JP2508671Y2 - 通信回線保護用正特性サ―ミスタ - Google Patents

通信回線保護用正特性サ―ミスタ

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JP2508671Y2
JP2508671Y2 JP1990030308U JP3030890U JP2508671Y2 JP 2508671 Y2 JP2508671 Y2 JP 2508671Y2 JP 1990030308 U JP1990030308 U JP 1990030308U JP 3030890 U JP3030890 U JP 3030890U JP 2508671 Y2 JP2508671 Y2 JP 2508671Y2
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positive temperature
insulating plate
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coefficient thermistor
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章治 芦田
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は電話交換機等を過電流から保護するための通
信回線保護用正特性サーミスタに関する。
[従来の技術と課題] 従来、電話交換機等の通信機器を、通信線から侵入す
る雷サージ及び商用線との混触等により発生する過電流
から保護するためには、第7図に示すように、正特性サ
ーミスタR1,R2を回路線L1,L2に挿入し、バリスタZ1,Z2
を通信機器Dと並列に接続し、かつ、避雷管Aを設けた
保安回路が提供されている。避雷管AとバリスタZ1,Z2
は雷サージから通信機器Dを保護する。正特性サーミス
タR1,R2は、通常状態では小さな抵抗値を持つ抵抗器と
して機能し、回路線L1,L2に過電流が流れると自己発熱
しその抵抗値が急激に増大して過電流を抑制し、通信機
器D及びバリスタZ1,Z2を保護する。
ところで、この様な通信回路では漏話や音声の大きさ
のバラツキを防ぐために行き帰りの回路線L1,L2の抵抗
値の整合を維持する必要性があり、正特性サーミスタR
1,R2の抵抗差は0Ωに近い方が好ましい。しかしなが
ら、正特性サーミスタR1,R2は製造時の僅かな条件の相
違で抵抗値のばらつきが大きく、いちいち抵抗値をチェ
ックしたうえで組み合わせる必要があり、煩雑であっ
た。しかも、個々の正特性サーミスタ素子を1個の部品
として取り扱うため、部品点数,取付け工程が増加す
る。
[課題を解決するための手段] そこで、本考案に係る通信回線保護用正特性サーミス
タは、少なくとも二つ以上の正特性サーミスタ素子と、
該正特性サーミスタ素子毎に接続した抵抗体とを、熱伝
導性の良好な絶縁板の一方の表面に配設し、前記各正特
性サーミスタ素子と抵抗体との合成抵抗値が略等しくな
るように前記抵抗体をトリミングしたことを特徴とす
る。
[作用] 以上の構成において、各正特性サーミスタ素子と抵抗
体との合成抵抗値が大きくばらつく場合には、基板に設
けられたそれぞれの抵抗体を絶縁板の一方の表面からト
リミングすることによって、容易に各正特性サーミスタ
素子と抵抗体との合成抵抗値を略等しくすることができ
るため、予め正特性サーミスタ素子の抵抗値をチェック
して抵抗差が0Ωに近いものを組み合わせておく必要が
なくなる。また、1回線分の二つの正特性サーミスタ素
子は同様の温度条件で動作する。即ち、熱伝導性の良好
な絶縁板が介在されていることから異常時に一方の素子
の温度が上昇すれば他方の素子の温度も上昇する。従っ
て、通信回路の正常時、異常時共に往復線の抵抗値の整
合性が確保され、正特性サーミスタ双方の保護動作時間
のばらつきが小さくなる。
[実施例] 以下、本考案に係る通信回線保護用正特性サーミスタ
の実施例につき添付図面を参照して説明する。なお、各
実施例、各図において同一部品、部分には同一符号を付
した。
(第1実施例、第1図〜第3図) 第1図及び第2図に示す通信回線保護用正特性サーミ
スタは絶縁板の一方の面に二つの正特性サーミスタ素子
を並設したものである。
絶縁板1は、熱伝導性の良好な絶縁板、例えばアルミ
ナ等の基板が使用される。絶縁板1の右寄りの位置に正
特性サーミスタ素子取付け電極2aが設けられ、この取付
け電極2aから引き出された導電パターン3aは絶縁板1の
右側縁部に沿って配設され、絶縁板1の下辺に達してい
る。同様に、絶縁板1の左寄りの位置に正特性サーミス
タ素子取付け電極2bが設けられ、この取付け電極2bから
引き出された導電パターン3bは絶縁板1の左側縁部に沿
って配設され、絶縁板1の下辺に達している。
円板状の正特性サーミスタ素子6,7の一方の面は、そ
れぞれ取付け電極2a,2bに半田付け等の手段によって接
続されている。このとき、正特性サーミスタ素子6,7は
予め略等しい抵抗値のものを組み合わせる必要はなく無
作為にペアを組み合わせればよい。
抵抗体r1,r2は対置する導電パターン4a−5a間、4b−5
b間を接続するように印刷等の手段によって配設されて
いる。正特性サーミスタ素子6,7の他方の面と導電パタ
ーン4a,4bとは、ボンディングワイヤ8a,8bを介して接続
している。導電パターン5a,5bは、絶縁板1の下辺に達
している。絶縁板1の下辺に達している導電パターン3
a,3b,5a,5bには、絶縁板1の下側端面に端子10,13,11,1
2がそれぞれ半田付けにより装着されている。従って、
端子10,11間は正特性サーミスタ素子6と抵抗体r1とが
直列接続された状態で挿入され、端子12,13間は正特性
サーミスタ素子7と抵抗体r2とが直列接続された状態で
挿入されている。
このように、構成された正特性サーミスタは、端子1
0,11間の抵抗値、即ち正特性サーミスタ素子6と抵抗体
r1との合成抵抗値が測定される。同様に、正特性サーミ
スタ素子7と抵抗体r2との合成抵抗値が測定される。端
子10,11間と端子12,13間の抵抗値が大きくばらつく場合
には、抵抗体r1又はr2を絶縁板1の一方の表面からトリ
ミングして、端子10,11間と端子12,13間の抵抗値の差が
略等しくなるようにする。例えば、端子10,11間の抵抗
値が端子12,13間の抵抗値より高い場合、抵抗体r2をレ
ーザビームや研磨等の方法でその一部を削除して抵抗体
r2の断面積を小さくし、抵抗体r2の抵抗値を高くするこ
とによって端子12,13間の抵抗値を端子10,11間の抵抗値
に近付け、その差を例えば±1Ω以内にする。
通信機器の保安回路への組み込みは、4本の端子10,1
1,12,13を使用して第3図に示したように回路線L1,L2に
接続される。また、正特性サーミスタ素子6,7は絶縁板
1にて電気的には絶縁されているが、熱的には結合され
た状態で設置されたこととなる。
従って、二つの正特性サーミスタ6,7は周囲温度に対
しては同様に反応し、抵抗値の整合性が図られると共
に、回路線L1,L2のいずれかに対する過電流によって素
子6又は7のいずれかが自己発熱してその抵抗値が上昇
した場合、他方の素子7又は6も温度が上昇して抵抗値
の上昇を来し、抵抗値の整合性が維持され、通信回路を
保護することとなる。即ち、正常時のみならず異常時
(保護動作時)にも抵抗値の整合性を維持できる。換言
すれば、絶縁板1による熱結合によってそれぞれの正特
性サーミスタ素子6,7が恒温用のヒータとしての働きを
有し、これにて素子6,7が周囲温度の影響を受けにくく
なり、動作時間のばらつきが小さくなり、保安回路とし
ての応答性が向上する。
一方、製造の面から言えば、1通信回線分のペアを構
成する素子6,7に対しては厳密に抵抗値を合わせるため
の選択,管理、特にロット管理が不要となり、一つの絶
縁板1内に取り付けたことで部品点数,取付け工数も減
少することとなる。さらに、絶縁板1の一方の表面に抵
抗体r1,r2が露出しているため、絶縁板1の一方の表面
からトリミング作業をすることができ、作業性が良い。
(第2実施例、第4図及び第5図) 第2実施例は表面実装タイプの通信回線保護用正特性
サーミスタを示したものである。
第4図及び第5図に示すように、熱伝導性の良好な絶
縁板31の一方の面に、正特性サーミスタ素子取付け電極
32a,32bが並べて形成され、この取付け電極32a,32bにそ
れぞれ正特性サーミスタ素子6,7の一方の面が接続され
ている。抵抗体r1,r2は対置する導電パターン34a−35a
間、34b−35b間を接続するように印刷等の手段によって
配設されている。正特性サーミスタ素子6,7の他方の面
と導電パターン34a,34bとは、ボンディングワイヤ8a,8b
を介して接続している。
取付け電極32a,32bから引き出された導電パターン33
a,33bは絶縁板31の右辺端面に回り込んで裏面に達して
いる。同様に、導電パターン35a,35bは絶縁板31の左辺
端面を回り込んで裏面に達している。絶縁板31の裏面に
形成された導電パターン33a,33b,35a,35bの部分はプリ
ント基板等への取付け電極として機能する。
(他の実施例) なお、本考案に係る通信回線保護用正特性サーミスタ
は前記実施例に限定するものではなく、その要旨の範囲
内で種々に変形することができる。
多数の回路線を具備した通信回線に対しては、第6図
に示すようにアレイタイプのものを作製して、複数の正
特性サーミスタ素子7や抵抗体r2を1枚の絶縁板40にま
とめてコンパクト化を図ってもよい。
また、前記実施例の絶縁板の周囲を樹脂によって外装
コーティングし、正特性サーミスタ素子や抵抗等を外界
からの熱的、機械的ストレス等から保護してもよい。
さらに、正特性サーミスタ素子と組み合わされる抵抗
は、正特性サーミスタ素子と必ずしも直列接続する必要
はなく、並列接続するものであってもよい。
また、正特性サーミスタ素子の形状は、その使用目的
に応じて矩形状等の任意形状が採用される。
[考案の効果] 以上の説明で明らかなように、本考案によれば、各正
特性サーミスタ素子と抵抗体との合成抵抗値が大きくば
らつく場合には、基板に設けられた抵抗体をトリミング
することによって、容易に各正特性サーミスタ素子と抵
抗体との合成抵抗値を略等しくすることができるため、
従来のように予め正特性サーミスタ素子の抵抗値の略等
しいものをペアとして選り分ける必要がなくなり、製造
段階での管理が容易となる。また、1枚の絶縁板に複数
個の正特性サーミスタ素子を設けたため、従来の如く二
つの正特性サーミスタを個々に設けるものに比べて部品
点数、取付け工程共に減少する。さらに、絶縁板の一方
の表面に抵抗体が露出しているため、絶縁板の一方の表
面からトリミング作業をすることができ、作業性が良
い。しかも、二つの正特性サーミスタ素子は熱的に結合
され、通信回路の正常時、異常時共に抵抗値の整合性を
維持でき、かつ、周囲温度の影響を受けにくくなり、保
護動作時間のばらつきが小さく、応答性が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は本考案に係る通信回線保護用正特
性サーミスタの第1実施例を示すもので、第1図は正面
図、第2図は第1図X−X′の垂直断面図、第3図はこ
の正特性サーミスタが組み込まれた保護回路図である。
第4図及び第5図は本考案に係る通信回線保護用正特性
サーミスタの第2実施例を示すもので、第4図は平面
図、第5図は第4図のZ−Z′の垂直断面図である。第
6図は本考案に係る通信回線保護用正特性サーミスタの
アレイタイプの一実施例を示す平面図である。第7図は
従来の通信回線保護用正特性サーミスタが組み込まれた
保護回路図を示す。 1……熱伝導性の良好な絶縁板、6,7……正特性サーミ
スタ素子、31,40……熱伝導性の良好な絶縁板、r1,r2…
…抵抗体。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】正特性サーミスタ素子毎に1対の入出力電
    極を具備した通信回線保護用正特性サーミスタにおい
    て、 少なくとも二つ以上の正特性サーミスタ素子と、該正特
    性サーミスタ素子毎に接続した抵抗体とを、熱伝導性の
    良好な絶縁板の一方の表面に配設し、前記各正特性サー
    ミスタ素子と抵抗体との合成抵抗値が略等しくなるよう
    に前記抵抗体をトリミングしたことを特徴とする通信回
    線保護用正特性サーミスタ。
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DE102017111415A1 (de) * 2017-05-24 2018-11-29 Epcos Ag Elektrisches Bauteil mit Sicherungselement

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JPS58193601U (ja) * 1982-06-17 1983-12-23 松下電器産業株式会社 サ−ミスタ
JPH0613587Y2 (ja) * 1987-12-22 1994-04-06 株式会社村田製作所 通信線保安用正特性サーミスタ

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