JP2510848B2 - 液体燃料エンジン - Google Patents

液体燃料エンジン

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JP2510848B2
JP2510848B2 JP58076693A JP7669383A JP2510848B2 JP 2510848 B2 JP2510848 B2 JP 2510848B2 JP 58076693 A JP58076693 A JP 58076693A JP 7669383 A JP7669383 A JP 7669383A JP 2510848 B2 JP2510848 B2 JP 2510848B2
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B1/00Engines characterised by fuel-air mixture compression
    • F02B1/02Engines characterised by fuel-air mixture compression with positive ignition
    • F02B1/04Engines characterised by fuel-air mixture compression with positive ignition with fuel-air mixture admission into cylinder
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、液体燃料エンジンに関し、特に4サイクル
エンジンにおいて燃料消費率を低減させるようなものに
関するものである。
【従来の技術】
近時、エンジンの燃料消費率を少なくしようとして種
々研究提案がなされているが、エンジンの燃料消費率を
少なくするにはエンジンに供給された混合気の燃焼効率
を向上することが最も有効である。そして、混合気の燃
焼を迅速に行わせるファストバーン手段を用いたものは
周知である(例えば特開昭51-64111号公報,特開昭54-1
45808号公報,特開昭52-54819号公報,特開昭58-53630
号公報等参照)。
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記従来のファストバーン手段において
は、燃焼を促進させるための燃焼室の構成に格別の配慮
がなされておらず、必ずしも充分な急速燃焼が得られな
かった。 また、混合気に含まれている液体燃料は、周知の如く
ガソリン,軽油等の揮発性に富んだ油類であるため、周
囲の熱的環境から熱を吸収してガス化し易く、エンジン
に供給した混合気を点火時に常にガス化された燃料と微
粒状の燃料との混在状態にしておくことが困難であっ
た。 本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、シリンダ内壁表面温度
の低温領域を拡大させると共に燃焼室の形状に工夫を行
って、ファストバーンを促進し、混合気の微粒化状態を
保つことにより、燃焼効率を向上させ、燃料消費率を低
減させ得る液体燃料エンジンを提供しようとするもので
ある。
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明における液体燃料
エンジンは、液体燃料を吸気中に混入する燃料供給装置
と、混合気の燃焼を迅速に行わせるファストバーン手段
とを具備する4サイクルエンジンにおいて、ピストン行
程をシリンダ直径より大きくし、且つこのエンジンにお
ける混合気の燃焼をクランク角で上死点後100度以内に
完了させてシリンダ内壁表面温度の低温領域を拡大する
と共に、ピストン上面とシリンダヘッド下面に同形状で
互いに対向する浅い球面状の凹部を形成し、該凹部を前
記ピストン上面とシリンダヘッド下面の間でシリンダボ
ア外周側に形成したスキッシュエリアの内方に位置させ
る構成としてなる、ものである。
【作用】
上記のように構成された液体燃料エンジンであるの
で、ファストバーン手段を具備する4サイクルエンジン
において、ピストン行程をシリンダ直径より大きくし、
且つこのエンジンにおける混合気の燃焼をクランク角で
上死点後100度以内に完了させるようにしたことから、
ピストン上面及びヘッド側のシリンダ側壁の表面温度が
高くなり、吸気弁開弁直後に吸入される混合気のガス化
が促進され、一方、下死点よりのシリンダ側壁の温度が
低く、遅く吸入される混合気に伝達される熱量が少なく
なり、この混合気のガス化が抑制される。 また、ピストン上面とシリンダヘッド下面に、同形状
で互いに対向する浅い球面状の凹部を設けたことから、
この双方の凹部で形成される燃焼室は球面形に近づき、
その容積対表面積比は他の種々の燃焼室に比べ極めて小
さくなり、燃焼熱の放散が少なくなる。 さらに、ピストン上面とシリンダヘッド下面に、同形
状で互いに対向する浅い球面状の凹部を設け、該双方の
面の間でシリンダボア外周側に形成したスキッシュエリ
アの内方にこの凹部を配置したから、スキッシュによる
吹きつけは偏平な球面形の燃焼室の中心に向かい、吹き
つけは双方の凹部に偏ることがない。その上、燃焼室は
偏平な球面形となっているので、質量の大きい微粒子と
既に気化したものとが混在していても、燃焼室の隅々ま
で均一に混合し、ファストバーンを促進する。
【実施例】
添付図面を参照して本発明の実施例について説明す
る。 この実施例における頭上弁式4サイクルエンジンは排
気量が50ccの少排気量エンジンであって、比較的小型の
自動二輪車の原動機として用いるものである。 図において、1はエンジンで、2はシリンダ、3はシ
リンダヘッド、4はピストンである。シリンダ2は鉄製
シリンダライナを備えたアルミニウム合金製で、外周に
は空気冷却用フィン5が形成されている。 シリンダヘッド3の下面は燃焼室の端壁を構成し、こ
の端壁面の略中央には浅い球面形状をなす凹部6が形成
されている。この凹部6には吸気口8、及び排気口9及
び点火プラグ装着穴10が設けられている(第3図参
照)。 そして、図面から明らかなように、吸気口8の口径の
方が排気口9より大径になされている。これはシリンダ
2内への吸気の充填効率を高めるためである。 尚、図中11は吸気弁、12は排気弁、13は点火プラグで
あり、これらの弁11,12は図示しないカム軸及び操作杆
を介してロッカアーム14,15を揺動させて開閉するよう
になっている。 この吸気口8へは図示しない気化器を介してガソリン
(液体燃料)が混入された混合気が吸気通路16を経て供
給される。この吸気口8に連なる吸気通路16は第1図中
Lより下流において直線的に吸気口8に延びている。そ
のため、この直線部分でシリンダ2内に供給される混合
気の流動方向を整え、混合気はシリンダ中心軸0に対し
て傾斜してシリンダ2内に流入する。 その結果シリンダ2内において混合気はシリンダ中心
軸0まわりのスワールを生じ、これがファストバーン手
段として機能を果たす。 ピストン4は周知の如くコンロッド20を介してクラン
ク軸17を連動すべく構成してあり、ピストン4の上面に
は浅い球面状の凹部18がシリンダボア中心線0から一側
に偏って配置されている。 この凹部18に対向するように前記のシリンダヘッド3
側の凹部6も配置され、この凹部18以外のピストン上面
はシリンダヘッド3下面との間でスキッシュエリアを構
成している。 そして、これらの凹部6,18の偏った側になるシリンダ
ヘッド3には点火プラグ13が配置されており、点火プラ
グ13の電極部分19の近傍に比較的多量の圧縮された混合
気が確保されるため、点火プラグ13による着火を良好に
している。 また、この着火燃焼による燃焼熱の放散は、ピストン
4上面とシリンダヘッド3下面に、前記同形状で互いに
対向する浅い球面状の凹部18,6を設けたことから、この
双方の凹部で形成される燃焼室は球面形に近づき、その
容積対表面積比は他の種々の燃焼室に比べ極めて小さく
なり、その放散が少なくなる。 このように構成されたエンジン1は第2図に実線で示
す上死点位置と仮想線で示す下死点位置との間の距離
(ピストン行程)Sがシリンダ直径Dより大きく設けら
れている。 次に、この実施例のエンジンの作動を第5図で吸気〜
圧縮行程において説明する。 (a)吸気行程になると、まず吸気弁11が開き吸気口8
から混合気がシリンダ2内に入る。このときピストン4
は、上死点近傍に位置しているからピストン上面直上の
空間に混合気が位置することになる。 このようにピストン4直上の空間に供給された混合気
を先行混合気Aと呼ぶことにする。 この先行混合気Aは吸気通路16がシリンダ中心軸0に
対し傾斜して設けられているためシリンダ2内でスワー
ルを生じる(第5図(a)参照)。 (b)そして、ピストンは移動速度を増しつつ下降する
ため先行混合気Aは、スワールを継続しながらピストン
4直上の位置でピストンの移動に伴って下降する。 この先行混合気Aの下方への移動により、この先行混
合気Aの上方には吸気口から新たな混合気(以下、後続
混合気Bという)が充填される。この後続混合気Bも先
行混合気Aと同様にスワールを生じている(第5図
(b)参照)。 (c)このようにして吸気行程が終ると、吸気弁11が閉
止してピストンが上昇する。このとき、先行混合気A及
び後続混合気Bは慣性によりスワールを継続している
(第5図(c)参照)。 (d)このようにしてピストン4が上昇し上死点近傍に
なると、ピストンによって構成されている燃焼室の全体
形状が、第5図(d)に示す如くそれまでのシリンダ2
による円筒形状から変化し、偏平な球形に近付く。 この偏平な球形のスペースの直径dはそれまでのシリ
ンダ直径Dより小さいのでそれまでシリンダ2内壁に沿
って旋回していた混合気は徐々にシリンダ中心軸0側に
押し出される。そしてスワールの直径が縮小されるので
減衰しつつあったスワールの旋回速度が補われる(第5
図(d)参照)。 (e)さらにピストン4が上昇すると、点火プラグ13の
点火に前後してシリンダヘッドとピストン4上面との間
においてスキッシュを生じ、爆発行程となる。 ところでスキッシュは、本来そのスキッシュの流れ自
体が点火プラグの電極付近の混合気に直接乱れを生じさ
せて燃焼速度を高めるもので、本発明でいうファストバ
ーン手段の1つでもある。 この実施例におけるスキッシュは、燃焼室内のスワー
ルに対して吹きつけるもので、スワールに対してスキッ
シュにより混合気を吹きつけると、この吹きつけは偏平
な球面形の燃焼室の中心に向かい、該吹きつけは双方の
凹部に偏ることがない。その上、燃焼室は偏平な球面状
となっているので、質量の大きい微粒子と既に気化した
ものとが混在していても、燃焼室の隅々まで均一に混合
し、そのスワールに乱れを生じその乱れた状態で点火プ
ラグ13の電極部分19に至るので点火プラグ13による着火
の確実性と、火炎伝播速度を高める効果がある。 次に、このような作動をなすエンジンが燃焼効率を向
上している理由を説明する。 先に説明したように、シリンダ2内に吸込まれた混合
気には先行混合気Aと後続混合気Bがあり、先行混合気
Aの多くはエンジンの吸気行程の初期から点火するまで
の長時間にわたって、エンジン内で最も高温とされてい
るピストン上面の近傍に位置してスワールを続けること
になる。そのため混合気中に含まれている燃料粒は点火
時までに上面の熱を得てガス化される確率が極めて高
い。 一方、後続混合気Bは、シリンダ2内に入って点火さ
れるまでの時間が先行混合気Aに比べて短時間であり、
かつエンジン内で最も高温とされるピストン上面との間
には前記の先行混合気Aが介在している。その結果,主
にシリンダ2内壁からの熱により燃料のガス化熱量を得
ることになるので後続混合気Bは先行混合気Aよりシリ
ンダ内で得る熱量は少ない。 ところで、本発明は、点火前の混合気にガス化された
燃料と微粒状の燃料とを混在させるものであるので、ガ
ス化された燃料は前述のように先行混合気Aによって得
られるとしても、微粒状の燃料をいかに確保するかが本
発明の目的を達成する最大のポイントである。 そこで、第6図に示したモデル化したグラフによって
上記の点について詳述する。 まず、今、仮に混合気の燃焼完了クランク角度が上死
点からθ(度)である場合のエンジンのシリンダ内壁の
表面温度を考えてみると、第6図実線Pで示すようであ
る。すなわち、上死点近傍で混合気に着火しクランク角
がθに達するまでの間に燃焼室側壁となるシリンダ内壁
表面温度は、燃焼火炎あるいは燃焼直後の高温ガスにさ
らされるため極めて高温となる(尚、この高温部分は混
合気の燃焼状態によって必ずしも均一温度ではないが、
第6図が考え方の説明図であるので図面上このように作
成したにすぎない)。 以下において、この燃焼完了クランク角θより上死点
側となるシリンダ内壁を高温部Hという。 一方、燃焼完了クランク角がθの点から下死点に至る
間ではシリンダ内に存在する既燃ガスの熱の授受及び前
記の高温部Hからの熱伝達によってシリンダ内壁表面温
度が主に定まり、既燃ガスとシリンダ壁との間での熱交
換時間も下死点に近い程短くなる。 従って、シリンダ内壁表面温度は下死点に近づけば近
づくほど表面温度が低下することになる。 このような理由からシリンダ内壁表面温度は、このよ
うな傾向を備えたものと想定される。 以下の説明では、この燃焼完了クランク角θである点
から下死点側となるシリンダ内壁を低温部Lということ
にする。 ここで、本発明におけるファストバーン手段の意義を
説明する。 第6図に示した仮想線Qは先に説明したエンジンの燃
焼完了角度のみを小さくした場合を示し、仮想線Rは燃
焼完了角度のみを大きくした場合を示す。 仮想線Qに示すように、燃焼完了角度を小さくする
と、燃焼完了時に燃焼室壁面積が実線Pの場合に比べて
狭くそこに一定の熱量が生じるのでそのときに燃焼室側
壁を形成している高温部Hのシリンダ内壁表面温度が上
昇する。これは言い替えると低温部Lの低温化が為され
ていることを意味する。すなわち、一定量の燃料を燃焼
して生じた一定量の熱量の多くを前述の高温部Hに集中
させることによって低温部Lの領域の拡大を図り、その
結果,低温部Lの得る熱量を広い面積にわたって分散さ
せて低温部Lの温度低下を図るものである。また、低温
部Lの下部からすれば熱源となる高温部Hの末端がPの
場合と比べて上死点寄りに位置しているので、シリンダ
を経る伝熱距離が遠くなり、比較的低温になる。さら
に、燃焼完了位置が遠くなることによって燃焼直後の既
燃ガスが低温部Lの下死点寄りの部分に到達するまでの
時間が長くなって下死点寄りの低温部Lの低温化に寄与
する。 これとは逆に、仮想線Rで示すように燃焼完了クラン
ク角が大きくなると燃焼室壁面積が大きくなることによ
って一定の熱量が分散されその結果,高温部Hの温度が
低下し、また熱源位置が下死点側に寄って位置するの
で、これより下死点側でのシリンダ内壁表面温度の上昇
を招く。 すなわち、本発明においてファストバーン手段はシリ
ンダ側壁のうち燃焼完了時に燃焼室側壁となる高温部H
をさらに高温にすることにより、これより下死点側とな
る低温部Lのシリンダ内壁表面温度を低下させるもので
ある。 そのため、後続混合気Bのうち比較的長時間にわたっ
てシリンダ2内に留まるものが受ける熱量を減少させて
微粒状の燃料のガス化される確率を低くして着火時まで
微粒状態を維持させるようにする。 以上説明した低温部Lの低温化のために、本発明はさ
らにピストン行程Sをシリンダ直径より大としている。
これは燃焼完了クランク角が同一であってもピストン行
程がシリンダ直径Dより大きいエンジンでは高温部Hか
ら下死点までの距離を拡大することができ低温部L下部
の温度が比較的低温に保ち易いためである。 また、図に示す実施例ではファストバーン手段として
吸気にスワールを生じさせている。このスワールは究極
的には点火プラグ13の電極19近傍での混合気の乱れを生
じさせて急速燃焼を図るものであるが、この実施例では
とくに吸気及び圧縮行程中にスワールが継続されている
ことにより、次のような意義を持つものである。 すなわち、このスワールによりとくに後続混合気Bは
シリンダ2内周壁に沿って流動するため、後続混合気B
の多くがシリンダ内周壁から熱伝達を受けることにな
る。しかし、シリンダ2内に比較的長時間留まる後続混
合気Bと短時間留まる後続混合気Bの熱授受の差は、低
温部Lでの熱授受の差しかないので後続混合気Bの全体
的な加熱状態はほぼ均一となる。 従って、シリンダ内壁表面に蓄えられた一定量の熱量
が後続混合気Bの多くの部分に分散して伝熱されるた
め、このような伝熱によっては後続混合気Bに含まれた
燃料粒が微細化されるに止まり、ガス化に至る確率が小
さい。この意味ではスワールが微粒状の燃料の確保に関
与している。 また、本発明ではシリンダ内壁表面温度の低温領域を
拡大するためにピストン行程Sをシリンダ直径より大と
した場合に、燃焼完了がクランク角で上死点後何度まで
行えばよいかを種々実験した結果,燃焼完了クランクと
燃料消費率との間に第7図に示す定性が認められた。そ
こで、この定性から燃焼完了クランク角として上死点後
100度までが有効であると判断された。
【発明の効果】
本発明に係る液体燃料エンジンは、上記のように構成
されているため、 ファストバーン手段を具備する4サイクルエンジンに
おいて、ピストン行程をシリンダ直径より大きくし、且
つこのエンジンにおける混合気の燃焼をクランク角で上
死点後100度以内に完了させるようにしたことから、ピ
ストン上面及びヘッド側のシリンダ側壁の表面温度が高
くなり、吸気弁開弁直後に吸入される混合気のガス化が
促進され、一方、下死点よりのシリンダ側壁の温度が低
く、遅く吸入される混合気に伝達される熱量が少なくな
り、この混合気のガス化が抑制され、点火までに微粒状
態が確保されて燃焼効率を向上し、燃料消費率を低減さ
せることができる。 また、ピストン上面とシリンダヘッド下面に、同形状
で互いに対向する浅い球面状の凹部を設けたことから、
この双方の凹部で形成される燃焼室は球面形に近づき、
その容積対表面積比は他の種々の燃焼室に比べ極めて小
さくなり、燃焼熱の放散が少なくなるので、高温部Hを
一層高温にし、ファストバーンを促進して混合気の微粒
化状態を保つことができる。 さらに、スワールを生じている燃焼室内の混合気は、
ピストン上死点においてスキッシュにより吹きつけられ
て乱れを生じるが、ピストン上面とシリンダヘッド下面
に、同形状で互いに対向する浅い球面状の凹部を設け、
該双方の面の間でシリンダボア外周側に形成したスキッ
シュエリアの内方にこの凹部を配置したから、スキッシ
ュによる吹きつけは偏平な球面形の燃焼室の中心に向か
い、吹きつけは双方の凹部に偏ることがない。その上燃
焼室は偏平な球面形となっているので、質量の大きい微
粒子と既に気化したものとが混在していても、燃焼室の
隅々まで均一に混合し、そのスワールに乱れを生じその
乱れた状態で点火プラグの電極部分に至るので点火プラ
グによる着火の確実性と、火炎伝播速度を高める効果が
あり、ファストバーンを促進ものである。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明に係る液体燃料エンジンの実施例に関し、
第1図は吸気弁及び排気弁を見せた(第2図のI−I線
に沿う)断面図、第2図は点火プラグを見せた(第1図
のII-II線に沿う)断面図、第3図は第1図のIII-III方
向に見たシリンダヘッド側燃焼室形状説明図、第4図は
第1図のIV-IV方向に見たピストン上面図、第5図
(a)〜(e)はこの実施例のエンジンにおける吸気な
いし圧縮行程説明図、第6図はシリンダ内壁表面温度モ
デル説明図、第7図はこの実施例における燃焼完了クラ
ンク角と燃料消費率の関連を示す定性的グラフである。 S;ピストン行程、D;シリンダ直径、1;エンジン、2;シリ
ンダ、3;シリンダヘッド、4;ピストン、6;シリンダヘッ
ド下面の凹部、8;吸気口、18;ピストン上面の凹部。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−54819(JP,A) 特開 昭58−53630(JP,A) 特開 昭54−145808(JP,A) 特開 昭51−64111(JP,A) 特開 昭58−101216(JP,A) 特開 昭58−117315(JP,A) 特開 昭59−158319(JP,A) 実開 昭56−34030(JP,U) 実開 昭55−180028(JP,U) 特公 昭47−24041(JP,B1) 米国特許3999532(US,A) 米国特許3455282(US,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液体燃料を吸気中に混入する燃料供給装置
    と、混合気の燃焼を迅速に行わせるファストバーン手段
    とを具備する4サイクルエンジンにおいて、ピストン行
    程をシリンダ直径より大きくし、且つこのエンジンにお
    ける混合気の燃焼をクランク角で上死点後100度以内に
    完了させてシリンダ内壁表面温度の低温領域を拡大する
    と共に、ピストン上面とシリンダヘッド下面に同形状で
    互いに対向する浅い球面状の凹部を形成し、該凹部を前
    記ピストン上面とシリンダヘッド下面の間でシリンダボ
    ア外周側に形成したスキッシュエリアの内方に位置させ
    る構成としてなる液体燃料エンジン。
JP58076693A 1983-04-30 1983-04-30 液体燃料エンジン Expired - Lifetime JP2510848B2 (ja)

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