JP2508277B2 - 保留可能バッファ数決定方式 - Google Patents

保留可能バッファ数決定方式

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JP2508277B2 JP17970389A JP17970389A JP2508277B2 JP 2508277 B2 JP2508277 B2 JP 2508277B2 JP 17970389 A JP17970389 A JP 17970389A JP 17970389 A JP17970389 A JP 17970389A JP 2508277 B2 JP2508277 B2 JP 2508277B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はデータ通信を媒介するパケット交換機等の輻
輳制御における保留可能バッファ数決定方式に関するも
のである。
〔従来の技術〕
パケット交換機は少なくともプロセッサと入出力用バ
ッファとを有しており、転送すべきパケットを入出力用
バッファに蓄積し、プロセッサは入出力用バッファに蓄
積されたパケットを受け付けた順に処理するようにして
いる。なお、入出力用バッファの占有率が所定値を超え
てビジー状態になると、新たなパケットを受け付けられ
なくなり、サービス低下等の弊害が生じるため、こうい
った輻輳状態を緩和するためにパケットの受け付けを予
め規制する輻輳制御が必要となる。
ところで、従来のパケット交換機においては、受け付
けるパイプの数を定めるのに保留可能バッファ数という
概念を用いており、これは、ある時点においてさらにパ
ケットを受け付けて保留しておくことのできるパケット
の数に相当する入出力用バッファの数を意味している。
従来、この保留可能バッファ数を決定する手法は充分
に確立されておらず、そのため、単純に空きバッファ数
を保留可能バッファ数としていた。すなわち、使用中の
入出力用バッファの数を常時監視し、実装されている入
出力用バッファの数からそれを差し引くことにより空き
バッファ数を得、それをもって受け付けるパケットの数
を制御していた。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来のパケット交換機にあっては、上述したように空
きバッファ数を保留可能バッファ数として用い、受け付
けるパケットの数を制御していたため、ビジー状態にお
いては空きバッファ数が少ないためパケットの受け付け
が規制されているが、ビジー状態から復旧して空きバッ
ファ数が増えた状態においてパケットの集中が生じやす
く、再びビジー状態に入り、これが繰り返されることと
なって、輻輳状態の防止が充分でないという欠点があっ
た。
本発明は上記の点に鑑み提案されたものであり、その
目的とするところは、適切な値の保留可能バッファ数を
導出することができ、輻輳制御を有効に行わせることの
できる保留可能バッファ数決定方式を提供することにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は上記の目的を達成するため、 入出力用バッファのビジー状態を検出するビジー状態
検出手段と、 一定周期毎にその期間内に発生するビジー状態の数を
集計し、所定値未満の場合には理論的保留可能バッファ
数を超えない範囲で保留可能バッファ数最大値を所定刻
みで増加し、所定値以上の場合には保留可能バッファ数
最大値を所定刻みで減少する保留可能バッファ数最大値
決定手段と、 ビジー状態の場合には保留可能バッファ数を0とし、
ビジー状態でない場合には保留可能バッファ数最大値を
超えない範囲で所定刻みで保留可能バッファ数を増加す
る保留可能バッファ数決定手段とを備えるようにしてい
る。
〔作用〕
本発明の保留可能バッファ数決定方式にあっては、ビ
ジー状態検出手段が入出力用バッファのビジー状態を検
出し、保留可能バッファ数最大値決定手段が一定周期毎
にその期間内に発生するビジー状態の数を集計し、所定
値未満の場合には理論的保留可能バッファ数を超えない
範囲で保留可能バッファ数最大値を所定刻みで増加し、
所定値以上の場合には保留可能バッファ数最大値を所定
刻みで減少し、保留可能バッファ数決定手段がビジー状
態の場合には保留可能バッファ数を0とし、ビジー状態
でない場合には保留可能バッファ数最大値を超えない範
囲で所定刻みで保留可能バッファ数を増加する。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例につき図面を参照して説明す
る。
第1図は本発明の保留可能バッファ数決定方式を適用
したパケット交換機(要部のみ)の一実施例を示す構成
図である。第1図において、プロセッサ1および入出力
用バッファ2はパケット交換機の主要部分であり、信号
線3から到来し、あるいは信号線3に送出するパケット
を入出力用バッファ2に蓄積し、蓄積された順にプロセ
ッサ1によって処理を行うものである。一方、入出力用
バッファ2で受付けるパケットを規制する輻輳制御に用
いる保留可能バッファ数を決定するための機能として、
ビジー状態検出手段4と保留可能バッファ数最大値決定
手段5と保留可能バッファ数決定手段6と周期的起動手
段7とが設けられ、処理の過程において必要となるデー
タとしてビジー状態表示データ8と理論的保留可能バッ
ファ数表示データ9と保留可能バッファ数最大値表示デ
ータ10と保留可能バッファ数表示データ11とが設けられ
ている。なお、各手段の機能は次の通りである。
ビジー状態検出手段4;入出力用バッファ2を監視して
ビジー状態を検出すると共に、その状態を示すデータを
ビジー状態表示データ8に格納する機能を有している。
保留可能バッファ数最大値決定手段5;ビジー状態表示
データ8を参照することにより一定周期毎にその期間内
に発生するビジー状態の数を集計し、所定値未満の場合
には論理的保留可能バッファ数表示データ9の値(理論
的保留可能バッファ数)を超えない範囲で保留可能バッ
ファ数最大値表示データ10の値(保留可能バッファ数最
大値)を所定刻みで増加し、所定値以上の場合には保留
可能バッファ数最大値表示データ10の値を所定刻みで減
少する機能を有している。なお、理論的保留可能バッフ
ァ数は保留可能バッファ数最大値の上限値として予め決
定される定数である。
保留可能バッファ数決定手段6;ビジー状態表示データ
8がビジー状態を示す場合には保留可能バッファ数表示
データ11の値(保留可能バッファ数)を0とし、ビジー
状態でない場合には保留可能バッファ数最大値表示デー
タ10の値を超えない範囲で所定刻みで保留可能バッファ
数表示データ11の値を増加する機能を有している。
周期的起動手段7;ビジー状態検出手段4と保留可能バ
ッファ数最大値決定手段5と保留可能バッファ数決定手
段6とをそれぞれ適当な周期で起動する機能を有してい
る。ここで、ビジー状態検出手段を有している。ここ
で、ビジー状態検出手段4の起動周期は最も短く設定さ
れ、保留可能バッファ数最大値決定手段5の起動周期は
相当長く設定されている。
以下、第2図のタイムチャートを参照して上記の実施
例の動作を説明する。
ビジー状態検出手段4は周期的起動手段7により比較
的短い間隔で起動され、その時点における入出力用バッ
ファ2の状態を検出し、ビジー状態であるか否かを示す
データをビジー状態表示データ8に設定する。第2図に
おいては、ビジー状態表示データ8がビジー状態を示し
ている時点を時間軸の下の「b」で表してある。
保留可能バッファ数決定手段6は周期的起動手段7に
より所定の間隔で起動され、その時点におけるビジー状
態表示データ8を参照し、入出力用バッファ2がビジー
状態であれば保留可能バッファ数表示データ11の値を0
に設定する。これは、入出力用バッファ2がビジー状態
であるため、新たなパケットの受け付けを規制するため
である。第2図における時点t1では入出力用バッファ2
がビジー状態であるため、保留可能バッファ数は0とな
る。
その後、パケットの受け付けの規制下でプロセッサ1
による処理が進んで入出力用バッファ2に空きができる
と、ビジー状態検出手段4によりビジー状態表示データ
8の値が書き換えられる。
保留可能バッファ数決定手段6は入出力用バッファ2
がビジー状態から復旧すると保留可能バッファ数表示デ
ータ11の値を所定刻みで増加し、よって、第2図におい
てビジー状態から復旧した後の期間T1においては保留可
能バッファ数を階段状に増加して行く。これは、保留可
能バッファ数の急激な増加によるパケットの集中を防止
するためである。なお、保留可能バッファ数が保留可能
バッファ数最大値表示データ10の値に達した場合は保留
可能バッファ数の増加は行わず、よって、期間T2におい
ては一定値となる。これは、より長い周期で見た場合の
入出力パケット数を調整するためである。
一方、保留可能バッファ数最大値決定手段5は周期的
起動手段7により相当長い周期毎に起動される。第2図
において、その期間はT3,T4で示してある。
保留可能バッファ数最大値決定手段5は次に起動され
るまでの間におけるビジー状態表示データ8の変化を監
視してビジー状態の発生回数を集計し、所定値と比較し
て、それ未満の場合には理論的保留可能バッファ数表示
データ9の値を超えない範囲で保留可能バッファ数最大
値表示データ10の値を所定刻みで増加し、所定値以上の
場合には保留可能バッファ数最大値表示データ10の値を
所定刻みで減少する。第2図の期間T3ではビジー状態が
5回発生しているため、例えば所定値が4回に設定され
ている場合には保留可能バッファ数最大値が減少され
る。よって、次の期間T4においては保留可能バッファ数
の上限は図示のように低く抑えられる。また、期間T4で
はビジー状態が発生しないため、保留可能バッファ数最
大値が増加され、次の期間における保留可能バッファ数
の上限は高くなる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明の保留可能バッファ数決
定方式にあっては、入出力用バッファがビジー状態から
復旧しても、保留可能バッファ数を急激に増加させずに
徐々に増加させるようにしているため、受け付けられる
パケット数が安定化し、パケットの集中によるビジー状
態の繰り返し発生が防止されて輻輳制御が有効に行える
効果がある。
また、保留可能バッファ数の最大値をビジー状態の発
生頻度に応じて変化するようにしているため、ビジー状
態から復旧した直後の過渡的状態以外の定常的状態にお
けるパケットの受け付け数も適正な値に制御され、輻輳
制御をより安定化できる効果もある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の保留可能バッファ数決定方式を適用し
たパケット交換機の一実施例を示す構成図および、 第2図は第1図の実施例の動作説明図である。 図において、 1……プロセッサ 2……入出力用バッファ 3……信号線 4……ビジー状態検出手段 5……保留可能バッファ数最大値決定手段 6……保留可能バッファ数決定手段 7……周期的起動手段 8……ビジー状態表示データ 9……理論的保留可能バッファ数表示データ 10……保留可能バッファ数最大値表示データ 11……保留可能バッファ数表示データ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入出力用バッファのビジー状態を検出する
    ビジー状態検出手段と、 一定周期毎にその期間内に発生するビジー状態の数を集
    計し、所定値未満の場合には理論的保留可能バッファ数
    を超えない範囲で保留可能バッファ数最大値を所定刻み
    で増加し、所定値以上の場合には保留可能バッファ数最
    大値を所定刻みで減少する保留可能バッファ数最大値決
    定手段と、 ビジー状態の場合には保留可能バッファ数を0とし、ビ
    ジー状態でない場合には保留可能バッファ数最大値を超
    えない範囲で所定刻みで保留可能バッファ数を増加する
    保留可能バッファ数決定手段とを備えたことを特徴とす
    る保留可能バッファ数決定方式。
JP17970389A 1989-07-12 1989-07-12 保留可能バッファ数決定方式 Expired - Lifetime JP2508277B2 (ja)

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