JP2509353B2 - 流体封入式パワ―ユニットマウント装置 - Google Patents

流体封入式パワ―ユニットマウント装置

Info

Publication number
JP2509353B2
JP2509353B2 JP33419089A JP33419089A JP2509353B2 JP 2509353 B2 JP2509353 B2 JP 2509353B2 JP 33419089 A JP33419089 A JP 33419089A JP 33419089 A JP33419089 A JP 33419089A JP 2509353 B2 JP2509353 B2 JP 2509353B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluid
orifice
power unit
cylinder
elastic body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP33419089A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03194237A (ja
Inventor
俊幸 田畑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP33419089A priority Critical patent/JP2509353B2/ja
Publication of JPH03194237A publication Critical patent/JPH03194237A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2509353B2 publication Critical patent/JP2509353B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)
  • Combined Devices Of Dampers And Springs (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、車両に搭載されるパワーユニットを車体に
支持するのに用いられる流体封入式パワーユニットマウ
ント装置に関する。
(従来の技術) 一般に、エンジン,トランスミッション等の総合体で
構成されるパワーユニットは、パワーユニットマウント
装置を介して車体に支持させ、パワーユニットからの振
動が車体へ伝達するのを低減するようにしている。
かかるパワーユニットマウント装置の一例としては、
特開昭62−224746号公報に記載されたものが知られてい
て、この従来出典には、内筒及び外筒と、内外筒間に装
填されたゴム弾性体と、該ゴム弾性体の内部上下位置に
形成された2つの流体室と、前記ゴム弾性体の外周に装
着される外側金具と外筒との間に2つの流体室を連通す
るように約1/4円弧状に形成されたオリフィスを備えた
ものが示されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記従来の流体封入式パワーユニット
マウント装置では、下記に列挙するような問題がある。
外側金具と外筒との間に形成されたオリフィスで
は、オリフィス長が短くなる為、オリフィス内流体を質
量とし流体質の拡張弾性をばねとする流体ダイナミック
ダンパーの共振点が高周波数域にあらわれ、例えば、エ
ンジンシェイク(10Hz前後)等の低周波数域入力振動を
ダイナミックダンパー効果で制振することができない。
筒軸方向に圧縮することのないゴム弾性体により流
体室の室壁を構成するようにしている為、振動入力時に
室容積拡大による伸びに弱く、ゴム弾性体の耐久寿命が
早期にあらわれる。
2本のオリフィスを有するものの2つの流体室間の
流体移動経路としては1経路の構成となる為、1つの振
動現象、例えば、アイドル振動とエンジンシェイクのう
ち一方にしか対応出来ず、防振対象振動の自由度が低
い。
外側金具と外筒との間に形成されたオリフィスで
は、オリフィス断面積を広くすることやオリフィス長を
極端に短くすることも困難である為、オリフィス内流体
を質量とし流体質の拡張弾性をばねとする流体ダイナミ
ックダンパーの共振周波数を200Hz程度の高周波数に設
定することが出来ない。
本発明は、上述のような従来の問題に着目してなされ
たもので、複数の流体室がオリフィスにより連通される
流体封入式パワーユニットマウント装置において、低周
波数域の振動現象を有効に低減する対応性を持つと共に
ゴム弾性体の耐久信頼性を向上させることを第1の課題
としている。
また、第1の課題に加え、複数の振動現象への対応性
を持たせることを第2の課題としている。
また、第2の課題に加え、高周波数域の振動現象を有効
に低減する対応性を持たせることを第3の課題としてい
る。
(課題を解決するための手段) 上記第1の課題を解決するために、本発明の流体封入
式パワーユニットマウント装置では、オリフィスを外側
金具の外周に設けられる別体のオリフィス筒部材に形成
すると共に、ゴム弾性体を筒軸方向に予圧を与えた状態
で圧入固定する手段とした。
即ち、パワーユニットと車体のいずれか一方に連結さ
れる内筒と、前記内筒に接着され、筒軸直交方向の中央
部位置で縦分割開き状態とされるゴム弾性体と、前記ゴ
ム弾性体の2分割された外周にそれぞれ接着される外側
金具と、オリフィスが内部に形成された別体のオリフィ
ス筒部材と、前記ゴム弾性体を筒軸方向に圧縮した状態
のまま前記外側金具の外周に配置したオリフィス筒部材
を固定する外筒と、前記ゴム弾性体の内部に形成され、
オリフィス筒部材のオリフィスにより連通される複数の
流体室と、を備えている事を特徴とする。
上記第2の課題を解決するために、本発明の流体封入
式パワーユニットマウント装置では、拡張弾性の異なる
流体室を用意した。
即ち、前記流体室には、比較的厚い弾性壁で囲まれる
高拡張弾性流体室と、比較的薄い弾性壁で囲まれる低拡
張弾性流体室とを有する事を特徴とする。
上記第3の課題を解決するために、本発明の流体封入
式パワーユニットマウント装置では、微小振幅の高周波
数で共振させることが可能な手段とした。
即ち、前記ゴム弾性体の縦分割開き面の対向位置に第
1周方向溝及び第2周方向溝を形成し、両溝位置に可動
仕切部材またはオリフィス部材を設け、ゴム弾性体を筒
軸方向に圧縮することで両溝により形成される穴に可動
仕切部材またはオリフィス部材を固定した事を特徴とす
る。
(作用) 請求項1記載の発明の作用を説明する。
パワーユニットからの振動が入力されると、振動入力
に伴って内筒と外筒とが相対変位し、ゴム弾性体が変形
して複数の流体室の容積が変化し、この流体室の容積変
化によりオリフィス筒部材に形成されたオリフィスを介
して流体が移動し、オリフィス内流体を質量とし流体質
の拡張弾性をばねとする流体ダイナミックダンパーの設
定共振周波数と一致する域の入力振動に対しては、オリ
フィス内流体共振往復動により振動減衰作用を示すし、
共振周波数より低い周波数域の入力振動に対しては、動
ばね定数の低減作用を示す。
従って、オリフィス内流体質量が大きくなる長いオリ
フィス長に設定することが可能なオリフィス筒部材にオ
リフィスを形成するようにした為、低周波数域に流体ダ
イナミックダンパーの共振点を設定することが可能とな
る。例えば、流体ダイナミックダンパーの共振周波数を
10Hz前後に設定した場合、これによって10Hz前後の低周
波数で振幅が比較的大きい(±1mm程度)のエンジンシ
ェイクをオリフィス内流体共振現象により有効に減衰す
ることができる。
また、流体室を3つ以上形成し、これらの流体室を異
なる方向関係の流体室をオリフィスで連通させた場合に
は、異なる方向の入力振動に対応できるし、長さの異な
るオリフィスにより連通した場合には、防振対象振動
を、例えば、アイドル振動とエンジンシェイク等のよう
に複数の振動現象に設定することも可能である。
さらに、ゴム弾性体は筒軸方向に予圧を与えた状態で
圧入固定される為、ゴム弾性体の拡張に対しては、予圧
による内部応力が減じる方向となり、室容積の変化に伴
なって大幅に変形するゴム弾性体の負荷が軽減されてそ
の耐久性が向上する。
請求項2記載の発明の作用を説明する。
請求項2記載の発明では、流体室として、比較的厚い
弾性壁で囲まれる高拡張弾性流体室と、比較的薄い弾性
壁で囲まれる低拡張弾性流体室とを有する構成とした
為、オリフィス筒部材に形成したオリフィスによる連通
のし方でオリフィス内流体と質量とし流体質の拡張弾性
をばねとする流体ダイナミックダンパーの共振周波数を
複数設定することが可能であるし、しかも幅広い周波数
域での設定が可能となる。
従って、低周波数域から高周波数域の幅広い複数の振
動現象に対応して有効に振動減衰することが出来る。
請求項3記載の発明の作用を説明する。
この請求項3記載の発明では、ゴム弾性体の縦分割開
き面の対向位置に第1周方向溝及び第2周方向溝を形成
し、両溝位置に可動仕切部材またはオリフィス部材を設
け、ゴム弾性体を筒軸方向に圧縮することで両溝により
形成される穴に可動仕切部材またはオリフィス部材を固
定した為、オリフィス断面積を非常に大きく設定できる
と共にオリフィス長を非常に短く設定できることにな
り、流体ダイナミックダンパーにおける質量が非常に小
さな値、つまり、流体ダイナミックダンパーの共振周波
数を高周波数に設定することが可能で、微小振幅の高周
波数の振動現象を有効に減衰することが出来る。
(第1実施例) まず、構成を説明する。
第1図〜第7図は請求項1記載の発明に対応する第1
実施例の流体封入式パワーユニットマウント装置を示し
ている。
この第1実施例の流体封入式パワーユニットマウント
装置は、車体(またはパワーユニット)に連結される内
筒8と、該内筒8に接着され、筒軸直交方向の中央部位
置で縦分割開き状態とされるスグリ隙間7を介して形成
される荷重支持ゴム弾性体2及びダイヤフラムゴム弾性
体3と、前記ゴム弾性体2,3の2分割された外周にそれ
ぞれ接着される外側金具4と、オリフィスQ30,P10が内
部に形成された別体で2分割構造のオリフィス筒部材1
と、前記ゴム弾性体2,3を筒軸方向及び径方向に圧縮し
た状態のまま前記外側金具4の外周に配置したオリフィ
ス筒部材1を固定する外筒5と、前記ダイヤフラムゴム
弾性体3の内部に形成され、オリフィス筒部材1の半周
のオリフィスQ30により連通される第2流体室6B,第4流
体室6Dと、オリフィス筒部材1の1周半のオリフィスP1
0により連通される第1流体室6A,第3流体室6Cとを備え
ている。
そして、オリフィス筒部材1には、オリフィスQ30,P1
0と各流体室6A,6B,6C,6Dとを連通する連通穴9A,9B,9C,9
Dが開穴されている。
また、前記外筒5は、パワーユニット(または車体)
に連結される。
次に、作用を説明する。
(イ)組付時 流体封入式パワーユニットマウント装置の組付時に
は、内筒8及び外側金具4に荷重支持ゴム弾性体2及び
ダイヤフラムゴム弾性体3を接着し、第5図に示すよう
に、別体で2分割構造のオリフィス筒部材1を両側から
嵌め込む。
そして、第2図に示すように、一方からゴム弾性体2,
3を筒軸方向及び径方向に圧縮しながら、予めカシメ部
5′を形成した外筒5を圧入し、その後、他方からゴム
弾性体2,3を筒軸方向及び径方向に圧縮しながら外筒5
に圧入し、第3図に示すようにカシメ部5″を形成して
外側金具4の外周にオリフィス筒部材1を固定すること
で組み付けられる。
(ロ)使用時 流体封入式パワーユニットマウント装置を車両に適用
しての使用時には、振動入力方向が第4図のQ方向であ
る場合と、P方向である場合とでは異なる。
Q方向振動入力時には、第2流体室6Bと第4流体室6D
と2本の半周のオリフィスQ30が効いてくる。そこで、
オリフィスQ30内の流体を質量とし第2流体室6B及び第
4流体室6Dの拡張弾性をばねとする流体ダイナミックダ
ンパーの共振周波数を30Hz以上の周波数域に設定してお
くと、この共振周波数以下の周波数領域では、第2流体
室6Bと第4流体室6Dとの容積変化に応じてオリフィスQ3
0内を流体が流通する作用を示し、ダイヤフラムゴム弾
性体3の変形を助長し、動ばね定数を低下させることに
なる。
従って、振動周波数が30Hz(4気筒)〜40Hz(6気
筒)で振幅が比較的小さい(±0.3mm程度)アイドル振
動に対しては、上記動ばね定数の低下作用により振動を
減衰することができる。
P方向振動入力時には、第1流体室6Aと第3流体室6C
とオリフィスP10が効いてくる。そこで、オリフィスP10
内の流体を質量とし第1流体室6A及び第3流体室6Cの拡
張弾性をばねとする流体ダイナミックダンパーの共振周
波数を約10Hz程度の周波数域に設定しておくと、この10
Hz前後の入力振動でオリフィスP10内の流体が激しく往
復動する共振現象があらわれる。
従って、10Hz前後で振幅が比較的大きい(±1mm程
度)のエンジンシェイクに対しては、上記流体ダイナミ
ックダンパーの共振現象によりエンジンシェイクを減衰
することができる。
以上のように、第1実施例では、下記に列挙する特長
を有する。
オリフィスを外側金具4と外筒5により固定される
オリフィス筒部材1に形成する構成とした為、オリフィ
ス長を十分に長く確保することができ、これによって、
低周波数振動現象であるアイドル振動やエンジンシェイ
クに対応することが出来る。
両ゴム弾性体2,3は別体であるオリフィス筒部材1
及び外筒2に筒軸方向に予圧を与えた状態で圧入固定さ
れる為、両ゴム弾性体2,3の拡張に対しては、予圧によ
る内部応力が減じる方向となり、室容積の変化に伴なっ
て大幅に変形する両ゴム弾性体2,3の負荷が軽減されて
その耐久性が向上する。
第1実施例の第6図に示すように、流体ダイナミッ
クダンパーの共振周波数が異なる半周のオリフィスQ30
と1周半のオリフィスP10を設けた構成とした場合、エ
ンジンシェイクとアイドル振動との異なる2つの振動現
象に対応出来る。
第7図に示すように、入力振動方向がQ方向に対す
る半周のオリフィスQ30と、入力振動方向がP方向に対
する半周のオリフィスP30をそれぞれ設けた構成とした
場合には、例えば、Q方向のアイドル振動に対してもP
方向のアイドル振動に対してもそれぞれ有効に振動減衰
を行なうことが出来る。
(第2実施例) まず、構成を説明する。
第8図〜第10図は請求項2記載の発明に対応する第2
実施例の流体封入式パワーユニットマウント装置を示し
ている。
この第2実施例の流体封入式パワーユニットマウント
装置の基本的構成は第1実施例装置と同様であるが、第
8図に示すように、流体室として、比較的厚い弾性壁で
ある荷重支持ゴム弾性体2で囲まれる高拡張弾性流体室
11A,11Dと、比較的薄い弾性壁であるダイヤフラムゴム
弾性体3で囲まれる低拡張弾性流体室6B,6Cとを有する
構成とした。
そして、オリフィス内流体を質量Mとし流体室の拡張
弾性をばね定数Kとする流体ダイナミックダンパーの共
振周波数fは、f=1/(2π)K/Mで得られることか
ら、第9図に示すように、エンジンシェイク対策のため
にP方向及びQ方向に対してそれぞれ10Hzで±1mm前後
に設定するオリフィスP10,Q10と、アイドル振動対策の
ためにP方向及びQ方向に対してそれぞれ30Hzで±0.3m
m前後に設定するオリフィスP30,Q30と、こもり音対策の
ためにP,Q両方向に対して200Hzで±100μ以下に設定す
るオリフィスPQ200とを設けている。
そして、オリフィスPQ200と流体室11A及び11Dとを連
通する連通穴9A,9Dには、低周波数大変位の振動入力時
には連通穴9A,9Dを塞ぎ、高周波数小変位の振動入力時
にはガタ範囲での運動により流体の動きを伝える可動仕
切板10が設けられている。
尚、可動仕切板10に代えて、ゴム膜や布入りゴム膜等
の他のガタ構造を設けても良いのは勿論である。
従って、この第2実施例では、高拡張弾性流体室11A,
11Dと低拡張弾性流体室6B,6Cとを有する構成とした為、
オリフィス筒部材1に形成したオリフィスによる連通の
し方による質量Mの設定自由度に、拡張弾性によるばね
定数Kの設定自由度が加わり、流体ダイナミックダンパ
ーの共振周波数fの設定自由度が非常に高くなり、入力
振動の方向対応性を有すると共に低周波数域から高周波
数域の幅広い複数の振動現象に対応して有効に振動減衰
することが出来る。
第11図に示す流体封入式パワーユニットマウント装置
は、この第2実施例の変形例であって、第2実施例に対
してP方向の10Hz,30Hzの共振をより明確に出す為、低
拡張弾性流体室6Cを異なる厚みを有するダイヤフラム弾
性体12′,12による低拡張弾性流体室6C′,6Cに分けて設
け、各々独立に高拡張弾性流体室11Aに連通することで
オリフィスP10とオリフィスP30を構成する装置とした。
第12図及び第13図に示す流体封入式パワーユニットマ
ウント装置は、第2実施例の変形例であって、P方向の
みに10Hz付近の共振と30Hz付近の共振を明確に出す為、
高拡張弾性流体室11Aと、拡張弾性が異なる低拡張弾性
流体室6C′,6Cとを形成し、10Hz付近の共振のために高
拡張弾性流体室11Aと低拡張弾性流体室6C′とを1周半
のオリフィスP10で連通し、30Hz付近の共振のために高
拡張弾性流体室11Aと低拡張弾性流体室6Cとを2本の半
周によるオリフィスP30で連結した例である。
この第12図及び第13図に示す例の場合には、発明者が
同様の構造の試作品にて効果確認済であり、実現性が高
く、コストパフォーマンスに優れている。
(第3実施例) 第14図〜第17図は、請求項3記載の発明に対応する第
3実施例の流体封入式パワーユニットマウント装置を示
している。
この第2実施例の流体封入式パワーユニットマウント
装置の基本的構成は第1実施例装置と同様であるが、荷
重支持ゴム弾性体2の縦分割開き面の対向位置に第1周
方向溝2a及び第2周方向溝2bを形成し、第15図に示すよ
うに、両溝位置2a,2bに可動仕切部材14,14′を設け、荷
重支持ゴム弾性体2を筒軸方向に圧縮することで両溝2
a,2bにより形成される穴13に可動仕切部材14,14′を固
定した例である。
尚、前記可動仕切部材14,14′のうち可動仕切部材14
は高拡張弾性流体室11Aと高拡張弾性流体室11Cを連通す
る位置に設けられ、可動仕切部材14′は高拡張弾性流体
室11Aと大気とを連通する位置に設けられている。
そして、可動仕切部材14,14′は、弾性膜14aと、微小
変位には追従するが大振幅変位時には剛となる布14b
と、円筒状ケース14cにより構成されている。
尚、流体空間に設けられる可動仕切部材14の代わりに
オリフィス部材を設けても良いのは勿論である。
従って、この第3実施例では、オリフィス断面積を非
常に大きく設定できると共にオリフィス長を非常に短く
設定できることになり、流体ダイナミックダンパーにお
ける質量Mが非常に小さな値、つまり、流体ダイナミッ
クダンパーの共振周波数を高周波数に設定することが可
能で、第2実施例のように、構成的に複雑にしなくと
も、可動仕切部材14,14′を設けるだけの簡単な構成で
容易にこもり音対策のために共振周波数が200Hz前後で
振幅が±100μ以下に設定することが出来る。
尚、第2実施例の可動仕切板10と併用すれば可動仕切
板10と可動仕切部材14とが設けられる2つの連通穴の断
面積の和がトータルの断面積となり、狭いスペースでも
高い周波数域に共振周波数を設定することが出来る。
以上、本発明の実施例を図面により詳述してきたが、
具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく本発
明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発
明に含まれる。
(発明の効果) 以上説明してきたように、請求項1記載の本発明にあ
っては、複数の流体室がオリフィスにより連通される流
体封入式パワーユニットマウント装置において、オリフ
ィスを外側金具の外周に設けられる別体のオリフィス筒
部材に形成すると共に、ゴム弾性体を筒軸方向に予圧を
与えた状態で圧入固定する手段とした為、低周波数域の
振動現象を有効に低減する対応性を持つと共にゴム弾性
体の耐久信頼性を向上させることが出来るという効果が
得られる。
また、請求項2記載の本発明にあっては、上記請求項
1記載の発明の効果に加え、拡張弾性の異なる流体室を
用意した為、上記請求項1記載の発明の効果に加え、複
数の振動現象への対応性を持たせることが出来るという
効果が得られる。
また、請求項3記載の本発明にあっては、微小振幅の
高周波数で共振させることが可能な手段とした為、上記
請求項1記載の発明の効果に加え、高周波数域の振動現
象を有効に低減する対応性を持たせることが出来るとい
う効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明第1実施例の流体封入式パワーユニット
マウント装置の外筒を除いた状態の斜視図、第2図は該
流体封入式パワーユニットマウント装置の第1図I−I
断面図、第3図は流体封入式パワーユニットマウント装
置の外筒圧入状態を示す図、第4図は第2図II−II断面
図、第5図はオリフィス筒部材の嵌入状態を示す図、第
6図はオリフィス筒部材の平面展開図、第7図は第1実
施例の他例を示すオリフィス筒部材の平面展開図、第8
図は本発明第2実施例の流体封入式パワーユニットマウ
ント装置を示す断面図、第9図は第2実施例のオリフィ
ス筒部材の平面展開図、第10図は第9図のIII部を示す
部分拡大斜視図、第11図は第2実施例装置の変形例を示
す断面図、第12図は第2実施例装置の他の変形例を示す
断面図、第13図は第12図に示す装置のオリフィス筒部材
の平面展開図、第14図は本発明第3実施例の流体封入式
パワーユニットマウント装置外筒を除いた状態の斜視
図、第15図は該流体封入式パワーユニットマウント装置
の第14図IV−IV断面図、第16図は該流体封入式パワーユ
ニットマウント装置の第15図V−V断面図、第17図は可
動仕切部材を示す斜視図である。 1…オリフィス筒部材 Q30,P10…オリフィス 2…荷重支持ゴム弾性体 3…ダイヤフラムゴム弾性体 4…外側金具 5…外筒 6A…第1流体室 6B…第2流体室 6C…第3流体室 6D…第4流体室 7…スグリ隙間 8…内筒 9A,9B,9C,9D…連通穴 10…可動仕切板 11A,11D…高拡張弾性流体室 6B,6C…低拡張弾性流体室 2a…第1周方向溝 2b…第2周方向溝 14,14′…可動仕切部材

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パワーユニットと車体のいずれか一方に連
    結される内筒と、 前記内筒に接着され、筒軸直交方向の中央部位置で縦分
    割開き状態とされるゴム弾性体と、 前記ゴム弾性体の2分割された外周にそれぞれ接着され
    る外側金具と、 オリフィスが内部に形成された別体のオリフィス筒部材
    と、 前記ゴム弾性体を筒軸方向に圧縮した状態のまま前記外
    側金具の外周に配置したオリフィス筒部材を固定する外
    筒と、 前記ゴム弾性体の内部に形成され、オリフィス筒部材の
    オリフィスにより連通される複数の流体室と、 を備えている事を特徴とする流体封入式パワーユニット
    マウント装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の流体封入式パワーユニット
    マウント装置において、 前記流体室には、比較的厚い弾性壁で囲まれる高拡張弾
    性流体室と、比較的薄い弾性壁で囲まれる低拡張弾性流
    体室とを有する事を特徴とする流体封入式パワーユニッ
    トマウント装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2記載の流体封入式
    パワーユニットマウント装置において、 前記ゴム弾性体の縦分割開き面の対向位置に第1周方向
    溝及び第2周方向溝を形成し、両溝位置に可動仕切部材
    またはオリフィス部材を設け、ゴム弾性体を筒軸方向に
    圧縮することで両溝により形成される穴に可動仕切部材
    またはオリフィス部材を固定した事を特徴とする流体封
    入式パワーユニットマウント装置。
JP33419089A 1989-12-22 1989-12-22 流体封入式パワ―ユニットマウント装置 Expired - Lifetime JP2509353B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33419089A JP2509353B2 (ja) 1989-12-22 1989-12-22 流体封入式パワ―ユニットマウント装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33419089A JP2509353B2 (ja) 1989-12-22 1989-12-22 流体封入式パワ―ユニットマウント装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03194237A JPH03194237A (ja) 1991-08-23
JP2509353B2 true JP2509353B2 (ja) 1996-06-19

Family

ID=18274548

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33419089A Expired - Lifetime JP2509353B2 (ja) 1989-12-22 1989-12-22 流体封入式パワ―ユニットマウント装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2509353B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2712652B1 (fr) * 1993-11-16 1996-01-26 Hutchinson Perfectionnements apportés aux manchons antivibratoires hydrauliques.
FR2713731B1 (fr) * 1993-12-09 1996-02-09 Hutchinson Perfectionnement aux supports antivibratoires hydrauliques et à leurs procédés de fabrication.
JP2010159873A (ja) * 2008-12-09 2010-07-22 Tokai Rubber Ind Ltd 流体封入式筒形防振装置
JP2012092875A (ja) * 2010-10-26 2012-05-17 Tokai Rubber Ind Ltd 流体封入式筒形防振装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03194237A (ja) 1991-08-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4749173A (en) Fluid-filled resilient bushing having damping means within fluid chambers
US4925162A (en) Vibration isolating devices
US5433421A (en) Vibration isolating apparatus
JP2776463B2 (ja) 防振装置
EP0503654B1 (en) Vibration isolation apparatus
JP2509353B2 (ja) 流体封入式パワ―ユニットマウント装置
JPH0534535B2 (ja)
JP3039102B2 (ja) 流体封入式マウント装置
JP4544783B2 (ja) 液封防振装置
JPH01116329A (ja) 防振装置
JP3009402B2 (ja) 防振装置
JPH01229132A (ja) 流体封入式マウント装置
JP2002089613A (ja) 液封防振装置
JPH02129426A (ja) 流体封入式マウント装置
JP3764534B2 (ja) 液体封入式防振装置
JPH11141595A (ja) 防振装置
JPH0716126Y2 (ja) 流体封入式マウント装置
JPH0771506A (ja) Ff型自動車用エンジン支持装置
JP3838280B2 (ja) 液体封入式エンジンマウント
JPS61184244A (ja) 流体封入式防振組立体
JP3059634B2 (ja) 液封ブッシュ
JP2002122175A (ja) 液体封入式マウント
JPH0599274A (ja) 振幅感応型防振ゴム装置
JP2000002286A (ja) 液体封入防振装置
JP3638633B2 (ja) 液封入式防振マウント