JP2511208B2 - 2次元光位置検出器 - Google Patents
2次元光位置検出器Info
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- JP2511208B2 JP2511208B2 JP13744491A JP13744491A JP2511208B2 JP 2511208 B2 JP2511208 B2 JP 2511208B2 JP 13744491 A JP13744491 A JP 13744491A JP 13744491 A JP13744491 A JP 13744491A JP 2511208 B2 JP2511208 B2 JP 2511208B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は光の入射位置を検出す
る2次元光位置検出器に関するものである。
る2次元光位置検出器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、高い耐久性と信頼性をもって物体
の直線変位を検出するため、電気的接触を用いる可変抵
抗器を用いた位置センサにかわり、移動体より放射ある
いは移動体で反射,透過される光を、抵抗層を有する光
位置検出器で受光し、この光位置検出器での受光位置に
より非接触に前記移動体の変位を検出する非接触位置セ
ンサが用いられている。このような光位置検出器とし
て、例えば特開昭61−271413号公報や特開昭6
3−32305号公報等に開示されてるようなアモルフ
ァスシリコン半導体膜を用いたものがある。このような
従来の光位置検出器について以下に図を参照して述べ
る。
の直線変位を検出するため、電気的接触を用いる可変抵
抗器を用いた位置センサにかわり、移動体より放射ある
いは移動体で反射,透過される光を、抵抗層を有する光
位置検出器で受光し、この光位置検出器での受光位置に
より非接触に前記移動体の変位を検出する非接触位置セ
ンサが用いられている。このような光位置検出器とし
て、例えば特開昭61−271413号公報や特開昭6
3−32305号公報等に開示されてるようなアモルフ
ァスシリコン半導体膜を用いたものがある。このような
従来の光位置検出器について以下に図を参照して述べ
る。
【0003】図7(a)は従来のアモルファスシリコン
半導体膜を用いた光位置検出器の斜視図、図7(b)は
そのO−O′線に沿ったその断面を示す断面図、図8は
従来の光位置検出器を用いた位置センサである。以下、
従来装置を図7及び図8を用いて説明する。
半導体膜を用いた光位置検出器の斜視図、図7(b)は
そのO−O′線に沿ったその断面を示す断面図、図8は
従来の光位置検出器を用いた位置センサである。以下、
従来装置を図7及び図8を用いて説明する。
【0004】図7(a),(b)において、Aは光位置
検出器であり、1は基板で、ここでは透明板ガラスであ
る場合を示し、2a,2b,2c,2dは検出電極でAl
等の金属を基板1上に蒸着にて形成した導電層であり、
3は透明抵抗層で酸化インジウムスズ(ITO)膜ある
いは酸化スズ(SnO2 )膜をその4辺部が検出電極2
a,2b,2c,2dと重なるようスパッタ、または蒸
着にて帯状に形成してある。
検出器であり、1は基板で、ここでは透明板ガラスであ
る場合を示し、2a,2b,2c,2dは検出電極でAl
等の金属を基板1上に蒸着にて形成した導電層であり、
3は透明抵抗層で酸化インジウムスズ(ITO)膜ある
いは酸化スズ(SnO2 )膜をその4辺部が検出電極2
a,2b,2c,2dと重なるようスパッタ、または蒸
着にて帯状に形成してある。
【0005】4はアモルファスシリコン半導体(以下、
a−Siと略称する。)光起電力層で、プラズマCVD
法等の蒸着法により透明抵抗層3上にP層,I層,N層
の順に成膜されPIN構造の光起電力層を形成し、5は
バイアス電極で同じくAl等の金属をa−Si光起電力層
4の検出領域の上に蒸着にて形成した導電層である。
a−Siと略称する。)光起電力層で、プラズマCVD
法等の蒸着法により透明抵抗層3上にP層,I層,N層
の順に成膜されPIN構造の光起電力層を形成し、5は
バイアス電極で同じくAl等の金属をa−Si光起電力層
4の検出領域の上に蒸着にて形成した導電層である。
【0006】次に図8において、7はLED等の光源で
あり、a−Si光起電力層4の受光感度特性により通常
可視光源が用いられ、8はその一部に光を透過させるホ
ール81を有する2次元移動板で、光源7と光位置検出
器Aの間に配置されて光位置検出器A上に2次元的に移
動する。
あり、a−Si光起電力層4の受光感度特性により通常
可視光源が用いられ、8はその一部に光を透過させるホ
ール81を有する2次元移動板で、光源7と光位置検出
器Aの間に配置されて光位置検出器A上に2次元的に移
動する。
【0007】6は光位置検出器Aの出力信号に基づいて
X−Y直交座標上の光の入射位置に対応した位置検出信
号を出力する位置検出回路であり、7つの非反転増幅器
61a〜61d,62a,62c,63と、基準電圧源
65が接続された比較増幅器64とから主に構成されて
いる。
X−Y直交座標上の光の入射位置に対応した位置検出信
号を出力する位置検出回路であり、7つの非反転増幅器
61a〜61d,62a,62c,63と、基準電圧源
65が接続された比較増幅器64とから主に構成されて
いる。
【0008】光位置検出器Aの検出電極2a,2b,2
c,2dが非反転増幅器61a,61b,61c,61
dの反転入力に各々接続され、バイアス電極5がバイア
ス電位(ここでは接地電位)に接続されている。
c,2dが非反転増幅器61a,61b,61c,61
dの反転入力に各々接続され、バイアス電極5がバイア
ス電位(ここでは接地電位)に接続されている。
【0009】また、非反転増幅器61a,61bの出力
の片側(ここでは61aの出力)が非反転増幅器62a
の反転入力に接続され、非反転増幅器62aの出力がX
座標の位置出力Vx として外部に出力される。また、非
反転増幅器61c,61dの出力の片側(ここでは61
cの出力)が非反転増幅器62cの反転入力に接続さ
れ、非反転増幅器62cの出力がY座標の位置出力Vy
として外部に出力される。
の片側(ここでは61aの出力)が非反転増幅器62a
の反転入力に接続され、非反転増幅器62aの出力がX
座標の位置出力Vx として外部に出力される。また、非
反転増幅器61c,61dの出力の片側(ここでは61
cの出力)が非反転増幅器62cの反転入力に接続さ
れ、非反転増幅器62cの出力がY座標の位置出力Vy
として外部に出力される。
【0010】一方、非反転増幅器61a,61bの出力
の双方が非反転増幅器63の反転入力に接続され、非反
転増幅器63の出力は比較増幅器64の一方の入力に接
続されるとともに、比較増幅器64の他方の入力に基準
電圧源65の基準電圧Vref が接続され、比較増幅器6
4の出力が前記光源7に接続される。
の双方が非反転増幅器63の反転入力に接続され、非反
転増幅器63の出力は比較増幅器64の一方の入力に接
続されるとともに、比較増幅器64の他方の入力に基準
電圧源65の基準電圧Vref が接続され、比較増幅器6
4の出力が前記光源7に接続される。
【0011】次に、図7及び図8を参照してこの従来例
の動作について説明する。光源7は比較増幅器64によ
り駆動されて発光し、この光束の一部は2次元移動板8
のホール81を透過して光位置検出器Aに入射する。
の動作について説明する。光源7は比較増幅器64によ
り駆動されて発光し、この光束の一部は2次元移動板8
のホール81を透過して光位置検出器Aに入射する。
【0012】この光位置検出器Aの入射光は基板1、透
明抵抗層3を透過してa−Si光起電力層4に到達し、
その一部はさらにバイアス電極5で反射されて再度a−
Si光起電力層4に戻される。a−Si光起電力層4に
は、この入射光束により光起電力が発生し、入射光量に
応じた光電流Iが発生し、この光電流Iは透明抵抗層3
をその両端に設けた検出電極2a,2bおよび2c,2
dに分流する。
明抵抗層3を透過してa−Si光起電力層4に到達し、
その一部はさらにバイアス電極5で反射されて再度a−
Si光起電力層4に戻される。a−Si光起電力層4に
は、この入射光束により光起電力が発生し、入射光量に
応じた光電流Iが発生し、この光電流Iは透明抵抗層3
をその両端に設けた検出電極2a,2bおよび2c,2
dに分流する。
【0013】この時、各分流光電流をIa ,Ib ,
Ic ,Id 、検出電極2間の長さ(受光長さ)をL
X (X軸方向)、LY (Y軸方向)、透明抵抗層3の全
抵抗値Rt、検出電極2b,2dより光入射位置までの
距離を各々x,y、その間の透明抵抗層3の抵抗値をR
x ,Ry とすれば、例えばX−Y座標のX座標のみに着
目して示すとその位置xは下記数1式で与えられる。
Ic ,Id 、検出電極2間の長さ(受光長さ)をL
X (X軸方向)、LY (Y軸方向)、透明抵抗層3の全
抵抗値Rt、検出電極2b,2dより光入射位置までの
距離を各々x,y、その間の透明抵抗層3の抵抗値をR
x ,Ry とすれば、例えばX−Y座標のX座標のみに着
目して示すとその位置xは下記数1式で与えられる。
【0014】
【数1】 x/Lx=Rx/Rt=Ia/(Ia+Ib)
【0015】光電流Ia ,Ib は各々非反転増幅器61
a,61bで負荷抵抗(抵抗値R)で電流電圧変換さ
れ、各々電圧Va ,Vb となり、これらの電圧Va ,V
b は非反転増幅器63により加算され、加算値(Va +
Vb )が所定の基準電圧Vref となるように比較増幅器
64により光源7の発光光量が制御される。
a,61bで負荷抵抗(抵抗値R)で電流電圧変換さ
れ、各々電圧Va ,Vb となり、これらの電圧Va ,V
b は非反転増幅器63により加算され、加算値(Va +
Vb )が所定の基準電圧Vref となるように比較増幅器
64により光源7の発光光量が制御される。
【0016】一方、非反転増幅器61aの出力は非反転
増幅器62aにより所定ゲインKが与えられて、電圧V
X として出力される。即ち、Vxは下記数2式のように
表わされる。
増幅器62aにより所定ゲインKが与えられて、電圧V
X として出力される。即ち、Vxは下記数2式のように
表わされる。
【0017】
【数2】 Vx=KVa/Vref=KVa/(Va+Vb)
【0018】上記数2式は、上記数1式より下記数3式
となって表わされる。電圧Vx は光位置検出器AのX方
向の入射位置に相当する。
となって表わされる。電圧Vx は光位置検出器AのX方
向の入射位置に相当する。
【0019】
【数3】 Vx=KIa/(Ia+Ib)=Kx/Lx
【0020】同様にして、光電流Ic ,Id は各々非反
転増幅器61c,61dで負荷抵抗(抵抗値R)で電流
−電圧変換され、各々電圧Vc ,Vd となる。非反転増
幅器61cの出力は非反転増幅器62cにより所定ゲイ
ンKが与えられて、電圧Vy として出力される。この電
圧Vy は光位置検出器AのY方向の入射位置に相当す
る。
転増幅器61c,61dで負荷抵抗(抵抗値R)で電流
−電圧変換され、各々電圧Vc ,Vd となる。非反転増
幅器61cの出力は非反転増幅器62cにより所定ゲイ
ンKが与えられて、電圧Vy として出力される。この電
圧Vy は光位置検出器AのY方向の入射位置に相当す
る。
【0021】したがって、2次元移動板8を移動させ、
そのホール81を透過する光の光位置検出器Aへの入射
位置を検出することにより、2次元移動板8のホール8
1の位置を知ることができる。
そのホール81を透過する光の光位置検出器Aへの入射
位置を検出することにより、2次元移動板8のホール8
1の位置を知ることができる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
2次元光位置検出器においては以下のごとき問題点があ
った。即ち、透明抵抗層3には光電流Iの他に非反転増
幅器61a,61bの入力オフセット電圧ΔVa ,ΔV
bの差による電流ΔIが下記数4式のようになって流れ
る。
2次元光位置検出器においては以下のごとき問題点があ
った。即ち、透明抵抗層3には光電流Iの他に非反転増
幅器61a,61bの入力オフセット電圧ΔVa ,ΔV
bの差による電流ΔIが下記数4式のようになって流れ
る。
【0023】
【数4】 ΔI=(ΔVb−ΔVa)/R1
【0024】このため、実際に非反転増幅器61a,6
1bの負荷抵抗を流れる電流Ia ,Ib は入力オフセッ
ト電圧の極性、大きさにより例えば各々(Ia +Δ
I),(Ib −ΔI)となり位置出力Vx は下記数5式
のようになって、誤差電流ΔI,オフセット電圧による
位置検出誤差Δxが生じる。
1bの負荷抵抗を流れる電流Ia ,Ib は入力オフセッ
ト電圧の極性、大きさにより例えば各々(Ia +Δ
I),(Ib −ΔI)となり位置出力Vx は下記数5式
のようになって、誤差電流ΔI,オフセット電圧による
位置検出誤差Δxが生じる。
【0025】
【数5】
【0026】ところが、従来の光位置検出器Aの透明抵
抗層3の抵抗値Rtは小さいため、光電流Iに対する誤
差電流ΔIの比率が無視できず、位置出力Vx の誤差Δ
xが大となり、検出精度が悪いと言った問題点があっ
た。
抗層3の抵抗値Rtは小さいため、光電流Iに対する誤
差電流ΔIの比率が無視できず、位置出力Vx の誤差Δ
xが大となり、検出精度が悪いと言った問題点があっ
た。
【0027】かかる問題点を解決しようと透明抵抗層3
の厚さを減じて抵抗値Rt を大にすると、光電流Iに対
する誤差電流ΔIの比率は小となるが、透明抵抗層3の
膜厚の一様性が損なわれるため、位置検出誤差は結局同
様に大となる。
の厚さを減じて抵抗値Rt を大にすると、光電流Iに対
する誤差電流ΔIの比率は小となるが、透明抵抗層3の
膜厚の一様性が損なわれるため、位置検出誤差は結局同
様に大となる。
【0028】また、透明抵抗層3を細線状に形成して抵
抗値Rt を上げても同様に誤差電流ΔIは小となるが、
a−Si光起電力層4の光照射領域の内、光電流に寄与
する領域はa−Si光起電力層4と透明抵抗層3が重な
りあう部分のみとなり、上記重畳面積が小さい場合に
は、入射光量に対する光電流Iもまた小となる。結局光
電流Iに対する誤差電流ΔIの比率は同様に大となり、
さらにオフセット電圧に対するR(Ia +ΔI)の比率
は逆に小となって、位置検出誤差は大となる。
抗値Rt を上げても同様に誤差電流ΔIは小となるが、
a−Si光起電力層4の光照射領域の内、光電流に寄与
する領域はa−Si光起電力層4と透明抵抗層3が重な
りあう部分のみとなり、上記重畳面積が小さい場合に
は、入射光量に対する光電流Iもまた小となる。結局光
電流Iに対する誤差電流ΔIの比率は同様に大となり、
さらにオフセット電圧に対するR(Ia +ΔI)の比率
は逆に小となって、位置検出誤差は大となる。
【0029】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、光入射位置に対する位置検出精度
を向上できる2次元光位置検出器を提供することを目的
とする。
めになされたもので、光入射位置に対する位置検出精度
を向上できる2次元光位置検出器を提供することを目的
とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】この発明の2次元光位置
検出器は、透明抵抗層、光起電力層、第1の導電層を積
層し、透明抵抗層に2対の直交する第2の導電層が設け
られた光位置検出器において、透明抵抗層が多数の面状
抵抗と隣接する面状抵抗間を接続する細線状抵抗で構成
したものである。
検出器は、透明抵抗層、光起電力層、第1の導電層を積
層し、透明抵抗層に2対の直交する第2の導電層が設け
られた光位置検出器において、透明抵抗層が多数の面状
抵抗と隣接する面状抵抗間を接続する細線状抵抗で構成
したものである。
【0031】
【作用】この発明の2次元光位置検出器は、第1の導電
層がバイアス電極の作用をし、第2の導電層が検出電極
の作用をし、光起電力層に入射した入射光の位置を多数
の面状抵抗と細線状抵抗で構成した透明抵抗層を介して
2対の各第2の導電層に流入する光電流により検出す
る。
層がバイアス電極の作用をし、第2の導電層が検出電極
の作用をし、光起電力層に入射した入射光の位置を多数
の面状抵抗と細線状抵抗で構成した透明抵抗層を介して
2対の各第2の導電層に流入する光電流により検出す
る。
【0032】
【実施例】以下、この発明の各実施例を図について説明
する。なお、各図中、同一又は相当部分には同一符号を
付してある。図1はこの発明の一実施例の2次元光位置
検出器の構成図で、(a)は斜視図、(b)はそのO−
O′線に沿ったその断面を示す断面図、図2は光位置検
出器の透明抵抗層のパターン例を示す図である。
する。なお、各図中、同一又は相当部分には同一符号を
付してある。図1はこの発明の一実施例の2次元光位置
検出器の構成図で、(a)は斜視図、(b)はそのO−
O′線に沿ったその断面を示す断面図、図2は光位置検
出器の透明抵抗層のパターン例を示す図である。
【0033】この実施例は、基本的構成が従来例と同じ
であるが、その透明抵抗層3の構成が異なるものであ
る。図1において、光位置検出器Aは、例えば透明ガラ
ス板等の基板1上にAl等の2対の直交する検出電極2
a,2b,2c,2dが蒸着等により形成され、次に基
板1上に検出電極2a,2b,2c,2dとその両端が
重なり合うよう酸化インジウムスズ(ITO)あるいは
酸化スズ(SnO2 )をスパッタリング等により数百〜
千Åの厚さに成膜してパターン化した透明抵抗層3を形
成し、さらにこの上にプラズマCVD等の蒸着法やスパ
ッタリングにて数千Å程度のa−Si光起電力層4をP
層,I層,N層の順に透明抵抗層3の巾より広い巾で積
層し、最後にAl等のバイアス電極5を透明抵抗層3と略
同程度の巾に蒸着等で形成する。
であるが、その透明抵抗層3の構成が異なるものであ
る。図1において、光位置検出器Aは、例えば透明ガラ
ス板等の基板1上にAl等の2対の直交する検出電極2
a,2b,2c,2dが蒸着等により形成され、次に基
板1上に検出電極2a,2b,2c,2dとその両端が
重なり合うよう酸化インジウムスズ(ITO)あるいは
酸化スズ(SnO2 )をスパッタリング等により数百〜
千Åの厚さに成膜してパターン化した透明抵抗層3を形
成し、さらにこの上にプラズマCVD等の蒸着法やスパ
ッタリングにて数千Å程度のa−Si光起電力層4をP
層,I層,N層の順に透明抵抗層3の巾より広い巾で積
層し、最後にAl等のバイアス電極5を透明抵抗層3と略
同程度の巾に蒸着等で形成する。
【0034】図2にも示すように、透明抵抗層3を多数
の面状抵抗32と隣接する面状抵抗32間を接続する細
線状抵抗31から構成している。この実施例の場合、面
状抵抗32は、各面が略同寸法の正方形状をなし、マト
リックス状に配列され、隣接する面状抵抗32の各辺の
中間部が細線状抵抗31により接続されている。しか
も、面状抵抗32の内で検出電極2a,2b,2c,2
dに各々隣接する面状抵抗32は細線状抵抗31を介し
て隣接する検出電極2a,2b,2c,2dに各々重畳
接続されている。かかる構成の光位置検出器A等の動作
は従来例と同様なのでその説明を省略する。
の面状抵抗32と隣接する面状抵抗32間を接続する細
線状抵抗31から構成している。この実施例の場合、面
状抵抗32は、各面が略同寸法の正方形状をなし、マト
リックス状に配列され、隣接する面状抵抗32の各辺の
中間部が細線状抵抗31により接続されている。しか
も、面状抵抗32の内で検出電極2a,2b,2c,2
dに各々隣接する面状抵抗32は細線状抵抗31を介し
て隣接する検出電極2a,2b,2c,2dに各々重畳
接続されている。かかる構成の光位置検出器A等の動作
は従来例と同様なのでその説明を省略する。
【0035】上記面状抵抗32間の巾(抵抗が形成され
ていない部分)は、入射光径より小さく設定するのが分
解能上で有利である。しかし、通常入射光径は面状抵抗
32の面積程度に設定されるため、極端に小とする必要
はない。
ていない部分)は、入射光径より小さく設定するのが分
解能上で有利である。しかし、通常入射光径は面状抵抗
32の面積程度に設定されるため、極端に小とする必要
はない。
【0036】透明抵抗層3の面状抵抗32と細線状抵抗
31は次の様にして決定すればよい。即ち、a−Si光
起電力層4に入射する光束面積をS、平均照度をE、光
電流変換効率をkとし、a−Si光起電力層4に対する
透明抵抗層3の重畳面積比をmとすれば平均光電流Iは
下記数6式で与えられる。
31は次の様にして決定すればよい。即ち、a−Si光
起電力層4に入射する光束面積をS、平均照度をE、光
電流変換効率をkとし、a−Si光起電力層4に対する
透明抵抗層3の重畳面積比をmとすれば平均光電流Iは
下記数6式で与えられる。
【0037】
【数6】 I=kmSE
【0038】ここでX座標のみに注目してみれば、図8
に示す位置検出回路6における非反転増幅器61a,6
1bのオフセット電圧ΔVa ,ΔVb に対し、上記数5
式より平均光電流Iが所定の誤差許容率α(〈〈1)を
用いて下記数7式となるよう、即ち下記数8式になるよ
う前記重畳面積比mを決め、さらに上記数4式より透明
抵抗層3の全抵抗値Rt が誤差許容差β(〈〈1)を用
いて、下記数9式となるよう、即ち上記数5式において
誤差電流ΔIに対してI〉〉ΔIとなるよう面状抵抗3
2及び細線状抵抗31の大きさを決定して、全抵抗値R
t を調整する。
に示す位置検出回路6における非反転増幅器61a,6
1bのオフセット電圧ΔVa ,ΔVb に対し、上記数5
式より平均光電流Iが所定の誤差許容率α(〈〈1)を
用いて下記数7式となるよう、即ち下記数8式になるよ
う前記重畳面積比mを決め、さらに上記数4式より透明
抵抗層3の全抵抗値Rt が誤差許容差β(〈〈1)を用
いて、下記数9式となるよう、即ち上記数5式において
誤差電流ΔIに対してI〉〉ΔIとなるよう面状抵抗3
2及び細線状抵抗31の大きさを決定して、全抵抗値R
t を調整する。
【0039】
【数7】 I=kmSE≧|ΔVa+ΔVb|/Ra
【0040】
【数8】 RI>>|ΔVa+ΔVb|
【0041】
【数9】 Rt≧|ΔVa+ΔVb|/Iβ
【0042】即ち、かかる実施例によれば透明抵抗層3
の全抵抗値Rt を従来の単なる単面状の透明抵抗層よ
り、約10〜100倍程度高い値とすることができ、単
に透明抵抗層を細線として抵抗値を上げた場合に比較
し、重畳面積比mを大きくとれるため、入射光量に対す
る光電流Iをあまり減少させることなく、誤差電流ΔI
に対する光電流Iの比率を従来の光位置検出器よりも大
きくでき、位置検出精度を大巾に向上できる。
の全抵抗値Rt を従来の単なる単面状の透明抵抗層よ
り、約10〜100倍程度高い値とすることができ、単
に透明抵抗層を細線として抵抗値を上げた場合に比較
し、重畳面積比mを大きくとれるため、入射光量に対す
る光電流Iをあまり減少させることなく、誤差電流ΔI
に対する光電流Iの比率を従来の光位置検出器よりも大
きくでき、位置検出精度を大巾に向上できる。
【0043】図3乃至図5は透明抵抗層3の他の各パタ
ーン例を示している。図3において、透明抵抗層3は、
各面が略同寸法の正方形状でマトリックス状に配列され
た多数の面状抵抗32と、その対角線上も含めて隣接す
る面状抵抗32間をその角部間で接続する細線状抵抗3
1から構成されている。
ーン例を示している。図3において、透明抵抗層3は、
各面が略同寸法の正方形状でマトリックス状に配列され
た多数の面状抵抗32と、その対角線上も含めて隣接す
る面状抵抗32間をその角部間で接続する細線状抵抗3
1から構成されている。
【0044】図4において、図3のパターンの透明抵抗
層3のみを45°回転させた構成をなし、透明抵抗層3
の外周囲の面状抵抗32は検出電極2a,2b,2c,
2dに直接重畳接続されたり、角部で隣接する検出電極
2a,2b,2c,2dに細線状抵抗31を介して重畳
接続されている。
層3のみを45°回転させた構成をなし、透明抵抗層3
の外周囲の面状抵抗32は検出電極2a,2b,2c,
2dに直接重畳接続されたり、角部で隣接する検出電極
2a,2b,2c,2dに細線状抵抗31を介して重畳
接続されている。
【0045】図5において、透明抵抗層3は、各面が略
同寸法の六角形状で蜂の巣状に配列された多数の面状抵
抗32と、隣接する面状抵抗32間をその隣接する角部
間で接続する細線状抵抗31で構成されている。この場
合の外周囲の面状抵抗32も検出電極2a,2b,2
c,2dに各々直接重畳接続されたり、細線状抵抗31
を介して各々重畳接続されている。
同寸法の六角形状で蜂の巣状に配列された多数の面状抵
抗32と、隣接する面状抵抗32間をその隣接する角部
間で接続する細線状抵抗31で構成されている。この場
合の外周囲の面状抵抗32も検出電極2a,2b,2
c,2dに各々直接重畳接続されたり、細線状抵抗31
を介して各々重畳接続されている。
【0046】図6はこの発明の他の実施例の光位置検出
器の構成図で、(a)は光位置検出器の斜視図、(b)
はそのO−O′線に沿ったその断面を示す断面図であ
る。この実施例においては、基板1として、表面が平滑
なエポキシ,ポリイミド等の樹脂、アルミナ等のセラミ
ック、あるいはステンレス等の金属の不透明なものが用
いられている。
器の構成図で、(a)は光位置検出器の斜視図、(b)
はそのO−O′線に沿ったその断面を示す断面図であ
る。この実施例においては、基板1として、表面が平滑
なエポキシ,ポリイミド等の樹脂、アルミナ等のセラミ
ック、あるいはステンレス等の金属の不透明なものが用
いられている。
【0047】この基板1の上に、順にバイアス電極5、
a−Si光起電力層4、多数の面状抵抗32と隣接する
面状抵抗32間を接続する細線状抵抗31から構成され
た透明抵抗層3、直交する2対の検出電極2a,2b,
2c,2dを積層している。この場合、a−Si光起電
力層4はバイアス電極5の上にN層,I層,P層の順に
成膜してPIN構造にされている。
a−Si光起電力層4、多数の面状抵抗32と隣接する
面状抵抗32間を接続する細線状抵抗31から構成され
た透明抵抗層3、直交する2対の検出電極2a,2b,
2c,2dを積層している。この場合、a−Si光起電
力層4はバイアス電極5の上にN層,I層,P層の順に
成膜してPIN構造にされている。
【0048】この実施例においても、図1の実施例と同
等の効果が得られるとともに、基板1を金属にした場合
には、バイアス電極5を兼ねることが可能となり部品点
数をへらすことができる。また、基板1を樹脂あるいは
プラスチックにした場合には、同じ基板上に光位置検出
器A用の位置検出回路6を実装できる利点がある。
等の効果が得られるとともに、基板1を金属にした場合
には、バイアス電極5を兼ねることが可能となり部品点
数をへらすことができる。また、基板1を樹脂あるいは
プラスチックにした場合には、同じ基板上に光位置検出
器A用の位置検出回路6を実装できる利点がある。
【0049】
【発明の効果】以上のように、この発明の2次元光位置
検出器によれば、光起電力層の片面側に形成されている
透明抵抗層を多数の面状抵抗と隣接する面状抵抗間を接
続する細線状抵抗とで構成したので、位置検出回路の非
反転増幅器の入力オフセット電圧の誤差電流の割合を低
減でき、大きな光電流を得ることにより位置分解能を向
上させるとともに、LEDの発光を最小限として扱える
ことで、長寿命化が図れる。
検出器によれば、光起電力層の片面側に形成されている
透明抵抗層を多数の面状抵抗と隣接する面状抵抗間を接
続する細線状抵抗とで構成したので、位置検出回路の非
反転増幅器の入力オフセット電圧の誤差電流の割合を低
減でき、大きな光電流を得ることにより位置分解能を向
上させるとともに、LEDの発光を最小限として扱える
ことで、長寿命化が図れる。
【0050】また、非反転増幅器からの温度ドリフトの
影響を低減できることにより機種選択が制約されないた
め、検出器の構成が簡単にでき、これに加えてコスト低
減も図れる。
影響を低減できることにより機種選択が制約されないた
め、検出器の構成が簡単にでき、これに加えてコスト低
減も図れる。
【図1】この発明の一実施例による2次元光位置検出器
の構成図である。
の構成図である。
【図2】上記一実施例による透明抵抗層のパターン例を
示す図である。
示す図である。
【図3】この発明の他の一実施例による透明抵抗層のパ
ターン例を示す図である。
ターン例を示す図である。
【図4】この発明の他の一実施例による透明抵抗層のパ
ターン例を示す図である。
ターン例を示す図である。
【図5】この発明の他の一実施例による透明抵抗層のパ
ターン例を示す図である。
ターン例を示す図である。
【図6】この発明の他の一実施例による2次元光位置検
出器の構成図である。
出器の構成図である。
【図7】従来の2次元光位置検出器の構成図である。
【図8】光位置センサの構成図である。
1 基板 2 検出電極(第2の導電層) 3 透明抵抗層 31 細線状抵抗 32 面状抵抗 4 a−Si光起電力層(光起電力層) 5 バイアス電極(第1の導電層)
Claims (1)
- 【請求項1】 透明抵抗層と、光起電力層と、第1の導
電層が順次積層され、前記透明抵抗層に2対の直交する
第2の導電層が設けられ、前記透明抵抗層を介して前記
光起電力層に入射した入射光の位置を前記2対の直交す
る第2の導電層に4分割され流入する光電流により検出
する2次元光位置検出器において、前記透明抵抗層が多
数の面状抵抗と隣接する前記面状抵抗間を接続する細線
状抵抗で構成されている事を特徴とする2次元光位置検
出器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13744491A JP2511208B2 (ja) | 1991-06-10 | 1991-06-10 | 2次元光位置検出器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13744491A JP2511208B2 (ja) | 1991-06-10 | 1991-06-10 | 2次元光位置検出器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04363607A JPH04363607A (ja) | 1992-12-16 |
JP2511208B2 true JP2511208B2 (ja) | 1996-06-26 |
Family
ID=15198767
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13744491A Expired - Lifetime JP2511208B2 (ja) | 1991-06-10 | 1991-06-10 | 2次元光位置検出器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2511208B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
NL2003125A1 (nl) * | 2008-08-05 | 2010-02-08 | Asml Netherlands Bv | Optical position sensor, a position sensitive detector, a lithographic apparatus and a method for determining an absolute position of a movable object to be used in a relative position measurement system. |
CN102759327A (zh) * | 2012-06-30 | 2012-10-31 | 东南大学 | 一种用于检测二维光点位置的传感器 |
-
1991
- 1991-06-10 JP JP13744491A patent/JP2511208B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04363607A (ja) | 1992-12-16 |
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