JP2507957B2 - 工業用ロボットの移動制御装置 - Google Patents

工業用ロボットの移動制御装置

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JP2507957B2
JP2507957B2 JP11484793A JP11484793A JP2507957B2 JP 2507957 B2 JP2507957 B2 JP 2507957B2 JP 11484793 A JP11484793 A JP 11484793A JP 11484793 A JP11484793 A JP 11484793A JP 2507957 B2 JP2507957 B2 JP 2507957B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工業用ロボットの移動
制御装置に係り、特に操作盤上の各キーを操作して各可
動部の移動速度を設定するよう構成した工業用ロボット
の移動制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、工業用ロボットの移動制御装置に
おいては、ロボットのアーム等の可動部を、操作盤上に
設けたキーの操作によって移動させる場合、出発点から
到着点までの距離に応じて、作業者が移動速度を適宜キ
ー操作により切換え設定することによって、前記可動部
の移動時間の短縮を図る制御を行っていた。
【0003】しかるに、プレイバック型の工業用ロボッ
トでは、移動制御装置に設けたメモリ手段に所定の動作
を記憶させるため、ロボット本体の各可動部をキー操作
で速度を切換えながら移動させ、その各点での各可動部
の現在位置をティーチングデータとしてロボットの前記
移動制御装置のメモリ手段に格納するといったデータ入
力作業が必要である。
【0004】この場合、データ入力手段として、移動制
御装置に接続した操作盤を設け、この操作盤上に各可動
部の移動方向、速度等を設定する各種操作キーを配設
し、これらのキーをそれぞれ操作することにより、ロボ
ットの各可動部の動作を行うティーチングデータの入力
作業や修正作業を行っている。
【0005】この種の操作盤を使用したティーチング作
業においては、ロボットの可動部の動作方向の指示と共
に、その移動距離に応じて適宜速度設定をする必要があ
ることから、これらの指示並びに設定に際してのキー操
作が煩雑となり、ティーチング操作に多くの時間を要し
ていた。
【0006】このような問題を解決するため、従来にお
いては、キー操作を簡便にしてロボットの可動部の移動
制御を容易化するための手段が種々提案されている。
【0007】例えば、特開平2−295881号公報に
は、ロボットアーム等の移動体を、出発地点から到着地
点まで移動させる場合に、その距離が遠距離であっても
移動体の移動を素早く行うことができる工業用ロボット
の移動装置が開示されている。この移動装置は、例えば
工業用ロボットのハンドリングヘッドを、直交するX軸
とY軸とからなる2並進軸により移動を制御する場合、
X軸アームとY軸アームとをそれぞれ位置決め用のパル
スモータの回転速度を調整して前記ヘッドの移動速度を
変化させている。この場合、前記両パルスモータを駆動
する駆動回路に対し、制御操作を行うための操作ボック
スと、移動位置を設定する外部コントローラと、これら
の間で信号の授受を行うマイクロコンピュータとを設
け、前記操作ボックスに設置した移動キーを操作するこ
とにより、前記ヘッドの移動を制御する。しかるに、前
記マイクロコンピュータは、移動キーのON状態をタイ
マによってカウントしており、移動キーのON状態が一
定時間(T1 秒)継続していれば、前記駆動回路へ前記
ヘッドが所定の低速度(V1 )で移動を開始するよう指
令し、そして移動キーのON状態がさらに一定時間(T
2 秒)以上継続していれば、前記駆動回路へ前記ヘッド
がさらに増大された所定の高速度(V2 )で移動するよ
う指令するものである。従って、このように前記ヘッド
を、その移動距離に応じて低速移動または高速移動させ
ることにより、目的の地点へ早く正確に移動できるもの
である。
【0008】また、特開平3−55183号公報には、
可動部の移動を指示するキーの連続押下げ時間に基づい
て、前記可動部の移動速度を設定する移動速度設定手段
を具備した工業用ロボットが開示されている。この場
合、移動速度設定手段は、リモート操作盤のキー操作に
よりティーチングデータまたはティーチングデータの修
正データを入力するよう構成されている。そして、この
リモート操作盤には、ロボットの各可動部の制御軸の移
動を指示する操作キーが配設されており、これら操作キ
ーは各制御軸の正転と逆転とを指示するそれぞれ2つの
組合せから構成されている。しかるに、前記操作キー
は、その連続押下げ時間に基づき前記制御軸の回転速度
を最大値まで順次増大することができる。また、この操
作キーは、押下げ解除と共に回転速度の減速を開始し自
動的に低速となる。従って、このように前記操作キーの
連続押下げ時間に基づき可動部の移動速度を自動的に設
定することができるので、少ないキー操作によりティー
チング操作または修正操作を容易に行うことができ、テ
ィーチング時間、修正時間をより短縮することができる
ものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の工業用ロボ
ットの移動制御装置においては、それぞれキーの連続押
下げ時間に応じて、可動部の移動速度を増大変化させる
のみであり、目標到着点に接近した場合に、前記移動速
度を円滑に減速するための手段は設けられていない。こ
のため、前記可動部の移動速度が最高速度または最高速
度に近い状態では、可動部は到着位置で急停止すること
になり、この結果前記可動部がオーバランして周囲の機
構に衝突あるいは接触する等の極めて危険な状態となる
ことが予想される。
【0010】すなわち、従来の移動制御装置において
は、可動部の移動速度を所望の速度に減速したり、ある
いは所望の一定の低速度に設定する手段が設けられてい
ないため、操作時間の短縮は実現できても、可動部が目
標到着点に接近した場合に、適切な減速制御を行うこと
ができず、従って高精度の到着点の設定をすることがで
きないという問題がある。
【0011】そこで、本発明の目的は、操作盤に配置す
る工業用ロボットの可動部の各移動に対してそれぞれ正
逆方向を指定する一対の操作キーの操作により、それぞ
れ所定の可動部の移動に際し、増速および減速を簡便か
つ自在に調節することができる工業用ロボットの移動制
御装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の工業用ロボットの移動制御装置は、操作盤
に配置したキーの操作により工業用ロボットの可動部を
駆動する移動制御装置において、操作盤に可動部の各移
動に対してそれぞれ正逆方向を指定する第1の操作キー
と第2の操作キーとを設け、前記第1の操作キーの連続
押下げ時間に基づいて指定した移動方向に対し連続的に
速度を増加させると共に、前記第1の操作キーの連続押
下げ状態において前記第2の操作キーの連続押下げ時間
に基づいて連続的に速度を減少するよう設定した移動速
度設定手段を設けることを特徴とする。
【0013】前記の移動制御装置において、移動速度設
定手段は、前記第1の操作キーの連続押下げ状態におい
て、前記第2の操作キーの連続押下げ時間に基づいて連
続的に速度を減少した後、前記第2の操作キーの押下げ
を解除することにより前記減少した速度をそのまま固定
するよう設定することができる。
【0014】また、前記移動速度設定手段は、前記第1
の操作キーの連続押下げ状態において、前記第2の操作
キーの連続押下げ時間に基づいて連続的に速度を減少し
た後、前記第2の操作キーの押下げを解除することによ
り再度前記第1の操作キーの連続押下げ時間に基づいて
連続的に速度を増加させるよう設定することもできる。
【0015】そして、前記移動速度設定手段は、前記第
1の操作キーの連続押下げの後にその押下げを解除する
ことにより可動部の移動を停止するよう設定する。
【0016】
【作用】本発明に係る工業用ロボットの移動制御装置に
よれば、操作盤に設けた可動部の各移動に対してそれぞ
れ正逆方向を指定する第1の操作キーと第2の操作キー
との組合せに基づき、各操作キーの連続押下げ時間とそ
の操作タイミングにより、各可動部の移動速度を、連続
的に増加させ、あるいは連続的に減少ないしは一定にし
て、自在に調節することができ、これにより可動部の目
標到着点への移動を迅速にしかも高精度に達成すること
ができる。
【0017】
【実施例】次に、本発明に係る工業用ロボットの移動制
御装置の実施例につき、添付図面を参照しながら以下詳
細に説明する。
【0018】図1は、本発明に係る移動制御装置の一実
施例を示す工業用ロボットの制御系のブロック図であ
る。すなわち、図1において、参照符号10はロボット
本体、20は移動制御装置、30は操作盤をそれぞれ示
す。
【0019】ロボット本体10は、互いに直交するX
軸、Y軸およびZ軸方向の動作が可能なハンド15を備
えるものであり、このハンド15は、例えばエアチェッ
ク弁(図示せず)の開閉操作により、物品の把持および
開放を行うよう構成されている。しかるに、前記ハンド
15をX軸およびY軸方向に動作させるため、互いに直
交するX軸アーム11とY軸アーム12との2並進軸が
設けられている。これらX軸アーム11およびY軸アー
ム12には、それぞれモータ13および14を設けると
共に、前記Y軸アーム12にハンド15を設けて、前記
X軸アーム11のモータ13の駆動によりY軸アーム1
2をX軸方向に並進運動させ、またY軸アーム12のモ
ータ14の駆動によりハンド15をY軸方向に並進運動
させる。
【0020】従って、前記2つのモータ13、14の駆
動により、ハンド15はX軸およびY軸の両軸方向に自
在に移動することができる。なお、ハンド15のZ軸方
向すなわち上下方向については、例えばエアシリンダ
(図示せず)によって動作が可能である。
【0021】移動制御装置20は、前記ロボット本体1
0に対し、ティーチングされた作業を繰り返し実行する
プレイバック方式により制御するものであり、ティーチ
ング操作ないしはプレイバック操作を指令するよう構成
される。しかるに、この移動制御装置20は、前記ロボ
ット本体10のX軸アーム11およびY軸アーム12に
それぞれ設けたモータ13および14を駆動するモータ
駆動回路21と、その制御回路22とを備える。そし
て、前記制御回路22は、I/Oポート23と、CPU
24と、メモリ25とを備えており、CPU24はI/
Oポート23を介して後述する操作盤30と前記2つの
モータ13および14のモータ駆動回路21との間にお
いてデータの授受を行うよう構成されている。
【0022】操作盤30は、前記移動制御装置20に接
続され、ティーチングまたはティーチングデータの修正
操作を行うものであり、作業者が手に持って操作可能に
構成される。従って、この操作盤30には、ハンド15
のX軸正方向への動作指令を行う+X軸操作キー3A、
ハンド15のX軸負方向への動作指令を行う−X軸操作
キー3B、ハンド15のY軸正方向への動作指令を行う
+Y軸操作キー3C、ハンド15のY軸負方向への動作
指令を行う−Y軸操作キー3D、ティーチングデータ入
力操作キー3E等の各種キーを備える。
【0023】しかるに、前記移動制御装置20の制御回
路22において、CPU24は、モータ13、14を移
動するモータ動作指令手段40と、モータ13、14の
移動速度を自動的に設定する移動速度設定手段41とを
構築している。従って、CPU24は、後に詳述するよ
うに、I/Oポート23を介して操作盤30上の操作キ
ー3A、3B、3C、3Dの押下げ状態を監視し、この
状態に応じてロボット本体10を移動させる。さらに、
CPU24は、操作盤30上のティーチングデータ入力
操作キー3Eを押下げた状態を検出し、その時のロボッ
ト本体10の現在位置を取込むことによって、ティーチ
ングデータの登録、もしくは既登録済のティーチングデ
ータを現在位置に変更する。
【0024】制御回路22のメモリ25は、ティーチン
グデータおよびロボット本体10を制御するのに必要な
各種プログラム等を記憶している。
【0025】また、モータ駆動回路21は、CPU24
がメモリ25カラ読み込んだプログラムの指示により、
2つのモータ13、14を駆動し、Y軸アーム12およ
びハンド15を移動させて、ロボット本体10を駆動す
る。
【0026】次に、前記構成において、操作盤30のキ
ー操作によりロボット本体10を移動する際の、制御回
路22のCPU24が実現する移動速度設定手段41の
処理動作について、図2に示すプログラムフローチャー
トを参照して説明する。
【0027】図2に示すフローチャートは、Y軸アーム
12の動作(ハンド15をX軸方向に移動させる場合)
を行う場合の処理プログラムを示しており、特にY軸ア
ーム12を正方向に動作させる場合の実施例を基本的に
示している。
【0028】(1)移動速度の漸増制御(+X軸操作キ
ー3Aの基本操作) まず、ステップS1においては、操作キーの連続押下げ
時間の(CNT)の初期化を行い、データ0を設定す
る。
【0029】ステップS2においては、X軸アーム11
に設けたモータ13のX軸指令値としてX軸現在値を設
定し、Y軸アーム12を停止させておく。
【0030】ステップS3においては、操作盤30上の
+X軸操作キー3Aが、押下げられているか否かの判定
を行う。前記操作キー3Aが、押下げられている場合に
は、ステップS4へ移行し、また押下げられていない場
合には、−X軸操作キー3Bが押下げられているか否か
の判定を行う処理に移行する。なお、この−X軸操作キ
ー3Bの押下げ判定の処理は、後述する+X軸操作キー
3Aの処理と同様であるので図示を省略し、図2には+
X軸操作キー3Aの押下げ時の処理についてのみ示し、
以下その内容を説明する。
【0031】ステップS4においては、Y軸アーム12
の動作方向を決定する変数SGNにデータ+1を設定す
る。ここで、変数SGNは、+1の時に正方向を表し、
−1の時に負方向を表すものとする。
【0032】ステップS5においては、ハンド15のX
軸方向への指令値を算出する。すなわち、X軸の現在値
を読み込むと共に、+X軸操作キー3Aの連続押下げ時
間(CNT)を読み込む。そして、所定の速度変化量
(ΔV)に連続押下げ時間(CNT)を乗算した値を前
記X軸の現在値に加算し、これをX軸の指令値としてモ
ータ駆動回路21に駆動信号を出力する。なお、前記速
度変化量(ΔV)は、単位時間当りの移動量で予め任意
の値に設定しておく。モータ駆動回路21は、前記X軸
の指令値に基づいて、モータ13を正方向に回転し、こ
れによりY軸アーム12をX軸の正方向に移動させる。
【0033】以上のステップS3からステップS5の処
理により、操作盤30の+X軸操作キー3Aの押下げ状
態を判定して、Y軸アーム12の移動が開始する。
【0034】ステップS6においては、+X軸操作キー
3Aの押下げ状態を監視し、前記操作キー3Aが押下げ
られていない場合は、Y軸アーム12の停止を行うため
に、ステップS1に分岐してステップS1、S2により
Y軸アーム12の停止を行う。しかし、+X軸操作キー
3Aが押下げ状態にある時は、次のステップS7に移行
する。
【0035】ステップS7においては、−X軸操作キー
3Bの押下げ状態を検出する。−X軸操作キー3Bが押
下げられている時は、後述するステップS10に分岐
し、また前記操作キー3Bが押下げられていない時は、
次のステップS8に移行する。
【0036】ステップS8においては、前記連続押下げ
時間(CNT)が最大値に達しているか否かを判定し、
前記時間(CNT)が最大値より小さい場合は、次のス
テップS9に移行する。また、前記時間(CNT)が最
大値に達している場合は、この時間(CNT)は最大値
に固定され、そしてステップS5へ戻る。
【0037】ステップS9においては、前記連続押下げ
時間(CNT)にデータ1が加算され、そしてステップ
S5へ戻る。
【0038】そこで、再びステップS5においては、ハ
ンド15のX軸正方向の移動指令速度が計算される。そ
して、更新された前記連続押下げ時間(CNT)を基準
にしてX軸の指令値を算出する。すなわち、前回のX軸
指令値により移動したX軸の現在値を読み込むと共に、
+X軸操作キー3Aの更新された連続押下げ時間(CN
T)を読み込む。そして、所定の速度変化量(ΔV)に
連続押下げ時間(CNT)を乗算した値を、前記X軸の
現在値に加算し、これをX軸の指令値としてモータ駆動
回路21に駆動信号を出力する。
【0039】この場合、操作盤30の+X軸操作キー3
Aは連続して押下げられており、しかも−X軸操作キー
3Bが押下げられていない場合には、ステップS5から
ステップS9までの処理が繰り返され、その繰り返し回
数が増えるにつれてX軸指令値が大きくなる。すなわ
ち、モータ駆動回路21は、前記X軸の指令値に基づい
て、モータ13の正方向回転によるY軸アーム12のX
軸正方向への移動速度を漸増させる。
【0040】しかし、ステップS8において、連続押下
げ時間(CNT)が最大値に達すると、Y軸アーム12
の移動速度が最大になるので、それ以上速度を加速させ
ないために、ステップS9の処理をしないで直接ステッ
プS5へ戻る。従って、さらに+X軸操作キー3Aが連
続して押下げられており、しかも−X軸操作キー3Bが
押下げられていない状態が続けば、Y軸アーム12の移
動速度は最大に設定されたままとなる。
【0041】そこで、前記の状態で移動するY軸アーム
12を停止させる場合には、+X軸操作キー3Aの押下
げを解除する。この場合、前記ステップS6からステッ
プS1へ戻り、連続押下げ時間(CNT)が初期値にリ
セットされ、かつステップS2でY軸アーム12の移動
が停止する。
【0042】(2)移動速度の漸減制御(+X軸操作キ
ー3Aと−X軸操作キー3Bとの同時操作) +X軸操作キー3Aを押下げている状態で、−X軸操作
キー3Bを押下げると、ステップS7からステップS1
0へ移行する。
【0043】ステップS10においては、+X軸操作キ
ー3Aの連続押下げ時間(CNT)が0より大きいか否
かを判定し、0より大きい場合は次のステップS11に
移行し、0以下の場合はステップS12へ移行する。
【0044】ステップS11においては、前記連続押下
げ時間(CNT)からデータ1を減算し、ステップS1
2へ移行する。
【0045】ステップS12においては、更新された連
続押下げ時間(CNT)を基準にして、X軸の指令値を
算出する。すなわち、前回のX軸指令値により移動した
X軸の現在値を読み込むと共に、+X軸操作キー3Aの
更新された連続押下げ時間(CNT)を読み込む。そし
て、所定の速度変化量(ΔV)に連続押下げ時間(CN
T)を乗算した値を、前記X軸の現在値に加算し、これ
をX軸の指令値としてモータ駆動回路21に駆動信号を
出力する。モータ駆動回路21は、前記X軸の指令値に
基づいて、モータ13を正方向に回転し、これによりY
軸アーム12をX軸の正方向に移動させる。
【0046】ステップS13においては、+X軸操作キ
ー3Aの押下げ状態を監視し、前記操作キー3Aが押下
げられていない場合は、Y軸アーム12の停止を行うた
めに、ステップS1に分岐してステップS1、S2によ
りY軸アーム12の停止を行う。しかし、+X軸操作キ
ー3Aが押下げ状態にある時は、次のステップS14に
移行する。
【0047】ステップS14においては、−X軸操作キ
ー3Bの押下げ状態を検出する。−X軸操作キー3Bが
押下げられている時は、ステップS10に戻り、また前
記操作キー3Bが押下げられていない時は、次のステッ
プS15に移行する。
【0048】前述したように、操作盤30の+X軸操作
キー3Aが連続して押下げられており、しかも−X軸操
作キー3Bも押下げられている場合には、ステップS1
0からステップS14までの処理が繰り返され、その繰
り返し回数が増えるにつれてX軸指令値が小さくなる。
すなわち、モータ駆動回路21は、前記X軸の指令値に
基づいて、モータ13の正方向回転によるY軸アーム1
2のX軸正方向への移動速度を漸減させる。
【0049】しかし、ステップS10において、連続押
下げ時間(CNT)が0になると、Y軸アーム12の移
動速度は0となり停止することになる。この場合、ステ
ップS11における連続押下げ時間(CNT)の減算処
理をしないで、直接ステップS12へ移行する。
【0050】そこで、ステップS10からステップS1
4において、移動速度が減速している状態において、Y
軸アーム12の動作を停止させる場合には、+X軸操作
キー3Aの押下げを解除する。この場合、前記ステップ
S13からステップS1へ戻り、連続押下げ時間(CN
T)が初期値にリセットされ、かつステップS2でY軸
アーム12の移動が停止する。
【0051】(3)移動速度の固定制御(+X軸操作キ
ー3Aと−X軸操作キー3Bとの同時操作から−X軸操
作キー3Bの押下げ解除) さらに、ステップS10からステップS14の処理を行
っている際に、+X軸操作キー3Aが押下げ状態であ
り、−X軸操作キー3Bが押下げ状態でなくなると、ス
テップS14からステップS15へ移行する。
【0052】ステップS15においては、更新された連
続押下げ時間(CNT)を基準にして、X軸の指令値を
算出する。すなわち、前回のX軸指令値により移動した
X軸の現在値を読み込むと共に、+X軸操作キー3Aの
更新された連続押下げ時間(CNT)を読み込む。そし
て、所定の速度変化量(ΔV)に連続押下げ時間(CN
T)を乗算した値を、前記X軸の現在値に加算し、これ
をX軸の指令値としてモータ駆動回路21に駆動信号を
出力する。モータ駆動回路21は、前記X軸の指令値に
基づいて、モータ13を正方向に回転し、これによりY
軸アーム12をX軸の正方向に移動させる。
【0053】そして、ステップS16においては、+X
軸操作キー3Aの押下げ状態を監視し、前記操作キー3
Aが押下げ状態にある時は、ステップS15へ戻る。し
かし、+X軸操作キー3Aが押下げられていない場合
は、ステップS16からステップS1へ戻り、連続押下
げ時間(CNT)が初期値にリセットされ、かつステッ
プS2でY軸アーム12の移動が停止する。
【0054】従って、前記+X軸操作キー3Aが押下げ
状態であれば、+X軸操作キー3Aの押下げ時間(CN
T)は、以前に設定された値から変化しないので、Y軸
アーム12は固定速度で動作することになる。
【0055】前述した実施例について、さらに+X軸操
作キー3Aの押下げのタイミング(A)と、−X軸操作
キー3Bの押下げのタイミング(B)と、Y軸アーム1
2の移動速度(C)の変化状態との対応を示した図3の
タイミングチャート図を参照して説明する。
【0056】図3において、先ずY軸アーム12を正方
向に動作させるために、+X軸操作キー3Aを押下げ
る。これにより、Y軸アーム12は、+X軸操作キー3
Aが押下げられている間、移動速度が増加し続ける。こ
の速度の増速の途中で、−X軸操作キー3Bを押下げる
と、その時点でY軸アーム12の移動速度は減少し始め
る。そして、−X軸操作キー3Bが押下げられている
間、移動速度が減少し続ける。−X軸操作キー3Bが押
下げられなくなった時点で、減速を停止し、その後固定
した移動速度で、Y軸アーム12は移動する。この移動
中に、+X軸操作キー3Aが押下げ状態でなくなると、
Y軸アーム12は停止する。
【0057】なお、図3には示されていないが、Y軸ア
ーム12の移動速度には、上限値および下限値が存在
し、上限においては速度が最高速度で固定され、また下
限においては速度0に固定される。また、いかなる場合
においても、+X軸操作キー3Aが押下げ状態でなくな
れば、Y軸アーム12は移動を停止する。
【0058】以上、図2に示すフローチャートと、図3
に示すタイミングチャートとにおいて、最初に+X軸操
作キー3Aを押下げ、Y軸アーム12を正方向に動作を
開始させた場合のみについて説明したが、最初に−X軸
操作キー3Bを押下げ、Y軸アーム12を負方向に動作
を開始させた場合においも、前記実施例と同様な処理を
行うことができる。この場合、−X軸操作キー3Bが、
+X軸操作キー3Aよりも先に押下げられた時について
は、図2のフローチャートのステップS3、S6、S1
3、S16における+X軸操作キー3Aの判定を、−X
軸操作キー3Bの判定に置き換え、かつステップS4の
Y軸アーム12の移動方向を決定する変数SGNに代入
する値を−1に置き換えることにより、直ちに実現する
ことができる。
【0059】また、ハンド15のY軸方向の動作につい
ても、+Y軸操作キー3Cおよび−Y軸操作キー3Dの
押下げ状態を検出し、前記実施例と同様の処理を行うこ
とにより実現可能である。
【0060】さらに、前記実施例においては、+X軸操
作キー3Aの押下げ時に、−X軸操作キー3Bを押下げ
た際に減速を行い、−X軸操作キー3Bが押下げられな
くなった際にその速度をそのまま固定する場合について
説明したが、−X軸操作キー3Bが押下げられなくなっ
た時点で、さらに+X軸操作キー3Aが継続して押下げ
られていれば、再増速を行うような方式に置き換えて、
+X軸操作キー3Aで増速し、−X軸操作キー3Bで減
速させることを繰り返して、速度調節を行うように構成
することもできる。
【0061】さらにまた、前述した実施例においては、
単純なX軸、Y軸の2軸から構成される直交座標ロボッ
トについて説明したが、本発明は、前述した実施例に限
定されることなく、例えば6軸多関節型ロボット等、そ
の他の形式のロボットのティーチング操作を行う装置に
対しても広く適応できることは勿論である。
【0062】
【発明の効果】前述した実施例から明らかなように、本
発明に係る工業用ロボットの移動制御装置によれば、操
作盤に設けた可動部の各移動に対してそれぞれ正逆方向
を指定する第1の操作キーと第2の操作キーとの組合せ
に基づき、各操作キーの連続押下げ時間とその操作タイ
ミングにより、各可動部の移動速度を、漸増しあるいは
漸減ないし一定とすることにより、自在に調節すること
ができ、これにより可動部の目標到着点への移動を迅速
にしかも高精度に達成することができる。
【0063】従って、従来の装置のように、操作盤にお
いて移動方向を指定するキーとは別に、速度を設定する
キーを備えているものと比較して、キーの設定数を減少
することができると共に、ティーチングデータの入力お
よび修正作業を容易に行うことができる。
【0064】特に、本発明装置においては、可動部の移
動速度を漸増させて、その速度を自動設定するだけでな
く、速度の漸減も任意に設定することができ、これによ
り速度を自由に増減設定して、細かい速度の調整を行う
ことができる。この結果、可動部の移動時間の短縮と共
に、微細な位置決め操作を確実に達成することができ
る。
【0065】従って、本発明装置によれば、ロボットハ
ンド等の可動部を、誤って到着点より行き過ぎを生じさ
せてしまい、これを周囲の周辺機器に衝突させ、破損さ
せてしまうような危険性を十分に防止し得ると共に、テ
ィーチング作業を安全かつ容易に達成することができ
る。
【0066】また、本発明装置によれば、操作者が手に
持って操作する操作盤は、盤面におけるキーの設定数を
減らすことができることから、これを小型化および軽量
化することができ、これにより操作盤の製造コストを大
幅に節減し得ると共に、操作盤の操作性の向上に寄与す
る効果は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る工業用ロボットの移動制御装置の
一実施例を示す工業用ロボットの制御系のブロック図で
ある。
【図2】図1に示す制御系が実行する処理プログラムの
一実施例を示すフローチャート図である。
【図3】図2に示す処理プログラムに基づくキー操作と
可動部の移動速度の変化状態を示すタイミングチャート
図である。
【符号の説明】
10 ロボット本体 11 X軸アーム 12 Y軸アーム 13 モータ 14 モータ 15 ハンド 20 移動制御装置 21 モータ駆動回路 22 制御回路 23 I/Oポート 24 CPU 25 メモリ 30 操作盤 3A +X軸操作キー 3B −X軸操作キー 3C +Y軸操作キー 3D −Y軸操作キー 3E ティーチングデータ入力操作キー 40 モータ動作指令手段 41 移動速度設定手段

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操作盤に配置したキーの操作により工業
    用ロボットの可動部を駆動する移動制御装置において、 操作盤に可動部の各移動に対してそれぞれ正逆方向を指
    定する第1の操作キーと第2の操作キーとを設け、 前記第1の操作キーの連続押下げ時間に基づいて指定し
    た移動方向に対し連続的に速度を増加させると共に、前
    記第1の操作キーの連続押下げ状態において前記第2の
    操作キーの連続押下げ時間に基づいて連続的に速度を減
    少するよう設定した移動速度設定手段を設けることを特
    徴とする工業用ロボットの移動制御装置。
  2. 【請求項2】 移動速度設定手段は、前記第1の操作キ
    ーの連続押下げ状態において、前記第2の操作キーの連
    続押下げ時間に基づいて連続的に速度を減少した後、前
    記第2の操作キーの押下げを解除することにより前記減
    少した速度をそのまま固定するよう設定してなる請求項
    1記載の工業用ロボットの移動制御装置。
  3. 【請求項3】 移動速度設定手段は、前記第1の操作キ
    ーの連続押下げ状態において、前記第2の操作キーの連
    続押下げ時間に基づいて連続的に速度を減少した後、前
    記第2の操作キーの押下げを解除することにより再度前
    記第1の操作キーの連続押下げ時間に基づいて連続的に
    速度を増加させるよう設定してなる請求項1記載の工業
    用ロボットの移動制御装置。
  4. 【請求項4】 移動速度設定手段は、前記第1の操作キ
    ーの連続押下げの後にその押下げを解除することにより
    可動部の移動を停止するよう設定してなる請求項1ない
    し3のいずれかに記載の工業用ロボットの移動制御装
    置。
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