JP2507449B2 - 冗長関節を有するマスタ・スレ―ブマニピュレ―タ及び該マニピュレ―タの制御方法 - Google Patents

冗長関節を有するマスタ・スレ―ブマニピュレ―タ及び該マニピュレ―タの制御方法

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JP2507449B2 JP62174641A JP17464187A JP2507449B2 JP 2507449 B2 JP2507449 B2 JP 2507449B2 JP 62174641 A JP62174641 A JP 62174641A JP 17464187 A JP17464187 A JP 17464187A JP 2507449 B2 JP2507449 B2 JP 2507449B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、マスタ・スレーブマニピュレータに係り、
特に原子力プラント内の弁などの保守作業を遠隔で操作
するのに好適な冗長関節を有するマニピュレータに関す
る。
〔従来の技術〕
従来の装置は、マスタとスレーブのアーム間の関節数
及び関節配置が等しいものがほとんである。これは、ア
ームの関節数が6関節以下であるからであり、障害物の
回避や動作範囲の拡大等は考慮されなかつたからであ
る。冗長関節を有するアームの制御方法として、新井,
中野:異自由度マニピュレータ間におけるバイラテラル
マスタスレイブ制御;日本ロボツト学会誌,Vol.4,No5,4
80/487(1986)に記載されたものがある。これは、構造
の異なるマスタ,スレーブアームに関して、マスタアー
ムを用いてスレーブアームを制御するというものであ
る。この方法は、3関節以下のアームについて、マスタ
の関節角に対するスレーブの関節角の解を陽関数の形で
直接求めている。また、スレーブからマスタへのカフイ
ードバツク量は、マスタ関節からスレーブ関節角への変
換行列の偏微分行列を用いて、この変換行列とスレーブ
のトルクを表わすベクトルとの積によつて与えている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来の冗長関節を有するスレーブアームの制御方法
は、マスタアームによりスレーブアームの全て関節を制
御するように構成されていない。このため、スレーブア
ームを容易に且つスムーズに動作させることができな
い。
また、上記従来技術が、3関節以下のアームについて
検討されているのみで、6関節以上のアームに適用した
ときの問題点に触れていなかつた。その問題点とは、ス
レーブの位置指令は、冗長関節のあるアームでは、解析
的に陽関数の形で求めることは不可能なことであり、冗
長関節を有するアームには適用困難であつた。また、3
関節のアームの場合で、速度制御をする場合でも数10ms
の計算時間を要し、6関節以上のアームでは実時間制御
が困難であつた。
本発明の目的は、マスタ側よりもスレーブ側の関節数
が多い冗長関節を有するマスタ・スレーブマニピュレー
タの動きをスムーズに且つ実時間制御できるようにする
ことにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成する手段は、6個以上の関節を有する
マスタマニピュレータと、該マスタマニピュレータより
多い関節を有するスレーブマニピュレータと、前記マス
タマニピュレータの各関節の位置に関する前記スレーブ
マニピュレータの関節の目標値を該スレーブマニピュレ
ータの各関節に分配するように演算する手段と、該演算
手段の演算結果に基づいてスレーブマニピュレータの各
関節を駆動する手段とを備え、前記演算手段は、マスタ
マニピュレータによる目標値をスレーブマニピュレータ
の関節の角速度に変換するために用いる行列を低速周期
で計算し、更新する長周期演算部と、前記低速周期で演
算され、且つ更新される行列を用いてマスタマニピュレ
ータにより目標値をスレーブマニピュレタの各関節の角
速度に高速周期で計算して変換する短周期演算部とを有
するマスタ・スレーブマニピュレータであり、他の手段
は、マスタマニピュレータによる目標値をスレーブマニ
ピュレータの関節の角速度に変換するために用いる行列
をスレーブマニピュレータの関節の角速度の2乗和が最
小となるように低速周期で計算して更新するとともに、
前記低速周期で計算され、且つ更新される行列を用いて
マスタマニピュレータによる目標値をスレーブマニピュ
レータの各関節の角速度に高速周期で計算して変換し、
該計算された角速度に基づいてスレーブマニピュレータ
の各関節を駆動するマスタ・スレーブマニピュレータの
制御方法である。
〔作用〕
マスタアームの各関節の位置に関する目標値をスレー
ブアームの各関節に分配するよう駆動制御すれば、スレ
ーブアームの全関節を制御できるので、スレーブアーム
をスムーズに動かすことが可能となる。即ち、目標値を
スレーブアームの全関節に分担させることができるの
で、各関節の移動量を少なくすることができ、スレーブ
アーム全体としてスムーズな動きとなる。そして、冗長
関節を有するスレーブアームの全関節を容易に制御でき
きるので、動作範囲を拡大でき、最適姿勢への移動が容
易となり操作性が向上する。
また、長周期演算部では、マスタマニピュレータの位
置情報であるマスタ関節角とスレーブマニピュレータの
関節角をある長いサンプリング周期で入力し、前記変換
行列の各要素を計算する。この計算に要する時間より大
きくなるように長サンプリング周期を設定する。この計
算収量毎に、短周期演算部に格納してある前記変換行列
の各要素を、更新する。短周期演算部では、短いサンプ
リング周期(制御対象を安定に制御できる周期)で、マ
スタの関節角または関節角速度と、スレーブのそれらと
を入力し、それらの値から前記変換行列を用いて、スレ
ーブの各関節駆動モータの出力指令値を計算して、その
出力指令値でスレブの関節を駆動する作用を得る。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を第1図〜第3図を用いて説
明する。マスタマニピュレータ1は、第2図に示すよう
な関節配置を有する。それぞれの関節は第2図に示す方
向に回転する。すなわち、アームの根元から第1関節,
第2関節,……,第6関節と呼ぶと、第1関節はアーム
の中心軸回りの回転、すなわちロール関節であり、第2
関節はアーム中心軸に垂直な軸回りの回転、すなわちピ
ツチ関節である。以下、第3関節はピツチ関節、第4関
節はロール関節、第5関節はピツチ関節、第6関節はロ
ール関節である。それぞれの関節角を根元から順に
,……,と表わし、これらのマスタ関節
角を ここに、Tは転置行列を表わす。
とベクトルで表わす。同様にスレーブマニピュレータ2
は第2図に示すような関節配置を有し、根元から順に第
1関節,第2関節,……,第9関節と呼ぶことにする。
これらの関節は、第1関節がロール関節,第2関節はピ
ツチ関節,第3関節はピツチ関節,第4関節はロール関
節,第5関節はピツチ関節,第6関節はピツチ関節,第
7関節はロール関節、第8関節はピツチ関節,第9関節
はロール関節である。スレーブ関節角を根元から順にθ
,θ,……,θと表わし、スレーブ関節角ベクト
を、 =(θ,θ,……、θ …(2) と表わす。
スレーブの関節には、第3図に示すようにモータ10,
減速機11、トルクセンサ12,回転角検出器13とが装着さ
れており、それぞれの入力軸がモータ10の軸の回転と同
期して回転するように構成されている。モータ10の軸の
回転に伴い、関節軸14の回りにリンク15が回転し、その
回転角が回転角検出器13で検出される。回転角13の出力
は、位置カウンタ16と、F/Vコンバータ17とに入力され
る。位置カウンタ16は、関節角ベクトルを出力す
る。一方、F/Vコンバータ17は角速度ベクトル を出力し、自動速度制御系(AVR)4に入力される。自
動速度制御系4は、角速度目標ベクトルsr sr =(ωsr1,ωsr2,……,ωsr9 …(4) と、角速度ベクトルを入力し、モータ指令ベクトル
=V1,V2,……,V9)Tを出力する。自動速度制御系4
は、減算器18,アンプ19とから構成され、減算器18で実
行されたベクトルsrに比例した出力がアンプ19
を介してモータに与えられるように構成されている。す
なわち、角速度目標ベクトルsrに等しくなるように、
関節の角速度が自動制御される。尚、第3図では図
式的に各要素は1ケずつ描かれているが、実際の系では
関節の数、すなわち9組ある。
マスタの関節の構成についても、スレーブと同様であ
る。但し、関節の数が6ケであり、また、モータ等の要
素の仕様についた、馬力等の点で異なつている。
また、第1図中に10で示されるモータ部のはスレー
ブアームのそれぞれの関節を動すためのモータの軸まわ
りの慣性モーメントを表わす行列である。
マニピュレータの制御装置は、その自動速度制御系4
を下位のハードウエアとして、上位に自動制御系4への
指令値srを与える制御系3を有する。制御系3は、短
周期演算部5,長周期演算部6,インタフエース7とから構
成される。インタフエース7は、キーボード20,デイス
プレイ装置21,処理装置22とから 構成される(第4図
参照)。長周期演算部6は、マスタ関節角ベクトル スレーブ関節角ベクトル、インタフエース7の出力
行列とをサンプリング周期TLで入力し、マスタからス
レーブへの角度ベクトル変換行列、または角速度ベク
トル変換行列 を計算し、同じサンプリング周期TLで短周期演算部5
に、または を出力するように構成されている。長周期演算部6は、
角度ベクトル変換行列の演算部35と角速度ベクトル変
換行列 の演算部36とから構成される。
短周期演算部5は、上記2つの変換行列に応じた2つ
の演算手段37,38を有し、内部にあるスイツチS1,S2
及び加算器30とによつて、いずれか一方の演算手段が洗
濯されて切替わるように構成されている。1つの演算手
段37は変換行列に関するもので、乗算器31、ホルダ3
9,減算器32,乗算器33とから構成される。乗算器31は長
周期演算部6の演算部35の出力とマスタ角度ベクトル との積を出力する。この出力 ∈R9x1はホルダ39の入力される。ここにRixjはi行j列
の次元を有する行列の集合を表わす。iかjのいずれか
一方が1のき、ベクトルの集合を表わし、1でないi又
はjがその次元を表わす。
ホルダ39では、次式に示す演算が実行され、関節角指
令ベクトルを出力する。
=(ξ,ξ,……,ξ ∈R9x1 …(5) ただし、ξ0iは、の要素が変更される直前のスレー
ブ関節角θi0と変更直後の の第i成分である i0との差で与えられる。
減算器32では関節角指令ベクトルとスレーブ関節角
ベクトルとの減算が実行される。減算器32の出力
は、係数器33の係数行列Kp が乗算される。この乗算結果
は、演算手段37の出力(スレーブ第2角速度指令ベクト
s2)であり、スイツチS2を介して加算器30に入力さ
れるように構成されている。演算手段37の入出力関係を
数式で表わすと次のようになる。
ここに、 s2=(ωs21,ωs22,……,ωs29∈R9x1
(9) =(ξ01,ξ02,……,ξ09 ∈R9x1 …(10) Kp =diag(Kp1,Kp2,……,Kps)∈R9x1 …(12) Kpi(i=1,……,9)は、スレーブ関節角制御系の応
答仕様で定まる定数である。diag( )は( )内の成
分が対角要素である対角行列である。
他の演算手段38は、第1図,第5図に示すように変換
行列 に関するもので、マスタ座標変換部23,スレーブ座標変
換部24,減算器25,マスタ逆座標変換部26,マスタ・スレ
ーブ角速度ベクトル変換部27,係数器28とから構成され
る。演算手段38は、マスタ角度ベクトル スレーブ角度ベクトルを入力とし、スレーブ第1角
速度指令ベクトルs1を出力する。演算手段38では次に
示す演算が実行される。
Jm -1・Δ∈R6x1 …(14) s1Kv s0 ∈R9x1 …(16) ここに、はマスタ,スレーブ間の位置ベクトルの
オフセツト量である。 ∈R6x1は、マスタ座標変換部23によつて実行される計算
結果を示し、物理的には、マスタ・アームの関節角ベク
トルが であるときのアーム先端の位置と姿勢を表わすベクトル
である。
同様に、)∈R6x1はスレーブ座標変換部24
によつて実行される計算結果を示し、物理的意味は、ス
レーブアームの関節角ベクトルがであるときのスレ
ーブアーム先端の位置と姿勢を表わすベクトルである。
従つて、Δは、((13)式によれば)マスタとスレー
ブのアーム先端の位置誤差及び姿勢誤差を表わしてい
る。(13)式の演算は減算器25によつて実行される。
(14)式の演算はマスタ逆座標変換部26で実行される。
ここに、Jm -1は、 を角度ベクトル で偏微分したヤコビアン行列の逆行列を表わし、次式で
与えられる。
はマスタアームの関節角速度ベクトルに換算し
た、マスタ・スレーブの先端の位置,姿勢の誤差であ
る。(15)式は、マスタ・スレーブ角速度ベクトル変換
部27で実行される。ここに、 は長期演算部6の角速度変換行列演算部36によつて与え
られ、周期TLで更新される。ただし、 である。
(16)式の演算は、係数器28で実行される。ここに、
Kv は(12)式と同様に次式で与えられる速度ゲイン行列
であり、対角行列である。Kv =diag(Kv1,KV2,……,Kv9)∈R9x9 …(19) ここに、Kvi(i=1,……,9)はスレーブ関節に関す
る角速度制御系の応答仕様によつて定まる定数である。
(13)式〜(16)式の演算は制御周期Ts以下に実行さ
れる。但し、 Ts<TL …(20) である。
次に、演算部35のの計算方法について説明する。
(11)式で示す変換行列の要素Gijを次式で与える。
Gij=δvi・δiw・Kw …(21) ここに、δijはクロネツカのデルタであり、 で表わされる関数であり、Kw(w=1,……,6)は、マス
タの関節角をスレーブの関節角に伝達する比例定数であ
る。v,wはそれぞれスレーブ,マスタの関節を表わす番
号である。このv,w,Kwは、インタフエース7から、入力
として、 で与えられる。
次に入力の与え方について説明するマスタアーム1
を操作するオペレータは、マスタアーム1の関節角
と一対一で対応させて動かしたいスレーブアーム2の関
節角θを決め、キーボード20から、w及びvを入力す
る。同時に、マスタからスレーブに伝達する比例定数Kw
を入力する。この比例定数Kwは、通常1である。このと
きマスタ関節角の変化量Δとスレーブ関節角の変位
量Δθとが等しくなる。K>1では、マスタの変位
量Δは、スレーブに拡大して伝えられ、少しのマス
タアームの移動に対してスレーブアームを大きく移動さ
せる事に好適である。逆にKw<1では、マスタの変位量
Δは縮小してスレーブに伝達され、スレーブを小さ
く移動させる事に好適である。
このようにして、マスタの6関節に対して、(w1
v1,Kw1),(w2,v2,Kw2),……,(w6,v6,Kw6
を入力する。処理装置22では、キーボード20から入力さ
れたデータが更新されるたびに、入力の出力を更新し
て出力する。同時に、デイスプレイ装置21に、出力す
る。デイスプレイ装置21では、第4図に示すように、マ
スタ,スレーブアームの線画が画面上に表示される。マ
スタとスレーブの対応する関節viとwiとが同じ色に表示
され、また、異なる関節viとvjは異なつた色に表示され
る。これによつて、オペレータは入力した関節の対応関
係が誤つているか否かを即座に判断できる。尚、線画の
表示は、マスタ、スレーブの関節情報 に応じて関節の回転角を移動させてもよい。また、
関節の対応関係付けは色によるものの他に引き出し線等
のものでも適用可能である。
以上演算を実行すると演算手段37における計算結果
s2の第i関節要素ωs2iは次式で表わされる。
ωs2i=Kpi(ξ01+Kj −θ) …(24) ((24)式中の記号i,jはi=vl,j=wl(l=1〜
6)で、vl,wlは上述のオペレータが定めたものであ
る。) すなわち、スレーブの関節角θは、オペレータが指
定したマスタ関節角によつて位置に関する自動制御
が実行される。
次に、ξ0iの働きについて説明する。ξ0iがないと、
オペレータがスレーブ関節角に対応するマスタの関節角
の指定を変更すると、それまで指定されていたスレーブ
関節角の指令値が急に0になる場合(関節角が指定され
ない場合)が生じ、スレーブ関節が0の値になるように
自動制御され、スレーブアームが動く。また、新たに指
定されたマスタ関節角とスレーブの間に大きな差が生
じ、その差がなくなるようにスレーブ関節角が自動制御
され、同様にスレーブアームが動く。このように、オペ
レータが指定する関節の対応関係を変更する毎に、スレ
ーブアームが動いてしまうので、スレーブアームの有効
な位置決めが困難になる。これを防ぐため、オペレータ
がマスタ・スレーブの対応関係を変更する直前のスレー
ブ関節角の値をスレーブの関節角にオフセツト量として
加算し、変更直後のマスタ関節角の値をスレーブ関節目
標角のオフセツト量として減算してある((7)式参
照)。
次に演算部36の の計算方法について説明する。前述のように、(13)式
から、 は、マスタとスレーブの位置誤差ベクトルを表わす。こ
の演算は減算器25と加算器40とで行なわれる演算を示し
ている。(13)式を時間tで微分したベクトルは次式で
与えられる。
ここに、 で でそれぞれ関節角 に関するのヤコビアン行列である。
制約条件 のもとに評価関数 を極小化する を求める。評価関数Ωの意味は、スレーブ関節の角速度
の2乗和を最小化する条件である。ただし∈P9x9の対
角行列(重み行列)である。この をLagrangeの未定乗数法で求めると、 となる。すなわち、 である。(単位行列)とすると、 となる。演算部36では(29式の演算が実行される。
ヤコビアン行列 の計算は、ミニコンピユータで数10msを要する演算であ
るので、乗算が数十倍多い(299式は数100ms以上を必要
とする。一方、関節を安定に制御するには関節の角速度
データを数10ms以内に計算する必要がある。そこで、演
算部36の計算がサンプリング周期TL=数100msに選び、
このサンプリング周期の間、 の行列の各要素を一定に保つことで、関節の速度データ
を数10ms以下のサンプリング周期Tsで計算できる。従つ
て、関節の安定な制御が可能になる。
尚、本実施例では9関節のスレーブアームについて述
べたが他の冗長関節をもつスレーブアームについても同
様の方法で適用できる。
〔発明の効果〕
本発明のマスタ・スレーブマニピュレータによれば、
冗長関節を有するスレーブマニピュレータをスムーズに
動作させることができ、操作性が向上する。
また、本発明によれば、長周期、短周期の2つの制御
周期を有する演算手段を有し、長周期の演算手段に於
て、マスタアームの6関節から6関節以上のスレーブア
ーム関節を決定する演算を関節の自動制御系が必要とす
る制御周期に無関係に実行できるので、マスタからスレ
ーブに伝達する目標値の複雑な計算や、不定期にオペレ
ータから投入するコマンドに対して柔軟な対応がとれ、
冗長関節を有するスレーブアームを円滑に実時間で制御
でき、マスタスレーブマニピュレータの操作性が向上す
る効果がある。本発明のマスタ・スレーブマニピュレー
タの制御方法によれば、演算部での行列計算に際してそ
の行列の関節角速度に係る特定要素を一定に保つて演算
を高速化できるから、マスタ・スレーブマニピュレータ
を円滑に実時間で制御できる方法が提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の制御ブロツク図、第2図
は、本発明の一実施例を適用するアームの記号図、第3
図は第1図の部分詳細図、第4図は第1図の部分詳細
図、第5図は第1図のうち一つの演算手段の説明する制
御ブロツク図である。 1…マスタアーム、2…スレーブアーム、5…短周期演
算部、6…長周期演算部、7…インタフエース、21…デ
イスプレイ装置、35…角度変換行列演算部、36…角速度
変換行列演算部、39…ホルダ。

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】6個以上の関節を有するマスタマニピュレ
    ータと、 該マスタマニピュレータより多い関節を有するスレーブ
    マニピュレータと、 前記マスタマニピュレータの各関節の位置に関する前記
    スレーブマニピュレータの関節の目標値を該スレーブマ
    ニピュレータの各関節に分配するように演算する手段
    と、該演算手段の演算結果に基づいてスレーブマニピュ
    レータの各関節を駆動する手段とを備え、 前記演算手段は、マスタマニピュレータによる目標値を
    スレーブマニピュレータの関節の角速度に変換するため
    に用いる行列を低速周期で計算し、更新する長周期演算
    部と、 前記低速周期で演算され、且つ更新される行列を用いて
    マスタマニピュレータにより目標値をスレーブマニピュ
    レタの各関節の角速度に高速周期で計算して変換する短
    周期演算部と を有するマスタ・スレーブマニピュレータ。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項において、前記長周
    期演算部は、スレーブマニピュレータの関節の角速度の
    2乗和が最小となるように前記変換のための行列を計算
    するマスタ・スレーブマニピュレータ。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第2項において、前記演算
    手段は、 マスタマニピュレータの各関節を、スレーブマニピュレ
    ータの関節から任意に選ばれたマスタマニピュレータと
    同数の関節に各々一対一で対応させるとともに、この対
    応関係を動的に変更させる手段と、 該対応関係の変更手段の指令に基づきマスタマニピュレ
    ータによる目標値をスレーブマニピュレータの関節角に
    一対一で対応させて変換するために用いる行列を計算
    し、更新する手段と、 前記行列を用いてマスタマニピュレータによる目標値を
    スレーブマニピュレータの関節角に計算して変換する演
    算部とを有するマスタ・スレーブマニピュレータ。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第3項において、前記関節
    の対応関係変更する手段は、関節の対応関係を人により
    指令する手段を含んで構成されているマスタ・スレーブ
    マニピュレータ。
  5. 【請求項5】特許請求の範囲第3項において、前記行列
    を用いてマスタマニピュレータによる目標値をスレーブ
    マニピュレータの関節角に変換する演算部は、 関節の対応関係を変更する直前のスレーブマニピュレー
    タの関節角と、変更直後の行列を用いて計算された目標
    値に基づくスレーブマニピュレータの関節角との差を、
    切り換え後のオフセット量として、変更後の行列を用い
    て計算される目標値に基づくスレーブマニピュレータの
    関節角に加算し、スレーブマニピュレータの関節角を計
    算するマスタ・スレーブマニピュレータ。
  6. 【請求項6】特許請求の範囲第1項において、前記マス
    タマニピュレータの各関節の位置に関する前記スレーブ
    マニピュレータの関節の目標値を該スレーブマニピュレ
    ータの各関節に分配するように演算する手段であって、 人間の指令により、マスタマニピュレータの各関節を、
    スレーブマニピュレータの関節から任意に選ばれたマス
    タマニピュレータと同数の関節に各々一対一で対応させ
    るとともに、この対応関係を動的に変更させる手段と、 該対応関係の変更手段の指令に基づきマスタマニピュレ
    ータによる目標値をスレーブマニピュレータの関節角に
    一対一で対応させて変換するために用いる行列を計算
    し、更新する手段と、 前記行列を用いてマスタマニピュレータによる目標値を
    スレーブマニピュレータの関節角に変換する演算部とか
    ら構成された演算手段と; 前記人間が指令した関節の対応関係を、対応する関節同
    志を関連付けて表示する手段と; 前記演算手段の演算結果に基づいてスレーブマニピュレ
    ータの各関節を駆動する手段と; を有するマスタ・スレーブマニピュレータ。
  7. 【請求項7】特許請求の範囲第6項において、前記関節
    の対応関係を表示する手段は、対応する関節同志を同色
    で、対応しない関節は異なった色で表示するものである
    マスタ・スレーブマニピュレータ。
  8. 【請求項8】マスタマニピュレータによる目標値をスレ
    ーブマニピュレータの関節の角速度に変換するために用
    いる行列をスレーブマニピュレータの関節の角速度の2
    乗和が最小となるように低速周期で計算して更新すると
    ともに、 前記低速周期で計算され、且つ更新される行列を用いて
    マスタマニピュレータによる目標値をスレーブマニピュ
    レータの各関節の角速度に高速周期で計算して変換し、 該計算された角速度に基づいてスレーブマニピュレータ
    の各関節を駆動するマスタ・スレーブマニピュレータの
    制御方法。
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