JP2509212Y2 - マイク付きヘッドホン装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

本考案は自分の声を直接聴くことが出来るマイボイス
方式と、テレビ、ステレオ、ラジオ、テープレコーダー
等、所要の続親機からの音声と自分の音声とを同時に聴
くことができるミキシング方式とを兼ね備えたマイク付
きヘッドホン装置に関するものである。 そして本考案は、リピート機能を備えたICメモリーに
よる録音機と組み合わせることに依って、特に英語等の
ように発音の正確性及び暗記力を必要とする繰り返し学
習を対象とする学習器具として最適とするように構成し
たものである。

【従来の技術】

従来、英会話、歌舞音曲等の習得のために、LL用テー
プレコーダーが広く用いられている。そして、このテー
プレコーダーの端末機器として、マイク付きヘッドホン
が使用されている。 然し乍、従来のマイク付きヘッドホンにあっては、マ
イクを通した自分の音声を直接聴くことができず、テー
プレコーダーに録音し、然る後、再生してヘッドホンを
通して聴くことに依り、初めて音声の反応を確認される
ものであった。このため、従来のマイク付きヘッドホン
ではヒヤリングの機能が充分でない欠点があった。 このような問題の解消化を図ったマイク付きヘッドホ
ンとして、本件考案と発明者及び出願人を同一とする特
公昭53-35448号公報に掲載された「マイク付きヘッドホ
ン」がある。これは、所要の接続親機からの音声と自分
の音声とを同時に聴くことができるミキシング方式を備
えたものである。

【考案が解決しようとする問題点】

上記したようなミキシング機能を備えたマイク付きヘ
ッドホンであると、当該ミキシング方式の採用に基づ
き、前述したようなヒヤリングの機能の不充分性と言う
ような問題は全く解消化されることとなる。 然し乍、上記したミキシング方式を備えたものにあっ
ても、既存のテープレコーダーを使用する関係上、操作
性が悪く、例えば語学学習用として用いる場合、何時で
も、如何なる場所での使用の許容性、並びに、発音練習
等のために同一センテンス等の反復繰り返し等の操作性
等の問題が必然生じることを余儀なくされた。 本考案は、リピート機能を備えたIC録音に依る録音機
と組み合わせることに依って、上記のような問題点の解
決化を図ったことを特徴とするものである。

【問題点を解決するための手段】

本考案は、ヘッドホン内部に増幅器を収装し、付属マ
イク８の出力を当該増幅器に加えると共に、接続親機か
らの信号を、前記増幅器に加えて、それらを増幅後電気
信号音声変換器1a,2aに加えるように構成したミキシン
グ機能を備えたマイク付きヘッドホンと、マイク付きヘ
ッドホンに接続可能な上記接続親機が、ICメモリーに依
る録音が成されるように構成されたリピート機能を有す
る録音器９とから成るマイク付きヘッドホン装置に係る
ものである。

【作用】

第１図に示す状態に於いて、接続用コード10を用い
て、ヘッドホンと録音機９とを電気的に連結する。すな
わち、同図に矢印で示すように、差し込み用プラグ11の
インプットプラグ部11aをヘッドホン側のインプット用
ジャック６に差し込み、アウトプットプラグ部11bを同
アウトプット用ジャック７に対して差し込み、更に、当
該接続用コードの基端部に取付けた入力プラグ12を録音
機９に於ける入力ジャック9gに対して差し込み、また、
その出力プラグ13を同出力ジャック9hに対して差し込
む。 一方、当該録音機９には、既存のテープレコーダーか
らの出力音、または、アンプに依る出力音等を、そのIC
メモリーに記憶させておく。 このような準備を行った後、ヘッドホンを装着すると
共に、電源スイッチを介して通電操作を施せば、ヘッド
ホン側の増幅器、並びに録音機９が始動することとな
る。 この状態に於いて、録音機９のICに記憶された音声信
号は、ヘッドホンの電気信号音声変換器を作動させる。
そして、使用者の発音はマイク８を介して音声信号とな
り、増幅器を介して増幅された後、ヘッドホンの電気信
号音声変換器を作動させる。このような作動に基づき、
録音機９の音声信号と、マイク８の音声信号とがミキシ
ングされ、ヘッドホンの電気信号音声変換器を介して使
用者に音として伝えることとなる。 これに依り、使用者は録音機９の発音を聞いた後、ま
たは同時に、これの発音を行うことに依り、マイクを通
した自分の音声を自分の耳で直接聴きとることができ
る。すなわち、マイボイス方式となる。このように、録
音機９の再生音とマイクを通した自分の声を同時的に聴
くことができ、このようなミキシング方式は、語学学
習、音楽等の勉強に最適とされる。 そして、録音機９のリピート機能を働かせることに依
り、反復繰り返しに基づく記憶促進作用が奏される。

【実施例】

本考案の構成を図面に示す実施例について詳細に説明
すれば次の通りである。 第１図に於いて、１は内部に電気信号音声変換器1aを
収装して成る第一耳当部、２は内部に電気信号音声変換
器2aを収装して成る第二耳当部であって、一対状を呈す
る当該第一及び第二耳当部１及び２は、使用者の左右の
耳に対応するようにヘッドバンド３に依り連結されてい
る。そして、当該第一及び第二耳当部１及び２には、イ
ヤーパッド1b及び2bが夫々取付けられている。 また、第一耳当部１の内部には、増幅器が収装されて
おり、そして、当該第一耳当部１には、第２図に示すよ
うに、上記増幅器の電源用たる電池Ｍが収容されるよう
に構成してある。そして、当該電池Ｍの取り替え操作
は、同図に示すように、着脱自在に取付けたイヤーパッ
ド1bを外して行うように構成してある。すなわち、当該
収容電池Ｍは、普段はイヤーパッド1bに依る隠蔽状態に
保たれているように構成してある。ａは当該イヤーパッ
ド1bを着脱自在に取付けるための咬み合いテープであ
る。 ４は第一耳当部１の背面側に取付けた電源スイッチ付
きボリュームの摘みであって、電源の開閉と音量調節を
行うためのものである。５は同上部分に設けたACアダプ
ター用ジャックであって外部電源を入力する際に用いる
ものである。６及び７は同上部分に設けたインプット用
ジャック及びアウトプット用ジャックであって、外部機
器に対する接続用として用いるものである。 ８は前記した第二耳当部２に対して取付けたマイクで
あって、当該マイク８は、基端部を第二耳当部２に対し
て回動自在に枢支したマイクアーム8aを備えている。そ
して、当該マイク８はそのマイクアーム8aを介して、使
用者の口元に正しく位置させるような調節が成されるよ
うに構成してある。 ９はICメモリーに依る録音が成されるように構成した
録音機であって、既存のテープレコーダーからの出力
音、または、アンプに依る出力音等を、ICメモリーに記
憶させ、これをヘッドホン側に送るためのものである。
そして、当該録音機９はリピート機能を備えており、所
要の録音内容部分を繰り返して再生出来るように構成し
てある。第４図は当該録音機９の一例を示す配線図であ
る。 9aは録音ボタンであって、押した瞬間から録音が始ま
り、それまでに録音されていた内容は消去されるような
操作を行うためのものである。 9bはストップボタンであって、録音・再生を直ちに終
了させるような操作を行うためのものである。 9cは再生ボタンであって、再生をスタートさせるよう
な操作を行うためのものである。 9dはリピートスイッチであって、録音内容を一回づつ
録音再生したい場合はOFFに、また、連続繰り返し再生
を行いたい場合はONに切換えるような操作を行うための
ものである。 9eは録音時間スイッチであって、最大録音時間を８秒
か16秒の何れかにセットするための切換え操作を行うた
めのものである。 9fは電源スイッチであって、電源のON.OFF操作を行う
ためのものである。 9gは入力ジャックであって音声信号等を受け入れるた
めのものである。 9hは出力ジャックであって音声信号等を送り出すため
のものである。 10は接続用コードであって、前述したヘッドホンと上
記録音機９とを電気的に連結するためのものである。 11は当該コード10の先端に装設した差し込み用プラグ
であって、同プラグ11は、ヘッドホン側のインプット用
ジャック６に差し込むためのインプットプラグ部11a
と、同アウトプット用ジャック７に対して差し込むため
のアウトプットプラグ部11bとを一体化した形態を備え
ている。 そして、当該接続用コードの基端部には、前記した録
音機９に於ける入力ジャック9gに対して差し込むための
入力プラグ12と、同出力ジャック9hに対して差し込むた
めの出力プラグ13とが取付けられている。また、当該両
プラグ12,13は録音機９以外の器具、すなわち、テレ
ビ、ステレオ、ラジオ、テープレコーダー等、所要の続
親機の入出力ジャックに対しても差し込み可能とするも
のである。 第３図は本考案に於けるヘッドホン部分の一例を示す
配線図である。同図に於いて、22及び23は増幅器、24は
切換えスイッチを示し、同図にしめすものは、当該切換
えスイッチ24の操作に基づき、ミキシング機能を備えた
ヘッドホンとしての使用と、通常のステレオヘッドホン
としての使用との切換えが行われるように構成したもの
である。然し乍、このような構成以外、切換えスイッチ
24を用いる事無く、ミキシング機能専用のヘッドホンと
した固定的使用を図るような構成を採用しても良い。

【考案の効果】

本考案は、ミキシング機能を備えたマイク付きヘッド
ホンと、マイク付きヘッドホンに接続可能な接続親機と
して、ICメモリーに依る録音が成されるように構成され
たリピート機能を有する録音器９とで形成するようにし
たから、既存のテープレコーダからの出力音、または、
アンプによる出力音等を、ICメモリーに記憶させ、これ
をヘッドフホン側に送ることが出来る。これに依り、録
音機９の再生音とマイクを通した自分の声を同時に聞く
ことが出来、従って、このようなミキシング方式の採用
は、語学学習または音楽等の勉強上、卓越した効果を奏
することとなる。 そして、本考案はICメモリーによる録音がなされる録
音機９と接続するように構成したから、録音機自体が著
しくコンパクト化されて携行の至便性が図られるばかり
でなく、既存のテープレコーダーを使用した場合に生じ
る、操作性の煩雑性、使用場所の限定性と言うようなも
問題は全く介しようかされることとなる。 更に、本考案は、録音機９はリピート機能を備えたも
のと成したから、当該リピート機能を働かせることに依
り、反復繰り返しに基づく記憶促進作用が奏される。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示すものであって、第１図は本考
案全体の斜視図、第２図はイヤーパッドを取り外した状
態を示す第一耳当部１部分の斜視図、第３図は本考案に
於けるヘッドホン部分の一例を示す配線図である。 １……第一耳当部 1a……電気信号音声変換器 1b……イヤーパッド ２……第二耳当部 2a……電気信号音声変換器 2b……イヤパッド、３……ヘッドバンド Ｍ……電池、ａ……咬み合いテープ ４……電源スイッチ付きボリュームの摘み ５……ACアダプター用ジャック ６……インプット用ジャック ７……アウトプット用ジャック ８……マイク、8a……マイクアーム ９……録音機 9a……録音ボタン、9b……ストップボタン 9c……再生ボタン 9d……リピートスイッチ 9e……録音時間スイッチ、9f……電源スイッチ 9g……入力ジャック、9h……出力ジャック 10……接続用コード 11……差し込み用プラグ 11a……インプットプラグ部 11b……アウトプットプラグ部 12……入力プラグ、13……出力プラグ 22,23……増幅器 24……切換えスイッチ

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ヘッドホン内部に増幅器を収装し、付属マ
   イク（８）の出力を当該増幅器に加えると共に、接続親
   機からの信号を、前記増幅器に加えて、それらを増幅後
   電気信号音声変換器（1a,2a）に加えるように構成した
   ミキシング機能を備えたマイク付きヘッドホンと、マイ
   ク付きヘッドホンに接続可能な上記接続親機が、ICメモ
   リーに依る録音が成されるように構成されたリピート機
   能を有する録音器（９）とから成るマイク付きヘッドホ
   ン装置。