JP2508460B2 - 液晶テレビ付き記録および／または再生装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は液晶テレビ付き記録および／または再生装置
に係り、とくにテープカセット等の記録媒体を装着部へ
装着して記録および／または再生を行なうようにすると
ともに、必要に応じて液晶テレビの画像をも確実に表示
し得るようにした記録および／または再生装置に関す
る。

〔発明の概要〕

本発明はテープカセット等の記録媒体を装着する装着
部の蓋体に液晶テレビを設けるとともに、カセット装着
位置にライトパックを装着し、このライトパックによっ
て内側から液晶テレビを照明するようにしたものであっ
て、記録および／または再生装置によって必要に応じて
液晶テレビを見ることができるようにしたものである。

〔従来の技術〕

テープレコーダの磁気テープの取扱いを容易にするた
めに、カセット式テープレコーダが広く用いられてい
る。このようなテープレコーダにおいては、テープカセ
ット装着位置に磁気テープを巻装したテープカセットを
装着し、蓋体によって上記テープカセットの装着部を覆
って記録および／または再生を行なうようにしている。

〔発明が解決しようとする課題〕

従来のテープレコーダには、ラジオ受信機の機能を付
加したものがあるが、原則としては音声の記録および／
または再生を行なう機能のみしか有していない。すなわ
ちテープレコーダにテレビジョン受像機を設けるように
する試みはなされていない。これは主としてテレビジョ
ン受像機のディスプレイを構成する陰極線管の形状およ
び大きさに原因があり、奥行があってしかも大きなスペ
ースを占める陰極線管をテープレコーダに装着すること
が困難だからである。

本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであ
って、記録および／または再生装置に液晶テレビを組込
むことによって、必要に応じてテレビとして利用するこ
とができるようにした記録および／または再生装置を提
供することを目的とするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、着脱可能な記録媒体を装着する装着部を閉
塞する蓋体に液晶テレビを設けるとともに、光源とこの
光源からの光を乱反射させる光透過部とを有する着脱可
能なライトパックを独立に設けるようにし、液晶テレビ
の画像を表示させるときに上記ライトパックを記録媒体
の装着部に装着し、該ライトパックによって液晶テレビ
を内側から照明するようにしたものである。

〔作用〕

記録媒体の装着部へライトパックを装着するととも
に、光源を点灯させ、この光源からの光を光透過部で乱
反射させ、液晶テレビを内側から照明する。すると着脱
可能な記録媒体の装着部を閉塞する蓋体に設けられてい
る液晶テレビが明るい輝度で画像の表示を行なうことに
なり、記録媒体の装着部の蓋体に設けられた液晶テレビ
によってテレビを見ることができるようになる。

〔実施例〕

以下本発明を図示の一実施例につき説明する。第１図
および第２図は本発明の一実施例に係るウォークマン
（登録商標）のようなヘッドホンステレオと称される携
帯用のテープレコーダを示すものであって、このテープ
レコーダのキャビネット10の上面には第２図に示すよう
にテープカセット装置部11が設けられている。装着部11
は蓋体12によって開閉可能に覆われるようになってい
る。そして装着部11にはリール軸13、テープカセット位
置決めピン14、キャプスタン15等が設けられており、こ
の装着部11にテープカセットを装着してテープレコーダ
として利用できるようになっている。

上記装着部11を覆う蓋体12には第１図に示すように、
その外表面側のほぼ中央部に長方形の透明な保護板16が
設けられており、この保護板16の内側には第３図に示す
ように液晶ディスプレイから成る透過型テレビ17が配さ
れている。このディスプレイ17は保持片18によって蓋体
12の内側に保持されるようになっている。そしてこの液
晶テレビ17の光源として装着部11にはライトパック19が
着脱可能に装着されるようになっている。ライトパック
19内にはランプ20が設けられており、このランプ20の光
がパック19の表面に設けられている散乱板21によって散
乱されて液晶テレビ17を内側から照明するようになって
おり、これによって明るい映像を液晶テレビ17から形成
するようにしている。

このような液晶テレビ17を備えるテープレコーダのキ
ャビネット10の側面側にはテープレコーダ用操作ボタン
22の他に、テレビ用操作ボタン23が設けられている。ま
たその上面であって蓋体12の外表面の一部にはラジオ用
ダイヤル表示部24およびテレビ用ダイヤル表示部25が平
行して設けられている。そしてこれらの表示部24、25を
用いて同調動作を行なうためのチューニングつまみ26が
表示部25の側部に設けられている。またキャビネット10
の他の側面側には、伸縮可能にロッドアンテナ27が取付
けられている。

つぎに装着部11内に装着されるライトパック19につい
て説明すると、第４図に示すようにライトパック19はテ
ープカセットのケーシングとほぼ同じ形状の上下のハー
フ29、30を備えており、これらのハーフ29、30内にはプ
リント基板31が配されている。そしてハーフ29、30およ
び基板31上にはリール軸挿通孔32が形成されており、上
記装着部11のリール軸13の挿通を可能にしている。また
プリント配線基板31上には必要な回路部品とともに、一
対の電極33が設けられており、この電極33によってラン
プ20を保持するようにしている。ランプ20は基板31の側
部に取付けられた電源スイッチ46によってその点滅が制
御されるようになっている。

またランプ20に対向するように、上側のハーフ29の上
部には矩形の散乱板21が設けられている。この散乱板21
はその少なくとも一方の表面に多数の凹凸が形成されて
おり、これによってランプ20の光を散乱させて面状光源
を形成するようにして照明範囲を拡大するとともに、液
晶テレビ17に対する照明ムラをなくすようにしている。

つぎにこのライトパック19のランプ20を点灯するため
の電池の保持構造について説明すると、第４図および第
５図に示すように、ハーフ29、30の背面側には切欠き34
が設けられており、この切欠き34に臨むように電池ホル
ダ35が配されている。電池ホルダ35はヒンジアーム36を
備え、このアーム36によってハーフ29、30に回動自在に
支持されている。そしてアーム36には一対の保持部37が
形成されており、これらの保持部37によってボタン電池
38、39が保持されるようになっている。

これらの電池38、39は互いに直列に接続されるように
なっている。すなわち第６図および第７図に示すよう
に、プラス側のボタン電池38はその側面がプリント配線
基板31に保持されているプラス側端子板40に接触するよ
うになっている。これに対して電池38の下面のマイナス
側電極は共通の中間端子板41に接触するようになってい
る。この端子41は上記プリント基板31の下面に絶縁され
た状態で結合されている。そして中間端子板41の電極と
接触する部分以外の部分は絶縁紙43によって絶縁されて
おり、これによって中間端子板41がボタン電池38を短絡
するのを防止するようにしている。またマイナス側のボ
タン電池39は第６図および第８図に示すように、その上
面の電極が基板31に保持されているマイナス側端子板42
と接触されるとともに、その下面のプラス側の電極が共
通の端子板41と接続されるようになっている。

つぎに以上のような構成になるこのテープレコーダを
液晶テレビとして利用する場合の動作について説明す
る。この場合には第４図〜第８図に示すライトパック19
を第２図に示すように、キャビネット10のカセット装着
部11内に装着する。このときに電源スイッチ46によって
予めパック19内のランプ20を点灯しておく。カセット装
着部11にライトパック19を装着したならば、蓋体12を回
動させて装着部11を閉じるようにする。なお蓋体12のヒ
ンジ部には摩擦ブレーキ47が設けられており、これによ
って蓋体12の回動運動を制動するようにしている。従っ
て蓋体12に設けられている液晶テレビ17に衝撃が加わる
ことが防止される。

このように装着部11にライトパック19を装着するとと
もに、蓋体12を回動させて閉じ、これによって装着部11
を覆うと、第１図および第３図に示すように、ライトパ
ック19内のランプ20によって透過型液晶テレビ17がその
内側から照明されることになる。従って操作ボタン23に
よって所定の操作を行なうとともに、チューニングつま
み26によってダイヤル表示部25を見ながらチャンネルの
選択を行なうことによって、液晶ディスプレイ17によっ
て所定のテレビ画像を表示することが可能になる。この
画像は透明板16を通して外部から見ることができるよう
になる。従ってこのテープレコーダを必要に応じて液晶
テレビとして利用することが可能になる。なおこのテー
プレコーダを本来の使用目的に使用するする場合には、
ライトパック19に代えてカセットテープを装着位置に装
着すればよい。

このような液晶テレビ17は、とくに透過型の液晶ディ
スプレイを用いるようにしており、ライトパック19のラ
ンプの光を散乱板21によって乱反射させることによって
明るく照明ムラをなくした映像を得ることが可能にな
る。しかもこの光源は、カセット装着位置に装着される
テープカセットと同じ形状のライトパック19によって達
成されるために、バックライト照明を有する液晶テレビ
17をテープレコーダに設けても、テープレコーダの大き
さを大きくする必要がなくなる。すなわち従来とほぼ同
じ大きさのテープレコーダに照明ムラをなくした画像を
形成する液晶テレビの機能を付加することが可能にな
る。

〔応用例〕

以上本発明を図示の一実施例につき述べたが、本発明
は上記実施例によって限定されることなく、本発明の技
術的思想に基いて各種の変更が可能である。例えば上記
実施例においては、ライトパック19に電源スイッチ46を
設け、このスイッチ46によってランプ20の点灯を制御す
るようにしている。このような構成に代えて、ライトパ
ック19のケーシングに接点を設けるとともに、この接点
を本体側の接点と接続し、キャビネット10に設けられて
いる操作スイッチによってランプ20の切換えを行なうよ
うにしてもよい。あるいはまたライトパック19の装着あ
るいは蓋体12の回動に連動して自動的にランプ20の点滅
を制御するようにしてもよい。

〔発明の効果〕

以上のように本発明は、着脱可能な記録媒体を装着す
る装着部の蓋体に液晶テレビを設けるとともに、光源と
この光源からの光を乱反射させる光透過部とを有する着
脱可能なライトパックを装置とは別体に設け、液晶テレ
ビの画像を表示させるときには上記ライトパックを記録
媒体の装着部に装着し、上記ライトパックによって液晶
テレビを内側から照明するようにしたものである。

従ってこのような記録および／または再生装置によれ
ば、その大きさを大きくすることなくしかも液晶テレビ
としての機能を付加することが可能になる。しかも液晶
テレビの画像を表示する際には、記録媒体の装着位置に
装着されるライトパックによって内側から照明すること
により、明るくしかも照明ムラのない画像を得ることが
可能になる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に係るテープレコーダを示す
外観斜視図、第２図は同ライトパックの装着動作を示す
外観斜視図、第３図はこのテープレコーダに設けられて
いる液晶テレビの部分の縦断面図、第４図はライトパッ
クの分解斜視図、第５図はライトパックの電池保持部を
示す外観斜視図、第６図は電池保持部の平面図、第７図
は第６図におけるVII〜VII線断面図、第８図は第６図に
おけるVIII〜VIII線断面図である。 また図面中の主要な部分の名称はつぎの通りである。 11……テープカセット装着部 12……蓋体 17……透過型液晶テレビ 19……ライトパック 20……ランプ 21……散乱板 35……電池ホルダ 38、39……ボタン電池

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】着脱可能な記録媒体を装着し得る装着部に
   対して、この装着部を閉塞する蓋体を設けるとともに、
   この蓋体に液晶テレビを設け、この液晶テレビの画像を
   表示させるときに、光源とこの光源からの光を乱反射さ
   せる光透過部とを有する着脱可能なライトパックを前記
   装着部に装着し、前記液晶テレビを内側から照明するよ
   うにしたことを特徴とする液晶テレビ付き記録および／
   または再生装置。