JP2510283Y2 - 漁網の沈子 - Google Patents

漁網の沈子

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則孝 林
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【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この考案は、底引き網漁等において使用される漁網の
すそに取り付けられる沈子に関するものである。
〈従来の技術〉 底引き網漁の概略を第7図に示す。漁網Nが引綱R1を
介して漁船Vに引かれている。漁網Nのすそ部(開口部
Aの下部分)の綱である沈子綱R2には、複数個の沈子W
が取り付けられている。沈子Wは、沈子綱R2ひいては漁
網Nを沈めるための重りであり、それにより、漁網の開
口部Aが漁船の進行方向に向かって所定の水深で開口さ
せられる。
そして、従来、このような沈子には、次の従来例1,2
に示すようなものがある。
(従来例1) その沈子は、ほぼ厚肉円筒形状をしており、全体が陶
磁器で形成されている。
(従来例2) また、他の例として、鉛の薄肉円筒を芯として、その
外側が厚肉円筒状の合成樹脂層で覆われて、全体として
ほぼ厚肉円筒形状をした沈子もある。鉛の部分が薄肉で
合成樹脂の部分が厚肉であるのは、鉛は比重が高いの
で、沈子全体として使いやすい所定の大きさを満たしつ
つ、重りとしてあまり重くなりすぎないようにするため
である。
そして、従来例1,2の沈子とも、その中央の孔部に沈
子綱が通されて、沈子綱に取り付けられる。
〈考案が解決しようとする課題〉 しかしながら、上記の従来の各沈子には次のような欠
点がある。
従来例1の沈子は、全体が陶磁器で形成されているた
め本来的に割れやすい。砂,泥の海底では沈子の割れの
心配は少ないが、海底が岩盤等からなる場合には、沈子
が岩盤等に衝突して割れる頻度が高いのである。また、
一般に、漁網を漁船の甲板上に引き上げて漁網に付着し
た夾雑物(石,貝殻,海藻等)を取り除く作業を行うの
が普通であるが、現在の底引網漁の漁船の甲板は鉄板で
あることが多く、また、上述の作業は、クレーンで漁網
を甲板に叩きつけるようにして行われることが多いた
め、その際にも沈子が割れることが多い。
また、従来例2の沈子では、鉛の薄肉円筒が海水に触
れて少しずつ溶け出すため、海洋の環境保全上問題があ
る。
また、前述のように、沈子の大きさおよび重量を適切
なものとするために、合成樹脂層の部分がかなり厚くさ
れる必要があり、合成樹脂の必要量が多く、沈子が高価
なものとなる。
また、実際の漁においては、沈子全体の重量を決定す
る沈子の取付け、言い換えれば取付間隔を変更する必要
が生じる場合がある。例えば、潮の流れが遅いときは速
いときに比べて沈子を少なくし、また、海底が砂場の場
合は岩場に比べて沈子を少なくするのが普通である。そ
のように沈子を軽くする(沈子の間隔を大きくする)
際、従来例1の沈子では、不要な沈子を割って沈子綱か
ら除去することで対応できるが、従来例2の沈子の場合
は、その沈子が割れないため、全ての沈子をいちいち沈
子綱から外して、より広い間隔で付け直す必要があり、
この作業は大変面倒なものである。
本考案は、上記の欠点を改良した沈子を提供すること
を課題とする。
〈課題を解決するための手段〉 上記の課題を解決するため、本考案に係る沈子は、沈
子綱が通される孔を有し、陶磁器等の窯業品で構成され
た沈子本体と、その沈子本体の外表面を被覆する硬質合
成樹脂表層とを備えることを特徴とする。
〈作用・効果〉 この沈子では、陶磁器等の窯業品からなる沈子本体の
外表面を硬質合成樹脂表層が覆っているため、割れに対
する強度が大きく、通常の漁業の作業中においてはあま
り割れることがない。一方、人為的に強い衝撃力を加え
れば硬質合成樹脂表層及び沈子本体を割ることができ
る。そのため、沈子綱に多数の沈子を取り付けた後に、
その数を減じる作業は、金槌等で強く叩く等、沈子に強
い衝撃力を加えて割ることにより容易に行うことができ
る。
また、硬質合成樹脂表層は沈子本体の外表面を被覆す
る薄肉のものであるため、1個の沈子あたりの硬質合成
樹脂量が少なく、沈子の樹脂コストは安価に抑えられ
る。
また、この沈子は鉛の円筒芯材を有していないため、
海洋汚染の心配もない。
〈実施例〉 次に、本考案の一実施例である沈子10を、第1図〜第
7図に基づいて説明する。
第1図,第2図に示すように、沈子10は、全体として
ほぼ厚肉円筒形状をしている。この沈子10は、内側に、
厚肉のほぼ円筒形の沈子本体12を有している。沈子本体
12の両端部の外周縁部分は、滑らかに曲面状に面取りさ
れている。沈子本体12は、その中心線と同心的に円形断
面の綱通し孔14を有し、全体として比較的重量密度の高
い陶磁器で形成されている。
この沈子本体12の外表面(綱通し孔14の内周面以外の
部分)には、6ナイロンの硬質合成樹脂表層16が形成さ
れ、沈子本体12が被覆された構造となっている。その厚
さは、沈子本体12の肉厚よりもかなり薄いものであり、
例えば3mm程度である。
そして、この沈子10は、第7図に示すように、綱通し
孔14に沈子綱R2が通されて、沈子綱R2に適数個が固定さ
れて使用される。
次に、この沈子10の製造方法を説明する。
まず、沈子本体12を製造する。この沈子本体12は前述
のように陶磁器からなっており、大体においては通常の
陶磁器の製造方法と同一であるが、次のような点で特徴
がある。
土練器により陶土Cを練る工程(土練り工程)におい
て、通常より多く土練りをする。すなわち、通常は土練
器のスクリューを2000回程度回転させるところを、3500
〜4000回程度回転させる。そのため、陶土Cの中に含有
されていた空気等が通常の場合よりも多く除去され、重
量密度が高くなる。
次に、第3図に示すように、この陶土Cを押出し成形
をする。コンテナ30に入れられた陶土Cがプランジャ32
により押されることにより、ダイス34を経て押し出され
る。ダイス34の下流側に設けられた丸棒状のマンドリル
36により、陶土Cは長い厚肉円筒状に押出し成形され
る。そして、第4図に示すように、その厚肉円筒状の陶
土Cを所定の長さに切断し、更に第5図に示すように、
その陶土Cの両端部分の面取りを行う。
その後、その陶土Cを焼成して沈子本体12を得る。そ
の際、通常の陶磁器の場合700℃程度で焼成するところ
を、1200℃程度の高温で行う。このことによっても、沈
子本体12の重量密度が高いものとなる。
次に、第6図(a),(b)に示すように、この沈子
本体12の外側に硬質合成樹脂表層16を射出形成により形
成する。一対の金型40には、型締め状態で沈子10の外形
に相当するキャビティ46が形成され、また各キャビティ
46の底部には沈子本体12の綱通し孔14の直径よりわずか
に細い中子棒44が、型締め状態でほぼ突き合わされるよ
うに固定されている。そして、第6図(a),(b)に
示すように、沈子本体12をキャビティ46内に配置すると
ともに、各中子棒44を綱通し孔14に貫通してこれを支持
させる。なお、沈子本体12の製造の際、陶土Cの土練り
が通常より多くなされ、かつ高温で焼成されているた
め、沈子本体12のひずみが少なく、その綱通し孔14の沈
子本体12の中心線に対する位置の誤差が小さい。そのた
め、各中子棒44が綱通し孔14にスムーズに通される。
そして、型締め状態でキャビティ46内に6ナイロンを
射出し、その冷却固化により6ナイロンの硬質合成樹脂
表層16が形成されて、沈子10となる。その後、型開きし
てその沈子10を取り出す。
この沈子10では陶磁器からなる沈子本体12の外側を、
硬質合成樹脂表層16が覆っているため、通常の漁業の作
業中においては割れにくい。しかし、沈子綱に対する沈
子10の数を減らす必要が生じた場合には、作業者が金槌
等で強く叩けば割れる。
この実施例の沈子2では、硬質合成樹脂表層が6ナイ
ロンからなっているが、それに限らず、例えば6−6ナ
イロン,ガラス入りナイロン等、あるいはナイロン以外
の他の合成樹脂であってもよい。また、その被覆範囲は
沈子本体の外側表面のみならず、綱通し孔の内周面にま
で広げることもできる。
また、全体の形状は、肉厚の円筒形状に限らず、例え
ば球状とすることもできる。
その他、当業者の知識に基づき種々の変更を加えた態
様で本考案を実施できることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例である沈子の断面図であり、
第2図はその斜視図である。第3図〜第5図は各々、沈
子本体の製造過程の一例を示す図であって、第3図は押
出し成形を示す図、第4図はその陶土を所定の長さに切
断したものを示す図、第5図はそれを面取りしたものを
示す図である。第6図(a),(b)は沈子本体の外側
に硬質合成樹脂表層を形成する工程の一例を示す図であ
る。第7図は沈子が用いられる底引き網漁の概略を示す
図である。 10…沈子 12…沈子本体 14…綱通し孔 16…硬質合成樹脂表層 R2…沈子綱

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】漁網のすそに取り付けられる沈子であっ
    て、 沈子綱が通される綱通し孔を有し、窯業品で構成された
    沈子本体と、 その沈子本体の外表面を被覆する硬質合成樹脂表層と を備えることを特徴とする漁網の沈子。
JP10260990U 1990-09-29 1990-09-29 漁網の沈子 Expired - Lifetime JP2510283Y2 (ja)

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JPH0460058U JPH0460058U (ja) 1992-05-22
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