JP2509221Y2 - 熱転写シ―ト - Google Patents

熱転写シ―ト

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JP2509221Y2
JP2509221Y2 JP1990050207U JP5020790U JP2509221Y2 JP 2509221 Y2 JP2509221 Y2 JP 2509221Y2 JP 1990050207 U JP1990050207 U JP 1990050207U JP 5020790 U JP5020790 U JP 5020790U JP 2509221 Y2 JP2509221 Y2 JP 2509221Y2
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陽介 北川
義美 林
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Matsui Shikiso Chemical Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、地布に対し再帰反射性図柄模様を熱転写す
るための熱転写シートに関する。
[従来の技術及び考案が解決しようとする課題] 地布上に所謂再帰反射性の図柄模様を熱転写により施
すことは公知である。
その例として、ベースシート上の剥離性樹脂層を介し
て設けられた透明球状体の表面に、所望の図柄模様に応
じた形状及び色彩の図柄模様層を設け、この図柄模様層
上の全面に反射層を設け、且つ、この反射層上全面に接
着性のある隠蔽層を設けた熱転写捺染シートが挙げられ
る(特開昭55−15874号)。
この転写捺染シートを用いれば、表面から、透明球状
体、図柄模様層、反射層、隠蔽層の順の多層構造からな
る再帰反射性図柄模様を、地布上に施すことができ、そ
の再帰反射性図柄模様の色彩は、地布の色彩の濃淡にか
かわらず所望のものとすることができる。
この転写捺染シートは、透明球状体上に、図柄模様
層、反射層及び隠蔽層の輪郭を一致させて順次形成する
か、図柄模様層よりも反射層の輪郭を、反射層よりも遮
蔽層の輪郭をそれぞれ拡大させて順次形成することによ
り得られる。
しかし、図柄模様層、反射層及び隠蔽層の輪郭を一致
させることは極めて困難であり、実際にはほとんど一致
しないので、前者により得られた転写捺染シートでは、
地布に熱転写された図柄の一部が欠けたり、図柄の周囲
に反射層や隠蔽層の一部が不規則にはみ出してしまい、
美感が損なわれる。また後者により得られた転写捺染シ
ートでは、地布上に熱転写された図柄が欠けることは少
ないが、図柄模様層の周囲に反射層や隠蔽層の不必要な
はみ出しが残り、美感上好ましくない。
また上記以外の一般的な再帰反射性転写シートとし
て、第9図に示されるように、ベースシートm上の剥離
性樹脂層nを介して透明球状体層oを設け、この透明球
状体層oの表面に、所望の図柄模様に応じた形状及び色
彩の図柄模様層pを設け、この図柄模様層p上に、図柄
模様層pの輪郭より拡大した接着層qを設けたシートが
知られている。
しかしながら、この転写捺染シートを地布r上に熱転
写した場合でも、第10図に示されるようにこれまた図柄
模様層pの周囲に接着層qの不必要なはみ出しが残って
美感が損なわれ、この点において品質が不十分であっ
た。
本考案は、従来技術に存したこのような問題点に鑑み
行われたものであって、その目的とするところは、輪郭
鮮鋭で接着層などのはみ出しがない再帰反射性図柄模様
を熱転写によって容易に施すことができ、而も製造容易
な熱転写シートを提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本考案の熱転写シートは、上記目的を達成するため
に、 ベースシートと、 そのベースシート上に設けられた仮保持層と、 その仮保持層上に形成された透明細粒体層と、 その透明細粒体層上に形成された着色層と、 その着色層上における当該着色層の輪郭よりも内側に形
成された接着性図柄模様層とを備えてなる熱転写シート
であって、 前記透明細粒体層は、多数のガラス製の透明細粒体から
構成され、 前記仮保持層は、透明細粒体に対し剥離性を有しベース
シートに対し接着性を有するものであり、前記着色層
は、合成樹脂、着色剤、可視光反射物質及びシランカッ
プリング剤を含有してなり、 前記接着性図柄模様層は、合成樹脂及びホットメルト性
接着剤を含有してなるものとしている。
また本考案の熱転写シートは、同じ目的を達成するた
めに、 ベースシートと、 そのベースシート上に設けられた仮保持層と、 その仮保持層上に形成された透明細粒体層と、 その透明細粒体層上の部分に形成された着色層と、 前記透明細粒体層上、及び、前記着色層上における当該
着色層の輪郭よりも内側に形成された接着性図柄模様層
とを備えてなる熱転写シートであって、 前記透明細粒体層は、多数のガラス製の透明細粒体から
構成され、 前記仮保持層は、透明細粒体に対し剥離性を有しベース
シートに対し接着性を有するものであり、前記着色層
は、合成樹脂、着色剤、可視光反射物質及びシランカッ
プリング剤を含有してなり、 前記接着性図柄模様層は、合成樹脂及びホットメルト性
接着剤を含有してなるものとしている。
上記ベースシートの素材としては、セルロース紙、合
成紙、セロファン紙、不織布、合成樹脂フィルム及び合
成樹脂シートなどが挙げられ、特に、耐久性に優れたも
のが適している。
上記仮保持層は、透明細粒体層を構成する透明細粒体
に対し剥離性を有しベースシートに対し接着性を有する
ものであることを要し、例えば、酢酸ビニル樹脂、エチ
レン・酢酸ビニル共重合樹脂、酢酸ビニル・塩化ビニル
共重合樹脂、塩化ビニル樹脂、塩素化ポリエチレン樹
脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポ
リプロピレン樹脂、ブチラール樹脂、アクリル酸エステ
ル系樹脂、ポリウレタン樹脂、飽和ポリエステル樹脂、
ポリアミド樹脂、スチレンブタジエンラテックス(SB
R)、アクリロニトリルブタジエンラテックス(NBR)、
シリコン樹脂、フッ素樹脂などの合成高分子化合物、及
び、ウチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、カゼイン、アルギン
酸ソーダ、澱粉、澱粉誘導体、パラフィンワックス、ミ
クロクリスタリンワックス、ロジンなどの水溶性高分子
化合物又は天然高分子化合物から選ばれた1種又は2種
以上に、必要に応じ、界面活性剤、乾燥調整剤、体質顔
料、可塑剤、金属石鹸油脂、増粘剤等を加えてなる、溶
液状、乳化状或は分散状の水性又は油性のインキを、ロ
ーラー印刷、グラビア印刷、ナイフコーティング又はス
クリーン印刷等により、前記ベースシートの全面もしく
は部分に塗布することにより形成することができる。
上記透明細粒体層は、例えば、前記仮保持層が乾燥し
ないうちになるべく速やかに、その表面の全部又は部分
に多数のガラス製の透明細粒体を散布し、2本ロール等
で加圧してその仮保持層に圧着することにより形成する
ことができる。
その透明細粒体としては、粒径20〜100μm、屈折率
1.8〜2.2程度の球状体が最も好ましい。
上記着色層は、合成樹脂、着色剤、可視光反射物質及
びシランカップリング剤を含有してなるものであり、透
明細粒体層上の一部又は全体に形成される。また、透明
細粒体層が形成されていない剥離性樹脂層上に直接形成
することもできる。
前記合成樹脂としては、例えば、酢酸ビニル樹脂、エ
チレン・酢酸ビニル共重合樹脂、酢酸ビニル・塩化ビニ
ル共重合樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル酸エステル系
樹脂、ポリウレタン樹脂、飽和ポリエステル樹脂、SB
R、NBR、塩素化ポリエチレン樹脂、塩素化ポリプロピレ
ン樹脂等から選ばれた1種又は2種以上を用いることが
でき、特に高分子弾性樹脂が好ましい。
前記着色剤としては、例えば、一般の有機顔料、無機
顔料のほか、蛍光顔料、熱昇華性染料、蓄光顔料、サー
モクロミック性色素、ホトクロミック性色素等を適宜使
用し得る。
前記可視光反射物質としては、例えば、雲母系パール
顔料、アルミニウム粉末、洋銀粉末、タングステン酸ナ
トリウム、塩基性燐酸鉛、表面処理塩酸化チタン、金属
蒸着合成樹脂フィルムの細片等の、入射光を高度に反射
する物質を使用することができる。それらの粒径は、10
〜120μmが好ましい。
前記シランカップリング剤としては、ビニルトリクロ
ロシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−クロロプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジ
クロロシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルト
リメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−ア
ミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプト
プロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルト
リメトキシシラン等を例示することができる。
着色層は、前記成分に、必要に応じ可塑剤、界面活性
剤、架橋剤、触媒、粘度調整剤、体質顔料、白色顔料、
油脂、湿潤剤などを配合してなる印刷インキを、スクリ
ーン印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷、ロータリー印
刷等の通常の印刷方式によって、透明球状体層上の一部
又は全体に、1色又は2色以上印刷することにより形成
することができる。
上記接着性図柄模様層は、着色層上における当該着色
層の輪郭よりも内側において、所望の図柄模様に対応す
る形状に形成される。着色層の輪郭よりも内側であるた
め着色層に対する柄合わせが容易である。また接着性図
柄模様層は、着色層が形成されていない透明細粒体層上
や、着色層及び透明細粒体層が形成されていない剥離性
樹脂層上に直接形成することもできる。
接着性図柄模様層は、着色層において用いられると同
様の合成樹脂及びホットメルト性接着剤、並びに、必要
に応じてメラミン系、尿素系、ポリイソシアネート系架
橋剤、可塑剤、界面活性剤、触媒、粘度調整剤、体質顔
料、白色顔料、油脂、湿潤剤などを配合してなる印刷イ
ンキを用いてスクリーン印刷、フレキソ印刷、グラビア
印刷、ロータリー印刷等の通常の印刷手段によって印刷
形成することができる。また、転写された図柄模様にお
ける入射光の反射効率を高めるために、着色層で用いる
のと同様の可視光反射物質を加えた印刷インキにより接
着性図柄模様層を形成することもできる。
ホットメルト性接着剤の例としては、エチレン・酢酸
ビニル共重合樹脂、ポリアミド樹脂、飽和ポリエステル
樹脂、ポリアクリル酸エステル系樹脂、ポリウレタン樹
脂などを挙げることができる。
更に、上記目的を達成する本考案の熱転写シートは、
以上に説明した接着性図柄模様層に代えて、合成樹脂を
含有してなる図柄模様層を備えると共に、その図柄模様
層上に、ホットメルト性接着層が形成されてなるものと
することもできる。このように2層にすることによっ
て、熱転写により、再帰反射性図柄模様を地布に対しよ
り強固に接着させることができる。
図柄模様層は、接着性図柄模様層と同様に、着色層上
における当該着色層の輪郭よりも内側において、所望の
図柄模様に対応する形状に形成される。そのため着色層
に対する柄合わせが容易である。また図柄模様層は、着
色層が形成されていない透明細粒体層上や、着色層及び
透明細粒体層が形成されていない剥離性樹脂層上に直接
形成することもできる。
この図柄模様層は、着色層において用いられると同様
の合成樹脂、及び、必要に応じてメラミン系、尿素系、
ポリイソシアネート系架橋剤、可塑剤、界面活性剤、触
媒、粘度調整例、体質顔料、白色顔料、油脂、湿潤剤な
どを配合してなる印刷インキを用いてスクリーン印刷、
フレキソ印刷、グラビア印刷、ロータリー印刷等の通常
の印刷手段によって印刷形成することができる。また、
転写された図柄模様における入射光の反射効率を高める
ために、着色層で用いるのと同様の可視光反射物質を加
えた印刷インキにより図柄模様層を形成することもでき
る。
上記ホットメルト性接着層は、例えば、前記図柄模様
層以外の部分が乾燥し、図柄模様層が乾燥しないうち
に、その図柄模様層の全面に、好ましくはエチレン・酢
酸ビニル共重合樹脂、ポリアミド樹脂、飽和ポリエステ
ル樹脂、ポリアクリル酸エステル系樹脂、あるいはポリ
ウレタン樹脂などのホットメルト性接着剤の粉末を散付
することにより形成することができる。図柄模様層以外
の部分に付着した粉末については、図柄模様層が乾燥し
た後、容易に取除くことができる。
以上のようにしてベースシート上に仮保持層、透明細
粒体層、着色層及び接着性図柄模様層を形成した後、或
は、ベースシート上に仮保持層、透明細粒体層、着色
層、図柄模様層及びホットメルト性接着層を形成した
後、全体を80〜200℃で0.1〜10分間程度熱処理すること
が望ましい。この熱処理により、後の熱転写によって地
布等の上に形成される図柄模様を、柄際がシャープで而
も被転写体に対する固着が強固で耐洗濯性や耐摩擦性が
優れたものとすることができる。
このようにして得られる熱転写シートを用いて衣料
品、インテリア用品、文具、玩具、雑貨、産業用資材等
を始めとする種々の被転写体上に再帰反射性図柄模様を
形成するには、接着性図柄模様層又はホットメルト性接
着層表面を被転写体に当接させ、ベースシート上からア
イロン、ホットプレス等にて例えば温度80〜200℃、圧
力10〜500g/cm2で5〜60秒間押圧し、熱時又は冷却後、
ベースシートを剥離させる。
その際、着色層及び透明細粒体層のうち、接着性図柄
模様層の輪郭、または、図柄模様層と実質上同一形状の
ホットメルト性接着層の輪郭からはみ出している部分
は、ベースシート及びベースシートに接着した仮保持層
とほぼ一体的に剥離し、被転写体上には、着色層及び透
明細粒体層のうち、接着性図柄模様層の形状、または、
図柄模様層と実質上同一形状のホットメルト性接着層の
形状に一致する部分が転写される。
着色層中にシランカップリング剤を配合しない場合、
着色層と透明細粒体との結合が不十分となって、熱転写
の際に透明細粒体の一部が転写図柄模様の側に転写され
ず仮保持層の側に残ったり、転写されたとしても着色層
に十分接着せず、浮いた状態となるおそれがある。更
に、接着性図柄模様層或は図柄模様層からはみ出した部
分の着色層が、透明細粒体層から分離して地布に転着し
てしまうおそれも生ずる。
本考案の熱転写シートでは、着色層にシランカップリ
ング剤が添加されているため、着色層と透明細粒体層を
構成する透明細粒体との結合が強固であり、熱転写時
に、着色層及び透明細粒体層のうち、接着性図柄模様層
或は図柄模様層の輪郭に実質上一致する部分が、ベース
シートに接着した仮保持層から確実に剥離し、地布の側
に転写される。
それゆえ、美感を損なう不必要なはみ出しがなく、輪
郭が鮮鋭で耐洗濯性・耐摩擦性に優れた再帰反射性の転
写図柄模様が確実に得られる。
この転写図柄模様の表面を構成する透明細粒体層から
入射した可視光線のうち相当部分は、着色層中、或は、
接着性図柄模様層又は図柄模様層中の可視光反射物質に
おいて反射され、再び透明細粒体層を経て外部に出て行
く。これによって、転写図柄模様に光輝性が付与され
る。
[考案の効果] 請求項1の熱転写シートは、透明細粒体層及び着色層
の輪郭が接着性図柄模様層の輪郭に実質上一致し、輪郭
鮮鋭で不要なはみ出しがなく、且つ耐洗濯性・耐摩擦性
に優れた再帰反射性図柄模様を、地布等に対し熱転写に
よって容易に施すことができ、而も製造の際に透明細粒
体層と着色層と接着性図柄模様層の輪郭を正確に一致さ
せる必要がないため製造容易である。
請求項2の熱転写シートは、透明細粒体層及び着色層
の輪郭が図柄模様層及びホットメルト性接着層の輪郭に
実質上一致し、輪郭鮮鋭で不要なはみ出しがなく、且つ
耐洗濯性・耐摩擦性に優れた再帰反射性図柄模様を、地
布等に対し熱転写によって容易に施すことができ、而も
製造の際に透明細粒体層と着色層と図柄模様層の輪郭を
正確に一致させる必要がないため製造容易である。
請求項3の熱転写シートは、ホットメルト性接着層が
図柄模様層と別に設けられているため、地布等に対する
接着がより強固で耐久性の点で優れた再帰反射性図柄模
様を熱転写することができる。
[実施例] 以下に具体的な実施例を挙げて、図面を参照しつつ本
考案を更に詳細に説明する。尚、実施例中、「部」とあ
るのは「重量部」を意味する。
(実施例1) 第1図は、本考案の熱転写シートの1例についての模
式的平面図、第2図は、第1図におけるII−II線の模式
的端面図を表す。
厚さ100μmのポリエステルフィルム製のベースシー
ト1全面に、ベスレジンA−5151G(商品名、ポリエス
テル樹脂エマルジョン;高松油脂(株)製)30部、エク
ステンダーOS(商品名、ミネラルスピリット、水及び界
面活性剤からなる水性インキ用希釈剤;(株)松井色素
化学工業所製)62部、シリコーンSH−200(商品名、シ
リコン系撥水剤;東レシリコーン(株)製)2部エチレ
ングリコール6部からなる印刷インキを全面スクリーン
版(80メッシュ)を用いて塗布し、仮保持層2を形成し
た。
その仮保持層2が乾燥しない間に、その表面全面に直
径70μm、屈折率2.0の多数のガラス球(透明細粒体)
を塗布して付着させ、更にそれを2本のローラー間に通
すことにより、そのガラス球を、ほぼ均一な深さで仮保
持層2に植設された状態に揃えた後、50℃で温風乾燥を
施すことにより、透明細粒体層3を形成した。
次に、テイサンレジンA−3611(商品名、アクリル酸
エステル系樹脂;帝国化学産業(株)製)20部、銀粉P
−200(アルミニウム粉末;中塚金属粉(株)製)(可
視光反射物質)15部、エクステンダーOS64部、TSA−839
5(シランカップリング剤;東芝シリコーン(株)製)
1部からなるインキを3点準備し、それぞれにネオレッ
ドMGD2部、ネオゴールドエローMFR2部、ネオグリーンMY
2部(商品名、何れも有機顔料水分散液;(株)松井色
素化学工業所製)を加えてなる着色層形成用の3色の印
刷インキにて、3種の150メッシュスクリーン版を用い
て透明細粒体層3上の部分に、(イ)、(ロ)及び
(ハ)の形状を順次印刷し、乾燥して着色層4を形成し
た。
次に、テイサンレジンA−3611 60部、バイロン902P
(商品名、ポリエステル樹脂微細粉末;東洋紡(株)
製)(ホットメルト性接着剤)12部、銀粉P−200(ア
ルミニウム粉末;中塚金属粉(株)製)(可視光反射物
質)15部、エマコールR−620(商品名、乳化剤;
(株)松井色素化学工業所製)2部、エマノン3299(増
粘性界面活性剤;花王(株)製)1部、水10部からなる
接着性図柄模様層形成用の印刷インキにて、アルファベ
ット柄スクリーン版(180メッシュ)を用いて着色層4
上における当該着色層4の輪郭よりも内側(「X」、
「O」及び「I」の反転柄)、及び、透明細粒体層3上
(「N」の反転柄)に印刷し、乾燥してアルファベット
柄の接着性図柄模様層5を形成した。その後、全体に対
し160℃で5分間熱処理を施し、熱転写シートを得た。
この熱転写シートの接着性図柄模様層5を上衣(ポリ
エステル繊維製)の腕部分6に当接させ、160℃、200g/
cm2で20秒間熱プレスを行い、冷却後、ベースシート1
を仮保持層2並びに接着性図柄模様層5の輪郭外の着色
層4及び透明細粒体層3と一体的に剥離することによ
り、模式的平面図を表わす第3図及び第3図におけるII
I−III線の模式的端面図を表わす第4図に示されるよう
な立体感のある柄際の鮮鋭なアルファベット柄7a(緑
色)、7b(銀白色)、7c(黄色)及び7d(赤色)が形成
された。
この転写アルファベット柄7a、7b、7c及び7dの表面部
に位置する透明細粒体層3を構成するガラス球は、入射
光を収束する作用を有し、収束した入射光は、着色層4
及び接着性図柄模様層5中の銀粉において反射され、再
びガラス球を経て外部へ導出される。
このアルファベット柄7a、7b、7c及び7dは再帰反射性
を示し、特に夜間照明下において優れた光輝性を示し
た。
(比較例1) 実施例1と同様にしてポリエステルフィルム製のベー
スシート全面に仮保持層及び透明細粒体層を順に設け、
次いで、シランカップリング剤を含まないこと以外は実
施例1における着色層形成用の印刷インキと同様の印刷
インキにて、実施例1における接着性図柄模様層形成用
スクリーン版と同様のスクリーン版(180メッシュ)を
用いて透明細粒体層上に印刷し、乾燥してアルファベッ
ト柄の着色及び無着色の図柄模様層を形成した。
次に、実施例1における図柄模様層形成用の印刷イン
キにて、上記スクリーン版(180メッシュ)における柄
よりも輪郭が1mm拡大したスクリーン版(150メッシュ)
を用いて接着層を形成し、実施例1と同様にして上衣の
腕の部分に光輝性のアルファベット柄を形成した。
このアルファベット柄の周囲には黒っぽいはみ出しが
あり、而もそのはみ出しがジグザグ状あるいは不均一と
なって美感に悪影響を与えるものであった。またガラス
球の一部が転写時に図柄模様上に転着せず、光輝性の面
でも実施例1に劣っていた。
(実施例2) 第5図は、本考案の熱転写シートの別の例についての
模式的平面図、第6図は、第5図におけるIV−IV線の模
式的端面図に表す。
厚さ100μmのポリエステルフィルム製のベースシー
ト11全面に、バインドールAS−5535(商品名、アクリル
酸エステル系樹脂溶液;一方社油脂(株)製)40部、バ
インゾールB−45(商品名、ポリイソシアネート系架橋
剤;一方社油脂(株)製)1部、セルソルブアセテート
50部、イソホロン10部からなる塗料を、乾燥膜厚20μm
となるようにロールコーターによって塗布し、仮保持層
12を形成した。
この仮保持層12が乾燥しない間に、その表面に直径50
μm、屈折率1.9の多数のガラス球(透明細粒体)を塗
布して付着させ、更にそれを2本のローラー間に通すこ
とにより、そのガラス球を、ほぼ均一な深さで仮保持層
2に植設された状態に揃えた後、50℃で温風乾燥を施す
ることにより、透明細粒体層13を形成した。
次に、サンプレンIP−73(商品名、ポリウレタン樹脂
溶液;三洋化成工業(株)製)30部、TSL−8320(シラ
ンカップリング剤;東芝シリコーン(株)製)1部、イ
リオジン153(雲母系パール顔料;メルクジャパン
(株)製)(可視光反射物質)12部、セルソルブアセテ
ート54部からなるビヒクルを3点準備し、それぞれピグ
メントエローHR(黄色有機顔料;山陽色素(株)製)1
部、リオノゲンレッド4B(赤色有機顔料;東洋インキ製
造(株)製)1部、リオノールグリーンYS(緑色有機顔
料;東洋インキ製造(株)製)1部を加えてなる着色層
形成用の3色の印刷インキにて、3種の150メッシュス
クリーン版を用いて透明細粒体層13上の部分に、
(ニ)、(ホ)及び(ヘ)の形状を順次印刷し、乾燥し
て着色層14を形成した。
次に、サンプレンIP−73 70部、イリオジン153 12
部、オルベン(商品名、カチオン化硅藻土;白色工業
(株)製)3部、セルソルブアセテート15部からなる図
柄模様層形成用の印刷インキにて、スクリーン版(180
メッシュ)を用いて着色層上に印刷し、図柄模様層15を
形成した。
続いてこの図柄模様層15が乾燥しないうちに、その上
に速やかにダイアミドT−450P−3(商品名、ポリアミ
ド樹脂;ダイセル化学工業(株)製)の粉末を散付して
ホットメルト性接着層16を形成し、乾燥の後余分の粉末
を除去して、更に150℃で5分間熱処理を行ない、熱転
写シートを得た。
この熱転写シートのホットメルト性接着層16を子供用
Tシャツ(綿製)の胸部17に当接させ、150℃、200g/cm
2で10秒間熱プレスを行い、冷却後、ベースシート11を
仮保持層12並びに図柄模様層15の輪郭外の着色層14及び
透明細粒体層13と一体的に剥離することにより、このT
シャツの胸部17に、立体感があり輪郭がシャープな図柄
模様18a(黄色)、18b(赤色)及び18c(緑色)が施さ
れた。この図柄模様18a、18b及び18cは再帰反射性を示
し、特に夜間照明下において優れた光輝性を示した。
(比較例2) 実施例2の着色インキからシランカップリング剤を除
くほかは全て実施例2と同様にして子供用Tシャツの胸
部に図柄模様を形成した。
この図柄模様の周囲には着色層のジグザグ状のはみ出
しが生じ、而も図柄模様上のガラス球が一部脱離してお
り、美感及び光輝性の点で実施例2のものに比して著し
く劣っていた。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は、本考案の1実施例に関するものであ
って、第1図は、熱転写シートの模式的平面図、第2図
は、第1図におけるII−II線の模式的端面図、第3図
は、転写図柄模様の模式的平面図、第4図は、第3図に
おけるIII−III線の模式的端面図をそれぞれ表わす。 第5図〜第8図は、本考案の別の実施例に関するもので
あって、第5図は、熱転写シートの模式的平面図、第6
図は、第5図におけるIV−IV線の模式的端面、第7図
は、転写図柄模様の模式的平面図、第8図は、第7図に
おけるV−V線の模式的端面図をそれぞれ表わす。 第9図及び第10図は、従来の熱転写シートに関するもの
であって、第9図は熱転写シートの模式的端面図、第10
図は転写模様の模式的端面図である。 図面中、1,11はベースシート、2,12は仮保持層、3,13は
透明細粒体層、4,14は着色層、5は接着性図柄模様層、
15は図柄模様層、16はホットメルト性接着層である。

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベースシートと、 そのベースシート上に設けられた仮保持層と、 その仮保持層上に形成された透明細粒体層と、 その透明細粒体層上に形成された着色層と、その着色層
    上における当該着色層の輪郭よりも内側に形成された接
    着性図柄模様層とを備えてなる熱転写シートであって、 前記透明細粒体層は、多数のガラス製の透明細粒体から
    構成され、 前記仮保持層は、透明細粒体に対し剥離性を有しベース
    シートに対し接着性を有するものであり、 前記着色層は、合成樹脂、着色剤、可視光反射物質及び
    シランカップリング剤を含有してなり、 前記接着性図柄模様層は、合成樹脂及びホットメルト性
    接着剤を含有してなるものであることを特徴とする熱転
    写シート。
  2. 【請求項2】ベースシートと、 そのベースシート上に設けられた仮保持層と、 その仮保持層上に形成された透明細粒体層と、 その透明細粒体層上の部分に形成された着色層と、 前記透明細粒体層上、及び、前記着色層上における当該
    着色層の輪郭よりも内側に形成された接着性図柄模様層
    とを備えてなる熱転写シートであって、 前記透明細粒体層は、多数のガラス製の透明細粒体から
    構成され、 前記仮保持層は、透明細粒体に対し剥離性を有しベース
    シートに対し接着性を有するものであり、 前記着色層は、合成樹脂、着色剤、可視光反射物質及び
    シランカップリング剤を含有してなり、 前記接着性図柄模様層は、合成樹脂及びホットメルト性
    接着剤を含有してなるものであることを特徴とする熱転
    写シート。
  3. 【請求項3】請求項1又は請求項2記載の熱転写シート
    において、接着性図柄模様層に代えて、合成樹脂を含有
    してなる図柄模様層を備えると共に、その図柄模様層上
    に、ホットメルト性接着層が形成された熱転写シート。
JP1990050207U 1990-05-14 1990-05-14 熱転写シ―ト Expired - Lifetime JP2509221Y2 (ja)

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JPS59184695U (ja) * 1983-05-25 1984-12-08 森川 吉治 素材に光反射性柄を設けるための転写用シ−ト
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