JP2510699Y2 - 塗装ブ―スへの給送空気の調温調湿装置 - Google Patents

塗装ブ―スへの給送空気の調温調湿装置

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JP2510699Y2
JP2510699Y2 JP1989114600U JP11460089U JP2510699Y2 JP 2510699 Y2 JP2510699 Y2 JP 2510699Y2 JP 1989114600 U JP1989114600 U JP 1989114600U JP 11460089 U JP11460089 U JP 11460089U JP 2510699 Y2 JP2510699 Y2 JP 2510699Y2
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直樹 増井
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、外気より取り入れた空気を、例えばトンネ
ル型塗装ブースに連続供給する前に、予め所望の温度お
よび湿度の空気に調整するための塗装ブースへの給送空
気の調温調湿装置に関する。
(従来の技術) 一般に、自動車またはその部品の塗装ブースには、良
好な塗装面を得るために、予め適度の温度および湿度に
調整された空気が連続的に供給される。そのための調温
調湿装置は、塗装ブースに連通する調温調湿室内に、濾
過手段(ロール水切りフィルタ)、前段ヒータ(プレヒ
ータ)、加湿手段(シャワ管)、エリミネータおよび後
段ヒータ(レヒータ)などを吸気側より送気側に順に備
えてなり、その調温および調湿は、戸外より吸入した空
気を最初前段ヒータで加熱し、次いでシャワ管等で加湿
し、その後再び後段ヒータで加温し(または必要により
冷却し)、しかる後塗装ブースに送気するというプロセ
スにより行なわれる。
出願人は、実開昭63−157273号公報などに示されるよ
うに、供給される外気が低温でかつその蒸気圧が特に低
い場合に、かかる調温調湿が必ずしも所望の値に調整さ
れないという従来の欠点を解消するべく、シャワ管をプ
レヒータの熱風吹き出しダクトの中に配設し、冷水をプ
レヒータ内に噴霧し熱風により気化させることにより、
予備加熱過程にてある程度の加湿を行なうようにした新
規な調温調湿装置を開発した。この型式の装置は、その
後実際にいくつかの塗装工場において利用されている。
(考案が解決しようとする課題) 確かに、かかる新型式の調温調湿装置は、外気が低温
でかつその蒸気圧が低くとも、湿度100%まで加湿する
ことができ、所望の温湿度の空気を常に安定に調整でき
る。
しかし、調湿の迅速性等に関して、なお改良すべき点
があった。すなわち、従来の上記装置は、低温水(普通
の工業用水など)をそのままプレヒータに供給しそのダ
クト内で噴霧させる構造のものであったので、水の気化
速度が遅く、よって設定湿度の変更時より湿度100%に
加湿する時までの時間が長く、従って設定変更後ただち
には所望の温湿度に調整できないという欠点があった。
また、従来の装置では、本来の加湿手段の他に別の加
湿手段をプレヒータの中にも備える必要があり、加湿装
置類を絶対的に二系統とせざるを得ず、装置の複雑化と
いう問題があった。
本考案は、かかる問題を解決するべくなされたもの
で、その目的は、プレヒータでの加湿をより迅速に行な
うことができ、よって調温調湿の早期調整を可能とする
塗装ブースへの給送空気の調温調湿装置を提供すること
にあり、その技術的課題は、プレヒータ中の噴霧水の気
化をより速くかつより効果的に行なうことができるよう
にすることにある。
(課題を解決するための手段) 本考案により、熱風吹き出しプレヒータの調温調湿室
内における熱風吹き出し部の中に温水または熱水噴霧手
段を備えるとともに、該温水または熱水噴霧手段に接続
する送水管を前記熱風吹き出し部に接続する熱風供給管
に組み入れて、水と熱風の熱交換部を設けたことを特徴
とする塗装ブースへの給送空気の調温調湿装置が提供さ
れる。
本考案の装置に用いる熱風吹き出しプレヒータは、調
温調湿室内に、熱風吹き出し部、例えば上記公報に示さ
れるような、熱風を吹き出すための適数個のダクトを備
えたヒータであり、熱風がファンの運転によりバーナー
等の熱風源より熱風供給管を通じて調温調湿室内の熱風
吹き出し部(ダクト)に送られ、調温調湿室の内部空間
に吹き出すという構成を備えている。
温水または熱水噴霧手段は、例えば、多数のライザを
もつシャワ管などより成り、上記熱風吹き出しプレヒー
タの熱風吹き出し部(ダクト)の中に配設されるととも
に、送水管を介して適当な水源(タンク等)と接続され
るように構成される。
本考案においては、温水または熱水噴霧手段に接続す
る前記送水管は、上記熱風吹き出し部(ダクト)に接続
する熱風供給管に組み入れられ、これにより水と熱風の
熱交換部が設けられる。熱交換部は、例えば、送水管が
熱風供給管の周囲にコイル状に巻き付けられてなる構造
でよく、あるいは送水管の一部が蛇管状に形成されその
部分が熱風供給管の中に配置されてなる構造でもよい。
本考案の装置は、調温調湿や除塵などに必要とされる
その他の装置類、例えばデミスタ、フィルタ、加湿装
置、後段ヒータ(レヒータ)、クーラー等を備えること
ができる。フィルタには、ロールフィルタなどが挙げら
れ、また加湿装置には、シャワ管、気液接触棚などが挙
げられ、さらに後段ヒータ(レヒータ)には、熱風吹き
出しヒータ、間接加熱ヒータなどが挙げられる。また、
クーラーには、クーラーコイルなどが挙げられる。
(作用) 熱風吹き出しプレヒータの熱風吹き出し部(ダクト)
を調温調湿室内に導き入れそして噴霧手段を該熱風吹き
出し部(ダクト)の中に備える型式の調温調湿室は、該
熱風吹き出し部(ダクト)内で噴霧された水が熱風によ
り気化し、これにより予備加熱と同時に加湿を行なうこ
とができるものである。
本考案においては、噴霧のための水が前記プレヒータ
の熱風吹き出し部(ダクト)に供給される前に、熱交換
部において、噴霧のための水は熱風との熱交換により温
水または熱水に変換される。よって、熱風吹き出しプレ
ヒータの熱風吹き出し部(ダクト)の中には、従来の冷
水とは異なり、与め約50℃ないし約100℃に加温または
加熱された湯が供給される。従って、本考案では、上記
プレヒータの熱風吹き出し部(ダクト)の中での噴霧さ
れた水の気化がより迅速に進行するので、加湿効率が格
段により良くなり、そして加湿に要する時間をより一層
短縮できる。その結果、続いての加湿過程において、空
気流速が速くとも、湿度100%の飽和状態に達成するの
が大変容易になり、場合によっては、加湿装置の運転ま
たは設置自体が不要となる。
(実施例) 以下、本考案の実施例を図面により説明する。
この実施例の調温調湿装置は、自動車ボディ塗装用ト
ンネル型塗装ブースへ調温調湿された空気を給送するた
めの装置で、第1図および第2図に示すように、調温調
湿室1内に、吸気口10より送気側にかけて、ロールフィ
ルタ2、熱風吹き出しプレヒータの熱風吹き出し部3、
加湿シャワ装置4、クーラーコイル5、エリミネータ
6、そして後段ヒータ(レヒータ)7、ならびに給気フ
ァン8を順に配置してなる。調温調湿室1の給気口10
は、ギャラリー9を介して外気と連絡されており、一方
給気ファン8は塗装ブース(図示せず。)と連通してお
り、よってファン8の運転により、外気はギャラリー9
より調温調湿室1内に吸い込まれ、そして所定の調温調
湿の後塗装ブースに送られる。
加湿シャワ装置は、シャワ具とその後方の充填材19か
らなり、その下方には、貯水槽12が設置されてなる。
また、熱風吹き出しプレヒータは、熱風吹き出し型の
ヒータであって、調温調湿室1内の熱風吹き出し部3
と、これに熱風を供給する装置から成る。
熱風吹き出し部3は、調温調湿室1上方の幹ダクト
と、該幹ダクトより下方へ枝わかれして垂直に並設され
た6個のダクト13・・より成る。なお、熱風吹き出し部
3の下方にはドレイン11が備えられている。
熱風吹き出し部3に熱風を供給する装置は、第2図に
示すように、循環通路を有しかつ熱風吹き出し部3と連
通する熱風供給管16、該供給管16に接続されたバーナー
ブロワ17、および前記循環通路内に設けた循環ファン18
を備えてなり、使用時には熱風をバーナーブロワ17より
供給管16を通して熱風吹き出し部3の各ダクト13に供給
し、そして不使用時には熱風を矢印Aのように循環させ
ながら待機するようになっている。
実施例の装置は、温水または熱水噴霧手段としてのラ
イザあるいはシャワ出口具14・・をそれぞれ各ダクト13
の中に配設してなる。これに給水する送水管15は、一本
に合流した後水源と連絡してなり、矢印Bに示すように
水が上記プレヒータの熱風吹き出し部の方へ供給され
る。送水管15のうち蛇管状に形成された部分21は、前記
熱風供給管16の中に組み込まれて、水と熱風の熱交換部
20が形成されている。従って、運転時には、水源より送
られた水が熱交換部20にて約50℃ないし約100℃の温水
または熱水にまで加熱され、そしてそれが熱風吹き出し
部3の各ダクト13に供給され、ライザ等14より噴霧され
る。
而して、本装置による調温調湿は、ファン8の運転に
より、外気をギャラリー9より吸込み、フィルタ2で除
塵し、熱風吹き出しプレヒータの熱風吹き出し部3で予
備加熱し、シャワ装置4で加湿し、その後、必要により
クーラー5で冷却し、エリミネータ6で余分な水分を除
去し、最後に後段ヒータ(レヒータ)7で再加熱し、そ
して塗装ブースに送るという一連のプロセスにより行な
う。調温調湿室1内の適所には、温度計および湿度計が
配置され、これらの計測データ等と連係して制御する自
動制御装置の作動により、調温、調湿の度合は定まる。
実施例の装置では、熱風吹き出し部3のところで、予
備加熱と同時に加湿を行なうことができ、しかもその加
湿は、温水または熱水の供給により、いたって短時間に
て所望の基準に達成することができた。加湿効率が高
く、時には、シャワ装置4によるその後の加湿が不要で
あった。
(考案の効果) 以上説明したように、本考案に係る塗装ブースへの給
送空気の調温調湿装置は、熱交換部において噴霧水が熱
風との熱交換により温水または熱水に変換されて、熱風
吹き出しプレヒータの熱風吹き出し部に供給される構造
としたので、熱風吹き出し部の中での噴霧水の気化がよ
り迅速に進行し、加湿効率が格段に向上し、予備加湿に
要する時間も短縮され、またその後の加湿装置による加
湿自体も容易となり、従って調温調湿の早期調整が可能
になり、場合によってはその後の加湿過程または加湿装
置の設置が不要となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例の給送空気の調温調湿装置の内
部をが側方より見た図、 第2図は第1図の装置のプレヒータ付近を上方より見た
図である。 図中、 1……調温調湿室 3……熱風吹き出しプレヒータの熱風吹き出し部 13……ダクト 14……ライザ(シャワ出口具) 15……送水管 16……熱風供給管 20……熱交換部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱風吹き出しプレヒータの調温調湿室内に
    おける熱風吹き出し部の中に温水または熱水噴霧手段を
    備えるとともに、該温水または熱水噴霧手段に接続する
    送水管を前記熱風吹き出し部に接続する熱風供給管に組
    み入れて、水と熱風の熱交換部を設けたことを特徴とす
    る塗装ブースへの給送空気の調温調湿装置。
JP1989114600U 1989-09-29 1989-09-29 塗装ブ―スへの給送空気の調温調湿装置 Expired - Lifetime JP2510699Y2 (ja)

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JPS6375719U (ja) * 1986-11-05 1988-05-20
JPS63119873A (ja) * 1986-11-07 1988-05-24 Ebara Corp 熱回収装置

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