり、コイルばねとシリンダ壁面とが干渉した
りすることは確実に防止されるようになる。
(実施例) 以下、図面を用いて本考案の実施例を説明する。
第1図は、本考案の液圧倍力装置の一実施例であるブ
レーキ倍力装置を部分的に示す部分断面図である。な
お、本実施例においては、前述の従来のブレーキ倍力装
置の構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付すことに
より、その詳細な説明は省略するとともに、本実施例の
ブレーキ倍力装置の図示しない他の構成要素は、従来の
ブレーキ倍力装置の構成要素と同じである。
レーキ倍力装置を部分的に示す部分断面図である。な
お、本実施例においては、前述の従来のブレーキ倍力装
置の構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付すことに
より、その詳細な説明は省略するとともに、本実施例の
ブレーキ倍力装置の図示しない他の構成要素は、従来の
ブレーキ倍力装置の構成要素と同じである。
第1図に示すように、本実施例においては、第1およ
び第2戻しばね17、18の第1および第2ハウジング側端
部が当接するハウジング2の仕切り壁2aには、リング状
の凹嵌部32が形成されており、この凹嵌部32内に第1お
よび第2戻しばね17、18の第1および第2ハウジング側
端部が収容されている。その場合、凹嵌部32を形成する
外側の壁面32aは、大径の第1戻しばね17の径方向の動
きを制限する第1ハウジング側制限部を構成しており、
また、凹嵌部32を形成する内側の壁面32bは、小径の第
2戻しばね18の径方向の動きを制限する第2ハウジング
側制限部を構成している。
び第2戻しばね17、18の第1および第2ハウジング側端
部が当接するハウジング2の仕切り壁2aには、リング状
の凹嵌部32が形成されており、この凹嵌部32内に第1お
よび第2戻しばね17、18の第1および第2ハウジング側
端部が収容されている。その場合、凹嵌部32を形成する
外側の壁面32aは、大径の第1戻しばね17の径方向の動
きを制限する第1ハウジング側制限部を構成しており、
また、凹嵌部32を形成する内側の壁面32bは、小径の第
2戻しばね18の径方向の動きを制限する第2ハウジング
側制限部を構成している。
一方、第1および第2戻しばね17、18のパワーピスト
ン側端部が当接するパワーピストン4の外周面には、大
径部と小径部とからなる段部33が形成されており、この
段部33を形成する大径部の外周面33aには、大径の第1
戻しばね17の第1パワーピストン側端部が嵌合され、ま
た段部33を形成する小径部の外周面33bには、小径の第
2戻しばね18の第2パワーピストン側端部が嵌合されて
いる。そして、外周面33aは、大径の第1戻しばね17の
径方向の動きを制限する第1パワーピストン側制限部を
構成しており、また、外周面33bは、小径の第2戻しば
ね18の径方向の動きを制限する第2パワーピストン側制
限部を構成している。したがって、これらの制限部によ
り、2本の第1および第2戻しばね17、18は共に径方向
の動きが制限されている。
ン側端部が当接するパワーピストン4の外周面には、大
径部と小径部とからなる段部33が形成されており、この
段部33を形成する大径部の外周面33aには、大径の第1
戻しばね17の第1パワーピストン側端部が嵌合され、ま
た段部33を形成する小径部の外周面33bには、小径の第
2戻しばね18の第2パワーピストン側端部が嵌合されて
いる。そして、外周面33aは、大径の第1戻しばね17の
径方向の動きを制限する第1パワーピストン側制限部を
構成しており、また、外周面33bは、小径の第2戻しば
ね18の径方向の動きを制限する第2パワーピストン側制
限部を構成している。したがって、これらの制限部によ
り、2本の第1および第2戻しばね17、18は共に径方向
の動きが制限されている。
このように構成された本実施例のブレーキ倍力装置1
は、前述の実施例のブレーキ作動と同じブレーキ作動を
行うので、その説明は省略する。
は、前述の実施例のブレーキ作動と同じブレーキ作動を
行うので、その説明は省略する。
ところで、一連のブレーキ作動において、第1および
第2戻しばね17、18の圧縮および伸張動作を行うが、第
1および第2戻しばね17、18はともに径方向の動きが制
限されているので、第1および第2戻しばね17、18が互
いに干渉することはない。同様に、第1戻しばね17が第
1孔3の壁面に干渉することもない。したがって、第1
および第2戻しばね17、18が摩耗して摩耗粉を発生する
こともなく、また第1および第2戻しばね17、18が劣化
して耐久性が損なわれることもない。更に第1孔3の壁
面に傷が付くようなこともない。
第2戻しばね17、18の圧縮および伸張動作を行うが、第
1および第2戻しばね17、18はともに径方向の動きが制
限されているので、第1および第2戻しばね17、18が互
いに干渉することはない。同様に、第1戻しばね17が第
1孔3の壁面に干渉することもない。したがって、第1
および第2戻しばね17、18が摩耗して摩耗粉を発生する
こともなく、また第1および第2戻しばね17、18が劣化
して耐久性が損なわれることもない。更に第1孔3の壁
面に傷が付くようなこともない。
なお、本考案は前述の実施例に限定されるものではな
く、種々の設計変更が可能である。
く、種々の設計変更が可能である。
例えば前述の実施例では、ハウジング2の仕切り壁2a
に、第1および第2戻しばね17、18の径方向の動きを制
限するために凹嵌部32を形成するものとしているが、仕
切り壁2aにパワーピストン4に形成したような段部によ
る制限部を設けることもできる。同様に、パワーピスト
ン4には段部33に変えて凹嵌部を形成することもでき
る。
に、第1および第2戻しばね17、18の径方向の動きを制
限するために凹嵌部32を形成するものとしているが、仕
切り壁2aにパワーピストン4に形成したような段部によ
る制限部を設けることもできる。同様に、パワーピスト
ン4には段部33に変えて凹嵌部を形成することもでき
る。
また、本考案は、ブレーキ倍力装置以外の例えばクラ
ッチ倍力装置等の他の液圧倍力装置にも適用できること
は言うまでもない。
ッチ倍力装置等の他の液圧倍力装置にも適用できること
は言うまでもない。
(考案の効果) 以上の説明から明らかなように、本考案の液圧倍力装
置によれば、2本のコイルばねのそれぞれの両端部の径
方向の動きを、それぞれ対応する制限部によって制限す
るようにしているので、コイルばねどうしの干渉および
コイルばねとシリンダ壁面との干渉を確実に防止できる
ようになる。
置によれば、2本のコイルばねのそれぞれの両端部の径
方向の動きを、それぞれ対応する制限部によって制限す
るようにしているので、コイルばねどうしの干渉および
コイルばねとシリンダ壁面との干渉を確実に防止できる
ようになる。
したがって、ばねおよびハウジングのシリンダ内面が
摩耗することによる摩耗粉の発生を確実に防止できる。
またばねが摩耗しなくなることにより、ばねの耐久性を
向上させることができる。更にハウジングのシリンダ内
面に傷が付くことが防止されるとともに、ばねおよびハ
ウジングのシリンダ内面の摩耗粉により、パワーピスト
ンのシール部材が損傷するのを防止でき、このシール部
材のシール性能の低下を防止できる。これにより、液漏
れが防止できて液圧倍力装置の作動を確実に行わせるこ
とができる。
摩耗することによる摩耗粉の発生を確実に防止できる。
またばねが摩耗しなくなることにより、ばねの耐久性を
向上させることができる。更にハウジングのシリンダ内
面に傷が付くことが防止されるとともに、ばねおよびハ
ウジングのシリンダ内面の摩耗粉により、パワーピスト
ンのシール部材が損傷するのを防止でき、このシール部
材のシール性能の低下を防止できる。これにより、液漏
れが防止できて液圧倍力装置の作動を確実に行わせるこ
とができる。
第1図は本考案に係る液圧倍力装置の一実施例が適用さ
れたブレーキ倍力装置を部分的に示す部分断面図、第2
図は従来のブレーキ倍力装置を示す断面図である。 1…ブレーキ倍力装置(液圧倍力装置)、2…ハウジン
グ、2a…仕切り壁、3…第1孔、4…パワーピストン、
17,18…戻しばね、32…凹嵌部、32a,32b…制限部、33…
段部、33a,33b…制限部
れたブレーキ倍力装置を部分的に示す部分断面図、第2
図は従来のブレーキ倍力装置を示す断面図である。 1…ブレーキ倍力装置(液圧倍力装置)、2…ハウジン
グ、2a…仕切り壁、3…第1孔、4…パワーピストン、
17,18…戻しばね、32…凹嵌部、32a,32b…制限部、33…
段部、33a,33b…制限部
Claims (2)
- 【請求項1】ハウジングの孔に摺動可能に嵌挿されたパ
ワーピストンと、該パワーピストンと前記ハウジングと
の間に縮設され、前記パワーピストンを常時非作動位置
へ付勢している戻しばねとを備え、非作動時前記戻しば
ねの付勢力により前記パワーピストンが非作動位置に保
持され、作動時加圧された作動液が前記パワーピストン
に作用することにより、前記パワーピストンが入力を所
定の大きさに倍力させて出力するようになっている液圧
倍力装置において、 前記戻しばねは、大径のコイルばねの中に小径のコイル
ばねが同心的に配設された径の異なる第1および第2コ
イルばねからなり、これら第1および第2コイルばねの
各ハウジング側端部が径方向に動くのをそれぞれ制限す
る第1および第2ハウジング側制限部を前記ハウジング
に設けるとともに、第1および第2コイルばねの各パワ
ーピストン側端部が径方向に動くのをそれぞれ制限する
第1および第2パワーピストン側制限部を前記パワーピ
ストンに設けたことを特徴とする液圧倍力装置。 - 【請求項2】前記ハウジングに前記第1および第2コイ
ルばねの各ハウジング側端部が収容されるリング状の凹
嵌部が形成されており、前記第1ハウジング側制限部は
前記凹嵌部の外側壁面で構成されているとともに、前記
第2ハウジング側制限部は前記凹嵌部の内側壁面で構成
され、更に前記パワーピストンの外周面に前記第1コイ
ルばねが嵌入する大径部と前記第2コイルばねが嵌入す
る小径部とが形成されており、前記第1パワーピストン
側制限部は前記パワーピストンの大径部の外周面で構成
されているとともに、前記第2パワーピストン側制限部
は前記パワーピストンの小径部の外周面で構成されてい
ることを特徴とする請求項1記載の液圧倍力装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989137742U JP2512452Y2 (ja) | 1989-11-28 | 1989-11-28 | 液圧倍力装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989137742U JP2512452Y2 (ja) | 1989-11-28 | 1989-11-28 | 液圧倍力装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0376762U JPH0376762U (ja) | 1991-07-31 |
JP2512452Y2 true JP2512452Y2 (ja) | 1996-10-02 |
Family
ID=31684887
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1989137742U Expired - Lifetime JP2512452Y2 (ja) | 1989-11-28 | 1989-11-28 | 液圧倍力装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2512452Y2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60111765U (ja) * | 1983-12-30 | 1985-07-29 | 埼玉機器株式会社 | ブレ−キ倍力装置 |
-
1989
- 1989-11-28 JP JP1989137742U patent/JP2512452Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0376762U (ja) | 1991-07-31 |
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