JP2510258B2 - 塗装方法 - Google Patents

塗装方法

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JP2510258B2
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coating
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は塗装方法に関する。さらに詳しくは、優れた
透明感およびつや感をうることができる塗装方法に関す
る。
〔従来の技術および発明が解決しようとする課題〕
従来より、たとえば自動車ボデーを塗装する方法とし
ては、一般に3コート法と呼ばれる方法が多用されてい
る。この3コート法は、電着、中塗および上塗の3つの
塗膜の組み合わせによるものであり、この方法では漆の
ようなつや感は出にくく、中塗または上塗の塗料樹脂な
どの改良によりつや感の向上が試みられているが、未だ
充分な成果はえられていない。
一方、最近いわゆるスーパーカラーと呼ばれる、中塗
塗膜をカラー化し、その上に高彩色の低隠ぺい性上塗塗
料を塗布する方法が採用されている。しかしながら、こ
の方法はあくまでも鮮やかな色彩を出すための方法であ
り、つや感や透明感の向上には寄与していない。
本発明は、叙上の事情に鑑み、高彩色のみならず優れ
たつや感および透明感をうることのできる塗装方法を提
供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の塗装方法は、被塗物の上に電着塗膜およびカ
ラー中塗塗膜をこの順に設け、該カラー中塗塗膜を焼き
付けたのちにまたはウエットオンウエットで前記カラー
中塗塗膜の上にクリヤー塗料を塗布し、焼き付けを行
い、さらにえられたクリヤー塗膜の上に低隠ぺい性上塗
塗膜を設けることを特徴としている。
〔実施例〕
以下、自動車ボデーを塗装するばあいを例にとって本
発明の塗装方法を説明する。
まず被塗物である自動車ボデーに電着塗装を施し、つ
いでカラー中塗塗膜を設ける。そして、カラー中塗塗膜
を焼き付けたのちに、または工程を簡略化するためにカ
ラー中塗塗膜を焼付けずに、すなわちいわゆるウエット
オンウエットでクリヤー塗料を塗布し、焼付ける。
電着塗膜およびカラー中塗塗膜は従来と同様に形成す
ればよい。たとえばカラー中塗塗料としてはメラミンア
ルキド樹脂系、ポリエステル樹脂系、ポリウレタン樹脂
系などのものが使用でき、着色顔料としては通常使用さ
れる顔料、たとえばベンガラ、酸化チタン、カーボンブ
ラック、パーマネントレッド4Rなどが用いられる。
クリヤー塗料としては顔料を含有しないほかは従来の
中塗塗料と同様な組成のものが使用される。クリヤー塗
膜の厚さは15〜50μm程度が好ましい。クリヤー塗膜の
厚さが15μmより小さいとツヤに対する効果が不充分で
あり、50μmより大きいとクリヤーのタレ、ワキといっ
た塗膜欠陥が発生する。
カラー中塗上にクリヤーをウエットオンウエットで塗
装するばあいは、クリヤー塗料としてメラミンアルキッ
ド樹脂やポリエステル樹脂を用いるのが下塗との適当な
相溶性と上塗との密着性を考慮すると好ましい。
クリヤー塗膜を焼き付けたのちに、当該クリヤー塗膜
の上に下層塗膜との相互作用を強く出すために従来のス
ーパーカラー上塗よりもさらに低隠ぺい性の上塗塗料を
塗装し、焼き付けを行なう。
こうして、カラー中塗塗膜と上塗塗膜のあいだにクリ
ヤー塗膜を設けることにより、高色彩のみならず高いつ
や感と透明感をうることができる。これは、一般に中塗
塗膜のような顔料を含むものとクリヤー塗膜のような顔
料を含まない層の表面形状を比較したばあい、中塗塗膜
よりもクリヤー塗膜の方が表面の凹凸が小さく滑らかで
あるからである。
上塗塗料としては顔料濃度を低くするほかは従来の上
塗塗料と同様なものが使用できる。
たとえば塗料樹脂としてはメラミンアルキド樹脂、メ
ラミンアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン
樹脂などが使用できる。
顔料としては、前記した通常使用される顔料の他に、
隠ぺい力の比較的小さい耐候性、高彩度の顔料を使用で
きる。前記耐候性顔料としては、たとえばファストスカ
ーレット、キナクリドンレッド、グリーンゴールト、酸
化チタン、カーボンブラックなどが使用される。前記高
彩色の顔料としては、たとえばキナクリドンレッド、フ
タロシアニングリーン、ファストスカイブルー、ハンザ
エロー3G、フタロシアニンブルーなどが使用される。こ
れら顔料は単独でまたは混合して使用される。
上塗塗膜における顔料濃度は前記高隠ぺい力の顔料の
ばあいは15〜35重量%、前記低隠ぺい力の顔料のばあい
は20〜45重量%程度が好ましい。顔料濃度が前記範囲よ
り高いと、透明感やつや感が向上されがたく、一方前記
範囲より低いと所望の塗色がえられがない。
上塗塗膜の厚さは20〜60μm程度が適当である。
前述した塗装方法において、上塗塗膜とカラー中塗塗
膜の色彩を同一にすると、透明感のある色彩感をうるこ
とができる。また上塗塗膜とカラー中塗塗膜を異なる色
彩にすることにより、本来の上塗の色彩とは異なる色彩
がえられる。
本発明の塗装方法は、実施例としてあげた自動車ボデ
ー以外にもたとえば電気製品、建築材、家具、自転車、
電車などにも好適に適用することができる。
つぎに実施例をあげて本発明を説明する。
実施例 厚さ20μmの電着塗膜を設けた鋼板試験片上に、固形
分に対して酸化チタン、カーボンブラック(顔料)を42
重量%含有するメラミンアルキド樹脂系中塗塗料を乾燥
後厚さが25μmになるように塗布し、140℃×30分で焼
付けてカラー中塗塗膜を形成した。
前記カラー中塗塗膜上に、メラミンアルキド樹脂系ク
リヤー塗料を乾燥後厚さが40μmになるように塗布し、
140℃×30分で焼付けてクリヤー塗膜を形成した。
前記クリヤー塗膜上に、固形分に対して酸化チタン、
カーボンブラックを30重量%含有するメラミンアルキド
樹脂系上塗塗料を乾燥後厚さが25μmとなるようにスプ
レー塗布し、140℃×30分で焼付けた。
比較例 クリヤー塗膜を形成せず、上塗塗料の顔料濃度を30重
量%に変更した以外は実施例と同様にして塗膜を形成し
た。
前記実施例および比較例でえられた塗装試験片につい
てつぎのテストを行なった。結果を第1表に示す。
つや感:東海理化製グロステスターにより測定 透明感:5人のパネラーによる目視評価 〔発明の効果〕 以上説明したとおり、本発明の塗装方法によれば、優
れたつや感および透明感をうることができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被塗物の上に電着塗膜およびカラー中塗塗
    膜をこの順に設け、該カラー中塗塗膜を焼き付けたのち
    にまたはウエットオンウエットで前記カラー中塗塗膜の
    上にクリヤー塗料を塗布し、焼き付けを行い、さらにえ
    られたクリヤー塗膜の上に低隠ぺい性上塗塗膜を設ける
    ことを特徴とする塗装方法。
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JP2858541B2 (ja) * 1995-01-20 1999-02-17 関西ペイント株式会社 塗膜形成法

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