JP2508475Y2

JP2508475Y2 - 光学式情報記録再生装置

Info

Publication number: JP2508475Y2
Application number: JP1985137913U
Authority: JP
Inventors: 啓成児玉
Original assignee: Olympus Optic Co Ltd
Current assignee: Olympus Corp
Priority date: 1985-09-09
Filing date: 1985-09-09
Publication date: 1996-08-21
Anticipated expiration: 2000-09-09
Also published as: JPS6245767U

Description

【考案の詳細な説明】［考案の技術分野］本考案は、光学式情報記録再生装置に係り、特に、キ
ャリッジを安定的に保持するクランプ機構を備えるよう
にした光学式情報記録再生装置に関する。

［従来技術およびその問題点］一般に、光学式情報記録再生装置では、光エネルギを
電気信号に変換するピックアップがキャリッジにより保
持されてディスクの半径方向に搬送されるようになって
いる。そして、上記キャリッジには、固定板が取り付け
られており、この固定板にクランプねじを押し付けてキ
ャリッジ全体を任意位置に保持することができるように
なっている。これは、装置を出荷・搬送する際、キャリ
ッジの暴走を防ぎ、装置の損傷を回避するためである。

しかし、このような従来のクランプ機構では、クラン
プねじにより固定板が上方側から押し込まれるようにな
っているため、キャリッジに不均衡な力が作用すること
となり、キャリッジを保持する移動用のローラにプリロ
ードのアンバランスを生じさせて搬送精度を狂わせる原
因にもなっている。

［考案の目的］そこで本考案は、キャリッジに余分な負荷をかけるこ
となく、しかも確実にキャリッジをクランプすることが
できるようにした光学式情報記録再生装置を提供するこ
とを目的とする。

［問題点を解決するための手段および作用］上記目的を達成するため本考案は、キャリッジの側部
に所定量突出するように取り付けられた所定長さの固定
板と、この固定板の片面に対向しかつ垂直な方向に移動
可能な第１のクランプ体と、前記固定板の他方の片面に
対向しかつ垂直な方向に移動可能な第２のクランプ体
と、前記第１のクランプ体と第２のクランプ体とを固定
板に対してそれぞれ離間する方向に付勢するばねと、前
記第１のクランプ体を貫通して第２のクランプ体に螺合
する締め付けネジとを設けたものである。そして、締め
付けネジを締め付けることによって、第１のクランプ体
および第２のクランプ体それぞれをばねの付勢力に抗し
て固定板に近付けて固定させようとするものである。

［考案の実施例］以下、本考案の実施例を図面に基いて詳細に説明す
る。

第１図および第２図に示すように、ベース１は、横断
面コ字状を呈するように形成されており、ベース１の一
端部に設けたボックス1a内にはモータ２が設置され、ま
た、モータ２の駆動軸（図示せず）には、ディスク（図
示せず）を支持するターンテーブル３が取り付けられて
いる。さらに、ベース１の内側面には、第２図および第
３図に示されるように、円柱状のレール４がそれぞれ取
り付けられている。このレール４は、ベース１の軸線方
向に延在しており、ボルト５、Ｌ字形のレール押え６に
よってベース１に固定されている。一方、ピックアップ
７を搭載するキャリッジ８は、第２図に示されるよう
に、ベース１の軸線方向に延びる中空部8aを有するよう
角筒状に形成されている。この、キャリッジ８の下部に
は、前記レール４と咬合する３対のベアリング９が取り
付けれており、このベアリング９の転動によって、キャ
リッジ８がレール４に沿ってディスクの半径方向へ移動
できるようになされている。なお、３対のベアリング９
のうち１対は第４図に示されるように板ばね9aを介して
キャリッジ８に取り付けられ、この板ばね9aによって該
１対のローラ９はレール４に押圧されている。また、キ
ャリッジ８の中空部8aを画成する下壁上面には、外周に
コイル10の装着された角筒状のボビン11がボルト12を介
して取り付けられている。なお、第２図において符号8b
はカウンタバランスを表わしている。

一方、ベース１には、前記ボビン11に対応する位置
に、前記ボビン11と遊嵌されるよう形成された角柱状ヨ
ーク13が、ベース１の軸線方向に延在するようにして設
けられている。また、ヨーク13の両側には、第３図に示
されるように、ヨークを支持する支持部材14がそれぞれ
設けられている。この支持部材14にはヨーク13に対向す
る部位に凹部14aが形成され、この凹部14aには板状の永
久磁石15がそれぞれ固着されている。而して、前記ヨー
ク13にはキャリッジ８に螺着されたボビン11が遊嵌され
るよう係合されることとなるが、その際、ボビン11と永
久磁石15との間に一定の間隙が形成されるようなされて
いる。

また、ヨーク13の下方には第１図および第４図に示さ
れるように緩衝装置16が設けられている。即ち、ベース
１の下壁上面には、ポリアセタール樹脂またはテフロン
等の摺り易い樹脂材質の下部案内板17が螺着されてい
る。また、この下部案内板17の上方には、キャリッジ８
の軌路を規制する囲繞板18が設けられている。この囲繞
板18の下面には、前記下部案内板17と同材質の上部案内
板19が螺着されている。そして、囲繞板18は、下部案内
板17と上部案内板19との間に一定の水平間隙が形成され
るように、ベース１の下壁に取り付けられている。ま
た、下部案内板17と上部案内板19とによって形成される
水平間隙には、囲繞板18の両縁側より摺動板20の一部が
挿入されている。この摺動板20は水平部分および鉛直部
分を有するように折曲形成され、両摺動板20の水平部分
における軌路内方端部にはスプリング20aが掛け渡さ
れ、このスプリング20aによって、両摺動板20がキャリ
ッジ８の軌路内方に付勢されるようになされているま
た、摺動板20の鉛直部分には、キャリッジ８の軌路内方
に面する部位にゴム等の弾性材からなるストッバ21が取
り付けられている。なお、ちなみに、このストッパ21の
取付け高さはキャリッジ８の重心位置近傍とするのが好
ましい。力の作用線と重心とのずれから生ずるモーメン
トによってキャリッジ８に生ずる捩れ等を防止するため
である。

また、本実施例の光学式情報記録再生装置には、ピッ
クアップ位置を検出するため、第２図に示されるような
光学式エンコーダ装置22を備えている。即ち、キャリッ
ジ８の一側に突設された取付部23にはスケール押え24を
介してスケール25が取り付けられている。一方、ベース
１の前記スケール25に対応する部位には、ベース１の外
方からスケール25へ向けて発光素子26およびレンズ27が
組み込まれている。また、ベース１の内側面には、前記
スケール25とキャリッジ８の外側面との間に位置するよ
うにスリット28およびディテクタ29が取り付けられって
いる。さらに、第２図および３図に示すように、キャリ
ッジ８の取付部23の上面側には、固定板31が複数のねじ
32により固定されている。この固定板31は、キャリッジ
８の全長にわたる長さを有するとともに、ベース１の内
壁の近傍まで突出する幅を有している。そして、ベース
１の内壁のほぼ中央部分に上記固定板31のクランプ機構
33が設けられている。このクランプ機構33は、特に第６
図，第７図および第８図に示すように、上記固定板31を
上下から挟み込む２つのクランプ体34,35を有してい
る。このクランプ体34,35は、横断面コ字状に形成され
ており、一方のクランプ体34の背面部に上下方向に長く
延びるように貫通形成された摺動溝36内に他方のクラン
プ体35の上方側部分が上下方向に滑動自在に挿入されて
いる。また、上記クランプ体34の上方側部分は、ベース
１側に固定された枠体37により上下方向に往復動自在に
案内されている。上記枠体37は、両側部分を２つのボル
ト38,38で締め付け固定されており、中央部にはクラン
プねじ39を通す孔41が上下方向に貫通形成されている。
そして、前記両クランプ体34,35にも上記孔41に対面す
る部分に孔42,43がそれぞれ貫通形成されており、クラ
ンプ体34の上方側から上記クランプねじ39が孔42,41,43
を順に貫通するように差し込まれている。この場合、ク
ランプ体35の孔43には、めねじ部が螺設されており、ク
ランプねじ39の先端部分が、孔43に裸合しながら貫通す
るようになっている。したがって、クランプねじ39を締
め付けることにより、両クランプ体34,35の下端側クラ
ンプ部が引き寄せられて互いに密着されるようになって
いる。なお、上記クランプねじ39の貫通先端部には、抜
け止め用のＥリング44が溶着されている。

さらにまた、前記枠体37の孔41内には、上方側および
下方側からそれぞれ圧縮ばね45および46が挿入されてい
る。これらの各圧縮ばね45,46は、孔41の孔壁中央部に
環状に突出形成されたばね受47により受けられるととも
に、ばね先端部は、クランプ体34および35にそれぞれ当
接されている。これにより各クランプ体34,35は、上方
側および下方側にそれぞれ付勢され、下端側のクランプ
部が開放状態に離間されるようになっている。

このような装置においては、クランプねじ39を緩めて
おけば、ばね45,46の付勢力によって両クランプ体34,35
の下端側クランプ部が第６図にように開放状態に維持さ
れ、キャリッジ８は、自由に往復動しうる。つぎに、ク
ランプねじ39を締め込んでいくと、両クランプ体34,35
が互いに引き寄せられていき、第９図に示すようにクラ
ンプ部がキャリッジ８の固定板31に上下方向から挟み込
むように接触してクランプが行なわれる。この場合、両
クランプ体34,35は、ばね45,46に抗して両者ほぼ均等に
近づいていくため、クランプ力は固定板31の上下両方向
から均等にくわえられ、キャリッジ８側には何ら上下方
向の力は加えられない。

また、第10図および第11図に示した実施例では、上方
側の幅狭のクランプ体53を下方側の幅広のクランプ体54
側に嵌合させるようにしたものであり、クランプ体54
は、枠体57の下端部に設けられたガイド部56により上下
方向に往復動自在に案内されるようになっている。

［考案の効果］以上述べたように、本考案によれば、キャリッジの側
部に取り付けられた固定板を撓ませることなく挟持する
ことができるので、キャリッジに対し不均衡な負荷をか
けることなくクランプすることができ、キャリッジのバ
ランスを狂わせるような事態を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る光学式情報記録再生装置の第１の
実施例の正面断面図、第２図は第１図のII-II線に沿う
左側面断面図、第３図は第１図の光学式情報記録再生装
置の平面図、第４図は緩衝装置の一部を省略した平面
図、第５図は第１図の光学式情報記録再生装置の一部の
ベアリングの取付状態を示す図、第６図および第７図は
クランプ機構の断面拡大側面図および断面拡大正面図、
第８図はクランプ体の分解斜視図、第９図はクランプ時
の断面拡大側面図、第10図および第11図は本考案の他の
実施例におけるクランプ機構の側面図および正面図であ
る。１……ベース３……ターンテーブル４……レール７……ピックアップ８……キャリッジ９……ベアリング 10……コイル 11……ボビン 13……ヨーク 16……緩衝装置 20a……スプリング 21……ストッパ 31……固定板 33……クランプ機構 34,35……クランプ板 37……枠体 39……クランプねじ

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】ベースにピックアップが載設されるととも
に、ディスクの半径方向に延在するようにベースに取り
付けられた軌路に対してキャリッジを往復動自在に設け
てなる光学式情報記録再生装置において、前記キャリッ
ジの側部に所定量突出するよう取り付けられた所定長さ
の固定板と、この固定板の片面に対向しかつ垂直な方向
に移動可能な第１のクランプ体と、前記固定板の他方の
片面に対向しかつ垂直な方向に移動可能な第２のクラン
プ体と、前記第１のクランプ体第２のクランプ体とを固
定板に対してそれぞれ離間する方向に付勢するばねと、
前記第１のクランプ体を貫通して第２のクランプ体に螺
合する締め付けネジとを設けたことを特徴とする光学的
情報記録再生装置。